JPH0530487B2 - - Google Patents

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JPH0530487B2
JPH0530487B2 JP27726387A JP27726387A JPH0530487B2 JP H0530487 B2 JPH0530487 B2 JP H0530487B2 JP 27726387 A JP27726387 A JP 27726387A JP 27726387 A JP27726387 A JP 27726387A JP H0530487 B2 JPH0530487 B2 JP H0530487B2
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chamber
separation membrane
porous
layers
reaction
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Akihiko Tanioka
Keizo Myasaka
Yutaka Yokoyama
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TOKYO KOGYO DAIGAKUCHO
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TOKYO KOGYO DAIGAKUCHO
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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、基質の化学反応に対して触媒作用を
なすと共に、反応によつて生成した特定の物質を
溶媒より分離するための分離膜に関し、特に化学
反応の反応生成物の拡散との連結現象を生じ得る
反応分離膜に関する。
(従来の技術) 流体媒質中に溶解または懸濁している溶質また
は分散質を媒質より分離するため、半透膜、限外
濾過膜等の分離膜として従来知られているもの
は、用途、使用形態などの相違から、第10〜1
2図に模式的に示す如き三種類のタイプに大別さ
れる。
(1) 平膜(第10図) 二次元的広がりを有する膜で濾過流体は面に
対し垂直方向へ通過する。
(2) 中空管型膜(第11図) 例えば中空繊維の如く両端は解放しており、
濾過流体は長軸に直角方向、すなわち半径方向
に通過して分離が行われる。
(3) マイクロカプセル型膜(第12図) 閉鎖空間を有し、濾過流体は求心(遠心)方
向に通過して分離が行われる。
またこのような分離膜を担体として、反応活性
化物質、例えば、酸素、微生物等の生体細胞、化
学触媒等を固定し、それに触媒する基質の化学反
応の触媒作用をなせば、基質や反応生成物は固定
化酸素等を混合することなく酸素や担体から分離
容易であるため、生体反応系のモデル、バイオリ
アクター、バイオセンサー、燃料電池、分子素
子、等として種々の研究がなされ、実用に供され
つつある。かかる固定化酸素等の典型的形態を第
13〜21図に模式的に示した。これらを大別す
れば、図中Eて表示した酸素、細胞、触媒等の反
応活性化物質が、イオン結合、フアンデルワール
ス結合、共有結合等により、膜の片面上に固定さ
れたもの(第13〜15)、膜材料の内部に固定
されたもの(第16〜18図)、および膜によつ
て区画された内部空間(外部と区別された空間)
にぼいて膜の内面に固定されたもの(第19〜2
1)となる。
これらの系では外部から膜内へ輸送された基質
が酸素等によつて他の物質に変換され反応生成物
として膜外へ蓋び輸送される。しかしながら、化
学反応はスカラー量であり、物質の拡散はベクト
ル量であるから、キユーリー・プリゴジーンの原
理により化学反応と拡散は連結せず、反応によつ
て生じた生成物は特定の障碍がない限り等方向に
拡散する。従つて一般的に反応生成物を目的とす
る方向に輸送して濃縮することは不可能である。
このような問題点を解決するため、従来、次の
ように反応と生成物の分離とを同時に行う種々の
試みがなされている。
(a) 第22図に示す如く、基質の供給側から加圧
Pするか、またはその逆方向から吸引Sするこ
とにより流体力学的流れを強制的に与えて、生
成物を固定化膜Fを通して一方向に流し出す。
