JPH05346397A - 複屈折測定装置 - Google Patents

複屈折測定装置

Info

Publication number
JPH05346397A
JPH05346397A JP15546692A JP15546692A JPH05346397A JP H05346397 A JPH05346397 A JP H05346397A JP 15546692 A JP15546692 A JP 15546692A JP 15546692 A JP15546692 A JP 15546692A JP H05346397 A JPH05346397 A JP H05346397A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
measuring head
measuring
head
birefringence
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15546692A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Nagata
紳一 永田
Kura Tomita
蔵 富田
Kiyokazu Sakai
清和 酒井
Kyoji Imagawa
恭次 今川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
New Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by New Oji Paper Co Ltd filed Critical New Oji Paper Co Ltd
Priority to JP15546692A priority Critical patent/JPH05346397A/ja
Publication of JPH05346397A publication Critical patent/JPH05346397A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】レターデーション等の精確なオンライン測定に
適した複屈折測定装置を提供する。 【構成】偏光方向の異なる複数の偏光子、検光子と透過
光強度検出器を含む検出ユニットを複数組測定シートの
走行方向に配列した測定ヘッドをシートの幅方向に走査
する機構と、シートの走行方向、または幅方向および、
走行方向におけるレターデーションの分布を測定する
際、各組の検出ユニットの検出出力のサンプリング時期
をシートの走行速度に応じて制御するする手段を備えて
いる。さらに測定ヘッドをシート幅方向に連続走査し、
走査速度に応じて検出ユニットの配列方向を補正する機
構をも備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,複屈折測定装置、特に
レターデーションの精確なオンライン測定に適した複屈
折測定装置に関するものであり、例えば液晶ディスプレ
イ用位相差フィルム等の高分子材料よりなるフィルムあ
るいはシートの製造ラインに好適なレターデーション測
定装置を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フィルムあるいはシートのレター
デーション測定法として、それぞれ偏光方向を異にする
複数組の偏光子、検光子及び透過光強度検出器をシート
面上の近傍の点、例えば同一円周上に配備し、この検出
器の出力信号からレターデーションを算出する方法が用
いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記の方法で
は、レターデーションの概略分布を得る場合や、レター
デーションの場所的変動がゆるやかな場合には有効であ
るが、測定面積が大きくなるため、場所によるレターデ
ーションのバラツキが大きくなると、一点で測定する方
式と比較して、差が生じるという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、偏光方向を一
定の関係に保った偏光子と検光子との間に被測定シート
を通過させ、単一波長光束を偏光子に照射して検光子を
透過した光を検出する手段を有したシート状物質のレタ
ーデーション測定装置において、偏光方向の異なる複数
の偏向子・検光子と透過光検出器の組を複数組シートの
走行方向に配置した測定ヘッドと、測定ヘッドをシート
の幅方向に移動する駆動機構と、測定ヘッドの移動に応
じて各組の検出出力をサンプリングする手段と、各組の
サンプリング時期を制御する手段と、シート上の同一点
に対する各組のサンプリング値からその点のレターデー
ションを演算導出する手段を備えたことを特徴とする複
屈折測定装置であり、さらに本発明は、測定ヘッドをシ
