JPH05346778A - 画像合成方法および画像合成装置 - Google Patents

画像合成方法および画像合成装置

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JPH05346778A
JPH05346778A JP4156536A JP15653692A JPH05346778A JP H05346778 A JPH05346778 A JP H05346778A JP 4156536 A JP4156536 A JP 4156536A JP 15653692 A JP15653692 A JP 15653692A JP H05346778 A JPH05346778 A JP H05346778A
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JP
Japan
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image
image data
synthesizing
data
images
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JP4156536A
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Hirokazu Akisada
浩和 秋定
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 立体視のための出力画像を合成する画像合成
方法および装置を提供する。 【構成】 制御装置5は、入力装置3によつて背景画像
データと合成用画像データを入力し、データ入力装置1
1を介して入力された画像データの位置情報などに基づ
いて、演算装置7に背景画像データと合成用画像データ
との合成位置を演算させ、該演算結果に基づいて、演算
装置7に該画像を合成させ、出力装置a8に該合成画像
を出力させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像合成方法および画像
合成装置に関し、例えば、立体視のための出力画像を合
成する画像合成方法および画像合成装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】画像合成処理は、背景画像に対して複数
の画像を合成して、1つの出力画像を得るものである。
従来の画像合成装置においては、マスクのデータを用い
て合成用画像の一部分を合成する合成方法、および、合
成用画像のデータと、その画像が合成される背景画像の
データとを考慮して、合成画像を「透かし」のように合
成する方法などがあつた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例に
おいては、次のような問題点があつた。すなわち、従来
の画像処理装置で得られた合成画像は、該合成画像の鑑
賞者にとつて、平面的なイメージにしか見えないという
欠点があつた。また、従来の立体視を考慮した画像合成
処理においては、もともと左右2つの背景画像上に撮影
されている被写体については、まつたく無視されてい
て、画像合成後の2枚の画像を、偏光投影方式などの立
体写真鑑賞方法をもつて鑑賞したとしても、背景画像内
に存在する被写体と、合成された物体との間の、位置関
係に矛盾が生じる(立体視用語で「視野闘争が起き
る」)という欠点があつた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決することを目的としたもので、前記の課題を解決す
る一手段として、以下の構成を備える。すなわち、第1
の画像データと第2の画像データとを合成する画像合成
方法であつて、前記第1の画像データへ前記第2の画像
データを合成する際に前記第2の画像データの合成位置
をずらして合成して、2つ以上の出力画像を得る画像合
成方法とする。
【0005】また、第1の画像データと第2の画像デー
タとを入力する入力手段と、前記第1の画像データと前
記第2の画像データとの位置情報を指示する指示手段
と、前記指示手段によつて指示された位置情報に基づい
て前記第1の画像データと前記第2の画像データとの合
成情報を演算する演算手段と、前記演算手段によつて演
算された合成情報に基づいて前記第1の画像データと前
記第2の画像データとを合成する合成手段とを備え、前
記合成手段は前記第1の画像データへ前記第2の画像デ
ータを合成する際に前記第2の画像データの合成位置を
ずらして合成して2つ以上の出力画像データを得る画像
合成装置とする。
【0006】
【作用】以上の構成によれば、第1の画像データへ第2
の画像データを合成して、第2の画像データの合成位置
をずらした2つ以上の出力画像を得られる画像合成方法
および画像合成装置を提供することができる。例えば、
以上の構成によつて、立体視のための2つの出力画像が
得られ、該出力画像を然るべき方法で鑑賞することによ
り、ユーザの指定した位置にあたかも遠近感をもつて配
置されているように見える、今までにはないクリエイテ
イブなイメージを表現できる画像合成方法および画像合
成装置を提供することができる。
【0007】例えば、さらに、以上の構成によつて、背
景画像上の被写体と、合成される複数個の合成用画像と
の間に、位置的な矛盾がない、すなわち視野闘争の無い
立体イメージを鑑賞することができる画像合成方法およ
び画像合成装置を提供することができる。
【0008】
【実施例】まず、本実施例の特徴を明確にするため、一
般的な立体視の性質について説明する。人間の両眼の瞳
孔は、平均63.5mm離れているため、人間がものを視
る時には、両眼の網膜には、お互いに僅かに異なつた角
度から視た像が映つている。つまり、人間がものを視た
時の立体感は、このような左右の違いを心理的に判断し
た結果生まれると考えられている。
【0009】したがつて、カメラのレンズを人間の眼の
