JPH05297091A - 生体磁気計測装置 - Google Patents

生体磁気計測装置

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JPH05297091A
JPH05297091A JP4103407A JP10340792A JPH05297091A JP H05297091 A JPH05297091 A JP H05297091A JP 4103407 A JP4103407 A JP 4103407A JP 10340792 A JP10340792 A JP 10340792A JP H05297091 A JPH05297091 A JP H05297091A
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JP
Japan
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magnetic field
measuring device
biomagnetism measuring
pickup coils
coil
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JP4103407A
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Takehiko Hayashi
武彦 林
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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  • Measuring Magnetic Variables (AREA)
  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】高感度な磁界センサ、例えば超伝導干渉磁束計
(SQUID)を用いて生体内から発生する磁界を測定
して、生体内の活動領域を位置推定する生体磁気計測装
置に関し、比較的少ない数のピックアップコイルで、よ
り深い電流源の分布を精度よく位置推定できるようにす
る。 【構成】ピックアップコイルを有する超伝導干渉磁束計
を複数備え、該複数のピックアップコイルを深さ方向で
異なる平面または曲面に沿って少なくとも2段に配置し
た磁界検出手段1と、磁界検出手段1で検出した深さ方
向に異なる複数の平面または曲面の磁場強度から1又は
複数の電流源の位置を推定する位置推定手段2とを備え
る。位置推定手段2は、位置推定する電流源の電流強度
分布と計測した磁界強度の関係を線形な方程式で定義
し、この線形方程式の係数行列の正規方程式又は特異値
分解を用いて最小二乗解を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高感度な磁界センサ、
例えば超伝導量子干渉磁束計(以下「SQUID」とい
う;Superconducting QUantum Interference Devices)
を用いて生体内から発生する磁界を測定して、生体内の
活動領域を位置推定する生体磁気計測装置に関する。
【0002】近年の超伝導デバイス技術の発展に伴い、
SQUIDを利用した高感度な磁気計測装置が、医療診
断装置として応用されつつある。生体内で生じる電気現
象は同時に微弱な磁界を発生するため、その磁界分布を
計測し生体内の活動領域を逆指定することで、疾患部位
の推定や診断に役立つものと期待されている。ところ
で、測定磁界から心疾患や脳機能の解明を行うために
は、測定磁界の発生源である電流源の位置を決定する必
要があり、そのためには、電流源として電流ダイポール
を仮定し、計算磁場と計測磁場が等しくなるような電流
分布を探すための逆問題を解く必要がある。
【0003】
【従来の技術】従来のSQUIDを用いた生体磁気計測
装置としては例えば特開昭61−250577号のもの
が知られているこのような生体磁気計測装置にあって
は、磁界センサ100内に設けた複数のSQUIDのピ
ックアップコイル16−1〜16−nを、例えば脳機能
の解明の際には、頭部102の境界面104に沿って一
列に配置している。
【0004】この生体磁気計測装置は、形状データとし
て脳の電流源推定を行う場合には均質あるいは多層の同
心円導体球を用いて電流ダイポールを電流源として脳か
ら発生する磁場を計算し、測定磁場との差が最小となる
電流ダイポールを電流源の推定位置としている。また形
状データとして心臓の電流源推定を行う場合には、均質
無限導体を用いて電流ダイポールを電流源として心臓か
ら発生する磁場を計算し、同様に測定磁場との差が最小
となる電流ダイポールを電流源の推定位置としている。
【0005】しかし、このような計算磁場と測定磁場の
差を比較するような方法では、計算が有限回で収束しな
いため、正確に電流源を求めるには多大の時間を要し
た。また計算磁場と測定磁場の差を比較する方法では、
一つの電流源の位置推定は容易に行える。しかし、複数
の電流源の場合には、複数のダイポールに対して、電流
ダイポールの位置(x,y,z)及び電流ダイポールの
強度(Qx,Qy,Qz)を変える必要があるため、個
々の6つのパラメータ(6×Na)を収束するまでには
多大の時間を要する。また似たような出力分布を出す別
の解(ローカルミニマム)に陥る可能性があり、正確な
答えを見つけることが困難であった。
【0006】このように非線形な系の反復した演算を回
避する方法として、電流ダイポールの位置を固定し問題
を線形な系に置き換える方法が知られている。この方法
は、次の文献に詳細に示される。 Brain Jeffs, Richard Leahy and Manbir Singh:"An
Evalution of Methodsfor Neuromagnetic Image Recons
truction", IEEE Transactions on Biomedical Enginne
ring,Vol.BME-34,No.9,September 1987; Warren E. Smith, William J. Dallas,Walter H. Kul
lmann and Heidi H. Schlitt : "Linear estimation th
eory applied to the reconstruction of a 3-D vector
current distribution", Applied Optics, Vol.29,No.
