JPH0539695Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は生理用シヨーツに係り、特に生理日を
次の月まで簡易に記憶することができるものに関
する。

［従来の技術］ 女性にとつて、生理の始った日とか、次の月の
生理の予定日を知ることは、快適な生活をする上
で必要不可欠のことである。

しかし、単なる下着としての生理帯ないし生理
用シヨーツでは、生理の始った日とか、次の月の
生理の予定日が分るということは不可能である。

このため、カレンダーに筆記具を用いて生理開
始日を書き込んだりしていたが、煩雑で忘れるこ
とが多く、快適とは言えなかつた。

そこで、筆記不要生理日記録表なるものを具備
した生理処理具が提案された（特公昭38−6050号
公報）。この記録表は、生理処理具本体の正面に
取外し可能になつている。開始の欄、月の欄、日
の欄を印刷した、内容が同じで色の異なる１年分
のカレンダーを糊付けで２枚重ねて貼り合わせ
る。上側のカレンダーは各欄にメクリのツマミが
設けられて日メクリのように各欄が破剥可能にな
つている。

色を異ならせることで、上側のカレンダーの月
経の該当月日を破剥すると、下側のカレンダーの
該当月日が色違いで現れ、月経の該当日が記録で
きるようになつている。記録表は、汚損や自然破
剥が生じないように、ビニールの薄膜等で被覆す
るが、この被覆膜は該当月日の破剥の煩わしさを
なくすため、止め具で止めて外せるようにしてあ
る。

これにより、各月の月経を該当日を破剥するこ
とにより、筆記具を使わずに、１年分の月経の記
録ができ、各月の月経日の記録や次期の予測に役
立ち体調の良否の参考等とするものである。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、上記した従来のものは次のよう
な欠点があつた。

(1) 記録表は、まさしく１年分のカレンダーその
ものであり、確かに筆記具を必要とせず、その
上に正確に生理の状況を記録して残すものであ
るが、１日１日と日メクリする行為は、「病気
ではない」とする女性にとつては、不可能に近
い煩雑さを強いる。その上、日メクリする度に
止め具を外して被覆膜を取外さなければならな
いので、煩雑さはなおさらである。

そもそも、女性の生理は、「病気ではない」
という理由で、多くの女性は生理に対して、あ
まり注意を払つていないし、また払う必要を感
じていない。このため、習性上、１年間の生理
記録をとるという煩雑な行為はとれないもので
ある。生理にかける行為は、必要最小限に限定
されるのが実情であり、「何時だつたつけ？」
という女性の思いに対して、始つた日を次の月
まで簡易に記録することが切に望まれている。

(2) 専用の日めくりカレンダーは構造が複雑で、
これを作成するには複雑な製造工程や製造時間
を必要とし、コストもかかる。しかも、１年分
を使つてしまえばカレンダーを取替えなければ
ならない。

(3) 生理処理具本体にカレンダーを取り付けてあ
るため、審美性が悪く、かつ邪魔で不便この上
なく、本体にカレンダーを取り付ける意義もな
い。女性にとつて、このような機能のみを偏重
したものを身に付けるには抵抗が余りに大き過
ぎる。

(4) 本体は洗浄し何回も使用できると思われる
が、糊づけやメクリ用ツマミの付いている記録
表は、たとえ被覆膜で被覆されていても洗濯が
不可能と思われる。従つて、記録表を取り付け
たままの洗濯はできず、洗濯の度に記録表を取
外さなければならず、もし誤つて取り付けたま
ま洗濯してしまうと、記録が失われてしまう。

