JPH05343016A - 撮像管及びその動作方法 - Google Patents

撮像管及びその動作方法

Info

Publication number
JPH05343016A
JPH05343016A JP14244092A JP14244092A JPH05343016A JP H05343016 A JPH05343016 A JP H05343016A JP 14244092 A JP14244092 A JP 14244092A JP 14244092 A JP14244092 A JP 14244092A JP H05343016 A JPH05343016 A JP H05343016A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image pickup
pickup tube
target
electrode
conductive layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14244092A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuo Makishima
達男 牧島
Kazutaka Tsuji
和隆 辻
Kazuyuki Nagatsuma
一之 長妻
Tadaaki Hirai
忠明 平井
Tsutomu Kato
務 加藤
Shiro Suzuki
四郎 鈴木
Kenkichi Tanioka
健吉 谷岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Japan Broadcasting Corp
Original Assignee
Hitachi Ltd
Nippon Hoso Kyokai NHK
Japan Broadcasting Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd, Nippon Hoso Kyokai NHK, Japan Broadcasting Corp filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP14244092A priority Critical patent/JPH05343016A/ja
Publication of JPH05343016A publication Critical patent/JPH05343016A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Image-Pickup Tubes, Image-Amplification Tubes, And Storage Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】撮像管を高いターゲット電圧で使用する時に発
生しやすい画像歪,シェーディング,さざ波現象,像反
転現象等を抑制し、これにより高感度化を実現する。 【構成】撮像管ターゲット部2の円形状光導電膜3とイ
ンジウムリング10との間に存在する基板露出部を導電
層6でカバーし、導電層6をカソード電位より低い電位
にして用いる。 【効果】さざ波現象や反転現象等の画像不良現象を伴う
ことなしに、高解像度,高感度特性を有する撮像管が実
現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光導電型撮像管に係
り、特に、ターゲット電圧を高めて使用する高感度、高
解像度の撮像管、および該撮像管の動作方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光導電型撮像管ないしX線用撮
像管(以下これらを総称して撮像管と呼ぶ)は、入射し
た光又はX線(以下これらを総称して単に光と呼ぶ)の
像を電荷パターンに変換してこれを蓄積するためのター
ゲット部と、蓄積された電荷パターンを信号電流として
読み取るための走査電子ビーム発生部とを備えており、
ターゲット部の光導電膜が電子ビームの走査を受けた直
後は、走査領域の表面電位がカソード電位に平衡するよ
うに動作する。
【0003】このような撮像管では、ターゲット部の走
査側表面が電子ビームの走査を受けた時に、過剰の2次
電子を放出すると、走査直後の表面電位がカソード電位
になりえず、正常な撮像管動作ができなくなる。特開昭
48−102919号公報には、この2次電子放出比を低く抑え
るために、ターゲット部の走査側表面に多孔質三硫化ア
ンチモン(Sb23)からなる電子ビームランディング
層を設けることが開示されている。
