JPH05297179A - 原子力発電プラントのプロセス量履歴収集装置 - Google Patents

原子力発電プラントのプロセス量履歴収集装置

Info

Publication number
JPH05297179A
JPH05297179A JP4097949A JP9794992A JPH05297179A JP H05297179 A JPH05297179 A JP H05297179A JP 4097949 A JP4097949 A JP 4097949A JP 9794992 A JP9794992 A JP 9794992A JP H05297179 A JPH05297179 A JP H05297179A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
process amount
history
amount history
safety system
safety
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4097949A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Hattori
部 芳 明 服
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP4097949A priority Critical patent/JPH05297179A/ja
Publication of JPH05297179A publication Critical patent/JPH05297179A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 原子力発電プラントの監視制御を、分散型の
システムで行なう場合に、プロセス量の履歴データを、
オンラインで使用できるようにする。 【構成】 プラントの系統単位で、複数の通常系プロセ
ス量履歴収集装置2を設ける。1個以上の安全系プロセ
ス量収集装置3を設ける。この安全系プロセス量収集装
置3と同数の安全系プロセス量履歴記憶装置4を設け
る。対をなす安全系プロセス量収集装置3と安全系プロ
セス量履歴記憶装置4とを、一方向通信回線5で接続す
る。運転員からみて、集約型のプロセス量履歴使用装置
6を設ける。安全系プロセス量履歴記憶装置4、全通常
系プロセス量履歴収集装置2、およびプロセス量履歴使
用装置6を、ネットワーク型の通信回線7で接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子力発電プラントの
プロセス量履歴データの収集、記憶および利用におい
て、プロセス量履歴データの収集および記憶を分散型で
行なうとともに、プロセス量履歴データの利用を集約型
で行なう原子力発電プラントのプロセス量履歴収集装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、原子力発電プラントのプロセス全
体の監視・制御を行う計算機技術において、プロセス量
データは1台または冗長化された複数台のプロセス計算
機で集中管理され、それらのオンライン利用が不可能な
形態での分散記憶は各所に存在するが、オンライン利用
可能な形態での収集はこれらのプロセス計算機の役割で
あった。
【0003】近年、プラントの分散監視制御技術が進展
し、プロセス量を集中管理する方式よりも、系統毎に分
散化した制御系によって分散管理する方式の利点が注目
されている。
【0004】原子力発電プラントにおいては、高度な安
全性の要求のため、様々なプロセス量を集中して監視す
る必要があり、その上、異常事象が他の系統へ影響を及
ぼす応答時間も速く、分散監視では間に合わない事象も
考えられ、ハードシステムは分散化しても、運転員によ
る監視は集約化されている必要がある。
【0005】すなわち、運転員に情報を表示する末端の
ソフトウェアは、すべてのプロセス量を使用可能な集約
型のものとならざるをえない。これらの末端のソフトウ
ェアにおいては実時間のプロセス量は、分散化した計測
制御ハードウェアから必要なデータのみを収集すれば利
用することができるが、プロセス量履歴データに関して
は、データの収集、記憶の負荷が高く、これらの末端の
ソフトウェアが行なうことについては、現状のハードウ
ェアでは困難が多く、また、多種類の末端のソフトウェ