本考案の目的は、「何時だつたつけ？」という
女性の思いに対して、始つた日を次の月まで簡易
に記録することができるようにすることによつ
て、上述した従来技術の欠点を解消し、生理の記
録を女性が無理なく、さりげない行為で行うこと
ができ、至便さをもたらすことができる生理用シ
ヨーツを安価に提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 本考案の生理用シヨーツは、１年の各月に共用
できる１カ月分の日にちが容易には落ちないプリ
ントされたシヨーツと、このシヨーツに対して着
脱自在で止着後は容易には離脱しないように設け
られ、上記日にちの生理開始日に対応する位置に
止着して生理開始日を記録する止め具とを備え、
この止め具が洗濯や、乾燥、漂白剤等に対して耐
性のある部材で構成されているものである。

なお、日にちは、全部が数字で構成されている
必要はなく、その一部または全部を記号や模様で
表わしてもよい。また、対応する位置とは、生理
開始日を指示できる位置であれば、いずれでもよ
く、プリント位置でなくてもよい。

［作用］ 日にちの生理開始日に対応する位置に止め具を
止めて生理開始日を記録する。生理終了後も止め
具はそのままにしてシヨーツを洗濯し、保管して
おく。

次に生理が始つたら、保管しておいたシヨーツ
を取り出し、その止め具位置から前回の生理開始
日を読み取り、その日より今回の生理開始日まで
の日数を数えて期間を確認する。日数を数えるに
は、プリントされた１カ月分の日にちを利用す
る。

期間を確認したら、止め具をシヨーツから外し
て、今回の生理開始日に対応する位置に止め具を
止めて次回に備える。このようにして、次の予定
日を推定したり、体の調子を知ることができる。

［実施例］ 以下、本考案の実施例を説明する。

第１図は本実施例による生理用シヨーツの前部
及び後部を示す。シヨーツ１のウエストには、織
目の荒い幅２cm位のゴム帯２を使用する。そのゴ
ム帯２に、例えば図示するように、前部から後部
にかけて連続して「１…５…10…15…20…25…30
…」と、１カ月分の日にち３をプリントする。１
カ月分の日にちは、全ての月に適用できるように
するため最大の31日までとする。「…」は数字表
記を省略した日の記号であり、記号を用いること
により、外観的に生理カレンダー的な要素を極力
排し、これを身に付けるときの抵抗感をなくす配
慮がしてある。なお、記号は、もちろん「…」印
に限定されるものではない。日にち３は、洗濯や
乾燥等によつても容易に落ちないようにプリント
され、シヨーツ１が破損するまで半永久的に使え
るようにする。

なお、第２図に示すように、日にち３をシヨー
ツ１のゴム帯２にではなく、他の部分の生地の上
にプリントするようにしてもよい。日にち３は図
示するように１段書きにしてシヨーツ１の前後で
１カ月分を現すようにしてもよいが、２段書きに
して前部だけで、１カ月分を現すようにしてもよ
い。

第３図は、シヨーツ１に止める止め具４を示
す。止め具４は、シヨーツ１に対して着脱自在に
設けられ、シヨーツ１にプリントされた日にち３
の生理開始日に対応する位置に止着して生理開始
日を記録する。止め具４の形式は、フツク（ａ〜
ｆ）、安全ピン（ｇ）、クリツプ（ｈ）あるいはマ
ジツクテープ（商標）（ｉ）のいずれでもよく、
できれば女性のアクセサリーとか、キーホルダー
の形態を採り入れることが好ましい。なお、（ｈ）
の止め具は薄い板バネを二つ折りしたものを開い
て、シヨーツをバネ力で挟み付けるようにしたも
のである。止め具４の材質としては、例えば小さ
な貴金属、プラスチツク、ビニール等で構成す
る。このようにして、止め具４はいずれもシヨー
ツ１に止めた状態で洗濯、乾燥しても、外れた
り、破損したりしないようにする。なお、仮に止
め具を無くしても、耐久性があり、着脱できるも
のであれば、そこらにあるもので代用することも
できる。

