JPH05311976A - 炎上油井消火方法 - Google Patents

炎上油井消火方法

Info

Publication number
JPH05311976A
JPH05311976A JP25015391A JP25015391A JPH05311976A JP H05311976 A JPH05311976 A JP H05311976A JP 25015391 A JP25015391 A JP 25015391A JP 25015391 A JP25015391 A JP 25015391A JP H05311976 A JPH05311976 A JP H05311976A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
enclosure
oil well
crude oil
storage tanks
storage tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25015391A
Other languages
English (en)
Inventor
Kinzo Ri
勤三 李
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP25015391A priority Critical patent/JPH05311976A/ja
Publication of JPH05311976A publication Critical patent/JPH05311976A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fire-Extinguishing By Fire Departments, And Fire-Extinguishing Equipment And Control Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 炎上する原油の噴出圧力の抑圧と酸素供給の
遮断とを対立の関係から解放した状態下において、酸素
供給の遮断と熱気温度の低下冷却とを実現して、炎上油
井の鎮火を達成する。 【構成】 炎上する油井の周辺に貯留槽13,13,1
3と貯水槽12,12,12とを設置し、前記貯水槽か
ら放水を続けながら前記油井を囲む上面開放の囲み17
を構築し、その囲み17と前記貯留槽13,13,13
との間をパイプライン22で連結し、その後、前記囲み
17の上面を段階的に閉結していって前記囲み17内の
原油噴出圧力を前記貯留槽13,13,13へ向けて強
制的に誘導して放出させ、最終的には前記囲み17の上
面を全面的に閉結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、原油が噴出して炎上
する油井を消火する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】油井の炎上は、通称クリスマスツリーと
称するバルブ装置及びまたはその周辺のパイプライン等
原油採集系の破壊またはその損傷による原油の噴出と、
噴出した原油に約200°Cの熱を加えた結果生ずる着
火との複合的原因によって発生し、一旦、着火が生じる
と、油井に溜った原油の池に延焼して横方向に燃焼が進
展すると同時に、原油自体の噴出圧力によって上空へ噴
き上がる原油にも延焼し、そのように広範囲で燃焼する
高熱気によって上空高く火災と黒煙を吹き上げるに至
り、素材が燃料であるため、その供給がつきるまで自然
に消火することはあり得ない。
【0003】従って、炎上した油井を消火させるには、
人工的に原油供給源の遮断、酸素供給の遮断、熱気温度
の低下冷却を図ることを要する。
【0004】従来、熱気温度を低下させるために、熱遮
断用の障壁を設け、その隙間からホースで大量の放水を
行うことが消火作業の第1歩とされてきた。
【0005】前記放水作業と併行して、坑口や油層に泥
水やセメントを注入して原油の噴出量を制限することも
行われている。
【0006】酸素の供給濃度を低下させるために、窒素
ガスを供給する方法も周知である。
【0007】原油の燃焼が鎮火した場合には、原油の流
出を阻止し、再発火を予防するために、耐火服を着用し
た作業員が接近して弁装置の閉鎖や交換を行って一件落
着となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】消火の第1要因は、燃
料供給源の遮断であること当然であるが、火勢が強いた