間隔だけ離して、同一の被写体を撮影した2枚の写真画
像は、それぞれのシーンに相当するものと考えられ、こ
の2枚の画像の、左側で撮影したものを左目で、右側で
撮影したものを右目で、それぞれ独立して観察すれば、
直接被写体を見たときと同様な立体感が再現される。図
1は立体写真の一撮影方法を示す図である。
【0010】図1では、同機種の2台のカメラに同じ焦
点距離のレンズを取付け、この2つのレンズの光軸間隔
が、瞳孔間距離の平均値63.5mmになるように並べ
て、同時撮影する方法を示している。図2は左右2枚の
写真画像の例を示す図で、図1に示した撮影方法で撮影
されたものである。
【0011】図2に示す2枚の画像は、例えば偏光投影
方式によつて、手前から球,立方体,円錐の順で、遠近
感をもつて配置されているイメージとして鑑賞すること
ができる。ここでいう偏光投影方式とは、左右2枚のポ
ジ画像を、90度位相の異なつた2枚の偏光フイルタを
取付けた2台のプロジエクタを使用して、鏡面反射性の
スクリーンへ投影し、鑑賞者は、プロジエクタに取付け
られた2枚の偏光フイルタの位相に合わせて作られた偏
光眼鏡を通して、スクリーン上の画像を鑑賞するもので
ある。
【0012】その他、2枚の画像をプリントして、鑑賞
者がステレオビユーアを用いる方法によつても、同様の
イメージを鑑賞することができる。さて、本発明は、左
右2つの画像における個々の物体の見え方の違いではな
く、左右それぞれの画像に映つている個々の物体の位置
に着目するものであるが、本発明を説明する前に、さら
に、写真レンズの一般的特性について説明する。
【0013】一般に使用されているカメラは、レンズ交
換の可能な小型カメラであり、この場合、撮影にあたつ
て、まずレンズの選択が必要である。写真レンズには、
固有の焦点距離をもつたレンズと、焦点距離の変化する
ズームレンズとがある。また、画面上に写し込まれる被
写体の撮影範囲によつて、レンズを区別すると、広角レ
ンズ,標準レンズおよび望遠レンズに分類される。
【0014】撮影範囲を角度で示したものが画角であ
り、撮影画面の対角線の長さをD、レンズの焦点距離を
fとすると、レンズの画角Lは次式で与えられる。 tan(L/2)=D/(2f) ・・・(1) しかし実際の撮影における画角は、画面の縦と横の長さ
が対角線の長さよりも短いので、画面の水平方向を占め
る範囲の角度を水平視角、また、画面の垂直方向を占め
る範囲の角度を垂直視角という。例えば、35mmサイズ
カメラの50mmのレンズの画角は、一般的に46度であ
るが、撮影画面の横長をa、撮影画面の縦長をbとすれ
ば、該レンズの水平視角L'aおよび垂直視角L'bは次式
で与えられる。
【0015】 tan(L'a/2)=a/(2f) ・・・(2) tan(L'b/2)=b/(2f) ・・・(3) また、例えば、35mmサイズカメラの画面の大きさは、
横36mm×縦24mmであることから、上式より水平視角
L'aは、 tan(L'a/2)=36/(2×50)=0.36 ∴ L'a≒40度 また垂直視角L'bは、 tan(L'b/2)=24/(2×50)=0.24 ∴ L'b≒27度 となる。
【0016】図3は2台のカメラによつて物体を撮影す
る状態例を示す斜視図である。同図は、同機種・同レン
ズの2台のカメラを、左カメラのレンズ光軸λLと、右
カメラのレンズ光軸λRとが平行に、かつ両光軸の間隔
がdとなるように設置し、カメラの正面方向に存在す
る、例えば青色の背景中の人物(位置は点Pで表現す
る)を撮影する状態を示している。
【0017】左右のカメラのレンズの焦点距離をf、水
平視角をL'a、垂直視角をL'bとする。また、左右のカ
メラの内部には、それぞれ同じ大きさのフイルムがセツ
トしてあり、フイルムの横,縦の長さをそれぞれa,b
とする。ここで、L'a,L'b,a,b,fの関係は、次
式で表される。 tan(L'a/2)=a/2f ・・・(3A) tan(L'b/2)=b/2f ・・・(3B) ここで、光軸λL,λRに垂直な平面の中で、点Pが存在
する平面gを考え、2台のカメラから平面gまでの距離
をtとする。
【0018】また、面ABCDおよび面EFGHは、平
面gの一部分であり、それぞれ、左カメラのフイルム面
A'B'C'D'に、右カメラのフイルム面E'F'G'H'に
写る範囲を示している。左右2つのレンズの中心をそれ
ぞれOL,OR、光軸λL,λRと面ABGHとの交点をそ
れぞれML,MRとする。
【0019】さらに、交点MLと交点MRを結ぶ線分の中
点をMとして、平面ABGH上で、中点Mから上下垂直
に伸ばした直線と線分AH,BGとの交点をそれぞれM
H,MBとする。さらに、交点ML,MRを通る直線と線分
AB,HGとの交点をそれぞれI,Lとする。
【0020】ここで、点Pと線分MHMBの距離をw、ま
た、点Pと線分ILの距離をhとする。また、点Pより
線分AH,ABに垂線を引いた時の交点をそれぞれP
x,Pyとし、点Pの面ABCD上での座標をPVL(XV
L,YVL)、点Pの面EFGH上での座標をPVR(XV
R,YVR)とする。ただし、XVL,YVL,XVR,YVR
は、それぞれ以下のものであるとする。
【0021】XVL:線分APのx軸成分の長さ XVR:線分EPのx軸成分の長さ YVL=YVR:線分APのy軸成分の長さ そして、面ABCDに対応する左側のフイルム面A'B'
C'D'上の座標をPfL(XfL,YfL)、面EFGHに対
応する右側のフイルム面E'F'G'H'上の座標をPfR
(XfR,YfR)とする。
【0022】また、図4は図3の平面図であり、図4に
示す符号は図3における線分IL上のものである。図4
において、角IOLJは、左カメラのレンズの水平視角
L'aを表し、線分OLMLは角IOLJを二等分する。し
たがつて、式(3A)から、 (線分IMLの長さ)=(線分JMLの長さ) =t・tan(L'a/2) =ta/2f である。
【0023】また、右カメラで撮影する部分も同様であ
り、 (線分KMRの長さ)=(線分LMRの長さ) =t・tan(L'a/2) =ta/2f である。
