JPH05317093A - テトラサイクリンのスクリーニング法 - Google Patents

テトラサイクリンのスクリーニング法

Info

Publication number
JPH05317093A
JPH05317093A JP4350126A JP35012692A JPH05317093A JP H05317093 A JPH05317093 A JP H05317093A JP 4350126 A JP4350126 A JP 4350126A JP 35012692 A JP35012692 A JP 35012692A JP H05317093 A JPH05317093 A JP H05317093A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tetracycline
gene
assay
induction
plasmid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4350126A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3329395B2 (ja
Inventor
David Michael Rothstein
デイビツド・マイケル・ロスステイン
Gordon Gerald Guay
ゴードン・ジエラルド・グアイ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Wyeth Holdings LLC
Original Assignee
American Cyanamid Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by American Cyanamid Co filed Critical American Cyanamid Co
Publication of JPH05317093A publication Critical patent/JPH05317093A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3329395B2 publication Critical patent/JP3329395B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/635Externally inducible repressor mediated regulation of gene expression, e.g. tetR inducible by tetracyline
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/11DNA or RNA fragments; Modified forms thereof; Non-coding nucleic acids having a biological activity
    • C12N15/52Genes encoding for enzymes or proenzymes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/70Vectors or expression systems specially adapted for E. coli
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/02Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving viable microorganisms
    • C12Q1/18Testing for antimicrobial activity of a material

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 テトラサイクリンのスクリーニング法を提供
する。 【構成】 次の特性 (a)単一のまたは低いコピー数の遺伝子として、te
tAプロモーターに融合したインジケーター遺伝子、
(b)低いレベルで発現されるtetR遺伝子、および
(c)DNA損傷因子により誘発に対して無反応性であ
る、(d)そしてさらに、テトラサイクリン流出ポンプ
の阻害因子の同定の場合には、テトラサイクリン流出ポ
ンプをエンコードする遺伝子を有する微生物を用いる、
テトラサイクリン様化合物を同定するアッセイ、ならび
にテトラサイクリン流出ポンプの阻害因子を同定するア
ッセイ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、試験試料の中のテトラサイクリ
ンまたはテトラサイクリン流出ポンプの阻害因子の検出
において有用な微生物およびアッセイに関する。
【0002】タンパク質の生産のための外来遺伝子を発
現するために微生物、とくに大腸菌(E.coli)を
使用することは多年にわたって普通に行われてきてい
る。ほとんどの場合において、微生物を使用する目的は
商業的目的で大量のタンパク質を可能とするので、通常
タンパク質を最高の可能なレベルで発現することが望ま
しい。この理由で、ほとんどの発現系およびその中で使
用するDNA構成体は高いレベルの発現のために特別に
適合される。しかしながら、低ないし中程度のレベルの
発現が実際にいっそう望ましいか、あるいは必須でさえ
ある場合が存在する。例えば、いくつかの遺伝子の過剰
の発現は致死的である。また、微生物が特定の遺伝子産
生物に対する薬物の作用を検出するスクリーンのための
基準として使用される場合において、タンパク質の低い
レベルの発現は増強された感度を提供する。しかしなが
ら、発現の標識の繊細な調整は日常の仕事ではない。
【0003】1例として、テトラサイクリン耐性をエン
コードする遺伝子の発現の低ないし中程度のレベルを達
成して、テトラサイクリン耐性を克服する薬物をスクリ
ーニングする適当な微生物を発生させることが望まし
い。大部分の微生物におけるこの耐性は、エネルギー依
存性の流出系の結果である(1)。これらの流出ポンプ
は種々のグラム陰性およびグラム陽性の両者のバクテリ
アにおいて分析され、そしてすべては多数の膜スパニン
グドメインをもつ同様な第2構造を示した。それにもか
かわらず、トランスボゾンTn10からのE.coli
のtetA遺伝子、および黄色ブドウ球菌(Staph
ylococcus aureus)からのtetK遺
伝子によりエンコードされる、最も普通のグラム陰性ポ
ンプのアミノ酸配列の比較は同一性をほとんど示さない
(2)。しかしながら、これらの2つのポンプは同様な
機能を実行するので、E.coli宿主において黄色ブ
ドウ球菌(S.aureus)のテトラサイクリン流出
ポンプをエンコードするtetK遺伝子についての研究
を実施することは、この系における遺伝学的操作および
生化学的研究を実施することが容易であると、有用であ
ろう。tetAおよびtetKの流出ポンプは、テトラ
サイクリンの流出に関連する臨床的問題の大部分の原因
となる。さらに、同質遺伝子の使用は2つの流出ポンプ
のよりよい比較を可能とする。
【0004】しかしながら、tetAまたはtetK遺
伝子が標準の強い発現ベクターの中にクローニングされ
る場合、1つの問題が存在する。トランスボゾンTn1
0からのtetA遺伝子の過剰の発現は、例えば、この
遺伝子がマルチコピーのプラスミド中で発現される場
合、E.coliに対して致死的である(3、4)。グ
ラム陰性バクテリア必要に応じて、このポンプの調節は
tetAおよびtetRのための調節領域に隣接して位
置する、リプレッサーであるtetR遺伝子産生物によ
り仲介される(5、6)。したがって、流出ポンプをエ
ンコードする他の遺伝子、例えば、tetKの発現を達
成できると仮定すると、完全な発現は、また、E.co
liに対して致死的であることがある。
【0005】Tn10系を修飾してトランスボゾンTn
10遺伝子からのtetAのコントロールされた発現を
可能とする試みがなされてきている。最近、エッカート
(Eckert)およびベック(Beck)(7)は、
マルチコピープラスミド上のトランスボゾンTn10か
らtetAを、tetRの不存在下に、調節された誘発
可能な発現系を使用して、クローニングし、そして発現
した。この系において、tetAが完全に誘発されると
き、多分プロトンの移動力の消散のために(7)、細胞
は再び死亡する;バクテリアの中から外のテトラサイク
リンの活性な流出は細胞の中へのプロトンの侵入により
生かされるが、完全な誘発はバクテリアの生き残りに対
して必須なプロトンの勾配の損失に明らかに導く。エッ
カート(Eckert)およびベック(Beck)の系
において、tetA遺伝子は、マルチコピーのプラスミ
ドpCB258上に強いtacプロモーターおよびla
ci遺伝子(ラクトンリプレッサー)およびlacオペ
レーター部位を含有する調節領域を使用して、転写のレ
ベルにおいて調節される。tetA遺伝子の発現は、異
なる濃度のイソプロピル−B−D−チオガラクトピラノ
シド(IPTG)を使用して調節することができる。
【0006】不都合なことには、エッカート(Ecke
rt)およびベック(Beck)の系は、テトラサイク
リン流出ポンプの阻害因子の検出のための最適なスクリ
ーニング有機体を構築するという目的に適当である。第
1に、プラスミドpCB258の制限分析は、tet調
節領域の2つのtetRオペレーター部位の1つがプラ
スミドの中にtetA解読領域に隣接して残留すること
を示す。こうして、tetA遺伝子は、lacリプレッ
サーならびにテトラサイクリンリプレッサーの両者が細
胞の中に存在する場合、両者のリプレッサーにより調節
される。両者のリプレッサーの存在は、スクリーニング
有機体として使用するために設計された発現系において
有害な結果を引き起こす。こうして、pCB258はt
etA遺伝子の比較的弱化された発現を可能とするが、
テトラサイクリン耐性のレベルはそれにもかかわらずポ
ンプ阻害因子についてのスクリーニングにおける使用に
高過ぎる。そのうえ、別の遺伝子、例えば、tetKの
挿入を可能とするために便利な制限部位は適当な領域の
中に存在しない。
【0007】これらの困難を克服するために、本発明
は、低ないし中程度のレベルのテトラサイクリン耐性を
生ずるdns構成体、ベクターおよびE.coliの宿
主細胞を提供する。このような材料はテトラサイクリン
耐性の阻害因子についてのスクリーニングアッセイの開
発においてとくに有用である。
【0008】本発明は、テトラサイクリンに関係するア
ッセイにおける使用にさらに特別に適合する、テトラサ
イクリンによる誘発に対して感受性の微生物を提供す
る。微生物は37℃、すなわち、アッセイに好ましい温
度、において成長することができるように、かつテトラ
サイクリンの存在についてのアッセイにおいて誤った陽
性を引き起こし得る、DNA損傷因子により誘発に対し
て感受性ではないように、修飾される。好ましい実施態
様において、微生物はさらにテトラサイクリンに対して
非常に低いレベルの耐性を与えるように修飾される;こ
のような微生物は、なお少ない量のポンプ阻害因子に対
する極端に感受性であるので、テトラサイクリン流出ポ
ンプの阻害因子の阻害因子の検出についてのアッセイに
おける使用にとくによく適合する。好ましくは、微生物
はE.coliである。
【0009】微生物は、テトラサイクリン様活性を有す
る化合物の検出(テトラサイクリンのアッセイ)および
ポンプの阻害化合物の検出の両者のために、新規なアッ
セイのための基準を提供する。テトラサイクリン様化合
物の検出のアッセイ法は、次の特性を有する微生物を利
用する:(a)単一のまたは低いコピー数の遺伝子とし
て、tetAプロモーターに融合したインジケーター遺
伝子、(b)低いレベルで発現されるtetR遺伝子、
(c)DNA損傷因子により誘発に対して無反応性であ
る。好ましい実施態様において。微生物は、また、
(d)37℃において成長することができる。微生物を
テトラサイクリンを含有しない培地の中で培養し、そし
てテトラサイクリン様化合物の存在について試験すべき
試料と接触させる。培養物を、また、微生物のインジケ
ーター遺伝子が発現されるとき、検出可能なシグナルを
生成することができる試薬と接触させる。この試薬は、
使用する特定の系に依存して、培地の中に存在すること
ができるか、あるいは引き続いて添加することができ
る。培養物を検出可能なシグナルの存在または不存在に
ついて観察し、これにより試験試料の中のテトラサイク
リン様活性の存在または不存在を示す。
【0010】Tn10のtetA遺伝子は、細胞がテト
ラサイクリンに直面するときにのみ、発現されるので、
tetAプロモーターからの発現はテトラサイクリンの
すぐれたインジケーターである。検出が容易でありかつ
感度のために、好ましい実施態様において、β−ガラク
トシダーゼをコードする、lacZ構造遺伝子に隣接し
てtetAからの転写シグナルを含有する遺伝子を使用
する。とくに好ましい実施態様において、次の因子はア
ッセイの感度および特異性に寄与する:(1)lacZ
構造遺伝子へのtetAコントロール領域の融合はバク
テリオファージλ内の単一のコピーである、(2)te
tR遺伝子はプラスミド上のbla遺伝子に関して反対
の向きで組み込まれ、低いレベルのリプレッサーを生ず
る、(3)λcIndアレルは37℃における成長を可
能とするが、DNA損傷因子による誘発を防止する、お
よび(4)検出可能なシグナルの存在により示されるア
ッセイのタイミングおよび感受性の発色性試薬(6−ブ
ロモ−2−ナフチル−β−ガラクトピラノシドおよびフ