(b) 第23図に示すごとく、酸素等の反応活性化
物質Eを側に集めて固定化し、I室の基室Lを
で反応生成物Tとしてとり出す。
(c) 第24図に示すごとく、例えばヘキソキナー
ゼ固定膜FHとホスフアターゼ固定膜FPとを貼
り合わせ、その両側にイオン選択膜を配した系
を設けることにより、I室の低濃度グリコース
LGはヘキソキナーゼ膜FHでグルコース6リン
酸G6Pに変換され、さらにホスフアターゼ膜
FPでグルコースGに変換されて室に運ばれ
濃縮される。G6Pは負に荷電しているのでイオ
ン選択膜XFに反発され外部に出ない。これは
室の低濃度のグルコースLGを室の高濃度
のグルコースHGに運んだことになる。
ところが上記(a)の場合は特定物質の分離が必ず
しも期待通りに行かず、(b)の場合は膜の製造工程
上困難が伴うのみならず、分離効率も悪く、また
(c)の場合は、分離効率に優れているが、製造工程
が頗る複雑で特定の物質にしか応用できないとい
う難点がる。
従つて化学工業的にも生物工業的にも、また医
薬品工業的にも優れた、反応と分離とを同時に行
い得る膜は、明確な概念の下において未だ開発さ
れていない現状にある。
(発明が解決しようとする問題点) 一般的に化学反応と拡散とが連結するには膜が
空間的に非対称でなければならない。上述の従来
法においては、かかる概念が必ずしも明確ではな
い。そこで本発明者等はそれらを更にし進めて、
反応活性化物質、例えば酸素、細胞、触媒等を固
定化した、明確に非対称構造を有する皮膜につい
ての連結現象を種々研究の結果、本発明に到達し
たものである。
本発明の目的は、酸素、生体、細胞、化学触媒
等の反応活性化物質による基質の反応と、反応生
成物の分離とを効率よく行うにある。
他の目的は、構造簡単且つ製作容易にして、高
い機能性を有し、連結現象を生じ得る分離膜を提
供するにある。
更に別の目的は、既存の材料や技術を活用し得
て、化学工業的応用が比較的簡単な分離膜を提供
するにある。
(問題点を解決するための手段) 上述の目的は、触媒する基質の少なくとも一部
の化学反応に対し触媒能力を有する反応活性化物
質を担持封入した中間多孔質層と、該中間多孔質
層の両表面にそれぞれ位置し且つ前記反応活性化
物質の作用による反応生成物の輸送に関して互い
に異なつた透過係数を有する両選択透過層とより
なることを特徴とする異方透過性反応型多孔質分
離膜によつて達成される。
以下、本発明の構成を添付図面を参照して詳述
する。
本発明分離膜は、二次元的広がりをもつ平膜、
中空糸の管壁の少なくと一部、またはマイクロカ
プセルの外殻の少なくとも一部を形成し、その基
本構造を模式的に示せば第1図の通りである。
同図において、分離膜1は、反応活性化物質E
を連続空孔2中に担持封入した中間多孔質層3
が、その両界面において反応生成物の透過性を制
御する選択透過層A,Bの間に介在してなる。上
記反応活性化物質Eは、それと接触する基質に作
用して、基質の少なくとも一部を他の物質に変換
する能力、すなわち化学反応に対する触媒能力を
有する反応活性化物質、例えば酸素、または酸素
生産微生物等の生体細胞、あるいは化学触媒、ま
たはこれらの組合せよりなり、空孔2の内壁また
は選択透過層A,Bの内側と、フアンデルワール
ス力、イオン結合、共有結合、等によつて結び付
いているか、あるいは全く自由な状態で封入され
ているかの何れかであり得る。
中間多孔質層3は、高分子材料よりなる多孔質
膜または織物、編物、不織布、抄造物などの繊維
構造物、セラミツクス多孔質体、金属多孔質体お
よび金属メツシユよりなる群から選ばれる少なく
とも1種の素材、就中、最も好ましくは疎水性高
分子素材を以て構成され、その空孔の平均孔径は
好ましくは10nm〜1000nmである。10nm未満の
場合は反応活性化物質を担持量が過少となり反応
効率が低いため好ましくない。また1000nmを超
えると基質と反応活性化物質その接触機会が減少
するため同様に反応効率を低下させることがあ
る。
両界面の選択透過層A,Bは、イオン交換膜、
すなわち市販のカチオ交換膜およびアニオン交換
膜等を適用し、中間多孔質層3の表面に貼着して
形成することができる。また、中間多孔質層の表
面層を、異種のモノマーまたはポリマーのグラフ
ト重合などにより改質して形成することもでき
る。選択透過層のそれぞれの厚さは約10nm〜
100μmであり両層同一でも異なつていてもよい。
