JPH05327093A - パルスレーザ - Google Patents

パルスレーザ

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JPH05327093A
JPH05327093A JP4124771A JP12477192A JPH05327093A JP H05327093 A JPH05327093 A JP H05327093A JP 4124771 A JP4124771 A JP 4124771A JP 12477192 A JP12477192 A JP 12477192A JP H05327093 A JPH05327093 A JP H05327093A
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optical
pulse
resonator
frequency
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JP4124771A
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Manabu Oguma
学 小熊
Makoto Shimizu
誠 清水
Takeshi Kitagawa
毅 北川
Masaharu Horiguchi
正治 堀口
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高出力で、高繰り返しで安定な動作が可能な
パルスレーザを提供する。 【構成】 第1のループ11と第2のループ12とを3
dBカプラ13を介して連結することにより8の字状の
レーザ共振器を構成し、第1のループ11に光増幅媒体
14及び非線形光学媒体15を配置して非線形光学ルー
プミラーとして機能させ、一方、第2のループ12には
光アイソレータ16、出力光取り出し用光カプラ17及
び光変調器18を配置し、共振器長によって定まるモー
ドロック周波数もしくはその高調波周波数に近い周波数
で光変調器18を駆動し、受動モードロックと強制モー
ドロックとのハイブリッドモード発振を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超高速光通信や光情報
処理、光センシングの分野で利用価値の高い、高出力、
高繰り返しで安定な動作が可能なパルスレーザに関す
る。
【0002】
【従来の技術】増幅媒体としてErイオンを添加した光
ファイバを用い、光ファイバの非線形光学特性を利用す
る1.55μm帯受動モードロック光ファイバレーザが
開発されており、超短パルス光源として様々な応用が期
待されている。また、このパルスレーザは、半導体レー
ザ励起が可能であり、小型化が可能であることから、高
い実用性を有している。
【0003】この種のパルスレーザの一例の基本構成を
図5に示す。同図に示すように、第1のループ1と第2
のループ2とを3dBカプラ3を介して連結することに
より8の字状のレーザ共振器が構成されている。第1の
ループ1には偏波補償器4、非線形光学媒体としての光
ファイバ5、励起光合波用カプラ6及びエルビウム(E
r)イオン添加ファイバ7が、第2のループ2には光ア
イソレータ8及び出射光取り出し用カプラ9が、それぞ
れ介装されており、第1のループ1が非線形ループミラ
ーとして機能するようになっている。
【0004】かかるパルスレーザにおいて、半導体レー
ザ等からのポンプ光を励起光合波用カプラ6から導入し
てErイオン光ファイバ7のErイオンの吸収帯を励起
することにより、非線形ループミラーのスイッチングが
起こり、光ファイバレーザが受動モードロック発振す
る。ここで、8の字状共振器の中で、光は次のように循
環する。光アイソレータ8を通った光パルスは、3dB
カプラ3、偏波補償器4、光ファイバ5、励起光合波用
カプラ6及びErイオン添加光ファイバ7からなる非線
形ループミラーである第1のループ1を右回りと左回り
とに循環し、3dBカプラ3で再び合波されて光アイソ
レータ8の入った第2のループ2に戻る。その後、光ア
イソレータ8により、一方向に伝搬するパルスのみが再
び非線形ループミラーに入射することになり、反対方向
に伝搬するパルスは阻止される。非線形ループミラーの
特性から、光強度が小さいときは、非線形ループミラー