ァストブルーRR)の使用。
【0011】テトラサイクリン流出ポンプの阻害因子を
決定する2つの方法が、また、提供される。シナージイ
(Synergy)アッセイは、テトラサイクリンの存
在下に流出ポンプを阻害することができる化合物を検出
する。このアッセイにおいて、使用する微生物は次の特
性を有する:(a)単一のまたは低いコピー数の遺伝子
として、tetAプロモーターに融合したインジケータ
ー遺伝子、(b)低いレベルで発現されるtetR遺伝
子、(c)DNA損傷因子により誘発に対して無反応性
である、および(d)低いレベルのテトラサイクリン耐
性を与えるテトラサイクリン流出ポンプの遺伝子;好ま
しくは微生物は37℃において成長することができる。
微生物は阻害以下のレベルであるが、誘発レベルのテト
ラサイクリンを含有する培地の中で成長させ、そして流
出ポンプの阻害因子存在について試験すべき試料と接触
させる;培養物を、また、培地の中であるいは引き続く
添加により、インジケーター遺伝子が発現されるとき、
検出可能なシグナルを産生することができる試薬と接触
させる。検出可能なシグナルの存在または不存在を観測
し、これによりポンプ阻害因子を示す。このアッセイに
おいてシグナルの不存在くち成長阻害因子を示し、した
がって試験試料の中の有用な阻害化合物の存在を示す。
【0012】別のアッセイ、阻害アッセイ、において、
シナージイ(Synergy)アッセイについて記載し
た微生物を、非阻害および阻害以下のレベルのテトラサ
イクリンおよび、インジケーター遺伝子が発現されると
き、検出可能なシグナルを生成する化合物を含有する培
地の中で成長させる;この有機体を試験試料と接触さ
せ、そして培地の中の検出可能なシグナルの存在または
不存在を観測する。このアッセイは、試験試料との接触
の前に、阻害以下のレベルのみのテトラサイクリンを含
有するした培地の中で、誘発、すなわち、検出可能なシ
グナルの存在を観測することによって、テトラサイクリ
ン流出ポンプの阻害因子を同定する。
【0013】次の用語をこの明細書および特許請求の範
囲を通して使用する:tetAはトランスボゾンTn1
0においてテトラサイクリン耐性を与える遺伝子を意味
するために使用する;tetKは黄色ブドウ球菌(St
aphylococcusaureus)の中のテトラ
サイクリン流出ポンプをエンコードする遺伝子を意味す
る;そしてtetCはプラスミドpBR322からのテ
トラサイクリン流出ポンプをエンコードする遺伝子を意
味する。
【0014】本発明のアッセイおよび微生物の開発にお
いて有用なDNA構成体および発現ベクターは、同時継
続出願に記載されており、その開示をここに引用によっ
て加える。
【0015】特許請求の範囲記載のDNA配列は、テト
ラサイクリン耐性の原因となるトランスボゾンTn10
(tetA遺伝子)からのテトラサイクリンポンプをエ
ンコードするプラスミドpCB258内に見いだされ
る、BamHI−NcoI断片を修飾することによっ
て、本来得られる。tetA調節のための誘発可能な発
現系は、前述したように、エッカート(Eckert)
およびベック(Beck)(7)により開示された。し
かしながら、この系は、テトラサイクリンポンプを強く
発現し過ぎるので、テトラサイクリンポンプの遺伝子の
発現に許容されえないことがある。さらに、それはte
tA以外の遺伝子のクローニングのための便利な制限部
位を欠如し、そしてテトラサイクリンポンプの阻害因子
の検出に使用すべき微生物におけるその使用と不適合性
である、リプレッサー結合部位を含有する。したがっ
て、プラスミド、とくに解読領域およびtetA遺伝子
の調節領域の一部分を含有するBamHI−NcoI断
片を研究して、このプラスミドの中への他の遺伝子のク
ローニングを可能とし、ならびにそのようにクローニン
グされた遺伝子の低いレベルの発現を可能とする配列を
提供することを試みる。
【0016】Tn10の、調節領域の一部分を包含す
る、tetA遺伝子の略線図を図1〜2に示す。腸のバ
クテリアにおけるテトラサイクリン耐性は、一般に、2
つの遺伝子の作用を通して、トランスボゾンTn10に
より仲介される。簡単に述べると、テトラサイクリン流
出ポンプ遺伝子tetAの発現は、tetA解読領域の
わずかに上流に位置する、tetR結合部位に結合する
ことができるtetR遺伝子により調節される。エッカ
ート(Eckert)およびベック(Beck)のプラ
スミドpCB258を、tacプラスミドの背後のTn
10tetA遺伝子をクローニングすることによって、
操作してtetA遺伝子のコントロールされた発現を達
成した;この系における発現は、同一プラスミド上にエ
ンコードされたlacリプレッサーのコントロール下に
ある。tetRリボソーム結合部位のいずれかが、存在
する場合、組み換えプラスミド上にどの程度にそれらが
存在するかをエッカート(Eckert)およびベック
(Beck)は示さなかったが、制限分析はtetA解
読領域に最も近い1つの結合部位が残留することを示
す。
【0017】黄色ブドウ球菌(S.aureus)のt
etKの発現を達成する試みにおいて、pCB258プ
ラスミドは便利な開始点を提供する;とくに、このベク
ターのBamHIおよびNcoI部位の間の領域に注目
が集中された。この領域の配列の詳細は図2に見いださ
れる。これを見ると示されるように、tetK遺伝子を
クローニングすることができる便利な制限部位は存在し
ない。この問題を克服するために、ハイブリダイゼーシ
ョンして所望の修飾をもちかつベクターのBamHIお
よびNcoI部位の中にクローニングするためのBam
HIおよびNcoI粘着末端を含有するDNA断片を形
成することができる、1対のオリゴマーを合成する。1
つの鎖を図2に示す(「pCBSa1」と表示する)。
このベクターの中のこの断片の置換は、2つの独特制限
部位、すなわち、開始コドンより上流のかつそれに隣接
するSalI部位、および解読領域内のXhoI部位の
導入を生じ、これらはtetAタンパク質のアミノ酸配
列を変更しない。SalI部位を包含する変化は予期せ
ざる作用を有する。このベクターを使用してE.col
iの中でtetA遺伝子を発現するとき、tetA遺伝
子の発現を誘発するために、親のベクターにより要求さ
れるより高い濃度のIPTGが要求される。これが示唆
するように、この変化はtetAのリボソーム結合部位
[「リボソーム結合部位」はゴールド(Gold)およ
びストルモ(Stormo)(22)により定義される
ように広い意味に解釈される]の強さを変更し、それを
効率に劣るようにさせる。
【0018】次いで、この構成体を使用してE.col
iの中の黄色ブドウ球菌(S.aureus)のtet
K遺伝子の発現を試みる。修飾しないtetK遺伝子
は、E.coliの中に存在するとき、耐性を与えない
ので、多少の変更が要求される。E.coliの中の発
現達成するために、tetK遺伝子は、バクテリオファ
ージM13の中において、クローニングの目的で開始部
位に対して直ぐの5’にSalIを含有するするように
修飾される。さらに、E.coliにおける発現を促進
するために、通常のtetKのTTG開始コドンをAT
Gに突然変異化する。次いで、こうして修飾されたte
tK遺伝子をpCBSa1ベクターの中に結合する。
【0019】このプラスミド構成体を使用して、E.c
oliを形質転換し、そしてtetKの発現について試
験する。明らかに弱化されたリボソーム結合部位の作用
は、E.coliのATG開始コドンの存在によりバラ
ンスされ、インデューサーの不存在下に、約25μg/
mlの適度のレベルのテトラサイクリン耐性を与え、し
たがって低いレベルの黄色ブドウ球菌(Staphyl
ococcus aureus)tetK遺伝子産生物
を産生する菌株を生ずる。
【0020】pCBSa1型の構成体を含有するプラス
ミドをもつ菌株は低いレベルの遺伝子を発現するが、t
et遺伝子より先行する強いtacプロモーターをさら
に除去することによってさえ、発現のレベルを減少する
ことができる。親のpCB258およびプラスミドpC
BSa1の両者において、発現はこのプロモーターによ
り調節される。しかしながら、実質的な発現は、インデ
ューサーの不存在下においてさえ、pCB258から起
こり、そしてより少ない程度に、pCBSa1から起こ
る。発現は、転写開始シグナルではなく、問題の遺伝子
およびそのリボソーム結合部位(すなわち、SDおよび
ATG)を他のプラスミドの中にクローニングすること
によって、さらに減少することができる。新規なプラス
ミドにおける位置は活性的に翻訳開始コドンされる遺伝
子内に存在しないことが好ましい。この遺伝子およびそ
のリボソーム結合部位を含有するインサートを、例え
ば、ベクターおよびインサートを同一酵素により切断す
る場合、既知の方法によりプラスミドの中の特定の位置
に両方の向きにクローニングすることができる。
【0021】テトラサイクリンポンプ阻害因子を検出す
るスクリーニング微生物を発生させることに関して、こ
の型の菌株は理想である。他のテトラサイクリンポンプ
を含有する有機体、例えば、トランスボゾンTn10を
有する菌株は、この型の系においてある数の欠点を有す
る。Tn10は高いレベルのテトラサイクリン耐性を与
え、こうして、完全にテトラサイクリン耐性の菌株にお
いてシグナルを検出することができる前に、阻害すべき
多数のポンプが存在する。また、Tn10のtetA遺
伝子は調節される;流出ポンプの阻害は、テトラサイク
リンの細胞内のレベルの増加に対する応答として、新規
な流出ポンプの合成の増加を生ずるので、阻害因子の作
用は完全にテトラサイクリン耐性菌株により最小となる
であろう。トランスボゾンTn10は、また、リプレッ
サー遺伝子tetR、ならびにtetA遺伝子に寄与す
る;リプレッサーの発現の増加は感受性の減少を引き起
こすことがある(9)。エッカート(Eckert)お
よびベック(Beck)のプラスミドであるpCB25
8は、発現をある程度までコントロールすることができ
るように、修飾されていてさえ、なおその欠点を有す
る。低い、構成的なレベルのtetAの発現は、エッカ
ート(Eckert)およびベック(Beck)の系
が、いくつかの理由で、理想的には適合しない仕事であ
る、テトラサイクリン流出ポンプの阻害因子を検出する
ための、スクリーニング有機体に最適である。第1に、
pCB258を含有する菌株の中のtetAの発現ベク
ターのレベルは、ポンプの阻害因子についてのスクリー
ニングにおける最適な使用になお高過ぎる(MIC=5
0μg/ml、IPTGの不存在下)。第2に、プラス
ミドpCB258上のtetAの発現を誘発するであろ
うラクトースは、スクリーニングすべき発酵ブロス内に
存在することがあり、スクリーンを妨害する。さらに、
pCB258の制限分析は、tet調節領域の2つのオ
ペレーター結合部位の1つがプラスミドpCB258の
中に存在することを示す。tet調節要素を利用し、し
たがってtetR遺伝子を含有するスクリーニング有機
体において、低い構成的なレベルの発現を達成すること
ができない。最後に、別の遺伝子、例えば、tetKの
挿入を可能とする便利な制限部位は適当な領域に存在し
ない。
【0022】明らかなように、特定のpCBSa1配列
内のある種の修飾は、その配列の有用な特性への全体の
作用を変更しないで、可能である。例えば、SalI部
位は任意の制限部位で置換できることが考えられる。ま
た、理解されるように、発現すべき遺伝子および発現の
所望のレベルに依存して、別のプロモーター、例えば、
E.coliのtrpまたはλPLを同様によく使用す
ることができる。また、次の実施例において示すよう
に、発現が無関係のプラスミドについて容易に達成する
ことができ、そして他のプラスミドの中に所望の配列挿
入するために要求される修飾、すなわち、制限部位の修
飾は、この明細書の開示が与えられると、当業者の技量
の範囲内であるので、本発明は特定のプラスミドの使用
に限定されない。
【0023】前のベクターはベクターはポンプ阻害因子
を検出するアッセイの開発のための基準を提供する。し
かしながらアッセイ系における使用に最適に適合する微
生物をつくるために追加の操作を必要とする。テトラサ
イクリンのアッセイまたはポンプ阻害因子のアッセイに
おいて有用な微生物を発生する目的にある種の特性は望
ましく、そして従来入手可能な微生物はすべての要求さ
れる特性を含有する。こうして、アッセイ系を実行する
ためには、理想的な基本の微生物を必要とする。
【0024】本発明のアッセイを開発する目的で、従来
記載されたλRSTET158−43を含有する菌株は
理想的なアッセイの有機体を発生させる便利な基礎を提
供する(9)。λRSTET158−43は、アッセイ
の有機体を表示するとき有用である、ある種の基本的な
特性を有する。例えば、λRSTET158−43は便
利なインジケーター系を有し、この系は予測した生物学
的事象の発生の存在または不存在の視的検出を可能と
し、この場合において、酵素β−ガラクトシダーゼをエ
ンコードするlacZ遺伝子は、トランスボゾンTn1
0からのtetAプロモーターあとtetA遺伝子の不
存在下に融合する。前述したように、tetAプロモー
ターからの転写はtetR遺伝子産生物、テトラサイク
リンリプレッサーにより調節される。細胞をテトラサイ
クリンの不存在下に成長させるとき、転写はtetAプ
ロモーターから開始されない。細胞がテトラサイクリン
と直面するとき、テトラサイクリンは細胞の中に入り、
リプレッサーと結合しそしてそれを活性化し、そしてm
RNAが作られる;換言すると、テトラサイクリンの存
在下に、tetAプロモーターは誘発され、そしてte