5(1990); Jukka Sarvas;"Basic mathematical and electromagn
etic concepts of thebiomagnetic inveres problem"
; ここで行列の特異値分解(Singular Value Decompositi
on)を用いる特異値分解法(svd法)は、ピックアッ
プコイルで拾う測定磁界と各格子点上の電流ダイポール
の密度を線形な連立方程式で表すために、電流ダイポー
ルの分布を固定した2次元又は3次元の格子点上に定め
る。
【0007】いま、n個の電流ダイポールの各3方向の
強度を(q1x,q1y,q1z),...,(qn
x,qny,qnz)、位置を(x1´,y1´,z1
´),...,(xn´,yn´,zn´)、m個のピ
ックアップコイルにおける磁界強度を(b1x,b1
y,b1z),...,(bmx,bmy,bmz)、
各ピックアップコイルの位置を(x1,y1,z
1),...,(xm,ym,zm)とすると、ビオサ
バールの法則より、電流ダイポールQ={q1,q2,
・・・,qn}T と測定磁界B={b1,b2,・・
・,bm}T は係数行列
【0008】
【数1】
【0009】により連立一次方程式 B=AQ とな
り、各成分は次のように表せる。
【0010】
【数2】
【0011】ここで、各係数行列の成分は、
【0012】
【数3】
【0013】により求められる。(1)式は、電流ダイ
ポールの設定位置とピックアップコイルの位置で決定さ
れる線形な方程式で、(1)式を解くことで電流ダイポ
ールの密度分布Qが得られる。係数行列Aが正方行列で
各列が独立している正則行列ならば係数行列Aは逆行列
-1が存在し、電流ダイポールQは、 Q=A-1B ・・・(3) から直接解ける。
【0014】しかし、一般には、係数行列Aは各列が独
立していない特異行列であるため逆行列A-1は存在しな
い。このような場合に、測定値Bmと計算値Bc=AQ
cの差の二乗和 Σ(Bm−Bc)2 ・・・(4) が最小となり、かつ電流ダイポールの二乗和 ΣQc2 ・・・(5) が最小となる一意な解(最小二乗最小ノルム解)を特異
値分解から求めることができる。
【0015】任意のm×n行列Aは、m×mの直交行列
U、n×nの直交行列Vとm×nの対角行列Σにより、 A=UΣVT ・・・(6) に分解することが可能で、ΣはAAT 及びAT Aの固有
値の平方根(特異値と呼ぶ)σを大きい順に対角上に並
べた対角行列で、UとVはAAT とAT Aの固有ベクト
ルである(George E. Forsythe,Michael A. Macolm and
Cleave B. Moler:Computer Methods for Mathematical
Computations,Prentice-Hall,New Jersey,1978)。
【0016】このとき、(3)式の最小二乗最小ノルム
解Q+ は、 Q+ =VΣ+T Bm=A+ Bm ・・・(7) より求めることができる。ここでΣ+ はΣの対角成分σ
の逆数 σ+ =1/σ ・・・(8) を対角成分とする対角行列である。また、A+ は逆行列
-1をn×nの正方行列からm×nの任意な行列に拡張
したもので一般逆行列と呼ばれる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】このような特異値分解
を用いる手法は、マルチダイポールを仮定しているため
複数の電流ダイポールの密度分布を求めるためには有効
で、一度特異値分解により逆行列の係数が求まれば
(7)式から計測値Bmに係数行列A+ を乗ずるだけで
電流源密度分布Q+ が求まり、電流ダイポールを一つず
つ動かしながら位置推定を行う手法に比べて高速に電流
ダイポールの分布を求めることができる。
【0018】しかし、このような最小二乗法による方法
を用いた場合、深い電流源では正確に位置推定すること
が困難であり、従って、心臓から発生する磁界や脳の深
部より発生する磁界から医療診断に必要な数cmの深さ
の電流ダイポールの位置推定を正確に行うことができな
いという問題があった。本発明は、このような従来の問
題点に鑑みてなされたもので、比較的少ない数のピック
アップコイルで、より深い電流源の分布を精度よく位置
推定できる生体磁気計測装置を提供することを目的とす