め、弁の閉鎖や交換の作業が不可能である状況下におい
ては、酸素供給の遮断と熱気温度の低下冷却を徹底させ
ることが肝心である。
【0009】しかしながら、火勢が原油の強大な噴出圧
力を伴なっているため、その圧力を押え込むことが極め
て困難とされ、従来の手法では、酸素供給の遮断が噴出
圧力に抗しきれず、徹底を欠く憂いがあった。
【0010】この発明の目的は、炎上する原油の噴出圧
力の抑圧と酸素供給の遮断とを対立の関係から解放した
状態下において、酸素供給の遮断と熱気温度の低下冷却
とを実現して、炎上油井の鎮火を達成することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達するために、まず、あらかじめ、炎上する油井の周
辺に貯留槽と貯水槽とを設置して備え、次に、前記貯水
槽から放水を続けながら前記油井を囲む上面開放の囲み
を構築し、更に、その囲みと前記貯留槽との間を連結
し、その後、その囲みの上面を段階的に閉結していって
その囲み内の原油噴出圧力を前記貯留槽へ向けて強制的
に誘導放出させ、かくして、前記囲み内への酸素の供給
を遮断する。
【0012】消火した油井の原油噴出源を補修又は部品
交換する。
【0013】前記囲みの接地面はコンクリート等で固設
する。
【0014】
【作用】この発明による消火装置は、炎上する油井に向
けて貯水槽から放水を続けて周囲の温度低下を図りなが
ら、油井を囲む囲みを構築するものの、初期において
は、囲みの構築を側面に限定し、囲みの上面は開放し
て、原油噴出圧力に抗することを控えつつ、囲みと貯留
槽との間をパイプで連結する。そしてその連結の完了を
待って、囲みの上面を徐々に閉結していくと、囲み内の
原油噴出圧力が貯留槽内へ誘導を強制され、その結果、
囲み内の圧力が低下していく。従って、その放出効果と
関連させながら、頃を見計らいつつ、囲みの上面を徐々
に閉結して、最終的には油井内への酸素供給の全面的遮
断を達して鎮火に導くものである。
【0015】原油噴出源は、油井消火後、作業員によっ
て補修され、または、部品交換されて、正規のパイプラ
インと連結し、原油の流出が阻止される。
【0016】囲みの接地面が、レベル調整の後、コンク
リート等で固設されるので、調整されたレベルが作業中
に変動せず、また、囲み内からの冷却水の逸出も防止さ
れる。
【0017】
【実施例】この発明による消火方法を、その具体的一実
施例により図によって以下に詳述する。まず、原油を噴
出するバルブ装置(通常クリスマスツリー)10から例
えば20〜30m離れた周囲に不燃板または盛り土から
なる防災用の第2次囲み11を構築すると共に、周辺の
地面を水平にならし、障害物がある場合にはそれを撤去
して、消火活動が円滑迅速に遂行される基礎をつくる。
【0018】次に、図1で示すように、前記2次囲み1
1の外部にける周辺に、例えば10m×10m×5mの
大きさの貯留槽12,13を複数個例えば6個設置し、
その内の半分例えば3個の貯留槽に水を入れて、放水冷
却用の貯水槽12,12,12として使用する一方、残
りの半分例えば3個の貯留槽13,13,13は、後述
するように、油井から噴出する原油の圧力放出用の貯留
槽として使用するために用意される。
【0019】なお、原油噴出圧力放出用の貯留槽13,
13,13にも、最初、水を貯え、その水を放出した
後、原油噴出圧力放出用の貯留槽として使用することも
可能である。
【0020】前記放水冷却用の貯水槽12,12,12
には、それぞれ放水ポンプ14,14,14が付設さ
れ、そのポンプを経て、油井に向けて放水が続けられ
る。なお、消火剤の注入も行われることが望ましい。
【0021】他方において、、前記貯留槽13,13,
13は、それぞれ図示しない既設のパイプラインとの間
をパイプ15,15,15で連結し、更に、その各パイ
プにそれぞれインラインポンプ16,16,16を付設
して送油の準備をする。
【0022】油井を囲む第1次囲み17(以下、単に囲
みという)は、例えば次のようにして構築される。すな
わち、図3,4及び5において、囲み17を形成する型
枠例えばカルバート18と、そのカルバートの基板とな
るH型鋼19と、それらで形成される角型平面の基礎内
に流し込み固定化する底版用コンクリート20の素材と
を用意し、次いで、図3で示すように、前記各資材をク
レーン21で吊り下げ搬送し、所定の位置に設置する。
【0023】図3及び4で示すように、囲み17の基礎
は、例えば、4本のH型鋼19を井桁に組み立て、更
に、レベル調整を行って、地上面に直接設置され、そし
