JPH0541266A - 避雷装置 - Google Patents
避雷装置Info
- Publication number
- JPH0541266A JPH0541266A JP22105191A JP22105191A JPH0541266A JP H0541266 A JPH0541266 A JP H0541266A JP 22105191 A JP22105191 A JP 22105191A JP 22105191 A JP22105191 A JP 22105191A JP H0541266 A JPH0541266 A JP H0541266A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gap
- insulator
- ptc thermistor
- semiconductor element
- lightning
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 装置の信頼性を高め、かつ小型、軽量化を可
能とした架空電力線の避雷器を提供する。 【構成】 架空電力線と鉄塔等の支持物との間に直列ギ
ャップを介してPTCサーミスターを配置した避雷器。
能とした架空電力線の避雷器を提供する。 【構成】 架空電力線と鉄塔等の支持物との間に直列ギ
ャップを介してPTCサーミスターを配置した避雷器。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は架空送配電線等の架空電
力線路を落雷から保護する避雷装置に関するものであ
る。
力線路を落雷から保護する避雷装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】架空電
力線路に雷サージが加わった時、これを速やかに放電す
ると共に、その後生じる続流を遮断して地絡事故を防止
する避雷装置が提案されている。図1はこのような避雷
装置の説明図である。図面に示すように、鉄塔1の支持
アーム2に支持碍子3を介して架空電力線を支持し、上
記支持碍子3の上間両端に間隙Goのアーキングホーン5
を設けると共に、この支持碍子3と並列に酸化亜鉛の半
導体素子7を内蔵した避雷碍子4を支持アーム2に吊下
げ、固定している。そして、上記避雷碍子4の下端部に
取付けた放電電極6と、前記支持碍子3側に取付けた放
電電極6の間に所定の間隙長の直列ギャップGgを設けて
ある。
力線路に雷サージが加わった時、これを速やかに放電す
ると共に、その後生じる続流を遮断して地絡事故を防止
する避雷装置が提案されている。図1はこのような避雷
装置の説明図である。図面に示すように、鉄塔1の支持
アーム2に支持碍子3を介して架空電力線を支持し、上
記支持碍子3の上間両端に間隙Goのアーキングホーン5
を設けると共に、この支持碍子3と並列に酸化亜鉛の半
導体素子7を内蔵した避雷碍子4を支持アーム2に吊下
げ、固定している。そして、上記避雷碍子4の下端部に
取付けた放電電極6と、前記支持碍子3側に取付けた放
電電極6の間に所定の間隙長の直列ギャップGgを設けて
ある。
【0003】このような避雷装置において、雷サージ電
圧が加わると、異常電圧は避雷装置の下端部に設けられ
ている直列ギャップGgを経由して避雷碍子4に内蔵され
ている酸化亜鉛の半導体素子7に導かれ酸化亜鉛の半導
体素子7の限流特性(印加される電圧が一定以上の時は
電流を通過させるが、一定電圧以下の時には電流を流さ
ない特性)を利用して雷撃時の大電流を大地に逃がし
て、その後の商用周波数の電圧はそのまま送電しようと
するものである。
圧が加わると、異常電圧は避雷装置の下端部に設けられ
ている直列ギャップGgを経由して避雷碍子4に内蔵され
ている酸化亜鉛の半導体素子7に導かれ酸化亜鉛の半導
体素子7の限流特性(印加される電圧が一定以上の時は
電流を通過させるが、一定電圧以下の時には電流を流さ
ない特性)を利用して雷撃時の大電流を大地に逃がし
て、その後の商用周波数の電圧はそのまま送電しようと
するものである。
【0004】この際、酸化亜鉛の半導体素子7の片端を
接地し、他端は直列ギャップGgを介して架空電力線に対
向させているが、避雷碍子4と並列に架空電力線を支持
している支持碍子3があり、送電停止を防ぐには本来雷
碍子4側の直列ギャップGgが落雷により閃絡する必要が
あるのに、従来、絶縁協調不良等により支持碍子3のア
ーキングホーン5間のギャップGoが先に閃絡し、送電停
止になることがあった。この問題を解決するには支持碍
子3側のアーキングホーン5の間隙Goを大きくするか、
酸化亜鉛の半導体素子7を利用したアレスタ装置の静電
容量を大きくすることが考えられるが、静電容量を大き
くするには構造が複雑になり、装置が大型化して重量が
重くなるという問題点がある。
接地し、他端は直列ギャップGgを介して架空電力線に対
向させているが、避雷碍子4と並列に架空電力線を支持
している支持碍子3があり、送電停止を防ぐには本来雷
碍子4側の直列ギャップGgが落雷により閃絡する必要が
あるのに、従来、絶縁協調不良等により支持碍子3のア
ーキングホーン5間のギャップGoが先に閃絡し、送電停
止になることがあった。この問題を解決するには支持碍
子3側のアーキングホーン5の間隙Goを大きくするか、
酸化亜鉛の半導体素子7を利用したアレスタ装置の静電