内を循環する光の位相差は零であり、パルスは入射ポー
トに戻り光アイソレータ8で阻止される。光強度が高く
なると光ファイバ中を伝搬する間に自己位相変調により
パルスの伝搬方向間で位相差が生じ、光が入射ポートと
は別の出射ポートにスイッチングする。自然放出光の強
度揺らぎから成長したパルスが上記の経路で共振器内を
伝搬する際に、非線形ループミラーのスイッチングによ
り共振器のパルス周回時間と一致した周期で光変調を受
け、受動モードロック発振が引き起こされる。光ファイ
バ中の自己位相変調は極めて高速であり、非線形ループ
ミラーの高速スイッチングとソリトン効果の結果、極め
て短い高出力モードロックパルス列が得られる。
【0005】なお、リチャードソンらは図5に示した系
でパルス幅320fsで繰り返し周期10GHz、推定
ピーク強度50W以上の受動モードロック動作を実現し
たと報告している(D.J.Richardson et al;"320fs SOLI
TON GENERATION WITH PASSIVELY MODE-LOCKED ERBIUM F
IBER LASER.";ELectron Lett.1991.27.p.730-732)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記パ
ルスレーザの受動モードロック動作は、温度変化により
誘起される光共振器長の僅かな変化や衝撃による偏波面
の変動に極めて敏感であり、例えば安定して動作する温
度変化幅は1度以下で1分以内しか安定に動作せず、共
振器長で定まるモードロック基本周期内に複数のパルス
が発生したり、パルス間隔のゆらぎが大きくなるなど、
動作の安定性に関しての実用上解決すべき問題点があ
る。
【0007】本発明はこのような事情に鑑み、高出力
で、高繰り返しで安定な動作が可能なパルスレーザを提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明に係るパルスレーザは、希土類イオンを添加した光導
波路を増幅媒体とすると共に、光導波路により構成した
光共振器中に非線形ループミラーと光アイソレータとを
備えたパルスレーザであって、上記共振器中に光変調素
子を具備することを特徴とする。
【0009】
【作用】共振器中に光変調器を配備し、共振器長によっ
て定まるモードロック周波数もしくはその高調波周波数
に近い周波数で光変調器を駆動することにより、受動モ
ードロックと強制モードロックの両方を同時に行ういわ
ゆるハイブリッドモードロック発振を実現する。これに
より光変調器を制御する電気信号により強制的に受動モ
ードロック発振パルスを同期できるので、温度や振動な
どの外乱に対して極めて安定な短光パルス発振が可能に
なる。また、かかるパルスレーザは、光変調器を駆動す
る電気信号と完全に一致した周波数で光パルスを発生す
るため、光源と検出系との間で電気的に同期することが
でき、光情報処理や光センシングにおいて様々な応用が
可能となる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0011】図1には本発明のパルスレーザの基本構成
を示す。同図に示すように、光ファイバや平面光導波路
などの光導波路からなる第1のループ11と第2のルー
プ12とを3dBカプラ13を介して連結することによ
り8の字状のレーザ共振器が構成されており、第1のル
ープ11には光増幅媒体14、及び非線形光学媒体15
が配置されている。第1のループ11内において、光増
幅媒体14と非線形光学媒体15とは非対称な位置に配
置されており、第1のループ11は非線形光学ループミ
ラーとして機能する。また、第2のループ12には1.
5μm帯用の光アイソレータ16、出力光取り出し用光
カプラ17及び光変調器18が配置されている。ここ
で、光アイソレータ16、出力光取り出し用光カプラ1
7及び光変調器18は、第2のループ12内において相
互に任意の位置に配置できる。なお、第2のループ12
内には必要に応じて所要の位置図示しない偏波補償器を
配備することができる。
【0012】光増幅媒体14としては、Erイオンなど
の希土類イオンを添加した光ファイバや平面光導波路が
用いられる。この中で、希土類イオンを高い濃度で添加
可能な平面光導波路を用いることにより、短い導波路長