ートの幅方向に微小距離づつ間欠駆動走査し、走査中の
測定ヘッドの停止期間ごとに検出出力のサンプリングを
行うように構成したこと、各組の検出出力のサンプリン
グを、シートの移動速度と各組の検出ユニットの配列の
ピッチに応じた時間差で順次行うように構成したこと、
測定ヘッドをシート幅方向にに連続的に移動させる駆動
手段と、検出出力のサンプリングを測定ヘッドの移動と
並行して行う手段を備えたこと、検出ユニットの配列方
向が可変であること、検出ユニットの配列方向をシート
の移動速度と測定ヘッドの移動速度との比率に応じて制
御する機構を設けたこと、測定ヘッドをシート面に垂直
な軸のまわりに回転可能に保持する回転支持台と、回転
支持台をシートの幅方向に移動するための案内手段を設
けたことなどの特徴ある構成をも備えている。
【0005】
【作用】シートの複屈折率の値はシート面上の狭い範囲
内でも、必ずしも一様とは限らないが、本発明では、複
数の検出素子の検出出力のサンプリングのタイミングを
制御することにより、走行シート面上の同一点の複屈折
測定用データが用いられるので、精確な複屈折測定結果
が得られる。
【0006】また測定ヘッドのセンサの配列方向を、測
定ヘッドの移動速度とシート走行速度に応じて、シート
走行方向から補正することにより、測定ヘッドを連続駆
動しつつ測定データを精確にサンプリングすることが可
能となり、走行シートの幅方向、走行方向の複屈折測定
データの分布を効果的に測定することができる。
【0007】
【実施例】図1は、本発明の複屈折測定装置の概略構成
図であり、(S)は測定対象物、例えば製造ライン中に
おける縦延伸または横延伸後の高分子フィルムである。
(1)は電源,(2)は光源、例えば白色光源ランプを
収めたランプハウス、(3)は光源からの光を伝送しか
つ所要の測定チャンネル(C1),(C2),・・・
(Cn)数、例えば6個に対応する数の光束に分配す
る、光ファイバーその他の光伝達分配手段、(4)は集
光レンズ等から成る投光部であり、(3)により分配さ
れた複数の光束をそれぞれ集光し所定の小さな径の平行
光束に形成し、所定の方向に投光する。各投光部は、例
えばシート(S)の走行方向に1列に所定の間隔ごとに
近接して配置されている。(1)〜(4)は光源部を形
成する。
【0008】(5)は所望の波長の光を選択する選択手
段、例えば光学フィルタであり、透過波長の異なる複数
のフィルタを備えておき、適宜選択波長の切り替えがで
きるように構成してもよい。(6),(7)はそれぞれ
のチャンネルの測定光束の位置に配置された偏光子,検
光子,受光素子であり、偏光子(6)と検光子(7)
は、一定の偏光方向関係、例えば平行ニコルまたは直交
ニコルの関係にある。偏向子(6)の偏光方向は、各チ
ャンネル毎に異なり、例えば30度ずつ異なる偏光方向
を有しており、これに対応して検光子(7)の偏向方向
もチャンネル毎に異なる。(8)は、各チャンネルの透
過光をそれぞれ検出し、透過光強度に応じた値の電気信
号に変換する受光素子(検出器)であり、各チャンネル
毎に増幅器(9)を有する。
【0009】以上の光源から受光素子までの要素は、各
測定チャンネル毎に、それぞれの偏光方向の光束に対す
る測定シートの透過度データを得るための1個の測光ユ
ニットとしての組を形成しており、本発明では各組を
「検出ユニット」または「センサユニット」とも呼ぶこ
とにする。
【0010】(10)は各チャンネルの検出出力を一定
の時間ごとにA/D変換器(11)に切り替え導入する
アナログマルチプレキサー、(12)は変換器(11)
からのデジタル出力を処理するコンピュータその他のデ
ータ処理装置であり、マルチプレキサ(10)の上記信
号切り替え動作は、例えばデータ処理装置(12)から
の指令により行われる。
【0011】以上の(1)〜(9)の要素は複屈折測定
ヘッド部を構成する。なおマルチプレキサ(10)、A
/D変換器(11)も測定ヘッド部と同一のユニット内
に収容してもよい。
【0012】図2は、測定ヘッド部(M)をシートの幅
方向に相対的に走査するための測定ヘッド走査機構の1
実施例図であり、(a)は平面図、(b)は正面図であ
る。図2において、装置固定部の枠(21),(22)
に固定されたガイド棒(23),ねじ送り棒(24)
に、1対の測定ヘッド駆動ブロック(25),(26)
が矢印Aの方向に移動できるように保持され、駆動ブロ
ック(25),(26)に測定ヘッド部(M)のケース
(27)が保持されている。
【0013】測定ヘッド部(M)は、図2(b)に示さ
れるように、光源から偏光子までの部分(Ma)(適宜
「投光ユニット」という)と検光子から受光部までの部
分または検光子からA/D変換器までの部分(Mb)
(適宜「受光部ユニット」という)とが、例えば図2