tA遺伝子の発現が起こる。同様に、tetA−lac
Zの融合の場合において、誘発およびβ−ガラクトシダ
ーゼの発現を測定する。このタイプの検出系は、β−ガ
ラクトシダーゼ基質が培地の中で誘発されるとき、アッ
セイのプレート上の色の変化の指示の認識が容易である
ために、とくに有用である。しかしながら、認識される
ように、アッセイ系はlacZの融合の使用に限定され
たない;tetAプロモーターの誘発のとき検出可能な
シグナルを提供する任意のインジケーター、例えば、ル
シフェラーゼ系またはクロランフェニコールアセチルト
ランスフェラーゼ系は許容されうる。
【0025】好ましい実施態様において、融合構成体は
単一の遺伝子コピーとしてアッセイの微生物の中に存在
する。融合遺伝子をマルチコピーのプラスミド上でクロ
ーニングする場合、細胞が培地の中でテトラサイクリン
の不存在下に成長するとき、産生されるインジケーター
(例えば、β−ガラクトシダーゼ)のバックグラウンド
は、記載された有機体(11)におけるように、かなり
高い。次の実施例において、lacZ−tetA融合が
E.coliの染色体の中に組み込まれたλバクテリオ
ファージ上に位置する実施態様を記載する;しかしなが
ら、単一のまたは低いコピー数のプラスミド上の挿入
は、また、許容されうる。
【0026】それ以上の修飾は、特別にtetR遺伝子
に関すると、また、アッセイの感度に寄与する。tet
Rは通常マルチコピーのプラスミド上に存在するが、好
ましい実施態様において、それは低いレベルで存在す
る。「低いレベル」のリプレッサーとは、10ngまた
はそれより少ないテトラサイクリンに対する感受性を与
える量を意味する。これを達成する1つの方法は、「誤
った」向きでプラスミド遺伝子、blaの中に挿入され
た、それ自身のプロモーターをもたないtetR遺伝子
をクローニングすることによって達成される(9)。こ
の方法において、非常にわずかのリプレッサータンパク
質をつくり、こうしてこの系をトリガーして極めて低い
レベルのテトラサイクリンにおいて誘発する。これらの
特性を有するアッセイ有機体は、テトラサイクリンの検
出において、従来記載されたアッセイ有機体(11)よ
りも感受性である。
【0027】しかしながら、前述の有機体(9)は、3
7℃において成長することができないという欠点が存在
する。これは、CIタンパク質、λリプレッサーは温度
感受性であり、そして37℃の加熱に応答して誘発され
るためである。バクテリアの変異型の菌株は、野生型λ
リプレッサーを含有するので、37℃において成長する
ことができる(19)。この種類の菌株は利点を有し、
アッセイは37℃においていっそう急速に成長する細胞
を使用して実施することができ、例えば、アッセイはそ
の全体において単一の日に実施することができることが
保証される。また、それは偶発的な温度の変動がアッセ
イの結果に影響を与えないという利点を有する。しかし
ながら、この菌株は、野生型CIアレルをもち、テトラ
サイクリンに加えて、DNA損傷因子、例えば、ミトマ
イシンCに対して感受性であるという欠点を有する。こ
のクラスの化合物(これらは試験すべき材料の中に存在
する可能性が非常に高い)は、また、37℃で成長でき
るように修飾したこの有機体においてβ−ガラクトシダ
ーゼの産生を誘発するであろう。これは許容されえない
アッセイにおける特異性の欠如を潜在的につくる。この
問題は、Ind−表現型(13)を引き起こし、λがS
OS系により誘発されなくさせる、CI遺伝子の突然変
異したアレルを置換することによって克服される。
【0028】前述の有機体はテトラサイクリンを検出す
る種々のアッセイにおいて有用である。例えば、プレー
トのアッセイにおいて、そのように構成した細胞を柔寒
天と混合し、そしてプレートの中に注ぐ。試験すべき試
料の化合物を寒天にまたは含浸したディスクの中に直接
適用し、そしてインキュベーションする。インキュベー
ション後、プレートを適当な基質でオーバーレイして、
インジケーター遺伝子の発現を検出する。例えば、la
cZ遺伝子を使用するとき、プレートを6−ブロモ−2
−ナフチル−β−D−ガラクトピラノシドおよび適当な
色素でオーバーレイする;β−ガラクトシダーゼの存在
は記載されたように(11)紫色のスポットにより指示
される。β−ガラクトシダーゼ活性を測定する液体アッ
セイを、また、使用することができる(10、12)。
【0029】テトラサイクリン流出ポンプの阻害因子の
アッセイにおいて使用するために、このような有機体の
それ以上の修飾を実施する。前述した基本的微生物は、
流出ポンプ遺伝子を有するプラスミドを添加して、使用
される。最も感受性のアッセイ系を生成するために、利
用するプラスミドは、非常に低いレベルのテトラサイク
リン耐性を与えるように設計した、前述したようなもの
である。好ましい実施態様において、この低いレベルの
耐性は、その転写開始シグナル(プロモーター)ではな
く、流出ポンプ遺伝子およびそのリボソーム結合部位の
シグナルをあるプラスミドの「不活性の」領域の中にク
ローニングすることによって達成される。上に示したよ
うに、特定の新規なDNA構成体はそれらのコントロー
ル下に遺伝子の減少した発現を提供する;この追加の段
階は、自然プロモーターの影響を除去することによっ
て、既に低いレベルの発現の1段階をさらに取る。これ
らの構成体は、本発明のアッセイのために、任意のテト
ラサイクリン流出ポンプの遺伝子とともに使用すること
ができるが、tetAおよびtetKは好ましい試験す
べきポンプである。
【0030】好ましい実施態様において、操作したプラ
スミドにより与えられる耐性のレベルは25μg/ml
以下、好ましくは10μg/ml以下である。次いでス
クリーンを実施することができる。以下の実施例におい
て、これらの要件を満足するスクリーニング有機体の2
つの特定のタイプを記載する。1つの菌株KB4はプラ
スミドpBT401の中に挿入されたtetA遺伝子を
含有し、pBT401は、100ng/mlより多いテ
トラサイクリンに対して耐性であるKB3indのTn
10誘導体と反対に、10μg/mlより少ないテトラ
サイクリンに対する耐性を与える。流出ポンプの遺伝子
の挿入の効果は図10に示されている。菌株KB3in
dはテトラサイクリン感受性であり、そしてちょうど5
〜10ng/mlのテトラサイクリンに暴露するとき、
最大に誘発する。対照的に、トランスボゾンTn10の
存在は、テトラサイクリン濃度が1μg/mlのテトラ
サイクリンに到達するまで、完全な誘発を防止する。テ
トラサイクリンに対する中程度の耐性を生ずる、菌株K
B4において産生された流出ポンプは、Tn10菌株よ
り効率的に5ng/mlの存在下にβ−ガラクトシダー
ゼの誘発を防止する。こうして、より多くのポンプは、
菌株KB4を非常に低い濃度のテトラサイクリンに暴露
するとき、合成することができ、Tn10菌株と比較し
たときでさえ、テトラサイクリンの内部のテトラサイク
リン濃度の減少を生ずる。しかしながら、濃度がわずか
にのみ増加するとき、KB4はより多くの流出ポンプを
作ることによって応答することができず、そしてテトラ
サイクリン濃度が30ng/mlに増加するとき、完全
な誘発が起こる。こうして、KB4はテトラサイクリン
耐性により最適であることができる。菌株KB5はKB
4に対して同質遺伝子であるが、ただしtetK遺伝子
はtetA遺伝子の代わりに存在する。KB5のMIC
は、また、約10μg/μlのテトラサイクリンであ
る。tetK遺伝子は菌株KB4と比較して誘発曲線の
同様なシフトを生ずる。
【0031】ポンプ阻害因子についてのアッセイの2つ
のタイプはこのタイプのスクリーニング有機体を使用し
て設計する。第1はシナージイ(Synergy)アッ
セイであり、これはテトラサイクリンと組み合わせて有
機体を殺す化合物または組成物の能力を決定する。好ま
しくは、スクリーンは5μg/mlのテトラサイクリン
の存在下に成長の阻害を引き起こすが、その不存在では
引き起こさない。簡単に述べると、シナージイ(Syn
ergy)アッセイにおいて、スクリーニング細胞はテ
トラサイクリンのアッセイについて前述したように処理
するが、ただし寒天培地はスクリーンにおいて使用すべ
き菌株についてほぼMICである、5μg/mlのテト
ラサイクリンを含有する。成長の阻害は紫色の欠如によ
り検出される。あるいは、細胞をテトラサイクリンの液
体アッセイについて前述したように処理するが、ただし
細胞は5μg/mlのテトラサイクリンを含有する培地
にシフトされる。
【0032】第2の型のアッセイは阻害アッセイであ
る。このアッセイは、β−ガラクトシダーゼの完全な誘
発が菌株KB3ind(図10)、すなわち、感受性菌
株において5〜10ng/mlのテトラサイクリンの存
在下に起こるという事実に頼る。しかしながら、テトラ
サイクリンの細胞内の濃度は流出ポンプの作用のために
残基菌株において減少する傾向がある。したがって、培
地の中のより多くのテトラサイクリンは、誘発に十分な
テトラサイクリンを細胞内に蓄積するために要求される
であろう。このアッセイは、耐性菌株について阻害以下
のレベルのテトラサイクリンの存在下にβ−ガラクトシ
ダーゼ(またはインジケーター遺伝子)の誘発を引き起
こす化合物を検出するように設計する。とくに有望な化
合物は、シナージイ(Synergy)アッセイにおい
て成長の阻害および阻害アッセイにおいて誘発を引き起
こすものであろう。
【0033】次の実施例によって、本発明をさらに説明
する。これらの実施例は本発明を限定しない。
【0034】
【実施例】実施例 プラスミドpCBSa1の構成 BamHIおよびNcoI末端を含有する、下に示す、
1対の合成した相補的オリゴマーを、標準結合条件
(8)を使用して、pCB258(7)の大きいBam
HI/NcoI断片に結合する。
【0035】
【化1】
【0036】プラスミドpCBSa1はpCB258の
中に存在するテトラサイクリンのオペレーター結合部位
について欠失されており、そして2つの独特制限部位を
含有する;開始コドンtetAに対して直ぐに5′のS
alI部位および遺伝子によりエンコードされるアミノ
酸配列を変更しないtetAの解読領域の中のXhoI
制限部位。BamHI部位は、また、pCBSa1にお
いて独特である。
【0037】tetKを含有する発現ベクターの構成 E.coliにおいてtetK遺伝子を発現するpCB
Sa1誘導体を2工程において構成する。第1に、M1
3バクテリオファージ、MC71(3)の中のtetK
遺伝子を、クンケル(Kunkel)ら(15)に従
い、オリゴヌクレオチド仲介部位特異的突然変異誘発を
使用して突然変異化する。オリゴマー5′−CCTCA
AGTAAAGAGGTCGACACATGTTAGT
TTAG−3′を使用して、ATGに対する天然に存在
するtetK開始コドンを変更し、そして新しい開始コ
ドンのちょうど上流にSalI制限部位を導入する。次
いで、修飾されたtetK遺伝子を含有するRFIファ
ージDNAをSalI/HindIIIで消化し、そし
て、pCBSa1をSalI/HindIIIで消化し
たとき、発生した大きい断片の中に結合して、プラスミ
ドpGG57を生成する。tetK遺伝子のもとのTT
G開始コドンを含有する同質遺伝子のプラスミド、pG
G71と呼ぶ、を、また、2工程で構成する。オリゴマ
ー5′AAGAGGTCGACTTGTTTAGTTA
AG3′を使用して、tetKのための自然(TTG)
翻訳開始コドンに隣接してSalI制限部位を導入す
る。プラスミドpCBSa1を上に概説した方法で構成
する。すべてのファージ構成体の配列を標準の手順
(8)に従いDNA配列分析により評価する。
【0038】tetK遺伝子は、プラスミドpGG57
をSalIおよびHindIII酵素で消化し、そし
て、標準の技術(8)に従い、プラスミドpACYC1
84をHincIIおよびHindIII酵素で消化す
ることによって発生した大きい断片に2.7Kbの断片
を結合することによって、別の発現ベクター上にクロー
ニングする。生ずる組み換え体は、pGG76と表示
し、lacI遺伝子、tacプロモーター、引き続いて
ATG開始コドンを含有するtetK遺伝子を含有す
る。
【0039】プラスミドpBR322からのテトラサイ
クリン流出ポンプをエンコードするtetC遺伝子を、
標準の技術(8)を使用して、ポリメラーゼ連鎖反応に
よりこの発現系の中に転移して、ATG開始コドンの直
前でSalIを操作する。生ずるプラスミドをSalI
およびNheI酵素で消化し、そしてtetC解読領域
の5′末端を含有する小さい断片を分離する。tetC
の3′末端は、pBR322をAvaI酵素で消化し、
クレノー酵素でフィルインし、そしてNheI酵素で消
化することによって分離する。全体のtetC解読領域
を3方結合により発現系の中に結合し、ここで発現ベク
ターはHindIIIで消化し、フィルインし、そして
SalI酵素で消化することによって調製する。(2方
結合はtetC遺伝子内のSalI部位の存在のために
直接的では内。)全体のtetC遺伝子を含有するプラ
スミドを菌株MC1061の形質転換後分離し、アンピ
シリン耐性について選択する。標準の技術を使用する
(9)。
【0040】菌株MC1061内のプラスミドpCB2
58のテトラサイクリン耐性は、高いレベルのIPTG
を培地に添加したときでさえ、15μg/mlである。
テトラサイクリン耐性のレベルはpBR322により与
えられるテトラサイクリン耐性より少なくとも5倍低
く、発現の最適なlvが達成されないことが示される。
したがって、多少の誘発を可能とする、0.1ミリモル
のIPTGを、また、含有したLB寒天の中で、100
μg/mlのテトラサイクリンの存在下に生き残ること
