JPH05298484A - 光学的文字読取装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 読取フィールド枠内に記入された文字の認識
率向上を図り、一定種類の帳票を一括して読取ることが
可能な光学的文字読取装置を提供する。 【構成】 本装置は、スキャナ１，シートバッファ２，
枠位置検出部３，文字切出し部４，認識部５を具備す
る。スキャナ１が帳票１０のイメージを検出すると、枠
位置検出部３は帳票イメージから読取フィールド枠の位
置を検出する。文字切出し部４は枠位置検出部３が検出
した読取フィールド枠の位置情報に基づいて、帳票イメ
ージから文字パターンのみを切出す。認識部５は文字切
出し部４が切出した各文字パターンについて認識処理を
行う。文字切出し部４は、読取フィールド枠を含むこと
なく文字パターンのみを切出すので、文字の認識率が向
上する。これにより、一定種類の帳票を一括して読取る
ことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、読取フィールド枠が予
め印刷された帳票を読取対象とし、その読取フィールド
枠内に記入された文字を読取る光学的文字読取装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】光学的文字読取装置は、帳票に光源から
光を照射し、その反射光を光電変換素子にて光電変換し
て帳票イメージを検出し、その検出した帳票イメージか
ら文字パターン（文字イメージ）を切出して、その文字
パターンについて認識処理を行い、文字を読取るもので
ある。

【０００３】一般に読取対象の帳票は、文字の記入位置
を示す読取フィールド枠が赤色，緑色等のドロップアウ
トカラーによって予め印刷されている。そして、読取フ
ィールド枠の印刷色に対応する発光スペクトルを有する
光源を用いて、その印刷色をドロップアウトさせ、フォ
ーマットコントロール情報で指定された読取フィールド
枠の位置，サイズ等の情報に基づいて、単純にその位置
に対して文字パターンの切出し動作を行い、文字を読取
っていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、読取フ
ィールド枠が光源からの光照射ではドロップアウトでき
ない色で印刷されている場合には、読取フィールド枠を
ドロップアウトできず、文字が読取れないことになる。
また、印刷フォーマットの不統一，印刷精度等により、
帳票に対して読取フィールド枠の位置がずれたり、帳票
全体の大きさが少しづつ異なる場合には、フォーマット
コントロール情報で指定された位置に対して単純に文字
切出しを行うと、切出した文字パターンに読取フィール
ド枠が含まれてしまい、認識結果に誤りが生じてしま
う。

【０００５】従って、帳票全体及び各部の寸法や印刷色
が少しつづ異なるような一定種類の帳票を一括して読取
れないという問題があった。

【０００６】そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなさ
れたものであり、読取フィールド枠内に記入された文字
の認識率向上を図り、一定種類の帳票を一括して読取る
ことが可能な光学的文字読取装置を提供することを目的
としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、読取フィールド枠内に文字が記入された帳
票を、光学的に走査して帳票イメージを検出し、その検
出した帳票イメージに基づいて前記文字を読取る光学的
文字読取装置において、前記帳票イメージから前記読取
フィールド枠の位置を検出する枠位置検出部と、この枠
位置検出部が検出した読取フィールド枠の位置情報に基
づいて前記帳票イメージから文字イメージのみを切出す
文字切出し部と、この文字切出し部が切出した文字イメ
ージについて認識処理を行う認識部とを有することを特
徴とするものである。

【０００８】

【作用】このように構成された光学的文字読取装置によ
れば、読取フィールド枠内に文字が記入された帳票を、
光学的に走査して帳票イメージを検出すると、枠位置検
出部は、その帳票イメージから読取フィールド枠の位置
を検出する。文字切出し部は、枠位置検出部が検出した
読取フィールド枠の位置情報に基づいて、前記帳票イメ
ージから文字イメージのみを切出す。認識部は文字切出
し部が切出した文字イメージについて認識処理を行う。
文字切出し部は、読取フィールド枠を含むことなく文字
パターンのみを切出すので、文字の認識率が向上する。
これにより、一定種類の帳票を一括して読取ることが可
能となる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳述
する。

【００１０】図１は本発明の光学的文字読取装置の一実
施例を示す概略構成図である。

【００１１】本装置は、帳票１０全体を光学的に走査し
て帳票イメージを検出するスキャナ１と、このスキャナ
１が検出した帳票イメージを１帳票分格納するシートバ
ッファ２と、このシートバッファ２に格納された帳票イ
メージから後述する読取フィールド枠１１の位置を検出
する枠位置検出部３と、この枠位置検出部３が検出した
読取フィールド枠１１の位置情報に基づいて前記帳票イ
メージから文字パターン（文字イメージ）を切り出す文
字切出し部４と、文字切出し部４が切り出した文字パタ
ーンについて文字認識処理を行う認識部５と、この装置
各部を制御する図示しない制御部とを有して構成されて
いる。

