JPH05338676A - 真空断熱箱体の壁面の平面度維持方法 - Google Patents

真空断熱箱体の壁面の平面度維持方法

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JPH05338676A JP14308892A JP14308892A JPH05338676A JP H05338676 A JPH05338676 A JP H05338676A JP 14308892 A JP14308892 A JP 14308892A JP 14308892 A JP14308892 A JP 14308892A JP H05338676 A JPH05338676 A JP H05338676A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】真空断熱箱体内に収容した物体を加熱、保温す
る際に、箱体の内壁面が熱変形して収容物に接触するの
を防止する。 【構成】内箱11の内部を加圧して二重壁13を外方に膨出
させておくことにより、内箱11の内部を加熱したとき二
重壁13が熱変形により内方に凹むのを相殺して、二重壁
13を平面状態に維持する。 【効果】内箱11の壁面が熱変形して収容物に接触するこ
とがなく、このような接触を避けるために真空断熱箱体
を大形化する必要がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、物体を内部に収容して
加熱、保温する真空断熱箱体の壁面の平面度維持方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の真空断熱箱体は、図
6(a) に示すように、内箱1と外箱2とにより二重壁構
造の箱体に形成され、その二重壁3の間に真空断熱層4
を有し、開口部5に断熱蓋6を設けている。真空断熱層
4は、内部に粉末状、繊維状などの断熱材7を充填した
後に真空排気して密封することにより形成される。この
真空断熱箱体は、内箱1内に物体を収容し、ヒータ8に
より所定温度に加熱して保温する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の真
空断熱箱体においては、大気圧が二重壁3を両面から押
圧するように作用しているので、二重壁3と断熱材7と
は一体化している。そのため、内箱1の内部温度が高温
の使用温度に達したときは、図6(b) に示すように、二
重壁3が熱変形により内方に凹み、内箱1の壁面が収容
物に接触するおそれがある。そして、このような接触が
許されない場合には、真空断熱箱体を大形化して接触を
防止する必要があり、そのため真空断熱箱体の重量増加
およびコスト上昇を招くという問題点がある。
【0004】そこで本発明はこのような問題点を解決
し、真空断熱箱体を大形化することなく、内箱の壁面が
熱変形により収容物に接触するのを防止できるようにす
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の方法は、内箱と外箱とにより二重壁
構造の箱体に形成され、前記二重壁の間に真空断熱層を
有し、前記内箱内に物体を収容して加熱、保温するよう
にした真空断熱箱体において、前記内箱の内部をあらか
じめ加圧して前記二重壁を外方に膨出させておくことに
より、前記内箱の内部を加熱したときに前記二重壁が熱
により内方に変形するのを相殺して、前記二重壁を平面
に維持させるようにしたものである。
【0006】また、本発明の第2の方法は、内箱と外箱
とにより二重壁構造の箱体に形成され、前記二重壁の間
に真空断熱層を有し、前記内箱内に物体を収容して加
熱、保温するようにした真空断熱箱体において、前記内
箱の内部を加熱するときに同時に加圧して、前記二重壁
が前記内箱の内部の加熱にともない内方に熱変形するの
を、前記内箱の内部の加圧により前記二重壁を外方に膨
出させることにより相殺して、前記二重壁を平面に維持
させるようにしたものである。
【0007】
【作用】上記構成のいずれの方法においても、内箱の内
部の加熱に伴う内方への二重壁の熱変形と、内箱の内部
の加圧に伴う外方への二重壁の膨出とは互いに逆方向で
あるので、相殺する。その結果、内箱の加熱中において
二重壁はちょうど平面に維持され、真空断熱箱体を大形
化しなくても、内箱の壁面が熱変形により収容物に接触
するということがなくなる。
【0008】
【実施例】
(実施例1)この実施例は、本発明の第1の方法に係る
ものである。まず、図1(a) に示すように、ステンレス
綱板(SUS304)などにより金属製真空断熱箱体を
製作する。この真空断熱箱体は、内箱11と外箱12とによ
り二重壁構造の箱体に形成され、その二重壁13の間に真
空断熱層14を有し、開口部15に断熱蓋16を設けている。
真空断熱層14は、内部にシリカ微粉末、ガラス繊維など
の断熱材17を充填した後に真空排気して密封することに
より形成される。
【0009】次に、製作した真空断熱箱体を使用に供す
る前に、図1(b) に示すように、内箱11の内部を内圧P
により加圧して、二重壁13を外方に所定量膨出させてお
く。この膨出量は、内箱11の使用温度に応じて以下のよ
うに設定する。すなわち、二重壁13は、内箱11の内部温
度が上昇すると図2(a) に示すように熱変形により内方
に凹み、内箱11の内部を加圧すると図2(b) に示すよう
に外方に膨出するが、これらの変形は二重壁13の面積の
最も広い天井及び床の中央でそれぞれ最大値d1、d2
となる。
【0010】変形量d1と内箱11の内部温度Tとの関係
および変形量P2と内箱11の内圧Pとの関係を実測する
と図3および図4のようになる。ただし、箱体の具体的
な寸法は長さ1500mm×幅1000mm×高さ500mm であり、真
空断熱層14の厚さは60mmである。d1の負の符号は内方
に凹んだことを、d2の正の符号は外方に膨出したこと
を示す。図3において、たとえば内箱11の内部温度Tを
250 ℃として使用すると、凹み量d1は約12mmとなる。
