JPH05288696A - シンクロトロン放射光用鏡のモニタ方法 - Google Patents
シンクロトロン放射光用鏡のモニタ方法Info
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- JPH05288696A JPH05288696A JP4084099A JP8409992A JPH05288696A JP H05288696 A JPH05288696 A JP H05288696A JP 4084099 A JP4084099 A JP 4084099A JP 8409992 A JP8409992 A JP 8409992A JP H05288696 A JPH05288696 A JP H05288696A
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- G03F7/00—Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
- G03F7/70—Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
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- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 シンクロトロン放射光を用いるCVDやリソ
グラフィ等において用いられるシンクロトロン放射光用
鏡のモニタ方法を提供する。 【構成】 シンクロトロン放射光用鏡について、その鏡
面の汚れをモニタするための方法であって、鏡面にシン
クロトロン放射光50を照射して、鏡面から放射される
光電子の量を測定することによって、鏡面の汚れをモニ
タする。
グラフィ等において用いられるシンクロトロン放射光用
鏡のモニタ方法を提供する。 【構成】 シンクロトロン放射光用鏡について、その鏡
面の汚れをモニタするための方法であって、鏡面にシン
クロトロン放射光50を照射して、鏡面から放射される
光電子の量を測定することによって、鏡面の汚れをモニ
タする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シンクロトロン放射
光を用いるCVDやリソグラフィ等において用いられる
シンクロトロン放射光用の鏡のモニタ方法に関し、特
に、その鏡面の汚れをモニタするための方法に関する。
光を用いるCVDやリソグラフィ等において用いられる
シンクロトロン放射光用の鏡のモニタ方法に関し、特
に、その鏡面の汚れをモニタするための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シンクロトロン放射光を用いるCVDや
リソグラフィ等においては、シンクロトロン放射光用鏡
(以下、この明細書において示される「鏡」は、シンク
ロトロン放射光用鏡を意味する)が用いられている。
リソグラフィ等においては、シンクロトロン放射光用鏡
(以下、この明細書において示される「鏡」は、シンク
ロトロン放射光用鏡を意味する)が用いられている。
【0003】たとえば、CVDにおいては、シンクロト
ロン放射光を集光し、光密度を高め、原料ガスの光励起
を促進し、目的とする薄膜を十分速い速度で得ることを
目的として、鏡が使用されている。
ロン放射光を集光し、光密度を高め、原料ガスの光励起
を促進し、目的とする薄膜を十分速い速度で得ることを
目的として、鏡が使用されている。
【0004】また、リソグラフィにおいては、シンクロ
トロン放射光を大面積に均一に照射することを目的とし
て、鏡が使用されている。
トロン放射光を大面積に均一に照射することを目的とし
て、鏡が使用されている。
【0005】このような鏡は、通常、真空チャンバ等の
真空状態にすることのできる容器内に収容し、容器内を
真空または減圧にした状態にして使用されている。すな
わち、空気等のガスが存在すると、シンクロトロン放射
光が空気等のガスにより光の回折を起こしたり、散乱エ
ックス線が発生したり、また、空気等のガス中の分子が
光励起し、鏡面上で光化学反応を起こし、鏡面に付着し
たりするからである。
真空状態にすることのできる容器内に収容し、容器内を
真空または減圧にした状態にして使用されている。すな
わち、空気等のガスが存在すると、シンクロトロン放射
光が空気等のガスにより光の回折を起こしたり、散乱エ
ックス線が発生したり、また、空気等のガス中の分子が
光励起し、鏡面上で光化学反応を起こし、鏡面に付着し
たりするからである。
【0006】しかしながら、このような容器内に鏡を収
容し、容器内を真空または減圧にした状態として使用し
た場合であっても、鏡にシンクロトロン放射光を長時間
照射すると、容器内の残留空気中のCOやCO2 等の炭
素化合物が、シンクロトロン放射光により光励起し、解
離、分解し、鏡面上に炭素や炭素化合物等の汚れを形成
したりする。
容し、容器内を真空または減圧にした状態として使用し
た場合であっても、鏡にシンクロトロン放射光を長時間
照射すると、容器内の残留空気中のCOやCO2 等の炭
素化合物が、シンクロトロン放射光により光励起し、解
離、分解し、鏡面上に炭素や炭素化合物等の汚れを形成
したりする。
【0007】また、CVDの場合は、CVD装置の形態
にもよるが、ダイヤモンド薄膜の形成や、MOCVD等
では、原料ガスとして、多量のメタンガス(CH4 )
や、炭素を含む有機金属等を用いるため、このような原
料ガスが鏡の近傍へ到達し、シンクロトロン放射光によ
り光励起し、解離、分解し、鏡面上に炭素や炭素化合物
等の汚れを形成したりする。
にもよるが、ダイヤモンド薄膜の形成や、MOCVD等
では、原料ガスとして、多量のメタンガス(CH4 )
や、炭素を含む有機金属等を用いるため、このような原
料ガスが鏡の近傍へ到達し、シンクロトロン放射光によ
り光励起し、解離、分解し、鏡面上に炭素や炭素化合物
等の汚れを形成したりする。
【0008】鏡面上に炭素や炭素化合物等の汚れが形成
されると、シンクロトロン放射光の反射率が低下した
り、散乱エックス線等が増大する。また、シンクロトロ
ン放射光の短波長の光子束は、炭素や炭素化合物等の汚
れに吸収されやすい。
されると、シンクロトロン放射光の反射率が低下した
り、散乱エックス線等が増大する。また、シンクロトロ
ン放射光の短波長の光子束は、炭素や炭素化合物等の汚