10nm未満の層は欠陥が多くなり酸素等を保持す
る機能が低下し、また100μmを超えると、反応
生成物の透過係数が小さく効率が低下する。
選択透過層は反応生成物の輸送に関して異なつ
た透過係数を有することを要し、荷電していても
よく、また非荷電層であつてもよい。ただし非荷
電層の場合には反応生成物に対する透過係数を支
配する二つの因子、すなわち分配係数および拡散
係数の少なくとも一方が両層間で異なり、且つ基
質は両層共に透過し得ることが望まれる。こ場
合、反応生成物の化学的および物理化学的性質が
異なる時は、両者の分配係数の相違を利用でき、
また反応生成物の粒子サイズや分子量の異なる時
は、両者の拡散係数の相違を利用できる。さら
に、また、基質が正および負の電荷を持つ反応生
成物に分解される場合、両選択透過層は電荷層で
あり、両層間で異なつた符号の荷電を有している
(バイポーラ膜)か、または両層間で同一符号の
荷電を有するときは荷電密度を異にすることがよ
い。荷電層の荷電密度は、10meq./g(乾燥膜)
以下とすることが望ましく、これを超えると効率
が低下する。このように両層に対する電気的相互
作用の違いを利用し得る。また両層の一方を非荷
電層、他方を荷電層となした組合せによつて異な
つた透過係数を与えることができる。
かかる選択透過層A,Bと前記中間多孔質層3
とはフアンデルワールス力、イオン結合、または
共有結合によつて結び付き、本発明の異方透過性
反応型多孔質分離膜1を形成する。該分離間は好
ましくは約1μm〜100μmの厚さを有する。厚さ、
1μm未満の多孔質分離膜は機械的強度が不十分
であり、100μmを超えると反応および輸送の効
率が低下する。
(作用) 次に、本発明分離膜の作用を図面を参照しつつ
説明する。
第2図において、一つのセルが分離膜1によつ
て室および室に区切られている。分離膜1は
選択透過層A,Bと、反応活性化物質Eを含んだ
多孔室層3とよりなる。かかる系において、例え
ば基質Lは反応活性化物質Eの作用により、下式
の如く反応生成物MおよびNを生ずるものとす
る。
LE ―→ M+N また、選択透過層A,Bの機能は次の通りとす
る。
基質LはA,B両層を透過する。反応生成物M
はA層を透過するがB層を透過しない。
反応生成物NはB層を透過するがA層を透過し
ない。
かかる条件下、基質Lを室および室に添加
した場合(第3図)、室のみに添加した場合
(第4図)および室のみに添加した場合(第5
図)に、それぞれ次の三通りの異なつた作用をな
す。
第3図においては、、室の基質Lが分離膜
1中の多孔質層3へ入り、反応生成物M,Nに変
換されて、Mは室側へ、Nは室側へ流出す
る。
第4図においては、室の基質Lが分離膜1中
に入り、反応生成物M,Nに変換されて、Mは
室側へ、Nは室側へ流出する。従つて純粋な反
応生成物Nを取り出すことができる。
第5図においては、室の基質Lが分離膜1中
に入り、反応生成物M,Nに変換されて、Mは
室側へ、Nは室側へ流出する。従つて純粋な反
応生成物Mを取り出すことができる。
しかしながら実際には選択透過層の反応生成物
阻止効率は必ずしも100%ではない。また選択透
過層がイオン交換層の場合、生成物イオンの荷数
により排除効率が低下する場合もある。
上述の如く、本発明分離膜は、基質を他の物質
に変換する作用と共に選択透過層の生成物透過制
御作用により、反応生成物を基質とは逆方向に直
ちに輸送し、常に異なつた濃度比を以て膜の左右
または一方に流出させることができる。
(実施例) 本発明をさらに実施例について説明する。
実施例 1 一辺5cmのポリプロピレン多孔膜(商標名ジユ
ラガード2400、ポリスラスチツクス社製、空孔の
平均寸法0.2μm×0.02μm、空孔率38%、厚み25μ
m)(PP)を使用する。先ず直径2cm、長さ6cm
のテフロン 棒にPP膜を貼付ける。これを反応
管の中に入れ真空にして(0.1mmHg−1mmHg程
度)、10W、13.56MHzの条件下でプラズマを30秒
間照射する。さらに20v%のアクリル酸(特級試
薬、和光純薬社製)水溶液を導入して20分間45℃
でPP表面上にグラフト重合させる(PAA)。最
後にこれをNaOH0.5M水溶液中で−COOH基を
−COO-Na+に変換する。
次にグラフトしたPP(AAPP)の水洗後グラフ
ト面を下にして吸引ビンにセツトする。下から吸
引して上からウレアーゼ(Ureasa grade II、東