ができる突然変異体が選択される。プラスミドpGG7
5を含有する、1つの突然変異誘導体を分離し、そして
引き続く構造において使用する。形質転換体は高いテト
ラサイクリン耐性について事実生ずるので、突然変異は
プラスミド上に位置すると決定される。tetC解読領
域内の突然変異の可能性は、標準の技術(8)により、
全体のtetC解読領域を配列決定し、そして野生型配
列のみを見いだすことによって排除される。
【0041】テトラサイクリン耐性の決定 プラスミドpCBSa1、pGG57、pGG71、p
GG75またはpGG76を含有するE.coli菌株
MC1061を、50μg/mlのアンピシリンを含有
するルリア・ブロス(Luria Broth)(2)
の中の一夜の培養により、テトラサイクリン耐性につい
て試験する。各一夜の培養物の1:50の希釈物を新鮮
なL−Aブロスの中に接種する。指数的に成長する細胞
を0.85%の生理的塩類溶液の中に系統的希釈し、こ
うして各プレートを200〜500細胞で接種する。ア
ンピシリン(50μg/ml)を含有し、ある範囲の濃
度のIPTGおよびテトラサイクリン(0.001ミリ
モル〜1.0ミリモルのIPTGおよび0〜200μg
/mlのテトラサイクリン)を含有するL寒天(pH
6.8−7.0)上に細胞を広げる。プレートを37℃
において18〜20時間インキュベーションし、そして
最小阻害濃度(MIC)を細胞の少なくとも90%がコ
ロニーを形成するのを防止する濃度(LD90)として
決定する。pCBSa1、pGG57、pGG71、p
GG75またはpGG76の比較を図4に示す。プラス
ミドpCBSa1は、pCB258と比較したとき、同
一レベルのテトラサイクリン耐性を与える;しかしなが
ら、pCB258はIPTGの不存在下により高い耐性
を与える(MIC=50)。さらに、ちょうど0.1ミ
リモルのIPTGはpCB258を含有する細胞を殺す
ために十分であるが、1ミリモルのIPTGはpCBS
a1を含有する細胞を殺すために必要である。こうし
て、リボソーム結合部位の変更は示される。プラスミド
pGG57は、ATG開始部位をもつtetK遺伝子を
含有し、また、低いレベルのIPTGにおいて成長させ
るとき、耐性を与え、それ以上の誘発は細胞の死亡を引
き起こす。TTG開始コドンを含有するプラスミドpG
G71は、高いIPTGレベルにおいてのみ起こる、極
端に低いレベルの耐性を与える。この結果は、E.co
liの中のtetK遺伝子の発現においてATG開始部
位の重要性を示す。
【0042】pGG76のtetKの発現の結果は図5
に示す。プラスミドpGG76はpACYC184の複
製の由来を含有するが、プラスミドpGG57はpBR
322に頼る。この図面が示すように、IPTGで誘発
すると、pGG76を有するE.coli菌株MC10
61はpGG57を有するMC1061に対する同様な
テトラサイクリン耐性のプロフィルを示すが、ただしよ
り多くのIPTGは最大のテトラサイクリン耐性を達成
するために要求される。これは、pACYC184誘導
体がpGG57より低いコピー数で存在し、したがって
完全な耐性を与えるためにより多くのIPTGを必要と
することがあるという事実と一致する。全体的に、これ
らの結果が示すように、tetKの調節可能な発現は無
関係のプラスミドの型において使用することができる。
【0043】無関係のtetK発現プラスミドの構成 プラスミドpGG56、pGG71、pGG76および
pCBSa1はtet遺伝子のより低い発現において有
用であり、tetR遺伝子産生物による調節の特徴は除
去され、そしてリボソーム結合部位は翻訳が弱化される
ように変更される。しかしながら、プラスミドのすべて
は、誘発可能なプロモーターを調節する調節要素、すな
わち、lacI遺伝子を含有する。スクリーニング有機
体の目的のために、この最終レベルの調節を排除して、
tetK遺伝子が低い構成的レベルで発現されるように
する。この目的で、トランスボゾンTn10のtetA
遺伝子を含有するプラスミドpBT401(9)は、プ
ラスミドpCBSa1をSmaI制限酵素で消化し、そ
してプラスミドpBT401の中に小さい断片を結合す
ることによって構成し、これをBamHI酵素で消化
し、そしてクレノー酵素で記載するようにクレノー酵素
でフィルインする。テトラサイクリン耐性を与える構成
体において、制限分析により決定して、遺伝子はカナマ
イシン耐性(apn)遺伝子と同一の向きである。この
遺伝子が反対方向にあるとき、テトラサイクリン耐性は
検出されない。黄色ブドウ球菌(S.aureus)の
tetK遺伝子を含有する同質遺伝子のプラスミドは、
tetK源としてプラスミドpGG57を使用して同様
に構成する。
【0044】これらのプラスミドを使用して、テトラサ
イクリン流出ポンプの阻害因子についてのスクリーニン
グアッセイにおける使用に適当なE.coli菌株を形
質転換する。
【0045】テトラサイクリン流出ポンプの基質の特異
従来の研究が示唆するように、テトラサイクリン流出ポ
ンプは異なるテトラサイクリンを認識し、そして送り出
す能力を変化する(11)。この解釈は別の説明により
制限される。例えば、差は宿主菌株の感受性に起因する
ことがありうる。さらに、流出ポンプがより強いテトラ
サイクリン耐性を与える場合、誘導体、例えば、ミノカ
イクリンに対する低いレベルの耐性が、すべてのテトラ
サイクリン基質を送る能力の増大と反対に、ポンプがミ
ノカイクリンを認識する能力に起因するかどうかを区別
することは困難である。「よりすぐれた」ポンプが、よ
り効率よいポンプであるよりむしろ、単に致死的がより
低く、より大きい数における許容されることさえ可能で
ある。他の可能性を除外しかつ唯一の変数として異なる
基質を見るために、tetA、tetCおよびtetK
がエンコードするポンプが種々のテトラサイクリンに対
する耐性を単一の宿主菌株MC1061を与える能力
を、本発明の低いレベルの調節された系を使用して研究
する(表1)。この発現系を使用して、密接に関係する
流出系、tetAおよびtetCは異なるテトラサイク
リン類似体に対する基質の特異性の顕著な差を示ないこ
とが明らかにされた。さらに、IPTG濃度をtetA
を有するMC1061について減少して、テトラサイク
リン耐性がtetC菌株と同一であるようにするとき、
他のテトラサイクリンに対する耐性の小さい差は消失す
る。対照的に、tetK流出系はテトラサイクリン誘導
体のミノサイクリン、ドキシテトラサイクリンおよび6
−デメチル−6−デオキシテトラサイクリンを送り出す
能力の差を事実示す(表1)。こうして、低いレベルの
調節された発現系は、別の説明を除外し、そしてテトラ
サイクリン流出ポンプの間の基質の特異性の真の差を決
定することができる。
【0046】
【表1】
【0047】pGG57、pCBSa1またはpGG7
5を含有するE.coli菌株MC1061を使用し
て、テトラサイクリンならびに6つのテトラサイクリン
類似体についてMIC(LD90)を決定する。各プラ
スミドは最大の誘発のために異なるレベルのIPTGを
必要とする。MICの研究はpGG57を含有するE.
coli菌株MC1061について0.01ミリモルの
IPTGの存在下に実施する。0.5ミリモルのIPT
Gのレベルは、pGG75を含有するE.coli菌株
MC1061の最適な誘発のために要求される。pCB
Sa1を含有するE.coli菌株MC1061は、最
大の誘発のために0.1ミリモルのIPTGのIPTG
レベルを必要とする。これらのMICの研究のすべては
二重反復実験において実施する。
【0048】テトラサイクリンのアッセイ tet感受性スクリーニング有機体の構成 λstet158−43(9)は、(a)Tn10から
のtetAプロモーターへのlacZの転写的融合;
(b)bstβ−ガラクトシダーゼからCIII遺伝子
への欠失、gam遺伝子の損失、RecA(組み換え欠
如)E.coli宿主菌株におけるプラーク形成能力の
損失を生ずる;および(c)cI857アレル、これ
は、リソゲンを37℃において成長させるとき、誘発お
よび細胞の溶解を引き起こす。後者の特性はスクリーニ
ング微生物における使用に望ましくないと考えられる。
したがって、λ交雑を実施して、望ましい融合遺伝子を
保持するが、37℃において成長しそしてRecA宿主
において複製することができ、ならびにDNA損傷因子
のために誘発を防止するCIind突然変異を有するハ
イブリッドのファージ得るようにする。適当なハイブリ
ッドを達成するために、融合を含有しないが、CIin
dアレルおよびgam+遺伝子を有するλW3(16)
とλstet158−43を交雑させて、RecA宿主
菌株の中で複製させる。2つのファージの等しい多重性
を使用して、標準遺伝学的技術(17)に従い、中性
(Rec+)宿主菌株NK5031を同時感染させる。
生ずるファージ調製物を使用して、gam+ファージの
みに対するプラークの形成を可能とする、MC4100
のRecA56誘導体を37℃において感染させる。C
Iindアレルの存在は37℃において濁ったプラーク
についてスクリーニングすることによってアッセイす
る。なぜなら、CI587アレルは温度感受性のリプレ
ッサーをエンコードするし、リソゲンが形成することが
できないので、37℃において透明なプラークを生ずる
からである。lacZ融合の存在は、β−ガラクトシダ
ーゼのインジケーターのX−galを培地の中に含める
とき、ブルーのプラークについてスクリーニングするこ
とによって指示される。
【0049】プラークの精製後、ファージ調製物を作
る。ブルーのgam+ファージを含有するリソゲンは、
ファージをNK5031細胞の菌叢上にスポッティング
し、そして37℃において成長することができるブルー
のコロニーについて数回ストリーキングすることによっ
て得られる。
【0050】プラスミドpBT401は、tetR遺伝
子を含有し、標準手順(8)に従い、カナマイシン耐性
について選択することによって、ハイブリッドλファー
ジを含有する菌株の中に形質転換することができる。形
質転換体の菌株KB3indは、β−ガラクトシダーゼ
の誘発によりテトラサイクリンに対して応答する。
【0051】テトラサイクリンについての試験における
KB3indの使用 テトラサイクリンを検出するために、従来記載されたア
ッセイ(11)に類似するプレートのアッセイを開発す
る。細胞を25μg/mlのカナマイシンを有するルリ
アブロス(Luria Broth)(NaOHでpH
7.5に調節した)の中で0.5吸収単位(600n
m)の細胞密度に成長させる。培養物の25mlの試料
を遠心により収穫し、そして1mlのブロスの中に再表
面させる。細胞を25mlの柔寒天(1%、w/v)と
混合し、そして22cm2のNUNCプレート(Cor
ning)内の100mlのLB(pH7.5)+カナ
マイシン上に注ぐ。試料を2〜15μlをスポッティン
グするか、あるいは化合物で含浸したディスクを適用す
ることによって適用し、そしてプレートを37℃におい
て3〜4時間インキュベーションする。プレートを2m
lのジメチルスルホキシド中に溶解した13.5mgの
6−ブロモ−2−ナフチル−β−D−ガラクトピラノシ
ドおよび86.5mgのファーストブルー(Sigm
a)を含有する溶液でオーバーレイし、これに柔寒天を
添加する。β−ガラクトシダーゼは紫色のスポットの存
在により検出される。
【0052】CIindアレルは期待するように機能的
であることを確かめるために、菌株KB3indを前述
のプレートアッセイにより試験する。22.5ngまで
のブレオマイシン、150ngのミトマイシンCまたは
150ngのグリアーゼ阻害因子シノジン(18)を含
有する3μlの試料を、前述したように、プレート上に
スポッティングする。CIindアレルをもつλリソゲ
ンを含有すると信じられる菌株について、成長阻害因子
のゾーンを除外して、β−ガラクトシダーゼは検出され
ない。対照菌株、すなわち、cI野生型アレルを含有す
るNK5031(λStet158−50)(19)
は、β−ガラクトシダーゼを誘発することによって3つ
の試薬に応答する。
【0053】次いで、KB3indを使用するアッセイ
の感度を決定する。プレートのアッセイを使用して、3
0μg/mlから30ng/mlまでの範囲のテトラサ
イクリン濃度を含有する、10mlの試料を日常的に検
出する(図8)。こうして、300pg程度に少ないテ
トラサイクリンは日常的に検出され、そして時には10
0pg程度少ないテトラサイクリンが検出される。
【0054】あるいは、液体アッセイをまた使用する。
細胞をLB(pH7.5)の中で成長させ、そしてテト
ラサイクリンを含有する試料を、培養物の密度が0.1
OD単位であるとき、アリコートに添加する。細胞の3
〜4世代後、各アリコートをβ−ガラクトシダーゼ活性
について記載されているように(10、12)測定し、
そしてミラー(Miller)単位(12)を決定す
る。液体アッセイにおいて、0.1ng/mlの程度に
少ないテトラサイクリンを検出することができ、そし
て、バートランド(Bertrand)ら(9)により
報告されている従来の結果と一致して、5〜10ng/
mlは完全な誘発を生じた(図9)。プレートアッセイ
および液体アッセイの両者について、この菌株は従来報
告されたスクリーニング有機体(11)よりいっそう感
受性である。
【0055】プレートアッセイまたは液体アッセイのい
ずれも、抗バクテリア活性を有することが従来知られて
いるすべてのテトラサイクリンを検出することができ
る。これらの化合物は、次のものを包含する:テトラサ
イクリン、クロロテトラサイクリン、ミノサイクリン、
