JPH05345192A - 排水処理方法 - Google Patents
排水処理方法Info
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- JPH05345192A JPH05345192A JP2401407A JP40140790A JPH05345192A JP H05345192 A JPH05345192 A JP H05345192A JP 2401407 A JP2401407 A JP 2401407A JP 40140790 A JP40140790 A JP 40140790A JP H05345192 A JPH05345192 A JP H05345192A
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- sludge
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
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- Physical Water Treatments (AREA)
Abstract
(57)【要約】
[目的] 糸状菌が優占種となった活性汚泥の含有液に
超音波を作用させることで、糸状菌を破壊する。 [構成] 活性汚泥を用いて有機性排水を処理する排水
処理方法であって、前記活性汚泥の含有液に対して3〜
300KHz の超音波を10〜 300秒間作用させ、前記活性汚
泥に含まれる糸状菌を切断・破壊する。
超音波を作用させることで、糸状菌を破壊する。 [構成] 活性汚泥を用いて有機性排水を処理する排水
処理方法であって、前記活性汚泥の含有液に対して3〜
300KHz の超音波を10〜 300秒間作用させ、前記活性汚
泥に含まれる糸状菌を切断・破壊する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機性排水を処理する
排水処理方法に関する。
排水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】都市下水、し尿、産業排水等の有機物を
含む排水は、一般的に活性汚泥法、散水ろ床法、酸化池
法等の微生物による酸化浄化法によて処理されることが
多く、上記方法は、いずれも微生物の働きにより排水中
の有機性汚染物質を酸化処理するものである。その中で
も活性汚泥法は代表的な処理方法としてよく知られてい
る。
含む排水は、一般的に活性汚泥法、散水ろ床法、酸化池
法等の微生物による酸化浄化法によて処理されることが
多く、上記方法は、いずれも微生物の働きにより排水中
の有機性汚染物質を酸化処理するものである。その中で
も活性汚泥法は代表的な処理方法としてよく知られてい
る。
【0003】この活性汚泥法は、曝気槽内で生物相の生
活サイクルを利用するものであるため、流入する排水の
負荷変動や、水温変化などに影響されやすく、曝気槽内
において、ボルティセラ、エピステイリス、アスピデス
カなど有用微生物に対して、スフェロティルス、ベギア
トア、チオスピリルムなどの糸状性細菌(以下単に糸状
菌という)が優占的に発生する場合がある。この糸状菌
が優占種となった曝気槽内液は沈降分離性が悪化し、い
わゆるバルキング現象が発生する。この場合のバルキン
グ現象は、活性汚泥のフロックが糸状菌により隔絶排斥
されフロック相互の集合が抑えられて微小粒体のまま
で、成長せず充分な沈降分離性が保たれなくなることが
原因であって糸状菌はその糸状体の長さが数ミリメート
ルから100ミクロン程度で、グラム陰性又は陽性を示し
鞘を有するものが多い。
活サイクルを利用するものであるため、流入する排水の
負荷変動や、水温変化などに影響されやすく、曝気槽内
において、ボルティセラ、エピステイリス、アスピデス
