JPH05345054A - ラケットに張るガット用の線材 - Google Patents
ラケットに張るガット用の線材Info
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- JPH05345054A JPH05345054A JP4164752A JP16475292A JPH05345054A JP H05345054 A JPH05345054 A JP H05345054A JP 4164752 A JP4164752 A JP 4164752A JP 16475292 A JP16475292 A JP 16475292A JP H05345054 A JPH05345054 A JP H05345054A
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Classifications
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D07—ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
- D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
- D07B1/00—Constructional features of ropes or cables
- D07B1/06—Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core
- D07B1/0673—Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core having a rope configuration
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A63—SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
- A63B—APPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
- A63B51/00—Stringing tennis, badminton or like rackets; Strings therefor; Maintenance of racket strings
- A63B51/02—Strings; String substitutes; Products applied on strings, e.g. for protection against humidity or wear
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D07—ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
- D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
- D07B1/00—Constructional features of ropes or cables
- D07B1/16—Ropes or cables with an enveloping sheathing or inlays of rubber or plastics
- D07B1/162—Ropes or cables with an enveloping sheathing or inlays of rubber or plastics characterised by a plastic or rubber enveloping sheathing
Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来の線材が有する欠点を持たず、競技での
使い勝手がよく、線材としての寿命が長く、高張力であ
り、高い弾性と張力とを長期に亘って実現し、温度変化
や湿潤な環境の下でも長期間に亘って良好な特性を保持
し、同時に振動挙動に優れる線材を提供すること。 【構成】 線材1 は、多数のより合わせワイヤ7 から構
成されており、中心のより合わせワイヤ4 と、このワイ
ヤを複数のワイヤ3,6 かからなる内層2 と外層5 の、２
つの層によりとり巻くいている。さらに外層5 の外側に
は線材1 の表面を保護する保護カバー層8 が形成されて
いる。
使い勝手がよく、線材としての寿命が長く、高張力であ
り、高い弾性と張力とを長期に亘って実現し、温度変化
や湿潤な環境の下でも長期間に亘って良好な特性を保持
し、同時に振動挙動に優れる線材を提供すること。 【構成】 線材1 は、多数のより合わせワイヤ7 から構
成されており、中心のより合わせワイヤ4 と、このワイ
ヤを複数のワイヤ3,6 かからなる内層2 と外層5 の、２