ドキシサイクリン、6−ジメチルクロロテトラサイクリ
ン、および6−デオキシ−6−ジメチルテトラサイクリ
ン。テトラサイクリンのアンヒドロ誘導体を、また、検
出することができ、従来の結果(11)と一致する。
【0056】種々の他の抗生物質をプレートアッセイを
使用して活性について試験して、他の抗生物質が陽性の
シグナルを生ずるかどうかを試験する。表2は、アッセ
イのプレート上に配置したディスクにおいて、いくつか
の化合物が制限された程度に紫色を生成することを示
す。しかしながら、陽性のシグナルを生ずる非特異的薬
物の量は誘発に必要なテトラサイクリンの量より3桁大
きい。成長の阻害の主要な量を取り囲む紫色のリング
は、非特異的薬物を適用したときにのみ、検出可能であ
る。大きい成長阻害のゾーンを取り囲む薄い紫色のリン
グは、例えば、色測定試薬に対して細胞を透過性とする
人工物であることがあり得る;β−ラクタムのクラスの
抗生物質のメンバーが時にはこの応答を引き起こすこと
は興味あることである。いずれの場合においても、明ら
かなように、アッセイの有機体はテトラサイクリン類を
非常によく識別し、しかも広範な種類のテトラサイクリ
ン構造に対して感受性である。この結果を再び強調する
ために、ほぼ250ngの所定の薬物を含有する2〜3
μlの試料ををアッセイプレート上に適用することによ
って、第2の組の実験を実施する(表3)。試験した種
々の薬物のいずれも陽性の応答を生じない。
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】 表 3 テトラサイクリン、阻害およびシナージイ のアッセイにおいて試験した化合物 抗生物質のクラス 抗生物質の名称 未知 抗生物質A1531 未知 抗生物質A4825 未知 抗生物質A7363 未知 抗生物質A9537 未知 抗生物質AM374#22 ノナゾマイシン アクチノマイシン アクチノマイシン粗製物 アミノグリコシド 抗生物質AM31ベータおよびガンマ アミノグリコシド 抗生物質BM123、Alba、SO4 アミノグリコシド 抗生物質BM782 アミノグリコシド 硫酸パロモマイシン アンサマイシン ゲルダマイシン アンチフンガル アンチプロトゾイン アウロドックス型 抗生物質C08078アルファ 塩基性マクロリド ロイコマイシン 塩基性マクロリド レロマイシン、LL−AM684ベータ ベータラクタム ペニシリンN粗製物 クロランフェニカル クロランフェニカル 環状デプシペプチド 環状抗生物質A0341ベータ、塩酸塩 環状デプシペプチド エタマイシン、Na塩 環状デプシペプチド バリノマイシン/マイチサイド 環状ペプチド バシトラシン 環状ペプチド ノナクチン(AE409ガンマ) 環状ペプチド ポリミキシン−B−SO4 フンガルメタボライト 抗生物質V214X フンガルメタボライト 抗生物質V241W フンガルメタボライト 抗生物質Z−1220A#3 フンガルメタボライト クラバシン/パツリン フンガルメタボライト フサリン酸 フンガルメタボライト クリオトキシン グリコペプチド 硫酸アボパルシン グリコスペルミジン 抗生物質BM123ガンマ、HCl ヒグロマイシン ヒグロマイシンA リノマイシン リンコマイシンHCl リポプチド アスパルトシン、Na塩 マクロライド ニュートラムシン 種々雑多なもの アクチトズ酸/マイコバシジン 種々雑多なもの アラゾペプチン 種々雑多なもの シトリニン 種々雑多なもの ウスン酸 ナフトキノン フレノリシン(AC860アルファ) ネトロプシン ネトロプシン、HCl ヌクレオシド アングスタマイシン ヌクレオシド ブラストシジン「s」 ヌクレオシド ヌクレオシジン ヌクレオシド プロマイシンアミノヌクレオシド ヌクレオシド プロマイシンHCl オルトソミシン類 アビラマイシン フェナジン フェナジン アルファ−COOH 植物ホルモン ジベレリン酸 ポリエン ニスタチン ポリエーテル 抗生物質BL580アルファ キノサイクリン イソキノサイクリンHCl(AA575ガン マ) キノマイシン型 レボマイシン ストレプトトリシン型 抗生物質AC541、硫酸塩 アラシル−ペプチド 抗生物質BO2964 ビオマイシン ビオマイシン、硫酸塩 ビルギニアマイシン型 ストレプトマイシン/ベルチマイシン ほぼ250ngの示した薬物を各アッセイプレート上に
スポッティングした。これらの薬物のいずれも、テトラ
サイクリンのアッセイ、阻害アッセイまたはシナージイ
(Synergy)アッセイについて試験して陽性では
なかった。
【0060】レダーレ(Lederle)コレクション
からの、テトラサイクリンを産生することが知られてい
る種々の菌株を定常期に成長させる。すべては、低いレ
ベルのクロロテトラサイクリンを産生する、もとのヅッ
ガー(Duggar)分離物、菌株A377、を包含す
る、プレートアッセイにおいて試験して日常的に陽性で
ある。未知の培養物をアッセイしてテトラサイクリン産
生体を検出するとき、もとのヅッガー(Duggar)
菌株を同一の成長法により成長させ、そして陽性の対照
として試験する。さらに、土から分離された未知の培養
物の発酵ブロスはテトラサイクリン誘導体の産生物とし
て同一される。
【0061】tet耐性のスクリーニング有機体の構成 トランスボゾンTn10のtetA遺伝子を含有する誘
導体のプラスミドpBT401(9)は、プラスミドp
CBSa1をSmaI制限酵素で消化し、そして記載さ
れているように(8)BamHI酵素で消化しそしてク
レノー酵素でフィルインしたプラスミドpBT401の
中に、小さい断片を結合することによって構成する。テ
トラサイクリン耐性を与える構成体において、遺伝子
は、分析分析により決定して、カナマイシン耐性遺伝子
と同一の向きである。遺伝子が反対向きにあるとき、テ
トラサイクリン耐性は検出されない。カナマイシン耐性
遺伝子を過ぎる読み過ごし転写は低いレベルのtetA
遺伝子をを説明することができる。黄色ブドウ球菌
(S.aureus)のtetK遺伝子を含有する同質
遺伝子のプラスミドは、tetKの源として、前述のプ
ラスミドpGG57を使用して同様に構成する。これら
のプラスミドの両者を、記載したハイブリッドのλファ
ージを含有する菌株NK5031の誘導体の中に形質転
換する。菌株KB4はtetAを含有する。菌株KB5
はtetKを含有する。
【0062】図10は、KB3ind、KB4およびK
B5を使用して観測された誘発の比較を示す。KB3i
ndはテトラサイクリン感受性であり、そしてちょうど
5〜10ng/mlのテトラサイクリンにおいて最大に
誘発する。KB4は、tetA遺伝子を含有し、10μ
g/mlより少ないテトラサイクリンに対する耐性を与
え、これに対して、KB3indのTn10誘導体は1
00μg/mlより多いテトラサイクリンに対して耐性
である。KB4は、多分その構成的発現のために、Tn
10菌株より効率よく5ng/mlの存在下に誘発を防
止する。これはテトラサイクリンの内部の濃度を減少
し、そしてTn10菌株と比較して誘発をほとんど生じ
ない。しかしながら、テトラサイクリン濃度がほんのわ
ずかに増加するとき、菌株KB4はより多くの流出ポン
プを作ることによって応答することができず、そしてテ
トラサイクリン濃度が30ng/mlに増加するとき、
完全な誘発が起こる。Tn10菌株は完全な誘発のため
に1μg/mlのテトラサイクリンを必要とする。こう
して、菌株KB4は、非常にわずかのポンプの阻害が応
答を生ずることができるという意味において、テトラサ
イクリン流出ポンプの阻害因子の検出により、最適に近
いと思われる。
【0063】菌株KB5は、tetA遺伝子が低いレベ
ルのテトラサイクリン耐性を与える以外、菌株KB4に
対して同質遺伝子的である。菌株KB5のMICは、ま
た、約10μg/mlのテトラサイクリンである。te
tA遺伝子は菌株KB4と比較して誘発曲線の同様なシ
フトを生ずる。両者の菌株を、テトラサイクリンの不存
在下におけるよりゆっくりであるにもかかわらず、5μ
g/mlのテトラサイクリンの存在下に成長する。
【0064】流出ポンプの阻害因子についてのアッセイ tetA遺伝子産生物(菌株KB5を使用する)または
tetK遺伝子産生物(菌株KB4を使用する)の阻害
因子を検出するために、2つのアッセイを開発する。阻
害アッセイにおいて、寒天培地が5ng/mlのテトラ
サイクリンを含有する以外、絵うのテトラサイクリンの
スクリーンにおいて記載したように、菌株KB4または
菌株KB5の細胞を処理する。あるいは、液体アッセイ
をまた開発する。細胞をまずLB(pH7.5)の中で
成長させる。次いで細胞を5ng/mlのテトラサイク
リンを含有する培地に移し、そしてテトラサイクリンを
含有する試料をアリコートに添加する。次いで細胞をイ
ンキュベーションし、そしてテトラサイクリンのアッセ
イについて記載したようにアッセイする。阻害アッセイ
は、tetAの完全な誘発が菌株KB3indにおいて
5〜10ng/mlのテトラサイクリンの存在下に起こ
るという事実に頼る(図10)。しかしながら、細胞内
濃度はテトラサイクリン耐性菌株において流出ポンプの
作用のために減少するので、誘発するために十分なテト
ラサイクリンを細胞の内側に蓄積ためにはより多いテト
ラサイクリンを培地の中に必要とするであろう。阻害ア
ッセイは、耐性菌株について誘発以下のレベルのテトラ
サイクリンの存在下にβ−ガラクトシダーゼの誘発を引
き起こす化合物を検出するように設計する。
【0065】シナージイ(Synergy)アッセイに
おいて、寒天培地が、菌株KB4またはKB5のMIC
付近である、5μg/mlのテトラサイクリンを含有す
る以外、プレートアッセイについて前述したように、細
胞を処理する。成長の阻害は、色測定試薬を含有するオ
ーバーレイ後の紫色の生成の欠如により、検出される。
あるいは、5μg/mlのテトラサイクリンを含有する
培地に細胞を移す以外、液体アッセイについて前述した
ように、細胞を処理する。このスクリーンは、テトラサ
イクリンと比較してアッセイの有機体を殺す化合物、抗
生物質、発酵ブロスなどを検出する、すなわち、テトラ
サイクリンの不存在下ではなく、5μg/mlのテトラ
サイクリンの存在下に成長の阻害を引き起こす物質を検
出するように、設計する。
【0066】理想的な化合物は、シナージイ(Syne
rgy)アッセイにおいて成長の阻害を引き起こし、そ
して阻害アッセイにおいて誘発を引き起こす化合物であ
る。流出ポンプの阻害因子であることが知られている、
入手可能な陽性の対照は存在しない。テトラサイクリン
存在または不存在において流出ポンプを発現する細胞を
殺すように設計された、親油性キレート剤、例えば、フ
サル酸(20)は、菌株KB4を使用する阻害アッセイ
またはシナージイ(Synergy)アッセイにおいて
試験して陽性ではない。これらの因子は、低い細胞密度
でかつ特別の培地において、細胞がポンプを強く発現す
るときにのみ活性である。しかしながら、発酵ブロス
は、阻害およびシナージイ(Synergy)のプレー
トアッセイの両者において試験して陽性である物質を含
有する(図11)。1つのバクテリアの培養により産生
された主要な活性成分は、菌株KB4およびKB5の両
者について、ノウカーダミン(nocardamin
e)、Fe+++ni結合するシデロフォア(side
rophore)であることが分かった。1μgのノウ
カーダミンはシナージイ(Synergy)アッセイま
たは阻害アッセイにおいて活性を検出するために十分で
ある。ノウカーダミンがポンプと独特に対抗するかどう
か、あるいは他の鉄結合化合物がまた同一の作用を有す
るかどうかを試験するために、シデロフォアのフェリク
ロームおよびフェリクロームAを、また、テトラサイク
リン流出ポンプと対抗する能力について試験する。両者
の化合物はノウカーダミンと同一モル濃度において試験
して陽性である。その鉄のキレート剤のキレート化しな
い形態のみは、この阻害活性を示す。
【0067】ノウカーダミンの作用は、図12に示すよ
うに、液体アッセイにおいて検出することができる。5
ng/mlのの存在下に液体培養において成長した細胞
は低いレベルにおいてのみβ−ガラクトシダーゼを誘発
する;しかしながら、ノウカーダミンは、また、5μg
/mlより大きい濃度で存在し、菌株KB4またはKB
5について、β−ガラクトシダーゼの上昇が起こる。細
胞が5ng/mlの存在下に成長しているとき、成長の
阻害は、β−ガラクトシダーゼの産生の阻害により最も
明瞭に検出され、両者の菌株について明らかである。
【0068】図13が示すように、菌株KB3ind
(高度に耐性の菌株)のTn10誘導体は25μg/m
lのテトラサイクリンの存在下に成長させるとき、ノウ
カーダミンはTn10菌株の成長を阻害するが、テトラ
サイクリンが存在しないとき、作用をほとんどあるいは
まったくもたない。こうして、ノウカーダミンおよび他
のシデロフォア類は細胞の内側においてテトラサイクリ
ンの低いレベルを維持するポンプの能力を妨害する作用
を有する。
【0069】表2が示すように、種々の抗生物質をプレ
ートアッセイで試験するとき、わずかのものは阻害アッ
セイにおいて陽性の応答を引き起こし、そしてシナージ
イ(Synergy)アッセイにおいていずれも応答を
引き起こさない。阻害アッセイについての1つの顕著な
例外は、菌株KB4およびKB5の両者についてのプレ
ートアッセイにおいて1ng程度に少なくをスポッティ
ングしたとき、誘発を引き起こすテトラサイクリンの誘
導体である。テトラサイクリンをアッセイプレート上に
スポッティングするとき、流出ポンプは誘発を防止する
ために十分なテトラサイクリンを送り出すすることがで
きない。したがって、阻害アッセイはテトラサイクリン