カなど有用微生物に対して、スフェロティルス、ベギア
トア、チオスピリルムなどの糸状性細菌(以下単に糸状
菌という)が優占的に発生する場合がある。この糸状菌
が優占種となった曝気槽内液は沈降分離性が悪化し、い
わゆるバルキング現象が発生する。この場合のバルキン
グ現象は、活性汚泥のフロックが糸状菌により隔絶排斥
されフロック相互の集合が抑えられて微小粒体のまま
で、成長せず充分な沈降分離性が保たれなくなることが
原因であって糸状菌はその糸状体の長さが数ミリメート
ルから100ミクロン程度で、グラム陰性又は陽性を示し
鞘を有するものが多い。
【0004】このようなバルキング現象が発生すると、
バルキング抑制剤・殺菌剤(次亜塩素酸ナトリウム、
過酸化水素)を投入したり、曝気槽内のpH,曝気量など
の環境条件を調整したりして、前述の有用微生物が優占
種となるようにする。また、上述のようなバルキング
現象を解消するものとして、特開昭55−155796号公報が
知られている。この従来例は、曝気槽内に設置したエジ
ェクターの噴射流体として、ポンプにより吸引し加圧し
た曝気槽内液を使用し、エジェクター内で気−液を接触
混合させて曝気槽内に放流すると共に、前述のポンプに
より糸状菌を剪断、破壊する方法である。
バルキング抑制剤・殺菌剤(次亜塩素酸ナトリウム、
過酸化水素)を投入したり、曝気槽内のpH,曝気量など
の環境条件を調整したりして、前述の有用微生物が優占
種となるようにする。また、上述のようなバルキング
現象を解消するものとして、特開昭55−155796号公報が
知られている。この従来例は、曝気槽内に設置したエジ
ェクターの噴射流体として、ポンプにより吸引し加圧し
た曝気槽内液を使用し、エジェクター内で気−液を接触
混合させて曝気槽内に放流すると共に、前述のポンプに
より糸状菌を剪断、破壊する方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、のよ
うなバルキング現象を解消する方法では、正常な運転状
態に戻るまで10日〜14日ほど必要であり、この期間中
は、排水処理が実質上できないことになり、その対応に
苦慮することになる。
うなバルキング現象を解消する方法では、正常な運転状
態に戻るまで10日〜14日ほど必要であり、この期間中
は、排水処理が実質上できないことになり、その対応に
苦慮することになる。
【0006】また、の方法では、エジェクターが曝気
槽内に設置されるものであるため、散気管方式の場合と
同様にエジェクターの閉塞の危険性があり、更にエジェ
クターを設置した水深によっては空気を吸引しないこと
も考えられる。これに対して、ブロアー等により加圧す
る必要性が生じ、結局、曝気に必要な空気若しくは酸素
等をブロアー等にて送ることになり、余分なイニシャル
コスト、ランニングコストが必要になる。
槽内に設置されるものであるため、散気管方式の場合と
同様にエジェクターの閉塞の危険性があり、更にエジェ
クターを設置した水深によっては空気を吸引しないこと
も考えられる。これに対して、ブロアー等により加圧す
る必要性が生じ、結局、曝気に必要な空気若しくは酸素
等をブロアー等にて送ることになり、余分なイニシャル
コスト、ランニングコストが必要になる。
【0007】そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなさ
れたもので、糸状菌等が優占種となるとにより発生する
バルキング現象を、短時間かつ容易に解消することがで
きる排水処理方法を提供することを目的とする。
れたもので、糸状菌等が優占種となるとにより発生する
バルキング現象を、短時間かつ容易に解消することがで
きる排水処理方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の排水処理方法は、活性汚泥を用いて有機性