れに吸収されやすい。
【0009】このように、シンクロトロン放射光の反射
率が低下したり、特定の波長の光が鏡面上の炭素や炭素
化合物等の汚れに吸収されてしまうと、たとえば、CV
Dの場合においては、薄膜の形成速度が低下したり、光
化学反応に必要な波長のシンクロトロン放射光の光子束
が失われるため、目的とする光化学反応が生じず、目的
とする組成の薄膜を得るのが困難になるという問題を生
じる。
率が低下したり、特定の波長の光が鏡面上の炭素や炭素
化合物等の汚れに吸収されてしまうと、たとえば、CV
Dの場合においては、薄膜の形成速度が低下したり、光
化学反応に必要な波長のシンクロトロン放射光の光子束
が失われるため、目的とする光化学反応が生じず、目的
とする組成の薄膜を得るのが困難になるという問題を生
じる。
【0010】また、たとえば、リソグラフィの場合は、
短波長のシンクロトロン放射光の光子束が失われるた
め、リソグラフィの解像度が低下するという問題を生じ
る。
短波長のシンクロトロン放射光の光子束が失われるた
め、リソグラフィの解像度が低下するという問題を生じ
る。
【0011】このため、従来の鏡のモニタ方法として
は、鏡を容器内から取出し、直接肉眼にて鏡面の汚れを
観察するということが行なわれていた。
は、鏡を容器内から取出し、直接肉眼にて鏡面の汚れを
観察するということが行なわれていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
鏡のモニタ方法では、鏡を容器内から外へ取出す必要が
あった。従来の鏡のモニタ方法では、真空または減圧状
態にしていた容器内に、空気等のガスを流入し、容器内
を常圧に戻した後、鏡を外に取出す必要があった。この
ため、容器の内壁へ空気等のガスが付着する。また、鏡
をモニタする際にも鏡に空気等のガスが付着する。
鏡のモニタ方法では、鏡を容器内から外へ取出す必要が
あった。従来の鏡のモニタ方法では、真空または減圧状
態にしていた容器内に、空気等のガスを流入し、容器内
を常圧に戻した後、鏡を外に取出す必要があった。この
ため、容器の内壁へ空気等のガスが付着する。また、鏡
をモニタする際にも鏡に空気等のガスが付着する。
【0013】したがって、鏡をモニタした後、再度、鏡
を容器内に収容した後、CVDやリソグラフィに鏡を使
用する前に、容器を焼き出しする必要があった。
を容器内に収容した後、CVDやリソグラフィに鏡を使
用する前に、容器を焼き出しする必要があった。
【0014】また、容器内を真空または減圧すると、容
器の内壁や、鏡に付着していたガスが容器内に放出され
るため、一度、鏡をモニタすると、容器の焼き出し作業
と容器内を真空または減圧にする作業を何度も繰り返し
て行なう必要があった。
器の内壁や、鏡に付着していたガスが容器内に放出され
るため、一度、鏡をモニタすると、容器の焼き出し作業
と容器内を真空または減圧にする作業を何度も繰り返し
て行なう必要があった。
【0015】このため、従来の鏡のモニタ方法では、一
度、鏡をモニタすると、その後の作業効率が著しく低下
するという問題があった。
度、鏡をモニタすると、その後の作業効率が著しく低下
するという問題があった。
【0016】この発明は、上述した問題を解決するため
に創案されたものであり、シンクロトロン放射光を用い
るCVDやリソグラフィ等に用いる鏡の鏡面の汚れをよ
り簡便にモニタし、かつ、鏡をモニタする際において、
鏡や容器に空気等のガスが付着することのない、シンク
ロトロン放射光用鏡のモニタ方法を提供することを目的
とする。
に創案されたものであり、シンクロトロン放射光を用い
るCVDやリソグラフィ等に用いる鏡の鏡面の汚れをよ
り簡便にモニタし、かつ、鏡をモニタする際において、
鏡や容器に空気等のガスが付着することのない、シンク
ロトロン放射光用鏡のモニタ方法を提供することを目的
とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明に従うシンクロ
トロン放射光用鏡のモニタ方法は、シンクロトロン放射
光用鏡について、その鏡面の汚れをモニタする方法であ
って、鏡面にシンクロトロン放射光を照射して、鏡面か
ら放射される光電子の量を測定することを特徴とする。
トロン放射光用鏡のモニタ方法は、シンクロトロン放射
光用鏡について、その鏡面の汚れをモニタする方法であ
って、鏡面にシンクロトロン放射光を照射して、鏡面か
ら放射される光電子の量を測定することを特徴とする。
【0018】シンクロトロン放射光用鏡としては、以下
に示す種々のものが用いられている。
に示す種々のものが用いられている。
【0019】たとえば、そのような鏡として、SiO2
基板等に白金(Pt)や金(Au)等を蒸着した鏡や、
溶融石英、無酸素銅、表面をカニゲンと称する特殊なニ
ッケル膜で覆ったアルミニウム、炭化ケイ素等の種々の
材料を用いたものがある。
基板等に白金(Pt)や金(Au)等を蒸着した鏡や、
溶融石英、無酸素銅、表面をカニゲンと称する特殊なニ
ッケル膜で覆ったアルミニウム、炭化ケイ素等の種々の
材料を用いたものがある。
【0020】この発明に従うシンクロトロン放射光用鏡
のモニタ方法は、このような種々の材料からなるいずれ
の鏡についても適用することができる。
のモニタ方法は、このような種々の材料からなるいずれ
の鏡についても適用することができる。
【0021】この発明に用いるシンクロトロン放射光
は、磁場中で円運動または螺旋運動する電子がその求心
加速度により電磁波を放射するいわゆるシンクロトロン
放射の機構に従い、電子加速器を利用して発生させられ
る真空紫外からエックス線にわたる広い波長範囲を有す
る光子束である。
は、磁場中で円運動または螺旋運動する電子がその求心
加速度により電磁波を放射するいわゆるシンクロトロン
放射の機構に従い、電子加速器を利用して発生させられ
る真空紫外からエックス線にわたる広い波長範囲を有す
る光子束である。
【0022】この発明に用いるシンクロトロン放射光
は、CVDやリソグラフィのために用いるシンクロトロ
ン放射光をそのまま使用してもよく、また、CVDやリ
ソグラフィ用のシンクロトロン放射光とは別に、鏡をモ
ニタするためのシンクロトロン放射光を用いてもよい。
は、CVDやリソグラフィのために用いるシンクロトロ
ン放射光をそのまま使用してもよく、また、CVDやリ
ソグラフィ用のシンクロトロン放射光とは別に、鏡をモ
