JPH05282168A - フォールトトレラントコンピュータ - Google Patents

フォールトトレラントコンピュータ

Info

Publication number
JPH05282168A
JPH05282168A JP4074506A JP7450692A JPH05282168A JP H05282168 A JPH05282168 A JP H05282168A JP 4074506 A JP4074506 A JP 4074506A JP 7450692 A JP7450692 A JP 7450692A JP H05282168 A JPH05282168 A JP H05282168A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
computer
circuit
error
ecc
environmental condition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4074506A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyasu Kanekawa
信康 金川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP4074506A priority Critical patent/JPH05282168A/ja
Publication of JPH05282168A publication Critical patent/JPH05282168A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Techniques For Improving Reliability Of Storages (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】コンピュータ内での誤りの発生頻度の高くなる
環境条件を検知する環境条件検知手段2と、コンピュー
タ内の記憶回路または演算回路の誤りを少なくとも検出
するための符号を生成し誤りの発生を検査する符号生成
検査手段120,121と、該検出回路の使用の有無を
切り替える切り替え手段115,116と、平常時はコ
ンピュータ内の記憶回路113または演算回路を前記符
号なしで動作させ、前記環境条件検知手段の検知出力に
応じてコンピュータ内の記憶回路または演算回路を前記
符号付で動作させるよう前記切り替え手段を制御する制
御手段100とを備えた。 【効果】コンピュータ内での誤り発生頻度の高くなる環
境条件の期間にSEU対策を施すのでコンピュータの耐
環境性を高めることができる。またSEU対策は、この
期間に限られるのでSEU対策による処理性能の低下、
消費電力の増加を最小限にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フォールトトレラント
コンピュータに係り、特に太陽フレアによるデータエラ
ー対策に好適で、処理性能の高い宇宙機搭載フォールト
トレラントコンピュータに関する。
【0002】
【従来の技術】宇宙で動作するコンピュータは、振動や
放射線、熱サイクルなどの故障の発生しやすい苛酷な環
境にさらされる。その上、一旦打ち上げられた後には、
故障が発生しても修理が極めて困難である。また、銀河
や太陽からの高エネルギーの宇宙線(放射線)により、
メモリやMPU(Micro Processor Unit)では、SEU(S
ingle Event Upset)と呼ばれるデータエラーが頻繁に発
生する。
【0003】これらの宇宙環境による故障や、データエ
ラーに対処するために従来から次のような方策が採られ
ている。
【0004】(a) 耐環境性部品の使用 SOS(silicon on sapphire)基板やエピタキシャル基板な
どの特殊プロセスによる半導体素子を使用して宇宙線に
よるSEUやラッチアップを防止する。
【0005】(b) 耐故障(フォールトトレランス)技術の
採用 同一の機能を持つモジュールを複数用意して冗長系を構
成し、一部のモジュールで故障や、SEUが発生した場
合でも他の正常なモジュールが動作を肩代わりして、シ
ステム全体では正常な動作を継続する方法が最近では広
く採られている。この技術に関しては、数多くの文献
(例えば、A. Avizienis, et al.“The STAR (self-Test