のアッセイに関して実施すべきであり、これはテトラサ
イクリンに対してより強い陽性の応答を示す。テトラサ
イクリンのアッセイにおいて成長の阻害の大きいゾーン
を取り囲む紫色のリングを引き起こす同一のβ−ラクト
ム抗生物質(表1)は、阻害アッセイにおいて同じよう
によく同様な応答を示す。ノウカーダミンは、対照的
に、図13に示すテトラサイクリンのアッセイにおいて
応答を示さないが、それは阻害アッセイおよびシナージ
イ(Synergy)アッセイの両者において検出され
る。
【0070】スクリーニング発酵ブロス 陽性の応答を引き起こす発酵ブロスにおける最も優勢な
成分はシデロフォア類である。幸いにも、CASプレー
ト(21)はシデロフォア類の信頼性ある試験を提供す
るので、これらの活性物質は急速に同定することができ
る。
【0071】要約すると、組み合わせて実施することが
できる3つのスクリーンが提供される。pgレベルのテ
トラサイクリンを検出するテトラサイクリンのアッセイ
を設計する。テトラサイクリンのアッセイは1ngのテ
トラサイクリンを検出することができる。阻害アッセイ
およびシナージイ(Synergy)アッセイは、低い
細胞内レベルのテトラサイクリンを維持するテトラサイ
クリン流出ポンプの能力を妨害する化合物、例えば、ノ
ウカーダミンを検出するように設計する。ノウカーダミ
ンは、また、25μg/mlのテトラサイクリンと組み
合わせて、完全にテトラサイクリン耐性の菌株の成長を
阻害する。その活性の原因となるのは、明らかに、ノウ
カーダミンのキレート化能力である。なぜなら、他の強
い鉄キレート剤は同様な作用を有するからである。いか
なる理論にも拘束されたくないが、ノウカーダミンは、
鉄と結合することによって、酸化−還元反応に依存する
機能を妨害する鉄誘導体の状態を引き起こすことがあ
る。テトラサイクリンの活性な流出を、電子の輸送およ
び鉄に依存する、タンパク質の勾配により生かして、完
全なプロトンの移動力を維持して、鉄不含シデロフォア
と流出ポンプの妨害との間の関係のもっともらしい説明
を得ることができることは注目に値する。しかしなが
ら、また、ノウカーダミンにより処理は細胞によるテト
ラサイクリンの吸収を増強することができる。なぜな
ら、テトラサイクリン感受性KB3indはテトラサイ
クリンおよびノウカーダミンとの組み合わせにより影響
を受けるからである。テトラサイクリン流出ポンプを含
有する細胞の中へのテトラサイクリンの吸収は、これら
のポンプと対抗するポンプの別の手段であることができ
る。
【0072】以下の生物学的材料は、アメリカン・タイ
プ・カルチャー・コレクション(the Americ
an Type Culture Collectio
n)米国マリイランド州ロックビレ)に1991年12
月3日に受託され、そして表示する受け入れ番号を与え
られた。これらはアメリカン・サイアナミド・カンパニ
ー(American Cyanamid Compa
ny)、レダーレ・ラボラトリーズ(Lederle
Laboratories)ニューヨーク州パールリバ
ー、の菌株保存機関において入手可能である。
【0073】
【表5】 プラスミド 受け入れ番号 E.coli MC1061/pCBSa1 ATCC 68855 E.coli MC1061/pGG57 ATCC 68856 E.coli KB3ind ATCC 68857 E.coli KB4 ATCC 68858 E.coli KB5 ATCC 68859 配列ID No.1 配列の型:核酸 配列の長さ:66塩基対 鎖の性質:一本鎖 トポロジー:直線 もとの有機体源:トランスボゾンTn10
【0074】
【化2】
【0075】配列ID No.2 配列の型:核酸 配列の長さ:72塩基対 鎖の性質:一本鎖 トポロジー:直線 もとの有機体源:プラスミドpCBSa1
【0076】
【化3】
【0077】配列ID No.3 配列の型:核酸 配列の長さ:30塩基対 鎖の性質:一本鎖 トポロジー:直線 もとの有機体源:プラスミドpGG57
【0078】
【化4】
【0079】配列ID No.4 配列の型:核酸 配列の長さ:30塩基対 鎖の性質:一本鎖 トポロジー:直線 もとの有機体源:プラスミドpGG71
【0080】
【化5】
【0081】配列ID No.5 配列の型:核酸 配列の長さ:26塩基対 鎖の性質:一本鎖 トポロジー:直線 もとの有機体源:バクテリオファージMC71
【0082】
【化6】
【0083】配列ID No.6 配列の型:核酸 配列の長さ:17塩基対 鎖の性質:一本鎖 トポロジー:直線 もとの有機体源:pGG57
【0084】
【化7】
【0085】配列ID No.7 配列の型:核酸 配列の長さ:17塩基対 鎖の性質:一本鎖 トポロジー:直線 もとの有機体源:pGG71
【0086】
【化8】
【0087】引用文献 1、マクマレイ(McMurray)、L.M.、R.
E.ペトルッチ(Petrucci)、Jr.および
S.B.レビイ(Levy)、1980、大腸菌(Es
cherichia coli)における4つの遺伝学
的に異なるテトラサイクリン耐性要素によりエンコード
されるテトラサイクリンの活性な流出、プロシーディン
グス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエン
シズ(Proc.Natl.Acad.Sci.)、
:3974−3977。
【0088】2、モジュムダー(Mojumdar)、
M.およびS.A.カール(Khar)、1988、黄
色ブドウ球菌(Staphylococcus aur
eus)のプラスミドpT181のテトラサイクリン耐
性遺伝子の特性決定、ジャーナル・オブ・バクテリオロ
ジー(J.Bacteriology)、170:55
22−5528。
【0089】3、コウルマン(Coleman)、D.
C.およびT.J.フォスター(Foster)、19
81、マルチコピーにおけるトランスボゾンTn10に
より決定したテトラサイクリン耐性の発現における減少
の分析、モレキュラー・アンド・ジェネラル・ジェネテ
ィックス(Mol.Gen.Genet.)182、1
71−177。
【0090】4、モイド(Moyed)、J.S.、
T.T.グエン(Nguyen)およびK.P.バート
ランド(Bertrand)、1983、tet遺伝子
の発現の誘発に対する感受性を付与するマルチコピーの
Tn10のtetプラスミド、ジャーナル・オブ・バク
テリオロジー(J.Bacteriology)15
、549−556。
【0091】5、バートランド(Bertrand)、
K.P.、K.ポストル(Postle)、L.V.ウ
レイ(Wray)、Jr.およびW.S.レズニコフ
(Reznikoff)、1983、オーバーラッピン
グする発散プロモーターはTn10テトラサイクリン耐
性の発現をコントロール、遺伝子(Gene)、23
149−156。
【0092】6、ヒレン(Hillen)、W.、K.
ショルメイアー(Schollmeier)およびC.
ガッツ(Gatz)、1984、Tn10エンコーデッ
ドテトラサイクリン耐性オペロンIIの発現のコントロ
ール、RNAポリメラーゼおよびTETリプレッサーと
tetオペロン調節領域との相互作用、ジャーナル・オ
ブ・モレキュラー・バイオロジー(J.Mol.Bio
l.)、172:185−201。
【0093】7、エッカート(Eckert)、B.お
よびC.F.ベック(Beck)、1989、トランス
ボゾンTn10エンコーデッドテトラサイクリンタンパ
ク質の過剰の産生は膜タンパク質の死および損失を生ず
る、ジャーナル・オブ・バクテリオロジー(J.Bac
teriology)171:3557−3559。 8、サンブルック(Sambrook)、J.、E.
F.フリトシュ(Fritsch)およびT.マニアチ
ス(Maniatis)、1989、分子クローニン
グ:実験室のマニュアル(Molecular Clo
ning:A Laboratory Manua
l)、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー
・プレス(Cold Spring Harbor L
aboratory Press)、コールド・スプリ
ング・ハーバー(Cold SpringHarbo
r)、ニューヨーク。
【0094】9、バートランド(Bertrand)、
K.P.ポスル(Postle)、L.V.、レイ(W
ray)、Jr.およびW.S.レスニコフ(Resn
ikoff)、1984、単一のcopプロモーターの
ベクターの構成およびトランスボゾンTn10テトラサ
イクリン耐性決定基の調節の分析におけるその使用、ジ
ャーナル・オブ・バクテリオロジー(J.Bacter
iology)158:910−919。
【0095】10、ミラー(Miller)、J.H.
1972、分子遺伝学における実験(Experime
nts in Molecular Genetic
s)、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー
(Cold Spring Harbor Labor
atory)、コールド・スプリング・ハーバー(Co
ld Spring Harbor)、ニューヨーク
州。
【0096】11、チョプラ(Chopra)、I.、
K.ハッカー(Hacker)、Z.ミスロビン(Mi
sulovin)およびD.M.ロスステイン(Rot
hstein)、1990、tetA−lacZ融合系
を使用するテトラサイクリンの感受性の生物学的検出
法、抗微生物剤および化学療法(Antimicro
b.Agents Chemother.)34:11
1−116。
【0097】12、ロスステイン(Rothstei
n)、D.M.、G.ペイヘル(Pahel)、B.タ
イラー(Tyler)およびB.マガサニク(Mgas
anik)、1980、グルタミンシンセターゼの不存
在下の大腸菌のglnAプロモーターからの発現の調節
(Regulation of espression
from the glnA promoter of
Escherichia coli in the
absence of glutaminesynth
etase)、プロシーディングス・オブ・ナショナル
・アカデミー・オブ・サイエンシズ(Proc.Nat
l.Acad.Sci.)77:7372−7376。
【0098】13、ハーシェイ(Hershey)、
A.D.(編)1971。「バクテリオファージラムダ
(Bacteriophage Lamdda)」、コ
ールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー(Col
d Spring Harbor Laborator
y)、コールド・スプリング・ハーバー(Cold S
pring Harbor)、ニューヨーク州。
【0099】14、リチャード・ノウビック(Rich
ard Novick)、個人的通信。
【0100】15、クンケル(Kunkel)、T.
A.、J.D.ロバーツ(Roberts)およびR.
A.ザコウル(Zakour)、1987、表現型の選
択を使用しない急速なかつ効率よい部位特異的突然変
異、メソッズ・イン・エンジモロジー(Methods
Enzymol.)154:367。
【0101】16、S.アディヤ(Adya)、個人的
通信。
【0102】17、デイビス(Davis)、R.W.
ボトステイン(Botstein)およびJ.R.ロウ
(Rogh)、1980、アドバンスド・バクテリアル
・ジェネティックス(Advanced Bacter
ial Genetics)、コールド・スプリング・
ハーバー・ラボラトリー(Cold SpringHa
rbor Laboratory)、コールド・スプリ
ング・ハーバー(Cold Spring Harbo
r)、ニューヨーク州。
【0103】18、オスバーン(Osburne)、
M.O.、W.M.マイエセ(Maiese)および
M.グリーンステイン(Greenstein)、19
90、シノジン、グリコシンナモイルスペルジジン抗生
物質によるバクテリアのDNAギラーゼの生体内の阻
害。抗微生物剤および化学療法(Antimicrob
ial Agents and Chemothera
py)、34:1450−1452。
【0104】19、スミス(Smith)、L.D.お
よびK.P.バートランド(Bertrand)、19
88、テトラサイクリン結合ドメインの誘発、位置を妨
害するTn10リプレッサーにおける突然変異。ジャー
ナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー(J.Mo
l.Biol.)、203:949−959。
【0105】20、ボチナー(Bochner)、B.
R.、H.−C.フカング(Hucang)、G.L.
スチーベン(Schieven)およびB.N.アメス
(Ames)、1980、テトラサイクリン耐性の損失
についての陽性の選択。ジャーナル・オブ・バクテリオ
ロジー(J.Bacteriology)、143:9
26−933。
【0106】21、シウィン(Schwyn)、B.お
よびJ.B.ネトランズ(Ntlands)、198
7、シデロフォアの欠失および決定についての汎用化学
的アッセイ。アナリティカル・バイオケミストリー(A
nalyt.Biochem.)、160:47−5
6。
【0107】22、ゴールド(Gold)、L.および
G.ストルモ(Stormo)、1987、大腸菌およ
びネズミチフス菌:細胞および分子生物学(Esche
richia coli and Salmonell
a Typhimurium:Cellular an
d Molecular Biology)、F.C.