ニタするためのシンクロトロン放射光を用いてもよい。
【0023】この発明において、鏡面から放射される光
電子の量を測定する方法としては、種々の方法を用いる
ことができる。たとえば、真空にすることのできる容器
内に光電子を放射する鏡面(光電陰極)に対し、陽極を
設けることにより、光電子による電流を測定することが
できる。そのような方法としては、たとえば、光電子分
光方法を用いることができる。どのような構成の光電子
分光装置を用いるかは、用いるCVD装置やリソグラフ
ィ装置のミラー層の形態や、鏡面上の汚れをどのような
精度で、定量的または定性的にモニタするか等に応じて
選択すればよい。
電子の量を測定する方法としては、種々の方法を用いる
ことができる。たとえば、真空にすることのできる容器
内に光電子を放射する鏡面(光電陰極)に対し、陽極を
設けることにより、光電子による電流を測定することが
できる。そのような方法としては、たとえば、光電子分
光方法を用いることができる。どのような構成の光電子
分光装置を用いるかは、用いるCVD装置やリソグラフ
ィ装置のミラー層の形態や、鏡面上の汚れをどのような
精度で、定量的または定性的にモニタするか等に応じて
選択すればよい。
【0024】このような光電子分光方法は、通常は、固
体の表面の元素分析や固体表面の原子結合状態を分析
し、試料自体の物質の構造回折や評価に用いるものであ
る。
体の表面の元素分析や固体表面の原子結合状態を分析
し、試料自体の物質の構造回折や評価に用いるものであ
る。
【0025】これに対し、この発明に従うシンクロトロ
ン放射光用鏡のモニタ方法では、鏡面が汚れる前の状態
において、鏡面にシンクロトロン放射光を照射して、鏡
面から放射される光電子の量と、鏡面が汚れた後の状態
において、鏡面にシンクロトロン放射光を照射して、鏡
面から放射される光電子の量との比較を行なうことによ
って、鏡面の汚れをモニタする方法を提供することを目
的としている。
ン放射光用鏡のモニタ方法では、鏡面が汚れる前の状態
において、鏡面にシンクロトロン放射光を照射して、鏡
面から放射される光電子の量と、鏡面が汚れた後の状態
において、鏡面にシンクロトロン放射光を照射して、鏡
面から放射される光電子の量との比較を行なうことによ
って、鏡面の汚れをモニタする方法を提供することを目
的としている。
【0026】鏡面を構成する物質の原子は、通常は、白
金(Pt)や金(Au)等の金属である。これに対し、
鏡面の汚れを構成する物質は、通常は、炭素(C)や炭
素化合物である。
金(Pt)や金(Au)等の金属である。これに対し、
鏡面の汚れを構成する物質は、通常は、炭素(C)や炭
素化合物である。
【0027】このように鏡面を構成する物質と、鏡面の
汚れを構成する物質とは相異なっている。
汚れを構成する物質とは相異なっている。
【0028】このため、鏡面にシンクロトロン放射光を
照射した場合、鏡面を構成する物質から放射される光電
子のエネルギと、鏡面の汚れを構成する物質から放射さ
れる光電子のエネルギは異なっている。このような光電
子のエネルギの差は、スペクトルチャートの差となって
現われるため、この発明に従えば、鏡面の汚れを定性的
および定量的にモニタすることができる。
照射した場合、鏡面を構成する物質から放射される光電
子のエネルギと、鏡面の汚れを構成する物質から放射さ
れる光電子のエネルギは異なっている。このような光電
子のエネルギの差は、スペクトルチャートの差となって
現われるため、この発明に従えば、鏡面の汚れを定性的
および定量的にモニタすることができる。
【0029】また、シンクロトロン放射光を照射するこ
とにより鏡面から放射される光電子の量は、たとえば、
鏡面を流れる電流値を測定することによっても、直接的
に測定することができる。
とにより鏡面から放射される光電子の量は、たとえば、
鏡面を流れる電流値を測定することによっても、直接的
に測定することができる。
【0030】この場合、鏡面が汚れる前の状態におい
て、鏡面にシンクロトロン放射光を照射して、鏡面を流
れる電流値と、鏡面が汚れた後の状態において、鏡面に
シンクロトロン放射光を照射して、鏡面を流れる電流値
とを測定し、その電流値を比較することにより、鏡面の
汚れを定性的および定量的にモニタすることができる。
て、鏡面にシンクロトロン放射光を照射して、鏡面を流
れる電流値と、鏡面が汚れた後の状態において、鏡面に
シンクロトロン放射光を照射して、鏡面を流れる電流値
とを測定し、その電流値を比較することにより、鏡面の
汚れを定性的および定量的にモニタすることができる。
【0031】また、このような電流値を測定する方法と
しては、種々の方法があるが、たとえば、鏡面が白金
(Pt)や金(Au)等の金属で形成されている場合
は、鏡面上に電極を設け、電極をアースし、電極とアー
ス部との間に設けられた導線の一部に電流計等を設ける
ことにより、直接的に測定することができる。
しては、種々の方法があるが、たとえば、鏡面が白金
(Pt)や金(Au)等の金属で形成されている場合
は、鏡面上に電極を設け、電極をアースし、電極とアー
ス部との間に設けられた導線の一部に電流計等を設ける
ことにより、直接的に測定することができる。
【0032】また、この発明に従うシンクロトロン放射
光用鏡のモニタ方法において、シンクロトロン放射光と
して、CVDやリソグラフィのために用いるシンクロト
ロン放射光をそのまま使用した場合は、CVDやリソグ
ラフィを行なっている際の鏡の汚れを経時的にモニタす
ることができる。
光用鏡のモニタ方法において、シンクロトロン放射光と
して、CVDやリソグラフィのために用いるシンクロト
ロン放射光をそのまま使用した場合は、CVDやリソグ
ラフィを行なっている際の鏡の汚れを経時的にモニタす
ることができる。
【0033】
【作用】物質に光を照射すると、物質を構成する原子が
光子を吸収し、価電子および軌道電子を放出する。この
ような電子は、物質の表面から光電子として放射され
る。放射される光電子が、たとえば、同じK殻の電子で
あっても、物質の種類によって放射される光電子のエネ
ルギは異なる。
光子を吸収し、価電子および軌道電子を放出する。この
ような電子は、物質の表面から光電子として放射され
る。放射される光電子が、たとえば、同じK殻の電子で
あっても、物質の種類によって放射される光電子のエネ
ルギは異なる。
【0034】L殻、N殻等の電子が光電子として放射さ
れる場合も同様である。したがって、鏡面にシンクロト