で必要な利得を得ることができるので、モードロックレ
ーザの繰り返し周波数を高めることが可能となる。な
お、希土類イオンとしては、Erイオンの他、ネオジウ
ム(Nd)イオンやプラセオジウム(Pr)イオンなど
を挙げることができる。
【0013】非線形光学媒体15としては、石英系光フ
ァイバや平面光導波路が使用可能である。特に、1.5
μm帯で分散を負の値に調節した光ファイバや平面光導
波路を用いることにより、光ソリトン効果を利用して極
めて短いパルスを発生できる。また、平面光導波路や偏
波保持光ファイバなど偏波面を維持したまま光を伝搬で
きる導波路は、外乱による偏波面の変動の問題がなく、
安定にモードロック動作する上で有用である。
【0014】3dBカプラ13や出力光取り出し用光カ
ブラ17は、光損失が小さく分岐比の制御性が高い光フ
ァイバ型や平面導波路型の方向性結合器が用いられる。
平面光導波路型方向性結合器を用いることにより、光増
幅媒体の場合と同様に共振器長を短くすることができる
ので、モードロックレーザの高繰り返し動作に有利であ
る。
【0015】1.5μm帯用の光アイソレータ16とし
て、入出力用光ファイバがついた光アイソレータや平面
光導波路との集積化したものが使用できる。光パルスの
高繰り返しに適した平面導波路集積化型光アイソレータ
は、Biイオンで置換したYIG磁気光学結晶を誘電体
と金属との交互多層膜からなる微小偏光子で挟み込んだ
構造を有し、厚さ200μm以下と薄型にすることがで
き、また、単一偏波動作に適した高偏波依存性を有す
る。したがって、光の伝搬方向に平行に磁場を印加する
ことにより、磁気光学効果により高いアイソレーション
を得ることができる。かかる光アイソレータを平面光導
波路と集積化するには、光路となる光導波路を横切るよ
うにエッチングや機械加工により溝を形成し、この溝に
薄型光アイソレータを適当な偏光方向となるように配備
し、光導波路と屈折率の整合した光学接着剤で埋め込み
固定後、この上に磁場印加用の磁石を配置する。このと
き、低損失化を図るためには、光アイソレータの厚さを
薄くなると共に、光アイソレータを挿入する部分のモー
ドフィールド径を大きくし、さらに、光学接着剤の屈折
率を光アイソレータ等と合せることが必要である。この
ような低損失化技術を駆使することにより、挿入損失1
dB以下、アイソレーシヨン20dB以上の高品質集積
化光アイソレータが実現できる。
【0016】光変調器18としては、電気光学効果や音
響光学効果を用いる各種光変調器が用いられる。変調方
式は強度変調及び位相変調のどちらも使用可能である。
高繰り返しに適した電気光学変調器は、ニオブ酸リチウ
ム結晶表面にイオン拡散法を用いて形成した光導波路上
に電極を形成したタイプがある。
【0017】かかる本発明のパルスレーザを動作するに
は、共振器長から決まるモードロック繰り返し周波数も
しくはその高調波周波数で光変調器18を駆動する。こ
れにより受動モードロックと強制モードロックの両方を
同時に行ういわゆるハイブリッドモードロック動作させ
ることが可能である。光変調器18の駆動信号周波数と
モードロック周波数もしくはその高調波周波数との差が
数Hz以内であれば、ハイブリッドモードロック状態を
維持できる。このため、温度変化による共振器長の微小
変化によらず光変調器駆動信号周波数と完全に一致した
周波数で、且つ、駆動信号と1対1に対応したパルスを
発生させることができる。光変調器18をモードロック
周波数の高調波で駆動することにより、パルス繰り返し
周波数を駆動信号周波数に一致した周波数に高めること
が可能となる。
【0018】また、本発明のパルスレーザにおいて、共
振器の全部もしくは一部を偏波保持性を持つ偏波保持光
ファイバや平面光導波路を用いて構成することにより、
機械的衝撃などが原因で生じる偏波面の変動を抑止もし
くは抑制することができ、モードロックパルスの安定化
が可能である。
【0019】図2には第1の実施例に係るパルスレーザ
の構成を示す。同図に示すように、第1のループ21と
第2のループ22とを、1.55μm帯で3dBの分岐
比を持つ光ファイバカプラ23を介して連結することに
より8の字状のレーザ共振器が構成されており、第1の
ループ21には偏波補償器24、非線形媒体である1.
55μmで負分散の光ファイバ25、励起光入力用0.