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】第1図は本発明の原理説
明図である。本発明の生体磁気計測装置は、ピックアッ
プコイル16を有する超伝導量子干渉磁束計(SQUI
D)を複数備え、この複数のピックアップコイル16を
深さ方向で異なる平面または曲面に沿って少なくとも2
段に配置した磁界検出手段1と、磁界検出手段1で検出
した深さ方向に異なる複数の平面または曲面の磁場強度
から1又は複数の電流源の位置を推定する位置推定手段
2とを設けたことを特徴とする。
【0020】ここで位置推定手段2は、位置推定する電
流源の電流強度分布と計測した磁界強度の関係を線形な
方程式で定義し、この線形方程式の係数行列の正規方程
式又は特異値分解を用いて最小二乗解を求める。また磁
界検出手段1は、複数のピックアップコイル16を2段
に並べる際に、上下に揃えてピックアップコイル16を
配置する。この場合、上下に配置した2つのピックアッ
プコイル16を同一のボビンに装着する。また、上下に
配置した2つのピックアップコイル16を軸方向で嵌め
合わせ可能な径の異なる2つのボビンの各々に装着し、
このボビンを同軸配置して2つのピックアップコイル1
6を上下2段に配置してもよい。
【0021】更に、複数のピックアップコイル16を2
段に並べる際に、上段と下段にピックアップコイル16
を交互に配置することもできる。更にまた、複数のピッ
クアップコイル16を上下方向に多段に並べる際に、下
段のコイル間隔を狭く、上段に向かうほどコイル間隔を
広くすることが望ましい。この場合、下段のコイル径を
小さく、上段に向かうほどコイル径を大きくしてもよ
い。
【0022】一方、複数のピックアップコイル16を水
平面に形成したコイル基板を、上下方向で多層に配置し
た構造でもよい。更に、複数のピックアップコイル16
を水平面に少なくとも2段に形成したコイル基板を、垂
直に立てて横方向に多層配置してもよい。
【0023】
【作用】このような構成を備えた本発明の生体磁気計測
装置によれば、従来、生体から発生する磁界を直接計測
するピックアップコイルを同一平面または同一曲面のみ
に設置していたものを、本発明にあっては複数平面につ
き多段に設置する構成とすることで、従来、一平面上に
設置していた時には困難であった深部電流源のより正確
な位置推定が可能となる。
【0024】
【実施例】図2は本発明の一実施例を示した実施例構成
図である。図2において、10は磁気センサであり、デ
ュワー24の内部にSQUIDセンサアレイ14及び上
下2段に配置したピックアップコイルアレイ12−1,
12−2を配列している。
【0025】ここで、デュワー24はデュワー支持装置
32によって被験者台40の上にいる被験者42の患
部、例えば心臓にピックアップアレイ12−1,12−
2を向けるように配置される。デュワー支持装置32は
台車38,ポール34及び支持アーム36で構成され、
ポール34に対し支持アーム36を上下に移動して被験
者42に対するデュワー24の位置を調整することがで
きる。
【0026】今、被験者42の心臓の磁界から電流源の
位置を推定する場合には、被験者42から生ずる磁界を
上下2段に配置した多層構造のピックアップコイルアレ
イ12−1,12−2で捕え、SQUIDセンサアレイ
14に設けている各ピックアップコイル毎のSQUID
チップによって検出磁界に比例した電気記号に変換し、
プリアンプユニット26で増幅した後、信号処理装置2
8に供給する。
【0027】信号処理装置28はプリアンプユニット2
6からのアナログ磁界検出信号をディジタルデータに変
換して計算機30に取り込ませる。計算機30は信号処
理装置28より取り込んだ磁界検出データを処理して電
流源位置の逆推定を実行する。この計算機30による逆
推定で求められた電流ダイポールの分布はグラフィック
ディスプレイ32に表示される。
【0028】更に、デュワー24の内部はピックアップ
コイルアレイ12−1,12−2及びSQUIDセンサ
アレイ14を超伝導状態に保つため、液体ヘリウムによ
る冷却が行われている。図3は図2の磁界センサ10に
設けたピックアップコイルアレイ12−1,12−2を
取り出して示した説明図である。
【0029】図3において、下段に配置したピックアッ