アがこのような負荷の高い作業を行なうことは不合理で
ある。その理由は次のような点である。
【0006】第1に、履歴データは任意の時点で要求さ
れるため、それに備えて、利用される可能性のある過去
のプロセス量をすべて収集する必要があり、この通信と
計算機の負荷は高いものとなる。
【0007】第2に、履歴データはその記憶容量が大き
く、例えば、サンプリング周期を250ミリ秒として、
1時間分の1個のプロセス量の記憶は、実時間の1個の
プロセス量に要求される容量の14400倍になる。こ
れは恐らく、ある時点で利用される可能性のある全プロ
セス量よりも多い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、原子力
発電プラントにおいては、系統をまたがったプロセス間
の応答が速く、高度な安全性の要求上、多数の系統にま
たがるプロセス量を集中して監視・制御する必要があ
る。これらの要求を分散監視制御システムで実施する場
合であっても、運転員に情報を提供する末端の部分で
は、運転員からは情報が集約化されているように見えな
ければならない。このような分散化と逆の要求をもち、
末端の表示に用いられるソフトウェアは、分散監視制御
システム全体に対してアクセスが可能でなければならな
い。
【0009】プラント全体のプロセス量履歴を利用し末
端の表示に用いられるソフトウェアの例としては、単純
に複数のプロセス量の変化履歴を1つのチャートにして
グラフ化して表示するもの、複数のプロセス量変化履歴
を比較して運転のガイダンスを導出するものなどがあ
る。
【0010】他方、プロセス量履歴データを分散システ
ムにおいて収集する場合、前述の、収集の負荷と記憶容
量の膨大さも解決すべき問題点である。実時間でプロセ
ス量を収集し、集約的に利用することに比べ、プロセス
量履歴データのオンラインでの集約的利用はこの点でも
一層の困難性をもつ。
【0011】履歴データはデータを利用する以前に収集
されていなければならないという点が、実時間データの
利用に比べてもう一つの難しい点である。すなわち、利
用することが要求された時点では履歴データの収集を開
始しても遅い。
【0012】プロセス量履歴の記憶を分散化し、系統毎
にプロセス量履歴記憶装置を設け、プラント全体のプロ
セス量履歴を利用する前記のような末端ソフトウェアが
要求によって必要なときに受け取るという構成にした場
合、原子力発電プラントにおいては、安全系設計の原則
上の問題点が起こる。原子力発電プラントの安全系は、
通常系および冗長化された他の安全系から信号が隔離さ
れていなければならず、プロセス量履歴を利用するソフ
トウェアからの要求信号が安全系の監視制御装置に命令
を送ることは、この設計原則に反するものとなる。分散
システムは、ソフトウェア間の緊密な連係動作が必要
で、互いに要求とその応答をネットワークを介して通信
し合うことが必須となるため、この原子力発電プラント
の安全系設計の原則は大きな問題となる。
【0013】本発明は、このような点を考慮してなされ
たもので、安全設計上の信頼性、監視の実時間性、およ
び末端の情報表示集約性を確保しながら、原子力発電プ
ラントの分散監視制御システムを構築することができる
原子力発電プラントのプロセス量履歴収集装置を提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成する手段として、原子力発電プラントの通常系の複数
のプロセス量信号を実時間で入力し、入力したプロセス
量の履歴を記憶する複数の通常系プロセス量履歴収集装
置と;安全系のプロセス量信号を実時間で入力する少な
くとも1個の安全系プロセス量収集装置と;安全系プロ
セス量収集装置と各々対をなし、安全系プロセス量収集
装置からの安全系のプロセス量を入力してその履歴を記
憶する安全系プロセス量履歴記憶装置と;対をなす安全
系プロセス量収集装置と安全系プロセス量履歴記憶装置
とを相互に接続し、安全系プロセス量収集装置からの安
全系のプロセス量を安全系プロセス量履歴記憶装置に送
信する一方向通信回線と;すべての安全系プロセス量履
歴記憶装置およびすべての通常系プロセス量履歴収集装
置から任意のプロセス量の履歴を収集するプロセス量履
歴使用装置と;前記各安全系プロセス量履歴記憶装置、
各通常系プロセス量履歴収集装置およびプロセス量履歴
使用装置を相互に接続し、プロセス量履歴使用装置か
ら、安全系プロセス量履歴記憶装置および通常系プロセ
