JPH05321004A

JPH05321004A - 和洋折衷衣服

Info

Publication number: JPH05321004A
Application number: JP14656792A
Authority: JP
Inventors: Yasuo Ogura; 康夫小椋
Original assignee: Ogura KK
Current assignee: Ogura KK
Priority date: 1992-05-12
Filing date: 1992-05-12
Publication date: 1993-12-07

Abstract

(57)【要約】【目的】普段着、仕事着、ビシネス着として使用でき
る。【構成】打合せ式で筒袖に形成された短寸の上衣２と
ズボン状の下衣３とから構成された衣服であって、該下
衣３にはウエスト部７の両側上端から前身頃８と後身頃
９との縫い合わせ部１０の上方にかけて縦方向に開放部
１１が形成され、また、上記ウエスト部の背側には腰当
て板１２が形成される一方、上記開放部１１の隣り合う
開放端の近傍には該開放端を調整可能に留める留具１３
が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は仕事着、普段着、ビジネ
ス着として兼用することができる和洋折衷衣服に関す
る。

【０００２】

【従来技術】従来、例えば背広の場合、着装する人にあ
わせて腕回り、胸囲、脚長等を採寸し、ほぼその大きさ
に合うように作られている。したがって、ゆったりとし
ていないので、寒いからといって上着の下に重ね着をす
ることはできないほか、窮屈な感じは否めず、仕事着、
普段着としては不向きである。これに対し、着物や袴は
ゆったり感があり、着装者の体型を選ばない等の多くの
長所を備えているが、このような好ましい伝統も西洋志
向の波に押されて、現在では冠婚葬祭、卒業式、茶会、
発表会等の特別の席における正装として人の目に触れら
れる程度である。

【０００３】ところで最近、僧侶の仕事着としての作務
衣が一般人の普段着として関心を集めている。しかし、
作務衣は仕事着、普段着であり、下衣はトレーナー状に
形成されているから、暑いときに上衣を外すと下衣が露
出してしまい、あまりにもラフであってビジネス着とし
ては適当でない。また、腰部分は腹囲の大小にはゴムで
対応させているため、着装者がやせている場合や太って
いる場合は、ゴムが緩すぎたり、きつすぎたりして不快
であるほか、上着は下衣の外側に出しておくものであ
り、内側に納めると非常に体裁が悪い。このように、作
務衣は普段着でありながら元来が僧侶の着衣であったた
め、一定の節度をもって着ないとかえって不自然であ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたものであって、特に和服と洋服のそれぞ
れの長所を取り入れることにより、仕事着、普段着だけ
でなくビジネス着としても利用することができるほか、
自由自在な着こなしができる和洋折衷衣服を提案するこ
とをその目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明に係る和洋折衷衣服は、打合せ式
で筒袖に形成された短寸の上衣とズボン状の下衣とから
構成された衣服であって、上記下衣にはウエスト部の両
側上端から前身頃と後身頃の縫い合わせ部の上方にかけ
て縦方向に開放部が形成され、また、上記ウエスト部の
背側には腰当て板が形成される一方、上記開放部の隣り
合う開放端の近傍には該開放端を調整可能に留める留具
が設けられていることを特徴とする。

【０００６】

【発明の作用、効果】上記構成のように、本発明に係る
和洋折衷衣服によれば、上衣は打合わせ式で筒袖に形成
されているので、ゆったりとしているため、仕事着、普
段着として利用することができるとともに、外気の寒暖
に応じて上衣を脱いだり、裾側を下衣の内側に納めるこ
とも、外側に出すことも自由であり、また重ね着をする
こともできる。また、上衣は短寸であるから、脱着が楽
であり、暑いときは簡単に脱ぐことができる。また、脱
いだときや上衣を下衣の内側に納めたときは、下衣のウ
エスト部が外部に露出するが、下衣はズボン状に形成さ
れ、背側には正装時に用いられる袴のものと同じ腰当て
板が形成されているため、ビジネスや冠婚葬祭等の場に
おいてもきちんとした服装として受け入れられるもので
ある。さらに、下衣はズボン状に形成されているから、
通常のビジネス着として何ら違和感はなく、またウエス
ト部の開放部を留具で調整することにより、着装者の腹
囲の大小に拘らず、下衣を常に最適の大きさにして快適
な着心地を得ることができる。