て、そのH型鋼上へ第1段目のカルバート18がクレー
ン21で搬送されて積層される。その間、冷却用の放水
及びまたは消火剤の注入が続行される。
【0024】図4で示すように、H型鋼19上に1段目
のカルバート18が積層された後、その井桁の中に砂利
とセメントとをポンプで圧送して流し込み、底版用コン
クリート20を形成して基礎作りをする。この底版用セ
メント打ち工事は、適正なレベルの確保と、囲み17外
への水洩れを防止して、冷却水が囲み17内に止まり、
有効に作用することを狙いとしたものである。
【0025】2段目以降のカルバート18の積層作業
は、冷却用の放水を続行しつつ、行われ、例えば、通常
7mすなわち7段、最大高さ10m(10段)まで積層
される。この高さの確保は、バルブ装置10の通常高さ
が約7mであり、かつ、その頂上から噴出する原油の圧
力を考慮したものである。因みに、図5で示す実施例
は、囲み17を形成するカルバート18が7段積層され
た状態を示す。
【0026】囲み17の上面は、当初、全部開放した状
態とし、当該囲み17と貯留槽13,13,13との間
を、それぞれ単数又は複数のパイプライン22,22,
22によって連結し、その連結が完了した時点で、囲み
17の上面の中央を残し、左右の辺縁部に蓋24,24
をかぶせて、囲みの上面を部分的に閉鎖する。従って、
囲み17内への酸素の供給は、その閉鎖された分だけ減
少するので、それによって、囲み17内の火勢が弱めら
れる(図6参照)一方、油井から噴出して囲み17内に
充満する原油が、インラインポンプ23,23,23の
作用により、それらのパイプライン22,22,22を
経由して貯留槽13,13,13内に強制的に導入され
る。24,24は前記パイプラインに設けたバルブであ
る。
【0027】貯留槽13,13,13内へ放出された原
油は、貯留槽内で更に冷却され、インラインポンプ1
6,16,16の作用によってパイプ15,15,15
内へ排出され、図示しない既設のパイプラインへ圧送さ
れる。
【0028】原油の噴出圧力が貯留槽13,13,13
の方へ強制的に放出され、それによって囲み17内の圧
力が低下すれば、更に、囲み17上面の残された中央の
蓋25をもかぶせて、囲み17を全面的に完全閉鎖す
る。この完全閉鎖によって囲み17内への酸素の供給が
全面的に遮断されるから、囲み17内の原油の炎上が鎮
火し、囲み17内の温度が低下する。
【0029】囲み17内の温度が80〜60°Cまで降
下したとき、囲み17内の蓋24,24,25の一部を
取り外して、そこから囲み17内へ作業員が入り、破壊
された旧いバルブ装置10を取り外し、新しいバルブ装
置をクレーン21で搬入し取り付ける(図8参照)。
【0030】この発明は上記した実施例に制約されるも
のでなく、特許請求の範囲に記載された制約下における
あらゆる改変に及ぶものである。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、油井の
囲みを、当初上面開放にして、原油の噴出圧力に抗する
ことなく、部分的に酸素の供給を抑制しつつ、囲みの上
面を徐々に閉結していって原油の噴出圧力を側方の貯留
槽へ強制的に誘導し、そして、既設のパイプラインへ合
流するように構成し、最終的には、囲みを完全閉鎖する
に至り、囲み内の酸素の供給が全面的に遮断されるの
で、かくして、炎上した油井の消火を達成することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による消火方法の概略を示す平面図
【図2】貯水槽から油井に向けた放水の状態を示す縦断
面図
【図3】油井を囲む囲みの構築の初期段階を示す縦断面
【図4】構築された囲みの下部の一部を拡大して示す縦
断面図
【図5】油井を囲む囲み構築の実施例を示す斜視図
【図6】囲みと貯留槽との連結を例示する縦断面図
【図7】囲みの上面を閉結する状態を示す縦断面図
【図8】油井の鎮火後、バルブ装置を交換する状態を示
す縦断面図である。
【符号の説明】
10 バルブ装置(通称クリスマスツリー) 11 第2次囲み 12,12,12 貯水槽 13,13,13 貯留槽 14,14,14 放水ポンプ 15,15,15 パイプ 16,16,16 インラインポンプ 17 第1次囲み(以下、囲みという) 18 囲みを形成する型枠、例えばカルバート 19 H型鋼 20 底版用コンクリート 21 クレーン 22,22,22 パイプライン 23,23,23 インラインポンプ 24,24 左右の蓋 25 中央の蓋