98/1.55WDMカプラ26及び増幅媒体であるE
rイオン添加光ファイバ(Er濃度500ppm、長さ
15m)27が、第2のループ22には光アイソレータ
28及び出射光取り出し用光カプラ29が、それぞれ配
置されている。また、第2のループ22には光変調器と
しての音響光学素子30が配置されており、音響光学素
子30には音響光学素子用ドライバ31が接続されてい
る。さらに、音響光学素子ドライバ31には直流電源3
2及び発振器33が接続されている。かかるパルスレー
ザの8の字型リング共振器の周長は50mであり、モー
ドロック周波数は4MHzである。なお、WDMカプラ
26を介してポルプ光(励起光)を導入するための励起
光源としては歪超格子半導体レーザ(発振波長0.98
μm、光出力100mW)を用いた。
【0020】本実施例のパルスレーザにおいて、励起光
をWDMカプラ26を介してErイオン添加光ファイバ
27に入射して受動モードロック動作させ、励起光パワ
ーと偏波補償器24を調整して共振器長によって決めら
れるパルス繰り返し周期に複数のパルスが存在するよう
な発振状態を得た。この状態でパルス繰り返し基本周波
数に近い周波数で音響光学素子30を消光比10dBで
駆動したところ、出射光パルスの発振周期が音響素子駆
動信号の周期と完全に一致し、且つ、駆動信号周期にた
だ一つのパルスが存在するハイブリッドモードロック状
態に移行する過程が光検出器とオシロスコープにより観
測された。このハイブリッドモードロック動作状態は受
動モードロック動作状態に比べてパルス間隔が安定で1
0分以上の長時間保たれることが観測され、また、数度
の外気温の変化に対しては周波数が全く変化せずに高出
力の短パルスを発生し続けるという特性の改善がみられ
た。また、ハイブリッドモードロック発振を得ることが
できる音響光学素子駆動周波数帯域は4Hzであった。
パルス先端出力は1Wであり、自己相関計で評価したパ
ルスの半値全幅は800フェムト秒であることが明らか
となった。さらに、音響光学素子30の駆動周波数をモ
ードロック周波数の第2高調波周波数に合せて駆動した
ところ、音響光学素子30の変調周波数に一致する8M
Hzの繰り返し周波数でハイブリッドモードロック発振
が実現できることが明らかとなった。
【0021】本実施例により、8の字型ファイバレーザ
共振器に音響光学変調器を配備することにより、パルス
間隔の安定化が可能であり、音響光学変調器の高調波駆
動により高繰り返しパルス発振が可能となることが明ら
かである。
【0022】図3には第2の実施例に係るパルスレーザ
の構成を示す。本実施例は光変調素子として音響光学素
子の代りに電気光学素子を用いる以外は第1の実施例と
同一であるので、同一作用を示す部材には同一符号を付
して重複する説明は省略する。また、共振器長及びモー
ドロック周波数も第1の実施例と同じである。本実施例
の光変調素子は、チタンイオンを拡散して作製したニオ
ブ酸リチウム光導波路型電気光学強度変調器34であ
り、電気光学強度変調器34には発振器35が接続され
ている。
【0023】本実施例のパルスレーザにおいて、第1の
実施例と同様に歪超格子半導体レーザからの励起光をW
DMカプラ26を介してErイオン添加光ファイバ27
に入射して当該Erイオン添加光ファイバ27を励起
し、励起光パワーと偏波補償器23を調整して受動モー
ドロック発振状態にした。そして、電気光学素子34を
モードロック基本周波数の近傍で消光比10dBで駆動
させたところ、出射光パルスの発振周期が電気光学素子
駆動信号の周期と完全に一致し、且つ、駆動信号周期に
ただ一つのパルスが存在するハイブリッドモードロック
状態に移行する過程が光検出器とオシロスコープにより
観測された。このハイブリッドモードロック動作状態は
受動モードロック動作状態に比べてパルス間隔が安定で
10分以上の長時間保たれることが観測され、また、数
度の外気温の変化に対しては周波数が全く変化せずに高
出力の短パルスを発生し続けるという特性の改善がみら
れた。また、ハイブリッドモードロック発振を得ること
ができる電気光学素子駆動周波数帯域は5Hzであっ
た。パルス先端出力は1.5Wであり、自己相関計で評
価したパルスの半値全幅は700フェムト秒であること
が明らかとなった。さらに、電気光学変調器34の駆動
周波数をモードロック周波数の高調波周波数に合わせて
駆動したところ、第2高調波周波数に一致する8MHz
の繰り返し周波数でハイブリッドモードロック発振が実
現できることが明らかとなった。
【0024】本実施例により、8の字型フィイバレーザ
共振器に電気光学変調器を配備することにより、パルス
間隔の安定化が可能であり、電気光学変調器の高調波駆
動により高繰り返しパルス発振が可能となることが明ら
かである。
【0025】図4には第3の実施例に係るパルスレーザ
の構成を示す。本実施例は、第2の実施例の非線形光学
媒体及び電気光学変調器以外の素子を同一基板上に集積
化したものである。
【0026】本実施例ではシリコン基板36上に形成し
た石英系平面光導波路により配線して光回路を形成する