(c)のように、シートの幅方向側面位置でコの字型、
またはC型の連結部材(28)により一体に結合され、
(Ma)と(Mb)との間を測定シート(S)が走行で
きるように構成されている。(29)は測定ヘッド駆動
用モータ,(30)は減速機構、電磁クラッチ等を含む
伝動機構、(561)は測定ヘッドをシートの幅方向に
走査するヘッド駆動制御部であり、後述のようにコンピ
ュータ(12)により制御される。
【0014】図3は、測定ヘッド走査機構の他の実施例
図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
(31)は、コの字型に形成された測定ヘッド保持枠で
あり、連接部(311)と第一、第二の保持フレーム
(312)、(313)が一体に形成されている。
【0015】保持フレーム((312)、(313)の
内側には、測定ヘッドの投光ユニットと受光ユニットと
が、各チャンネル毎に整合した所定の光学的位置関係で
固定され、各測定チャンネル毎に光源から受光素子まで
の測定系を形成している。シート(S)は、(Ma),
(Mb)間を紙面に垂直な方向に走行する。(32)
は、測定ヘッド保持枠(31)の摺動用テーブルであ
り、シートの幅方向の向きの1対の案内路(321),
(322)、例えば案内溝またはレール等により、保持
枠を摺動可能に保持しており、ヘッド駆動制御部(56
1)により、適当な駆動機構(図示せず)を介して、保
持枠ごと測定ヘッドをシートの幅方向に全幅にわたって
往復走査できるように構成されている。
【0016】図4は、測定ヘッド走査機構のさらに他の
実施例図であり、基本的には図3(a),(b)と同じ
であるが、測定ヘッドをシートの幅方向に一端から他端
に連続駆動し、駆動と並行して検出出力をサンプリング
する方式である点が異なる。即ちこの場合、ヘッド駆動
制御部(561)は、測定ヘッドをシートの一端から他
端に連続駆動し端部で折返して往復駆動する動作を繰り
返すように制御をおこなう(図8)。この駆動は図8
(a)のように、往復連続駆動しながら並行して検出信
号のサンプリングを行ってもよいが、また同図(b)の
ように、シートの端部で小休止したり、同図(c)のよ
うにシートの他端からの復帰期間は測定を行わず高速で
一端に復帰させ、この休止期間や復帰期間にとくに重点
的にデータ処理を行わせるようにしてもよい。
【0017】(33),(34)は、測定ヘッドを駆動
しながら検出信号のサンプリングを行う際に使用するセ
ンサ姿勢制御用駆動部(モータ及び伝動機構等)であ
り、パルス駆動同期により相互に同一の回転角を維持し
つつ回転できるように構成されている。(35),(3
6)は、フレーム(312),(313)上に固定され
たベース(F1),(F2)と、このベース上を軸(3
7)のまわりに回動可能な回転テーブル(G1),(G
2)を有する回転保持台であり、投光部ユニット(M
a),受光部ユニット(Mb)を回転テーブル(G
1),(G2)上に保持しており、両回転テーブルはそ
れぞれ駆動部(33),(34)に結合され、投光側と
受光側の光路が各測定チャンネル毎に整合した状態を保
って、(Ma)と(Mb)とが同期回転できるように構
成されている。
【0018】この姿勢制御を行う場合には、図7に示さ
れるように、シートの走行速度Vsとシートの幅方向へ
のヘッド駆動速度Vhに応じて、センサの配列方向をシ
ート走行方向から傾斜させるように、センサ姿勢制御用
駆動部が作動する。この場合に維持すべき傾斜角βは、
次の(2)式から算出できる。 tanβ=Vh/Vs ・・・(1) β=tan-1(Vh/Vs) ・・・(2) 傾斜角βの正負は、ヘッドの駆動方向によって異なり、
図7に示すように、センサ配列の後段部が前段部に対し
て、ヘッド移動方向と逆方向に偏移する(ヘッドの移動
を補償する)ような傾斜角となる。これによりシート幅
方向に測定ヘッドを連続駆動しつつ、各検出ユニット
(M1)〜(M6)はシート上の各測定点のデータを共
通に検出できることになる。
【0019】図5は、本発明の複屈折測定装置における
情報処理及び動作制御を行うデータ処理部の概略システ
ム構成図であり、(B)はデータバスライン、(51)
はCPU,(52)は各種のプログラムを格納したプロ
グラム格納部である。(53)はバッファメモリであ
り、測光部による検出データを検出ユニットのチャンネ
ル番号と共に一時的に記憶する入力バッファメモリ領域
(531),レターデーション、主屈折率方向の演算等
に必要な基礎データ、これらの演算結果のデータ、後述
のヘッド駆動制御、センサ姿勢制御等に必要なデータそ
の他を記憶するデータメモリ領域(532),表示装
置、プリンタ等に出力するデータを一時記憶する出力バ
ッファメモリ領域(533)その他の各記憶領域を有し
ている。
