JPH05335613A - 紫外線受光デバイスおよびその製造方法 - Google Patents

紫外線受光デバイスおよびその製造方法

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JPH05335613A
JPH05335613A JP4142975A JP14297592A JPH05335613A JP H05335613 A JPH05335613 A JP H05335613A JP 4142975 A JP4142975 A JP 4142975A JP 14297592 A JP14297592 A JP 14297592A JP H05335613 A JPH05335613 A JP H05335613A
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diamond film
electrode
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diamond
film
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JP4142975A
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Tomio Kazahaya
富雄 風早
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は小型で紫外領域に感度のピー
クを有する光センサとして有用な紫外線受光デバイス及
びその製造方法を提供することにある。 【構成】 本発明の紫外線受光デバイスは、導電性また
は絶縁性基材上にダイヤモンド膜を接合すると共に、少
なくとも該ダイヤモンド膜上に電極を設けてなり、該ダ
イヤモンド膜が、CO/H2 系原料ガスを用いて気相法
により合成されてなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紫外線受光デバイスお
よびその製造方法に関し、さらに詳しく言うと、小型で
紫外領域に感度のピークを有する光センサとして有用な
紫外線受光デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】受光デバ
イスは、光による起電力の発生や抵抗率(伝導率)、半
導体特性等の電気的特性や電気化学的特性の変化を利用
し、光エネルギーや光信号等の光自体や光に係る諸特性
や情報を電気的エネルギーや電気的信号等の電気的諸量
や情報等に変換するデバイスであり、近年、各種の用途
における光センサ等として利用されており、また、期待
されている。この光センサは、光分析機器や光情報処理
分野等において、たとえば、光検出器、露出計、光通信
機器の受光部、分光分析機器、放射温度計、フレームア
イ、スペクトルアナライザー、カラーアナライザー、火
災検出器、オートフォーカス、エンコーダ、光ディスク
ピックアップ、位置センサ、光スイッチ等として多種多
様な用途に利用されている。
【0003】これらの受光デバイスにおいては、一般
に、光に対して高い感度が要求されるが、ある特定の波
長域の光に対して高い選択性を持つこともしばしば重要
となる。たとえば、紫外線受光デバイスと言った場合に
は、紫外光に対して高感度を示し、さらには、紫外線領
域に感度のピークを持つことが好ましく、たとえば、紫
外線のみに反応するというように紫外線に対して高選択
性を持つことが要求される場合もある。
【0004】ところで、現在、このような受光デバイス
として、Si、Ga系のフォトダイオードが市販されて
いるが、これらは可視領域に感度のピークを有するもの
がほとんどであり、紫外線領域に十分な高感度を示すも
のは知られていない。実際、こうしたフォトダイオード
のうちのいくつかは、紫外線検出用として市販あるいは
提案されてはいるが、なお、感度等の特性が不十分であ
り、大幅な改善が必要とされている。すなわち、従来の
この種のフォトダイオードは、紫外線受光デバイスとし
ての用途には不満足である。
【0005】一方、紫外線領域での高感度検出器として
は、従来、光電管や光電子増倍管が使用されているが、
これらは比較的に大型で動作電圧が高いなどの欠点を有
している。
【0006】そこで、小型で紫外線領域に感度のピーク
を有する光センサ等の高感度の紫外線受光デバイスの開
発が望まれている。
【0007】ところで、最近になって、気相法で合成し
たダイヤモンド(多結晶ダイヤモンド膜)を利用したダ
イヤモンド素子の研究が盛んに行われており、発光素子
や受光素子としての用途にも期待が集められている。特
に興味深い点は、こうしたダイヤモンド素子の場合、青
色発光をするという点である。そこで、本発明者らは、
ダイヤモンド膜が比較的波長の短い可視光の発光に有効
であることから、紫外線受光デバイスとしての用途にも
期待できると考え、これに関連した研究報告や技術公報
等について広く調査研究を行った。
【0008】しかしながら、その調査結果によると、ダ
イヤモンド膜を用いた受光デバイスやこれに関連する研
究についても、そのほとんどは可視領域を対象とするも
のであり、紫外光を対象したものは皆無といってもよ
く、中には紫外線検出素子としての可能性を述べている
例もあるが、その場合も実用レベルの紫外線受光デバイ
スには至っていないし、十分な基礎研究すら行われてい
ないことが判明した。
【0009】たとえば、文献[S.A.Grot,e
t al,J.Mater.Res.,(11),2
497(1990)]には、低抵抗のSi基材上に、C
4とH2 との混合ガスを用いてマイクロ波プラズマ法
によってダイヤモンド膜を形成し、そのダイヤモンド膜
上に金電極を設けてなる構成の素子が示されている。
【0010】しかしながら、この報告では、該素子につ
いての評価波長領域は、0.8〜2eV(波長620〜
1,550nm)であり、紫外線領域での評価は行って
いない。また、この場合、基本的には、金/ダイヤモン
ド膜のショットキー結合において逆方向バイアスを印加
して内部光電子放出の評価という基礎物性評価を目的と
しており、受光センサとしての評価ではない。
【0011】また、文献[C.P.Beetz,et
al,IEEE,206(1990)]には、導電性
または絶縁性基材(W、SiO2 、SiやSi34
の面上に気相法(熱フィラメント法またはマイクロ波
法)によりダイヤモンド膜(膜厚約10〜100μm、
BまたはNをドープしたもの)を形成し、該ダイヤモン
ド膜面上にスパッター法により形成したショットキーバ
リヤ電極としてAl薄膜またはAu薄膜(膜厚20n
m)を設け、一方、該基材を化学的エッチング法によっ
てエッチングして該ダイヤモンド膜の裏面側に開孔
(窓)を形成してダイヤモンド膜の背面の一部を露出さ
せ、その後基材面とダイヤモンド膜背面の露出部(基材
開孔部)とを含む背面側全面にオーミック電極としてT
i/Mo/Au層を設けた構成のダイヤモンド素子が記
載されている。そして、この素子に、20Vのバイアス
電圧を印加しながら、ショットキーバリアー電極側から
2 レーザ(波長約460nm)のサブナノ秒パルス
(パルス幅約1ns)を照射し、その素子の光応答特性
(光電圧応答特性)を評価している。また、この素子の
X線や荷電粒子などに対するセンサとしての可能性も評
価している。
【0012】しかしながら、この場合、基材の開孔部側
から光(レーザ光)を照射した評価は行っておらず、ま
た、該文献には、上記の可視光(約460nm)やX
線に対する評価結果は比較的に詳しく具体的に記載され
ているが、紫外光を照射した場合の結果は記載されてい
ないし、特に、光センサ等の受光デバイスとして重要な
特性である分光感度特性についての評価結果等の記載は
ない。したがって、この素子が紫外線領域に感度のピー
クを有するかどうかは不明であり、可視光センサとして
はともかく紫外線受光デバイスとして十分に実用性を示
すかどうかは疑問である。なお、この素子の場合、ダイ
ヤモンド膜の形成原料についての記載はないが、記載が
ないことから該ダイヤモンド膜は従来最も一般に用いら
れるCH4 とH2 との混合原料から形成したものと推定
される。
【0013】さらに、文献[曽木、川原田、馬、平
木,第5回ダイヤモンドシンポジウム講演予稿集,P0
7 32〜33頁(平成3年12月5日〜同6日)]に
は、アルミナ基材上にCH4 とH2 との混合ガスを原料
としてプラズマCVD法によってダイヤモンド膜(多結
晶、粒径約1μm)を形成し、該ダイヤモンド膜の面上
に高周波マグネトロンスパッタリング装置によってプラ
チナ電極を形成した素子が示されている。そして、この
素子について、ダイヤモンド膜に分光照射装置により波
長200〜900nm、強度0.1μW/cm2 の光を
照射しながら四端子法で抵抗率の波長に対する変化を測
定・評価している。
【0014】また、アルミナ基材に代えてSi基材を用
い、同様にダイヤモンド膜及びプラチナ電極を形成し、
一方、Si基材の一部をフッ化水素酸と硝酸の混合液で
溶解除去し、開孔(窓)を設けた素子については、同様
の波長に対する吸光度の変化を測定・評価している。そ
の結果、ダイヤモンドのバンドギャップ(5.5eV付
近=225nm付近)より高エネルギー(短波長側)の
光照射で抵抗率が下がること、また、吸光度も同様に2
25nm付近以下の波長領域で増加するということを見
出している。
【0015】しかしながら、その抵抗率の変化量(減
少)は数%と小さく、このままでは紫外線検出素子とし
て応用できないことも明言されている。なお、これらの
素子の場合、原料ガス中のCH4 の割合(濃度)が0.
