JPH0537078U - 害虫駆除装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 たとえば蚊や蛾のように飛び回る害虫であっ
て、特に羽化した直後のものを、公害のおそれなく、簡
単な構造の装置で効果的に駆除する。 【構成】 空中を飛び回る害虫が、夜間は光を慕って飛
び回る習性を利用して、傾斜する透光板(２)の内下方に
照明灯(16)を設置し、透光板(２)の上方に設けた散水手
段(５)より、透光板(２)上に散水し、照明灯(16)の光を
目当てに飛来して透光板(２)に衝突した害虫が、透光板
(２)を流下する水(８)に接触すると、特に羽化した直後
の害虫は簡単に死滅する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、蚊、蛾その他の空中を飛び回る害虫、特に羽化した直後の害虫を除 去するのに有効な害虫駆除装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

害虫の駆除手段には、従来から誘蛾灯や殺虫灯、又は殺虫剤の散布等がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし誘蛾灯は効果の及ぶ範囲が挟く、しかも使用手段が面倒なため、現在は 殆んど使用されない。また、照明灯に集まってきた害虫を感電死させるようにし た殺虫灯は、電力を必要とするとともに、高価である。 殺虫剤の散布は効果は大きいが、公害を起こす恐れがある。

【０００４】 本考案は、特に羽化した直後の害虫の殺虫効果が大きく、しかも公害を起こす 恐れのない害虫駆除装置を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は害虫の習性を利用して、傾斜する透光板の下方要所に集虫用照明灯を 設置し、透光板の上部に散水手段を設け、散水手段より供給された水を、透光板 の外面に沿って流下させるようにしたことを特徴とする害虫駆除装置により、上 述の課題の解決を図った。

【０００６】

【作用】

飛び回る害虫は、夜間は光を慕って集まる習性があるので、夜間本考案装置を 屋外や田畑に設置すれば、害虫は本装置内の照明灯を目当てに飛来して、透光板 に集まり、透光板に沿って流下する水に接触すると、特に羽化した直後の害虫は 簡単に死滅する。

【０００７】

【実施例】

図面は、本考案の一実施例を示すもので、上面開口する方形の台箱(１)の上端 には、透明硝子板製の４枚の透光板(２)よりなる寄せ棟型の屋根(３)が載設され 、屋根(３)の中央には方形の窓孔(４)を設けてある。

【０００８】 屋根(３)の上方には、窓孔(４)を囲む方形の散水手段である散水管(５)が、ま た屋根(３)におけ各透光板(２)の下縁の下方には、集水用の樋(６)を設けてある 。

【０００９】 台箱(１)内には貯水槽(７)が設置され、その中の水(８)は、貯水槽(７)上に設 置したポンプ(９)により、吸水管(10)と送水管(11)を経て、散水管(５)に給水さ れて、屋根(３)の上面に散水される。

【００１０】 屋根(３)を流下する水(８)は樋(６)に集まり、返水管(12)により金網等(図示 省略)を内装した濾過器(13)を経て貯水槽(７)に返送されて循環する。(14)は給 水管、(15)は配水管である。

【００１１】 屋根(３)の内下方かつ貯水槽(７)の上方には、空中を飛び回る害虫の好む波長 とした照明灯(16)(16)が設置されている。

【００１２】 上述の害虫駆除装置を屋外や田畑に設置して、水(８)を循環させつつ蛍光灯(1 6)を点灯すれば、害虫は蛍光灯(16)を慕って飛び集まり、透光板(２)に衝突して 水(８)とともに樋(６)に流下されると、特に羽化した直後の害虫は簡単に死滅し 返水管(12)を通過する間に濾過器(13)により害虫が濾別されて、水(８)のみが貯 水槽(７)に流入して循環する。

【００１３】 なお、屋根の(３)の形状は寄せ棟型とは限らず、場合により切り妻型あるいは 片流れ型とすることもできる。

【００１４】 また、屋根(３)の窓孔(４)を省略して、たとえば寄せ棟型や切り妻型の屋根の 中央頂点に、下方より給水管(11)の上部を貫通させて、その上端に上記散水管( ５)に代えて、水流により自転する回転散水器を設けてもよい。又は、屋根(３) の上部に設けた貯水槽(図示略)の上縁より、水を単に溢水させるだけでもよい。

【００１５】 屋根(３)の支持は、台箱(１)とは限らず、枠体や支柱でもよく、また設置する 場所に凹凸がある場合は、支持体を省略して凹所に屋根(３)を安定に設置しても よく、貯水槽(７)は屋根(３)の側方適所に設置してもよい。また、貯水槽(７)や ポンプ(９)を省略し、水道水を単にたれ流すだけとしてもよい。また、透光板( ２)への水の供給は、連続的でも、一定時間間隔を置いて、間欠的に行なっても よい。

【００１６】 屋根(３)の材質はガラスとは限らず、透明あるいは半透明あるいは乳白色の、 たとえばアクリルその他の合成樹脂板を使用してもよい。

【００１７】 照明灯は蛍光灯(16)に代えて、白熱灯や紫外線ランプとすることもできる。

【００１８】 さらに、水に殺虫剤を混入しておけば、羽化した直後の害虫だけでなく、成虫 をも確実に死滅させることができる。

【００１９】

【考案の効果】

本考案の害虫駆除装置は、上述のように公害を起こす恐れがなく、また羽化し た直後の害虫には効果が大きく、しかも誰れにでも容易に使用することができる 。 また運転には、照明灯と、ポンプを設けた場合はポンプとに要する若干の電力 費を必要とするだけで運転経費が安価であり、特殊な部材を使用しないので、安 価に製作することができ、一般の農家等で使用して効果が大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案装置の一例を略示する中央縦断正面図で
ある。

【符号の説明】

(１)台箱 (２)透水板 (３)屋根 (４)窓孔 (５)散水管(散水手段) (６)樋 (７)貯水槽 (８)水 (９)ポンプ (10)吸水管 (11)送水管 (12)返水管 (13)濾過器 (14)給水管 (15)排水管 (16)照明灯

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 傾斜する透光板の下方要所に集虫用照明
   灯を設置し、透光板の上部に散水手段を設け、散水手段
   より供給された水を、透光板の外面に沿って流下させる
   ようにしたことを特徴とする害虫駆除装置。
2. 【請求項２】 透光板の下縁の下方に、透光板に沿って
   流下した水を集水する樋を設け、樋により集水下した水
   を、ポンプにより散水手段に返送することにより、水を
   循環させるようにしたことを特徴とする請求項１記載の
   害虫駆除装置。
3. 【請求項３】 水に殺虫剤を混入したことを特徴とする
   請求項１又は２記載の害虫駆除装置。