【0004】また、ターゲット部で反射された余剰の電
子ビームが管内の電極で反射され、再び、ターゲット部
に入射し、これが偽信号となって映像信号に重畳する場
合がある。このような現象を抑制するために、(1)特開
昭61−131349号公報には、ターゲット部の光導電膜表面
の非走査領域に新たな導電膜を設けることが、また、
(2)特開昭63−72037 号公報には、ターゲット部の透光
性導電膜を基板上で有効走査領域の透光性導電膜と非走
査領域の透光性導電膜とに分割し、それぞれ異なる電源
に接続して制御することが開示されている。
【0005】さらに、撮像管の感度向上や容量性残像の
低減を図るために、光導電膜を厚くしたり、また、更な
る高感度化を実現するために、光導電膜内でのアバラン
シェ増倍現象を利用する方法が知られている。これらに
ついては、例えば、河村他:テレビジョン学会全国大会
講演予稿集(昭57年)第81頁から第82頁、アイ・
イー・イー・イー エレクトロン デバイス レター
ズ, イーデイーエル8,ナンバー9(IEEE Electron d
evice letters EDL8,No.9)(1987年)第392
頁から第394頁に記載されている。このような撮像管
では、高感度化を図るためにターゲット電極とカソード
電極間の電圧(以下、単にターゲット電圧と呼ぶ)を高
く設定して使用することが必要となる。
【0006】しかし、ターゲット電圧を高めて撮像管を
使用すると、再生画像に図形歪やシェーディングが発生
したり、さざ波状に変化する異常パターンが再生画像の
周辺部分に発生する現象(以下、単にさざ波現象と呼
ぶ)や、再生画像の一部、特に周辺領域に対応する映像
信号のレベルが異常に低下したり、ないしは信号の極性
が反転する現象(以下、単に反転現象と呼ぶ)が生じや
すくなる。
【0007】これらの不良現象の発生を抑制するため
に、(3)特開平1−298630号公報には、ターゲット部走
査側表面の非走査領域の二次電子放出比を、有効走査領
域内の二次電子放出比より小さくすることが、また、
(4)特開平2−204944 号公報には、ターゲット部の有効
走査領域外に絶縁性薄膜を設けることが、更にまた、
(5)特開平2−131300 号公報には、ターゲット部の有効
走査領域外に真空ないしは絶縁層を介して絶縁された第
3の電極を設けることが開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術(3)や
(4)を用いて製造された撮像管は、ターゲット電圧があ
る程度の高電圧域まではそれぞれ前述のさざ波現象や反
転現象等の不良現象を抑制する効果がある。しかし、更
に高感度化を図るために、ターゲット電圧を更に高めて
使用すると前述したさざ波現象や反転現象等の不良が再
び発生するという問題が生じる。
【0009】また、従来技術(5)を用いて製造された撮
像管は、前述のさざ波現象や反転現象等の不良現象を抑
制する効果は顕著であるが、第3の新たな電極を光導電
膜とメッシュ電極の間に設けているために、ターゲット
〜メッシュ間の平行電界が乱れて、図形歪が生じやす
い。
【0010】さらに、従来技術(1)を用いて製造された
撮像管は、光導電膜表面の非走査領域に設けられた新た
な導電膜が光導電膜を介してターゲット電極と短絡し易
い構成を有している。即ち、光導電膜は、光の入射によ
り抵抗が下がるため、ターゲット電圧が高いと、ターゲ
ット電極と該導電膜との間で放電が生じて短絡し、それ
によって光導電膜が破損するという問題があり、ターゲ
ット電圧を高めることができない。
【0011】さらにまた、従来技術(2)を用いて製造さ
れた撮像管は、ターゲット部の透光性導電膜が光導電膜
を介して基板上で有効走査領域の透光性導電膜と非走査
領域の透光性導電膜とに分割された構成を有している。
したがって、この場合にも、従来技術(1)を用いて製造
された撮像管と同じ問題があり、ターゲット電圧を高め
ることができない。また、ターゲット部の製造工程が複
雑で、製造工程中にターゲット部にごみの付着や微小欠
陥が生じやすく、そのために局所的な画像欠陥が発生し
やすい欠点があり、歩留まりが低下するという問題があ
った。
【0012】上述により、これまで高感度,高画質の撮
像装置やカメラを実現することが困難であった。
【0013】本発明の目的は、さざ波現象や反転現象等
の不良のない高感度の撮像管及びその動作方法を提供す
ることにある。
【0014】本発明の他の目的は、ターゲット部の光導
電膜内でのアバランシェ増倍を起こしうる程の高電圧下
で、さざ波現象や反転現象等の不良のない良好な画質が
安定かつ容易に得られる撮像管及びその動作方法を提供
することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的は、撮像管ター
ゲット部が、絶縁性の基板と、前記基板を貫通して植設
された信号電極ピンと、前記基板上の電子ビーム走査領
域に相当する部分に限定して設けたターゲット電極と、
前記ターゲット電極と前記信号電極ピンを電気的に接続
するための電極接続部と、前記ターゲット電極,前記信
号電極ピン、ならびに電極接続部をカバーするように設
けられた円形状の光導電膜と、リング状の導電層ないし
は多孔質層とを含み、かつ前記リング状導電層ないしは
多孔質層の内周部が前記光導電膜の外周部に接触し、か
つ前記リング状導電層ないしは多孔質層の外周部がイン
ジウムリングに接触して成る撮像管により達成される。
【0016】また、前記目的は、上記撮像管のインジウ
ムリングの電位をカソード電位もしくはそれ以下の電位
にして動作させることにより達成される。
【0017】
【作用】光導電撮像管において、ターゲット電極を基板
上の電子ビーム走査領域に相当する部分に限定して設け
ると、ターゲット電極の浮遊容量が減るので、アンプノ
イズが減少し、S/Nが向上して高画質の映像が得られ
ることが一般に知られている。また、インジウムリング
を加圧して撮像管筐体にターゲット部を封止する際、基
板内面に延伸されたインジウムにより光導電膜が損傷す
るのを防ぐために、通常は光導電膜が延伸されたインジ
ウムの内径より小さくなるように構成されている。その
結果必然的に、光導電膜とインジウムリングの間に基板
表面が露出した領域が存在する。
【0018】上記したような従来技術による撮像管で
は、先に述べたように、高感度化を図るためにターゲッ
ト印加電界を高めて使用したり、また、高解像度特性を
得るためにメッシュ電極を高めて使用すると、前記基板
露出部が、管内で発生する二次電子や電極壁で反射され
た散乱電子等の管内を迷走する電子の突入を受けて二次
電子を放出してプラスに帯電し、基板露出部の表面電位
が上昇するようになる。このように表面電位が上昇し始
めると、この露出部に引き込まれる迷走電子等の突入エ
ネルギが増すために二次電子の放出が増々活発になり、
前記基板露出部の表面電位は加速的に上昇してメッシュ
電極の電位に近づこうとする。このような状況下では、
前記基板露出部の高電位の領域が光導電膜内に侵入して
遂には有効走査領域内に達し、その結果、画像歪,シェ
ーヂィング,反転現象,さざなみ現象を引き起こすよう
になる。
【0019】本発明では、前記基板露出部にインジウム
リングと電気的に導通した導電層、ないしは表面が凸凹
した多孔質層を形成し、撮像管の動作時に、前記インジ
ウムリングをカソード電位もしくはそれ以下の電位で使
用する。そのために、導電層、ないしは多孔質層に管内
の迷走電子が突入しても二次電子の放出が抑止され、そ
の結果、前述の画像歪,シェーヂィング,さざ波現象,
反転現象等の画像不良現象の発生が抑制されることにな
る。
【0020】
【実施例】
〈実施例1〉図1は、本発明による撮像管の基本的な一
実施例を示し、図1(a)は撮像管ターゲット部を電子
ビーム走査側から見た平面図、図1(b)は撮像管ター
ゲット部近傍の主要部分を示す断面図である。1は透光
性ガラス基板、2はターゲット電極、3は光導電膜、4
は電子ビーム走査側の表面層、5は基板を貫通して移植
された信号電極ピン、6は導電層、7の破線は有効走査
領域を示す境界線で、この内側が電子ビームにより走査
される。8は撮像管の外管、9はメッシュ電極、10は
基板1を外管8に真空封着するためのインジウムリング
で、電気的には導電層6と接触させる。11は走査電子
ビームである。
【0021】ターゲット電極2と導電層6は同一材料で
形成してもよい。たとえば、酸化インジウム焼結体をス
パッタリング蒸着して得られる透明導電膜や、また酸素
雰囲気中でインジウムを抵抗加熱蒸着して得られる透明
導電膜をエッチング等の通常の方法で所望の形状に加工
して得ることが出来る。また、膜形成時に所定のマスク
を用いて蒸着を行うことにより所望の形状のターゲット
電極ならびに導電層を得ることもできる。更にまた、導
電層6は、必ずしも透明導電膜である必要はなく、金属
を蒸着して形成しても良い。この場合は、導電層が不透
明となり、外光を遮光する利点もある。これに加えて、
光導電膜の非走査領域に、二次電子放出比が有効走査域
の放出比より小さくなるような物質を設けると本発明の
効果は更に顕著となる。上記物質は、例えば、三硫化ア
ンチモンを窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気中で蒸