ス量履歴収集装置にプロセス量履歴の要求命令を送信す
るとともに、安全系プロセス量履歴記憶装置および通常
系プロセス量履歴収集装置から、プロセス量履歴使用装
置にプロセス量履歴データを送信するネットワーク型通
信回線と;をそれぞれ設けるようにしたことを特徴とす
る。
【0015】
【作用】本発明に係る原子力発電プラントのプロセス量
履歴収集装置において、プロセス量収集・履歴記憶を行
なう通常系プロセス量履歴収集装置、安全系プロセス量
収集装置および安全系プロセス量履歴記憶装置は、分散
型の装置としてそれぞれ設けられ、一方、プロセス量履
歴データ利用を行なうプロセス量履歴使用装置は、運転
員からみて、集約型の装置として設けられている。この
ため、監視の実時間性および末端の情報表示集約性を確
保しながら、原子力発電プラントの分散監視制御システ
ムを構築することが可能となる。
【0016】また、安全系に関しては、プロセス量収集
装置とプロセス量履歴記憶装置とが分離され、これらが
一方向通信回線で接続されて安全系の分離がなされてい
る。このため、安全設計上の信頼性が確保される。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0018】図1は、本発明に係る原子力発電プラント
のプロセス量履歴収集装置の基本構成を示すもので、こ
のプロセス量履歴収集装置1は、2個以上の通常系プロ
セス量履歴収集装置2と、1個以上の安全系プロセス量
収集装置3と、1個以上の安全系プロセス量履歴記憶装
置4と、前記安全系プロセス量収集装置3と安全系プロ
セス量履歴記憶装置4との間を接続する一方向通信回線
5と、プロセス量履歴使用装置6と、前記各安全系プロ
セス量履歴記憶装置4、各通常系プロセス量履歴収集装
置2およびプロセス量履歴使用装置6を相互に接続する
ネットワーク型通信回線7とから、原子力発電プラント
の分散監視制御システムとして構築されている。また各
安全系プロセス量収集装置3は、これと対をなす単一の
安全系プロセス量履歴記憶装置4と1つの一方向通信回
線5によってのみ接続され、プロセス量履歴収集装置1
を構成する他の要素とは、完全に分離された構成となっ
ている。
【0019】図2は、プロセス量履歴収集装置1の作用
を示す説明図であり、以下、図2を参照して本実施例の
作用を説明する。
【0020】通常系のプロセス量信号は、通常系プロセ
ス量履歴収集装置2に実時間で入力され、通常系プロセ
ス量履歴収集装置2は、入力したプロセス量の履歴を記
憶する。
【0021】安全系のプロセス量信号は、安全系プロセ
ス量収集装置3に実時間で入力され、安全系プロセス量
収集装置3は、一方向通信回線5を介して、入力したプ
ロセス量データを安全系プロセス量履歴記憶装置4に実
時間で出力する。
【0022】安全系プロセス量履歴記憶装置4は、安全
系プロセス量収集装置3から実時間で入力したプロセス
量データの履歴を記憶する。
【0023】プロセス量履歴使用装置6は、運転員から
の要求または監視しているプロセス量の変化または他の
ソフトウェアからの要求などの必要に応じて、該当する
通常系プロセス量履歴収集装置2または安全系プロセス
量履歴記憶装置4に対して、プロセス量履歴データを、
ネットワーク型通信回線7を介して要求する。通常系プ
ロセス量履歴収集装置2あるいは安全系プロセス量履歴
記憶装置4は、要求されたプロセス量履歴データを要求
元に送信する。プロセス量履歴使用装置6は、このプロ
セス量履歴データを受け取って利用する。
【0024】このように、プロセス量履歴収集装置1
は、分散型のプロセス量収集・履歴記憶を行なう装置
と、運転員からみて集約型のプロセス量履歴使用装置6
とから構成され、しかも安全系の分離のために、安全系
がプロセス量収集装置3とプロセス量履歴収集装置4と
に分離され、両装置3,4が一方向通信回線5で接続さ
れているので、安全設計上の信頼性、監視の実時間性、
および末端の情報表示集約性を確保しながら、原子力発
電プラントの分散監視制御システムを構築することがで
きる。
【0025】図3は、沸騰水型原子力発電プラントのプ
ロセス量履歴チャートグラフ(以下、トレンドグラフと
称す)を運転員に表示するようにしたプロセス量履歴収
集装置の第1の具体例を示すもので、以下、これについ
て説明する。
【0026】本実施例に係るプロセス量履歴収集装置1
1は、図3に示すように、A,B,C3系列の3個の安