また、図4から判るように、たとえば内圧Pを0.37kgf/
cm2 まで昇圧した後にこれを除去すると、ヒステリシス
現象により約12mmの膨出量d2が残留し、これは前記凹
み量d1と見合う数値になっている。そこで、内箱11の
内部温度Tを250 ℃で使用する場合には、内圧Pによる
膨出量d2を12mmに設定し、内箱11の内部を0.37kgf/cm
2 の内圧Pで加圧して二重壁13を外方に膨出させ、内圧
Pを除去したときに二重壁13に12mmの膨出が残るように
成形しておく。
【0011】このように成形した後、図1(c) に示すよ
うに、内箱11内に物体を収容して、ヒータ18により加熱
し保温する。二重壁13の加熱に伴う凹みは事前の加圧に
伴う膨出により相殺され、二重壁13は平面状態に維持さ
れる。したがって、内箱11の壁面が熱変形により収容物
に接触することが防止される。
【0012】なお、真空断熱箱体の形状、寸法、使用温
度条件などが異なる場合も、図3および図4に示すよう
なデータを実測または計算により求めておけば、同様の
適用が可能である。 (実施例2)この実施例は、本発明の第2の方法に係る
ものである。まず、図5(a) に示すように、実施例1と
同様の真空断熱箱体を製作する。
【0013】次に、図5(b) に示すように、真空断熱箱
体に加熱、加圧装置19を取り付ける。この加熱、加圧装
置19は、内箱11の内部に連通する2本の吸排気管20、21
を断熱蓋16に接続し、一方の吸排気管20に切換弁22を介
して熱風発生機23と排気ポンプ24とを並列に接続すると
ともに、他方の吸排気管21にダンパ25設け、さらに二重
壁13の天井中央部に変位センサ26を装着し、制御装置27
で制御できるようにしたものである。
【0014】上記のように加熱、加圧装置19を取り付け
た後、内箱11内に物体を収容し、制御装置27を作動させ
てダンパ25を開くとともに、熱風発生機23から切換弁22
および吸排気管20を経由して高温、高圧の加熱空気を内
箱11内に供給する。この加熱空気は、内箱11の内部を加
熱すると同時に加圧した後、ダンパ25を経由して吸排気
管21から箱外に排出される。二重壁13は、加熱により内
方に凹もうとするが、加圧により外方に膨出しようと
し、これら凹みと膨出とが互いに相殺されて残った変位
を変位センサ26が検出する。その検出結果にもとづいて
制御装置27は、熱風発生機23の送風量やダンパ25の開度
などを制御し、二重壁13の加熱による凹みと加圧による
膨出とを互いに相殺させる。このようにして、二重壁13
は加熱中に常に平面状態に維持され、内箱11の壁面が熱
変形により収容物に接触することが防止される。
【0015】内箱11の加熱が完了して冷却する場合に
は、切換弁22により熱風発生機23から排気ポンプ24に切
り換え、同様にセンサ26で変位を検出しながら、内箱11
内の加熱空気を吸排気管20より吸引し、この内箱11内を
負圧に保つ。このようにして二重壁13を常に平面状態に
維持することにより、冷却完了後に二重壁13に膨出が残
らないようにする。
【0016】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、内箱
の内部の加熱に伴う二重壁の内方への凹みと、内箱の外
方への膨出とが互いに逆方向で相殺するので、内箱の加
熱中に二重壁を平面状態に維持することができる。その
ため、内箱の壁面が熱変形により収容物に接触すること
を防止でき、このような接触を避けるために真空断熱箱
体を大形化する必要がなく、真空断熱箱体の重量増加や
コスト上昇を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の方法の一実施例を示す真空断熱
箱体の断面図である。
【図2】同真空断熱箱体の内箱の内部を加熱および加圧
したときの二重壁の変形状態を示す図である。
【図3】内箱の内部温度と二重壁の変形量との関係の一
例を示すグラフである。
【図4】内箱の内圧と二重壁の変形量との関係の一例を
表すグラフである。
【図5】本発明の第2の方法の一実施例を示す真空断熱
箱体の断面図である。
【図6】従来の方法により内箱の内部を加熱したときの
二重壁の変形状態を示す真空断熱箱体の断面図である。
【符号の説明】
11 内箱 12 外箱 13 二重壁 14 真空断熱層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内箱と外箱とにより二重壁構造の箱体に
    形成され、前記二重壁の間に真空断熱層を有し、前記内
    箱内に物体を収容して加熱、保温するようにした真空断
    熱箱体において、前記内箱の内部をあらかじめ加圧して
    前記二重壁を外方に膨出させておくことにより、前記内
    箱の内部を加熱したときに前記二重壁が熱により内方に
    変形するのを相殺して、前記二重壁を平面に維持させる
    ことを特徴とする真空断熱箱体の壁面の平面度維持方
    法。
  2. 【請求項2】 内箱と外箱とにより二重壁構造の箱体に
    形成され、前記二重壁の間に真空断熱層を有し、前記内
    箱内に物体を収容して加熱、保温するようにした真空断
    熱箱体において、前記内箱の内部を加熱するときに同時
    に加圧して、前記二重壁が前記内箱の内部の加熱にとも
    ない内方に変形するのを、前記内箱の内部の加圧により
    前記二重壁を外方に膨出させることにより相殺して、前
    記二重壁を平面に維持させることを特徴とする真空断熱
    箱体の壁面の平面度維持方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5926477A (ja) * 1982-07-30 1984-02-10 日本冶金工業株式会社 保温容器及びその製造方法
JPH02111677U (ja) * 1989-02-23 1990-09-06

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