JPH0537279Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はＸ線コリメータのアパーチヤプレート
の改良に関し、更に詳しくは、Ｘ線規制用の端面
の加工と、加工後の端面形状の維持が容易なＸ線
コリメータのアパーチヤプレートに関する。

（従来の技術） Ｘ線コリメータのアパーチヤは、端面が精密に
機械加工された２枚の鉛板を所望の距離を隔てて
対向させることによつて形成される。従来のＸ線
コリメータのアパーチヤプレートを第２図ｂに示
す。従来のものは、むきだしの鉛板１０でＸ線を
規制していた。１２は鉛板１０の剛性を補強する
アルミニウム板である。

（考案が解決しようとする問題点） このような従来のアパーチヤプレートは、剛性
の低い鉛板１０がむきだしになつているので、Ｘ
線を規制する端面が傷つきやすく、Ｘ線規制の精
度を維持するため、取扱には厳重な注意が必要で
あつた。また、第２図ｂの様な幅広のアルミニウ
ム板１２の補強のもとでのＸ線規制の精度を出す
ための機械加工の後に、アルミニウムを削り取ら
ねばならず製造が困難であつた。

本考案はこのような問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、機械加工が容易で、加工後の
取り扱いが楽なＸ線コリメータのアパーチヤプレ
ートを提供することにある。

（問題点を解決するための手段） 上記問題点を解決する本考案のＸ線コリメータ
のアパーチヤプレートは、鉛板と、この鉛板より
も剛性が高く鉛板の両面に固着された板材と、こ
れらの板の３層構造の断面が露出した面でＸ線照
射領域を規制するＸ線規制用端面を備えた構成に
なつている。

（作用） 両面に接着された剛性の高い板のために、柔ら
かい鉛板でも端面加工用の機械への固定が容易に
なり、加工後の端面は、鉛板の上下が剛性の高い
板で保護されているので、傷がつきにくい。

（実施例） 以下、図面を参照し本考案の実施例を詳細に説
明する。

第１図において、１０は鉛の板、１２及び１４
は例えばアルミニウム等のような、鉛より剛性の
高い物質の板である。これらの板は、鉛板１０の
両面に接着剤等により固着されている。鉛板１０
とその両面板１２，１４は一体となつて端面加工
用の機械に取り付けられ、その端面Ａが精密に加
工されてＸ線コリメータのアパーチヤプレートと
なる。尚、両面板１２，１４は、十分な剛性が得
られる範囲でできるだけ厚さが薄いことが好まし
い。

上記構成によれば、剛性の高い両面板１２，１
４のために、鉛板１０が柔らかくても加工機械へ
の固定が容易である。そして、精密加工後の端面
Ａは、鉛板１０の上下が両面板１２，１４によつ
て保護されているので傷がつきにくく、取り扱い
に従来の場合のような神経を遣わなくてよい。

（考案の効果） 以上説明したように本考案のＸ線コリメータの
アパーチヤプレートは、鉛板とこの鉛板を挟む剛
性の板材の３層構造の断面が露出した面がＸ線照
射領域を規制するＸ線規制用端面となる構成なの
で、Ｘ線規制用端面に傷が付きにくく、その加工
が容易であり、結果として精度のよいＸ線規制が
可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の構成図、第２図は
従来例の構成図である。 １０……鉛板、１２，１４……両面板、Ａ……
端面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鉛板と、この鉛板よりも剛性が高く鉛板の両面
   に固着された板材と、これらの板の３層構造の断
   面が露出した面でＸ線照射領域を規制するＸ線規
   制用端面を備えたことを特徴とするＸ線コリメー
   タのアパーチヤプレート。