ロン放射光を照射して、鏡面から放射される光電子のエ
ネルギは、鏡面を構成する白金(Pt)や金(Au)等
の原子により、定まった値となる。
れる場合も同様である。したがって、鏡面にシンクロト
ロン放射光を照射して、鏡面から放射される光電子のエ
ネルギは、鏡面を構成する白金(Pt)や金(Au)等
の原子により、定まった値となる。
【0035】また、鏡面の汚れは、炭素や炭素化合物等
であり、このような汚れにシンクロトロン放射光を照射
して、鏡面の汚れから放射される光電子のエネルギは、
鏡面の汚れを構成する炭素や炭素化合物等により定まっ
た値となる。
であり、このような汚れにシンクロトロン放射光を照射
して、鏡面の汚れから放射される光電子のエネルギは、
鏡面の汚れを構成する炭素や炭素化合物等により定まっ
た値となる。
【0036】この光電子のエネルギの差は、スペクトル
チャートの差となって現われ、定性的および定量的に分
析することができる。
チャートの差となって現われ、定性的および定量的に分
析することができる。
【0037】また、特定の物質について、入射光の振動
数νが一定の限界振動数ν0 以上(したがって、波長λ
が、限界波長λ0 以上)の場合だけに光電子放射が起こ
る。ν0 、λ0 の値は、物質の種類によって決まり、入
射光の強度にはよらない。
数νが一定の限界振動数ν0 以上(したがって、波長λ
が、限界波長λ0 以上)の場合だけに光電子放射が起こ
る。ν0 、λ0 の値は、物質の種類によって決まり、入
射光の強度にはよらない。
【0038】物質の光学的仕事関数をφとすると、式1
の関係が成立する。 hν0 =ch/λ0 =eφ …(1) たとえば、振動数ν0 の光子を含むシンクロトロン放射
光を鏡面に照射した場合、この鏡面上に炭素や炭素化合
物の汚れが付着していると、これらの汚れがシンクロト
ロン放射光の光子の中、振動数ν0 以上の光子束を吸収
してしまい、部分的に振動数ν0 以下の光子束が鏡面を
構成する物質に到達する。このような場合は、鏡面を構
成する物質は、光電子を放出しない。一方、振動数ν0
以上のシンクロトロン放射光を鏡面に照射した場合は、
その光の強度が強いほど、鏡面を構成する物質から放射
される光電子の量は、増加する。
の関係が成立する。 hν0 =ch/λ0 =eφ …(1) たとえば、振動数ν0 の光子を含むシンクロトロン放射
光を鏡面に照射した場合、この鏡面上に炭素や炭素化合
物の汚れが付着していると、これらの汚れがシンクロト
ロン放射光の光子の中、振動数ν0 以上の光子束を吸収
してしまい、部分的に振動数ν0 以下の光子束が鏡面を
構成する物質に到達する。このような場合は、鏡面を構
成する物質は、光電子を放出しない。一方、振動数ν0
以上のシンクロトロン放射光を鏡面に照射した場合は、
その光の強度が強いほど、鏡面を構成する物質から放射
される光電子の量は、増加する。
【0039】すなわち、鏡面が汚れ、鏡面上に炭素や炭
素化合物等の汚れが付着すると、これらの汚れは、光を
吸収しやすい性質を有するため、鏡面を構成する物質に
到達するシンクロトロン放射光の光子量が減少する。こ
のため、鏡面にシンクロトロン放射光を照射した場合、
鏡面を構成する物質から放射される光電子の量は、鏡面
が汚れるに伴って、減少する。
素化合物等の汚れが付着すると、これらの汚れは、光を
吸収しやすい性質を有するため、鏡面を構成する物質に
到達するシンクロトロン放射光の光子量が減少する。こ
のため、鏡面にシンクロトロン放射光を照射した場合、
鏡面を構成する物質から放射される光電子の量は、鏡面
が汚れるに伴って、減少する。
【0040】したがって、この発明に従って、鏡面が汚
れる前の状態において、鏡面にシンクロトロン放射光を
照射して、鏡面から放射される光電子の量と、鏡面が汚
れた後の状態において、鏡面にシンクロトロン放射光を
照射して、鏡面から放射される光電子の量とを比較すれ
ば、鏡面の汚れを定性的および定量的にモニタすること
ができる。
れる前の状態において、鏡面にシンクロトロン放射光を
照射して、鏡面から放射される光電子の量と、鏡面が汚
れた後の状態において、鏡面にシンクロトロン放射光を
照射して、鏡面から放射される光電子の量とを比較すれ
ば、鏡面の汚れを定性的および定量的にモニタすること
ができる。
【0041】また、シンクロトロン放射光は、直進性に
優れているため、鏡面にシンクロトロン放射光を照射す
ると、シンクロトロン放射光は、鏡で反射され、光導出
窓を介して、CVDの場合は、反応槽内へ照射される。
優れているため、鏡面にシンクロトロン放射光を照射す
ると、シンクロトロン放射光は、鏡で反射され、光導出
窓を介して、CVDの場合は、反応槽内へ照射される。
【0042】また、リソグラフィの場合も同様に、シン
クロトロン放射光は、露光用チャンバ内へ照射される。
クロトロン放射光は、露光用チャンバ内へ照射される。
【0043】これに対し、光電子は、負の電荷を持って
いるので、真空にすることができる容器内に、陽極を置
くことにより、光電子による電流を測定することができ
る。したがって、この発明に従うシンクロトロン放射光
用鏡のモニタ方法を用いれば、CVDやリソグラフィの
作業を中止することなく鏡のモニタをすることができ
る。
いるので、真空にすることができる容器内に、陽極を置
くことにより、光電子による電流を測定することができ
る。したがって、この発明に従うシンクロトロン放射光
用鏡のモニタ方法を用いれば、CVDやリソグラフィの
作業を中止することなく鏡のモニタをすることができ
る。
【0044】また、このような光電子の量は、鏡面上に
電極を設け、電極をアースし、電極とアース部との間に
設けられた導線の一部に電流計を設けることによっても
測定できる。シンクロトロン放射光を未照射の状態で
は、鏡面上の電極をアースしても、電極とアース間には
電流は流れない。すなわち、鏡面上の白金(Pt)や金
(Au)等の金属等は、自由電子が飽和した状態となっ
ているからである。
電極を設け、電極をアースし、電極とアース部との間に
設けられた導線の一部に電流計を設けることによっても
測定できる。シンクロトロン放射光を未照射の状態で
は、鏡面上の電極をアースしても、電極とアース間には
電流は流れない。すなわち、鏡面上の白金(Pt)や金
(Au)等の金属等は、自由電子が飽和した状態となっ
ているからである。
【0045】この状態において、鏡面にシンクロトロン