排水を処理する排水処理方法であって、前記活性汚泥の
含有液に対して3〜 300KHz の超音波を所定時間作用さ
せ、前記活性汚泥に含まれる糸状菌を切断・破壊するも
のである。
め、本発明の排水処理方法は、活性汚泥を用いて有機性
排水を処理する排水処理方法であって、前記活性汚泥の
含有液に対して3〜 300KHz の超音波を所定時間作用さ
せ、前記活性汚泥に含まれる糸状菌を切断・破壊するも
のである。
【0009】また、前記含有液は曝気槽内液を沈降分離
したあとの沈殿液であるのが良い。
したあとの沈殿液であるのが良い。
【0010】更に、糸状菌が優占種となった曝気槽内液
の所定のMLSS値を維持するための返送汚泥に3〜 3
00KHz の超音波を所定時間作用させた後、曝気槽に戻し
て所定時間曝気して前記曝気槽内液を賦活化する排水処
理方法もある。
の所定のMLSS値を維持するための返送汚泥に3〜 3
00KHz の超音波を所定時間作用させた後、曝気槽に戻し
て所定時間曝気して前記曝気槽内液を賦活化する排水処
理方法もある。
【0011】
【作用】上記構成になる排水処理方法により、糸状菌が
優占種となった曝気槽内液に対して超音波を作用さて、
曝気槽内液の沈降分離性が改善する機構については、明
らかでない。しかしながら、超音波は、生体に対して生
物学的作用を及ぼすことが知られ、数mmに達した糸状菌
を機械的破壊及び酸化破壊により寸断し、あるいは一部
死滅させることができ、細長く互いにからみ合って水を
抱き込んでいる状態を破壊し、沈降分離性を増すものと
考えることができる。
優占種となった曝気槽内液に対して超音波を作用さて、
曝気槽内液の沈降分離性が改善する機構については、明
らかでない。しかしながら、超音波は、生体に対して生
物学的作用を及ぼすことが知られ、数mmに達した糸状菌
を機械的破壊及び酸化破壊により寸断し、あるいは一部
死滅させることができ、細長く互いにからみ合って水を
抱き込んでいる状態を破壊し、沈降分離性を増すものと
考えることができる。
【0012】また、この沈降分離性を増した曝気槽内液
を曝気槽に戻し、所定時間曝気すると、ボルティセラ、
エピスティリス、アスピディカ等の有用微生物が糸状菌
からとって代わって優占種になり、溶解性有機物、SS
等を取り込むと共に沈降分離性も増し、有機性排水を浄
化する。
を曝気槽に戻し、所定時間曝気すると、ボルティセラ、
エピスティリス、アスピディカ等の有用微生物が糸状菌
からとって代わって優占種になり、溶解性有機物、SS
等を取り込むと共に沈降分離性も増し、有機性排水を浄
化する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述
する。図1は、本発明の排水処理方法を採用した処理装
置の系統図である。同図において、1は活性汚泥を利用
した処理装置を示し、この処理装置1は、有機性排水の
うち沈降性有機物及び無機物を沈降分離するための最初
沈澱池2と、この沈澱池2にて除去後の有機性排水と活
性汚泥とを混合して一定時間、例えば4〜8時間曝気す
る曝気槽3と、この曝気槽内液を沈降分離する最終沈澱
池4と、この最終沈澱池4にて沈澱した沈澱汚泥を曝気
槽3及び濃縮槽5に送泥するポンプ6と、このポンプ6
と曝気槽3との間に設け曝気槽3に返送する返送汚泥を
超音波処理する超音波処理装置7とを主要構成要素と
し、更に、この超音波処理装置7は、図2に示すよう
に、返送汚泥を10〜 300秒間滞留させるのに充分な容量
を持ったタンク8に超音波発生機9を設けてなる。
する。図1は、本発明の排水処理方法を採用した処理装
置の系統図である。同図において、1は活性汚泥を利用
した処理装置を示し、この処理装置1は、有機性排水の
うち沈降性有機物及び無機物を沈降分離するための最初
沈澱池2と、この沈澱池2にて除去後の有機性排水と活
性汚泥とを混合して一定時間、例えば4〜8時間曝気す