【0024】さらに、図5は図3の側面図であり、図5
に示す符号は図3における線分MHMB上のものである。
図5において、角MHOLMLは、左カメラのレンズの垂
直視角L'bを表し、線分OLMは垂直視角L'bを二等分
する。したがつて、式(3B)から、 (線分MMHの長さ)=(線分MMLの長さ) =t・tan(L'b/2) =tb/2f である。
【0025】図6は左右のカメラの撮影範囲を示す図
で、図7は左右のフイルム上に写つた画像を示す図であ
る。さて、物体が線分MHMBより左側にある場合はw<
0、また線分MHMBより右側にある場合はw≧0とする
と、座標値XVL,XVRは次式で与えられる。 XVL=t・tan(L'a/2)+w+d/2 =(ta/2f)+w+d/2 ・・・(4) XVR=t・tan(L'a/2)+w-d/2 =(ta/2f)+w-d/2 ・・・(5) また、物体が線分IL(水平線)より上側にある場合は
h<0、また線分ILより下側にある場合はh≧0とす
ると、座標値YVL,YVRは次式で与えられる。
【0026】 YVL=YVR=t・tan(L'b/2)+h =(tb/2f)+h ・・・(6) ここで、物体が左右どちらのフイルムにも写るために
は、面EFCDに存在することが必要であり、この条件
は次式で与えられる。 -t・tan(L'a/2)+d/2<w<t・tan(L'a/2)-d/2 ∴ -(ta/2f)+d/2<w<(ta/2f)-d/2 ・・・(7) -t・tan(L'b/2)<h<t・tan(L'b/2) ∴ -(tb/2f)<h<(tb/2f) ・・・(8) また、三角形の相似の性質により、 三角形IOLPdと三角形I'OLPdLは相似 三角形KORPdと三角形K'ORPdRは相似 であり、その相似比は、 PdOL:PdLOL=PdOR:PdROR=t:f であり、左右のフイルム上の位置はそれぞれ次式で与え
られる。
【0027】XfL=f/t・XVL =f/t・{t・tan(L'a/2)+w+d/2} =f/t・{(ta/2f)+w+d/2} =a/2+(f/t)(w+d/2) ・・・(9) XfR=f/t・XVR =f/t・{t・tan(L'a/2)+w-d/2} =f/t・{(ta/2f)+w-d/2} =a/2+(f/t)(w-d/2) ・・・(10) YfL=YfR=f/t・XVL =f/t・{t・tan(L'b/2)+h} =f/t・{(tb/2f)+h} =b/2+fh/t ・・・(11) 前記のような撮影条件にある物体を撮影した場合の、左
右のフイルム上のずれ量を△Dfとすれば、上記のXfL
とXfRより、 △Df=XfL-XfR=df/t ・・・(12) が得られる。
【0028】この結果、以下の内容が判断できる。 (1)左右のフイルム上の物体のずれは、距離w(点P
と線分MHMBの距離)に依存しないため、物体が面AB
GHのどの位置に存在する場合でも、その量は同じであ
る。 (2)左右のフイルム上の物体画像の位置は、左フイル
ム上の位置を基準とすると、右フイルムでは左方向にず
れる。
【0029】(3)左右のフイルム上のずれ量ΔDf
は、レンズの画角L,水平視角L'aおよび垂直視角L'b
には依存しない。 (4)距離t(カメラから物体までの距離)とずれ量Δ
Dfは反比例する。例えば、以下の撮影条件で、左右の
フイルム上のずれ量ΔDfを計算すると、次のようにな
る。
【0030】撮影条件: ・撮影機 35mmカメラ ・レンズの焦点距離 f=50[mm] ・光軸間隔 d=63.5[mm] ・物体までの距離 t=5,000[mm] ・物体から中心までの距離 m=1,000[mm] ずれ量: ΔDf=d・f/t=63.5×50/5,000 =0.635[mm] 従つて、左フイルムの物体画像の位置は、右フイルムの
同位置に比べて、右へ0.635mmずれる。
【0031】上述のずれを考慮して、背景画像に存在す
る被写体の位置を計算して、予め計算しておいた被写体
のマスク画像を用いて、複数個の画像を合成して、偏光
投影方式などの方法で鑑賞すれば、背景画像に対して個
々の合成用画像が、ユーザが指定した見掛けの位置に、
遠近感をもつて配置されているように見え、さらに、被
写体と合成画像の間に位置的な矛盾が無いように見える
イメージを形成することができる。
【0032】以下、図面を参照して本発明に係る一実施
例を詳細に説明する。図8は本発明に係る画像合成シス
テムの構成例を示すブロツク図である。図8において、
1は被写体で、撮影の対象となる人物・風景などであ
る。2は撮影装置で、被写体1を撮影するものであり、
例えば写真機などである。3は入力装置で、撮影機2に
よつて撮影された画像などを入力するものであり、例え
ばドラムスキヤナなどである。
【0033】10はコマンド入力装置で、制御装置5へ
の指示などを入力するものであり、例えばキーボードな
どを用いる。11はデータ入力装置で、座標値データな
どを入力するものであり、例えばマウスなどを用いる。
4は表示装置で、入力コマンド,入力画像および合成処
理後の画像などを表示するものであり、例えばCRTな
どを用いる。
【0034】6はフアイル装置で、背景画像,合成用画
像群,ユーザから入力されたデータ,出力画像などを格
納するものである。7は演算装置で、画像合成などの演
算処理を行うものである。8は出力装置aで、ハードコ
ピーなどを得るものであり、例えばデイジタルフイルム
レコーダなどを用いる。
【0035】9は出力装置bで、合成済み画像の立体効
果を確認するためのハードコピーなどを得るもので、例
えばカラー画像プリンタなどの簡易出力装置を用いる。
5は制御装置で、入力装置3,コマンド入力装置10,
データ入力装置11,表示装置4,フアイル装置6,演
算装置7,出力装置a8などを制御する。以上のように
構成された画像合成システムについて、以下、データの
流れに従つて、その動作の概要を説明する。
【0036】制御装置5によつて、入力装置3は、撮影