ing and Repairing) Computer : An Investigation of
the Theoryand Practice of Fault-Tolerant Computer
Design", IEEE Trans. Comp. C-20, 11,pp.1312-1321
(1971)など)がある。
【0006】また、SEUを検出したり訂正したりする
ために誤り検出訂正用の冗長ビットを付加するパリテ
ィ、ECC(Error Correcting Code)などの方法が広く
用いられている。この種の従来技術として、特開平1−
273154号公報に開示された「ECC回路付記憶装
置」が挙げられる。この装置は、データ記憶部の所定領
域単位ごとにECCチェック実行の有無を指定できるよ
うにしたものである。その他、特殊環境用の計算機に関
して、特開平3−156656号、特開昭63−184
40号、特開昭63−18441号の各公報に開示され
ている。
【0007】一方、コンピュータの処理性能を向上させ
る方法として、地上用コンピュータではコンピュータの
動作速度を高めることが行われている。特に近年では、
RISC(Reduced Instruction Set Computer)の出現に
伴ってコンピュータの動作の中心的役割を果たすプロセ
ッサの動作速度(クロック周波数)は、目覚ましい向上を
遂げている。プロセッサの高速化に伴ってメモリのアク
セスタイムも短縮するために、頻繁にアクセスするデー
タは小容量ながら高速なキャッシュメモリに格納し、そ
れ以外のデータは低速ながら大容量かつ安価なメインメ
モリに格納する方式が地上用コンピュータでは広く用い
られている。また、信号伝搬による遅延時間を短縮し、
容易にメモリのアクセスタイムを短縮するために、プロ
セッサと同一のチップにキャッシュメモリを搭載するオ
ンチップキャッシュメモリ方式や内蔵キャッシュメモリ
方式などと呼ばれる方式が、多くのMPUで採用されて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のうち耐
環境性部品の使用によるコンピュータの耐環境性向上策
は、専用に設計製造された特殊な半導体素子を使用しな
ければならない。そのため生産量も限られているため、
スケールメリットによるコスト低減効果が期待できず、
膨大な費用が必要となる。
【0009】上記従来技術のうち耐故障(フォールトト
レランス)技術による耐環境性向上策は、信頼性向上の
ために余分なハードウェアが必要なために、コンピュー
タの重量、容積、消費電力が増加してしまうという問題
があった。SEUの発生が特に顕著となるのは太陽フレ
アと呼ばれる太陽面での爆発の直後である。つまり、太
陽フレア直後に最も耐環境性が必要で、この時の発生率
に合わせてシステムを設計するとオーバースペック(過
剰仕様)になってしまう。
【0010】本発明の第1の目的は、より少ないコス
ト、ハードウェア量、重量、容積、消費電力の増加だけ
で耐環境性を高めたフォールトトレラントコンピュータ
を提供することにある。
【0011】またパリティ、ECCによりデータエラー
を検出訂正する方法は、誤り訂正検出用ビットを生成し
たり検査したりするのに余分に時間がかかるために、プ
ロセッサやメモリの動作速度を著しく低下させてしま
う。特に先に述べたキャッシュメモリにはアクセスタイ
ム短縮のために、一般にパリティ、ECCはまったく付
加しないかパリティを付加するのに留めるのが普通であ
る。コンピュータの高速性と耐環境性とは相反する要求
事項だからである。従って、高速なプロセッサ、キャッ
シュメモリはSEUの影響を受けやすいという問題があ
った。
【0012】上記特開平1−273154号公報に開示
の従来技術においては、ECCチェックを行うよう指定
された領域については動作速度低下の問題があり、EE
Cチェックを行わないよう指定された領域については耐
環境性の点で問題がある。
【0013】本発明の第2の目的は、耐環境性を損なう
ことなくキャッシュメモリなどを有する処理性能の高い
宇宙機搭載に適したフォールトトレラントコンピュータ
を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によるフォールトとれ欄とコンピュータは、
コンピュータ内での誤りの発生頻度の高くなる環境条件
を検知する環境条件検知手段と、コンピュータ内の記憶