容量を大きくすることが考えられるが、静電容量を大き
くするには構造が複雑になり、装置が大型化して重量が
重くなるという問題点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の問題点を
解消し、装置の信頼性を高め、かつ小型化、軽量化を可
能とした避雷装置を提供するもので、その特徴は、架空
電力線と鉄塔等の支持物との間に直列ギャップを介して
PTCサーミスターを配置したことにある。
解消し、装置の信頼性を高め、かつ小型化、軽量化を可
能とした避雷装置を提供するもので、その特徴は、架空
電力線と鉄塔等の支持物との間に直列ギャップを介して
PTCサーミスターを配置したことにある。
【0006】
【実施例】本発明の避雷装置は図1において、支持碍子
3と並列に支持された避雷碍子4に内蔵する半導体素子
7として、PTCサーミスターを用いたものである。
3と並列に支持された避雷碍子4に内蔵する半導体素子
7として、PTCサーミスターを用いたものである。
【0007】
【作用】本願発明者は上述の問題を解決するための手段
について種々検討を重ねた結果、常時は電流の良導体で
あり、雷サージによる大電流が流れると、前記良導体が
絶縁体となればよいと考え、半導体素子として、温度が
上昇することにより、その電気抵抗が著しく増加すると
いう、正の温度係数を持つPTCサーミスターを使用す
ることを見出した。
について種々検討を重ねた結果、常時は電流の良導体で
あり、雷サージによる大電流が流れると、前記良導体が
絶縁体となればよいと考え、半導体素子として、温度が
上昇することにより、その電気抵抗が著しく増加すると
いう、正の温度係数を持つPTCサーミスターを使用す
ることを見出した。
【0008】図1において、半導体素子7を内蔵した避
雷素子4及び直列ギャップGgがない場合を考える。この
時、鉄塔1に落雷が発生すると、大電流が鉄塔1を流
れ、鉄塔のもつサージインピーダンスにより鉄塔1の電
位が上昇し、鉄塔の支持アーム2と架空電力線との間に
異常電圧が発生する。この異常電圧により架空電力線を
支持している支持碍子3のアーキングホーン5間で閃絡
が発生し、一度この閃絡状態が発生すると空気の絶縁抵
抗が低下し、異常電圧がなくなっても架空電力線の運転
電圧による商用周波電流がその閃絡通路を通って流れ続
ける(続流と呼ぶ)ため、変電所で遮断器が動作し、送
電が停止される。
雷素子4及び直列ギャップGgがない場合を考える。この
時、鉄塔1に落雷が発生すると、大電流が鉄塔1を流
れ、鉄塔のもつサージインピーダンスにより鉄塔1の電
位が上昇し、鉄塔の支持アーム2と架空電力線との間に
異常電圧が発生する。この異常電圧により架空電力線を
支持している支持碍子3のアーキングホーン5間で閃絡
が発生し、一度この閃絡状態が発生すると空気の絶縁抵
抗が低下し、異常電圧がなくなっても架空電力線の運転
電圧による商用周波電流がその閃絡通路を通って流れ続
ける(続流と呼ぶ)ため、変電所で遮断器が動作し、送
電が停止される。
【0009】しかし、半導体素子7を内蔵した避雷碍子
4を設置し、直列ギャップGgを設けることにより、事態
は次のように改善される。つまり、鉄塔に落雷があった
場合、支持碍子3のアーキングホーン5のギャップGoよ
りも先に直列ギャップGgが放電を開始し(但し、このGg
は常時の運転電圧が加わっても送電には支障なく、又変
電所における系統の遮断、投入による開閉サージに対し
ても閃絡しないようにギャップ長を設定しておく必要が
ある)、落雷による異常電流が半導体素子7に流れ、そ
のサージ電流は架空電力線に流れていく。この時の落雷
による異常電流により半導体素子7の温度が上昇し、P
TCサーミスターの特性によりその電気抵抗が著しく上
昇し、絶縁体となることにより、その後に続く続流を遮
断することになる。図3はPTCサーミスターの温度と
電気抵抗の関係特性図である。
4を設置し、直列ギャップGgを設けることにより、事態
は次のように改善される。つまり、鉄塔に落雷があった
場合、支持碍子3のアーキングホーン5のギャップGoよ
りも先に直列ギャップGgが放電を開始し(但し、このGg
は常時の運転電圧が加わっても送電には支障なく、又変
電所における系統の遮断、投入による開閉サージに対し
ても閃絡しないようにギャップ長を設定しておく必要が
ある)、落雷による異常電流が半導体素子7に流れ、そ
のサージ電流は架空電力線に流れていく。この時の落雷
による異常電流により半導体素子7の温度が上昇し、P
TCサーミスターの特性によりその電気抵抗が著しく上
昇し、絶縁体となることにより、その後に続く続流を遮
断することになる。図3はPTCサーミスターの温度と
電気抵抗の関係特性図である。
【0010】又半導体素子として従来用いられていた酸
化亜鉛素子と、本発明におけるPTCサーミスターの相
違は、前者は常時(低電圧時)絶縁体であるのに対し、
後者は常時導電体であることである。両者の常時の等価
回路は図2(イ)(酸化亜鉛素子)、図2(ロ)(PT
Cサーミスター)に示すように相違している。従って、
前者では電圧の分担が、VaをCaとCgの分圧で分担してお
り、 Vcg=Ca/(Ca+Cg)でCa≒Cgの時には直列ギャッ
プにVa/2 しか加わらない。これに対し、後者では電流
が流れるまでは殆んどの電圧がCgに加わることにより、