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炎上する油井の周辺に貯留槽と貯水槽と
    を設置し、 前記貯水槽から放水を続けながら前記油井を囲む上面開
    放の囲みを構築し、 その囲みと前記貯留槽との間を連結し、前記囲みの上面
    を段階的に閉結していって前記囲み内の原油噴出圧力を
    前記貯留槽に向けて強制的に誘導放出させ、 前記囲み内への酸素の供給を遮断する、 ことを特徴とする炎上油井消火方法。
  2. 【請求項2】 消火した油井の原油噴出源を補修又は部
    品交換して噴出を阻去する、 ことを特徴とする請求項1記載の炎上油井消火方法。
  3. 【請求項3】 前記囲みの接地面をコンクリート等で固
    設する、 ことを特徴とする請求項1記載の炎上油井消火方法。
JP25015391A 1991-06-26 1991-06-26 炎上油井消火方法 Pending JPH05311976A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25015391A JPH05311976A (ja) 1991-06-26 1991-06-26 炎上油井消火方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25015391A JPH05311976A (ja) 1991-06-26 1991-06-26 炎上油井消火方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05311976A true JPH05311976A (ja) 1993-11-22

Family

ID=17203613

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25015391A Pending JPH05311976A (ja) 1991-06-26 1991-06-26 炎上油井消火方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05311976A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002095764A (ja) * 2000-09-26 2002-04-02 Japan Field Kk 可燃性液体の消火又は引火防止方法及びその装置
US7987903B1 (en) 2010-06-22 2011-08-02 triumUSA Inc. Apparatus and method for containing oil from a deep water oil well

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002095764A (ja) * 2000-09-26 2002-04-02 Japan Field Kk 可燃性液体の消火又は引火防止方法及びその装置
US7987903B1 (en) 2010-06-22 2011-08-02 triumUSA Inc. Apparatus and method for containing oil from a deep water oil well
US8016030B1 (en) 2010-06-22 2011-09-13 triumUSA, Inc. Apparatus and method for containing oil from a deep water oil well

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN111346323B (zh) 一种特高压换流变压器阀侧套管火灾防护系统及使用方法
US4433733A (en) Oil storage tank extinguisher
JPH05311976A (ja) 炎上油井消火方法
US5195593A (en) Cylindrical stack for confining and extinguishing an oil well fire
US6237694B1 (en) Explosion-protecting and extinguishing safety device
US5548933A (en) Fixed roof type flammable liquid storage tank
US5191940A (en) Oil/gas separator for installation at burning wells
US3730278A (en) Safety enclosure for off-shore oil rigs
JP2006008248A (ja) 防油堤一体型タンク
KR100918208B1 (ko) 화재진화용 고체형 소화재
JP4633903B2 (ja) ガス工事現場における消火システムおよびこれに用いる遮断装置
RU17759U1 (ru) Система предотвращения взрыва, пожара и тушения пожара
KR102672415B1 (ko) 전기차량의 소화장치
JP5527660B2 (ja) 引火及び可燃性液体貯蔵タンクの消火及び防火方法
CN114856296B (zh) 一种防火保护帐篷及其使用方法
JP2001305947A (ja) 火災消火訓練装置
RU2318563C2 (ru) Способ противопожарной защиты резервуаров с нефтепродуктами
CN210979867U (zh) 一种适用于村镇的垃圾焚烧炉给料系统
CN214286384U (zh) 一种用于竖向无封堵高压电缆竖井的高压细水雾灭火系统
US5325927A (en) Device for quenching open air fires
KR101894337B1 (ko) 화염 전파 차단구조를 갖는 부유식 발전플랜트
JP2925361B2 (ja) 油井火災鎮火装置
Tishabaev et al. Innovative Approach to Removing Fires in Reservoir Parks of the Storage of Light Flammable and Concomitant Liquids
CN101062440A (zh) 一种用于纵深空间的灭火设备及其用途
Fu et al. Experiment and strategy research on combined use of water spray and compressed air foam fire extinguishing system for UHV converter transformer