【0020】(54)は上記の透過光強度センサであ
り、例えば図1の光源(2)〜受光部(8)よりなる測
光系、及び増幅器(9)〜A/D変換器(11)のコン
ピュータへの入力部に該当する。(55)はシートの移
動速度を検出するシート移動センサであり、フィルムシ
ートの製造ライン自体に本来設置されているものを利用
することができる。
【0021】(56)は、測定ヘッドにシート上を走査
させる際の機械的動作を制御するヘッド制御部であり、
ヘッドの走査駆動を制御するヘッド駆動制御部(56
1)と、ヘッドを構成する各センサユニットの相互の配
列方向を制御するセンサ姿勢制御部(562)とを備え
ており、両者の制御プログラムはセンサ制御プログラム
格納部(524)に内蔵されている。
【0022】ヘッド駆動制御部(561)は、このプロ
グラムに基づいて、図2、図3または図4で述べたヘッ
ド駆動用モータの制御信号を発生し所望の制御を行う。
測定ヘッドの駆動パターンは、後述の図6のような間欠
駆動モ−ドと、図8に示されるような連続駆動モードの
いずれでも任意に選択出来るように構成され、またシー
ト幅方向(X方向、−X方向)への各走査速度、シート
幅方向の走査範囲、走査端部での休止時間(0〜t)そ
の他の走査条件を、入力キーボード(図示せず)から設
定入力し、メモリ(532)に記憶することができる。
【0023】センサ姿勢制御部(562)は、(52
4)のプログラムに基づいて、、シート走行速度Vsと
ヘッド走査速度Vhから、センサ配列方向の傾斜角β
(符号も含めて)を上記(2)式により算出し、これを
メモリ(532)に記憶し、これに基づいて図4のセン
サ姿勢制御用駆動部(33),(34)を制御する。ヘ
ッド駆動制御部(561)は、上記のように、測定ヘッ
ドをシート幅方向に連続駆動走査する場合に、検出ユニ
ットの配列方向をシートの走行方向から所望の角度θ傾
斜させるためのものである。
【0024】傾斜角θは、図7のようにシート走行速度
Vs、−(ヘツド移動速度)(−Vh)をベクトル加算
したときの角θに相当するものでセンサ制御プログラム
(524)に基づいて算出され、これによりセンサ姿勢
制御部(562)が適当な駆動源(図4の33,34)
を介して制御する。(57)は表示装置であり、動作モ
ニター用及び測定結果等の表示用にそれぞれCRT装置
が設けられる。(35)は、プリンタである。
【0025】図6は、本発明の複屈折測定装置の動作説
明用図である。 a)本発明装置の概略動作を説明すると、図1に示され
るように、ランプハウス(2)からの白色光は光ファイ
バー(3)等により投光部(4)の各チャンネルに伝送
分配され、投光部(4)において各チャンネル毎に所要
の径の細い平行光束とされ、シートに垂直に投射され
る。この光束はフィルタ(5)により所要に波長の光と
して検光子(6),測定シート(S),検光子(7)を
経て受光部の各受光素子によりそれぞれ透過光の強度に
応じた電気信号に変換される。この信号はそれぞれ増幅
され、マルチプレキサ(10)によりA/D変換器(1
1)により順次デジタル信号に変換され、コンピュータ
(12)に導入され図5に示すメモリ(53)に格納さ
れ、同一点の測定データごとに処理されて、演算プログ
ラム(523)により、レターデーション値及び主屈折
率方向が演算導出される。
【0026】ここで、本発明の適用されるオンライン複
屈計の例について説明する。本発明の適用される用いら
れるオンライン複屈折計は、例えば「偏光方向の異なる
3個以上の偏光に対する透過度を測定し,この検出値か
らレターデーションを算出するように構成したことを特
徴とする複屈折測定装置であり,具体的には,偏光方向
の異なる3個以上の偏光に対する透過度をそれぞれ検出
する手段と,これらの検出手段の検出出力からレターデ
ーション値を算出する手段とを備えている。
【0027】この装置は,また例えば平行ニコル状態に
保った偏光子と検光子の対を3組以上持ち,各組の偏光
子・検光子の偏光方向はほぼ等間隔で異なる方向に保持
し,被測定シートを偏光子と検光子の間に通過させて,
単一波長の光束を偏光子に照射したときの各検光子の透
過光強度を測定することにより,被測定シートのレタデ
ーション値と主屈折率方向を求める構成をも有してい
る。
【0028】この装置はまた,偏光方向の異なる3種以
上の偏光に対する透過度をそれぞれ検出する手段と,こ
れらの検出手段の検出出力を所定のプログラムに従って
サンプリングする手段と,サンプリングしたデータを記
憶する手段と,サンプリングデータからレターデーショ
ン値及び主屈折率方向を算出する手段,透過度の角度分
布をオンライン表示する手段をも有している。
【0029】この装置の原理、動作について説明してお
くと、一定の偏光方向関係、例えば平行ニコル状態に保