【０００７】このように、本発明の和洋折衷衣服によれ
ば、内外の日常生活の多様な局面に応じて普段着として
ビジネス着としても自由自在に着こなすことができるほ
か、体型や温度にも対応して下衣の寸法調整や上衣の脱
着により常に最も快適な状態で着ることができるので、
非常に便利である。

【０００８】

【実施例】以下、図面によって本発明の実施態様の一例
について説明する。

【０００９】図１において符号１は本発明に係る和洋折
衷衣服を示し、該和洋折衷衣服１は上衣２と下衣３とか
ら形成された上下二部式の衣服である。

【００１０】上衣２は前身頃２ａ、２ｂが打合わせ式に
形成されるとともに、袖部４、４は筒袖に形成され、袢
纏や羽織等の同じく短寸に形成されている。また、上記
前身頃２ａ、２ｂの略中央よりやや下方の表裏には該前
身頃２ａ、２ｂを打ち合わせ式に押えるためのそれぞれ
対応する止め紐５、５および６、６が取着されている。

【００１１】次に、下衣３はズボン状に形成されるとと
もに、図２および図３に示すようにウエスト部７の両側
上端から前身頃８と後身頃９との縫い合わせ部１０の上
方にかけて縦方向に開放部１１が形成されている。ま
た、上記ウエスト部７の背側中央には横長の腰当て板１
２が形成されている。なお、下衣３は通常のズボンより
もやや寸法を大きめにするのが好ましい。

【００１２】上記開放部１１は下衣３の前身頃８の上部
の裏側に設けられたポケット（図示せず）の口部を兼用
するように形成されている。

【００１３】ウエスト部７の両側に設けられた開放部１
１の開口端近傍には留具１３が取着されるとともに、該
留具１３は表面に所定間隔に係止突部１４ａが設けられ
た帯状の案内支持部材１４と該案内支持部材１４に遊嵌
支持されている止め金具１５とから形成されている。そ
して、上記案内支持部材１４は上記ウエスト部７の後身
頃９側に、止め金具１５は前身頃８側にそれぞれ取着さ
れている。

【００１４】１６、１６は下衣３のウエスト部７に設け
た腰当て板１２の両端に取着された止め紐を示す。ま
た、１７は上記下衣３の股上部に設けられたファスナ−
を示す。

【００１５】和洋折衷衣服１は上述のように構成されて
いるので、使用にあたり、まず上衣２を着装するとき
は、該上衣２の袖部４、４に腕を通し、前身頃２ａ、２
ｂの表裏に取着された対応する止め紐５、５および６、
６を各々結んで上記前身頃２ａ、２ｂとを打ち合わせ式
に押える。下衣３をはくときは、上記上衣２の下部を該
下衣３の中に納め、又は外側に出した状態でウエスト部
７の両側に設けた留具１３によってウエストを調整した
後、止め紐１６、１６を結んで上記下衣３を身体に確実
に押えつければよい。

【００１６】なお、上衣２の下に付けるものも自由であ
るが、ビジネス等では特に図４に示すように上衣２の下
に丸襟のワイシャツ１８を着るのが好ましい。

【００１７】上述の和洋折衷衣服１によれば、上衣２は
打合わせ式でゆったりしているから重ね着をすることが
できる。また、下衣３の両側には開放部１１、１１が形
成され且つそこに調整可能な留具１３、１３が設けられ
ているので、着装する人のウエストの大きさに対応させ
ることができる。さらに、上記ウエスト部７の背側には
腰当て板１２が形成されているので、仕事着はもとより
正装用の衣服として使用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る和洋折衷衣服の正面図である。

【図２】下衣の要部の側面図である。

【図３】ウエスト部に対し留具の取着状態を示す説明図
である。

【図４】和洋折衷衣服を着装した状態を示す説明図であ
る。

【符号の説明】

１和洋折衷衣服２上衣２ａ前身頃２ｂ後身頃３下衣７ウエスト部１０縫い合わせ部１１開放部１２腰当て板１３留具

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】打合せ式で筒袖に形成された短寸の上衣
とズボン状の下衣とから構成された衣服であって、上記
下衣にはウエスト部の両側上端から前身頃と後身頃の縫
い合わせ部の上方にかけて縦方向に開放部が形成され、
また、上記ウエスト部の背側には腰当て板が形成される
一方、上記開放部の隣り合う開放端の近傍には該開放端
を調整可能に留める留具が設けられていることを特徴と
する和洋折衷衣服。