つの層によりとり巻くいている。さらに外層5 の外側に
は線材1 の表面を保護する保護カバー層8 が形成されて
いる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、テニスおよび、バドミ
ントンやスカッシュなどテニスに類する競技に用いるラ
ケットに張るガット用の線材に関する。
ントンやスカッシュなどテニスに類する競技に用いるラ
ケットに張るガット用の線材に関する。
【０００２】
【従来の技術】テニスや、前述の競技のラケットに張る
ガットは、様々な要求に適合しなければならない。そし
て線材それ自体の価格や、ラケットに張るための費用の
他に、プレーに適した特性であることや張られたガット
が耐久性を有することは、最も重要な２項目の基準であ
り、これらにより、ラケットに張られるガットの善し悪
しが判断される。プレー特性に限った場合、線材は十分
に高い弾性で無ければならない。高い弾性は、ボールの
コントロールや加速のために好ましいだけではなく、競
技者へフィードバックされる衝撃の減衰にも関係するも
のである。また、張られたガットから離れたボールの慣
性力によるガットの振動挙動は、競技者へフィードバッ
クされる衝撃に大きく影響する。この影響を減少するた
めには、ラケットから離れたボールの慣性力による張ら
れたガットの振動をできるだけ効率よく減衰するべきで
ある。この減衰とは、線材の高自己減衰挙動つまりセル
フコントロール機能を実現することにより、効果をあげ
るべきものであり、新たに減衰手段を加えることはを避
けるべきである。つまり、張られるガットの重量は重要
な項目であり、例えばその重量はある一定の範囲を越え
てはならない。それは他の種類のガットを相互的に張り
替えするときに、ラケットのヘッドとラケットのグリッ
プ側とのバランスを損なってはならないからである。
ガットは、様々な要求に適合しなければならない。そし
て線材それ自体の価格や、ラケットに張るための費用の
他に、プレーに適した特性であることや張られたガット
が耐久性を有することは、最も重要な２項目の基準であ
り、これらにより、ラケットに張られるガットの善し悪
しが判断される。プレー特性に限った場合、線材は十分
に高い弾性で無ければならない。高い弾性は、ボールの
コントロールや加速のために好ましいだけではなく、競
技者へフィードバックされる衝撃の減衰にも関係するも
のである。また、張られたガットから離れたボールの慣
性力によるガットの振動挙動は、競技者へフィードバッ
クされる衝撃に大きく影響する。この影響を減少するた
めには、ラケットから離れたボールの慣性力による張ら
れたガットの振動をできるだけ効率よく減衰するべきで
ある。この減衰とは、線材の高自己減衰挙動つまりセル
フコントロール機能を実現することにより、効果をあげ
るべきものであり、新たに減衰手段を加えることはを避
けるべきである。つまり、張られるガットの重量は重要
な項目であり、例えばその重量はある一定の範囲を越え
てはならない。それは他の種類のガットを相互的に張り
替えするときに、ラケットのヘッドとラケットのグリッ
プ側とのバランスを損なってはならないからである。
【０００３】張られたガットの寿命つまり耐久性に、決
定的な影響を与えるものに、引っ張り強さや耐剥離性が
あり、それは温度や湿度の影響に対する敏感さと同じく
らい決定的な影響を与える。さらにその上、クリープと
いったものの影響をも考慮しなければならない。このク
リープとは、負荷状況が変化する状態にある線材の構造
変化に起因するものである。これらすべての影響によ
り、まったく急速に、線材の張力や弾性性能が低下する
という結果がもたらされる。すなわち、ラケットのプレ
ー特性は直ちに劣化しはじめるものであり、そして張ら
れたガットはまったくの短い周期で張り替えなければな
らない。
定的な影響を与えるものに、引っ張り強さや耐剥離性が
あり、それは温度や湿度の影響に対する敏感さと同じく
らい決定的な影響を与える。さらにその上、クリープと
いったものの影響をも考慮しなければならない。このク
リープとは、負荷状況が変化する状態にある線材の構造
変化に起因するものである。これらすべての影響によ
り、まったく急速に、線材の張力や弾性性能が低下する
という結果がもたらされる。すなわち、ラケットのプレ
ー特性は直ちに劣化しはじめるものであり、そして張ら
れたガットはまったくの短い周期で張り替えなければな
らない。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】すでに知られているラ
ケットに、プラスチック素材や、腸線素材より構成され
る線材からなる張られたガットを有するラケットがあ
る。このような線材は、経験的に示されるように、外部
の影響、とりわけ温度変化や湿潤な状態にまったく敏感
であり、これにより張られたガットの張力が低下する。