着することにより得ることが出来る。
【0022】また、図1において、導電層6の代わり
に、表面が凸凹した多孔質層を用いても良い。多孔質層
は、例えば上記と同様、三硫化アンチモンを窒素やアル
ゴン等の不活性ガス雰囲気中で蒸着することにより得る
ことが出来る。
【0023】本発明は、撮像管の光導電膜に何らの制約
を付すものではなく、種々の光導電膜を有する撮像管に
適用し得る。中でも、光導電膜の少なくとも一部がSe
ないしはSiを主体とする非晶質半導体からなる阻止型
構造の撮像管に本発明を実施すると、先に述べた画像不
良現象の発生を抑止した状態で高感度,高解像度,低残
像の極めて優れた画像が実現される。
【0024】更に、光導電膜の内部で電荷のアバランシ
ェ増倍が起こる度にターゲット電圧を高めて使用する電
荷増倍型撮像管に本発明を適用すれば、動作時の画像
歪,シェーディング,さざ波現象,反転現象等の画像不
良現象の発生を抑止した状態で量子効率1を越える高い
感度が実現できる。
【0025】以上、光導電型撮像管を例にとって本発明
を説明したが、基板としてX線に対する透過率の高いB
N基板等を用いれば、本発明をX線用撮像管にも適用す
ることができる。一般に、X線用撮像管では、入射X線
の吸収量を高めるために、X線導電膜(以下、特に区別
せず、総称して単に光導電膜と呼ぶ)の厚みを増し、タ
ーゲット電圧を高くして動作させる。そのため、先に述
べた画像不良現象が発生しやすくなるが、本発明によ
り、これを大幅に抑制することができる。
【0026】〈実施例2〉図2により、本発明の第2の
実施例を説明する。図2(a)は撮像管ターゲット部を
電子ビーム走査側から見た平面図、図2(b)は撮像管
ターゲット部の断面図である。
【0027】1吋サイズの透光性ガラスからなる基板1
に穴をあけ信号電極ピン5を溶着する。次に、ガラス基
板1の片側全面に酸素ガス雰囲気中の活性蒸着法により
酸化インジュウムを主体とする透光性導電膜を20nm
の膜厚に形成する。次に、アルゴンガス雰囲気中で、金
属マスクを用いてスパッタエッチングを行ない、有効走
査領域(9.5×12.7mm)よりわずかに大きなターゲ
ット電極2,電極接続部ならびに内径20mm,外径24
mmのリング状の導電層6を同時に加工する。
【0028】本実施例では、基板1を撮像管筺体8にイ
ンジウムリング10で圧着する際の管内の機密性をより
高めるために、リング状の導電層6の外周を基板1の外
周より1mm程度小さくしている。
【0029】次に、真空蒸着法により、ターゲット電極
2の上にφ20mm,膜厚10〜30nmの酸化セリウム
からなる正孔注入阻止層を形成し、更にその上に真空蒸
着法によりφ20mm,膜厚1〜30μmのSeを主体と
する非晶質半導体からなる光導電膜3を形成する。次に
圧力0.1〜0.4Torrのアルゴンガス雰囲気中で三硫化
アンチモンを蒸着し、φ20mm,膜厚0.1μm の多孔
質性表面層4を形成し、撮像管ターゲット部を得る。
【0030】以上のようにして得られた撮像管ターゲッ
ト部を撮像管筐体8にインジュウムリング10でシール
し、内部を真空封止して、本実施例1の撮像管を得る。
【0031】〈実施例3〉図3により、本発明の第3の
実施例を説明する。
【0032】図3(a)は撮像管ターゲット部を電子ビ
ーム走査側から見た平面図、図3(b)は撮像管ターゲッ
ト部の断面図である。
【0033】1吋サイズの透光性ガラスからなる基板1
に穴をあけ信号電極ピン5を溶着する。次に、ガラス基
板1の片面の有効走査領域(9.5×12.7mm)よりわ
ずかに大きな領域に、蒸着マスクを用いて、酸素ガス雰
囲気中の活性蒸着法により酸化インジュウムを主体とす
る膜厚20nmの透光性導電膜をターゲット電極2とし
て形成する。次に真空蒸着法により、金属マスクを用い
て内径19mm,外径24mm,膜厚50nmのCrからな
る導電層6を形成する。次に、実施例1と同様にして、
ターゲット電極2の上にφ20mm,膜厚10〜30nm
の酸化セリュウムからなる正孔注入阻止層を形成し、更
に、その上に真空蒸着法によりφ20mm,膜厚1〜30
μmのSeを主体とする非晶質半導体からなる光導電膜
3を形成する。次に圧力0.1〜0.4Torrのアルゴンガ
ス雰囲気中で三硫化アンチモンを蒸着し、φ20mm,膜
厚0.1μmの 多孔質性表面層4を形成し、撮像管ター
ゲット部を得る。
【0034】以上のようにして得られた撮像管ターゲッ
ト部を撮像管筐体8にインジュウム10でシールし、内
部を真空封止して、本発明の撮像管を得る。
【0035】本実施例の撮像管では、導電層6をCr蒸
着膜で形成しているため、撮像管ターゲット部の光導電