装置2によつて撮影された左右2つの背景画像、例えば
青色の背景で撮影した人物の画像と、その人物画像に合
成するための複数の合成用画像、例えば人物や建物の撮
影画像とを読取り、さらに、入力装置3は、読取つた画
像をアナログデイジタル変換(以下「A/D変換」とい
う)した画像データを出力する。
【0037】次に、制御装置5によつて、入力装置3が
出力した画像データは、フアイル装置6へ送られ、フア
イル装置6は該画像データを格納する。以下の説明で
は、便宜上、デイジタル画像の各画素を構成する赤,
青,緑のデータを、それぞれR,G,Bで表す。また、
以下では、1画素は、RGB各8ビツト、すなわち25
6階調(最高輝度は255,最低輝度は0)で構成され
る一例を説明するが、本実施例はこれに限定されるもの
ではない。
【0038】なお、本実施例は、この画像入力の際に、
制御装置5によつて指定された画像の読取ピツチによつ
て、画像データの縦横の画素数が決定する。ここで、本
実施例は、左右2つの入力画像のそれぞれについて、全
体画像から被写体部分を区別するためのマスクデータが
作成して、フアイル装置6に格納する。そして、演算装
置7は、フアイル装置6に記憶されたマスクデータを用
いて、左右の画像上の被写体のずれを計算して、該計算
結果によつて、撮影時の被写体のカメラからの距離が計
算される。なお、該マスクデータは、後述の画像合成処
理の際も使用される。
【0039】次に、データ入力装置11を介して、ユー
ザによつて入力された、左右の背景画像の撮影条件と、
左右の背景画像に合成する個々の合成用画像の見掛けの
距離,位置とが、制御装置5によつて、フアイル装置6
へ格納される。次に、制御装置5によつて、演算装置7
は、フアイル装置6に格納された左右の背景画像の撮影
条件と、左右の背景画像に合成する個々の合成用画像の
見掛けの距離,位置とから、適切な合成用画像のずらし
画素数を計算し、計算結果に従つて、フアイル装置6に
格納された、左右の背景画像と個々の合成用画像を合成
して、左画像と右画像の2つの合成画像を出力する。こ
の際、演算装置7は、フアイル装置6に記憶されたマス
クデータが用いることで、距離関係に矛盾のない合成を
実現する。
【0040】次に、制御装置5によつて、演算装置7か
ら出力された2つの合成画像は、フアイル装置6に格納
され、出力装置b9で簡易出力される。次に、本実施例
の画像位置の指定方法について説明する。図9は画像位
置の指定方法を説明する図である。本実施例において、
図9に示す画像上の任意画素Pの座標は、画像の左上の
画素を原点として、画素Pが原点から右方向に何画素離
れているかを例えばxとし、画素Pが原点から下方向に
何画素離れているかを例えばyとして、P(x,y)の
ように表す。なお、xの値は、0からX−1の間の整
数、また、yの値は、0からY−1の間の整数になる。
【0041】次に、本実施例の通常の画像合成処理につ
いて説明する。図10は通常の画像合成処理の一例を示
す図である。同図において、101は背景画像、102
は合成用画像、103は合成後の画像である。本実施例
の通常の画像合成処理においては、例えば、林檎状の物
体101aが写つた背景画像101上の任意位置P
(x,y)へ、背景画像101よりも充分小さい合成用
画像102を合成する場合、例えば、背景画像101の
位置Pへ、合成用画像102の原点(例えば左上の画
素)を合わせて、合成用画像102が重なる背景画像1
01の画素を、合成用画像102の画素に置換える。従
つて、本実施例の通常の画像合成処理においては、合成
用画像102と林檎状の物体101aとが重なる部分
は、合成用画像102が上に合成されるので、合成後の
画像は103のようになる。
【0042】次に、本実施例のマスクデータを用いた画
像合成処理について説明する。図11はマスクデータを
用いた画像合成処理の一例を示す図である。同図におい
て、104は背景画像、105はマスクデータ、106
は合成用画像、107は合成後の画像である。マスクデ
ータ105は、背景画像104上において、合成の許可
/禁止を区別するためのデータであり、例えばビツトマ
ツプデータを用る。
【0043】本実施例のマスクデータを用いた画像合成
処理においては、例えば、林檎状の物体104aが写つ
た背景画像104上の任意位置P(x,y)へ、背景画
像104よりも充分小さい合成用画像106を合成する
場合、例えば、林檎状のマスクデータ105aの領域は
合成禁止として、背景画像104の位置Pへ、合成用画
像106の原点(例えば左上の画素)を合わせて、合成
用画像106が重なる背景画像104の画素を、合成用
画像106の画素に置換える。従つて、本実施例の通常
の画像合成処理においては、合成用画像106と林檎状
の物体104aとが重なる部分は、合成が禁止されるの
で、合成後の画像は107のようになる。
【0044】次に、本実施例のずらし画素数の算出方法
について説明する。さて、背景画像に用いる撮影画面の
横サイズをa[mm]、同縦サイズをb[mm]、読取ピツチを
p[画素/mm]とすると、量子化された背景画像の横サイ
ズXと縦サイズYは、次式で与えられる。 X=a・p [画素] ・・・(13) Y=b・p [画素] ・・・(14) 図12は左右の背景画像データの一例を示す図である。
【0045】同図において、ある合成用画像が、図3に
示す(線分OMの長さ)=tである面ABGHの、(線
分MPdの長さ)=w,(線分PPdの長さ)=hの点P
に見えるような、左背景画像の座標PmL(xmL,ym
L),右背景画像の座標PmR(xmR,ymR)および左右
のずらし画素数△Dmは、次のように与えられる。すな
わち、左右フイルム上の画像の位置(XfL,YfL,XfR,
YfR)を与える式(9)〜式(11)、および、左右の
フイルム上の画像のずれ量△Dfを与える式(12)か