プコイルアレイ12−1内には複数のピックアップコイ
ル16が配置され、各ピックアップコイル16はボビン
22に巻かれている。また、ボビン22に対しピックア
コイル16はコイルを上下2か所に分けて巻いており、
下部の第1コイル18と上側の第2コイル20では巻方
向が異なっている。
【0030】このピックアップコイル16の構造は図4
に取り出して示すように、まずボビン22の上側に第2
コイル20を左回りに巻いた後に下側に下げ、第1コイ
ル18を右回りに巻いた後、再び元に戻している。この
ようにピックアップコイル16を上下に設けた第1コイ
ル18と第2コイル20の差動コイル構造とすること
で、ピックアップコイル16に鎖交する微小磁束に応じ
たコイル電流のみを生成することができる。
【0031】再び図3を参照するに、上段に設けたピッ
クアップコイルアレイ12−2についても、下段と同様
に複数のピックアップコイル16を設けており、ピック
アップコイル16は同様にボビン22に巻かれた上下の
第1コイル18と第2コイル20で構成される。また図
3の実施例にあっては、上下のピックアップコイルアレ
イ12−1,12−2のコイル数を同数とし、且つ上下
方向に揃えて2つのピックアップコイル16を配置して
いる。
【0032】次に複数のピックアップコイルを複数平面
に多段配置した本発明による測定処理を、同一面にのみ
ピックアップコイルを配置した従来装置による測定と対
比して説明する。図5(a)及び(b)は1平面にピッ
クアップコイルを配列した従来装置による仮想電流源の
測定状態を示す。また、図5(c)及び(d)は複数平
面にピックアップコイルを配置した本発明による仮想電
流源の測定状態を示す。即ち、図5(a)〜(d)はピ
ックアップコイルアレイによってその下の垂直平面に存
在する仮想電流源45を推定する場合の電流源格子44
とピックアップコイルアレイとの関係を示している。
【0033】ここで、図5(a)のピックアップコイル
アレイで使用するピックアップコイルの数は合計64個
であり、図5(a)(b)については従来のピックアッ
プコイルの配置構造であることから1段で64個のピッ
クアップコイルを配置したピックアップコイルアレイ1
2を使用している。また図5(c)は本発明の2段のピ
ックアップコイルアレイ12−1,12−2を使用した
場合であり、ピックアップコイルアレイ12−1,12
−2に64個のピックアップコイルを2つに分けて32
個ずつ等間隔に配置している。
【0034】更に図5(d)は本発明において4段のピ
ックアップコイルアレイ12−1〜12−4を設けたも
ので、64個のピックアップコイルを4つに分け、ピッ
クアップコイルアレイ12−1〜12−4に8つずつ等
間隔にピックアップコイルを配列している。また、逆推
定に用いる電流源格子44の格子間隔は1cmであり、
格子は8×8に固定しており、更に直上に位置するコイ
ルアレイ12,12−1との距離は1cmとしている。
【0035】更にまた、図5(a)は深さ1cmに仮想
電流源45を設定した場合であり、残りの図5(b)〜
(d)は深さ6cmに仮想電流源45を設定した場合で
ある。図6(a)〜(d)は図5(a)〜(d)に示し
た仮想電流源45の磁気測定に基づいた逆推定結果を示
している。
【0036】図6(a)〜(d)の3次元グラフは図5
(a)〜(d)における仮想電流源45の位置を垂直面
で切った2次元平面について縦軸に仮想電流源の推定さ
れた電流強度を最大値を1に設定して相対値で表したと
きの推定電流密度のワイヤーフレーム3次元表示であ
る。このため、図6(a)〜(d)にあっては、横軸電
流平面の座標に対し奥に向かうほど深い電流源であるこ
とを表している。
【0037】まず図6(a)にあっては、図5(a)に
示した従来の1平面のピックアップコイルアレイ12に
より深さ1cmの仮想電流源45の磁気を測定して求め
た推定電流密度のワイヤーフレームであり、設定通りア
レイから1cmの深さにピークを持った電流源を逆推定
できる。図6(b)は図5(b)に示した従来の1平面
のピックアップコイルアレイ12で深さ6cmに仮想電
流源45を設定した場合の推定電流密度のワイヤーフレ
ームであり、この場合には逆推定した電流密度のワイヤ
ーフレームピークが4cmの深さにあり、また、より深
