JPH05286493A - 航空機の胴体構造 - Google Patents

航空機の胴体構造

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JPH05286493A
JPH05286493A JP11431392A JP11431392A JPH05286493A JP H05286493 A JPH05286493 A JP H05286493A JP 11431392 A JP11431392 A JP 11431392A JP 11431392 A JP11431392 A JP 11431392A JP H05286493 A JPH05286493 A JP H05286493A
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JP
Japan
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fuselage
shaped joint
joint member
cabin
aircraft
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JP11431392A
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English (en)
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Shiro Matsuo
史朗 松尾
Toru Fujihira
徹 藤平
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、複合材製の航空機において主とし
て胴体の接合構造に特徴を有する航空機の胴体構造に関
する。 【構成】 外皮部材を有する複数の胴体セクションと、
胴体内部に設けられる隔壁を備えた航空機の胴体構造に
おいて、各胴体セクションの接合部両端面の外皮周囲に
帯状継手部材を巻き付け結合する。そして帯状継手部材
の位置を隔壁の位置に一致させることで外皮部材の必要
な剛性を確保することが出来る。又、帯状継手部材の材
質を外皮部材の材質に一致させ、且つ外皮部材の表面か
ら外部に突出せしめないよう巻き付けて、例えば接着剤
によって固着する。又、胴体には、キャビン部を避けた
位置に主翼と降着装置を取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複合材製の航空機にお
いて主として胴体の接合構造に特徴を有する航空機の胴
体構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、航空機の胴体は、機軸方向に沿っ
て延出する複数の縦通材(ストリンガ)を、胴体を輪切
るような適所のフレームで支え、内部に一次構造部材と
しての複数の隔壁を設けて各コンパートメントに仕切る
とともに、その表面を外皮で覆ったようないわゆるセミ
モノコック式の胴体構造が知られている。又、この際、
胴体を複数のセクションから構成し、分割された各胴体
セクションを接合して胴体構造とするような方式も広く
採用されている。そして各胴体セクションの接合の一例
として、例えば図5に示すような胴体のフォワードセク
ション51側とアフトセクション52側の接合方法が知
られており、この場合、両者のスキン53、54同士を
連結プレート55でリベット結合するとともに、両者の
ストリンガ56、57同士を連結フレーム58でリベッ
ト結合するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、以上のよう
な胴体セクションの連結構造は主として金属製の航空機
に広く採用されているものであるが、近年急速に普及し
ている複合材を航空機の主要構造部材として用いる場
合、材料の特性等を考慮した新たな接合方式を採用する
必要があった。すなわち、複合材の軽量である利点を損
わず、組立の容易性を確保し、且つ組立後の強度の要求
を満足することが出来る接合方式が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明は複合材製航空機の胴体構造において、外皮
部材を有する複数の胴体セクションと、胴体内部に設け
られる隔壁構造と、各胴体セクションを接合する帯状継
手部材と、該帯状継手部材を胴体セクションに固着する
固着手段とからなる胴体構造とし、機軸方向に関して各
胴体セクションの接合位置を隔壁構造の位置にほぼ一致
させた。そして隔壁構造は、与圧キャビンを構成する圧
力隔壁とし、前記胴体には該与圧キャビンを避けた位置
に主翼と降着装置を取り付けるようにした。そして帯状
継手部材の材質を胴体外皮部材と同一とし、接着剤とリ
ベット、或いは接着剤とボルト、或いは接着剤のみで胴
体外皮部材に固着するようにした。又、胴体セクション
の接合部端部には、帯状継手部材が外表面に突出しない
よう段付きを形成した。
【0005】
【作用】胴体セクションの接合部を帯状継手部材で覆っ
て固着し、両者を接合するが、この帯状継手部材で覆う
箇所を機軸方向に関して隔壁構造の位置とすることで、
隔壁構造を本来の目的である一次構造部材として使用す
るとともに、帯状継手部材による接合を確実ならしめる
ための剛性確保手段としての効果を発揮させる。又、主
翼取り付け部、降着装置の取り付け部を与圧キャビン以
外の胴体箇所とすれば、与圧キャビンが一次構造部材か
ら独立したものとなり、圧力容器としての信頼性が高ま
る。帯状継手部材の材質を胴体外皮と同一とすれば、両
者間に熱収縮等に起因する拘束力等が生じない。又、接
合部端部の段付きによって帯状継手部材を外表面から突
出させないことで、胴体表面が滑らかとなり空力特性が
向上する。
【0006】
【実施例】本発明の航空機の胴体構造の実施例について
添付した図面に基づき説明する。図1は航空機全体の側
面図、図2はノーズ部とキャビン部の斜視図、図3は接