全系プロセス量収集装置13A,13B,13Cと、こ
れらに対応するA,B,C3系列の3個の安全系プロセ
ス量履歴記憶装置14A,14B,14Cとを備えてお
り、各系列の安全系プロセス量収集装置13A,13
B,13Cと安全系プロセス量履歴記憶装置14A,1
4B,14Cとは、各々同じ系列どうしが、一方向通信
回線15A,15B,15Cを介して相互に接続されて
いる。
【0027】一方、通常系のプロセス量履歴収集装置
は、プラントの系統単位に抽気系、再循環系および資料
採取系の3系統の通常系プロセス量履歴収集装置12
A,12B,12Cで構成されている。また、プロセス
量履歴使用装置は、2個のトレンドグラフ表示装置16
A,16Bで構成されている。そして、これら両トレン
ドグラフ表示装置16A,16Bは、安全系の各プロセ
ス量履歴記憶装置14A,14B,14Cおよび通常系
の各プロセス量履歴収集装置12A,12B,12C
に、ネットワーク型通信回線17を介してそれぞれ接続
されている。
【0028】次に、通常のプラント起動手順に含まれる
原子炉脱気運転時に、停止時冷却モードで運転される残
留熱除去系の系統流量と、原子炉内の炉水温度と、復水
器内の圧力と、原子炉水の溶存酸素濃度とを1つのトレ
ンドグラフとして表示する例をとって、本例の作用を以
下に説明する。
【0029】図4に、トレンドグラフ表示装置16A,
16Bへ表示されるトレンドグラフの例を示す。
【0030】本実施例では、実時間のプロセス量データ
もプロセス量履歴データと同じ経路で収集する。
【0031】トレンドグラフ表示装置16A,16Bの
一方のものは、運転員からの「原子炉脱気運転時トレン
ド」表示の要求により、抽気系プロセス量履歴収集装置
12Aに復水器内圧力の履歴データを、再循環系プロセ
ス量履歴収集装置12Bに原子炉水温度の履歴データ
を、資料採取系プロセス量履歴収集装置12Cに原子炉
水溶存酸素濃度の履歴データを、3系列すべての安全系
プロセス量履歴記憶装置14A,14B,14Cに残留
熱除去系系統流量の履歴データをそれぞれ要求する。
【0032】抽気系プロセス量履歴収集装置12A、再
循環系プロセス量履歴収集装置12B、資料採取系プロ
セス量履歴収集装置12Cは、それぞれ復水器内圧力、
原子炉水温度、原子炉水溶存酸素濃度を実時間で250
ミリ秒の周期で入力し、履歴データを記憶している。こ
れら3つの通常系プロセス量履歴収集装置12A,12
B,12Cは、前記の要求により、対応するプロセス量
名と履歴開始時刻と過去30分のプロセス量の2秒間隔
の履歴を、まとめて、トレンドグラフ表示装置16A,
16Bに送信する。その後、これら3つの通常系プロセ
ス量履歴収集装置12A,12B,12Cは、実時間で
入力される前記各プロセス量を2秒間隔の実時間で、プ
ロセス量名とプロセス量現在値を組にしてトレンドグラ
フ表示装置16A,16Bに送信する。
【0033】3つの安全系プロセス量履歴記憶装置14
A,14B,14Cは、各々の対応する系列の残留熱除
去系系統流量の実時間プロセス量を250ミリ秒の周期
で、安全系プロセス量収集装置13A,13B,13C
から一方向通信回線15A,15B,15Cを介して入
力し、履歴を記憶している。3つの安全系プロセス量履
歴記憶装置14A,14B,14Cは、前記の要求によ
り対応する系列の残留熱除去系系統流量のプロセス量名
と履歴開始時刻と過去30分のプロセス量の2秒間隔の
履歴を、まとめて、トレンドグラフ表示装置16A,1
6Bに送信する。その後、これら3つの安全系プロセス
量履歴記憶装置14A,14B,14Cは、実時間で入
力される前記各プロセス量を2秒間隔の実時間で、プロ
セス量名とプロセス量現在値を組にして、トレンドグラ
フ表示装置16A,16Bに送信する。
【0034】トレンドグラフ表示装置16A,16B
は、3系列の残留熱除去系系統流量、復水器内圧力、原
子炉水温度、原子炉水溶存酸素濃度の各々の履歴データ
を受信し、残留熱除去系系統流量履歴に関しては、3系
列の対応する時刻の残留熱除去系系統流量の総和を残留
熱除去系系統流量履歴とし、過去30分の各々のプロセ
ス量を表示するグラフ上に折れ線でプロットする。その
後3系列の残留熱除去系系統流量、復水器内圧力、原子
炉水温度、原子炉水溶存酸素濃度の各々の実時間データ
を3つの安全系プロセス量履歴記憶装置14A,14
B,14Cと3つの通常系プロセス量履歴収集装置12
A,12B,12Cから実時間で入力し、残留熱除去系