回路または演算回路の誤りを少なくとも検出するための
符号を生成し誤りの発生を検査する符号生成検査手段
と、該検出回路の使用の有無を切り替える切り替え手段
と、平常時はコンピュータ内の記憶回路または演算回路
を前記符号なしで動作させ、前記環境条件検知手段の検
知出力に応じてコンピュータ内の記憶回路または演算回
路を前記符号付で動作させるよう前記切り替え手段を制
御する制御手段とを備えたものである。
【0015】
【作用】本発明の構成により、宇宙線の入射頻度の高い
期間にのみ処理性能を犠牲にしてキャッシュメモリ、プ
ロセッサのSEU対策を強化することができるので宇宙
用コンピュータの耐環境性が高まる。なお、本発明で非
平常時にとられる対策による処理性能の低下は太陽フレ
ア発生直後の宇宙線の入射頻度の高い期間に限られ、平
常時には処理性能を高めることができ、平均すると処理
性能の低下は無視できる。
【0016】また、宇宙線の入射頻度の高い期間には、
平常時より並列度を高めて、処理性能の低下を避けるこ
とも可能である。ただしこの場合、並列度を高めるため
に多くのプロセッサエレメントが必要になるために、シ
ステム全体の消費電力は増加する。この消費電力の増加
は、太陽フレア発生直後の宇宙線の入射頻度の高い期間
に限られ、平常時には消費電力は低く抑えられるために
平均すると消費電力の増加は無視できる。
【0017】
【実施例】以下、図に従い本発明の複数の実施例につい
て詳細に説明する。
【0018】まず、図1に、コンピュータ内での誤り発
生頻度の高くなる環境条件を検知し、環境条件が予め設
定された値よりも高い期間にはメモリにECCを付加す
るシステムの実施例を示す。このシステムはコンピュー
タ部1と環境観測部2とからなる。
【0019】環境観測部2は、環境観測器200での観
測値210と予め定められた設定値220とを比較回路
230で比較し、観測値210が設定値220よりも高
い場合(すなわち非平常時)には警報信号20を出力
し、観測値210が設定値220よりも低い場合(すな
わち平常時)には警報信号20の出力を停止する。
【0020】コンピュータ部1では、平常時にはスイッ
チ114、115、116はそれぞれa側に倒れてお
り、MPU100はデータバス119からECC生成/
誤り訂正検出回路(ECC回路)120を迂回してメモ
リ113(データ部)をアクセスしている。この時、M
PU100から出力されたメモリアクセスのバス開始信
号117を遅延素子110で遅延させることによりバス
終了信号118を生成する。これによりメモリのアクセ
スタイムに見合った所定のウエイトサイクルを得ること
ができる。バス開始信号117は、MPUの品種によっ
て異なるが、TS(Transfer Start),AS(Address Str
obe),BS(Bus Start)などと呼ばれる信号である。同
様にバス終了信号118は、TA(Transfer Acknowledg
e),DTA(Data Transfer Acknowledge),DC(Data T
ransfer Complete)等と呼ばれる信号である。ECC回
路120により生成された誤り訂正符号は、メモリ11
2(符号部)に格納される。
【0021】環境観測部2より警報信号20が出力され
る非平常時には、スイッチ114、115、116がb
側に倒れ、ECC回路120経由でメモリ113をアク
セスするようになる。この時、MPU100から出力さ
れたバス開始信号117は、遅延素子110に加えて他
の遅延素子111をも介してバス終了信号118を生成
するようになるので、メモリのアクセスタイムおよびE
CC生成、誤り訂正所要時間に見合った所定のウエイト
サイクルを得ることができる。遅延素子111として
は、遅延時間は誤り訂正処理の有無等によって異なる遅
延時間が得られるように、複数個の遅延素子を含んでも
よい。
【0022】図2に、コンピュータ内での誤り発生頻度
の高くなる環境条件を検知し、環境条件が予め設定され
た値よりも高い期間にはメモリにパリティを付加するよ
うにした本発明の第2の実施例の構成を示す。同図にお
いて、図1に示した要素と同一の要素には同一の参照符
号を付し、重複説明を省略する。本実施例において、図
1の実施例と異なる点は、図1のECC回路120に代
えてパリティ発生/検査回路(PTY GEN/CHK、以下単に
パリティ回路という)121を採用したことである。
【0023】図1の実施例と同様、コンピュータ部1で
は、MPU100は平常時にはパリティ回路121を迂