放射光を照射すると、白金(Pt)、または、金(A
u)の原子が、光子を吸収し、価電子および軌道電子を
放出する。白金(Pt)、または、金(Au)の原子が
価電子および軌道電子を放出すると、白金(Pt)また
は金(Au)の原子の軌道上に正孔を生じる。このよう
にして形成された正孔に対し、正孔の近傍の自由電子が
補完される。このようにして、金属の原子の軌道上に自
由電子が補完されると、鏡面上の自由電子が不足した状
態となるため、アース部から鏡面の電極方向に電子が補
完される。このような電子の動きは、電極とアース部と
の間に設けられた導線の一部に電流計等を設けることに
より、直接的に測定することができる。
放射光を照射すると、白金(Pt)、または、金(A
u)の原子が、光子を吸収し、価電子および軌道電子を
放出する。白金(Pt)、または、金(Au)の原子が
価電子および軌道電子を放出すると、白金(Pt)また
は金(Au)の原子の軌道上に正孔を生じる。このよう
にして形成された正孔に対し、正孔の近傍の自由電子が
補完される。このようにして、金属の原子の軌道上に自
由電子が補完されると、鏡面上の自由電子が不足した状
態となるため、アース部から鏡面の電極方向に電子が補
完される。このような電子の動きは、電極とアース部と
の間に設けられた導線の一部に電流計等を設けることに
より、直接的に測定することができる。
【0046】このようにして測定される電流値は、鏡面
から放射される光電子の量に対応する。
から放射される光電子の量に対応する。
【0047】したがって、鏡面が汚れ、鏡面上に炭素や
炭素化合物等の汚れが付着すると、これらは、光を吸収
しやすい性質を有するため、鏡面に到達するシンクロト
ロン放射光の光子量が減少する。このため、鏡面にシン
クロトロン放射光を照射した場合、鏡面から放射される
光電子の量は、鏡面が汚れるに伴って小さい値となる。
このように鏡面から放射される光電子の量が小さい値と
なるに従って、鏡面上の電極とアース間を流れる電流値
も小さい値となる。
炭素化合物等の汚れが付着すると、これらは、光を吸収
しやすい性質を有するため、鏡面に到達するシンクロト
ロン放射光の光子量が減少する。このため、鏡面にシン
クロトロン放射光を照射した場合、鏡面から放射される
光電子の量は、鏡面が汚れるに伴って小さい値となる。
このように鏡面から放射される光電子の量が小さい値と
なるに従って、鏡面上の電極とアース間を流れる電流値
も小さい値となる。
【0048】したがって、鏡面が汚れる前の状態におい
て、鏡面にシンクロトロン放射光を照射して、鏡面を流
れる電流値と、鏡面が汚れた後の状態において、鏡面に
シンクロトロン放射光を照射して、鏡面を流れる電流値
とを測定し、その電流値を比較することにより、鏡面の
汚れを定性的および定量的にモニタすることがてきる。
て、鏡面にシンクロトロン放射光を照射して、鏡面を流
れる電流値と、鏡面が汚れた後の状態において、鏡面に
シンクロトロン放射光を照射して、鏡面を流れる電流値
とを測定し、その電流値を比較することにより、鏡面の
汚れを定性的および定量的にモニタすることがてきる。
【0049】
【実施例】図1を参照しながら、この発明の一具体例を
以下に説明する。
以下に説明する。
【0050】図1を参照して、この装置は、ミラー槽1
を示しており、ミラー槽1はその内部を真空状態にする
ことができるようになっている。ミラー槽1内には、鏡
2が収容されている。ミラー槽1の側壁には、光導入窓
3と光導出窓4とが設けられている。光導入窓3と光導
出窓4とは、シンクロトロン放射光50のみが透過する
ことができる閉じられた窓であっても、また、シンクロ
トロン放射光50の透過と、ミラー槽1内のガスの移動
が可能な開放された窓であってもよい。光導入窓3と光
導出窓4が開放された窓である場合には、それぞれの窓
にミラー槽1内のガスの分離が可能なバルブ(図示せ
ず)等が設けられており、バルブ操作により、窓を閉
じ、ミラー槽1内のガスを分離することができるように
なっている。
を示しており、ミラー槽1はその内部を真空状態にする
ことができるようになっている。ミラー槽1内には、鏡
2が収容されている。ミラー槽1の側壁には、光導入窓
3と光導出窓4とが設けられている。光導入窓3と光導
出窓4とは、シンクロトロン放射光50のみが透過する
ことができる閉じられた窓であっても、また、シンクロ
トロン放射光50の透過と、ミラー槽1内のガスの移動
が可能な開放された窓であってもよい。光導入窓3と光
導出窓4が開放された窓である場合には、それぞれの窓
にミラー槽1内のガスの分離が可能なバルブ(図示せ
ず)等が設けられており、バルブ操作により、窓を閉
じ、ミラー槽1内のガスを分離することができるように
なっている。
【0051】また、ミラー槽1の側壁には、排気口5が
設けられており、真空ポンプ(図示せず)等によりミラ
ー槽1内を真空状態にすることができるようになってい
る。
設けられており、真空ポンプ(図示せず)等によりミラ
ー槽1内を真空状態にすることができるようになってい
る。
【0052】また、鏡2の鏡面上には、電極6が接合さ
れている。電極6には、導線7が接続され、ミラー槽1
の側壁に設けられた電流導入端子8を介して、アース部
9でアースされている。電流導入端子8とアース部9と
の間における導線7には、電流計10が設けられてい
る。このミラー槽1は、通常は、光導出窓4を介して、
CVDの場合は、反応槽(図示せず)や、また、リソグ
ラフィの場合は、露光チャンバに連結されている。
れている。電極6には、導線7が接続され、ミラー槽1
の側壁に設けられた電流導入端子8を介して、アース部
9でアースされている。電流導入端子8とアース部9と
の間における導線7には、電流計10が設けられてい
る。このミラー槽1は、通常は、光導出窓4を介して、
CVDの場合は、反応槽(図示せず)や、また、リソグ
ラフィの場合は、露光チャンバに連結されている。
【0053】CVDやリソグラフィの場合、ミラー槽1
内のガスは、真空ポンプ(図示せず)等により排気され
る。
内のガスは、真空ポンプ(図示せず)等により排気され
る。
【0054】このようなミラー槽1において、CVDや
リソグラフィを行なう前に、鏡2が汚れる前の状態にお
いて、鏡2の鏡面にシンクロトロン放射光を照射し、鏡
2の鏡面を流れる電流値を電流計10により測定する。
リソグラフィを行なう前に、鏡2が汚れる前の状態にお