例えば張られたガットが柔らかくなったりするのであ
る。プラスチック素材や腸線素材より構成される線材か
らなる張られたガットは、通常ほんの短い耐用期間しか
なく、酷使するような状況、例えばプロのテニス選手に
使われるような状況のもとでは特に耐久性がない。その
理由は、従来知られる張られたガットの引っ張り強さは
まったく低いものであり、そのうえ上述したような外か
らの影響によってでさえ、張力が減少するからである。
つまり、ある状況、例えば海岸沿いで大気中に塩分を含
むような状況の大気は、従来知られる張られたガットの
材料特性に逆効果をもたらすこととなろう。
ケットに、プラスチック素材や、腸線素材より構成され
る線材からなる張られたガットを有するラケットがあ
る。このような線材は、経験的に示されるように、外部
の影響、とりわけ温度変化や湿潤な状態にまったく敏感
であり、これにより張られたガットの張力が低下する。
例えば張られたガットが柔らかくなったりするのであ
る。プラスチック素材や腸線素材より構成される線材か
らなる張られたガットは、通常ほんの短い耐用期間しか
なく、酷使するような状況、例えばプロのテニス選手に
使われるような状況のもとでは特に耐久性がない。その
理由は、従来知られる張られたガットの引っ張り強さは
まったく低いものであり、そのうえ上述したような外か
らの影響によってでさえ、張力が減少するからである。
つまり、ある状況、例えば海岸沿いで大気中に塩分を含
むような状況の大気は、従来知られる張られたガットの
材料特性に逆効果をもたらすこととなろう。
【０００５】また従来、金属素材からなる線材、特によ
り合わせワイヤ線材に関するテストが試みられており、
それにおいては線材の弾性を改善するために、金属素材
からなる中心ワイヤがプラスチック素材のセンターワイ
ヤに置き換えられている。
り合わせワイヤ線材に関するテストが試みられており、
それにおいては線材の弾性を改善するために、金属素材
からなる中心ワイヤがプラスチック素材のセンターワイ
ヤに置き換えられている。
【０００６】すなわち、この従来知られる線材は、各々
の直径が０．２８ｍｍである６本の金属ワイヤと、これ
らに周囲を傷付けられる直径が０．７ｍｍのプラスチッ
ク素材とからなる。しかしながら、実際の経験により示
されるように、上述した類いの金属線材は、ラケットに
張るガット用の完璧な線材を基に考えられる全ての要求
には適合できない。なぜなら、その品質は、まったく急
速に低下するものであるからであり、そしてそれは特に
温度変化の影響を受ける場合に顕著である。これは、重
要な部分、例えば中心のワイヤを、いまだにプラスチッ
ク素材とせざるを得ないという事実によるものである。
さらにその上、その線材の振動挙動は期待に沿うもので
はない。
の直径が０．２８ｍｍである６本の金属ワイヤと、これ
らに周囲を傷付けられる直径が０．７ｍｍのプラスチッ
ク素材とからなる。しかしながら、実際の経験により示
されるように、上述した類いの金属線材は、ラケットに
張るガット用の完璧な線材を基に考えられる全ての要求
には適合できない。なぜなら、その品質は、まったく急
速に低下するものであるからであり、そしてそれは特に
温度変化の影響を受ける場合に顕著である。これは、重
要な部分、例えば中心のワイヤを、いまだにプラスチッ
ク素材とせざるを得ないという事実によるものである。
さらにその上、その線材の振動挙動は期待に沿うもので
はない。
【０００７】以上の問題点に鑑みてなされた本発明は、
テニスおよび、バドミントンやスカッシュなどテニスに
類する競技に用いるラケットに張るガット用の線材であ
って、従来の線材が有する欠点を持たない線材を提供す
ること、特に競技での使い勝手が改善され、実用寿命が
延長されたテニスおよび、バドミントンやスカッシュな
どテニスに類する競技に用いるラケットに張るガット用
の線材を提供することを目的とする。また、本発明は、
温度変化があると共に湿潤な状況下においてさえも良好
な特性を長期間に亘って保持するテニスおよび、バドミ
ントンやスカッシュなどテニスに類する競技に用いるラ
ケットに張るガット用の線材を提供することを目的とす
る。さらに本発明は、高張力であり、これを使用するこ
とにより、その張られているガットの高い弾性と張力と
を長期に亘って実現し、同時に振動挙動に優れるテニス
および、バドミントンやスカッシュなどテニスに類する
競技に用いるラケットに張るガット用の線材を提供する
ことを目的とする。
テニスおよび、バドミントンやスカッシュなどテニスに
類する競技に用いるラケットに張るガット用の線材であ
って、従来の線材が有する欠点を持たない線材を提供す
ること、特に競技での使い勝手が改善され、実用寿命が
延長されたテニスおよび、バドミントンやスカッシュな
どテニスに類する競技に用いるラケットに張るガット用
の線材を提供することを目的とする。また、本発明は、