る曝気槽3と、この曝気槽内液を沈降分離する最終沈澱
池4と、この最終沈澱池4にて沈澱した沈澱汚泥を曝気
槽3及び濃縮槽5に送泥するポンプ6と、このポンプ6
と曝気槽3との間に設け曝気槽3に返送する返送汚泥を
超音波処理する超音波処理装置7とを主要構成要素と
し、更に、この超音波処理装置7は、図2に示すよう
に、返送汚泥を10〜 300秒間滞留させるのに充分な容量
を持ったタンク8に超音波発生機9を設けてなる。
【0014】次に、上記構成になる処理装置1に基づい
て、本発明の排水処理方法を説明する。
て、本発明の排水処理方法を説明する。
【0015】まず、最初沈澱池2にて有機性排水を受入
れ、一定時間滞留させて有機性排水のうち、主に沈降性
有機物及び無機物を沈降分離する。
れ、一定時間滞留させて有機性排水のうち、主に沈降性
有機物及び無機物を沈降分離する。
【0016】次に、この上澄水は、曝気槽3に送られ、
返送汚泥と共に混合、曝気されて、活性汚泥の有する浄
化機構により一定水準まで浄化される。曝気槽3にて浄
化された曝気槽内液は、最終沈澱池4に送られ沈降分離
される。上澄水は殺菌後公共水域に放流され、沈澱汚泥
は返送汚泥としてポンプ6にて前述の曝気槽3にこれの
所定のMLSSを維持するために返送される。曝気槽3
内の所定のMLSSを維持するのに余分となった沈澱汚
泥は、余剰汚泥として前述の最初沈澱池2の初沈汚泥と
共に濃縮槽5に送られ、更に濃縮され、脱水、焼却など
の処理がなされる。この曝気槽3に返送する汚泥は、前
述のとおり通常返送汚泥と呼ばれ、活性汚泥そのもので
あり、最初沈澱池2から曝気槽3に流入した有機性排水
を清浄化する働きをなす。
返送汚泥と共に混合、曝気されて、活性汚泥の有する浄
化機構により一定水準まで浄化される。曝気槽3にて浄
化された曝気槽内液は、最終沈澱池4に送られ沈降分離
される。上澄水は殺菌後公共水域に放流され、沈澱汚泥
は返送汚泥としてポンプ6にて前述の曝気槽3にこれの
所定のMLSSを維持するために返送される。曝気槽3
内の所定のMLSSを維持するのに余分となった沈澱汚
泥は、余剰汚泥として前述の最初沈澱池2の初沈汚泥と
共に濃縮槽5に送られ、更に濃縮され、脱水、焼却など
の処理がなされる。この曝気槽3に返送する汚泥は、前
述のとおり通常返送汚泥と呼ばれ、活性汚泥そのもので
あり、最初沈澱池2から曝気槽3に流入した有機性排水
を清浄化する働きをなす。
【0017】しかしながら、流入する有機性排水は、負
荷変動、pH,水温、曝気量の過不足など種々の原因によ
り、曝気槽内液中に糸状菌が優占種となる場合がある。
この糸状菌が曝気槽内液中で優占種になると沈降分離性
が悪くなり、SV値(SludgeVolumeの略で、1000cc又は
500ccのメスシリンダーに曝気槽内液を入れ、30分間静
置した後の沈澱率のことで、通常 100分率で表し、20〜
50%の範囲にあるのが曝気槽内の運転状況が良い状態で
あるといわれる。)が高くなり、前述の上澄水中に活性
汚泥が多量に混入して、上澄水を処理水として公共水域
に放流することが困難になる。
荷変動、pH,水温、曝気量の過不足など種々の原因によ
り、曝気槽内液中に糸状菌が優占種となる場合がある。
この糸状菌が曝気槽内液中で優占種になると沈降分離性
が悪くなり、SV値(SludgeVolumeの略で、1000cc又は
500ccのメスシリンダーに曝気槽内液を入れ、30分間静
置した後の沈澱率のことで、通常 100分率で表し、20〜
50%の範囲にあるのが曝気槽内の運転状況が良い状態で
あるといわれる。)が高くなり、前述の上澄水中に活性
汚泥が多量に混入して、上澄水を処理水として公共水域
に放流することが困難になる。
【0018】このような場合に、何らかの方法にて曝気
槽内液から糸状菌を除去する必要が生じ、前述の超音波
処理装置7の超音波発生機9をオンして、3〜 300KHz