直列ギャップで放電し易くなり改善される。
化亜鉛素子と、本発明におけるPTCサーミスターの相
違は、前者は常時(低電圧時)絶縁体であるのに対し、
後者は常時導電体であることである。両者の常時の等価
回路は図2(イ)(酸化亜鉛素子)、図2(ロ)(PT
Cサーミスター)に示すように相違している。従って、
前者では電圧の分担が、VaをCaとCgの分圧で分担してお
り、 Vcg=Ca/(Ca+Cg)でCa≒Cgの時には直列ギャッ
プにVa/2 しか加わらない。これに対し、後者では電流
が流れるまでは殆んどの電圧がCgに加わることにより、
直列ギャップで放電し易くなり改善される。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように、従来の酸化亜鉛素
子を用いた避雷素子では絶縁協調上の問題があり、2回
線送電線のように、片側の回線のみに避雷装置を設置す
ると、反対回線の支持碍子のアーキングホーン間隔を広
くする工事が必要となり、経済的でないという問題があ
った。又この点を改善する目的で静電容量を大きくした
避雷装置では、その構造上、酸化亜鉛素子を金属容器内
に収納し、間に絶縁物を介在させて絶縁を維持する必要
があり、装置が大型化し、重量が重くなるという問題が
ある。
子を用いた避雷素子では絶縁協調上の問題があり、2回
線送電線のように、片側の回線のみに避雷装置を設置す
ると、反対回線の支持碍子のアーキングホーン間隔を広
くする工事が必要となり、経済的でないという問題があ
った。又この点を改善する目的で静電容量を大きくした
避雷装置では、その構造上、酸化亜鉛素子を金属容器内
に収納し、間に絶縁物を介在させて絶縁を維持する必要
があり、装置が大型化し、重量が重くなるという問題が
ある。
【0012】しかるに、本発明の避雷装置によれば、絶
縁協調上の問題がなく、又静電容量を大きくする必要が
ないため金属容器を必要とせず、PTCサーミスターの
特性を選定すれば、非常に細く小型のものを製作するこ
とが可能で、軽量化できる。従って、275kV 、500kV の
ような超高圧送電線に使用するとき、コンパクトなもの
が設計でき、支持物の強度検討が楽になる。
縁協調上の問題がなく、又静電容量を大きくする必要が
ないため金属容器を必要とせず、PTCサーミスターの
特性を選定すれば、非常に細く小型のものを製作するこ
とが可能で、軽量化できる。従って、275kV 、500kV の
ような超高圧送電線に使用するとき、コンパクトなもの
が設計でき、支持物の強度検討が楽になる。
【図1】避雷装置の一例の説明図である。
【図2】避雷装置における半導体素子の常時の等価回路
図で、図2(イ)は酸化亜鉛素子、図2(ロ)はPTC
サーミスターのそれぞれ等価回路図である。
図で、図2(イ)は酸化亜鉛素子、図2(ロ)はPTC
サーミスターのそれぞれ等価回路図である。
【図3】PTCサーミスターの温度と電気抵抗の関係特
性図である。
性図である。
1 鉄塔 2 支持アーム 3 支持碍子 4 避雷碍子 5 アーキングホーン 6 放電電極 7 半導体素子 Gg 直列ギャップ
Claims (1)
- 【請求項1】 架空電力線と鉄塔等の支持物との間に直
列ギャップを介してPTC (Positive Tempereture Coe
fficient) サーミスターを配置したことを特徴とする避
雷装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22105191A JPH0541266A (ja) | 1991-08-05 | 1991-08-05 | 避雷装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22105191A JPH0541266A (ja) | 1991-08-05 | 1991-08-05 | 避雷装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0541266A true JPH0541266A (ja) | 1993-02-19 |
Family
ID=16760728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22105191A Pending JPH0541266A (ja) | 1991-08-05 | 1991-08-05 | 避雷装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0541266A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108896883A (zh) * | 2018-06-28 | 2018-11-27 | 四川大学 | 架空线路在冲击电压下的闪络故障模拟装置及模拟方法 |
-
1991
- 1991-08-05 JP JP22105191A patent/JPH0541266A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108896883A (zh) * | 2018-06-28 | 2018-11-27 | 四川大学 | 架空线路在冲击电压下的闪络故障模拟装置及模拟方法 |
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