温度変化があると共に湿潤な状況下においてさえも良好
な特性を長期間に亘って保持するテニスおよび、バドミ
ントンやスカッシュなどテニスに類する競技に用いるラ
ケットに張るガット用の線材を提供することを目的とす
る。さらに本発明は、高張力であり、これを使用するこ
とにより、その張られているガットの高い弾性と張力と
を長期に亘って実現し、同時に振動挙動に優れるテニス
および、バドミントンやスカッシュなどテニスに類する
競技に用いるラケットに張るガット用の線材を提供する
ことを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、テニスおよびそれに類する競技に用いるラ
ケットに張るガット用の線材を、専用の金属素材を用い
た多数のより糸材からなる細いロープにより形成したこ
とを特徴とするテニスおよびそれに類する競技に用いる
ラケットに張るガット用の線材である。また、前記細い
ロープを、断面がほぼ円形である多数のより合わせワイ
ヤより形成することを特徴とするラケットに張るガット
用の線材である。そして、前記細いロープが、中心のよ
り合わせワイヤと、これを２重にとり巻くより合わせワ
イヤロープとからなることを特徴とするラケットに張る
ガット用の線材である。さらに、前記多数のより糸材
が、高品質の鋼材よりなることを特徴とするラケットに
張るガット用の線材である。さらにまた、前記細いロー
プの全体に亘る直径が０．８ｍｍから１．５ｍｍの範囲
であることを特徴とするラケットに張るガット用の線材
である。加えて、前記細いロープを形成する前記より糸
材のすべてが、ほぼ同径であることを特徴とするラケッ
トに張るガット用の線材である。さらに加え、前記細い
ロープを形成する前記より糸材が、０．０２ｍｍから
０．０５ｍｍの範囲の直径であることを特徴とするラケ
ットに張るガット用の線材である。そして、前記細いロ
ープに、保護層を設けることを特徴とするラケットに張
るガット用の線材である。さらに、前記保護層を、プラ
スチック素材より形成することを特徴とするラケットに
張るガット用の線材である。また、前記保護層をポリア
ミドまたはテフロン（登録商標）より形成することを特
徴とするラケットに張るガット用の線材である。そし
て、前記細いロープを、ニッケルクロムモリブデン鋼か
らなる（８×１９）＋（７×７）本の金属素材のより糸
材より形成し、前記個々の金属素材のより糸材の直径
を、０．０３ｍｍから０．０５ｍｍの範囲とし、細いロ
ープの全体に亘る直径を０．９５ｍｍから１．５ｍｍの
範囲としたことを特徴とするラケットに張るガット用の
線材である。
の本発明は、テニスおよびそれに類する競技に用いるラ
ケットに張るガット用の線材を、専用の金属素材を用い
た多数のより糸材からなる細いロープにより形成したこ
とを特徴とするテニスおよびそれに類する競技に用いる
ラケットに張るガット用の線材である。また、前記細い
ロープを、断面がほぼ円形である多数のより合わせワイ
ヤより形成することを特徴とするラケットに張るガット
用の線材である。そして、前記細いロープが、中心のよ
り合わせワイヤと、これを２重にとり巻くより合わせワ
イヤロープとからなることを特徴とするラケットに張る
ガット用の線材である。さらに、前記多数のより糸材
が、高品質の鋼材よりなることを特徴とするラケットに
張るガット用の線材である。さらにまた、前記細いロー
プの全体に亘る直径が０．８ｍｍから１．５ｍｍの範囲
であることを特徴とするラケットに張るガット用の線材
である。加えて、前記細いロープを形成する前記より糸
材のすべてが、ほぼ同径であることを特徴とするラケッ
トに張るガット用の線材である。さらに加え、前記細い
ロープを形成する前記より糸材が、０．０２ｍｍから
０．０５ｍｍの範囲の直径であることを特徴とするラケ
ットに張るガット用の線材である。そして、前記細いロ
ープに、保護層を設けることを特徴とするラケットに張
るガット用の線材である。さらに、前記保護層を、プラ
スチック素材より形成することを特徴とするラケットに
張るガット用の線材である。また、前記保護層をポリア
ミドまたはテフロン（登録商標）より形成することを特
徴とするラケットに張るガット用の線材である。そし
て、前記細いロープを、ニッケルクロムモリブデン鋼か
らなる（８×１９）＋（７×７）本の金属素材のより糸
材より形成し、前記個々の金属素材のより糸材の直径
を、０．０３ｍｍから０．０５ｍｍの範囲とし、細いロ
ープの全体に亘る直径を０．９５ｍｍから１．５ｍｍの
範囲としたことを特徴とするラケットに張るガット用の
線材である。
【０００９】
【作用】金属のみからなる張られたガットそれ自体は、
プラスチック素材や腸線素材からなる張られたガットに
比べて、温度変化があったり、湿潤であるといった大気
状況が発端となっている影響に、それほど過敏ではな
い。このような事実の他に、これは通常高張力なもので
あり、それゆえに、より耐久性に富む。したがって酷使