3%と低い場合にのみ上記のような抵抗率と吸光度の変
化が現れるが、CH4 濃度を3%というように高くする
とダイヤモンド膜中にグラファイトも混在してくるので
それらの変化はほとんど見られなくなることも示されて
いる。このことは、ダイヤモンド膜の合成原料の選択が
重要な因子となることを暗示している。
【0016】さらにまた、文献[L.S.Pan,e
t al,Extended Abstracts E
lectrochemical Society Sp
ring Mtg.,Los Angels,159
(1989)]には、Si基材上にプラズマCVD法に
よってダイヤモンド膜(多結晶ダイヤモンド 粒径ほぼ
1μm)を形成し、該Si基材の背面の一部をエッチン
グしてダイヤモンド膜が露出した開孔(窓)を設け、電
極としてTiとAuをデポジットした構成の素子が示さ
れている。そして、該素子に、210V/cmの電界を
印加しながら、ダイヤモンド膜側からレーザーパルス
(5.82eV=波長213nm相当,パルスサイズ
5ns)を照射し、光応答特性(光起電力応答)を評価
している。また、6.2eVのレーザーパルスによる評
価も行ったと記載されている(ただし、この結果は示さ
れていない。)しかしながら、この場合、分光感度特性
の評価は行っていないので、紫外線受光デバイスとして
の実用性能の良否を判断するに至っていない。もちろ
ん、該素子が紫外線領域に感度のピークを持つかどうか
も不明である。また、この素子の場合、該文献の記述
からは素子の構成について不明な点が多い。たとえば、
Au電極をダイヤモンド膜上に設けたのか、あるいはT
iと2層電極としてSi基材の背面側に設けたのかなど
電極位置や構成を判断することができないし、いずれに
してもショットキー接合についての記述はない。また、
ダイヤモンド膜の形成はプラズマCVD法によるとある
が、その合成原料やプラズマ化の手段等の条件について
の記載はない。これらの記述がないことから、この場合
のダイヤモンド膜は、おそらく、従来最も一般なCH4
とH2 との混合ガスを用いて、マイクロ波プラズマ法に
よっているものと推定される。
【0017】以上のように、気相合成法によるダイヤモ
ンド膜を受光デバイスとして利用しようとする試みがい
くつかなされてはいるものの、受光デバイス、特に、紫
外線受光デバイスとしての実用性を考慮した評価(分光
感度特性や感度のピークの波長領域の評価など)は行っ
ていなかったり、行っていても紫外線受光デバイスとし
ての十分な性能を有する素子の実現には至っていない。
【0018】また、受光デバイスの特性もしくは性能に
対するダイヤモンド膜の合成原料が及ぼす効果について
の研究もほとんどなく、上記文献の例ではCH4 濃度
の効果を検討しているが実用上十分な結果は得られてい
ない。なお、ダイヤモンド膜をCOとH2 とからなる混
合ガスを原料して気相合成法によって各種基材上に形成
させる技術自体については、すでに公知であり、いくつ
かの詳しい報告がなされている。このCOとH2 とを原
料して各種の気相合成法によって形成したダイヤモンド
膜を各種の用途に利用する試みもなされている。しかし
ながら、これを、受光デバイス、特に、紫外線受光デバ
イスの用途に利用するという具体的な検討は、従来、な
されていなかった。
【0019】本発明は、前記事情に基づいてなされたも
のである。本発明の目的は、気相合成法で形成したダイ
ヤモンド膜を利用した受光デバイスであって、小型の高
性能光センサ、特に、紫外線領域に感度のピークを有す
る小型の光センサ(特に、紫外線センサ等として有利な
センサ)等の種々の用途に好適に利用することができる
各種の構成の紫外線受光デバイスを提供することにあ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成すべく鋭意研究を重ねた結果、金属や半導体等の導
電性を有する基材あるいは絶縁性基材の面上に、少なく
ともCOとH2 とを含有する混合ガス(COとH2 との
混合ガス、COとH2 と、CO2 、O2 及びH2 Oより
なる群から選択される少なくとも一種を含有する混合ガ
ス等)を原料ガスとして各種の気相法によって少なくと
も一層のダイヤモンド膜を形成し、場合に応じて該基材
の一部をダイヤモンド膜の背面側から除去してダイヤモ
ンド膜の基材側の面の一部を露出する形で開孔(窓)を
設けたり、あるいは開孔を設けることなしに、少なくと
もダイヤモンド膜の面上に電極を設け、必要に応じてダ
イヤモンド膜以外の他の面に電極を設けることによって
得られる各種の構成の素子が、前記目的を十分に満足す
る受光デバイス(特に、紫外線に対して高感度を示す受
光デバイス)となることを見出した。
【0021】ダイヤモンド膜を上記のCOとH2 とを含
有する原料ガスを用いて気相合成法で形成し、そのダイ
ヤモンド膜が少なくとも一種の基材と少なくとも一種の
電極とを接合しているならば、素子の構成はその使用目
的等に応じて多種多様のものに設計変更することがで
き、また、各種の製造工程によって製造可能であること
も確認した。
【0022】すなわち、本願請求項1に記載の発明は、
導電性または絶縁性基材上にダイヤモンド膜を接合する
とともに、少なくとも該ダイヤモンド膜上に電極を設け
てなり、該ダイヤモンド膜が、一酸化炭素と水素との混
合物または一酸化炭素と水素と二酸化炭素、酸素、およ
び水よりなる群から選択される少なくとも一種との混合
物を原料として気相法により合成されてなることを特徴
とする紫外線受光デバイスであり、請求項2に記載の発
明は、導電性または絶縁性基材上に、一酸化炭素と水素
との混合物または一酸化炭素と水素と二酸化炭素、酸素
および水よりなる群から選択される少なくとも一種との
混合物を原料として気相法によりダイヤモンド膜を形成
し、形成されたダイヤモンド膜上に電極を接合すること
を特徴とする紫外線受光デバイスの製造方法である。
【0023】本発明において、前記基材は、目的とする
受光デバイスの用途や種類等に応じて、各種の材質の単
層のあるいは複数の層からなる各種の構成を取り得る。
この基材は導電性を有するものでもよく、半導体特性を
有するものでもよく、あるいは、絶縁性のものでもよい
し、さらには、これらの任意の複合体であってもよい。
基材として、具体的には、たとえば、Siウエハ、G
e、ダイヤモンド半導体、SiC、GaAs、ZaSe
等を初めとする各種半導体からなる基材、アルミニウ
ム、W、Mo、ステンレス、Cu、Ni、Ti等の各種
の金属類を初めとする導電性もしくは半導電性を有する
基材、あるいは、たとえば、Si34 、アルミナ、ダ
イヤモンド、SiCやその他のセラミックス、絶縁性ダ
イヤモンド等を初めとする各種の絶縁性の基材、さらに
は、各種の導電性もしくは半導体性材料の表面に、たと
えばアルミナ、酸化ハフミニウム、酸化タンタル、シリ
カ等の絶縁性酸化物膜などの絶縁層が設けられた基材、
絶縁性材料の表面に導電性もしくは半導体性膜等の導電
性を有する層が設けられている基材等を挙げることがで
きる。
【0024】なお、Si等の半導体特性を有する基材
は、適宜にドーピング等によってP−N特性等の半導体
特性が制御されていてもよく、所望の半導体特性を有す
るものを適宜に選定して使用することができる。たとえ
ば、Siウエハとしても、P+Siウエハ、n−Siウ
エハなど各種のものを使用することができる。なお、基
材として、もしくは基材を構成する材料としてダイヤモ
ンドを使用する場合、この基材に用いるダイヤモンドと
しては特に制限はなく、天然のものや各種の合成法で製
造したものを適宜に使用することができる。
【0025】なお、本発明における基材には、目的とす
るデバイスの作製工程のいずれかの時点で必要に応じて
電極を設けるのであるが、場合によっては、たとえば、
基材自体を電極として有効利用することができるし、ま
た基材を構成する要素となっている導電性層を電極とし
て有効利用することもできる。
【0026】本発明の紫外線受光デバイスは、前記基材
の所望の面上にダイヤモンド膜が接合されている。この
ダイヤモンド膜は、前記CO/H2 系原料ガス(すなわ
ち、COとH2 あるいはこれらとCO2 、O2 及びH2
Oのいずれか一種または二種以上を含有する混合ガス)
を用いて気相法によって合成されてなる。
【0027】この基材上に設けられるダイヤモンド膜
は、前記CO/H2 系原料ガスにより気相合成されたダ
イヤモンド膜一層からなっていてもよく、二層以上の複
数の層からなる多層構造を有していても良い。また、こ
れら単層または多層構成のダイヤモンド膜は、同じ合成
条件で形成してもよいし、異なる条件で形成してもよ
い。もちろん、このダイヤモンド膜は、ドーピングを行
わない未ドーピング(undoped)膜または所望の
ドーピングを行ったドーピング(doped)膜からな
る単層構造のダイヤモンド膜であってもよいし、あるい
は、これらのいずれか一方あるいは双方を組み合わせた
複数の層からなる多層構造のダイヤモンド膜であっても
良い。
【0028】本発明においては、COとH2 との混合ガ
スまたはCOとH2 とCO2 、O2、およびH2 Oより
なる群から選択される少なくとも一種との混合ガスを原
料ガスとして気相法により合成されたダイヤモンド膜を
使用することが重要である。
【0029】前記原料の一成分として使用される前記C
Oとしては特に制限がなく、たとえば石炭、コークスな
どと空気または水蒸気を熱時反応させて得られる発生炉
ガスや水性ガスを充分に精製したものを用いることがで
きる。
【0030】前記H2 についても特に制限がなく、たと
えば石油類のガス化、天然ガス、水性ガスなどの変成、
水の電解、鉄と水蒸気との反応、石炭の完全ガス化など
により得られるものを充分に精製したものを用いること
ができる。
【0031】原料ガスとしてCOと前記H2 との混合ガ
スを使用する場合、COガスの含有量は1容量%以上、
好ましくは3容量%以上、さらに好ましくは5容量%以
上であるのが望ましい。前記混合ガス中のCOガスの含
有量が1容量%よりも少ないとダイヤモンドが生成しな
かったり、ダイヤモンドがたとえ生成してもその堆積速
度が著しく小さい。
【0032】前記CO2 、O2 、およびH2 Oとしては
特に制限がなく、市販のガスを使用することができる。
【0033】原料ガスとしてCOとH2 とCO2 、O
2 、およびH2 Oよりなる群から選択される少なくとも
一種との混合ガスを使用する場合、COガスの含有量は
通常1容量%以上、好ましくは3容量%以上、更に好ま
しくは5容量%以上であり、H2 ガスの含有量は通常9
9容量%以下、好ましくは97容量%以下、更に好まし
くは95容量%以下である。また、CO2 、O2 、およ
びH2 Oよりなる群から選択されるガス成分の含有量は
通常0.01〜30容量%、好ましくは0.1〜10容
量%、更に好ましくは0.1〜5容量%である。これら
のガス成分の含有量がそれぞれ前記範囲内にあるとダイ
ヤモンドを効率良く生成させることができる。
【0034】この気相法としては、従来の各種の気相合
成法によって行うことができ、中でも、CVD法による
方法が好適に採用される。こうしたダイヤモンド膜を気
相合成する一方法であるCVD法としては、たとえば、
マイクロ波プラズマCVD法、高周波プラズマCVD
法、熱フィラメントCVD法、DCアークプラズマCV
D法等の多種多様の方法が知られている。本発明の方法
においては、これらのいずれの方法も適用することがで
きるのでが、中でも、特に、マイクロ波プラズマCVD
法、高周波プラズマCVD法や熱フィラメントCVD法
などが好適に適用される。
【0035】これらの気相法を採用する場合に、前記原
料ガスのキャリヤーとして、不活性ガスを用いることも
できる。不活性ガスの具体例としては、アルゴンガス、
ネオンガス、ヘリウムガス、キセノンガス、窒素ガスな
どが挙げられる。これらは、一種単独で用いてもよい
し、二種以上を組合わせて用いてもよい。
【0036】気相法によりダイヤモンドを合成する場
合、基材の表面の温度は、前記原料ガスの励起手段によ
って異なるので、一概に決定することはできないが、た
とえばプラズマCVD法を用いる場合には、通常、室温
〜1,200℃、好ましくは450℃〜1,100℃で
ある。この温度が室温より低い場合には、ダイヤモンド
の堆積速度が遅くなったり、励起状態の炭素が生成しな
いことがある。一方、1,200℃より高い場合には、
基材上に堆積したダイヤモンドがエッチングにより削ら
れてしまい、堆積速度の向上が見られないことがある。
反応圧力は、通常、10-6〜103 torr、好ましく
は1〜800torrである。反応圧力が10-6tor
rよりも低い場合には、ダイヤモンドの堆積速度が遅く
なったり、ダイヤモンドが析出しなくなったりする。一
方、103 torrより高くしてもそれに相当する効果
は得られない。
【0037】形成させる前記ダイヤモンド膜の膜厚は、
使用目的等に応じて適宜に適当な膜厚にすればよく、こ
の意味で特に制限はないが、通常は、1〜100μmの
範囲に選定するのがよい。この膜厚が、あまり薄すぎる
と、ダイヤモンド膜による被覆効果が十分に得られない
ことがあり、一方、あまり厚すぎると、使用条件によっ
ては、ダイヤモンド膜の剥離等の離脱が生じることがあ
る。
【0038】以上のようにして、単層あるいは複数層の
ダイヤモンド膜を所定の基材上に形成すればよい。
【0039】また、このダイヤモンド膜に半導体として
の特性を付与するにはドーピング用不純物を前記原料ガ
スと共に励起し、得られるプラズマを基材に接触させる
のが良い。
【0040】このド−ピング用不純物としては、公知の
各種の元素等を使用することができる。たとえば、n型
多結晶ダイヤモンド薄膜を得るには、たとえば、リン化
合物(好ましくはP25 、リン酸、PH3 、特に好ま
しくはP25 、PH3 )などが好適に使用され、一
方、p型多結晶ダイヤモンド薄膜を得るには、たとえ
ば、ホウ素化合物(好ましくはB23 、ホウ酸、B2
6 、特に好ましくはB23 、B26 )などを好適
に使用することができる。
【0041】ここで、n型多結晶ダイヤモンド薄膜を得
る際に使用するP25 やH3 PO4 、PH3 等のリン
化合物の添加量は、使用するリン化合物やケトンの種類
や原料ガスの組成、ダイヤモンドの合成条件等の他の条
件に依存するので一律に定めることができないが、通常
は、原料ガスにおける炭素原子に対するP25 やH3
PO4 、PH3 等のリン化合物中のリン原子の割合が、
モル比で、10〜104 ppm程度の範囲になるように
調整される。
【0042】また、p型多結晶ダイヤモンド薄膜を得る
際に使用するB23 、B26 等のホウ素化合物の添
加量は、使用するホウ素化合物や使用する原料ガスの組
成、ダイヤモンド薄膜の合成条件等の他の条件に依存す
るので一律に定めることができないが、通常は、原料ガ
スにおける炭素原子に対するB23 、B26 等のホ
ウ素化合物中のホウ素原子の割合が、モル比で、10〜
104 ppmの範囲になるように調整される。
【0043】なお、前記基材上に複数の層からなるダイ
ヤモンド膜を設ける場合には、通常はこれらのダイヤモ
ンド層のすべてを前記CO/H2 系原料ガスを用いる気
相合成法によって形成することが好ましいが、より一般
的には、これらの層のうちの必ずしもすべて層を、前記
CO/H2 系原料ガスとする気相合成ダイヤモンド膜と
しないでもよく、必要に応じて、それらの複数の層のう
ちの一部の層を本発明の目的を阻害しない範囲で、たと
えば、CH4 とH2 とからなる混合ガス等の他の種類の
炭素源ガス用いる気相合成法などの他の方法で得たダイ
ヤモンド膜としてもよい。
【0044】本発明の紫外線受光デバイスは、少なくと
も、前記基材上に設けられている前記ダイヤモンド膜の
面上に適当な材質の電極が設けられている。該電極は、
後述するように、前記ダイヤモンド膜の表側の面(基材
とは反対側のダイヤモンド膜の面)の上に設けてもよい
し、あるいは、後述のように基材の一部を除去し露出さ
せたダイヤモンド膜の面(前記ダイヤモンド膜の背面)
の上に設けてもよいし、また、その表の面と背面の双方
の上に設けてもよい。また、素子の構成等の場合に応じ
て、前記電極の他にさらに所望の電極を設けもよい。こ
れらの電極の好ましい材質、数及び接合面は素子の構成
に応じて適宜に選定することができ、これらの点につい
ては後述する。
【0045】本発明の紫外線受光デバイスは、素子種類
や使用目的等に応じて各種の構成を採用することができ
る。以下に、典型的な素子構成の具体例を挙げて説明す
る。
【0046】図1は、本発明の紫外線受光デバイスの好
ましい一例としての素子構成を示す断面説明図である。
【0047】この例では、基材3の面上にダイヤモンド
膜4が設けられており、該ダイヤモンド膜4の表側の面
上に電極1が設けられている。この例の場合、基材3と
しては、導電性もしくは半導体特性を有するものが用い
られている。
【0048】ダイヤモンド膜4の面に接合されている電
極1には、リード線5が接続されており、一方、該基材
3は電極を兼ねた形で利用されリード線6が接合されて
いる。これらのリード線5及び6は、少なくともその使
用時には、それぞれ所定の外部回路またはアースに接続
される。その際、通常、電極1に適当な正のバイアス電
圧(ショットキー結合の逆方向バイアスに対応)を印加
して使用する方式が好適に採用される。なお、この例の
素子を紫外線センサ等として使用する場合、照射光10
を、通常、ダイヤモンド膜4の表側の面から照射する形
で使用する。したがって、この場合、電極1は、通常、
透明性を有する材質のもの(半透明性のものなど)を使
用することが望ましい。
【0049】図2は、本発明の紫外線受光デバイスの好
ましい一例としての素子構成を示す断面説明図である。
【0050】この例では、基材3の面上にダイヤモンド
膜4が設けられており、該基材3の一部は除去され開孔
窓7が形成されている。このダイヤモンド膜4の面(ダ
イヤモンド膜4の表側の面)の上に電極1が設けられて
いる。この例の場合、基材3としては、導電性もしくは
半導体特性を有するものが用いられている。ダイヤモン
ド膜4の面に接合されている電極1には、リード線5が
接続されており、一方、該基材3は電極を兼ねた形で利
用されリード線6が接合されている。これらのリード線
5及び6は、少なくとも使用時には、それぞれ所定の外
部回路またはアースに接続される。その際、通常、電極
1に適当な正のバイアス電圧(ショットキー結合の逆方
向バイアスに対応)を印加して使用する方式が好適に採
用される。なお、この例の素子を紫外線センサ等として
使用する場合、光の照射は、図に示す照射光10のよう
に、ダイヤモンド膜4の表側の面から行ってもよく、あ
るいは、照射光11のように、ダイヤモンド膜4の背面
側の面から行ってもよい。照射光10による場合には、
電極1は、透明性を有する材質のもの(半透明性のもの
など)とするのが望ましいが、照射光11による場合に
は、電極1は必ずしも透明性を有する材質のものでなく
てもよい。
【0051】図3は、本発明の紫外線受光デバイスの好
ましい一例としての素子構成を示す断面説明図である。
【0052】この例では、基材3の面上にダイヤモンド
膜4が設けられており、該基材3の一部は除去され開孔
窓7が形成されている。この開孔窓7の部分に露出した
ダイヤモンド膜4の面(ダイヤモンド膜4の背面)の上
に電極1が設けられている。この例の場合、基材3とし
ては、導電性もしくは半導体特性を有するものが用いら
れている。ダイヤモンド膜4の面に接合されている電極
1には、リード線5が接続されており、一方、該基材3
は電極を兼ねた形で利用されリード線6が接合されてい
る。これらのリード線5及び6は、少なくとも使用時に
は、それぞれ所定の外部回路またはアースに接続され
る。その際、通常、電極1に適当な正のバイアス電圧
(ショットキー結合の逆方向バイアスに対応)を印加し
て使用する方式が好適に採用される。
【0053】なお、この例の素子を紫外線センサ等とし
て使用する場合、光の照射は、図に示す照射光10のよ
うに、ダイヤモンド膜4の表側の面から行ってもよく、
あるいは、照射光11のように、ダイヤモンド膜4の背
面側の面から行ってもよい。この例では、光の照射方向
として照射光11による場合には、電極1は、透明性を
有する材質のもの(半透明性のものなど)とするのが望
ましいが、照射光10による場合には、電極1は必ずし
も透明性を有する材質のものでなくてもよい。
【0054】図4は、本発明の紫外線受光デバイスの好
ましい一例としての素子構成を示す断面説明図である。
【0055】この例では、図3に示す構成の素子のダイ
ヤモンド膜4の表側の面上に電極2aが接合されている
素子構成となっている。この場合、基材3としては、導
電性や半導体特性を有するものを使用してもよいが、場
合に応じて、絶縁性の基材を用いてもよい。電極1及び
2aには、それぞれ、リード線5及び6が接続されてお
り、これらのリード線5及び6は、少なくとも使用時に
は、それぞれ所定の外部回路またはアースに接続され
る。その際、通常、電極1に適当な正のバイアス電圧
(ショットキー結合の逆方向バイアスに対応)を印加し
て使用する方式が好適に採用される。
【0056】なお、この例の素子を紫外線センサ等とし
て使用する場合、光の照射は、図に示す照射光10のよ
うに、ダイヤモンド膜4の表側の面から行ってもよく、
あるいは、照射光11のように、ダイヤモンド膜4の背
面側の面から行ってもよい。この例の場合、光の照射方
向として照射光11による場合には、電極1は透明性を
有する材質のもの(半透明性のものなど)とするのが望
ましいが、照射光10による場合には、電極1は必ずし
も透明性を有するものでなくてもよい。また、電極2a
は、照射光10による場合には透明性を有するもの(I
TO膜等の透明電極など)を使用する。
【0057】図5は、本発明の紫外線受光デバイスの好
ましい一例としての素子構成を示す断面説明図である。
【0058】この例では、基材3の面上にダイヤモンド
膜4が設けられており、該基材3の一部は除去され開孔
窓7が形成されている。このダイヤモンド膜4の面(ダ
イヤモンド膜4の表側の面)の上に電極1が設けられて
いる。この例の場合、基材3としては、導電性もしくは
半導体特性を有するもの、あるいは、絶縁性のものが用
いられており、この基材3の背面と開孔窓7の部分に露
出したダイヤモンド膜4の面の上に渡って電極2bが接
合されている。これら電極1及び2bには、それぞれ、
リード線5及び6が接続されており、これらのリード線
5及び6は、少なくとも使用時には、それぞれ所定の外
部回路またはアースに接続される。その際、通常、電極
1に適当な正のバイアス電圧(ショットキー結合の逆方
向バイアスに対応)を印加して使用する方式が好適に採
用される。なお、この例の素子を紫外線センサ等として
使用する場合、光の照射を、通常、図に示す照射光11
のように、ダイヤモンド膜4の背面から行うのがよい。
したがって、この場合、電極2bとしては、透明性を有
するもの(ITO膜等の透明電極や半透明のもの)を使
用し、一方、電極1は必ずしも透明性を有するものでな
くてもよい。
【0059】図6は、本発明の紫外線受光デバイスの好
ましい一例としての素子構成を示す断面説明図である。
【0060】この例では、基材3の面上にダイヤモンド
膜4が設けられており、該ダイヤモンド膜4の表側の面
上に電極1及び電極2cが設けられている。この例の場
合、基材3としては、導電性もしくは半導体特性を有す
るものを用いてもよいし、絶縁性のものを用いてもよ
い。ダイヤモンド膜4の面に接合されている電極1及び
電極2cは、それぞれ、リード線5及び6が接続されて
おり、これらのリード線5及び6は、少なくとも使用時
には、それぞれ所定の外部回路またはアースに接続され
る。その際、通常、電極1に適当な正のバイアス電圧
(ショットキー結合の逆方向バイアスに対応)を印加し
て使用する方式が好適に採用される。
【0061】なお、この例の素子を紫外線センサ等とし
て使用する場合、照射光10を、通常、ダイヤモンド膜
4の表側の面から照射する形で使用する。したがって、
この場合、電極1及び電極2cは、通常、透明性を有す
る材質のもの(半透明性のものなど)を使用することが
望ましい。また、電極1及び電極2cは、いずれも、ダ
イヤモンド膜4の面上に2か所以上設けてもよい。さら
に、たとえば、図7に示すように電極1と電極2cとを
クシ形にして互いにかみ合わせるような配置で、しかし
非接触状態に形成すると、より一層効率的となる。な
お、図7は、図6に示す素子構成と同様な構成を有する
素子の平面説明図である。
【0062】これら図1〜図7に示す素子の例におい
て、ダイヤモンド膜4は、前記したようにCO/H2
原料ガスを用いる気相合成法を利用して基材3上に形成
させたものであり、単層あるいは複数の層からなるもの
である。
【0063】なお、前記基材の面上にダイヤモンド膜を
形成するに際して、必要に応じて予め、基材の所望の面
に対して適宜に物理的あるいは化学的手段による表面処
理を行ってもよい。
【0064】該電極としては、十分な導電性を有するも
のであれば各種の材質のものが使用することができ、た
とえば、Al、Au、Cu、Ag、Ti、W、Niなど
の金属類(合金でもよい)、各種半導体材料、ITO
膜、NESA膜等の導電性もしくは半導体酸化物などの
導電性を有する材料などを挙げることができる。これら
の中でも、金属系の電極としては、通常、Al、W、A
uなどが好ましい。これらの電極は、必要に応じて多層
構造としてもよい。
【0065】なお、これらの電極の材質及び性状等は目
的とする紫外線受光デバイスの種類や構成等に応じて適
宜に選定される。使用する際に照射光を照射する面側に
設ける電極としては、上記の図1〜7で説明したよう
に、十分に透明性を有するもの(たとえば、たとえば、
ITO膜、NESA膜等の透明電極や金属薄膜等の半透
明性のものなど)を使用するのがよい。また、ダイヤモ
ンド膜上に設ける電極のうち少なくともひとつの電極
(図1〜図7の例では電極1)は、ダイヤモンド膜との
結合がショットキー接合になっていることが望ましい。
そして、上記したように該電極(電極1)に適当な正の
バイアス電圧(ショットキー結合の逆方向バイアスに対
応)を印加して使用するのが好ましく、こうすることに
よって、400nm以下の紫外線領域に照射感度のピー
クを有する高性能の紫外線受光デバイスをより一層容易
に実現することができる。
【0066】本発明の紫外線受光デバイスは、前記基
材、ダイヤモンド膜及び電極の他に、必要に応じてさら
に、他の構成要素を添加するなどして多種多様な構成を
有する素子にすることができる。たとえば、下記に例示
するように電極上に適宜に絶縁性膜などを設けることも
好適に採用される。
【0067】図8〜10は、それぞれ、本発明の紫外線
受光デバイスの好ましい素子構成の一例の断面説明図で
ある。これらのうち、図8に示す素子は、上記で説明し
た図1に示す構成の素子の電極1及びダイヤモンド膜4
の面上にさらに絶縁膜9が設けられている例であり、こ
の図8の例では、照射光10を電極1(ダイヤモンド膜
4)側から照射して使用するようになっているので、こ
の場合、絶縁膜9としては、透明性を有するものを使用
する。
【0068】図9に示す素子は、上記で説明した図5に
示す構成の素子の電極1及びダイヤモンド膜4の面上に
さらに絶縁膜9が設けられている例であり、この図9の
例では、照射光11を電極1と反対側の電極2b(IT
O膜等の透明電極)側から照射して使用するようになっ
ているので、この場合絶縁膜9は、必ずしも透明性を有
するものでなくてもよい。
【0069】図10に示す素子は、上記で説明した図6
もしくは図7に示す構成の素子の電極1と電極2c及び
ダイヤモンド膜4の面上にさらに絶縁膜9が設けられて
いる例であり、この図10の例では、照射光10を電極
1と電極2(ダイヤモンド膜4)側から照射して使用す
るように示してあるので、この場合絶縁膜9としては、
透明性を有するものを使用する。
【0070】ここで、絶縁膜9としては、たとえば、S
iO2 、Al23 、Si34 など各種の材質からな
る、各種の膜厚のものを使用することができる。以上の
図8〜10に例示したような該絶縁膜9を有するもの
は、電極の保護性や取り扱い性などの点から特に、好適
に利用することができる。
【0071】なお、前記電極1、電極2a、2b及び2
c等の各電極や前記絶縁膜(絶縁膜9など)を所定の面
上に接合して設ける方法としては、特に制限はなく、各
種の方法を採用することができる。通常これらは、従来
公知の成膜法(たとえば、蒸着法、イオンプレティング
法、スパッタ法、CVD法など)によって容易に形成す
ることができる。その際、金属等のように透明性の悪い
材料を用いて電極を形成する場合でも、その膜厚をたと
えば、1nm〜300nm程度にすることによって十分
な透明性を得ることができる。もちろん、ITO膜等の
厚膜でも十分な透明性が得られる場合には、厚膜体とし
てもよいし、透明性を要さない電極の場合には、任意の
膜厚のものとしてすることができる。
【0072】また、ダイヤモンド膜の面上に電極を形成
する前に必要に応じて、少なくとも該ダイヤモンド膜の
その面に対して適当な表面処理を行ってもよく、たとえ
ば、H2 プラズマ処理等の適当な前処理を行ってから電
極形成を行う方法も好適に採用することができる。
【0073】上記で説明した図2〜5及び図9に示す構
成の素子の場合のように、基材に開孔窓7等を設けるに
は、ダイヤモンド膜4を形成した後、該基材の一部を除
去する方法を用いればよい。このような基材の部分の除
去は、公知の各種の手法によって行ことができるが、通
常は、その基材面に所定のマスク(レジスト)をかけ
て、たとえば、酸処理等の基材材の溶解除去に適当なエ
ッチング液による処理を行うことによって容易に達成す
ることができる。
【0074】以上のようにして、本発明の紫外線受光デ
バイスを容易に得ることができる。本発明の紫外線受光
デバイスは、このように適当な基材上に、少なくとも前
記前記CO/H2 系原料ガスを用いるという特定の原料
による気相合成法を利用して形成させたダイヤモンド膜
を有しており、そのダイヤモンド膜の面上に少なくとも
適当な電極(電極1)を接合させて構成しているので、
CH4 /H2 系原料ガスで気相合成法により合成したダ
イヤモンド膜を利用する従来のこの種の受光デバイスに
よっては達成が困難であったところの、紫外線領域に感
度のピークを有し、紫外線に対して高感度を有する高性
能の紫外線受光デバイスを容易に実現することができ
る。
【0075】すなわち、本発明の紫外線受光デバイス
は、光センサ、特に、紫外光センサ等として各種の分野
に好適に利用することができる。
【0076】
【実施例】以下に、本発明の実施例およびその比較例を
示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこ
れらの実施例に限定されるものではない。
【0077】(実施例1)この実施例は図1に示す構成
の紫外線受光デバイスに関する。 (1)基板上へのダイヤモンド膜の形成 基板として、約15mm角、厚み350μmのp型低抵
抗Si基板を用い、この基板表面をダイヤモンド粒を分
散させたアセトン中で超音波処理することによって傷つ
け処理(15分間)を行った後、該基板の片面に、下記
の条件でマイクロ波プラズマCVD法によって厚みが約
6.5μmのダイヤモンド膜(多結晶ダイヤモンド膜)
を形成させた。多結晶ダイヤモンド膜の合成条件は下記
のとおりである。
【0078】<多結晶ダイヤモンド膜の合成条件> ・反応原料ガス:CO(供給流量10SCCM)とH2
(供給流量90SCCM)の混合ガス ・基板温度TS :900℃ ・反応圧力P:40Torr ・合成時間t:10hr。
【0079】(2)電極の形成 上記(1)で得たダイヤモンド膜付基板の該ダイヤモン
ド膜の面上に真空蒸着法により、約4×2mm、厚み約
30nmの十分に半透明なAl蒸着膜を形成し、これを
電極(電極1)とし、所望の素子を得た。
【0080】(3)素子の有効光電流密度の波長依存性
及び分光感度特性の評価 上記(2)で得た素子に、図11に示すように、ダイヤ
モンド膜4の面上のAl電極(電極1)にリード線5を
接続し、該リード線5を直流電源12を経由してアース
に接続し、一方、Si基板(基板3)にリード線6を接
続し、該リード線6を、コンピュータによって自動記録
可能な電流計13を経由してアースに接続した。この図
11に示すように接続した素子を、図12に示す構成の
評価装置(一定光量照射装置14)に対して図11及び
12に示すように配置し、下記の測定条件において、該
装置14から出力された一定強度の分光された照射光1
0を該素子のAl電極(電極1)側からダイヤモンド膜
4に照射導入し、各波長について電流計13によって光
電流密度を測定し、一方、照射光10を照射しない場合
の暗電流密度も測定し、この光電流密度と暗電流密度と
の差(光電流密度−暗電流密度)を有効光電流密度と
し、この有効光電流密度の波長依存性を測定評価し、一
方、同様にして放射感度の波長依存性すなわち分光感度
特性も評価した。測定条件を以下に示す。
【0081】<測定条件> ・Al電極(電極1)への印加電圧:+2V ・照射光強度:フォトン数 1.0×1013Photo
n/(mm2 s) ・照射光の波長域(走査範囲):220nm〜800n
m その結果、該素子の有効光電流密度の波長依存性とし
て、図13の曲線Aに示すグラフが得られ、一方、分光
感度特性として図14の曲線Bに示すグラフを得た。
【0082】なお、図13及び図14のそれぞれのグラ
フの横軸は照射光10の波長を示し、図13のグラフの
縦軸は、有効光電流密度[A/cm2 単位での数値]の
常用対数値を表し、図14のグラフの縦軸は、放射感度
[単位はA/W]を表す。
【0083】この図13及び図14に示す結果から明ら
かなように、本発明の紫外線受光デバイスの一例である
該素子は、波長400nm以下の紫外線領域に感度のピ
ーク(光電流のピーク及び放射感度のピーク)を有し、
しかも、高い有効光電流密度及び放射感度を有してお
り、したがって、この素子が、紫外線受光デバイスとし
て優れていることがわかる。
【0084】なお、この場合の暗電流密度は、3.1×
10-8A/cm2 と著しく小さく、したがって、該素子
の逆方向バイアス時のリーク電流は著しく小さいことも
わかる。この点も、該素子が著しく弱い光に対しても十
分な感度及び精度を有する高性能の紫外線受光デバイス
であることを示している。
【0085】なお、図12は、上記の、素子の特性の測
定・評価実験に使用された一定光量照射装置14の構成
の概略を示す説明図である。図12において、光源15
からでた白色光は、ホストコンピュータ21と波長コン
トローラ19によって制御されている分光器6によって
適時所定の波長の光を出力するように分光され、その分
光された波長の光は、該コンピュータ21とNDサーボ
コントローラ20等によって出力光の強度が波長によら
ず一定となるように制御されている。したがって、上記
の測定条件のように、波長を220nm〜800nmの
範囲で変化させても、常に一定の強度の出力光すなわち
素子への照射光10が得られる。
【0086】(実施例2)この実施例は、図2に示す構
成の紫外線受光デバイスに関する。 (1)基板上へのダイヤモンド膜の形成 基板として、約15mm角、厚み350μmのp型低抵
抗Si基板を用い、この基板表面をダイヤモンド粒を分
散させたアセトン中超音波処理によって傷つけ処理(1
5分間)を行った後、該基板の片面に、下記の条件でマ
イクロ波プラズマCVD法によって厚みが約6.5μm
のダイヤモンド膜(多結晶ダイヤモンド膜)を形成させ
た。
【0087】<多結晶ダイヤモンド膜の合成条件> ・反応原料ガス:CO(供給流量10SCCM)とH2
(供給流量90SCCM)の混合ガス ・基板温度TS :900℃ ・反応圧力P:40Torr ・合成時間t:10hr。
【0088】(2)基板Siの一部除去による開孔窓の
形成 上記(1)で得たダイヤモンド膜付基板の、該基板裏面
の所定部分を除く、面全体に有機マスク材を塗布し、フ
ッ酸と硝酸の混合溶液によって処理し該基板の所定の一
部を除去し、ダイヤモンド膜裏面の一部が露出するよう
に基板に開孔窓を形成した。その後、有機マスク材をト
リクレンによって溶解除去し、図2あるいは図15に示
す形状の基板を有するダイヤモンド膜付基板を得た。
【0089】(3)電極の形成 上記(2)で得たダイヤモンド膜付基板(基板の裏面に
開孔窓を有するもの)の該ダイヤモンド膜の面上に真空
蒸着法により、直径約1mm、厚み約500nmのAl
蒸着膜を形成し、これを電極(電極1)とし、所望の素
子を得た。
【0090】(4)素子の分光感度特性の評価 上記(3)で得た素子に、図15に示すように、ダイヤ
モンド膜4の面上のAl電極(電極1)にリード線5を
接続し、該リード線5を直流電源12を経由してアース
に接続し、一方、Si基板(基板3)にリード線6を接
続し、該リード線6を、コンピュータによって自動記録
可能な電流計13を経由してアースに接続した。この図
15に示すように接続した素子を、図12に示す構成の
評価装置(一定光量照射装置14)に対して、照射光1
0が図15に示すようにAl電極(電極1)の反対側に
ある基板の開孔窓7からダイヤモンド膜4の面(裏面)
に照射されるように配置し、下記の測定条件において、
該装置14から出力された一定強度の分光された照射光
10を該素子のダイヤモンド膜4の裏面側に照射導入
し、各波長について電流計13によって光電流を測定
し、一方、照射光10を照射しない場合の暗電流も測定
し、この光電流密度と暗電流密度との差(光電流密度−
暗電流密度)を有効光電流密度とし、この有効光電流密
度の波長依存性を測定評価し、一方、同様にして放射感
度の波長依存性すなわち分光感度特性も評価した。測定
条件を以下に示す。
【0091】<測定条件> ・Al電極(電極1)への印加電圧:+2V ・照射光強度:フォトン数 1.0×1013Photo
n/(mm2 s) ・照射光の波長域(走査範囲):220nm〜800n
m その結果、該素子の有効光電流密度の波長依存性とし
て、図13の曲線Cに示すグラフが得られ、一方、分光
感度特性として図14の曲線Dに示すグラフを得た。な
お、図13及び図14のそれぞれのグラフの横軸は照射
光10の波長を示し、図13のグラフの縦軸は、有効光
電流密度[A/cm2 単位での数値]の常用対数値を表
し、図14のグラフの縦軸は、放射感度[単位はA/
W]を表す。
【0092】この図13及び図14に示す結果から明ら
かなように、本発明の素子の一例である該素子は、波長
400nm以下の紫外線領域に感度のピーク(光電流の
ピーク及び放射感度のピーク)を有し、しかも、高い有
効光電流密度及び放射感度を有しており、したがって、
この素子が、紫外線受光デバイスとして優れていること
がわかる。
【0093】なお、この場合の暗電流密度は、9.7×
10-10 A/cm2 と著しく小さく、したがって、該素
子の逆方向バイアス時のリーク電流は著しく小さいこと
もわかる。この点も、該素子が著しく弱い光に対しても
十分な感度及び精度を有する高性能の紫外線受光デバイ
スであることを示している。
【0094】(比較例1)実施例1において、ダイヤモ
ンド膜合成原料を、COとH2 の混合ガスに代えてCH
4 とH2 の混合ガス(CH4 濃度0.5%)に代えて、
約6.5μmの厚みのダイヤモンド膜を形成した他は、
同様にして素子を作製・評価した。その結果、この比較
例としての素子について、図13の曲線A’に示す有効
光電流密度の波長依存性のグラフが得られ、また、図1
4の曲線B’に示す分光感度特性のグラフが得られた。
【0095】なお、この場合の暗電流密度は(8.1×
10-6A/cm2 であり、実施例1の素子の場合と比べ
てずっと大きく、したがって、該素子の逆方向バイアス
時のリーク電流も同様に大きいことがわかる。このよう
に、ダイヤモンド膜をCH4 とH2 との混合ガスを原料
として形成した従来型の素子の場合、光電流値及び放射
感度が著しく低く、低感度を有しており紫外線受光デバ
イスとしてはもとより受光デバイスとしてとしても不満
足であることが改めて確認された。
【0096】これに対して実施例1で得た素子すなわち
ダイヤモンド膜をCOとH2 の混合ガスを原料として形
成した素子が、上記したように紫外線受光デバイスとし
ての特性が著しく優れていることが、この従来型の素子
との比較によって、さらに明確に確認された。
【0097】また、実施例1で得た素子とこの比較例1
の素子の暗電流密度を比較すると前者の方が後者よりも
ずっと小さい。このことは、COとH2 系の混合ガスを
原料として合成したダイヤモンド膜の方が、CH4 /H
2 系の混合ガスを原料として合成したダイヤモンド膜よ
りも、ずっと良質であり、たとえば、グラファイト成分
が少ないことを示唆している。
【0098】(比較例2)実施例2において、ダイヤモ
ンド膜合成原料を、COとH2 との混合ガスに代えてC
4 とH2 との混合ガス(CH4 濃度0.5%)に代え
て、約6.5μmの厚みのダイヤモンド膜を形成した他
は、同様にして素子を作製・評価した。その結果、この
比較例としての素子について、図13の曲線C’に示す
有効光電流密度の波長依存性のグラフが得られ、また、
図14の曲線D’に示す分光感度特性のグラフが得られ
た。
【0099】なお、この場合の暗電流密度は、1.4×
10-7A/cm2 と実施例2の素子の場合と比べてずっ
と大きく、したがって、該素子の逆方向バイアス時のリ
ーク電流も同様に大きいことがわかる。このように、ダ
イヤモンド膜をCH4 とH2 の混合ガスを原料として形
成した従来型の素子の場合、光電流密度及び放射感度が
著しく低く、低感度を有しており紫外線受光デバイスと
してはもとより受光デバイスとしてとしても不満足であ
ることが改めて確認された。
【0100】これに対して実施例1で得た素子すなわち
ダイヤモンド膜をCOとH2 の混合ガスを原料として形
成した素子が、上記したように紫外線受光デバイスとし
ての特性が著しく優れていることが、この従来型の素子
との比較によって、さらに明確に確認された。
【0101】また、実施例2で得た素子とこの比較例2
の素子の暗電流密度を比較すると前者の方が後者よりも
ずっと小さい。このことは、COとH2 系の混合ガスを
原料として合成したダイヤモンド膜の方が、CH4 とH
2 系の混合ガスを原料として合成したダイヤモンド膜よ
りも、ずっと良質であり、たとえば、グラファイト成分
が少ないことを示唆している。上記した実施例におい
て、ダイヤモンドの合成条件や素子の構造等の最適化を
行うことにより、さらに高効率化が期待される。
【0102】
【発明の効果】本発明によると、適当な基板上にCOと
2 系の混合ガスを原料として気相合成法によって形成
した良質のダイヤモンド膜を接合し、少なくとも該ダイ
ヤモンド膜の面上に電極を設けてなる構成の受光デバイ
スとしているので、小型で高性能光センサ、特に、小型
で紫外線領域に感度のピークを有する光センサ(特に、
紫外線センサ等として有利なセンサ)等の種々の用途に
好適に利用することができる各種の構成の紫外線受光デ
バイスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の紫外線受光デバイスの好ましい
一例としての素子構成を示す断面説明図である。
【図2】図2は本発明の紫外線受光デバイスの好ましい
一例としての素子構成を示す断面説明図である。
【図3】図3は本発明の紫外線受光デバイスの好ましい
一例としての素子構成を示す断面説明図である。
【図4】図4は本発明の紫外線受光デバイスの好ましい
一例としての素子構成を示す断面説明図である。
【図5】図5は本発明の紫外線受光デバイスの好ましい
一例としての素子構成を示す断面説明図である。
【図6】図6は本発明の紫外線受光デバイスの好ましい
一例としての素子構成を示す断面説明図である。
【図7】図7は図6に示す素子構成と同様な構成を有す
る素子の平面説明図である。
【図8】図8は本発明の紫外線受光デバイスの好ましい
一例としての素子構成を示す断面説明図である。
【図9】図9は本発明の紫外線受光デバイスの好ましい
一例としての素子構成を示す断面説明図である。
【図10】図10は本発明の紫外線受光デバイスの好ま
しい一例としての素子構成を示す断面説明図である。
【図11】図11は図1に示す素子構成におけるリード
線に電源を接続し、また接地した構成を示す説明図であ
る。
【図12】図12は、素子特性の測定・評価実験に使用
された一定光量照射装置の概略構成を示す説明図であ
る。
【図13】図13は本発明の一実施例としての素子及び
比較例である素子の有効光電流密度の波長依存性を示す
説明図である。
【図14】図14は本発明の一実施例としての素子及び
比較例である素子の光放射感度特性(分光感度特性)を
示す説明図である。
【図15】図15は図2に示す素子構成におけるリード
線に電源を接続し、また接地した構成を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 電極 2a,2b,2c 電極 3 基材 4 ダイヤモンド膜 5,6 リード線 7 開孔窓 9 絶縁膜 10,11 照射光

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性または絶縁性基材上にダイヤモン
    ド膜を接合するとともに、少なくとも該ダイヤモンド膜
    上に電極を設けてなり、該ダイヤモンド膜が、一酸化炭
    素と水素との混合物または一酸化炭素と水素と二酸化炭
    素、酸素、および水よりなる群から選択される少なくと
    も一種との混合物を原料として気相法により合成されて
    なることを特徴とする紫外線受光デバイス。
  2. 【請求項2】 導電性または絶縁性基材上に、一酸化炭
    素と水素との混合物または一酸化炭素と水素と二酸化炭
    素、酸素および水よりなる群から選択される少なくとも
    一種との混合物を原料として気相法によりダイヤモンド
    膜を形成し、形成されたダイヤモンド膜上に電極を接合
    することを特徴とする紫外線受光デバイスの製造方法。
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