い部分に仮想電流源45とは関係のない電流分布が生
じ、正確な逆推定が困難である。
【0038】一方、図6(c)は図5(c)に示した上
下2段にピックアップコイルアレイ12−1,12−2
を配置して計測したときの推定電流密度のワイヤーフレ
ームを示しており、逆推定した電流密度のワイヤーフレ
ームピークは正確に6cmの位置に再現できている。更
に図5(d)に示すように、4段にピックアップコイル
アレイ12−1〜12−4を分割して配置した場合に
は、図6(d)に示す逆推定した電流密度のワイヤーフ
レームが得られる。この図6(d)の場合には、図6
(c)の2段に比べ逆推定した電流密度のワイヤーフレ
ームピーク6cmのピーク度が更に鋭くなり、この結
果、ピックアップアレイの段数を増やすことにより、よ
り一層分解能の高い逆推定ができる。
【0039】尚、図6(d)にあっては、ピックアップ
コイルアレイの段数を増やすと、1番上のピックアップ
コイルアレイ12−4は信号強度が小さくなるために、
計算上生ずる誤差によってバックグラウンドのアーステ
ィファクトノイズが増加する点に留意する必要がある。
図7は本発明で用いるピックアップアレイの他の配置構
造の実施例を示したもので、上下2段にピックアップコ
イルアレイ12−1,12−2を構成する場合に、1つ
のボビン22に上下に2つのピックアップコイル16を
それぞれ巻き付けるようにしたことを特徴とする。
【0040】このように上下方向で共通ボビンとするこ
とで、上下方向のコイル配置はボビン22により決ま
り、横方向の配列のみを行えばよい。図8は本発明で用
いるピックアップコイルの他の配置構成を示したもの
で、この実施例にあっては、上下2段にピックアップア
レイ12−1,12−2を構成する場合に、ボビン22
に巻いたピックアップコイル16を交互に上下にずらし
て配置するようにしたことを特徴とする。
【0041】このような交互にずらして並べることで第
1コイル18と第2コイル20を用いた作動コイルのコ
イル間隔をより大きくとることができ、被験者以外から
生ずる磁気による環境ノイズを低減できる。図9は本発
明で用いるピックアップコイルの他の配置構成を示した
もので、上下2段のピックアップコイルアレイを実現す
るため、同一位置で上下に配置したピックアップコイル
を同軸構造としたことを特徴とする。
【0042】図9において、下段のピックアップコイル
アレイに用いるピックアップコイル16は径の大きなボ
ビン22−1に巻かれており、一方、上段のピックアッ
プコイルアレイ12を構成するピックアップコイル16
はボビン22−1の中に入れることのできる径の小さな
ボビン22−2に巻いている。このため、ボビン22−
1と22−2を同軸に配置してコイルの充填密度を高め
ることができ、且つ環境ノイズの少ない磁気計測ができ
る。
【0043】図10は本発明に用いるピックアップコイ
ルアレイの他の実施例を示したもので、この実施例にあ
ってはコイル支持基板46上に薄膜技術やメッキ技術な
どにより複数の超伝導コイルを平面上に形成して1つの
ピックアップアレイとしたことを特徴とする。即ち、上
下に配置するピックアップアレイ12−1,12−2は
コイル支持基板46上に薄膜技術やメッキなどにより形
成した超伝導コイルでなるピックアップコイル16を有
する。各ピックアップコイル16は超伝導コネクタ48
に集められ、超伝導リードケーブル50によってSQU
IDセンサアレイに接続される。
【0044】このようなコイル支持基板46上に超伝導
コイルを形成した場合には、比較的容易に多段構成のピ
ックアップコイルアレイを実装することができる。ま
た、図11に示すように、超伝導バックパネル52の下
部に超伝導コネクタ54−1,54−2,・・・54−
nを設け、この超伝導コネクタ54−1〜54−nにコ
イル支持基板46を接続し、コイル支持基板46上に垂
直状態で例えば上下2段に配置される超伝導コイルを形
成している。これによって、上下2段構造のピックアッ
プコイル16を備えたピックアップアレイ12−1,1
2−2を実現することができる。
【0045】この図11のように超伝導バックパネル5
2を使用してコイル支持基板46をコネクタ接続すれ
ば、超伝導リード線による配線を少なくでき、低ノイズ
の磁界計測が可能となる。図12は本発明のピックアッ
プコイルの他の実施例を示した実施例構成図であり、こ