する状況下においてでさえ、金属素材からなる張られた
ガットは、その弾性や張力を長期間に亘って保持する。
さらにその上、今日利用できるワイヤ素材を用いること
により張られたガットの弾性を十分に高いものとして実
現できる。
プラスチック素材や腸線素材からなる張られたガットに
比べて、温度変化があったり、湿潤であるといった大気
状況が発端となっている影響に、それほど過敏ではな
い。このような事実の他に、これは通常高張力なもので
あり、それゆえに、より耐久性に富む。したがって酷使
する状況下においてでさえ、金属素材からなる張られた
ガットは、その弾性や張力を長期間に亘って保持する。
さらにその上、今日利用できるワイヤ素材を用いること
により張られたガットの弾性を十分に高いものとして実
現できる。
【００１０】線材の主要な部分をなす部材として、プラ
スチック素材を使用することを避けることにより、本発
明の金属線材の好ましい特徴が利点として十分に発揮さ
れ、しかも不利益な性質を有するプラスチック素材を用
いた場合の損失がない。これにより、個々のより合わせ
糸材の直径が小さくなればなるほど、金属線材の張力は
高くなることと、その全てに亘る線材の断面積が一定で
あるということは、特に重要である。すなわち、小さい
直径のより合わせ糸材を数多く用いることにより、張ら
れたガットの極めて高い張力と、それゆえに延長された
寿命とを実現する。これは、より合わせ糸材が高品質の
ステンレスの鋼材であればなおさらである。
スチック素材を使用することを避けることにより、本発
明の金属線材の好ましい特徴が利点として十分に発揮さ
れ、しかも不利益な性質を有するプラスチック素材を用
いた場合の損失がない。これにより、個々のより合わせ
糸材の直径が小さくなればなるほど、金属線材の張力は
高くなることと、その全てに亘る線材の断面積が一定で
あるということは、特に重要である。すなわち、小さい
直径のより合わせ糸材を数多く用いることにより、張ら
れたガットの極めて高い張力と、それゆえに延長された
寿命とを実現する。これは、より合わせ糸材が高品質の
ステンレスの鋼材であればなおさらである。
【００１１】本発明の線材の特に細い点は、一般に知ら
れるより合わせワイヤと比較して、金属素材のより糸材
の数を増やすことにより、その細いロープがそれに応じ
て多数の摩擦領域を有するということが効果的におこる
ということである。したがって、ボールをサーブする時
の動荷重の下では、明らかに線材の内部摩擦が発生し、
これによって、張られたガットの振動を効果的に減衰す
る。
れるより合わせワイヤと比較して、金属素材のより糸材
の数を増やすことにより、その細いロープがそれに応じ
て多数の摩擦領域を有するということが効果的におこる
ということである。したがって、ボールをサーブする時
の動荷重の下では、明らかに線材の内部摩擦が発生し、
これによって、張られたガットの振動を効果的に減衰す
る。
【００１２】細いロープは、多数のより合わせワイヤか
ら構成するのが望ましい。特に良い効果を発揮するの
は、２重に巻かれるより合わせワイヤロープを有し、中
心のより合わせワイヤを有する細いロープである。この
場合、フラットなより合わせロープを用いて細いロープ
を作ることもできる。しかしながら、フラットなより合
わせワイヤからなるロープは、かなり高額な製作費がか
かり、したがって本発明の目的にはあまり適さない。
ら構成するのが望ましい。特に良い効果を発揮するの
は、２重に巻かれるより合わせワイヤロープを有し、中
心のより合わせワイヤを有する細いロープである。この
場合、フラットなより合わせロープを用いて細いロープ
を作ることもできる。しかしながら、フラットなより合
わせワイヤからなるロープは、かなり高額な製作費がか
かり、したがって本発明の目的にはあまり適さない。
【００１３】特によい結果を達成できるは、細いロープ
の全体に亘る直径が０．８ｍｍから１．５ｍｍの範囲で
あり、これを構成するより糸材が、ステンレスの高品質
の鋼材からなり、その直径が少なくともほぼ一定で、直
径の範囲が０．０２ｍｍから０．０５ｍｍである場合で
ある。
の全体に亘る直径が０．８ｍｍから１．５ｍｍの範囲で
あり、これを構成するより糸材が、ステンレスの高品質
の鋼材からなり、その直径が少なくともほぼ一定で、直
径の範囲が０．０２ｍｍから０．０５ｍｍである場合で
ある。
【００１４】また細いロープ、特にガットとして張られ
た個々の線材が交差する位置、そしてさらには線材が曲
げられたり結ばれたりしている箇所など特に被害を受け
易い位置に、機械的あるいは化学的な攻撃から細いロー
プの表面を保護する保護カバー層を設けることにより、
本発明の線材の耐用期間をさらに延長できる。保護カバ
ー層は、例えばポリアミドまたはテフロン（登録商標）
などのプラスチック素材より構成するのが望ましい。保
護カバー層は、効果的に影響を及ぼす部分ではないの