系統流量については3系列のプロセス量の総和を計算
し、4つのプロセス量を、表示しているグラフの折れ線
に連結してプロットし、実時間で表示の更新を行なう。
【0035】このように、システムを分散型構成としつ
つ、トレンドグラフをオンラインで使用することができ
る。
【0036】図5は、プロセス量履歴収集装置の第2の
具体例を示すもので、前記第1の具体例における2個の
トレンドグラフ表示装置16A,16Bに代え、1個の
運転ガイダンス導出装置26を用いるようにしたもので
あり、その他の点については、前記第1の具体例と同一
構成となっている。
【0037】次に、本実施例の作用を、原子炉脱気運転
完了の運転ガイダンス導入を例にとって説明する。
【0038】原子炉脱気運転完了の条件としては以下の
条件がある。
【0039】条件1 気体廃棄物処理系ラインアップが
モードIII であること。
【0040】条件2 原子炉水温度が80℃以上である
こと。
【0041】条件3 残留熱除去系のうち1系列のライ
ンアップが停止時冷却モードであること。
【0042】条件4 復水器内圧力が50mmHgabs 以下
であること。
【0043】条件5 主蒸気ドレン弁類、主蒸気ライン
ドレン弁類が全弁全開であること。
【0044】条件6 主蒸気隔離弁が全弁全開であるこ
と。
【0045】条件7 排ガス放射線モニタの値に異常が
ないこと。
【0046】条件8 残留熱除去系ヘッドスプレイライ
ンの脱気が完了していること。
【0047】条件9 原子炉水溶存酸素濃度が0.2pp
m 以下であること。
【0048】条件2、条件4、条件7、条件9はプロセ
ス量の条件である。これらの条件は、単にプロセス量の
範囲を示しているものであるが、暗黙の内にそれらプロ
セス量が条件の範囲にあることが一定時間以上連続して
続き、安定していることも条件として含んでいる。従っ
て、アルゴリズムとしては、それぞれ以下のように書き
換える必要がある。
【0049】条件2′ 原子炉水温度が80℃以上であ
り、一定時間以上それが持続していること。
【0050】条件4′ 復水器内圧力が50mmHgabs 以
下であり、一定時間以上増加傾向を示していないこと。
【0051】条件7′ 排ガス放射線モニタの値に異常
がなく、一定時間以上増加傾向を示していないこと。
【0052】条件9′ 原子炉水溶存酸素濃度が0.2
ppm 以下であり、定時間以上増加傾向を示していないこ
と。
【0053】条件1、条件3、条件5、条件6、条件8
は系党内のラインアップの条件である。この条件の完了
チェックは系統間にわたるプロセス量を必要としないた
め、各系統の内部の条件だけを、条件1と条件8は安全
系プロセス量履歴記憶装置14A,14B,14Cで、
条件3と条件5と条件6は各系統の通常系プロセス量履
歴収集装置12A,12B,12Cで、完了しているか
否かのチェックを行なう。
【0054】運転ガイダンス導出装置26は、原子炉脱
気運転の開始を関係する系統の安全系プロセス量履歴記
憶装置14A,14B,14Cおよび通常系プロセス量
履歴収集装置12A,12B,12Cに送信し、細分化
された各ステップの完了を受取り、各ステップの開始を
関係する安全系プロセス量履歴記憶装置14A,14
B,14Cおよび通常系プロセス量履歴収集装置12
A,12B,12Cに送信する。
【0055】原子炉脱気運転の完了の基本となる条件は
条件9である。運転ガイダンス導出装置26は、原子炉
脱気運転開始と共に、資料採取系プロセス履歴収集装置
12Cに実時間で原子炉水溶存酸素濃度を送信するよう
要求する。これにより、資料採取系プロセス量履歴収集
装置12Cから運転ガイダンス導出装置26へ、周期的
に原子炉水溶存酸素濃度が送信され、原子炉水溶存酸素
濃度の履歴もこれにより、運転ガイダンス導出装置26
で記憶される。
【0056】運転ガイダンス導出装置26は条件9′の
成立後、対応する安全系プロセス量履歴記憶装置および
通常系プロセス量履歴収集装置に対して、原子炉水温
度、復水器内圧力、排ガス放射線モニタのプロセス量履
歴を要求して受取り、条件2′,条件4′、条件7′の
正否をチェックする。
【0057】運転ガイダンス導出装置26は、条件9′
の成立後、同時に、条件1、条件3、条件5、条件6、
条件8を対応する安全系プロセス量履歴記憶装置14
A,14B,14Cおよび通常系プロセス量履歴収集装
置12A,12B,12Cに対して問い合わせ、正否の