いて、鏡2の鏡面にシンクロトロン放射光を照射し、鏡
2の鏡面を流れる電流値を電流計10により測定する。
【0055】その後、CVDやリソグラフィを開始し、
鏡2の鏡面を流れる電流値を電流計10により経時的に
測定することにより、シンクロトロン放射光用鏡の汚れ
をモニタすることができる。
鏡2の鏡面を流れる電流値を電流計10により経時的に
測定することにより、シンクロトロン放射光用鏡の汚れ
をモニタすることができる。
【0056】また、以上のように構成されるミラー槽を
CVD装置に連結して用いる状態を図2に示す。
CVD装置に連結して用いる状態を図2に示す。
【0057】図2を参照して、このCVD装置11にお
いては、CVDを行なうための反応槽12は、導管13
を介してミラー槽14と連結される。導管13には、ミ
ラー槽14内のガスと反応槽12内のガスとを分離する
ためのバルブ15とバルブ16とが設けられている。ま
た、導管13のバルブ15とバルブ16との間には、イ
オンポンプ、ターボ分子ポンプ等を複数個組合わせた、
差動排気用ポンプ(図示せず)が設けられており、反応
槽12内から漏れ出た原料ガスを、差動排気用ポンプ用
の排気口17を介して、CVD装置11真空外へ排出で
きるようになっている。この場合、鏡18として、Si
O2 基板に白金(Pt)が被覆されたトロイダルミラー
が用いられる。トライダルミラーの鏡面を構成する白金
(Pt)被覆上には、電極19が設けられている。電極
19には、導線20が接続されており、導線20は、電
流導入端子21を介し、アース部22でアースされてい
る。電流導入端子21とアース部22との間における導
線20には、電流計23が設けられている。また、ミラ
ー槽14には、光導入窓として差動排気ダクト24と排
気口25とが設けられている。
いては、CVDを行なうための反応槽12は、導管13
を介してミラー槽14と連結される。導管13には、ミ
ラー槽14内のガスと反応槽12内のガスとを分離する
ためのバルブ15とバルブ16とが設けられている。ま
た、導管13のバルブ15とバルブ16との間には、イ
オンポンプ、ターボ分子ポンプ等を複数個組合わせた、
差動排気用ポンプ(図示せず)が設けられており、反応
槽12内から漏れ出た原料ガスを、差動排気用ポンプ用
の排気口17を介して、CVD装置11真空外へ排出で
きるようになっている。この場合、鏡18として、Si
O2 基板に白金(Pt)が被覆されたトロイダルミラー
が用いられる。トライダルミラーの鏡面を構成する白金
(Pt)被覆上には、電極19が設けられている。電極
19には、導線20が接続されており、導線20は、電
流導入端子21を介し、アース部22でアースされてい
る。電流導入端子21とアース部22との間における導
線20には、電流計23が設けられている。また、ミラ
ー槽14には、光導入窓として差動排気ダクト24と排
気口25とが設けられている。
【0058】また、反応槽12には、薄膜を形成する基
板26が収められている。また、反応槽12には、原料
供給用ノズル27と水素供給用ノズル28と排気口29
とが設けられている。このようなCVD装置11におい
て、電子蓄積リング30により発生させたシンクロトロ
ン放射光31は、差動排気ダクト24よりミラー槽14
内に入射し、鏡18で反射され、反応槽12内で集光で
きるようになっている。
板26が収められている。また、反応槽12には、原料
供給用ノズル27と水素供給用ノズル28と排気口29
とが設けられている。このようなCVD装置11におい
て、電子蓄積リング30により発生させたシンクロトロ
ン放射光31は、差動排気ダクト24よりミラー槽14
内に入射し、鏡18で反射され、反応槽12内で集光で
きるようになっている。
【0059】このCVD装置11を用いて、シンクロト
ロン放射光を用いたCVDにおいては、たとえば、基板
26として、シリコンウェハを使用し、原料ガスとし
て、メタンガス(CH4 )および水素(H2 )を用い
て、ダイヤモンドの薄膜を形成することができる。ダイ
ヤモンド薄膜の形成においては、まず、反応槽12内に
基板26を設置し、バルブ15とバルブ16とを開いた
状態にして、真空ポンプ(図示せず)や差動排気用ポン
プ(図示せず)等により、CVD装置11内のガスを排
気する。このような排気は、ダイヤモンド薄膜を形成す
る間、常時行なわれる。
ロン放射光を用いたCVDにおいては、たとえば、基板
26として、シリコンウェハを使用し、原料ガスとし
て、メタンガス(CH4 )および水素(H2 )を用い
て、ダイヤモンドの薄膜を形成することができる。ダイ
ヤモンド薄膜の形成においては、まず、反応槽12内に
基板26を設置し、バルブ15とバルブ16とを開いた
状態にして、真空ポンプ(図示せず)や差動排気用ポン
プ(図示せず)等により、CVD装置11内のガスを排
気する。このような排気は、ダイヤモンド薄膜を形成す
る間、常時行なわれる。
【0060】排気の後、原料供給用ノズル27から原料
ガスとして、メタンガス(CH4 )を基板26の上方へ
供給し、また、水素供給用ノズル28から、水素ガス
(H2)を基板26の上方へ供給し、CVD装置11内
の圧力を10-1Torrに維持する。基板26の基板温
度は、たとえば、800℃とし、また、反応槽12の気
相温度は、たとえば、2000℃に維持する。次に、シ
ンクロトロン放射装置(電総研TERAS)を使用し
て、蓄積ビームの電流値100mA・時間、波長100
nmのシンクロトロン放射光を、原料ガスに照射しなが
ら、原料ガスを光励起、解離、分解して、基板26上に
ダイヤモンド薄膜を堆積させていく。
ガスとして、メタンガス(CH4 )を基板26の上方へ
供給し、また、水素供給用ノズル28から、水素ガス
(H2)を基板26の上方へ供給し、CVD装置11内
の圧力を10-1Torrに維持する。基板26の基板温
度は、たとえば、800℃とし、また、反応槽12の気
相温度は、たとえば、2000℃に維持する。次に、シ
ンクロトロン放射装置(電総研TERAS)を使用し
て、蓄積ビームの電流値100mA・時間、波長100
nmのシンクロトロン放射光を、原料ガスに照射しなが
ら、原料ガスを光励起、解離、分解して、基板26上に
ダイヤモンド薄膜を堆積させていく。
【0061】このような工程に際して、CVDを開始す
る前から、蓄積ビームの電流値100mA・時間、波長
100nmのシンクロトロン放射光を照射し、鏡18の
鏡面を流れる電流値を測定した後、CVDを行ないなが