洋紡社製)水溶液を流し、空孔内にウレアーゼを
導入する。グラフト面をテフロン棒面に対して貼
付ける。これを反応管の中に入れ真空にして
(0.1mmHg−1mmHg程度)、10W、13.56MHzの条
件下でプラズマの30秒間照射する。さらに20wt
%のN−(2−メタクロイルオキシエチル)−N,
N,N−トリメチルアンモニウムクロライド
(QDM)(一級試薬、日東理研社製、再結晶化後
使用)水溶液を導入して2時間45℃でPP表面上
にグラフト重合させる(PQDM)。
従つて此の場合A層がカルボン酸塩基を持つカ
チオン交換層、B層が四級アンモニウム塩基を持
つアニオン交換層、Eがウレアーゼ、基質がウレ
アとなる。ウレアは反応してカチオン(アンモニ
ウムイオン)とアニオン(炭酸イオン)になる。
アンモニウムイオンは主としてA層を通り、炭酸
イオは主としてB層を通ることが出来る。
(イ)室および室にウレアを1モルずつ入れた場
合。
、室のアンモニア濃度の時間変化を測定
する。10時間後室では250μmol/、室で
は300μmol/となつた。このことはアンモニ
ウムイオンが室より室により多く運ばれた
事を示す(第6図参照)。
、室の炭酸ガス濃度の時間変化を測定す
る。10時間後では300μmol/、室では
400μmol/となつた。このことは炭酸イオン
が室より室により多く運ばれた事を示す
(第7図参照)。
(ロ) 室及び室にウレアを0.1モルずつ入れた
場合。
、室のアンモニア濃度の時間変化を測定
する。10時間後室では15μmol/、室で
は50μmol/となつた。このことはアンモニ
ウムイオンが室より室により多く運ばれた
事を示す。また(イ)の場合よりも効率が良い事を
示している。
、室の炭酸ガス濃度の時間変化を示す。
10時間後室では5μmol/、室では
10μmol/となつた。このことは炭酸イオン
が室より室により多く運ばれた事を示す。
また(イ)の場合よりも効率が良い事を示してい
る。
(ハ) 室に0.1モルのウレア、室に水のみを入
れた場合。
、室のアンモニア濃度の時間変化を測定
する。10時間後室では9μmol/、室では
20μmol/となつた。このことはアンモニウ
ムイオンが室より室により多く運ばれた事
を示す。(第8図参照)。
、室の炭酸ガス濃度の時間変化を示す。
10時間後室では濃度の変化がなかつたが、
室では60μmol/となつた。このことは炭酸
イオンが室のみに運ばれた事を示す(第9図
参照)。
(イ)(ロ)(ハ)の結果から目的とする膜が出来ているこ
とを示す。また論理的に予想される結果として一
致している。
実施例 2 一辺5cmのポリエチレン多孔膜(商標名ハイポ
ア4050、旭化成社製、空孔の平均孔径0.35μm空
孔率72%、厚み45μm)(PE)を使用する。先ず
直径2cm、長さ6cmのテフロン 棒にPE膜を貼
付ける。これを反応管の中に入れ真空にして
(0.1mmHg−1mmHg程度)、10W、13.56MHzの条
件下でプラズマを30秒間照射する。さらに20v%
のアクリル酸水溶液を導入して20分間45℃でPE
表面上にグラフト重合させる(PAA)。最後にこ
れをNaOH0.5M水溶液中で−COOH基を−
COO-Na+に変換する。
次にグラフトしたPP(AAPE)の水洗後グラフ
ト面を下にして吸引ピンにセツトする。下から吸
引して上からウレアーゼ水溶液を流し、空孔内に
ウレアーゼを導入する。グラフト面をテフロン
棒面に対して貼付ける。これを反応管の中に入れ
真空にして(0.1mmHg−1mmHg程度)、10W、
13.56MHzの条件下でプラズマの30秒間照射する。
さらに20wt%のN−(2−メタクロイルオキシエ
チル)−N,N,N−トリメチルアンモニウムク
ロライド(QDM)水溶液を導入して2時間45℃
でPE表面上にグラフト重合させる(PQDM)。
従つて此の場合A層がカルボン酸塩基を持つカ
チオン交換層、B層が四級アンモニウム塩基を持
つアニオン交換層、Eがウレアーゼ、基質がウレ
アとなる。ウレアは反応してカチオン(アンモニ
ウムイオン)とアニオン(炭酸イオン)になる。
アンモニウムイオンは主としてA層を通り、炭酸
イオは主としてB層を通ることが出来る。
(イ) 室および室にウレアを1モルずつ入れた
場合。
、室のアンモニア濃度の時間変化を測定
する。10時間後室では350μmol/、室で