ニードハード(niedhard)(編)、アメリカン
・ソサイアティ・オブ・マイクロバイオロジー(Ame
rican Society of Microbio
logy)、ワシントンDC、Vol.2:1302−
1307。
【0108】本発明の主な特徴および態様は、次の通り
である。
【0109】1、テトラサイクリンの不存在下に、次の
特性: (a)単一のまたは低いコピー数の遺伝子として、te
tAプロモーターに融合したインジケーター遺伝子、
(b)低いレベルで発現されるtetR遺伝子、および
(c)DNA損傷因子により誘発に対して無反応性であ
る、を有する微生物を、試験すべき試料および、インジ
ケーター遺伝子が発現されるとき、検出可能なシグナル
生成する試薬と接触させ、そして検出可能なシグナルの
存在または不存在を観測し、これにより試料の中のテト
ラサイクリン様活性の存在または不存在を示す、ことか
らなる、試験試料の中のテトラサイクリン様化合物を検
出する方法。
【0110】2、微生物は37℃において成長すること
ができる、上記第1項記載の方法。 3、tetR遺伝子は10ngまたはそれより少ないテ
トラサイクリン様化合物に対して感受性とするレベルで
発現される、上記第1項記載の方法。
【0111】4、微生物はE.coliである、上記第
1〜3項のいずれかに記載の方法。 5、次の特性: (a)単一のまたは低いコピー数の遺伝子として、te
tAプロモーターに融合したインジケーター遺伝子、
(b)低いレベルで発現されるtetR遺伝子、(c)
DNA損傷因子により誘発に対して無反応性である、お
よび(d)37℃において成長することができる、を有
する微生物。
【0112】6、10ngまたはそれより少ないテトラ
サイクリンに対して感受性である、上記第5項記載の微
生物。
【0113】7、E.coliである、上記第5または
6項記載の微生物。
【0114】8、次の特性: (a)単一のまたは低いコピー数の遺伝子として、te
tAプロモーターに融合したインジケーター遺伝子、
(b)低いレベルで発現されるtetR遺伝子、(c)
DNA損傷因子により誘発に対して無反応性である、お
よび(d)テトラサイクリン流出ポンプをエンコードす
る遺伝子、を有する微生物。
【0115】9、流出ポンプの遺伝子はtetAまたは
tetKである、上記第8項記載の微生物。
【0116】10、10ngまたはそれより少ないテト
ラサイクリンに対して感受性である、上記第8または9
項記載の微生物。
【0117】11、阻害以下であるが誘発レベルのテト
ラサイクリンの存在下に、次の特性: (a)単一のまたは低いコピー数の遺伝子として、te
tAプロモーターに融合したインジケーター遺伝子、
(b)低いレベルで発現されるtetR遺伝子、(c)
DNA損傷因子により誘発に対して無反応性である、お
よび(d)テトラサイクリン流出ポンプをエンコードす
る遺伝子、を有する微生物を、試験すべき試料および、
インジケーター遺伝子が発現されるとき、検出可能なシ
グナル生成する試薬と接触させ、そして検出可能なシグ
ナルの存在または不存在を観測し、これにより試料の中
のテトラサイクリン流出ポンプの阻害因子の存在または
不存在を示す、ことからなる、試験試料の中のテトラサ
イクリン流出ポンプの阻害因子を検出する方法。
【0118】12、非阻害および誘発以下のレベルのテ
トラサイクリンの存在下に、次の特性: (a)単一のまたは低いコピー数の遺伝子として、te
tAプロモーターに融合したインジケーター遺伝子、
(b)低いレベルで発現されるtetR遺伝子、(c)
DNA損傷因子により誘発に対して無反応性である、お
よび(d)テトラサイクリン流出ポンプをエンコードす
る遺伝子、を有する微生物を、試験すべき試料および、
インジケーター遺伝子が発現されるとき、検出可能なシ
グナル生成する試薬と接触させ、そして検出可能なシグ
ナルの存在または不存在を観測し、これにより試料の中
のテトラサイクリン流出ポンプの阻害因子の存在または
不存在を示す、ことからなる、試験試料の中のテトラサ
イクリン流出ポンプの阻害因子を検出する方法。
【0119】13、微生物は(e)37℃においてにお
いて成長することができる、上記第11または12項記
載の方法。
【0120】14、tetR遺伝子は10ngまたはそ
れより少ないテトラサイクリンに対して感受性とするレ
ベルにおいて発現される、上記第11〜13項のいずれ
かに記載の方法。
【0121】15、流出ポンプはtetAまたはtet
Kである、上記第11〜14項のいずれかに記載の方
法。
【0122】16、微生物は10ngまたはそれより少
ないテトラサイクリンに対して耐性である、上記第11
〜15項のいずれかに記載の方法。
【0123】17、有効量のテトラサイクリンまたはテ
トラサイクリン様化合物とテトラサイクリン流出ポンプ
の作用を阻害することができる化合物との組み合わせか
らなる製剤学的組成物。
【0124】18、化合物はキレート化されていない鉄
のキレート剤である、上記第17項記載の組成物。
【図面の簡単な説明】
【図1】親のプラスミド(pCB258)および4つの
誘導体pCBSa1、pGG57、pGG71およびp
GG75の概略的表示。プラスミドpCBSa1および
pCB258は、E.coliのトランスボゾンTn1
0からのテトラサイクリン流出ポンプをエンコードす
る、tetA遺伝子を含有する。pCBSa1またはp
CB258の中に存在するtetAのための転写の開始
の回りに見いだされる制限部位が描写されている。プラ
スミドpCBSa1はpCB258の中に位置するテト
ラサイクリンのリプレッサーのオペレーター部位の一部
分について欠失され、そして2つの追加の制限部位(S
alIおよびXhoI)。プラスミドpGG57および
pGG71は、それぞれ、GG1およびGG2と表示さ
れる分離されたM13バクテリオファージの2.0kb
のSalI/HindIII断片の中に存在する、黄色
ブドウ球菌(Staphylococcus aure
us)から誘導されたテトラサイクリン流出ポンプをエ
ンコードする、tetK遺伝子を含有する。GG1およ
びGG2の両者は、M13バクテリオファージMC71
のオリゴヌクレオチド仲介部位特異的突然変異により発
生される。pGG75はtetC遺伝子を含有し、この
遺伝子はpBR322からの誘導されたテトラサイクリ
ン流出ポンプをエンコードし、ポリメラーゼ連鎖反応を
使用してtetCのATGに対して5’に導入されるS
alI制限部位をもつ。テトラサイクリン耐性の高いレ
ベルへのtetCの調節された発現は、tetC解読領
域の外側の残基に対するDNA配列の分析により示され
た、特性決定されない調節突然変異を包含する。lac
I遺伝子は、IPTGを使用してtacポリヌクレオチ
ドのコントロール下に遺伝子の発現を調節するlacリ
プレッサーをエンコードする。
【図2】上部のDNA配列は、テトラサイクリンのリプ
レッサーをエンコードするtetRと、テトラサイクリ
ン流出ポンプをエンコードするtetAとの間のトラン
スボゾンTn10からである。Tn10の中に見いださ
れる2つのオペレーター部位は下線が引かれており、そ
してBamHI制限部位の位置は、制限分析からの2つ
のオペレーター部位の間に存在すると推定される。pC
BSa1は2つの独特制限部位を含有するが、これらの
変化はアミノ酸レベルにおいてtetAエンコーデッド
タンパク質の変更を生じない。2つのtetK構成体の
間の唯一の差は翻訳の開始にある。プラスミドpGG5
7はATG開始コドン(下線が引かれている)を含有す
るが、pGG71はTTG開始コドン(下線が引かれて
いる)を含有する。各構成体のためのすべての開始コド
ンは矢印で描写されている。
【図3】tetKの開始コドン付近の部位特異的突然変
異。オリゴヌクレオチド仲介の部位特異的突然変異を使
用して変更されたバクテリオファージMC71の中のt
etKの開始コドン付近のDNA領域が示されている。
オリゴヌクレオチド仲介の部位特異的突然変異は次を必
要とする:(1)突然変異化しようとする、単一の一本
鎖DNA鋳型および(2)DNA断片の中に導入しよう
とする、所望の変化をその中に含有する短い(20〜4
0bp)相補的オリゴヌクレオチド。このオリゴヌクレ
オチドは、相補的一本鎖鋳型へのアニーリングを可能と
する。いったんアニーリングすると、オリゴヌクレオチ
ドの3’OH基は付加されたDNAポリメラーゼのため
のプライマーとして働き、そして二本鎖産生物を産生す
る。2つの鎖の1つは、ここで、オリゴヌクレオチドの
プライマーにより導入された変更を含有する。この技術
を2つの異なるオリゴヌクレオチドのプライマー(PT
1813およびPT1814)とともに使用する。自然
のtetK開始部位またはその付近のDNA配列の中の
変化が描写されている。これらのオリゴヌクレオチド仲
介の部位特異的突然変異の両者はtetKに対して5’
のSalI部位を生成して、これらの構成体をpCBS
a1の中に導入する便利な手段を可能とした。SalI
部位に加えて、pGG57はATG開始部位をもつte
tKを含有し、そしてpGG71はTTG開始部位を含
有する。これらの変化以外で、tetK構成体の両者は
DNAレベルにおいて同一である。
【図4】E.coli菌株MC1061の中のプラスミ
ドpCBSa1、pGG57、pGG75およびpGG
71によりを付与されたテトラサイクリン耐性のプロフ
ィル。細胞をルリア・ブロス(Luria Brot
h)液体培地の中で成長させ、0.85%の生理的塩類
溶液で希釈し、そして増加する濃度のIPTGの存在下
に増加する濃度のテトラサイクリンを含有する寒天プレ
ート上に広げた。プレートを37℃において16時間イ
ンキュベーションした。コロニー形成単位の少なくとも
90%の損失を殺すために要求されるテトラサイクリン
の最小阻害濃度(LD90)を示す。
【図5】pGG57またはpGG76を含有するE.c
oli菌株MC1061のテトラサイクリン耐性プロフ
ィル。pGG57およびpGG76の両者はtetKお
よび同一の調節要素を含有するが、それらのプラスミド
の複製領域において異なる。これらのプロフィルを得る
ために使用した手順は、図面の凡例3Aに記載するプロ
トコルと同一である。
【図6】列挙するプラスミドはpGG57の誘導体であ
る。プラスミドpGG76はlacIおよびtetKを
含有するpGG57のpACYC184誘導体である。
プラスミドpGG77およびpGG84はtetK解読
領域内のDNA配列について欠失されている。
【図7】12.5ミリモルのカリウムを含有する最小培
地の中で成長したE.coliTK2205についての
成長曲線を9時間の期間にわたって実施した。E.co
liTK2205、及びpGG76、pGG77または
pGG84を含有するE.coli TK2205。各
培養物はカリウムの吸収の欠乏の最適な救助に要求され
るレベルのIPTGを含有する。
【図8】テトラサイクリンのプレートアッセイの結果を
例示する。この実験において、示した量のテトラサイク
リンを含有する10μlのスポットをこのテキストに記
載するように成長させた細胞の菌叢に適用し、そして3
時間インキュベーション後、発色性基質を適用する。各
スポットにおけるテトラサイクリンの量を示す。300
pgのテトラサイクリンを常に検出することができる。
より高い量のテトラサイクリンを適用するとき、誘発の
リングにより取り囲まれた、成長阻害ゾーンを観察する
ことができる。
【図9】テトラサイクリンを検出する液体アッセイを例
示する。試料を、このテキストに記載するように、細胞
のアリコートに添加し、そしてβ−ガラクトシダーゼア
ッセイを実施することによって誘発を膜的に測定する。
細胞が示した濃度のテトラサイクリンの存在下に4世代
成長するときの、β−ガラクトシダーゼの比活性、ミラ
ー(Miller)単位(10)、を示す。5〜10n
g/mlのテトラサイクリンの存在は完全な誘発のため
に日常的に十分である。
【図10】液体培養におけるテトラサイクリンの感受性
および耐性の誘発を例示する。細胞を図10に記載する
ように示した最終濃度にテトラサイクリンに添加する。
感受性菌株はテトラサイクリンのスクリーニング有機体
KB3indであり、これは5〜10ng/mlのテト
ラサイクリンの存在下に成長させたとき完全な誘発す
る。対照的に、Tn10要素を含有し、強いテトラサイ
クリン耐性を与える菌株は、テトラサイクリン濃度が1
μg/ml以上であるとき、完全な誘発する。菌株KB
4は、テトラサイクリン流出ポンプの低い構成的発現の
ために、適度にテトラサイクリン耐性の有機体であり、
5ng/mlのテトラサイクリンの存在下に誘発の低い
バックグラウンドを示すが、30ng/mlのテトラサ
イクリンが存在するとき、完全な誘発を示す。
【図11】活性因子が培養において存在するときの種々
のアッセイの結果を示す。発酵ブロスからの抽出物は、
溶媒抽出およびC18逆相カラムクロマトグラフィーに
より調製する。発酵ブロスの10倍濃縮物を、に記載す
るように、テトラサイクリンアッセイプレートおよびシ
ナージイ(Synergy)プレートに適用する。テト
ラサイクリン流出ポンプを拮抗する化合物は、シナージ
イ(Synergy)アッセイにおける菌株KB4の成
長の阻害(5μg/mlのテトラサイクリンの存在下の
成長)、阻害アッセイにおける菌株KB4におけるβ−
ガラクトシダーゼの誘発(5ng/mlのテトラサイク
リンの存在下の成長)を引き起こすことが期待される
が、テトラサイクリンのアッセイにおいて菌株KB3i
ndにおいて誘発を引き起こさない。2つの独立の試料
を調製し、そして10倍の濃縮物、3倍の濃縮物および
濃縮しない試料の10μlの試料を示すように各プレー
トに適用し、そして3時間インキュベーションする。成
長の阻害の誘発は発色性オーバーレイ後に観察される。
調製物における活性成分は阻害アッセイにおいてのみ誘
発を引き起こし、そしてシナージイ(Synergy)
アッセイにおいて示差的成長の阻害を引き起こす。活性
成分を分離し、そしてノウカーダミン(nocaoda
mine)、シデロフォアであると決定される。他の明
確なシデロフォアは、また、この同一の活性を示す。
【図12】テトラサイクリン流出ポンプの阻害因子につ
いての液体アッセイの結果を示す。阻害活性は、液体培
養において、テトラサイクリンを欠如する培地の中で菌
株KB4を成長させ、次いで5ng/mlのテトラサイ
クリン、流出ポンプの作用のために誘発以下のレベルの
テトラサイクリンを含有する培地に移す。ノウカーダミ
ンをまた示すように添加する。4世代の成長後、β−ガ
ラクトシダーゼの比活性をミラー単位(10)で決定す
る。ノウカーダミンが5μg/ml以上で存在すると
き、β−ガラクトシダーゼの阻害を検出することができ
る。あるいは、KB4のアリコートを5μg/mlのテ
トラサイクリンおよび示したノウカーダミン濃度を含有
する培地に移す。β−ガラクトシダーゼの顕著な減少
は、成長速度の減少と平行に、観察される(図示せ
ず)。これらの応答の両者は、ノウカーダミンが流出ポ
ンプによるテトラサイクリンの流出を妨害することを示
す。
【図13】テトラサイクリン感受性および耐性の細胞の
成長へのノウカーダミンの作用を示す。細胞を、このテ
キストに記載するように、テトラサイクリンを欠如する
培地の中で成長させ、次いでアリコートをテトラサイク
リンを含有しないか、あるいは特定の菌株について阻害
以下の濃度を含有する培地に添加する。ノウカーダミン
(μg/ml)は、示すように、存在するか、あるいは
存在しない。菌株KB3ind、テトラサイクリン感受
性菌株について、阻害以下の濃度のテトラサイクリンは
0.5μg/mlである。KB3indのTn10誘導
体について、20μg/mlのテトラサイクリンは阻害
以下のレベルである。菌株KB4、中程度にテトラサイ
クリン耐性の有機体について、5μg/mlのテトラサ
イクリンは阻害以下の濃度である。ノウカーダミンは、
テトラサイクリンが存在しないとき、作用をほとんども
たないが、ノウカーダミンはテトラサイクリン耐性菌株
についてテトラサイクリンと組み合わせて重大な成長の
阻害を示す。しかしながら、ノウカーダミンは、テトラ
サイクリンとともに、テトラサイクリン感受性菌株の成
長に影響を与え、ノウカーダミンが細胞の中へのテトラ
サイクリンの吸収を増加することができるであろう可能
性を残す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12N 1/21 C12R 1:19) (72)発明者 ゴードン・ジエラルド・グアイ アメリカ合衆国マサチユセツツ州01720ア クトン・アパートメントエイ・メインスト リート167

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テトラサイクリンの不存在下に、次の特
    性: (a)単一のまたは低いコピー数の遺伝子として、te
    tAプロモーターに融合したインジケーター遺伝子、 (b)低いレベルで発現されるtetR遺伝子、および (c)DNA損傷因子により誘発に対して無反応性であ
    る、を有する微生物を、試験すべき試料および、インジ
    ケーター遺伝子が発現されるとき、検出可能なシグナル
    生成する試薬と接触させ、そして検出可能なシグナルの