で、線材それ自体に悪影響を及ぼすことはない。
た個々の線材が交差する位置、そしてさらには線材が曲
げられたり結ばれたりしている箇所など特に被害を受け
易い位置に、機械的あるいは化学的な攻撃から細いロー
プの表面を保護する保護カバー層を設けることにより、
本発明の線材の耐用期間をさらに延長できる。保護カバ
ー層は、例えばポリアミドまたはテフロン（登録商標）
などのプラスチック素材より構成するのが望ましい。保
護カバー層は、効果的に影響を及ぼす部分ではないの
で、線材それ自体に悪影響を及ぼすことはない。
【００１５】
【実施例】以下に実施例を説明する。添付の図面は、例
えばテニスのラケットのような、ラケットに張るガット
用線材の実施例の拡大断面図であり、その概念図であ
る。この図では、線材の主要部を構成する本実施例の細
いロープにおける特徴的な部分が示されている。
えばテニスのラケットのような、ラケットに張るガット
用線材の実施例の拡大断面図であり、その概念図であ
る。この図では、線材の主要部を構成する本実施例の細
いロープにおける特徴的な部分が示されている。
【００１６】本実施例の細いロープは、符号１で示され
ており、中心のより合わせワイヤ4と、これを２重に巻
くより合わせワイヤとから形成されている。細いロープ
は、合計で（８×１９）に（７×７）を加えた２０１本
の金属製のより糸材7 から構成されている。特に、２重
に巻かれたより合わせワイヤロープは、中心のより合わ
せワイヤ4 のような、第一層2 と第二層5 とからなって
いる。中心のより合わせワイヤ4 は、７本の金属素材の
より糸材7 からなっており、それぞれ７本の金属素材の
より糸材からなる６本のより合わせワイヤから構成され
る第一層2 により周囲をとり巻かれている。そして第２
番目の外側の層5 は、それぞれ１９本の金属素材のより
糸材7 からなる８本のより合わせワイヤ6 からなってい
る。
ており、中心のより合わせワイヤ4と、これを２重に巻
くより合わせワイヤとから形成されている。細いロープ
は、合計で（８×１９）に（７×７）を加えた２０１本
の金属製のより糸材7 から構成されている。特に、２重
に巻かれたより合わせワイヤロープは、中心のより合わ
せワイヤ4 のような、第一層2 と第二層5 とからなって
いる。中心のより合わせワイヤ4 は、７本の金属素材の
より糸材7 からなっており、それぞれ７本の金属素材の
より糸材からなる６本のより合わせワイヤから構成され
る第一層2 により周囲をとり巻かれている。そして第２
番目の外側の層5 は、それぞれ１９本の金属素材のより
糸材7 からなる８本のより合わせワイヤ6 からなってい
る。
【００１７】金属素材のより糸材7 のそれぞれは、より
合わせワイヤ3,4,6 の形成に用いられており、高品質の
鋼材１．４４０１（ＤＩＮにおける名称）、すなわちニ
ッケルクロムモリブデン鋼からなっている。金属素材の
より糸材7 の直径は、０．０２ｍｍから０．０５ｍｍで
あるのがよく、より好ましいのは０．０３ｍｍから０．
０５ｍｍの範囲である。
合わせワイヤ3,4,6 の形成に用いられており、高品質の
鋼材１．４４０１（ＤＩＮにおける名称）、すなわちニ
ッケルクロムモリブデン鋼からなっている。金属素材の
より糸材7 の直径は、０．０２ｍｍから０．０５ｍｍで
あるのがよく、より好ましいのは０．０３ｍｍから０．
０５ｍｍの範囲である。
【００１８】細いロープの第二の層である外層5 は、例
えばポリアミドやテトラフルオロエチレンなどからなる
保護層8 により覆われている。保護層8 を含む細いロー
プの全直径は、総計０．８ｍｍから１．５ｍｍの範囲で
あり、より好ましいのは０．９５ｍｍから１．５ｍｍの
範囲である。
えばポリアミドやテトラフルオロエチレンなどからなる
保護層8 により覆われている。保護層8 を含む細いロー
プの全直径は、総計０．８ｍｍから１．５ｍｍの範囲で
あり、より好ましいのは０．９５ｍｍから１．５ｍｍの
範囲である。
【００１９】
【発明の効果】以上のように本発明の線材は、耐久性が
あり、ラケットに張って用いた時の使い勝手が非常によ
い。また、温度変化があり、湿潤な環境であっても、長
期に亘って良好な状態を維持できる。さらに、本発明の
線材を使用することにより、高い弾性と張力とを長期に
亘って実現する。
あり、ラケットに張って用いた時の使い勝手が非常によ
い。また、温度変化があり、湿潤な環境であっても、長
期に亘って良好な状態を維持できる。さらに、本発明の
線材を使用することにより、高い弾性と張力とを長期に
亘って実現する。
【図１】は、本実施例の線材の拡大断面を示す概念図で
ある。
ある。
１…細いロープ ２…第一層 ３…より合わせワイヤ ４…中心のより
合わせワイヤ ５…第二層 ６…より合わせ
ワイヤ ７…より糸材 ８…保護層
合わせワイヤ ５…第二層 ６…より合わせ
ワイヤ ７…より糸材 ８…保護層
Claims (11)