は450μmol/となつた。このことはアンモニ
ウムイオンが室より室により多く運ばれた
事を示す。
、室の炭酸ガス濃度の時間変化を測定す
る。10時間後室では400μmol/、室では
550μmol/となつた。このことは炭酸イオン
が室より室により多く運ばれた事を示す。
(ロ) 室及び室にウレアを0.1モルずつ入れた
場合。
、室のアンモニア濃度の時間変化を測定
する。10時間後室では25μmol/、室で
は60μmol/となつた。このことはアンモニ
ウムイオンが室より室により多く運ばれた
事を示す。また(イ)の場合よりも効率が良い事を
示している。
、室の炭酸ガス濃度の時間変化を示す。
10時間後室では8μmol/、室では
20μmol/となつた。このことは炭酸イオン
が室より室により多く運ばれた事を示す。
また(イ)の場合よりも効率が良い事を示してい
る。
(ハ) 室に0.1モルのウレア、室に水のみを入
れた場合。
、室のアンモニア濃度の時間変化を測定
する。10時間後室では15μmol/、室で
は35μmol/となつた。このことはアンモニ
ウムイオンが室より室により多く運ばれた
事を示す。
、室の炭酸ガス濃度の時間変化を示す。
10時間後室では濃度の変化がなかつたが、
室では74μmol/となつた。このことは炭酸
イオンが室のみに運ばれた事を示す。
(イ)(ロ)(ハ)の結果から目的とする膜が出来ているこ
とを示す。また論理的に予想される結果として一
致している。
実施例 3 一辺5cmのポリエチレン多孔膜(商標名ハイポ
ア4050、旭化成社製、空孔の平均孔径0.35μm空
孔率72%、厚み45μm)(PE)及びカチオン交換
膜(商標名セレミオCMV、旭ガラス社製)、アニ
オン交換膜(商標名セレミオンAMV、旭ガラス
社製)を使用する。まずPEを吸引ビンにセツト
する。下から吸引して上からウレアーゼ水溶液を
流し、空孔内にウレアーゼを導入する。接着剤に
て片面にカチオン交換膜(CMV)、もう一方の面
にアニオン交換膜(AMV)を貼つける。
従つて此の場合A層がスルホン酸塩基を持つカ
チオン交換層、B層が四級アンモニウム塩基を持
つアニオン交換層、Eがウレアーゼ、基質がウレ
アとなる。ウレアは反応してカチオン(アンモニ
ウムイオン)とアニオン(炭酸イオン)になる。
アンモイウムイオンは主としてA層を通り、炭酸
イオは主としてB層を通ることが出来る。
(イ) 室および室にウレアを1モルずつ入れた
場合。
、室のアンモニア濃度の時間変化を測定
する。10時間後室では10mmol/、室で
は25mmol/となつた。このことはアンモニ
ウムイオンが室より室により多く運ばれた
事を示す。
、室の炭酸ガス濃度の時間変化を測定す
る。10時間後室では12mmol/、室では
28mmol/となつた。このことは炭酸イオン
が室より室により多く運ばれた事を示す。
(ロ) 室及び室にウレアを0.1モルずつ入れた
場合。
、室のアンモニア濃度の時間変化を測定
する。10時間後室では2.3mmol/、室
では6.1mmol/となつた。このことはアン
モニウムイオンが室より室により多く運ば
れた事を示す。また(イ)の場合よりも効率が良い
事を示している。
、室の炭酸ガス濃度の時間変化を示す。
10時間後室では0.8mmol/、室では3.0
mmol/となつた。このことは炭酸イオンが
室より室により多く運ばれた事を示す。ま
た(イ)の場合よりも効率が良い事を示している。
(ハ) 室に0.1モルのウレア、室に水のみを入
れた場合。
、室のアンモニア濃度の時間変化を測定
する。10時間後室では1.5mmol/、室
では3.8mmol/となつた。このことはアン
モニウムイオンが室より室により多く運ば
れた事を示す。
、室の炭酸ガス濃度の時間変化を示す。10
時間後室では濃度の変化がなかつたが、室で
は5.3mmol/となつた。このことは炭酸イオ
ンが室のみに運ばれた事を示す。(イ)(ロ)(ハ)の結果
から目的とする膜が出来ていることを示す。また
論理的に予想される結果として一致している。
(発明の効果) 本発明分離膜は叙上の構成になり、反応と拡散
との連結を可能とするから、固定化酸素等の反応
活性化物質による基質の変換反応と、反応生成物
の分離とを効率よく行うことができる。またその
構造簡単にして製作容易であり且つ機能性を有す
るから工業的に応用することが比較的簡単であ
り、下記のような各種用途に広く適用することが
できる。