ら、同様に、鏡18鏡面を流れる電流値を経時的に測定
していく。
る前から、蓄積ビームの電流値100mA・時間、波長
100nmのシンクロトロン放射光を照射し、鏡18の
鏡面を流れる電流値を測定した後、CVDを行ないなが
ら、同様に、鏡18鏡面を流れる電流値を経時的に測定
していく。
【0062】このような電流値の推移は、たとえば、鏡
面が汚れるに従って電流値が減少するので、CVDによ
るダイヤモンド薄膜を形成する際において、この発明に
従って、シンクロトロン放射光用鏡の鏡面の汚れをモニ
タすることができる。
面が汚れるに従って電流値が減少するので、CVDによ
るダイヤモンド薄膜を形成する際において、この発明に
従って、シンクロトロン放射光用鏡の鏡面の汚れをモニ
タすることができる。
【0063】なお、本実施例は、単に説明するために用
いたものであり、この発明に従うシンクロトロン放射光
用鏡のモニタ方法を、鏡面を流れる電流値によってモニ
タする方法に限定するものではない。たとえば、ミラー
層14内に陽極を設けた光電子分光法等によっても、こ
の発明に従って、光電子の量を測定することができ、そ
の結果、シンクロトロン放射光用鏡のモニタを行なうこ
とができる。
いたものであり、この発明に従うシンクロトロン放射光
用鏡のモニタ方法を、鏡面を流れる電流値によってモニ
タする方法に限定するものではない。たとえば、ミラー
層14内に陽極を設けた光電子分光法等によっても、こ
の発明に従って、光電子の量を測定することができ、そ
の結果、シンクロトロン放射光用鏡のモニタを行なうこ
とができる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に従うシ
ンクロトロン放射光用鏡のモニタ方法を用いれば、シン
クロトロン放射光を用いるCVDやリソグラフィ等に用
いる鏡の表面に付着した炭素や炭素化合物等の汚れをよ
り簡便にモニタすることができる。
ンクロトロン放射光用鏡のモニタ方法を用いれば、シン
クロトロン放射光を用いるCVDやリソグラフィ等に用
いる鏡の表面に付着した炭素や炭素化合物等の汚れをよ
り簡便にモニタすることができる。
【0065】また、この発明に従えば、鏡のモニタ時に
おいて、容器内を真空状態に保ったままの状態で、鏡を
モニタすることができるので、鏡の表面や、容器の内壁
に空気等のガスが付着しない。このため、この発明に従
えば、鏡をモニタしても、鏡のモニタ後において、容器
の焼き出し作業と容器内を真空または減圧にする作業を
繰り返し行なう必要がない。したがって、この発明に従
えば、鏡をモニタしても、その後の作業効率が低下しな
い。
おいて、容器内を真空状態に保ったままの状態で、鏡を
モニタすることができるので、鏡の表面や、容器の内壁
に空気等のガスが付着しない。このため、この発明に従
えば、鏡をモニタしても、鏡のモニタ後において、容器
の焼き出し作業と容器内を真空または減圧にする作業を
繰り返し行なう必要がない。したがって、この発明に従
えば、鏡をモニタしても、その後の作業効率が低下しな
い。
【0066】また、この発明に従って、CVDやリソグ
ラフィに用いるシンクロトロン放射光を用いた場合は、
CVDやリソグラフィの作業と並行して鏡のモニタが行
なえる。したがって、この発明に従えば、鏡をモニタす
る際においても、CVDやリソグラフィの作業効率が低
下しない。
ラフィに用いるシンクロトロン放射光を用いた場合は、
CVDやリソグラフィの作業と並行して鏡のモニタが行
なえる。したがって、この発明に従えば、鏡をモニタす
る際においても、CVDやリソグラフィの作業効率が低
下しない。
【図1】この発明に従うシンクロトロン放射光用鏡のモ
ニタ方法を説明するための一具体例の装置を概略的に示
す構成図である。
ニタ方法を説明するための一具体例の装置を概略的に示
す構成図である。
【図2】この発明に従うシンクロトロン放射光用鏡のモ
ニタ方法を説明するための一具体例のCVD装置を概略
的に示す構成図である。
ニタ方法を説明するための一具体例のCVD装置を概略
的に示す構成図である。
【符号の説明】 1、14 ミラー槽 2、18 シンクロトロン放射光用鏡 3 光導入窓 4 光導出窓 5、25、29 排気口 6、19 電極 7、20 導線 8,21 電流導入端子 9、22 アース部 10、23 電流計 11 CVD装置 12 反応槽 13 導管 15、16 バルブ 17 差動排気用ポンプ用の排気口 24 差動排気ダクト 26 基板 27 原料供給用ノズル 28 水素供給用ノズル 30 電子蓄積リング 31,50 シンクロトロン放射光
Claims (1)
- 【請求項1】 シンクロトロン放射光用鏡について、そ
の鏡面の汚れをモニタするための方法であって、 前記鏡面にシンクロトロン放射光を照射して、前記鏡面
から放射される光電子の量を測定することを特徴とす
る、シンクロトロン放射光用鏡のモニタ方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4084099A JPH05288696A (ja) | 1992-04-06 | 1992-04-06 | シンクロトロン放射光用鏡のモニタ方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4084099A JPH05288696A (ja) | 1992-04-06 | 1992-04-06 | シンクロトロン放射光用鏡のモニタ方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05288696A true JPH05288696A (ja) | 1993-11-02 |
Family
ID=13821074
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4084099A Withdrawn JPH05288696A (ja) | 1992-04-06 | 1992-04-06 | シンクロトロン放射光用鏡のモニタ方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05288696A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0987601A2 (en) * | 1998-09-17 | 2000-03-22 | Nikon Corporation | An exposure apparatus and exposure method using same |
EP1182511A1 (en) * | 2000-08-25 | 2002-02-27 | Asm Lithography B.V. | Lithographic apparatus |
US6721389B2 (en) | 2000-08-25 | 2004-04-13 | Asml Netherlands B.V. | Lithographic apparatus, device manufacturing method, and device manufactured thereby |
US6781673B2 (en) | 2000-08-25 | 2004-08-24 | Asml Netherlands B.V. | Mask handling apparatus, lithographic projection apparatus, device manufacturing method and device manufactured thereby |
US7686505B2 (en) | 2005-02-01 | 2010-03-30 | Carl Zeiss Smt Ag | Method and system for indirect determination of local irradiance in an optical system |
US7875865B2 (en) | 2005-11-10 | 2011-01-25 | Carl Zeiss Smt Ag | EUV illumination system with a system for measuring fluctuations of the light source |
-
1992
- 1992-04-06 JP JP4084099A patent/JPH05288696A/ja not_active Withdrawn
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6842500B1 (en) | 1998-09-17 | 2005-01-11 | Nikon Corporation | Exposure apparatus and exposure method using same |
EP0987601A3 (en) * | 1998-09-17 | 2001-10-04 | Nikon Corporation | An exposure apparatus and exposure method using same |
EP0987601A2 (en) * | 1998-09-17 | 2000-03-22 | Nikon Corporation | An exposure apparatus and exposure method using same |
EP1566695A1 (en) * | 2000-08-25 | 2005-08-24 | ASML Netherlands B.V. | Lithographic apparatus |
US6781673B2 (en) | 2000-08-25 | 2004-08-24 | Asml Netherlands B.V. | Mask handling apparatus, lithographic projection apparatus, device manufacturing method and device manufactured thereby |
US6721389B2 (en) | 2000-08-25 | 2004-04-13 | Asml Netherlands B.V. | Lithographic apparatus, device manufacturing method, and device manufactured thereby |
EP1182511A1 (en) * | 2000-08-25 | 2002-02-27 | Asm Lithography B.V. | Lithographic apparatus |
US7075620B2 (en) | 2000-08-25 | 2006-07-11 | Asml Netherlands B.V. | Lithographic apparatus, device manufacturing method, and device manufactured thereby |
US7459690B2 (en) | 2000-08-25 | 2008-12-02 | Asml Netherlands B.V. | Lithographic apparatus, device manufacturing method, and device manufactured thereby |
US7686505B2 (en) | 2005-02-01 | 2010-03-30 | Carl Zeiss Smt Ag | Method and system for indirect determination of local irradiance in an optical system |
US8454230B2 (en) | 2005-02-01 | 2013-06-04 | Carl Zeiss Smt Gmbh | Method and system for indirect determination of local irradiance in an optical system |
US7875865B2 (en) | 2005-11-10 | 2011-01-25 | Carl Zeiss Smt Ag | EUV illumination system with a system for measuring fluctuations of the light source |
US8513628B2 (en) | 2005-11-10 | 2013-08-20 | Carl Zeiss Smt Gmbh | EUV illumination system with a system for measuring fluctuations of the light source |
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