JPH0540402Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、成長している樹木の樹径及び／又は
樹周を数年にわたり継続して計測することのでき
る計測具に関する。

（従来の技術） 公園等の管理林において、樹木の成長を記録管
理するため、また薬剤処理の薬量を決定するため
に、樹径及び／又は樹周を計測するのに、従来は
目の高さの位置でその都度巻尺で計測し、樹木台
帳に記録していた。そのため多大の人手を要し、
毎年ないし隔年毎にこれを計測することは大変煩
雑な作業であつた。

（考案が解決しようとする課題） 本考案は、樹木の成長と共に目盛を付したベル
トが広がるように樹幹に巻き付けておき、目盛を
読取るだけで毎年でも簡便に樹径及び／又は樹周
を継続的に計測することができる計測具を提供す
るものである。

（課題を解決するための手段） 本考案は、ベルト通しの１端を基準点として目
盛を付した耐候性の帯状ベルトであつて、ベルト
の一端に固定されたベルト通しを有し、ベルト通
しの上部及び下部に固定釘穴が設けられているこ
とを特徴とする樹径及び／又は樹周の計測具であ
る。

図面により本考案の計測具を説明すると、第１
図に示すように帯状ベルト１は巾２〜５cm、長さ
は樹幹の目の高さの位置の外周に巻き付け可能な
長さであり、樹径により通常10cm以上の適宜の長
さを選択することができる。ベルトの材質は塩化
ビニル、ポリエチレン、ナイロン等の合成樹脂テ
ープ又はアルミニウム等の金属テープであつて、
耐候性のものであればよい。ベルトの一端にはベ
ルト通し２が固定されており、ベルト通しの左端
を基準点３としてベルト１の表面に樹径及び／又
は樹周を表わす目盛４が付されている。

ベルト通し２には樹木番号図では例示８が記載
でき、必要により樹種を区別するため色分けされ
ている。ベルト通しはベルトの上側又は下側がト
ンネルになつており、ベルトの他端６を樹幹を一
周してこのトンネルに通し支持される。ベルト通
し２に第２図に示すように上部及び下部に固定釘
穴７が設けられており、このベルト通しの固定釘
穴に釘で樹幹に固定される。

この計測具を使用して計測するには、第２図に
示すように、樹幹の目の高さの位置でベルトが樹
木幹５に密着するように巻、ベルトの左端６を右
のベルト通し２のトンネルに挿入し、巻き付け
る。

ベルト通しの樹木番号と基準点の目盛を読み取
り、樹木台帳に記録する。

このベルトは樹幹に巻き付けたままで数年放置
し、樹木が成長するにつれてベルトはベルト通し
により支持されたままで広がるので、翌年の計測
時には基準点での計測値は増加しており、目盛り
を読み取るだけで成長の程度が計測、記録でき
る。

また樹周等の計測が必要な場合として、樹木の
成長管理だけでなく、樹木の病害虫防除のために
樹幹の周囲に形成層に通ずる数カ所の穴をあけ、
薬剤を注入する場合がある。その場合、樹幹に巻
き付けたベルトの目盛に従つて一定間隔で穴をあ
けるのにも便利である。あるいは、樹径を計測す
ることにより、前記樹木に注入すべき薬量又は樹
木に散布すべき薬液量を決定することができる。

（考案の効果） 本考案の計測具は樹幹に固定され、ベルトが巻
き付けられ、樹木の成長と共にベルトに広がるの
で、目盛を読み取るだけで継続的に一定位置の樹
径及び／又は樹周を簡便に計測することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の樹径計測具の平面図であり、
第２図はこれを使用した計測の状態を示す概略図
である。 １……ベルト、２……ベルト通し、３……基準
点、４……目盛、５……樹幹、６……ベルトの先
端、７……固定釘穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ベルト通しの一端を基準点として目盛を付した
   耐候性の帯状ベルトであつて、ベルトの一端に固
   定されたベルト通しを有し、ベルト通しの上部及
   び下部に固定釘穴が設けられていることを特徴と
   する樹径及び／又は樹周の計測具。