ら、 xmL=X/a・XfL =1/p・{a/2+(f/t)(w+d/2)} =a/2p+(f/pt)(w+d/2) ・・・(15) xmR=X/a・XfR =1/p・{a/2+(f/t)(w-d/2)} =a/2p+(f/pt)(w-d/2) ・・・(16) ymL=ymR=Y/b・YfL =1/p・(b/2+fh/t) =b/2p+fh/pt ・・・(17) △Dm=(X/a)・△Df =df/pt ・・・(18) ただし、 a:背景画像の撮影画面横サイズ[mm] b:背景画像の撮影画面縦サイズ[mm] d:光軸間隔[mm] f:レンズの焦点距離[mm] p:読取ピツチ[画素/mm] t:物体までの距離[mm] w:点Pと中点Mの水平距離[mm] h:点Pと中点Mの垂直距離[mm] X:量子化された背景画像の横サイズ[画素] Y:量子化された背景画像の縦サイズ[画素] なお、中点Mは、光軸λL,λRと面ABGHとの交点を
それぞれML,MRとしたとき、交点MLと交点MRを結ぶ
線分の中点 図3に示す(線分OMの長さ)=tである面ABGH
の、(線分MPdの長さ)=w,(線分PPdの長さ)=
hの点Pに見えるように、任意の画像を合成したいなら
ば、左背景画像ではPmL(xmL,ymL)の位置へ、右背
景画像ではPmR(xmR,ymR)の位置へ、該画像を合成
する。
【0046】これによつて、本実施例において、左背景
画像における合成位置と、右背景画像における合成位置
とが、相対的に△Dm画素だけずれて、ポジフイルムな
どに出力された左右2つの画像における合成用画像のず
れ量△Dfを得ることができる。そして、本実施例によ
つて得られた2つの画像を、偏光投影方式などの方法で
鑑賞すれば、図3におけるカメラからの距離がtである
面ABGHの点Pの位置に、合成された画像が存在して
いるように見える。
【0047】次に、本実施例の背景画像のマスクデータ
の作成方法について説明する。図13はマスクデータの
作成方法の一例を説明する図である。図13において、
同図(a)は左背景画像、同図(b)は右背景画像で、
例えば、それぞれ青色の背景に1個の林檎状の物体13
1と132が写つている。この場合、物体131と13
2のマスクデータは、それぞれ同図(c)と(d)のよ
うなビツトマツプデータになる。
【0048】同図(c)と(d)に示すビツトマツプデ
ータは、133と134で示す物体131と132に対
応する領域のビツトは‘1’に、物体131と132以
外に対応するビツトは‘0’になる。図14はマスクデ
ータ作成処理の一例を示すフローチヤートである。本実
施例は、左右の背景画像に対して、略同様の処理によつ
て、マスクデータを作成するので、以下の説明および図
14においては、背景画像の左右は記さない。
【0049】図14において、本実施例は、ステツプS
1において、ユーザの指示に従つて、RGB各色の閾値
を、例えば、 Rの閾値:Rth=30 Gの閾値:Gth=30 Bの閾値:Bth=200 のように設定する。
【0050】続いて、本実施例は、ステツプS2で、フ
アイル装置6に、背景画像の画素数と同じビツト数のマ
スクデータ用のビツトマツプフアイルBi(i=0,1,…,画
素数-1)を作成する。続いて、本実施例は、ステツプS
3で作成したビツトマツプフアイルの全ビツトを‘0’
に初期化し、ステツプS4で変数iへ0を設定する。
【0051】続いて、本実施例は、ステツプS5で背景
画像のi番目の画素データを抽出し、ステツプS6で、
抽出した画素データとRGB各色の閾値をそれぞれ比較
して、例えば、 Ri>Rth かつ Gi>Gth かつ Bi>Bth の条件を満足しているか否かを判定する。本実施例は、
ステツプS6で、前記条件が、満足されると判定した場
合はステツプS7へ進み、満足されないと判定した場合
はステツプS8へジヤンプする。
【0052】前記条件が満足されると判定した場合、本
実施例は、ステツプS7で、ビツトマツプフアイルのi
番目のビツトBiを‘1’にする。続いて、本実施例
は、ステツプS8で変数iをインクリメントし、ステツ
プS9で変数iと背景画像の画素数を比較して、i<画
素数ならばステツプS5へ戻り、i≧画素数ならば処理
を終了する。
【0053】なお、以上のマスクデータ作成処理は、後
述する本実施例の画像合成処理の中で実行される。次
に、本実施例の左右のマスクデータを用いた撮影時の被
写体距離の算出方法について説明する。図15は撮影時
の被写体距離の算出方法の一例を説明する図である。
【0054】撮影時の被写体距離の算出は、図15
(a),(b)に一例を示す、マスクデータから抽出し
た長方形領域の比較によつて行う。そのため、便宜上、
任意のマスクデータにおいて、左上の点(x,y)を頂
点とした横の画素数がX,縦の画素数がYの長方形領域
を、 REC(マスクデータ識別子,x,y,X,Y) で表すことにする。なお、この場合、マスクデータ識別
子は、LまたはRである。
【0055】本実施例は、左マスクデータの領域151
を内接する長方形領域151aを抽出する。なお、領域
151aは、 REC(L,xqL,yqL,Xq,Yq) と表される。続いて、本実施例は、右マスクデータにお
いて選択可能な、以下の2条件を満たす、すべての長方
形領域を考える。
【0056】・条件1:長方形領域151aと同形状,
同サイズ ・条件2:頂点のy座標がyqLに等しい長方形領域 この場合、前記2条件を満たす長方形領域は、図15
(d)に示すように、全部で(X−Xq+1)個存在す
る。本実施例は、長方形領域152a〜152nの各ビ
ツトと、長方形領域151aの各ビツトとを比較して、
両領域の対応するビツトが同値であるビツトをカウント
して、各カウント値を変数Si(i=0,1,…,X-Xq)へ記憶
する。本実施例は、すべての領域のカウントが終了する
と、カウント値が最大の変数Siに対応する長方形領域
の頂点座標(xqR,yqR)から、次式によつて、左右の
被写体のずれ画素数ΔDqを算出する。
【0057】△Dq=xqL−xqR ・・・(19) ここで、被写体とカメラとの距離をTとすると、式(1
8)が成り立つので、 △Dq=df/pT ・・・(20) 従つて、式(19)と式(20)から、撮影時の被写体