- 【請求項１】 テニスおよびそれに類する競技に用いる
ラケットに張るガット用の線材を、専用の金属素材を用
いた多数のより糸材からなる細いロープにより形成した
ことを特徴とするテニスおよびそれに類する競技に用い
るラケットに張るガット用の線材。 - 【請求項２】 前記細いロープを、断面がほぼ円形であ
る多数のより合わせワイヤより形成することを特徴とす
る請求項１に記載のラケットに張るガット用の線材。 - 【請求項３】 前記細いロープが、中心のより合わせワ
イヤと、これを２重にとり巻くより合わせワイヤロープ
とからなることを特徴とする請求項１および請求項２に
記載のラケットに張るガット用の線材。 - 【請求項４】 前記多数のより糸材が、高品質の鋼材よ
りなることを特徴とする請求項１に記載のラケットに張
るガット用の線材。 - 【請求項５】 前記細いロープの全体に亘る直径が０．
８ｍｍから１．５ｍｍの範囲であることを特徴とする請
求項１に記載のラケットに張るガット用の線材。 - 【請求項６】 前記細いロープを形成する前記より糸材
のすべてが、ほぼ同径であることを特徴とする請求項１
に記載のラケットに張るガット用の線材。 - 【請求項７】 前記細いロープを形成する前記より糸材
が、０．０２ｍｍから０．０５ｍｍの範囲の直径である
ことを特徴とする請求項６に記載のラケットに張るガッ
ト用の線材。 - 【請求項８】 前記細いロープに、保護層を設けること
を特徴とする請求項１に記載のラケットに張るガット用
の線材。 - 【請求項９】 前記保護層を、プラスチック素材より形
成することを特徴とする請求項８に記載のラケットに張
るガット用の線材。 - 【請求項１０】 前記保護層をポリアミドまたはテフロ
ン（登録商標）より形成することを特徴とする請求項９
に記載のラケットに張るガット用の線材。 - 【請求項１１】 前記細いロープを、ニッケルクロムモ
リブデン鋼からなる（８×１９）＋（７×７）本の金属
素材のより糸材より形成し、前記個々の金属素材のより
糸材の直径を、０．０３ｍｍから０．０５ｍｍの範囲と
し、細いロープの全体に亘る直径を０．９５ｍｍから
１．５ｍｍの範囲としたことを特徴とする請求項３乃至
請求項８に記載のラケットに張るガット用の線材。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| DE4216739.6 | 1992-05-21 | ||
| DE4216739A DE4216739A1 (de) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | Saite zum Bespannen von Ballschlägern |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05345054A true JPH05345054A (ja) | 1993-12-27 |
Family
ID=6459360
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4164752A Pending JPH05345054A (ja) | 1992-05-21 | 1992-06-23 | ラケットに張るガット用の線材 |
Country Status (8)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05345054A (ja) |
| AU (1) | AU1819692A (ja) |
| DE (1) | DE4216739A1 (ja) |
| ES (1) | ES2049170B1 (ja) |
| FR (1) | FR2691368A1 (ja) |
| GB (1) | GB2267512A (ja) |
| IT (1) | IT1255454B (ja) |
| SE (1) | SE9201795A0 (ja) |
Family Cites Families (12)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB120004A (en) * | 1918-05-22 | 1918-10-24 | Seneca Green Lewis | Improved Stringing for Rackets and like Articles. |
| GB182366A (en) * | 1921-09-06 | 1922-07-06 | Edgar Windett | Improvements in tennis and similar rackets |
| US1531862A (en) * | 1922-01-30 | 1925-03-31 | Dayton Steel Racquet Company | Metal stringing for tennis rackets |