膜外から入射する迷光を遮蔽できる。その結果、迷光が
メッシュ電極等で反射されて光導電膜の有効走査域に入
り、偽信号となって現われるフレア現象を防止する効果
もある。
【0036】〈実施例4〉図4により、本発明の第4の
実施例を説明する。
【0037】図4(a)は撮像管ターゲット部を電子ビ
ーム走査側から見た平面図、図4(b)は撮像管ターゲッ
ト部の断面図である。
【0038】1吋サイズの透光性ガラスからなる基板1
に穴をあけ信号電極ピン5を溶着する。次に、ガラス基
板1の片面の有効走査領域(9.5×12.7mm)よりわ
ずかに大きな領域に、蒸着マスクを用いて、酸素ガス雰
囲気中の活性蒸着法により酸化インジュウムを主体とす
る膜厚20nmの透光性導電膜をターゲット電極2とし
て形成する。次に、実施例1と同様にして、ターゲット
電極2の上にφ20mm,膜厚10〜30nmの酸化セリ
ュウムからなる正孔注入阻止層を形成し、更にその上に
真空蒸着法によりφ20mm,膜厚1〜30μmのSeを
主体とする非晶質半導体からなる光導電膜3を形成す
る。次に圧力0.1〜0.4Torrのアルゴンガス雰囲気中
で三硫化アンチモンを蒸着し、φ20mm,膜厚0.1μ
m の多孔質性表面層4を形成する。さらに、圧力0.1
〜1.0Torrのアルゴンガス雰囲気中で三硫化アンチモ
ンを、金属マスクを用いて蒸着し、内径20mm,外径2
4mm,膜厚0.2μm のリング状の多孔質層を形成し、
撮像管ターゲット部を得る。
【0039】このようにして得られた撮像管ターゲット
部を撮像管筐体8にインジュウム10でシールし、内部
を真空封止して、本実施例の撮像管を得る。
【0040】〈実施例5〉図5により、本発明の第5の
実施例を説明する。
【0041】図5(a)は撮像管ターゲットを電子ビー
ム走査側から見た平面図、図5(b)は撮像管ターゲット
の断面図である。
【0042】厚み2mmの1吋サイズの絶縁性BN基板1
の有効走査領域に相当する部分に、X線に対する基板の
吸収をできるだけ少なくするために、広さ、11mm×1
4mm,深さ1.5mm の穴を、機械切削により形成する。
次に、基板に穴をあけ信号電極ピン5をエポキシ系接着
剤により固定する。さらに、BN基板1の片面の有効走
査領域(9.5×12.7mm)よりわずかに大きな領域
に、蒸着マスクを用いて、真空蒸着法により、Alから
なる膜厚50nmの導電膜をターゲット電極2として形
成する。次に実施例2と同様にして導電層6,正孔注入
阻止層,膜厚4〜30μmのSeを主体とする非晶質半
導体からなる光導電膜3、ならびに多孔質性表面層4を
順次、形成し、X線用撮像管ターゲット部を得る。
【0043】このようにして得られたX線用撮像管ター
ゲット部を撮像管筐体8にインジウムリング10でシー
ルし、内部を真空封止して、本実施例のX線用撮像管を
得る。
【0044】実施例1から4によって得られた撮像管を
テレビカメラに実装し、光導電膜の電界強度が約1×1
8V/mになるような電圧をターゲット電極に印加
し、インジウムリングをカソード電位、もしくはそれ以
下の電位にして動作させたところ、いずれの撮像管を使
用したテレビカメラでも、前述のシェーディング等の不
良現象は全く認められなかった。特に、膜厚30μmの
Seを主体とする非晶質半導体からなる光導電膜を有す
る実施例の撮像管では、3000V以上のターゲット電
圧を印加して使用しても、前述のシェーディング等の不
良現象は全く認められなかった。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、画像歪,シェーディン
グ,さざ波現象,反転現象の発生を伴うことなしに、タ
ーゲット電極ないしはメッッシュ電極の電圧を高めて動
作しうる撮像管が得られるので、これによって、撮像管
の感度,解像度,残像等の諸特性が大幅に改善でき、高
品質の撮像システムが実現できる。
【0046】本発明による撮像管は、高画質が要求され
るテレビジョンカメラ、特にハイビジョン用カメラに最
適であり、またX線像解析システムに適用すれば、高S
/Nの信号処理が可能になる等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る撮像管ターゲット部近傍の平面図
(a)および断面図(b)。
【図2】本発明に係る撮像管ターゲット部の平面図
(a)および断面図(b)。
【図3】本発明に係る撮像管ターゲット部の平面図
(a)および断面図(b)。
【図4】本発明に係る撮像管ターゲット部の平面図
(a)および断面図(b)。
【図5】本発明に係るX線用撮像管ターゲット部の平面
図(a)および断面図(b)。