の実施例にあっては、3段構成のピックアップコイルア
レイを例にとっている。
【0046】図12において、下段,中断及び上段のピ
ックアップアレイ12−1,12−2,12−3にはそ
れぞれ4つのピックアップコイル16が設けられてい
る。ここで、コイル間隔は下段のピックアップコイルア
レイ12−1が1番狭く、中段のピックアップコイルア
レイ12−2、上段のピックアップコイルアレイ12−
3になるほどコイル間隔を広げている。
【0047】このようにコイル間隔を上段のピックアッ
プアレイに向かうほど広げることで、浅い電流源から深
い電流源までの幅広い領域の正確な逆推定ができる。更
に、ピックアップコイル16の直径を上段にあるものほ
ど大きくとることでノイズを低減することができる。更
にまた、図12の実施例にあっては、各段でピックアッ
プコイル16の数を同じにしているが、各段のピックア
ップコイル16の数をことなるようにしてもよい。
【0048】尚、上記の実施例はピックアップコイルを
1次元配置した場合を例にとるものであったが、ピック
アップコイルを2次元配置したピックアップコイルアレ
イについても同様に複数段設置してもよいことは勿論で
ある。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ピ
ックアップコイルを上下方向に多段配置することで、生
体から発生する磁界を計測して電流活動源の位置推定を
比較的少ないピックアップコイルの数で精度よく位置推
定することができ、心筋梗塞や不整脈などの患部の位置
推定に役立ち、生体磁気計測装置の性能を大きく向上す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図
【図2】本発明の実施例構成図
【図3】図2のピックアップコイルの配置構造を取り出
して示した説明図
【図4】本発明で用いるピックアップコイルの説明図
【図5】従来装置による擬似電流源の測定と本発明によ
る擬似電流源の測定を対比して示した説明図
【図6】図5の測定で得られた電流強度を深さ方向の2
次元平面上に示した説明図
【図7】ボビンに2つのコイルを配置した本発明のピッ
クアップコイル配置構造の他の実施例構成図
【図8】コイルを上下位置で交互に配置した本発明のピ
ックアップコイル配置構造の他の実施例構成図
【図9】コイルを上下に同軸配置した本発明のピックア
ップコイル配置構造の他の実施例構成図
【図10】基板パネルを用いた本発明のピックアップコ
イル配置構造の実施例構成図
【図11】基板パネルを用いた本発明のピックアップコ
イル配置構造の他の実施例構成図
【図12】コイル間隔を上下方向で異ならせた本発明の
ピックアップコイル配置構造の他の実施例構成図
【図13】従来のピックアップコイルの配置を示した説
明図
【符号の説明】
10:磁界センサ 12−,12−2,12−3:ピックアップコイルアレ
イ 14:SQUIDセンサアレイ 16:ピックアップコイル 18:第1コイル 20:第2コイル 22,22−1,22−2:ボビン 24:デュワー 26:プリアンプユニット 26:信号処理装置 28:計算機 30:グラフィックディスプレイ 32:デュワー指示装置 34:ポール 36:支持アーム 38:台車 40:被験者台 42:被験者 44:電流源格子 45:仮想電流源 46:コイル支持基板 48,54:超伝導コネクタ 50:超伝導リードケーブル 52:超伝導バックパネル

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピックアップコイル(16)を有する超伝
    導量子干渉磁束計を複数備え、前記複数のピックアップ
    コイル(16)を深さ方向で異なる平面または曲面に沿
    って少なくとも2段に配置した磁界検出手段(1)と、 該磁界検出手段(1)で検出した深さ方向に異なる複数
    の平面または曲面の磁場強度から1又は複数の電流源の
    位置を推定する位置推定手段(2)と、を備えたことを
    特徴とする生体磁気計測装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の生体磁気計測装置に於い
    て、前記位置推定手段(2)は、位置推定する電流源の
    電流強度分布と計測した磁界強度の関係を線形な方程式