合部の拡大断面図、図4は接合工程を示す説明図であ
る。
【0007】本発明の航空機は、機体全体の主要構造部
材が複合材で構成されており、例えば炭素繊維で強化し
たCF/エポキシ樹脂のプラスチック系複合材等による
一次構造部材の周囲を同じく複合材の外皮部材で覆って
軽量化、小型化を図った航空機とされている。
【0008】又、航空機への搭乗性を容易にし、且つキ
ャビン室からの視界性を良好にするため、図1に示すよ
うに高翼形態として胴体1を地上に近接せしめるととも
に、前進翼形態とした主翼2の上部に2基のターボフア
ンエンジン3を配設している。そして胴体1の後部には
垂直尾翼4、水平尾翼5を設けている。
【0009】又胴体1は、前方からノーズ部6、キャビ
ン部7、アフト部8の3つのセクションの分割体からな
り、ノーズ部6の下方には前脚10を設けるとともに、
アフト部8の下方に一対の主脚11、11を設け、更に
アフト部8の上方には前記主翼2を取り付けている。そ
して前脚10、主脚11、11からなる降着装置は胴体
1内に収納自在としている。
【0010】胴体1の各セクションの構造は、断面形状
が略楕円形状の純モノコック構造としている。このた
め、例えば与圧キャビンとして構成されたキャビン部7
の前後には、図2に示すように、一次構造部材としての
前後の圧力隔壁12、13を配設し、又、アフト部8に
おいては主翼2取り付け部、主脚11取り付け部の位置
に対応して胴体断面形状である略楕円形のメインフレー
ム(不図示)を設けて、そのまわりを複合材の外皮部材
14で覆い、この外皮部材14の構造は例えば芯材を複
合材でサンドイッチ状にしたハニカム構造としている。
【0011】そして以上のように主翼2の取り付け部、
及び主脚11の取り付け部をキャビン部7から避けたの
は、与圧キャビンを他の一次構造部材から独立させて圧
力容器としての信頼性を高め、しかもキャビン室の快適
性を高めるためである。
【0012】かかるノーズ部6、キャビン部7、アフト
部8からなる各胴体セクションはそれぞれの基本構造が
完成した後、帯状の継手部材15で接合するようにして
いる。すなわち、図4に示すように、ノーズ部6とキャ
ビン部7を突き合せて接合部両端面の周囲に帯状継手部
材15を巻着し、又、同様にキャビン部7とアフト部8
を突き合せて接合部両端面の周囲に他の帯状継手部材1
5を巻着するようにしている。
【0013】この各帯状継手部材15は、リング状のス
トラップが半分割されて、上部ストラップ15aと、下
部ストラップ15bからなり、図4(A)に示すよう
に、胴体上部側を上部ストラップ15aで固着し、
(B)に示すように胴体下部側を下部ストラップ15b
で固着して最終的に全周を覆うが、勿論この固着順序は
問わない。
【0014】ところでかかる帯状継手部材15、15に
よる接合において、ストリンガのない単なる外皮パネル
だけの周囲にストラップを巻き付けるのみであると、パ
ネルの剛性が不足して強度的に不十分となるが、本案の
場合は前述の圧力隔壁12、13によって強度的にも満
足する。
【0015】すなわち、帯状継手部材15の位置は、ノ
ーズ部6とキャビン部7の接合であれば前方の圧力隔壁
12の位置となり(図3)、キャビン部7とアフト部8
の接合であれば後方の圧力隔壁13の位置となるため、
機軸方向の荷重の伝達は帯状継手部材15、15によっ
てなされ、機軸に直角面の剛性は各圧力隔壁12、13
によって確保される。
【0016】又、図3からも明らかなように、ノーズ部
6の接合部端面とキャビン部7の接合部端面の外皮部材
14には、段付き16、16が形成されている。この段
付き16は、帯状継手部材15を外表面に突出させない
ためのものであり、このため、少なくとも該帯状継手部
材15の厚み分の表面側が凹部となる段差が形成される
ようにしている。
【0017】又、このような帯状継手部材15は、実施
例では接着剤で固着するようにしている。接着剤とする
ことにより軽量化が図られ、又組立性が向上するからで
あるが、勿論更に結合の信頼性を高めるため接着剤とリ
ベット結合の組合せ、或いは接着剤とボルト結合の組合
せによるものでもよい。
【0018】尚、この帯状継手部材15の材質は外皮部
材14の材質と同じ材質の複合材としている。このた
め、例えば温度差等に起因する外皮部材14の熱膨張、
熱圧縮等によって両部材間に拘束力が作用するようなこ
とがない。
【0019】又、以上のような接合構造は、キャビン部
7とアフト部8との間の場合も同様である。
【0020】以上のように構成した本発明の航空機の胴
体構造は、複合材製でストリンガを用いない純モノコッ
ク形式の複数の胴体セクション6、7、8が、一次構造
部材としての圧力隔壁12、13の位置で帯状継手部材
15、15によって接合される訳であるが、極めて簡単
且つ組み付け容易でしかも強度上の要求を満足する接合
構造である。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明の航空機の胴体構造
は、隔壁構造を本来の目的である一次構造として用いつ
つ、接合部の外皮部材の剛性を高める役割をも果たさせ
るようにしたため、部品点数の削減、重量軽減が実現出
来る。又、与圧キャビンを一次構造部材から独立させる
ことによって、圧力容器としての信頼性を向上させるこ
とが出来る。又、帯状継手部材によって胴体セクション
を接合するようにすることで、組立性が向上し且つ軽量
化に寄与する。そしてこの帯状継手部材を外部に突出せ
しめないことで、胴体外表面が滑らかとなり、空力特性
が向上するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の航空機全体の側面図
【図2】ノーズ部とキャビン部の斜視図
【図3】接合部の拡大断面図
【図4】接合工程を示す説明図
【図5】従来の接合構造例を示す斜視図
【符号の説明】
1 胴体 6 ノーズ部 7 キャビン部 8 アフト部 12、13 圧力隔壁 14 外皮部材 15 帯状継手部材 16 段付き