距離Tは、次式で表される。
【0058】T=df/p△D =df/{p(xqL-xqR)} ・・・(21) 図16は撮影時の被写体距離の算出処理の一例を示すフ
ローチヤートである。図16において、本実施例は、ス
テツプS11で左マスクデータの領域を内接する長方形
領域RECLを抽出し、ステツプS12で変数iへ0を
設定する。
【0059】続いて、本実施例は、ステツプS13で変
数Siへ0を設定し、ステツプS14で右マスクデータ
のi番目の長方形領域RECRiを抽出する。続いて、本
実施例は、ステツプS15で変数jへ0を設定し、スツ
プS16でRECLのj番目のビツトBLjとRECRiの
j番目のビツトBRjを比較して、BLj=BRJの場合は、
ステツプS17で変数Siをインクリメントした後、ス
テツプS18へ進み、また、BLj≠BRJの場合は、ステ
ツプS18へジヤンプする。
【0060】続いて、本実施例は、ステツプS18で変
数jをインクリメントし、ステツプS19で、変数jと
RECLの画素数を比較して、j<画素数ならばステツ
プS16へ戻り、j≧画素数ならばステツプS20へ進
む。j≧画素数であつた場合、本実施例は、ステツプS
20で変数iをインクリメントし、ステツプS21で、
変数iとRECRの個数を比較する。すなわち、本実施
例は、ステツプS21で、i≦X−Xqならばステツプ
S3へ戻り、i>X−XqならばステツプS22へ進
む。
【0061】i>X−Xqであつた場合、本実施例は、
ステツプS22でカウント値が最大の変数Siを選択し
て、ステツプS23で、RECLの頂点座標(xqL,yq
L)と、変数Siに対応するRECRiの頂点座標(xqR,
yqR)とから、式(19)によつて、左右の背景画像に
おける被写体のずれ画素数△Dqを計算する。続いて、
本実施例は、ステツプS24で、式(21)によつて、
撮影時の被写体距離Tを計算した後、処理を終了する。
【0062】なお、以上の撮影時の被写体距離の算出
は、後述する本実施例の画像合成処理の中で実行され
る。次に、本実施例の画像合成処理について説明する。
図17は本実施例における画像合成処理の一例を示すフ
ローチヤートである。 [ステツプS31]例えばユーザは、撮影装置1で撮影
された左右2つの背景画像と、1つ以上(以下「n個」
とする)の合成用画像とを、入力装置3の例えばドラム
スキヤナのドラム上に貼付け、コマンド入力装置10か
ら処理開始の情報を制御装置5へ送る。
【0063】制御装置5は、処理開始の情報を受取る
と、入力装置3にスキヤン開始の命令を送る。入力装置
3は、スキヤン開始の命令を受取ると、ドラム上に貼付
けられた画像をスキヤンして、該画像の例えば8ビツト
量子化RGBデータを出力する。制御装置5は、入力装
置3が出力した画像データを、背景画像および合成用画
像の原画像データとして、各画像毎にフアイル装置6へ
格納する。
【0064】[ステツプS32]制御装置5は、フアイ
ル装置6に格納された左右2つの背景画像を、表示装置
4上に表示する。 [ステツプS33]ユーザは、データ入力装置11を介
して、背景画像の読取ピツチpと背景画像の撮影条件
(レンズの焦点距離f,撮影画面の横の長さa,撮影画
面の縦の長さb,左右のカメラの光軸間隔d)とを入力
する。
【0065】制御装置5は、入力されたデータをフアイ
ル装置6へ格納する。 [ステツプS34]制御装置5は、演算装置7に量子化
された背景画像の横縦の画素数X,Yを計算させ、計算
結果をフアイル装置6へ格納する。なお、画素数X,Y
の計算には、式(13),(14)を用いる。
【0066】[ステツプS35]ユーザは、データ入力
装置3を介して、個々の合成画像を配置する距離ti(i
=1,2,3,…,n)を入力する。なお、距離tiは、図3に示
した線分OMの長さである。制御装置5は、入力された
距離tiをフアイル装置6へ格納する。
【0067】[ステツプS36]次にユーザは、データ
入力装置3を介して、図3に示した中点Mと個々の合成
画像との横方向の距離wi(i=1,2,3,…,n)を入力す
る。制御装置5は、入力された距離wiを演算装置7へ
送り、演算装置7は、入力された距離wiが条件式
(7)を満すか否かを計算して、結果を出力する。
【0068】[ステツプS37]制御装置5は、演算装
置7の出力が、「条件を満たす」の場合ステツプS38
へ進み、「条件を満たさない」の場合ステツプS36へ
戻つて、ユーザに再入力を促す。 [ステツプS38]制御装置5は、ステツプS36で入
力された距離wiをフアイル装置6へ格納する。
【0069】[ステツプS39]ユーザは、データ入力
装置3を介して、図3に示した中点Mと個々の合成画像
との縦方向の距離hi(i=1,2,3,…,n)を入力する。制
御装置5は、入力された距離hiを演算装置7へ送り、
演算装置7は、入力された距離hiが条件式(8)を満
すか否かを計算して、結果を出力する。
【0070】[ステツプS40]制御装置5は、演算装
置7の出力が、「条件を満たす」の場合ステツプS41
へ進み、「条件を満たさない」の場合ステツプS39へ
戻つて、ユーザに再入力を促す。 [ステツプS41]制御装置5は、ステツプS39で入
力された距離hiをフアイル装置6へ格納する。
【0071】[ステツプS42]制御装置5は、フアイ
ル装置6に格納された距離wi,hiなどのデータを演算
装置7へ送り、演算装置7は、左背景画像への個々の画
像の合成位置を、式(15),(17)を用いて計算し
て、計算結果PimL(ximL,yimL)を出力する。
【0072】制御装置5は、演算装置7から出力された
計算結果をフアイル装置6へ格納する。 [ステツプS43]制御装置5は、フアイル装置6に格
納された距離wi,hiなどのデータを演算装置7へ送
り、演算装置7は、右背景画像への個々の画像の合成位
置を、式(16),(17)を用いて計算して、計算結
果PimR(ximR,yimR)を出力する。
【0073】制御装置5は、演算装置7から出力された