    で定義し、該線形方程式の係数行列の正規方程式又は特
    異値分解を用いて最小二乗解を求めることを特徴とする
    生体磁気計測装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の生体磁気計測装置に於い
    て、前記磁界検出手段(1)は、前記複数のピックアッ
    プコイル(16)を2段に並べる際に、上下に揃えてピ
    ックアップコイル(16)を配置したことを特徴とする
    生体磁気計測装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の生体磁気計測装置に於い
    て、上下に配置した2つのピックアップコイル(16)
    を同一のボビンに装着したことを特徴とする装置。
  5. 【請求項5】請求項3記載の生体磁気計測装置に於い
    て、上下に配置した2つのピックアップコイル(16)
    を軸方向で嵌め合わせ可能な径の異なる2つのボビンの
    各々に装着し、該ボビンを同軸配置して2つのピックア
    ップコイル(16)を上下2段に配置したことを特徴と
    する生体磁気計測装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載の生体磁気計測装置に於い
    て、前記磁界検出手段(1)は、前記複数のピックアッ
    プコイル(16)を2段に並べる際に、上段と下段にピ
    ックアップコイル(16)を交互に配置したことを特徴
    とする生体磁気計測装置。
  7. 【請求項7】請求項1記載の生体磁気計測装置に於い
    て、前記磁界検出手段(1)は、前記複数のピックアッ
    プコイル(16)を上下方向に多段に並べる際に、下段
    のコイル間隔を狭く、上段に向かうほどコイル間隔を広
    くしたことを特徴とする生体磁気計測装置。
  8. 【請求項8】請求項7記載の生体磁気計測装置に於い
    て、前記磁界検出手段(1)は、前記複数のピックアッ
    プコイル(16)を上下方向に多段に並べる際に、下段
    のコイル径を小さく、上段に向かうほどコイル径を大き
    くしたことを特徴とする生体磁気計測装置。
  9. 【請求項9】請求項1記載の生体磁気計測装置に於い
    て、前記磁界検出手段(1)は、複数のピックアップコ
    イル(16)を水平面に形成したコイル基板を有し、該
    コイル基板を上下方向で多層に配置したことを特徴とす
    る生体磁気計測装置。
  10. 【請求項10】請求項1記載の生体磁気計測装置に於い
    て、前記磁界検出手段(1)は、複数のピックアップコ
    イル(16)を水平面に少なくとも2段に形成したコイ
    ル基板を有し、該コイル基板を垂直に立てて横方向に多
    層配置したことを特徴とする生体磁気計測装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5891031A (en) * 1995-09-25 1999-04-06 Kabushiki Kaisha Toshiba Biomedical magnetic field measuring apparatus having different types of pickup coils arranged at the same position and including crosstalk correction
JP2005503564A (ja) * 2001-09-14 2005-02-03 ユニヴァーシティー オブ メリーランド, カレッジ パーク 改善された空間解像度を有する走査型squid顕微鏡
JP2019514559A (ja) * 2016-04-25 2019-06-06 クリエイボ・メディカル・テクノロジーズ・リミテッドCreavo Medical Technologies Limited 医療用の磁力計におけるノイズの使用
JP2020101451A (ja) * 2018-12-21 2020-07-02 日置電機株式会社 電流分布解析装置、電流分布解析方法、及びプログラム

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