結果を受取る。条件3に関しては、3系列の安全系プロ
セス量履歴記憶装置14A,14B,14Cのどれか1
つが成立を応答すれば成立と判定する。
【0058】条件1、条件3、条件5、条件2′、条件
4′、条件7′、条件9′のうちどれかが成立していな
ければ、一定時間経過の後、同じ問い合わせを行なう。
【0059】条件1、条件3、条件5、条件2′、条件
4′、条件7′、条件9′の成立が判明すれば、運転ガ
イダンス導出装置26は、原子炉脱気運転が完了したこ
と、全残留熱除去系のラインアップを低圧注水待機モー
ドに移行すべきであることを、ガイダンスとして運転員
に表示する。
【0060】このように本実施例によれば、運転ガイダ
ンスの導出をオンラインで行なうことができる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
安全設計上の信頼性、監視の実時間性、および末端の情
報表示集約性を確保しながら、原子力発電プラントの分
散監視制御システムを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原子力発電プラントのプロセス量
履歴収集装置の基本構成を示すブロック図。
【図2】図1のプロセス量履歴収集装置の作用を示す説
明図。
【図3】本発明に係る原子力発電プラントのプロセス量
履歴収集装置の第1の具体例を示すブロック図。
【図4】図3のトレンドグラフ表示装置の表示例を示す
説明図。
【図5】本発明に係る原子力発電プラントのプロセス量
履歴収集装置の第2の具体例を示すブロック図。
【符号の説明】
1 プロセス量履歴収集装置 2 通常系プロセス量履歴収集装置 3 安全系プロセス量収集装置 4 安全系プロセス量履歴記憶装置 5 一方向通信回線 6 プロセス量履歴使用装置 7 ネットワーク型通信回線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子力発電プラントの通常系の複数のプロ
    セス量信号を実時間で入力し、入力したプロセス量の履
    歴を記憶する複数の通常系プロセス量履歴収集装置と;
    安全系のプロセス量信号を実時間で入力する少なくとも
    1個の安全系プロセス量収集装置と;安全系プロセス量
    収集装置と各々対をなし、安全系プロセス量収集装置か
    らの安全系のプロセス量を入力してその履歴を記憶する
    安全系プロセス量履歴記憶装置と;対をなす安全系プロ
    セス量収集装置と安全系プロセス量履歴記憶装置とを相
    互に接続し、安全系プロセス量収集装置からの安全系の
    プロセス量を安全系プロセス量履歴記憶装置に送信する
    一方向通信回線と;すべての安全系プロセス量履歴記憶
    装置およびすべての通常系プロセス量履歴収集装置から
    任意のプロセス量の履歴を収集するプロセス量履歴使用
    装置と;前記各安全系プロセス量履歴記憶装置、各通常
    系プロセス量履歴収集装置およびプロセス量履歴使用装
    置を相互に接続し、プロセス量履歴使用装置から、安全
    系プロセス量履歴記憶装置および通常系プロセス量履歴
    収集装置にプロセス量履歴の要求命令を送信するととも
    に、安全系プロセス量履歴記憶装置および通常系プロセ
    ス量履歴収集装置から、プロセス量履歴使用装置にプロ
    セス量履歴データを送信するネットワーク型通信回線
    と;を具備することを特徴とする原子力発電プラントの
    プロセス量履歴収集装置。
JP4097949A 1992-04-17 1992-04-17 原子力発電プラントのプロセス量履歴収集装置 Pending JPH05297179A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4097949A JPH05297179A (ja) 1992-04-17 1992-04-17 原子力発電プラントのプロセス量履歴収集装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4097949A JPH05297179A (ja) 1992-04-17 1992-04-17 原子力発電プラントのプロセス量履歴収集装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05297179A true JPH05297179A (ja) 1993-11-12