計算結果をフアイル装置6へ格納する。 [ステツプS44]制御装置5は、前述および図14で
説明した方法によつて、左背景画像のマスクデータを作
成する。
【0074】[ステツプS45]制御装置5は、前述お
よび図14で説明した方法によつて、右背景画像のマス
クデータを作成する。 [ステツプS46]制御装置5は、前述および図16で
説明した方法によつて、撮影時の被写体距離Tを算出す
る。
【0075】[ステツプS47]制御装置5は、その詳
細を後述する画像合成処理を実行する。 [ステツプS48]制御装置5は、フアイル装置6に格
納された左右出力画像データを出力装置b9へ送り、出
力装置b9は、入力された左右出力画像データを、それ
ぞれプリント出力する。
【0076】[ステツプS49]制御装置5は、コマン
ド入力待ち状態となり、コマンド入力装置10などを介
したユーザの指示を待つ。ユーザは、例えばステレオビ
ユーアなどを用いて、出力装置b9から出力された画像
の立体効果を確認し、例えば、コマンド入力装置10な
どから、期待した効果が得られていると判断したら「O
K」を、期待した効果が得られていないと判断したら
「NG」を入力する。
【0077】制御装置5は、ユーザからの入力が、「O
K」ならばステツプS50へ進み、「NG」ならばステ
ツプS32へ戻る。 [ステツプS50]制御装置5は、フアイル装置6に格
納された左右出力画像データを出力装置a8へ送り、出
力装置a8は、入力された左右出力画像データを、例え
ばポジフイルム上に出力した後、処理を終了する。
【0078】図18はステツプS47の画像合成処理の
一例を示すフローチヤートである。 [ステツプS51]制御装置5は、距離tiがステツプ
S46で算出した被写体距離Tよりも大(ti>T)の
合成用画像は、図11に示した要領で、ステツプS44
で作成した左マスクデータを用いて、距離tiが大きい
画像から順番に、左背景画像のPimL(ximL,yimL)の
位置へ合成して、左中間画像を形成する。
【0079】[ステツプS52]制御装置5は、距離t
iが被写体距離T以下(ti≦T)の合成用画像は、図1
0に示した要領で、距離tiが大きい画像から順番に、
左中間画像のPimL(ximL,yimL)の位置へ合成して、
左出力画像を形成する。なお、該左出力画像は、フアイ
ル装置6へ格納する。
【0080】[ステツプS53]制御装置5は、距離t
iが被写体距離Tよりも大(ti>T)の合成用画像は、
図11に示した要領で、ステツプS45で作成した左マ
スクデータを用いて、距離tiが大きい画像から順番
に、右背景画像のPimR(ximR,yimR)の位置へ合成し
て、右中間画像を形成する。
【0081】[ステツプS54]制御装置5は、距離t
iが被写体距離T以下(ti≦T)の合成用画像は、図1
0に示した要領で、距離tiが大きい画像から順番に、
左中間画像のPimR(ximR,yimR)の位置へ合成して、
左出力画像を形成する。なお、該左出力画像は、フアイ
ル装置6へ格納した後、処理を終了する。
【0082】なお、前述の説明および図10,図11に
おいて、背景画像上に合成用画像の全体をそのまま置換
える合成方法を説明したが、本実施例はこれに限定され
るものではなく、例えば、マスクのデータを用いて合成
用画像の一部分を合成したり、合成用画像を合成する際
に背景画像上の部分が透けるように合成したり、あるい
は合成用画像を縮小または拡大してから合成することも
でき、このように合成した場合も同様の効果を得ること
ができる。
【0083】また、前述の説明および図において、入力
装置3で写真撮影したポジフイルムなどから画像を入力
する例を説明したが、本実施例はこれに限定されるもの
ではなく、例えば、写真プリントや印刷物から入力する
こともできるし、さらに、例えば、入力装置3にTVカ
メラなどを用いて、直接、3次元の被写体を画像入力す
ることもでき、このようにして入力された画像を合成し
ても同様の効果を得ることができる。
【0084】また、前述の説明および図において、合成
用画像として被写体を撮影した画像を用いる例を説明し
たが、本実施例はこれに限定されるものではなく、例え
ば、コンピユータ上で描いたCG画像を用いることもで
き、この場合、制御装置5は、イメージスキヤナなどの
入力装置を介することなく、コンピユータ上のCG画像
データを、直接、フアイル装置6へ格納することもでき
る。
【0085】また、前述の説明および図17において、
ユーザが入力したデータt,w,hから合成位置を、演
算装置7によつて計算して求める方法を説明したが、本
実施例はこれに限定されるものではなく、例えば、ユー
ザはデータtだけを入力して、表示装置4に表示された
背景画像の位置をマウスなどで指定することによつて、
他のデータを入力することもできる。
【0086】また、前述の説明および図14において
は、ユーザが設定したRGB各色の閾値に基づいて、背
景画像のマスクデータを作成する例を説明したが、本実
施例はこれに限定されるものではなく、例えば、背景画
像を表示装置4に表示して、ユーザがデータ入力装置1
1によつて、合成を許可する部分(または許可しない部
分)を指示することもできる。
【0087】また、前述の説明においては、左右の背景
画像上に撮影されている同一の被写体のずれ画素数ΔD
qを、予め作成された左右のマスクデータから計算する
例を説明したが、本実施例はこれに限定されるものでは
なく、例えば、背景画像を表示装置4に表示して、ユー
ザがデータ入力装置11によつて、左右の被写体の対応
する代表的点を指定することによつて求めることもでき
る。例えば、被写体が人物の顔である場合、左背景画像
上の左目の中心と、右背景画像上の左目の中心とを指定
して、指定された2座標値のx座標の差分を、左右の被
写体のずれ画素数ΔDqとする。
【0088】以上説明したように、本実施例によれば、
左右2つの背景画像へ、個々の合成画像を、それぞれ合
成位置をずらして合成した出力画像を2つ形成し、前述
した偏光投影方式やステレオビユーアなどの方法で、該