【００１２】次に、上記各部の詳細を説明する。

【００１３】本装置が読取対象とする帳票１０は、例え
ば図２に示すように、読取フィールド枠１１が予め赤
色，緑色等のカラー色で印刷され、その読取フィールド
枠１１内に読取対象文字１２が手書き又は印字等により
記入されたものである。この読取フィールド枠１１は、
複数の読取フィールド枠（第１乃至第５の読取フィール
ド枠）１１ａ乃至１１ｅから構成されている。また、各
読取フィールド枠１１ａ乃至１１ｅは、記入文字の桁数
が２桁以上の場合は、点線により仕切られ、それぞれ１
文字毎に記入する位置を示す文字記入枠を構成してい
る。そして各読取フィールド枠１１ａ乃至１１ｅの相対
的位置関係及び各枠１１ａ乃至１１ｅ内に記入される文
字の桁数が予め定められている。図２の例では、第１の
読取フィールド枠１１ａの右側に第２，第３の読取フィ
ールド枠１１ｂ，１１ｃが順に設けられ、第３の読取フ
ィールド枠１１ｃの下側に第４，第５の読取フィールド
枠１１ｄ，１１ｅが順に設けられ、各読取フィールド枠
１１ａ乃至１１ｄ内の文字の桁数は、それぞれ１，６，
３，２，２桁と予め定められている場合を示している。

【００１４】前記スキャナ１は、帳票１０上に光を照射
する光源と、帳票１０からの反射光を受けて電気信号に
変換する光電変換素子とを備え、帳票１０全体を光学的
に走査して帳票イメージを検出するものである。このス
キャナ１は、ハロゲンランプ，蛍光灯等の光源により、
可視領域乃至近赤外線領域を含む広帯域の光を帳票１０
に照射するように構成されている。これにより、帳票１
０の読取フィールド枠１１（１１ａ乃至１１ｅ）が種々
な色で印刷されている場合やその色が薄い場合でも、帳
票イメージとして検出できるようにしている。

【００１５】前記枠位置検出部３は、枠構造１４を抽出
する枠構造抽出部３０，枠位置抽出情報が格納された枠
知識メモリ３１及び読取フィールド枠１１ａ乃至１１ｅ
を抽出する枠抽出部３２を具備する。

【００１６】枠構造抽出部３０は、図２に示すように、
シートバッファ２に格納された帳票イメージに対して、
読取対象とする帳票１０上の全ての読取フィールド枠１
１ａ乃至１１ｅが含まれるように枠抽出エリア１３を設
定できるようになっている。また、枠構造抽出部３０
は、その設定した枠抽出エリア１３内に存在し、かつ、
一定の長さ以上の縦方向及び横方向の直線全て（文字記
入枠を構成する点線は除く）を抽出対象として、図３に
示すような枠構造１４を抽出できるようになっている。

【００１７】枠知識メモリ３１には、読取対象の帳票１
０の各読取フィールド枠１１ａ乃至１１ｅのサイズ・位
置，各枠１１ａ乃至１１ｅ間の相対的位置関係及び各枠
１１ａ乃至１１ｅ内の文字の桁数等の枠位置抽出情報
が、予め格納されている。なお、文字桁数以外の枠位置
抽出情報は、ある程度の変形を許容する形で格納されて
いる。

【００１８】枠抽出部３２は、枠構造抽出部３０により
抽出された枠構造１４から枠知識メモリ３１に予め格納
されている枠位置抽出情報を用いて、図４に示すよう
に、各読取フィールド枠１１ａ乃至１１ｅの位置を抽出
するものである。

【００１９】前記文字切出し部４は、枠位置検出部３の
枠抽出部３２が抽出した各読取フィールド枠１１ａ乃至
１１ｅの位置情報に基づいて、シートバッファ２に格納
された帳票イメージから文字パターン（文字イメージ）
を切出して、認識部５に出力するものである。この文字
切出し部４は、文字パターンを切出す際に、その文字イ
メージに枠１１ａ乃至１１ｅのイメージが含まれないよ
うに、各読取フィールド枠１１ａ乃至１１ｅの少し内側
のイメージを切出し、更に各枠１１ａ乃至１１ｅ内の文
字の桁数に応じてその切出したイメージを分割した文字
パターンを認識部５に出力するようにしている。なお、
各枠１１ａ乃至１１ｅ内の文字の桁数の情報は、枠知識
メモリ３１から枠抽出部３２を介して文字切出し部４に
入力されるようになっている。

【００２０】前記認識部５は、候補文字パターンを記憶
する候補文字メモリを備え、文字切出し部４から出力さ
れた各文字パターンについて例えば重ね合せ法（パター
ンマッチング法）により文字認識処理を行い、認識結果
を出力バッファ等に出力するものである。