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複合材製航空機の胴体構造において、こ
    の航空機の胴体構造は、外皮部材を有する複数の胴体セ
    クションと、胴体内部に設けられる隔壁構造と、各胴体
    セクションを接合する帯状継手部材と、該帯状継手部材
    を胴体セクションに固着する固着手段とからなり、機軸
    方向に関して前記各胴体セクションの接合位置を前記隔
    壁構造の位置にほぼ一致させたことを特徴とする航空機
    の胴体構造。
  2. 【請求項2】 前記隔壁構造は与圧キャビンを構成する
    圧力隔壁であり、又前記胴体には該与圧キャビンを避け
    た位置に主翼と降着装置が取り付けられることを特徴と
    する請求項1に記載の航空機の胴体構造。
  3. 【請求項3】 前記帯状継手部材の材質は、胴体の外皮
    部材と同一としたことを特徴とする請求項1に記載の航
    空機の胴体構造。
  4. 【請求項4】 前記固着手段は、接着剤とリベット或い
    は接着剤とボルトの組合せであることを特徴とする請求
    項1に記載の航空機の胴体構造。
  5. 【請求項5】 前記固着手段は、接着剤であることを特
    徴とする請求項1に記載の航空機の胴体構造。
  6. 【請求項6】 前記胴体セクションの接合部端部には、
    帯状継手部材を外表面に突出せしめないための段部が形
    成されたことを特徴とする請求項1に記載の航空機の胴
    体構造。
JP11431392A 1992-04-08 1992-04-08 航空機の胴体構造 Withdrawn JPH05286493A (ja)

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Cited By (6)

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Effective date: 19990608