った偏光子・検光子の対に対する検光子透過光強度I
(θ)は,次式で与えられる。 I(θ)=A2{1+(C−1)/2・sin2 2(θ−φ)}・・(3) C≡cos(2πR/λ) ・・・(4) ここで,R:被測定シートのレターデーション A:偏光子透過後の直線偏光波の振幅 λ:測定光波長 θ:試料の基準方向(MD方向)に対する偏光子・検光
子対の偏光方位角 φ:被測定シートの主屈折率の方向である。
【0030】例えば3〜6組の偏光子・検光子対(θ=
θ1、θ2・・θi)を用い,各組のθiに対する測定
値I(θi)(i=1,2,3,・ ,6)から,ニュ
ートン・ラプソン法をにより,R及びφを求めることが
できる。(なおこの方法によりレターデーションを求め
る手順及び、具体的な実施例装置については、本発明の
出願人と同一の出願人にかかる特願平3−318229
号、特願平3−93762号等に記載されている。)
【0031】b)次にシートの幅方向に測定ヘッドを間
欠駆動しながら測定を行う場合について説明すると、例
えば図6のように、走査前には光源、フィルタ、偏光
子、検光子及び受光部素子を含む検出ユニット(センサ
ユニット)が、例えば6組、(M1)〜(M6)、第一
列T1の線上に(シートの流れ方向)に一定間隔(ピッ
チd)で配置されており、このL1上で検出ユニット
(M1)の検出信号をサンプリングし(マルチプレキサ
によりA/D変換器に導入)、次に測定ユニットのピッ
チ(d)の距離をシートが走行する時間(Ts=d/V
s)の後、検出ユニット(M2)の検出信号をサンプリ
ングし、同様に時間Ts毎に検出ユニット(M6)まで
順次検出信号のサンプリングを行う。
【0032】次に第二の検出ラインL2まで測定ヘッド
を駆動し、この位置で測定ヘッドを静止して、上記a)
と同様に(M1)〜(M2)の検出信号のサンプリング
を行う。さらにシート幅の他端のラインLnまでシート
幅方向の測定ヘッド間欠駆動とヘッド停止時の検出信号
サンプリングを繰り返し、次に逆方向にヘッドを折り返
し駆動して同様にサンプリングを行う。
【0033】測定ヘッド自体はシートの幅方向に直角ま
たはほぼ直角に駆動されるが、シートが走行しているた
め、シート上の測定点の軌跡は図6のようにシートの走
行方向と反対方向に一定のピッチq(または2q)を持
つ階段ジグザグの軌跡となる。図6(a)は、シート上
におけるセンサ列の停止位置(測定位置)位置を示し、
同図(b)はヘッド走査中のシート幅方向のセンサ位置
Xと時間の関係を示し、カーブの太い線は測定期間、細
い線はヘッド移動期間を示している。
【0034】b−2)各測定点ごとの(M1)〜(M
6)のサンプリング値は、メモリ(531)に格納され
るとともに,同時に演算プログラム(523)により、
レターデーション値及び主屈折率方向が演算導出され
る。この測定結果は、センサユニット(M1)〜(M
6)の測定点が各測定位置毎に共通となるため、非常に
精確となるものであり、実験結果でも非常に優れた結果
が得られた。
【0035】c)測定ヘッドの駆動中に並行して検出信
号のサンプリングを行うモードを選択した場合には、測
定ヘッドはシートの一端から他端に、また他端から一端
に連続駆動され、シート走行速度Vsとヘッド移動速度
Vhに応じて、センサ制御プログラム(524)により
傾斜角β(式(2))が算出され、データメモリ(53
2)に記憶されて、これに基づいてセンサ姿勢制御部
(562)により、姿勢制御用駆動部(33),(3
4)が作動し、図7のように検出ユニットの配列方向
が、シート走行方向から角βに相当するだけ傾斜され
る。
【0036】これにより、各検出ユニットは、1ライン
の測定周期毎に先頭の検出ユニットM1の出力がサンプ
リングされたシート上の点と同一の点を順次通過するこ
とになり、この点を後続の検出ユニット(M2),(M
3),・・(M6)通過する時点に同期して、後続の各
検出ユニットの検出出力を順次サンプリングする。この
データからレターデーション、主屈折率方向を算出すれ
ば、精確な結果が得られる。もちろん検出ユニットの傾
斜角βは、レターデーション値及び主屈折率方向の算出
過程において考慮される。
【0037】
【発明の効果】以上のように、連続走行シートの幅方向
および長さ方向の複屈折の測定をオンラインでかつ精確
に行うことができる。この結果は、CRT(57),プ
リンタ(58)にオンラインで出力し、またデータメモ
リ(532)に記憶して随時出力することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複屈折測定装置の概略構成図である。
【図2】図1の装置における測定ヘッド走査機構の1実
施例図である。
【図3】図1の装置における測定ヘッド走査機構の他の
実施例図である。