の超音波を発生させ、この超音波をタンク8内を流れる
返送汚泥に対して10〜 300秒間作用させて、糸状菌を機
械的破壊及び酸化破壊する。より好ましくは、10〜50KH
z の超音波で20〜 100秒間作用させるのが良い。
槽内液から糸状菌を除去する必要が生じ、前述の超音波
処理装置7の超音波発生機9をオンして、3〜 300KHz
の超音波を発生させ、この超音波をタンク8内を流れる
返送汚泥に対して10〜 300秒間作用させて、糸状菌を機
械的破壊及び酸化破壊する。より好ましくは、10〜50KH
z の超音波で20〜 100秒間作用させるのが良い。
【0019】超音波が3KHz に満たない場合は、糸状菌
を機械的破壊、酸化破壊のいずれも行なうことができな
くなり、 300KHz を越えた超音波では、作用が強すぎて
必要以上の破壊がなされ、活性汚泥の有用微生物までも
全て破壊するような状態になり、再び活性汚泥として賦
活化することが困難になる。また、超音波の作用時間に
ついても、10秒未満では糸状菌を破壊するに到らず、逆
に 300秒より長く作用させると破壊が進み過ぎることに
なり、また、タンク8の容量も大型化し、返送汚泥の単
位処理量当たりの超音波発生機9に伴う電気使用量も増
大してしまう。
を機械的破壊、酸化破壊のいずれも行なうことができな
くなり、 300KHz を越えた超音波では、作用が強すぎて
必要以上の破壊がなされ、活性汚泥の有用微生物までも
全て破壊するような状態になり、再び活性汚泥として賦
活化することが困難になる。また、超音波の作用時間に
ついても、10秒未満では糸状菌を破壊するに到らず、逆
に 300秒より長く作用させると破壊が進み過ぎることに
なり、また、タンク8の容量も大型化し、返送汚泥の単
位処理量当たりの超音波発生機9に伴う電気使用量も増
大してしまう。
【0020】そして、上述の条件にて超音波処理された
返送汚泥は、再び曝気槽3に送られ、再び流入した有機
性排水と共に所定時間曝気されて、栄養と豊富なDOと
により返送汚泥は賦活化され、活性汚泥中に有機微生物
が優占種となり、この処理装置1は定常的な運転状態に
戻る。
返送汚泥は、再び曝気槽3に送られ、再び流入した有機
性排水と共に所定時間曝気されて、栄養と豊富なDOと
により返送汚泥は賦活化され、活性汚泥中に有機微生物
が優占種となり、この処理装置1は定常的な運転状態に
戻る。
【0021】なお、この実施例ではポンプ6と曝気槽3
との間に超音波処理装置7を設けたが、この位置以外に
曝気槽3と最終沈澱池4との間に、すなわち、図1中A
点に設けても良い。A点に設けた場合は、曝気槽内液中
に含有する糸状菌を最終沈澱池4に流入させる前に切
断、破壊し、その沈澱分離性を改善するから、最終沈澱
池4の上澄水の水質が良好のものとなり、沈澱汚泥の濃
度も向上し、返送汚泥として曝気槽3に返送する場合
も、余剰汚泥として濃縮槽5に送泥する場合も、その後
処理を行なうのに都合が良くなる。
との間に超音波処理装置7を設けたが、この位置以外に
曝気槽3と最終沈澱池4との間に、すなわち、図1中A
点に設けても良い。A点に設けた場合は、曝気槽内液中
に含有する糸状菌を最終沈澱池4に流入させる前に切
断、破壊し、その沈澱分離性を改善するから、最終沈澱
池4の上澄水の水質が良好のものとなり、沈澱汚泥の濃
度も向上し、返送汚泥として曝気槽3に返送する場合
も、余剰汚泥として濃縮槽5に送泥する場合も、その後
処理を行なうのに都合が良くなる。
【0022】また、この超音波処理は、上述のように返
送汚泥に対して連続的に作用させるばかりでなく、例え
ば図3に示すように、自動弁10の切り換えによって、超
音波処理装置7、7に返送汚泥を交互に送り、回分的に
超音波処理を行なうようにしても良い。
送汚泥に対して連続的に作用させるばかりでなく、例え
ば図3に示すように、自動弁10の切り換えによって、超
