JPH05314759A - 強誘電体メモリ特性のシミュレーション装置 - Google Patents
強誘電体メモリ特性のシミュレーション装置Info
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- JPH05314759A JPH05314759A JP4120637A JP12063792A JPH05314759A JP H05314759 A JPH05314759 A JP H05314759A JP 4120637 A JP4120637 A JP 4120637A JP 12063792 A JP12063792 A JP 12063792A JP H05314759 A JPH05314759 A JP H05314759A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】強誘電体メモリ特性に関し、精度を向上させて
シミュレートすること。 【構成】シミュレーション入力データ作成部1が初期条
件、読みだしパルス、各パラメータ等の入力データを作
成すると、解析部2が、この入力データを受け、強誘電
体の格子モデルを用いてプラスとマイナスの残留分極の
各々において外部電界を印加し、各電流応答を算出した
後、その電流差又は電荷量差を算出し、メモリ状態の
“1”,“0”を判別する。そして、シミュレーション
結果表示部3が上記解析部2による解析結果を表示す
る。
シミュレートすること。 【構成】シミュレーション入力データ作成部1が初期条
件、読みだしパルス、各パラメータ等の入力データを作
成すると、解析部2が、この入力データを受け、強誘電
体の格子モデルを用いてプラスとマイナスの残留分極の
各々において外部電界を印加し、各電流応答を算出した
後、その電流差又は電荷量差を算出し、メモリ状態の
“1”,“0”を判別する。そして、シミュレーション
結果表示部3が上記解析部2による解析結果を表示す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強誘電体を情報記録媒
体に用いた強誘電体メモリ特性のシミュレーション装置
に関する。
体に用いた強誘電体メモリ特性のシミュレーション装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、強誘電体材料はヒステリシス特性
を有し、この特性を利用して不揮発性メモリとしてデー
タを記録できることが知られている。こうしたメモリに
おける情報の読み出し法として、分極反転電流を利用し
て再書き込みが必要な破壊読み出し法が一般に行われて
いる。
を有し、この特性を利用して不揮発性メモリとしてデー
タを記録できることが知られている。こうしたメモリに
おける情報の読み出し法として、分極反転電流を利用し
て再書き込みが必要な破壊読み出し法が一般に行われて
いる。
【0003】また、特開平2−154389号公報で
は、強誘電体薄膜自身のもつ自己反転現象、即ち外部パ
ルス電界を印加した後、初期の分極状態に戻る現象によ
って、非選択セルへの影響を抑えながら書き込み、読み
出しをする単純マトリックス構造のメモリ素子に関する
技術が開示されている。
は、強誘電体薄膜自身のもつ自己反転現象、即ち外部パ
ルス電界を印加した後、初期の分極状態に戻る現象によ
って、非選択セルへの影響を抑えながら書き込み、読み
出しをする単純マトリックス構造のメモリ素子に関する
技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
破壊読み出しの強誘電体メモリにあっては、データが読
み出される度に、分極反転が繰り返され強誘電性が劣化
し、また、再書き込みが複雑な回路も必要とし、高密度
化、高寿命化が望めない。
破壊読み出しの強誘電体メモリにあっては、データが読
み出される度に、分極反転が繰り返され強誘電性が劣化
し、また、再書き込みが複雑な回路も必要とし、高密度
化、高寿命化が望めない。
【0005】そして、上述した特開平2−154389
号公報により開示された技術は、高密度化できるメモリ
として有用であるが、自発分極の自己反転現象に関して
は具体的メカニズムがわかっておらず、そのシミュレー
ション方法がない。
号公報により開示された技術は、高密度化できるメモリ
として有用であるが、自発分極の自己反転現象に関して
は具体的メカニズムがわかっておらず、そのシミュレー
ション方法がない。
【0006】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする所は、強誘電体の分極反転に適用で
きる格子モデルを用いることで、特に非破壊読み出しの
強誘電体メモリ特性に関してシミュレーションにより解
析することにある。
で、その目的とする所は、強誘電体の分極反転に適用で
きる格子モデルを用いることで、特に非破壊読み出しの
強誘電体メモリ特性に関してシミュレーションにより解
析することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の強誘電体メモリ特性のシミュレーション装
置は、入力データを作成する入力データ作成手段と、上
記入力データ作成手段により作成された入力データを受
け、強誘電体の格子モデルを用いてプラスとマイナスの
残留分極の各々において外部電界を印加し、各電流応答
を算出した後、その電流差又は電荷量差を求める解析手
段と、上記解析手段による解析結果を表示する表示手段
とを具備することを特徴とする。
に、本発明の強誘電体メモリ特性のシミュレーション装
置は、入力データを作成する入力データ作成手段と、上
記入力データ作成手段により作成された入力データを受
け、強誘電体の格子モデルを用いてプラスとマイナスの
残留分極の各々において外部電界を印加し、各電流応答
を算出した後、その電流差又は電荷量差を求める解析手
段と、上記解析手段による解析結果を表示する表示手段
とを具備することを特徴とする。
【0008】
【作用】即ち、本発明の強誘電体メモリ特性のシミュレ
ーション装置では、入力データ作成手段が入力データを
作成すると、解析手段が、この入力データを受け、強誘
電体の格子モデルを用いてプラスとマイナスの残留分極
の各々において外部電界を印加し、各電流応答を算出し
た後、その電流差又は電荷量差を求める。そして、表示
手段が上記解析手段による解析結果を表示する。
ーション装置では、入力データ作成手段が入力データを
作成すると、解析手段が、この入力データを受け、強誘
電体の格子モデルを用いてプラスとマイナスの残留分極
の各々において外部電界を印加し、各電流応答を算出し
た後、その電流差又は電荷量差を求める。そして、表示
手段が上記解析手段による解析結果を表示する。
【0009】
【実施例】以下、本発明の原理について説明する。
【0010】今、2次元格子モデルを考える事にする。
そして、外部電界の強さをe,Pm,n を(m,n) 番目の原
子の双極子モーメントとすれば、系の自由エネルギーf
は次式(1)で与えられる。
そして、外部電界の強さをe,Pm,n を(m,n) 番目の原
子の双極子モーメントとすれば、系の自由エネルギーf
は次式(1)で与えられる。
【0011】
【数1】
【0012】上記(1)式において、κ1 ,κ2 ,κ3
は双極子間の相互作用係数、αは温度の係数でα=α
(T−T0 )(但し、α>0,T0 はキュリー温度)で
ある。次に、強誘電体の分極反転では、個々の双極子モ
ーメントはその動きに遅れを引き起こす粘性を考えなけ
ればならない。そして、双極子モーメントの時間変化に
対して粘性を考慮した式は、次式(2)で示される。
尚、次式においてΓは粘性係数を示す。
は双極子間の相互作用係数、αは温度の係数でα=α
(T−T0 )(但し、α>0,T0 はキュリー温度)で
ある。次に、強誘電体の分極反転では、個々の双極子モ
ーメントはその動きに遅れを引き起こす粘性を考えなけ
ればならない。そして、双極子モーメントの時間変化に
対して粘性を考慮した式は、次式(2)で示される。
尚、次式においてΓは粘性係数を示す。
【0013】
【数2】
【0014】上記(1)式を(2)式に代入し、連立微
分方程式をルンゲ−クッタ(Runge-Kutta) 法などで解け
ば双極子モーメントが与えられる。次に、分極応答Pは
各双極子モーメントの和を計算すればよく、電流応答i
(t)はdP/dtから求まり、電化量Qは次式(3)
で与えられる。
分方程式をルンゲ−クッタ(Runge-Kutta) 法などで解け
ば双極子モーメントが与えられる。次に、分極応答Pは
各双極子モーメントの和を計算すればよく、電流応答i
(t)はdP/dtから求まり、電化量Qは次式(3)
で与えられる。
【0015】
【数3】 そして、電流応答i(t)をフーリエ変換(周波数変
換)すれば、第2高調波成分の振幅と位相を求めること
ができる。
換)すれば、第2高調波成分の振幅と位相を求めること
ができる。
【0016】これらの計算をメモリ状態“0”に対応す
るプラスの残留分極状態、メモリ状態“1”に対応する
マイナスの残留分極状態のそれぞれにおいて行う。そし
て、その電流差又は電荷量差を求めれば、メモリ状態
“1”,“0”を判別する読み出し電流又は電荷量とな
る。また、第2高調波の位相を比較すれば、第2高調波
読み出しのシミュレーション方法となる。次に、以上の
ような原理に基づく本発明の実施例について説明する。
図1は、本発明の強誘電体メモリ特性のシミュレーショ
ン装置の構成を示す図である。同図に示すように、本実
施例はシミュレーション入力データ作成部1と、解析部
2と、シミュレーション結果表示部3とで構成されてい
る。
るプラスの残留分極状態、メモリ状態“1”に対応する
マイナスの残留分極状態のそれぞれにおいて行う。そし
て、その電流差又は電荷量差を求めれば、メモリ状態
“1”,“0”を判別する読み出し電流又は電荷量とな
る。また、第2高調波の位相を比較すれば、第2高調波
読み出しのシミュレーション方法となる。次に、以上の
ような原理に基づく本発明の実施例について説明する。
図1は、本発明の強誘電体メモリ特性のシミュレーショ
ン装置の構成を示す図である。同図に示すように、本実
施例はシミュレーション入力データ作成部1と、解析部
2と、シミュレーション結果表示部3とで構成されてい
る。
【0017】上記シミュレーション入力データ作成部1
は、例えば初期条件、境界条件、読み出しパルス、各パ
ラメータ等の入力データを作成し、該入力データを解析
部2に出力する。そして、上記解析部2は、上記シミュ
レーション入力データ作成部1からの入力データを受け
ると、強誘電体の格子モデルを用いてプラスとマイナス
の残留分極の各々において外部電界を印加し、各電流応
答を算出した後、その電流差又は電荷量差を求める。さ
らに、上記シミュレーション結果表示部3は上記解析部
2による解析結果を例えば3次元グラフ化等により表示
する。
は、例えば初期条件、境界条件、読み出しパルス、各パ
ラメータ等の入力データを作成し、該入力データを解析
部2に出力する。そして、上記解析部2は、上記シミュ
レーション入力データ作成部1からの入力データを受け
ると、強誘電体の格子モデルを用いてプラスとマイナス
の残留分極の各々において外部電界を印加し、各電流応
答を算出した後、その電流差又は電荷量差を求める。さ
らに、上記シミュレーション結果表示部3は上記解析部
2による解析結果を例えば3次元グラフ化等により表示
する。
【0018】本実施例において、例えば残留核から分極
反転が起こる場合を考えると、核形成は乱数を使って正
負の残留核サイドを決め、正の核サイドでは、Pmn≧
(−α/β)1/2 の範囲の値を、負の核サイドでは、P
mn≦−(−α/β)1/2 の範囲の値を取り得ると仮定す
れば良い。以下、図2のフローチャートを参照して、本
実施例によるシミュレーションについて詳述する。
反転が起こる場合を考えると、核形成は乱数を使って正
負の残留核サイドを決め、正の核サイドでは、Pmn≧
(−α/β)1/2 の範囲の値を、負の核サイドでは、P
mn≦−(−α/β)1/2 の範囲の値を取り得ると仮定す
れば良い。以下、図2のフローチャートを参照して、本
実施例によるシミュレーションについて詳述する。
【0019】まず、入力データとして各パラメータ値等
を作成し(ステップS101)、ドライブ波形を矩形
波、正弦波、三角波より選択する(ステップS102,
S103)。
を作成し(ステップS101)、ドライブ波形を矩形
波、正弦波、三角波より選択する(ステップS102,
S103)。
【0020】次に、双極子モーメントの初期値pを代入
し(ステップS104)、例えばルンゲ−クッタ法等に
より上記(1),(2)式より分極応答P=Σpm,n を
求め(ステップS105)、続いて、電流応答iを求め
る(ステップS106)。
し(ステップS104)、例えばルンゲ−クッタ法等に
より上記(1),(2)式より分極応答P=Σpm,n を
求め(ステップS105)、続いて、電流応答iを求め
る(ステップS106)。
【0021】さらに、周波数変換により第2高調波の位
相と振幅を求め(ステップS107)、そのデータをフ
ァイルに書き込む(ステップS108)。そして、これ
らの計算をメモリ状態“0”に対応するプラスの残留分
極状態と、メモリ状態“1”に対応するマイナスの残留
分極状態とのそれぞれにおいて行う(ステップS10
9)。
相と振幅を求め(ステップS107)、そのデータをフ
ァイルに書き込む(ステップS108)。そして、これ
らの計算をメモリ状態“0”に対応するプラスの残留分
極状態と、メモリ状態“1”に対応するマイナスの残留
分極状態とのそれぞれにおいて行う(ステップS10
9)。
【0022】次に、“1”−“0”の判別を行い(ステ
ップS110)、電流判別を行う場合には電流応答差
“1”−“0”を求め(ステップS111)、高調波判
別を行う場合には第2高調波の振幅と位相を比較する
(ステップS112)。こうして得た出力結果を、例え
ば3次元グラフ化等により表示する(ステップS11
3)。
ップS110)、電流判別を行う場合には電流応答差
“1”−“0”を求め(ステップS111)、高調波判
別を行う場合には第2高調波の振幅と位相を比較する
(ステップS112)。こうして得た出力結果を、例え
ば3次元グラフ化等により表示する(ステップS11
3)。
【0023】上述のように、本実施例によればメモリ状
態“1”,“0”を判別する読み出し電流、又は電荷量
を求めることができ、さらに、第2高調波の読み出しを
解析することができる。
態“1”,“0”を判別する読み出し電流、又は電荷量
を求めることができ、さらに、第2高調波の読み出しを
解析することができる。
【0024】そして、パルス幅を変えながらパルス電界
を印加することで、自己反転現象のメカニズムの解明に
応用することができる。即ち、従来シミュレートできな
い強誘電体メモリ特性、特に非破壊読み出しを解析する
ことができる。尚、格子モデルでの自由エネルギーを一
次転移、同型相転移など高次の双極子モーメントに展開
して用いることは勿論可能である。以下、本発明の具体
的なシミュレーション結果について説明する。
を印加することで、自己反転現象のメカニズムの解明に
応用することができる。即ち、従来シミュレートできな
い強誘電体メモリ特性、特に非破壊読み出しを解析する
ことができる。尚、格子モデルでの自由エネルギーを一
次転移、同型相転移など高次の双極子モーメントに展開
して用いることは勿論可能である。以下、本発明の具体
的なシミュレーション結果について説明する。
【0025】先ず、図3は、κ1 =κ2 =κ3 =1、m
=50、n=50、プラスの核20個、マイナスの核2
0個の条件での破壊読み出しの強誘電体メモリのシミュ
レーション結果を示す図である。
=50、n=50、プラスの核20個、マイナスの核2
0個の条件での破壊読み出しの強誘電体メモリのシミュ
レーション結果を示す図である。
【0026】同図(a),(b)はメモリ状態“1”,
“0”における電流応答をそれぞれ示し、同図(c)は
メモリ状態“1”,“0”を判別する読み出し電流を示
す。ここで、電荷量Qswは電流を時間積分した値(=
1.8235)となる。
“0”における電流応答をそれぞれ示し、同図(c)は
メモリ状態“1”,“0”を判別する読み出し電流を示
す。ここで、電荷量Qswは電流を時間積分した値(=
1.8235)となる。
【0027】尚、図4は、図3(a)の一部を拡大した
図であるが、同図において、スイッチング電流が最大と
なる時間をtmax 、スイッチング電流がその最大値の1
/10の大きさの値になるまでの時間tswをスイッチン
グ時間と定義する。
図であるが、同図において、スイッチング電流が最大と
なる時間をtmax 、スイッチング電流がその最大値の1
/10の大きさの値になるまでの時間tswをスイッチン
グ時間と定義する。
【0028】また、図5(a),(b)は強誘電体メモ
リ特性を示す図であり、同図(a)は破壊読み出しの強
誘電体メモリのヒステリシス特性、同図(b)は非破壊
読み出しの強誘電体メモリのヒステリシス特性をそれぞ
れ示す。
リ特性を示す図であり、同図(a)は破壊読み出しの強
誘電体メモリのヒステリシス特性、同図(b)は非破壊
読み出しの強誘電体メモリのヒステリシス特性をそれぞ
れ示す。
【0029】図6は、κ1 =κ2 =κ3 =1、m=5
0、n=50、プラスの核20個、マイナスの核20個
の条件での非破壊読み出しの強誘電体メモリのシミュレ
ーション結果を示す図である。ここでは、外部電界のパ
ルス幅を変えながらパルスを印加した後、初期分極状態
に戻る臨界のパルス幅t*を求め、その時の電流応答を
示している。
0、n=50、プラスの核20個、マイナスの核20個
の条件での非破壊読み出しの強誘電体メモリのシミュレ
ーション結果を示す図である。ここでは、外部電界のパ
ルス幅を変えながらパルスを印加した後、初期分極状態
に戻る臨界のパルス幅t*を求め、その時の電流応答を
示している。
【0030】同図(a)は、外部電界の強さ(パルス幅
t*=10ns)を示し、同図(b),(c)はメモリ状
態“1”,“0”における電流応答をそれぞれ示す。そ
して、同図(d)は“1”−“0”の電流応答を示す。
t*=10ns)を示し、同図(b),(c)はメモリ状
態“1”,“0”における電流応答をそれぞれ示す。そ
して、同図(d)は“1”−“0”の電流応答を示す。
【0031】同図(d)より、プラス電荷量Qt は0.
3894となり、非破壊読み出しでメモリ状態“0”,
“1”を判別する電荷量Qt は、同図(c)に示す分極
反転電流を利用する電荷量Qswの約21パーセントであ
ることが解る。
3894となり、非破壊読み出しでメモリ状態“0”,
“1”を判別する電荷量Qt は、同図(c)に示す分極
反転電流を利用する電荷量Qswの約21パーセントであ
ることが解る。
【0032】図7は、κ1 =κ2 =κ3 =1,κ1 =κ
2 =κ3 =5、m=50,n=50,プラスの核20
個、マイナスの核20個の条件で自己分極反転を起こす
臨界のt*の値の電界依存性を示す図である。同図
(a),(b)に示すように、t*の値はtsw,tmax
より小さい。
2 =κ3 =5、m=50,n=50,プラスの核20
個、マイナスの核20個の条件で自己分極反転を起こす
臨界のt*の値の電界依存性を示す図である。同図
(a),(b)に示すように、t*の値はtsw,tmax
より小さい。
【0033】また、双極子間の相互作用係数κが小さ
く、パルス電界の振幅が小さい程tの値が大きいことが
分かる。そして、tswの電界依存性から活性化電界と対
応させることで、自己分極反転現象のメカニズムを更に
解析することができる。
く、パルス電界の振幅が小さい程tの値が大きいことが
分かる。そして、tswの電界依存性から活性化電界と対
応させることで、自己分極反転現象のメカニズムを更に
解析することができる。
【0034】図8は、κ1 =κ2 =κ3 =1,m=1〜
250,n=0の条件で、読み出しドライブ波形(電界
の強さ)として正弦波1周期をメモリ状態“1”,
“0”に印加した場合の電流応答の第2高調波成分の位
相特性結果を示す図である。
250,n=0の条件で、読み出しドライブ波形(電界
の強さ)として正弦波1周期をメモリ状態“1”,
“0”に印加した場合の電流応答の第2高調波成分の位
相特性結果を示す図である。
【0035】同図(a)は読み出しドライブ波形を示
し、同図(b),(c)はメモリ状態“1”のときの電
流応答の第2高調波の振幅、位相をそれぞれ示し、同図
(d),(e)はメモリ状態“0”のときの電流応答の
第2高調波の振幅、位相をそれぞれ示す。
し、同図(b),(c)はメモリ状態“1”のときの電
流応答の第2高調波の振幅、位相をそれぞれ示し、同図
(d),(e)はメモリ状態“0”のときの電流応答の
第2高調波の振幅、位相をそれぞれ示す。
【0036】同図(c)に示すように、メモリ状態
“1”のときには第2高調波の位相が正となり、同図
(d)に示すように、メモリ状態“0”のときには第2
高調波の位相が負となる。よって、位相の正、負よりメ
モリ状態の“1”,“0”を判別することができる。
“1”のときには第2高調波の位相が正となり、同図
(d)に示すように、メモリ状態“0”のときには第2
高調波の位相が負となる。よって、位相の正、負よりメ
モリ状態の“1”,“0”を判別することができる。
【0037】以上詳述したように、本発明では、系の不
均一性を考えた格子モデルを用いることで、強誘電体メ
モリ特性の非破壊読み出しについて精度の向上したシミ
ュレーションを行っている。また、本発明は前述した実
施例に限定されるものではなく、他にも発明の要旨を逸
脱しない範囲で種々の変形や応用が可能であることは勿
論である。
均一性を考えた格子モデルを用いることで、強誘電体メ
モリ特性の非破壊読み出しについて精度の向上したシミ
ュレーションを行っている。また、本発明は前述した実
施例に限定されるものではなく、他にも発明の要旨を逸
脱しない範囲で種々の変形や応用が可能であることは勿
論である。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、強誘電体メモリ特性に
関し、精度を向上させてシミュレートすることが可能な
強誘電体メモリ特性のシミュレーション装置を提供する
ことができる。
関し、精度を向上させてシミュレートすることが可能な
強誘電体メモリ特性のシミュレーション装置を提供する
ことができる。
【図1】本発明の一実施例の構成を示すブロック図であ
る。
る。
【図2】実施例によるシミュレーションを説明するため
のフローチャートである。
のフローチャートである。
【図3】(a)乃至(c)は、κ1 =κ2 =κ3 =1、
m=50、n=50、プラスの核20個、マイナスの核
20個の条件での破壊読み出しの強誘電体メモリのシミ
ュレーション結果を示す図である。
m=50、n=50、プラスの核20個、マイナスの核
20個の条件での破壊読み出しの強誘電体メモリのシミ
ュレーション結果を示す図である。
【図4】図3(a)の一部を拡大した図である。
【図5】(a)及び(b)は、強誘電体のヒステリシス
特性を示す図である。
特性を示す図である。
【図6】(a)乃至(d)は、κ1 =κ2 =κ3 =1、
m=50、n=50、プラスの核20個、マイナスの核
20個の条件で非破壊読み出しの強誘電体メモリのシミ
ュレーション結果を示す図である。
m=50、n=50、プラスの核20個、マイナスの核
20個の条件で非破壊読み出しの強誘電体メモリのシミ
ュレーション結果を示す図である。
【図7】(a)及び(b)は、κ1 =κ2 =κ3 =1,
κ1 =κ2 =κ3 =5、m=50,n=50,プラスの
核20個、マイナスの核20個の条件で自己分極反転を
起こす臨界のt*の値の電界依存性を示す図である。
κ1 =κ2 =κ3 =5、m=50,n=50,プラスの
核20個、マイナスの核20個の条件で自己分極反転を
起こす臨界のt*の値の電界依存性を示す図である。
【図8】(a)乃至(e)は、κ1 =κ2 =κ3 =1,
m=1〜250,n=0の条件で読み出しドライブ波形
(電界の強さ)として正弦波1周期をメモリ状態
“1”,“0”に印加した場合の、電流応答の第2高調
波成分の位相特性結果を示す図である。
m=1〜250,n=0の条件で読み出しドライブ波形
(電界の強さ)として正弦波1周期をメモリ状態
“1”,“0”に印加した場合の、電流応答の第2高調
波成分の位相特性結果を示す図である。
1…シミュレーション入力データ作成部、2…解析部、
3…シミュレーション結果表示部。
3…シミュレーション結果表示部。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】上記(1)式において、κ1,κ2,κ3
は双極子間の相互作用係数、αは温度の係数でα=a
(T−TO)(但し、a>0,TOはキュリー温度)で
ある。次に、強誘電体の分極反転では、個々の双極子モ
ーメントはその動きに遅れを引き起こす粘性を考えなけ
ればならない。そして、双極子モーメントの時間変化に
対して粘性を考慮した式は、次式(2)で示される。
尚、次式においてΓは粘性係数を示す。
は双極子間の相互作用係数、αは温度の係数でα=a
(T−TO)(但し、a>0,TOはキュリー温度)で
ある。次に、強誘電体の分極反転では、個々の双極子モ
ーメントはその動きに遅れを引き起こす粘性を考えなけ
ればならない。そして、双極子モーメントの時間変化に
対して粘性を考慮した式は、次式(2)で示される。
尚、次式においてΓは粘性係数を示す。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】次に、“1”と“0”の判別を行い(ステ
ップS110)、電流判別を行う場合には電流応答差
“1”−“0”を求め(ステップS111)、高調波判
別を行う場合には第2高調波の振幅と位相を比較する
(ステップS112)。こうして得た出力結果を、例え
ば3次元グラフ化等により表示する(ステップS11
3)。
ップS110)、電流判別を行う場合には電流応答差
“1”−“0”を求め(ステップS111)、高調波判
別を行う場合には第2高調波の振幅と位相を比較する
(ステップS112)。こうして得た出力結果を、例え
ば3次元グラフ化等により表示する(ステップS11
3)。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】また、双極子間の相互作用係数κが小さ
く、パルス電界の振幅が小さい程t* の値が大きいこと
が分かる。そして、tswの電界依存性から活性化電界
と対応させることで、自己分極反転現象のメカニズムを
更に解析することができる。
く、パルス電界の振幅が小さい程t* の値が大きいこと
が分かる。そして、tswの電界依存性から活性化電界
と対応させることで、自己分極反転現象のメカニズムを
更に解析することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】図8は、κ1=1,κ2=κ3=0,m=
1〜250,n=0の条件で、読み出しドライブ波形
(電界の強さ)として正弦波1周期をメモリ状態
“1”,“0”に印加した場合の電流応答の第2高調波
成分の位相特性結果を示す図である。
1〜250,n=0の条件で、読み出しドライブ波形
(電界の強さ)として正弦波1周期をメモリ状態
“1”,“0”に印加した場合の電流応答の第2高調波
成分の位相特性結果を示す図である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】(a)乃至(e)は、κ1=1,κ2=κ3=
0,m=1〜250,n=0の条件で読み出しドライブ
波形(電界の強さ)として正弦波1周期をメモリ状態
“1”,“0”に印加した場合の、電流応答の第2高調
波成分の位相特性結果を示す図である。
0,m=1〜250,n=0の条件で読み出しドライブ
波形(電界の強さ)として正弦波1周期をメモリ状態
“1”,“0”に印加した場合の、電流応答の第2高調
波成分の位相特性結果を示す図である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
Claims (1)
- 【請求項1】 入力データを作成する入力データ作成手
段と、 上記入力データ作成手段により作成された入力データを
受け、強誘電体の格子モデルを用いてプラスとマイナス
の残留分極の各々において外部電界を印加し、各電流応
答を算出した後、その電流差又は電荷量差を求める解析
手段と、 上記解析手段による解析結果を表示する表示手段と、を
具備することを特徴とする強誘電体メモリ特性のシミュ
レーション装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4120637A JPH05314759A (ja) | 1992-05-13 | 1992-05-13 | 強誘電体メモリ特性のシミュレーション装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4120637A JPH05314759A (ja) | 1992-05-13 | 1992-05-13 | 強誘電体メモリ特性のシミュレーション装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05314759A true JPH05314759A (ja) | 1993-11-26 |
Family
ID=14791153
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4120637A Withdrawn JPH05314759A (ja) | 1992-05-13 | 1992-05-13 | 強誘電体メモリ特性のシミュレーション装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05314759A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100516693B1 (ko) * | 2003-04-02 | 2005-09-22 | 주식회사 하이닉스반도체 | 불휘발성 프로그래머블 로직 회로 |
-
1992
- 1992-05-13 JP JP4120637A patent/JPH05314759A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100516693B1 (ko) * | 2003-04-02 | 2005-09-22 | 주식회사 하이닉스반도체 | 불휘발성 프로그래머블 로직 회로 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990803 |