【符号の説明】
1…基板、2…ターゲット電極、3…光導電膜、4…電
子ビーム走査側の表面層、5…信号電極ピン、6…導電
層、7…電子ビームの有効走査領域を示す境界線、8…
撮像管の外管、9…メッシュ電極、10…インジウムリ
ング、11…走査電子ビーム。
フロントページの続き (72)発明者 長妻 一之 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 平井 忠明 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 加藤 務 東京都世田谷区砧一丁目10番11号 日本放 送協会放送技術研究所内 (72)発明者 鈴木 四郎 東京都世田谷区砧一丁目10番11号 日本放 送協会放送技術研究所内 (72)発明者 谷岡 健吉 東京都世田谷区砧一丁目10番11号 日本放 送協会放送技術研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮像管ターゲット部を、走査電子ビームを
    発射させるための電子銃を内蔵した撮像管筐体にインジ
    ウムリングを介して封着して成る撮像管において、前記
    撮像管ターゲット部が、絶縁性の基板と、前記基板を貫
    通して植設された信号電極ピンと、前記基板上の電子ビ
    ーム走査領域に相当する部分に限定して設けたターゲッ
    ト電極と、前記ターゲット電極と前記信号電極ピンを電
    気的に接続するための電極接続部と、前記ターゲット電
    極,前記信号電極ピン,前記電極接続部をカバーするよ
    うに設けられた円形状の光導電膜と、リング状の導電層
    とを含み、前記導電層の内周部が前記光導電膜の外周部
    に接触し、前記導電層の外周部がインジウムリングに接
    触してなることを特徴とする撮像管。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記ターゲット電極な
    らびに前記導電層が、酸化インジウムを主体とする透明
    導電膜からなる撮像管。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記導電層が、金属薄
    膜からなる撮像管。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記導電層が、Al,
    Au,Pt,Crの中のいずれかを主成分とする蒸着膜
    からなる撮像管。
  5. 【請求項5】撮像管ターゲット部を、走査電子ビームを
    発射させるための電子銃を内蔵した撮像管筐体にインジ
    ウムリングを介して封着して成る撮像管において、前記
    撮像管ターゲット部が、絶縁性の基板と、前記基板を貫
    通して植設された信号電極ピンと、前記基板上の電子ビ
    ーム走査領域に相当する部分に限定して設けたターゲッ
    ト電極と、前記ターゲット電極と前記信号電極ピンを電
    気的に接続するための電極接続部と、前記ターゲット電
    極,信号電極ピン、ならびに電極接続部をカバーするよ
    うに設けられた円形状の光導電膜と、リング状の多孔質
    層とを含み、前記リング状多孔質層の内周部が前記光導
    電膜の外周部に接触し、前記リング状多孔質層の外周部
    がインジウムリングに接触してなることを特徴とする撮
    像管。
  6. 【請求項6】請求項1において、前記リング状多孔質層
    が、三硫化アンチモンを主体とする薄膜からなる撮像
    管。
  7. 【請求項7】請求項1,2,3,4,5または6におい
    て、前記光導電膜の表面の非走査領域に、有効走査域内
    の二次電子放出比より小さな二次電子放出比を有する多
    孔質層を設ける撮像管。
  8. 【請求項8】請求項7において、前記多孔質層が、三硫
    化アンチモンを主体とする薄膜からなる撮像管。
  9. 【請求項9】請求項1,2,3,4,5,6,7または
    8において、前記光導電膜の少なくとも一部が、Seを
    主体とする非晶質半導体からなる撮像管。
  10. 【請求項10】請求項1,2,3,4,5,6,7,8
    または9において、前記導電層を電子銃のカソード電極
    と同電位もしくはそれ以下の電位にして使用する撮像管
    の動作方法。
  11. 【請求項11】請求項9または10において、前記光導
    電膜に、Seを主体とする非晶質半導層内で電荷のアバ
    ランシェ増倍が生じるほどの電界を印加して使用する撮
    像管の動作方法。
JP14244092A 1992-06-03 1992-06-03 撮像管及びその動作方法 Pending JPH05343016A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14244092A JPH05343016A (ja) 1992-06-03 1992-06-03 撮像管及びその動作方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14244092A JPH05343016A (ja) 1992-06-03 1992-06-03 撮像管及びその動作方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05343016A true JPH05343016A (ja) 1993-12-24

Family

ID=15315366

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14244092A Pending JPH05343016A (ja) 1992-06-03 1992-06-03 撮像管及びその動作方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05343016A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3546515A (en) Photocathode control of electron flow through lead monoxide,bombardment-induced conductivity layer
JPH06176704A (ja) 撮像装置及びその動作方法
US3213308A (en) Ultraviolet radiation detector
JP2793618B2 (ja) 撮像管
US6049168A (en) Method and system for manufacturing microchannel plates
JP3384840B2 (ja) 撮像管およびその動作方法
JPH05343016A (ja) 撮像管及びその動作方法
US3026437A (en) Electron discharge device
US6437491B1 (en) System for enhanced vision employing an improved image intensifier with an unfilmed microchannel plate
JP2753264B2 (ja) 撮像管
JPH023262B2 (ja)
GB1417452A (en) Image tube employing high field electron emission suppression
US5493174A (en) Imaging tube having improved fluorescent surface structure on fiber optic plate
US2900569A (en) Photoconductive type pickup tubes
US3225240A (en) Image tube having external semiconductive layer on target of wires in glass matrix
US3278782A (en) Electron emitter comprising photoconductive and low work function layers
US6297494B1 (en) Method and system for enhanced vision employing an improved image intensifier with a gated power supply and reduced halo
JP3161746B2 (ja) 撮像管及びその動作方法
JP4172881B2 (ja) 撮像デバイスとその動作方法
US3872344A (en) Image pickup tube
US6624406B1 (en) Method and system for enhanced vision employing an improved image intensifier and reduced halo
JPS60246545A (ja) 撮像管
JPH0613006A (ja) 撮像管およびその動作方法
JPH04112432A (ja) 撮像管およびその動作方法
JP2009123423A (ja) 撮像デバイス