音波処理装置7、7に返送汚泥を交互に送り、回分的に
超音波処理を行なうようにしても良い。
【0023】また、超音波処理とバルキング抑制剤・殺
菌剤(次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素等)とを組み
合わせて、バルキング抑制剤・殺菌剤により返送汚泥中
の糸状菌の成長を弱めた後、超音波処理により切断して
も良い。
菌剤(次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素等)とを組み
合わせて、バルキング抑制剤・殺菌剤により返送汚泥中
の糸状菌の成長を弱めた後、超音波処理により切断して
も良い。
【0024】更に、超音波処理とカッティングポンプと
を組み合わせて、カッティングポンプにて返送汚泥中の
糸状菌を荒切断して、超音波処理により細かく破壊して
も良い。
を組み合わせて、カッティングポンプにて返送汚泥中の
糸状菌を荒切断して、超音波処理により細かく破壊して
も良い。
【0025】次に、本発明の排水処理方法により曝気槽
内液を処理しその測定値を求める。まず、有機性排水の
処理装置において、SV−30が90%程度になった曝気槽
内液につき、顕微鏡試験にて糸状菌が優占種となってお
り、すなわち、スフェロチルスナスターンズが優占とな
り、ズーグリアラミゲラが非常に少ないことを確認後、
この曝気槽内液の濃度を測定して検体とする。
内液を処理しその測定値を求める。まず、有機性排水の
処理装置において、SV−30が90%程度になった曝気槽
内液につき、顕微鏡試験にて糸状菌が優占種となってお
り、すなわち、スフェロチルスナスターンズが優占とな
り、ズーグリアラミゲラが非常に少ないことを確認後、
この曝気槽内液の濃度を測定して検体とする。
【0026】実施例1 容器にMLSS(曝気槽内液の浮遊物質量)5000mg/lの
曝気槽内液を10リットル入れ、この曝気槽内液に対して
600Wの超音波発生機にて種々の周波数の超音波を発生
させ、更に時間を変化させて作用させ、そのあとSV−
30、糸状菌の状態を顕微鏡にて調べる。
曝気槽内液を10リットル入れ、この曝気槽内液に対して
600Wの超音波発生機にて種々の周波数の超音波を発生
させ、更に時間を変化させて作用させ、そのあとSV−
30、糸状菌の状態を顕微鏡にて調べる。
【0027】比較例1 MLSS5000mg/lの曝気槽内液をそのまま1000ml のメ
スシリンダーに入れSV−30を求める。
スシリンダーに入れSV−30を求める。
【0028】以下、測定値を表1にを示す。
【0029】
【表1】 注1:SV−30は、1000mlのメスシリンダーに超音波処
理後の曝気槽内液を30分間静置して沈澱した液を百分率
であわらす。 注2:顕微鏡検査の結果の評価は下記の基準による。 ×──糸状菌がほとんど破壊されていない。又は糸状菌
が細かく破壊されすぎを示す。 △──わずかに破壊あるいは破壊されない糸状菌が残っ
ている。又は糸状菌が程よく破壊されているものがわず
かに残っている。 〇──糸状菌が程よく破壊されているが、僅かに破壊さ
れたもの又は細かく破壊されすぎたものが残っている。 ◎──糸状菌が程よく破壊されている。
理後の曝気槽内液を30分間静置して沈澱した液を百分率
であわらす。 注2:顕微鏡検査の結果の評価は下記の基準による。 ×──糸状菌がほとんど破壊されていない。又は糸状菌
が細かく破壊されすぎを示す。 △──わずかに破壊あるいは破壊されない糸状菌が残っ
ている。又は糸状菌が程よく破壊されているものがわず
かに残っている。 〇──糸状菌が程よく破壊されているが、僅かに破壊さ
れたもの又は細かく破壊されすぎたものが残っている。 ◎──糸状菌が程よく破壊されている。
【0030】実施例2 実施例1におけるテスト例No.3 、No4、No8、No.9、No.