さて、上記のような構成における使用方法を説
明する。

まず、日にち３の生理の始つた日に対応する位
置に止め具４を取り付け、止め具４の位置により
生理開始日を記録する。因みに第１図の例では、
７日に相当する「…」の位置に止め具４が止めら
れている。生理期間中はもちろん、生理終了後も
止め具４は取り付けたままとする。止め具位置
が、その月の生理日の記録になる。そのまま洗
濯、乾燥、繰り返し使用することができ、生理終
了後、他の下着と同様に収納保管することによ
り、次の月まで生理開始日を憶えておくことがで
きる。

次に、次回（今回）の生理が始つたとき、収納
保管したシヨーツ１を取り出し、止め具４の止め
られた日、すなわち前回の生理開始日を確認し
て、その日より、シヨーツ１にプリントされた日
にち３をもとに、今回の生理開始日までの日数を
計算する。この計算のとき、前月が31日で終わる
月か、あるいは30日で終わる月か、さらには２月
で30日に満たない月であるかを確認して計算を間
違わないようにすることが肝要である。

これにより生理周期が正確に分かり、この周期
から来月の予定日の見当をつけることができるよ
うになる。もし、予定日に生理がなかつたら、体
調が悪い等の判断が可能となる。

そして、今回の周期を計算したら、止め具４を
シヨーツ１から外して、今回の生理開始日に対応
する日に止め具４を止めて次回に備える。

このように本実施例によれば、シヨーツにプリ
ントした日にちの該当日に止め具を単に止めるだ
けで、その月の生理開始日を記録でき、しかもシ
ヨーツにプリントされた１カ月分の日にちを利用
して、前回の生理開始日から今回の生理開始日ま
での生理期間を簡単に計算することができる。従
つて、使い方が極めて簡単で、さりげない最小限
の行為で女性が無理なく、生理の始つた日とか、
次の月の生理の予定日が分るようになり、従来の
記録表を本体に取り付けて破剥するような煩雑な
行為を取る必要がなくなる。その結果、至便さを
感じることができ、忙しい女性にピツタリのもの
となる。

［考案の効果］ 本考案によれば、次のような優れた効果があ
る。

(1) １カ月分の日にちがプリントされたシヨーツ
と、生理開始日を記録する止め具の組み合わせ
という簡単かつ安価な構造で、しかも、単に止
め具を該当日に止めるというさりげない行為
と、日にちを利用した簡単な計算で、「何時だ
つたつけ？」という女性の思いに対して、始つ
た日を次の月まで簡単に記録することができ、
至便さをもたらすことができる。

(2) 止め具は耐久性のあるもので構成されてお
り、しかも１カ月分の日にちはシヨーツにプリ
ントされ容易には落ちないようにすることがで
きるので、止め具を止めたままシヨーツを洗濯
機や乾燥機にかけたり、あるいは漂白剤に漬け
ても問題はなく、ほころびや破れなどが生じて
シヨーツが履けなくなるまで、長時間繰り返し
使用することができる。

(3) シヨーツにプリントされる日にちや、止め具
を大げさなものにしなければ、より違和感もな
く、抵抗なく受け入れることができる。

(4) １カ月の日にちしかプリントされていないの
で、周期の計算が簡単であり、止め具による前
回の記録から今回の生理が何日目に来たかを計
算することで、次の生理日の目安が得られる。

(5) 繰り返し使うことにより、閉経に至るまでの
自己管理に役立てることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例による生理用シヨーツ
の前部を示す図および後部を示す図、第２図は本
考案の変形例による生理用シヨーツの前部を示す
図、第３図は各種止め具の説明図である。 １はシヨーツ、２はゴム帯、３は日にち、４は
止め具である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １年の各月に共用できる１カ月分の日にちがプ
   リントされたシヨーツと、 シヨーツに対して着脱自在で止着後は容易には
   離脱しないように設けられ、上記日にちの生理開
   始日に対応する位置に止着して生理開始日を記録
   する止め具とを備え、 上記止め具が耐性のある部材で構成されている
   ことを特徴とする生理用シヨーツ。