    存在または不存在を観測し、これにより試料の中のテト
    ラサイクリン様活性の存在または不存在を示す、ことか
    らなる、試験試料の中のテトラサイクリン様化合物を検
    出する方法。
  2. 【請求項2】 次の特性: (a)単一のまたは低いコピー数の遺伝子として、te
    tAプロモーターに融合したインジケーター遺伝子、 (b)低いレベルで発現されるtetR遺伝子、 (c)DNA損傷因子により誘発に対して無反応性であ
    る、および (d)37℃において成長することができる、を有する
    微生物。
  3. 【請求項3】 次の特性: (a)単一のまたは低いコピー数の遺伝子として、te
    tAプロモーターに融合したインジケーター遺伝子、 (b)低いレベルで発現されるtetR遺伝子、 (c)DNA損傷因子により誘発に対して無反応性であ
    る、および (d)テトラサイクリン流出ポンプをエンコードする遺
    伝子、を有する微生物。
  4. 【請求項4】 阻害以下であるが誘発レベルのテトラサ
    イクリンの存在下に、次の特性: (a)単一のまたは低いコピー数の遺伝子として、te
    tAプロモーターに融合したインジケーター遺伝子、 (b)低いレベルで発現されるtetR遺伝子、 (c)DNA損傷因子により誘発に対して無反応性であ
    る、および (d)テトラサイクリン流出ポンプをエンコードする遺
    伝子、を有する微生物を、試験すべき試料および、イン
    ジケーター遺伝子が発現されるとき、検出可能なシグナ
    ル生成する試薬と接触させ、そして検出可能なシグナル
    の存在または不存在を観測し、これにより試料の中のテ
    トラサイクリン流出ポンプの阻害因子の存在または不存
    在を示す、ことからなる、試験試料の中のテトラサイク
    リン流出ポンプの阻害因子を検出する方法。
  5. 【請求項5】 非阻害および誘発以下のレベルのテトラ
    サイクリンの存在下に、次の特性: (a)単一のまたは低いコピー数の遺伝子として、te
    tAプロモーターに融合したインジケーター遺伝子、 (b)低いレベルで発現されるtetR遺伝子、 (c)DNA損傷因子により誘発に対して無反応性であ
    る、および (d)テトラサイクリン流出ポンプをエンコードする遺
    伝子、を有する微生物を、試験すべき試料および、イン
    ジケーター遺伝子が発現されるとき、検出可能なシグナ
    ル生成する試薬と接触させ、そして検出可能なシグナル
    の存在または不存在を観測し、これにより試料の中のテ
    トラサイクリン流出ポンプの阻害因子の存在または不存
    在を示す、ことからなる、試験試料の中のテトラサイク
    リン流出ポンプの阻害因子を検出する方法。
  6. 【請求項6】 有効量のテトラサイクリンまたはテトラ
    サイクリン様化合物とテトラサイクリン流出ポンプの作
    用を阻害することができる化合物との組み合わせからな
    る製剤学的組成物。
JP35012692A 1991-12-06 1992-12-04 テトラサイクリンのスクリーニング法 Expired - Fee Related JP3329395B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US80363491A 1991-12-06 1991-12-06
US803634 1991-12-06

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05317093A true JPH05317093A (ja) 1993-12-03
JP3329395B2 JP3329395B2 (ja) 2002-09-30

Family

ID=25187068

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35012692A Expired - Fee Related JP3329395B2 (ja) 1991-12-06 1992-12-04 テトラサイクリンのスクリーニング法

Country Status (8)

Country Link
US (1) US5789188A (ja)
EP (1) EP0547403A1 (ja)
JP (1) JP3329395B2 (ja)
KR (1) KR100245831B1 (ja)
AU (1) AU670551B2 (ja)
CA (1) CA2084404A1 (ja)
NO (1) NO304489B1 (ja)
TW (1) TW318189B (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5494903A (en) 1991-10-04 1996-02-27 American Cyanamid Company 7-substituted-9-substituted amino-6-demethyl-6-deoxytetracyclines
USRE40183E1 (en) 1991-10-04 2008-03-25 Wyeth Holdings Corporation 7-Substituted-9-substituted amino-6-demethyl-6-deoxytetracyclines
US5989832A (en) * 1995-04-21 1999-11-23 Microcide Pharmaceuticals, Inc. Method for screening for non-tetracycline efflux pump inhibitors
US6068972A (en) * 1997-10-03 2000-05-30 Trustees Of Tufts College Methods and compositions for reducing bacterial tolerance to antibacterials, disinfectants and organic solvents
US6436694B1 (en) * 1998-01-09 2002-08-20 Cubist Pharmaceuticals, Inc. Regulable gene expression in gram-positive bacteria
US6346391B1 (en) * 1999-07-22 2002-02-12 Trustees Of Tufts College Methods of reducing microbial resistance to drugs
GB0123401D0 (en) * 2001-09-28 2001-11-21 Novartis Forschungsstiftung Methods of inducing gene expression
EP1851245B1 (en) 2005-01-26 2012-10-10 Amgen Fremont Inc. Antibodies against interleukin-1 beta
GB0806803D0 (en) * 2008-04-15 2008-05-14 Scottish Biomedical Ltd Reverse reporter assay
US9518283B1 (en) 2012-02-27 2016-12-13 Paradigm Diagnostics, Inc. Selective enrichment media and uses thereof
CN110257471B (zh) * 2019-06-06 2020-08-18 南京农业大学 利用生物传感器检测土壤中可提取态四环素类抗生素的试纸条及方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4806529A (en) * 1982-11-18 1989-02-21 Trustees Of Tufts College, Tufts University Tetracycline activity enhancement
US4911924A (en) * 1987-04-17 1990-03-27 University Of New Mexico Induction of antibiotic hypersensitivity in tetracycline-resistance microorganisms
US5001230A (en) * 1988-02-18 1991-03-19 Schering Corporation T cell activation markers
DE69129429T2 (de) * 1990-07-26 1998-09-24 American Cyanamid Co Zur Actinomyceten-DNS-Klonierung nützliches bifunktionelles Cosmid
EP0468220A3 (en) * 1990-07-26 1992-09-23 American Cyanamid Company Cloning of the biosynthetic pathway genes for chlortetracycline production from streptomyces aureofaciens & their expression in steptomyces lividans

Also Published As

Publication number Publication date
AU670551B2 (en) 1996-07-25
US5789188A (en) 1998-08-04
KR100245831B1 (ko) 2000-04-01
CA2084404A1 (en) 1993-06-07
NO304489B1 (no) 1998-12-28
NO924705D0 (no) 1992-12-04
AU2989692A (en) 1993-06-10
JP3329395B2 (ja) 2002-09-30
EP0547403A1 (en) 1993-06-23
TW318189B (ja) 1997-10-21
NO924705L (no) 1993-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Claessen et al. Control of the cell elongation–division cycle by shuttling of PBP1 protein in Bacillus subtilis
Stricker et al. In vivo characterization of Escherichia coli ftsZ mutants: effects on Z-ring structure and function
Wiegert et al. Alkaline shock induces the Bacillus subtilisσW regulon
Westbrock-Wadman et al. Characterization of a Pseudomonas aeruginosa efflux pump contributing to aminoglycoside impermeability
Deighan et al. Three‐way interactions among the Sfh, StpA and H‐NS nucleoid‐structuring proteins of Shigella flexneri 2a strain 2457T
Liu et al. Recruitment of ZipA to the division site by interaction with FtsZ
Gérard et al. Bactericidal activity of colicin V is mediated by an inner membrane protein, SdaC, of Escherichia coli
Behari et al. Regulation of hly expression in Listeria monocytogenes by carbon sources and pH occurs through separate mechanisms mediated by PrfA
Godfrin‐Estevenon et al. The parAB gene products of Pseudomonas putida exhibit partition activity in both P. putida and Escherichia coli
Francis et al. A study of the YopD–LcrH interaction from Yersinia pseudotuberculosis reveals a role for hydrophobic residues within the amphipathic domain of YopD
Bailey et al. Induction of erm (C) expression by noninducing antibiotics
Haldimann et al. Transcriptional regulation of the Enterococcus faecium BM4147 vancomycin resistance gene cluster by the VanS-VanR two-component regulatory system in Escherichia coli K-12
Chauvaux et al. CcpB, a novel transcription factor implicated in catabolite repression in Bacillus subtilis
Ike et al. Efficient transfer of the pheromone-independent Enterococcus faecium plasmid pMG1 (Gmr)(65.1 kilobases) to Enterococcus strains during broth mating
Marra et al. Regulation of excision of the conjugative transposon Tn916
Samaluru et al. Role of SufI (FtsP) in cell division of Escherichia coli: evidence for its involvement in stabilizing the assembly of the divisome
JP3329395B2 (ja) テトラサイクリンのスクリーニング法
Wei et al. In vivo titration of mitomycin C action by four Escherichia coli genomic regions on multicopy plasmids
EP0922106B1 (en) Light emitting biosensor
Nieto et al. The chromosomal relBE2 toxin–antitoxin locus of Streptococcus pneumoniae: characterization and use of a bioluminescence resonance energy transfer assay to detect toxin–antitoxin interaction
Bae et al. Characterization of cis‐acting prgQ mutants: evidence for two distinct repression mechanisms by Qa RNA and PrgX protein in pheromone‐inducible enterococcal plasmid pCF10
Schau et al. Bacillus subtilis YdiH is a direct negative regulator of the cydABCD operon
Wang et al. Regulation mechanism of nicotine catabolism in sphingomonas melonis TY by a dual role transcriptional regulator NdpR
Jones et al. Limited role for the DsrA and RprA regulatory RNAs in rpoS regulation in Salmonella enterica
Mani et al. Screening Systems for Detecting Inhibitors of Cell Wall Transglycosylation in Enterococcus Cell Wall Transglycosylation Inhibitors in Enterococcus

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees