JPH0531403U - 受信機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 相関信号の出力レベルが小さくても、スレッ
シュドレベルに対するピーク値とポトム値のレベル差を
大きくとることのできるＤＳ方式の受信機を提供する。 【構成】 相関器２に入力したＤＳ信号は、ＰＮ信号発
生器３からの拡散信号によって逆拡散されて相関信号と
なる。この相関信号は変換回路４において対数圧縮され
る。この信号により、ピークボトム検出回路５及びスレ
ッシュドレベル設定回路６においてピークボトムの中間
にスレッシュドレベルが設定される。さらに検出器７に
おいて、前記スレッシュドレベルをもとに相関信号が復
調される。対数圧縮された相関信号は、信号レベルが小
さい時でもスレッシュドレベルに対するピーク値とボト
ム値の差が大きくとれる。このため、ピーク値とボトム
値の検出だけでスレッシュドレベルが設定でき、相関信
号のレベル検出を容易に行なえる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、直接拡散（ＤＳ）方式を用いたスペクトラム拡散（ＳＳ）方式の通 信装置に係り、特にその受信機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ＳＳ方式は、送信すべき情報を伝送するのに、最低限必要な周波数帯域幅より もはるかに広い周波数帯に信号を拡散して伝送する通信方式である。そして、Ｓ Ｓ方式のうち特にＤＳ方式は、被変調信号に広帯域の拡散符号を乗じて前記スペ クトラム拡散を行なう方法である。

【０００３】 図３は、ＤＳ方式のＳＳ通信装置における受信機の構成を示している。相関器 １００は、入力したＤＳ信号をＰＮ信号発生器１０１からの拡散符号によって逆 拡散し、相関信号を出力する。ＳＳ通信では、一般に相関信号のレベル変化が大 きいので、ピークボトム検出回路１０２及び差分検出回路１０３によって前記相 関信号のピーク値とボトム値を検出し、さらにその差分を求めてスレッシュドレ ベルを設定している。そして検出器１０４は、設定された前記スレッシュドレベ ルと、同期回路１０５によって制御される伝送周波数ｆ_c によって前記相関信号 を復調し、元の信号を出力するようになっている。なお、前記同期回路１０５は 、検出器１０４の出力が最大になるようにＰＮ信号の周波数を制御している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来の受信機では、図４（ｂ）に示すように相関信号の出力レベルが大きいと 、設定されたスレッシュドレベルＳに対するピーク値Ｐとボトム値Ｂのレベル差 が大きく信号の検出は容易であるが、図４（ａ）に示すように相関信号の出力レ ベルが小さいと、スレッシュドレベルＳの設定が困難で、設定されたスレッシュ ドレベルＳに対するピーク値Ｐとボトム値Ｂのレベル差が小さくなり、ノイズと 信号の区別がつきにくくなる。

【０００５】 前記受信機において、Ａ／Ｄ変換した際のレベルが小さいと、量子化誤差と検 出レベルの差が小さくなるので、検出の際のビット数を大きくしなければ信号検 出が困難になるという問題があった。

【０００６】 本考案は、相関信号の出力レベルの大小にかかわらず、スレッシュドレベルに 対するピーク値とボトム値のレベル差を大きくとることのできるＤＳ方式の受信 機を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案の受信機は、直接拡散信号を復号して相関信号を出力する相関器を備え たスペクトラム拡散方式の受信機において、前記相関信号を対数圧縮する変換回 路を設けたことを特徴としている。

【０００８】

【作用】

受信機の相関器が出力する相関信号は、変換回路によって対数圧縮される。こ のため、相関信号のレベルが小さい時でも、スレッシュドレベルに対するピーク 値とボトム値のレベル差は、信号レベルが大きい場合に近くなる。

【０００９】

【実施例】

図１は、本実施例の受信機１の構成を示すブロック図である。この受信機１は ＤＳ方式であり、相関器２に入力したＤＳ信号は、ＰＮ信号発生器３からの拡散 信号によって逆拡散されて相関信号となる。

【００１０】 相関器２からの相関信号は変換回路４において対数圧縮される。そして対数圧 縮された相関信号は、ピークボトム検出回路５によってピーク値Ｐとボトム値Ｂ が検出され、さらにスレッシュドレベル設定回路６において両者の中間にスレッ シュドレベルＳが設定される。

【００１１】 そして検出器７は、設定されたスレッシュドレベルＳと、同期回路８によって 制御される伝送周波数ｆ_c によって前記相関信号を復調し、元の信号を出力する 。なお同期回路８は検出器７の出力が最大になるようにＰＮ信号の周波数を制御 している。

【００１２】 本実施例の相関信号は対数圧縮されてからスレッシュドレベルＳの設定がなさ れる。このため図２（ａ），（ｂ）に示すように、スレッシュドレベルＳに対す るピーク値Ｐとボトム値Ｂのレベル差は、相関信号の信号レベルが小さい時と大 きい時とでほとんど同じになっている。また、スレッシュドレベル自体の差も少 なくなっている。従って本実施例の受信器１によれば、相関信号のレベル検出が 容易になり、ピーク値とボトム値を検出するだけでスレッシュドレベルの設定が 可能となる。

【００１３】

【考案の効果】

本考案の受信機によれば、相関信号を対数圧縮する変換回路を有しており、信 号レベルが小さい時でもスレッシュドレベルに対するピーク値とボトム値の差が 大きくとれるので、ピーク値とボトム値を検出するだけでスレッシュドレベルの 設定が可能であり、相関信号のレベル検出が容易であるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例の構成を示すブロック図である。

【図２】一実施例において対数圧縮された相関信号の波
形図である。

【図３】ＤＳ方式の従来の受信機のブロック図である。

【図４】従来の受信機における相関信号の波形図であ
る。

【符号の説明】

１ 受信機 ２ 相関器 ４ 変換回路

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 直接拡散信号を復号して相関信号を出力
   する相関器を備えたスペクトラム拡散方式の受信機にお
   いて、前記相関信号を対数圧縮する変換回路を設けたこ
   とを特徴とする受信機。