ことにより集積化しており、3dBカプラ23A、励起
光合波用0.98μm/1.55μmWDMカプラ26
A及び出射光取り出し用カプラ29Aも石英系平面光導
波路により形成されている。かかる石英系平面光導波路
のコアには屈折率制御用添加剤としてゲルマニウムが添
加されている。
【0027】増幅媒体としての増幅用光導波路25A
は、Erイオンを添加した石英系光導波路からなるもの
である。Er添加濃度は2重量%、Er添加導波路長は
10cmである。Erを高い濃度で均一に添加するた
め、増幅用光導波路25Aコアにリン及びアルミニウム
を共添加している。一方、集積型光アイソレータ28A
は、Biイオンで置換したYIG磁気光学結晶を誘電体
と金属の交互多層膜とからなる微小偏光子で挟み込んだ
構造(厚さ200μm)の光アイソレータを、石英系光
導波路を横切るようにダイシングソーで形成した溝に、
光導波路のTEモードのみを透過するように配置して接
着したものである。
【0028】非線形光学媒体としては長さ30mの偏波
保持光ファイバ27Aを用いた。また、電気光学変調器
34Aとしては、チタンイオンを拡散して作製したニオ
ブ酸リチウム光導波路型位相変調器を用い、入出力用に
偏波保持光ファイバを用いた。非線形光学媒体としての
偏波保持光ファイバ27A及び電気光学変調器34Aの
入出力に用いる偏波保持光ファイバは、偏波面が導波路
基板方向と平行になるように光軸を調整して接着固定し
た。かかる本実施例の8の字型リング共振器の周長は3
0.5mであり、モードロック周波数は6.6MHzで
ある。
【0029】本実施例のパルスレーザにおいて、歪超格
子半導体レーザ2個の出力光を偏波合成した光(波長
0.98μm、出力200mW)を励起光としてWDM
カプラ26Aを介して増幅用光導波路25Aに入力して
受動モードロック動作させ、この状態でパルス繰り返し
基本周波数の近傍で電気光学変調器34Aを駆動したと
ころ、ハイブリッドモードロック発振を得ることがで
き、パルス間隔の安定化が可能であり、電気光学位相変
調器の高調波駆動により高繰り返しパルス発振が可能と
なることが明らかとなった。このとき、パルス出力は
0.1W、パルス幅は2.3psec であった。本実施例
の共振器構成は、共振器長が短くできるので、高繰り返
し発振に適している。また、共振器全体を偏波保持性を
有する平面光導波路及び光ファイバで構成した結果、偏
波面の変動に起因する発振モードの不安定化を抑止する
ことができ、実用性が高い。
【0030】
【発明の効果】本発明のパルスレーザは、非線形光学ル
ープミラーを用いたパルスレーザにおいて、共振器中に
光変調素子を組み入れ、受動モードロックと強制モード
ロックを同時に行うハイブリッドモードロック動作を行
うようにしているので、温度、振動等の外乱に対するパ
ルス間隔の安定化が可能となるという効果を奏する。ま
た、本発明のパルスレーザでは、光変調素子をモードロ
ック周波数の高調波周波数で駆動することにより、繰り
返し周波数を高めることが可能となる。さらに、本発明
のパルスレーザは、光変調器を駆動する電気信号と完全
に一致した周波数で光パルスを発生するため、光源と検
出系との間で電気的に同期することができ、光情報処理
や光センシングにおいて様々な応用が可能となるという
利点も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパルスレーザの基本構成を示す概念図
である。
【図2】第1の実施例に係るパルスレーザの構成図であ
る。
【図3】第2の実施例に係るパルスレーザの構成図であ
る。
【図4】第3の実施例に係るパルスレーザの構成図であ
る。
【図5】従来技術に係るパルスレーザの構成図である。
【符号の説明】
11,21 第1のループ 12,22 第2のループ 13,23 3dBカプラ 14 光増幅媒体 15 非線形光学媒体 16 光アイソレータ 17 出力光取り出し用光カプラ 18 光変調器 24 偏波補償器 25 Erイオン添加光ファイバ 25A 光増幅用光導波路 26,26A 励起光入力用0.98/1.55WDM
カプラ 27 光ファイバ 27A 偏波保持光ファイバ 28,28A 光アイソレータ 29,29A 出射光取り出し用光カプラ 30 音響光学素子 34,34A 電気光学変調器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀口 正治 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希土類イオンを添加した光導波路を増幅
    媒体とすると共に、光導波路により構成した光共振器中
    に非線形ループミラーと光アイソレータとを備えたパル
    スレーザであって、上記共振器中に光変調素子を具備す
    ることを特徴とするパルスレーザ。
JP4124771A 1992-05-18 1992-05-18 パルスレーザ Withdrawn JPH05327093A (ja)

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