Family

ID=14205926

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4097949A Pending JPH05297179A (ja) 1992-04-17 1992-04-17 原子力発電プラントのプロセス量履歴収集装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05297179A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010085183A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Toshiba Corp 出力監視装置
JP2016118503A (ja) * 2014-12-22 2016-06-30 三菱重工業株式会社 原子力プラント用データ記録システム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010085183A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Toshiba Corp 出力監視装置
JP2016118503A (ja) * 2014-12-22 2016-06-30 三菱重工業株式会社 原子力プラント用データ記録システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW452837B (en) Semiconductor processing techniques
CN101657766A (zh) 用于分布式工厂控制系统的在线故障检测和避免框架
US7894460B2 (en) Programmable logic controller protocol converter
CN101523316A (zh) 用于检测加工厂中的故障的方法和系统
CN109519233A (zh) 用于核电厂汽轮机进汽调节阀的在线监测方法和系统
CN112394682A (zh) 热裂解蒸汽锅炉联动控制系统
CN107368054A (zh) 工况分析管理系统及工厂管理系统
JP2002023812A (ja) 自動制御システムおよび自動制御方法
KR101300743B1 (ko) 전 이중화 방식 직접디지털제어기를 이용한 빌딩설비자동제어 시스템 및 그 제어 방법
Xia et al. Knowledge architecture and system design for intelligent operation support systems
JPH05297179A (ja) 原子力発電プラントのプロセス量履歴収集装置
TWI438593B (zh) 工業現場遠程監控系統及方法
JPH09160636A (ja) 統合オペレーション装置
JP2006072680A (ja) 統合システム、システム統合方法およびシステム統合のためのプログラム
CN114875999A (zh) 一种用于二次供水系统的泵房运维管理系统
CN113592111A (zh) 一种核电设备故障智能化处理方法及系统
Alexandru et al. An architectural system solution for technical diagnosis
KR100299811B1 (ko) 플랜트용진단장치
Stefan et al. Computer based architecture to control water detritiation process
JPH11296206A (ja) 発電運転システム
US20240153657A1 (en) Device for controlling a plurality of nuclear reactors
US20230118891A1 (en) Device for controlling a plurality of nuclear reactors in clusters
CN219392514U (zh) 一种化工原理实验用dcs控制系统
Sawattanakit et al. Process fault detection and diagnosis in CSTR system using on-line approximator
JPH06245280A (ja) 情報伝送装置