【図4】図1の装置における測定ヘッド走査機構のさら
に他の実施例図である。
【図5】本発明の複屈折測定装置における情報処理・制
御システムの概略構成図である。
【図6】本発明装置の測定動作の説明用図であり、測定
シート上における測定ヘッドの間欠駆動の例を示す。
【図7】本発明装置の測定動作の説明用図であり、測定
シート上におけるセンサの姿勢制御動作の例を示す。
【図8】本発明装置の測定動作の説明用図であり、測定
シート上における測定ヘッドの走査軌跡の例を示す。
【符号の説明】
1 電源 2 光源(ランプハウス) 3 光ファイバー 4 投光器(集光レンズ) 5 光学フィルタ 6 偏光子 7 検光子 8 受光部 9 増幅器 10 マルチプレキサ 11 A/D変換器 12 コンピュータ 21 固定枠 22 固定枠 23 ガイド棒 24 ねじ送り棒 25 駆動ブロック 26 駆動ブロック 27 測定ユニツト用ケース 28 ユニット結合部 29 測定ヘッド駆動用モータ 30 伝動機構 31 測定ヘッド保持枠 32 摺動用テーブル 33 センサ姿勢制御用駆動部 34 センサ姿勢制御用駆動部 35 回転保持台 36 回転保持台 51 CPU 52 プログラム格納部 53 バッファメモリ 54 透過光強度センサ 55 シート移動センサ 56 センサ制御部 57 表示装置 58 プリンタ 521 光源制御プログラム 522 データ入力プログラム 523 演算プログラム 524 センサ制御プログラム 531 入力バッファメモリ 532 データメモリ 533 出力バッファメモリ 561 ヘッド駆動制御部 562 センサ姿勢制御部 B データバスライン d 検出ユニット配列ピッチ L 検出ユニット配列ライン M1〜M6 検出ユニット M 測定ヘッド Ma 測定ヘッドの投光側 Mb 測定ヘッドの検出側 p 測定ヘッド間欠駆動ピッチ q シート走行方向測定ラインピッチ S 測定シート β センサ配列傾斜角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今川 恭次 兵庫県尼崎市常光寺4丁目3番1号 神崎 製紙株式会社神崎工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】偏光方向を一定の関係に保った偏光子と検
    光子との間に被測定シートを通過させ、単一波長光束を
    偏光子に照射して検光子を透過した光を検出する手段を
    有したシート状物質のレターデーション測定装置におい
    て、偏光方向の異なる複数の偏向子・検光子と透過光検
    出器の組を複数組シートの走行方向に配置した測定ヘッ
    ドと、測定ヘッドをシートの幅方向に移動する駆動機構
    と、測定ヘッドの移動に応じて各組の検出出力をサンプ
    リングする手段と、各組のサンプリング時期を制御する
    手段と、シート上の同一点に対する各組のサンプリング
    値からその点のレターデーションを演算導出する手段を
    備えたことを特徴とする複屈折測定装置。
  2. 【請求項2】測定ヘッドをシートの幅方向に微小距離づ
    つ間欠駆動走査し、走査中の測定ヘッドの停止期間ごと
    に検出出力のサンプリングを行うように構成したことを
    特徴とする請求項1記載の複屈折測定装置。
  3. 【請求項3】各組の検出出力のサンプリングを、シート
    の移動速度と各組の検出ユニットの配列のピッチに応じ
    た時間差で順次行うように構成したことを特徴とする請
    求項1または2記載の複屈折測定装置。
  4. 【請求項4】測定ヘッドをシート幅方向にに連続的に移
    動させる駆動手段と、検出出力のサンプリングを測定ヘ
    ッドの移動と並行して行う手段を備えたことを特徴とす
    る請求項1記載の複屈折測定装置。
  5. 【請求項5】検出ユニットの配列方向が可変であること
    を特徴とする請求項4記載の複屈折測定装置。
  6. 【請求項6】検出ユニットの配列方向をシートの移動速
    度と測定ヘッドの移動速度との比率に応じて制御する機
    構を設けたことを特徴とする請求項5記載の複屈折測定
    装置。
  7. 【請求項7】測定ヘッドをシート面に垂直な軸のまわり
    に回転可能に保持する回転支持台と、回転支持台をシー
    トの幅方向に移動するための案内手段を設けたことを特
    徴とする請求項4記載の複屈折測定装置。