【００２１】次に、上記実施例の動作を説明する。

【００２２】まず、当該装置を起動すると、制御部の制
御下で各部は所定の動作を開始する。スキャナ１は、帳
票１０全体を光学的に走査して帳票イメージを検出し、
その帳票イメージをシートバッファ２に出力する。シー
トバッファ２は、スキャナ１からの帳票イメージを格納
する。

【００２３】枠位置検出部３の枠構造抽出部３０は、シ
ートバッファ２に格納された帳票イメージに基づいて、
全ての読取フィールド枠１１ａ乃至１１ｅが含まれるよ
うに枠抽出エリア１３を設定し、その枠抽出エリア１３
内から枠構造１４を抽出する。枠抽出部３２は、枠構造
抽出部３０により抽出された枠構造１４から枠知識メモ
リ３１に予め格納されている枠位置抽出情報を用いて各
読取フィールド枠１１ａ乃至１１ｅを抽出する。

【００２４】文字切出し部４は、枠位置検出部３の枠抽
出部３２が抽出した読取フィールド枠１１ａ乃至１１ｅ
の位置情報に基づいて、シートバッファ２に格納された
帳票イメージから各読取フィールド枠１１ａ乃至１１ｅ
の少し内側のイメージを切出し、更に各枠１１ａ乃至１
１ｅ内の文字の桁数に応じてその切出したイメージを分
割した文字パターンを認識部５に出力する。

【００２５】認識部５は、文字切出し部４から出力され
た各文字パターンについて、候補文字メモリに格納され
ている候補文字パターンを用いて文字認識処理を行い、
その認識結果を出力バッファ等に出力し、例えば図５に
示すようにその認識結果１２′が可視表示される。

【００２６】このような上記実施例の光学的文字読取装
置によれば、文字切出し部４は、読取フィールド枠１１
を含むことなく文字パターンのみを切出すので、文字の
認識率が向上する。従って、帳票全体及び各部の寸法や
印刷色が少しつづ異なるような一定種類の帳票１０を一
括して読取ることも可能となり、帳票１０の種類別の仕
分け作業が不要となるので、極めて有用な光学的文字読
取装置を実現することができる。

【００２７】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、その要旨を変更しない範囲内で種々に変形
実施が可能である。例えば、各読取フィールド枠１１ａ
乃至１１ｅに１文字毎に記入する位置を示す文字記入枠
がある帳票１０を読取対象とした場合について説明した
が、文字記入枠の無い帳票の場合でもよい。この場合
は、枠知識メモリ３１に格納した各読取フィールド枠１
１ａ乃至１１ｅ内の文字の桁数の情報を用いれば同様に
文字パターンを切出すことは可能である。また、読取対
象の帳票１０を帳票全体及び各部の寸法や印刷色が少し
つづ異なるような一定種類のものに限ったが、枠知識メ
モリ３１に読取対象の帳票毎に枠位置抽出情報を格納す
るようにし、フォーマットコントロール情報で指定され
た帳票に対応する枠位置抽出情報を枠知識メモリ３１か
ら検索し、各読取フィールド枠の位置を抽出するように
してもよい。これにより、一括して読取ることの可能な
帳票の種類を拡大することができる。

【００２８】

【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、帳票イメ
ージから検出した読取フィールド枠の位置情報に基づい
て、読取フィールド枠を含むことなく文字パターンのみ
を切出すようにしているので、読取フィールド枠内に記
入された文字の認識率向上を図り、一定類の帳票を一括
して読取ることが可能な光学的文字読取装置を提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の光学的文字読取装置の一実施例を示す
概略構成図である。

【図２】本実施例が読取対象とする帳票の一例を示す図
である。

【図３】本実施例の枠位置検出部の動作を説明するため
の図である。

【図４】本実施例の枠位置検出部の動作を説明するため
の図である。

【図５】本実施例の認識部による認識結果の表示例を示
す図である。

【符号の説明】

１ スキャナ ３ 枠位置検出部 ４ 文字切出し部 ５ 認識部 １０ 帳票 １１（１１ａ乃至１１ｅ） 読取フィールド枠 １２ 文字

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 読取フィールド枠内に文字が記入された
   帳票を、光学的に走査して帳票イメージを検出し、その
   検出した帳票イメージに基づいて前記文字を読取る光学
   的文字読取装置において、前記帳票イメージから前記読
   取フィールド枠の位置を検出する枠位置検出部と、この
   枠位置検出部が検出した読取フィールド枠の位置情報に
   基づいて前記帳票イメージから文字イメージのみを切出
   す文字切出し部と、この文字切出し部が切出した文字イ
   メージについて認識処理を行う認識部とを有することを
   特徴とする光学的文字読取装置。