12の超音波処理後の曝気槽内液の上澄水をはねた沈澱液
に対して、MLSSが5000mg/lとなるように、BOD5
600ppmで、SS濃度が 750mg/lの有機性排水を所定量添
加して、この原液に対して,空気量6.7l/hで約10時間曝
気したのち、この原液のSV−30を求める。
12の超音波処理後の曝気槽内液の上澄水をはねた沈澱液
に対して、MLSSが5000mg/lとなるように、BOD5
600ppmで、SS濃度が 750mg/lの有機性排水を所定量添
加して、この原液に対して,空気量6.7l/hで約10時間曝
気したのち、この原液のSV−30を求める。
【0031】比較例2 比較例1に使用した曝気槽内液を30分沈降させたのち、
上澄水をはねた沈澱液に対して実施例2と同様に試験す
る。
上澄水をはねた沈澱液に対して実施例2と同様に試験す
る。
【0032】以下、測定値を表2に示す。
【0033】
【表2】 表2によれば、No.17に示すようにあまり強く超音波処
理を行なうと、活性汚泥の賦活化が図れず、逆に弱くて
も糸状菌により疎外されて、活性汚泥の賦活化が図りに
くい(No.13参照)。
理を行なうと、活性汚泥の賦活化が図れず、逆に弱くて
も糸状菌により疎外されて、活性汚泥の賦活化が図りに
くい(No.13参照)。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の排水処理
方法によれば、糸状菌が優占種となった曝気槽内液に3
〜 300KHz の超音波を10〜 300秒間作用させると、糸状
菌を切断・破壊させることができ、バルキング現象を短
期間に解消することが可能となり、その間の有機性排水
の処理に支障をきたさない効果がある。
方法によれば、糸状菌が優占種となった曝気槽内液に3
〜 300KHz の超音波を10〜 300秒間作用させると、糸状
菌を切断・破壊させることができ、バルキング現象を短
期間に解消することが可能となり、その間の有機性排水
の処理に支障をきたさない効果がある。
【図1】本発明の排水処理方法を採用した処理装置の系
統図
統図
【図2】本発明の超音波処理装置の平面図
【図3】本発明の超音波処理装置の系統図
1──処理装置 3──曝気槽 7──超音波処理装置
Claims (4)
- 【請求項1】 活性汚泥を用いて有機性排水を処理する
排水処理方法であって、前記活性汚泥の含有液に対して
3〜 300KHz の超音波を所定時間作用させ、前記活性汚
泥に含まれる糸状菌を切断・破壊することを特徴とする
排水処理方法。 - 【請求項2】 前記含有液は曝気槽内液である請求項1
記載の排水処理方法。 - 【請求項3】 前記含有液は曝気槽内液を沈降分離した
あとの沈殿液である請求項1記載の排水処理方法。 - 【請求項4】 糸状菌が優占種となった曝気槽内液の所
定のMLSS値を維持するための返送汚泥に3〜 300KH
z の超音波を所定時間作用させた後、曝気槽に戻して所
定時間曝気して前記曝気槽内液を賦活化することを特徴
とする排水処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2401407A JPH05345192A (ja) | 1990-12-11 | 1990-12-11 | 排水処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2401407A JPH05345192A (ja) | 1990-12-11 | 1990-12-11 | 排水処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05345192A true JPH05345192A (ja) | 1993-12-27 |
Family
ID=18511239
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2401407A Pending JPH05345192A (ja) | 1990-12-11 | 1990-12-11 | 排水処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05345192A (ja) |
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- 1990-12-11 JP JP2401407A patent/JPH05345192A/ja active Pending
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