| GB199840A (en) * | 1922-04-03 | 1923-07-03 | William Augustus Larned | Improvements in tennis rackets and the like |
| US1532703A (en) * | 1923-07-17 | 1925-04-07 | Dayton Steel Racquet Company | Method of controlling the elasticity of an elastic-metal stringing |
| GB233733A (en) * | 1924-05-12 | 1926-06-24 | Neufeldt & Kuhnke | Improvements in or relating to telephone instruments |
| GB311602A (en) * | 1928-07-24 | 1929-05-16 | Philip Hookham | Improvements relating to the stringing of tennis racquets and the like |
| FR2001714A1 (ja) * | 1968-02-12 | 1969-10-03 | Pirelli | |
| ZA807362B (en) * | 1979-12-22 | 1981-11-25 | A Cadonau | Racket string for tennis and related games |
| JPS57121684A (en) * | 1980-12-27 | 1982-07-29 | Shinko Wire Co Ltd | Method and apparatus for producing wire rope with filler |
| DE3133231A1 (de) * | 1981-08-21 | 1983-03-10 | Otto 8000 München Schwertl | Tennissaite, deren herstellung und verwendung fuer eine tennisschlaegerbesaitung |
| US4909510A (en) * | 1989-02-03 | 1990-03-20 | Sahatjian Ronald A | Sports racquet netting |
-
1992
- 1992-05-21 DE DE4216739A patent/DE4216739A1/de not_active Withdrawn
- 1992-06-08 GB GB9212084A patent/GB2267512A/en not_active Withdrawn
- 1992-06-11 SE SE9201795A patent/SE9201795A0/sv unknown
- 1992-06-11 AU AU18196/92A patent/AU1819692A/en not_active Abandoned
- 1992-06-18 ES ES09201268A patent/ES2049170B1/es not_active Expired - Lifetime
- 1992-06-23 JP JP4164752A patent/JPH05345054A/ja active Pending
- 1992-06-24 FR FR9207744A patent/FR2691368A1/fr not_active Withdrawn
- 1992-07-01 IT ITMI921610A patent/IT1255454B/it active IP Right Grant
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| ES2049170A1 (es) | 1994-04-01 |
| GB9212084D0 (en) | 1992-07-22 |
| SE9201795D0 (sv) | 1992-06-11 |
| GB2267512A (en) | 1993-12-08 |
| DE4216739A1 (de) | 1993-11-25 |
| FR2691368A1 (fr) | 1993-11-26 |
| IT1255454B (it) | 1995-10-31 |
| ITMI921610A1 (it) | 1994-01-01 |
| SE9201795A0 (sv) | 1993-11-22 |
| ES2049170B1 (es) | 1994-10-01 |
| AU1819692A (en) | 1993-12-16 |
| ITMI921610A0 (it) | 1992-07-01 |
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