(1) 化学工業、医薬品工業、生物工業において、
反応、精製、分離が一枚の膜とその周辺の機器
のみで行える。今までのような大がかりな装置
が不必要になる。
(2) 本発明分離膜の機能作用は、腸や肝臓のメカ
ニズムそのものであり、人工腸や人工肝臓の基
本物質として使用できる。人工腸は現在完成さ
れたものではなく、また人工肝臓は単に不純物
を吸着させるに過ぎず連続的に使用できない。
本発明分離膜は不純物を分解して他方に排出す
るために連続的に使用できる極めて有用な材料
である。
(3) 様々な反応と分離系を持つ膜を組み合わせる
ことにより一種の代謝のメカニズムを組み立て
ることが出来る。これは人工代謝機械として薬
用の作用テストに使用でき、今までのような新
薬製造上の動物実験や人体実験は不必要にな
る。
(4) 生成物が電解質の場合、膜の左右にイオンが
異なつた濃度で輸送されるためにイオン濃度差
が生じ電池が作製される。このことは本発明分
離膜をセンサーや燃料電池、さらに分子素子と
して利用できることを意味している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明分離膜の基本構造を模式的に
示す断面図、第2図〜第5図は、本発明分離膜の
作用を説明するための概要図、第6図〜第9図
は、それぞれ本発明分離膜の作用による尿素から
の反応生成物の、該分離膜に仕切られた各室内に
おける濃度の経時変化を示す線図、第10図〜第
12図は、それぞれ従来公知の分離膜の典型的形
状を模式的に示す概要図、第13〜第21図は、
それぞれ従来公知の固定化酸素膜の典型例を模式
的に示す概要図、また、第22〜第24図は、そ
れぞれ従来公知の固定化酵素膜を用いた反応生成
物分離法を示す概要図である。 1……分離膜、2……連続空孔、3……中間多
孔質層、E……反応活性化物質、A,B……選択
透過層、L……基質、M,N……反応生成物。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 接触する基質の少なくとも一部の化学反応に
    対し接触能力を有する反応活性化物質を担持封入
    した中間多孔質層と、該中間多孔質層の両表面に
    それぞれ位置し且つ前記反応活性化物質の作用に
    よる反応生成物の輸送に関して互いに異なつた透
    過係数を有する両選択透過層とよりなることを特
    徴とする異方透過性反応型多孔質分離膜。 2 前記反応活性化物質が、酵素、生体細胞、化
    学触媒よりなる群から選ばれる少なくとも1種で
    ある特許請求の範囲第1項記載の異方透過性反応
    型多孔質分離膜。 3 前記中間多孔質層が、高分子材料よりなる多
    孔質膜または繊維構造物、セラミツクス多孔質
    体、金属多孔質体および金属メツシユよりなる群
    から選ばれる少なくとも一種の多孔性素材をもつ
    て構成される特許請求の範囲第1項記載の異方透
    過性反応型多孔質分離膜。 4 前記中間多孔質層が疎水性高分子よりなる多
    孔質膜である特許請求の範囲第3項記載の異方透
    過性反応型多孔質分離膜。 5 平膜、中空糸管壁の少なくとも一部、および
    マイクロカプセル外殻の少なくとも一部のいずれ
    かである特許請求の範囲第1項記載の異方透過性
    反応型多孔分離膜。 6 1μm〜100μmを膜厚を有する特許請求の範
    囲第1項記載の異方透過性反応型多孔質分離膜。 7 前記中間多孔質層が10nm〜1000nmの平均
    孔径を有する特許請求の範囲第1項記載の異方透
    過性反応型多孔質分離膜。 8 前記両選択透過層の各々が10nm〜100μmの
    厚さを有する特許請求の範囲第1項記載の異方透
    過性反応型多孔質分離膜。 9 両選択透過層が非荷電層であるとともに、反
    応生成物に対する分配係数および拡散係数の少な
    くとも一方が両層間で異なり、且つ基質は両層共
    に透過し得る特許請求の範囲第1項記載の異方透
    過性反応型多孔質分離膜。 10 両選択透過層が荷電層であるとともに、両
    層間において電荷の符号および荷電密度の少なく
    とも一方が異なる特許請求の範囲第1項記載の異
    方透過性反応型多孔質分離膜。
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