2つの出力画像を鑑賞することによつて、ユーザが指定
した位置に、合成画像が遠近感をもつて配置されている
ように見えるイメージを鑑賞することができる。
【0089】さらに、本実施例によれば、被写体と、合
成される複数個の合成用画像との間に、位置的な矛盾が
ない、すなわち視野闘争の無い立体イメージを鑑賞する
ことができる。また、本実施例によれば、その見掛けの
位置が被写体の後方である合成用画像の合成の際は、予
め作成した被写体のマスクデータを使用し、その見掛け
の位置が被写体の前方である合成用画像の合成の際は、
そのまま合成するという操作をすることで、合成処理を
高速化することができる。
【0090】なお、本発明は、複数の機器から構成され
るシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適
用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置
にプログラムを供給することによつて達成される場合に
も適用できることはいうまでもない。
【0091】
【発明の効果】以上、本発明によれば、第1の画像デー
タへ第2の画像データを合成して、第2の画像データの
合成位置をずらした2つ以上の出力画像を得られる画像
合成方法および画像合成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な立体写真の一撮影方法を示す図であ
る。
【図2】一般的な左右2枚の写真画像の例を示す図であ
る。
【図3】一般的な2台のカメラによつて物体を撮影する
状態例を示す斜視図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】図3の側面図である。
【図6】一般的な左右のカメラの撮影範囲を示す図であ
る。
【図7】一般的な左右のフイルム上に写つた画像を示す
図である。
【図8】本発明に係る画像合成システムの構成例を示す
ブロツク図である。
【図9】本実施例の画像における位置の指定方法を説明
する図である。
【図10】本実施例の通常の画像合成処理の一例を示す
図である。
【図11】本実施例のマスクデータを用いた画像合成処
理の一例を示す図である。
【図12】本実施例の左右の背景画像データの一例を示
す図である。
【図13】本実施例のマスクデータの作成方法の一例を
説明する図である。
【図14】本実施例のマスクデータ作成処理の一例を示
すフローチヤートである。
【図15】本実施例の撮影時の被写体距離の算出方法の
一例を説明する図である。
【図16】本実施例の撮影時の被写体距離の算出処理の
一例を示すフローチヤートである。
【図17】本実施例の画像合成処理の一例を示すフロー
チヤートである。
【図18】本実施例の画像合成処理の一例を示すフロー
チヤートである。
【符号の説明】
1 被写体 2 撮影装置 3 入力装置 4 表示装置 5 制御装置 6 フアイル装置 7 演算装置 8 出力装置a 9 出力装置b 10 コマンド入力装置 11 データ入力装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の画像データと第2の画像データと
    を合成する画像合成方法であつて、 前記第1の画像データへ前記第2の画像データを合成す
    る際に前記第2の画像データの合成位置をずらして合成
    して、 2つ以上の出力画像を得ることを特徴とする画像合成方
    法。
  2. 【請求項2】 前記第1の画像データは左用画像データ
    と右用画像データとを含み、 前記左用画像データと前記右用画像データはそれぞれ左
    右の背景画像を表すことを特徴とする請求項1記載の画
    像合成方法。
  3. 【請求項3】 前記左用画像データに含まれる被写体の
    画像情報と前記右用画像データに含まれる前記被写体の
    画像情報とから求めた前記被写体の撮影距離に応じて前
    記第1の画像データへ前記第2の画像データを合成する
    ことを特徴とする請求項2記載の画像合成方法。
  4. 【請求項4】 第1の画像データと第2の画像データと
    を入力する入力手段と、 前記第1の画像データと前記第2の画像データとの位置
    情報を指示する指示手段と、 前記指示手段によつて指示された位置情報に基づいて前
    記第1の画像データと前記第2の画像データとの合成情
    報を演算する演算手段と、 前記演算手段によつて演算された合成情報に基づいて前
    記第1の画像データと前記第2の画像データとを合成す
    る合成手段とを備え、 前記合成手段は前記第1の画像データへ前記第2の画像
    データを合成する際に前記第2の画像データの合成位置
    をずらして合成して2つ以上の出力画像データを得るこ
    とを特徴とする画像合成装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の画像データは左用画像データ
    と右用画像データとを含み、 前記左用画像データと前記右用画像データはそれぞれ左
    右の背景画像を表すことを特徴とする請求項4記載の画
    像合成装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の画像合成装置において、 さらに前記左用画像データに含まれる被写体の画像情報
    と前記右用画像データに含まれる前記被写体の画像情報
    とから前記被写体の撮影距離を算出する算出手段を備
    え、 前記合成手段は前記演算手段によつて演算された合成情
    報と前記算出手段によつて算出された撮影距離とに基づ
    いて前記第1の画像データへ前記第2の画像データを合
    成することを特徴とする画像合成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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