JP15546692A 1992-06-15 1992-06-15 複屈折測定装置 Pending JPH05346397A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15546692A JPH05346397A (ja) 1992-06-15 1992-06-15 複屈折測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15546692A JPH05346397A (ja) 1992-06-15 1992-06-15 複屈折測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05346397A true JPH05346397A (ja) 1993-12-27

Family

ID=15606671

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15546692A Pending JPH05346397A (ja) 1992-06-15 1992-06-15 複屈折測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05346397A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013015443A (ja) * 2011-07-05 2013-01-24 Fujifilm Corp 光学特性測定方法及び装置
KR20130124324A (ko) 2010-11-15 2013-11-13 후지필름 가부시키가이샤 광학 특성 측정 장치 및 방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20130124324A (ko) 2010-11-15 2013-11-13 후지필름 가부시키가이샤 광학 특성 측정 장치 및 방법
JP2013015443A (ja) * 2011-07-05 2013-01-24 Fujifilm Corp 光学特性測定方法及び装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3730612B2 (ja) 薄膜検査方法およびその装置
US5640244A (en) Method and apparatus for on-line determination of fiber orientation and anisotropy in a non-woven web
JP4921090B2 (ja) 光学異方性パラメータ測定方法及び測定装置
US4909630A (en) Method and device for determining the change in thickness and/or orientation within a strip of optically active material
US6947137B2 (en) System and method for measuring birefringence in an optical material
KR0171637B1 (ko) 배향막 평가 장치
JP3844222B2 (ja) 複屈折測定装置
JPH05142141A (ja) 薄膜測定装置
JPH05346397A (ja) 複屈折測定装置
JPH036406A (ja) 透明フィルムの端部検出方法および装置
US5315421A (en) Rubbing apparatus including double refraction phase difference measuring means and manufacturing method for liquid crystal display device
TWI625510B (zh) 光照射裝置
EP0477009B1 (en) Polarization measuring apparatus
US6317209B1 (en) Automated system for measurement of an optical property
US5929993A (en) Total film retardance monitoring system, and method of use
JP3411433B2 (ja) 液晶セルのプレティルト角測定装置
JP2801144B2 (ja) 紙の繊維配向測定方法及び繊維配向測定装置
JPH06160273A (ja) 複屈折測定装置
JP3260565B2 (ja) 配向膜評価装置および配向膜評価方法
JPH04329339A (ja) 複屈折測定装置
US4762418A (en) Angle-of-optical-rotation variation measuring apparatus
JP3246040B2 (ja) 複屈折測定装置
JPH05293884A (ja) 高分子延伸制御装置
JPH06229911A (ja) 複屈折測定方法及び装置
JP2927145B2 (ja) レターデーション測定方法及び装置