回してデータバス119からメモリ113をアクセスし
ている。環境観測部2より警報信号20が出力される非
平常時には、MPU100から出力されたバス開始信号
117は、遅延素子110の他に遅延素子111を介し
てバス終了信号118を生成することによりメモリのア
クセスタイムおよびパリティ生成、検査時間に見合った
所定のウエイトサイクルを得ることができる。この遅延
処理は、MPU100内のレジスタ、演算器にも適用で
きる。
【0024】上記図1、図2に示す実施例はMPU10
0の内部キャッシュメモリにも外部メモリにも適用する
ことができる。
【0025】図3は、図1および図2に示す実施例にお
いてメモリにECC(またはパリティ、以下特記する場
合以外、同様)を付加するときに必要な初期化処理を示
したものである。ECCを付加する前にはデータ部のメ
モリ113には正しいデータが格納されているが、符号
部のメモリ112には正しいECCが格納されていな
い。そのために、このままECCを動作させると、リー
ドアクセス時に誤りが発生していないにも拘らず誤りを
誤検出したり誤訂正したりして、ECCが正常に機能し
なくなる。このような不具合を解消するために図3に示
す初期化処理を行う。
【0026】この初期化処理では、まず、他の割込処理
および上位プライオリティタスクの実行を禁止する(3
0)。この理由は、初期化処理の途中で当該処理よりも
プライオリティの高い処理や、割込み処理によりメモリ
をアクセスすると、ECCなしでデータがメモリに書き
込まれたりして初期化処理が正常に完了できないからで
ある。この初期化処理は警報信号20に由来する割込み
処理として実行させるのがよい。次にアドレスの初期設
定を行った後(31)、スイッチ114、115、11
6をa側に倒して(32)、ECCなしでリードアクセ
スし、データをMPUのデータレジスタに格納する(3
3)。続いて、スイッチ114、115、116をb側
に倒して(34)、ECC付でライトアクセスをする
(35)。このようにして、メモリにはデータがECC
付で格納される。メモリの最終アドレスに達するまで
(36)、アドレスインクリメント処理(37)を介し
てステップ32に戻り、上記初期化処理を繰り返す。最
終アドレスに達したら、割込および上位プライオリティ
タスクの禁止を解除して(38)、処理を終了する。こ
の初期化処理終了後、MPUはメモリをECC付で自由
にアクセスすることができる。
【0027】図4は、ECC回路120(またはパリテ
ィ回路121)にリード(R)時ライト(W)時ともに
ECCなしで動作するモード(モードA)、リード時には
ECC、パリティなし(誤り検出訂正なし)ライト時に
はECC、パリティ付で動作するモード(モードB)、リ
ード時ライト時ともにECC、パリティ付で動作するモ
ード(モードC)を切り替え端子122b,122cに与
えられる制御信号に応じて切り替えられるようにした本
発明の第3の実施例の構成を示す。パリティとECCと
が同時に使用されることはない。このようなモードの切
り替えのために、スイッチ群を制御する手段として、イ
ンバータ401、ANDゲート402、およびORゲー
ト403を設けている。なお、信号線R/W123はリ
ードアクセスかライトアクセスかを区別する信号線で、
Hレベルの時にはリードアクセス、Lレベルの時にはラ
イトアクセスであることを示す。
【0028】図11に示すように、切り替え端子122
b,122cがいずれもLレベルのときモードAとな
り、リード時ライト時ともECCなしとされる。切り替
え端子122b,122cをそれぞれHレベルおよびL
レベルとしたときモードBとなり、リード時にはECC
なし、ライト時にはECC付でアクセスが行われる。さ
らに、切り替え端子122b,122cがそれぞれLレ
ベルおよびHレベルであればモードCとなり、リード時
ライト時ともにECC付となる。
【0029】図4に示した第3の実施例の動作を図5の
フローチャートにより説明する。ECC回路120は平
常時にはモードAで動作させておく。太陽フレア発生時
等の警報信号発生時には割込処理により図5の処理を起
動する。この処理では、まず、モードをモードAからモ
ードBに変更し(40)、アドレス初期設定を行う(4
1)。続いて、指示されたアドレスのリードアクセスの
後(42)、ライトアクセスする(43)。このリード
/ライトアクセスは、モードBなのでリード時にはEC
Cなし、ライト時にはECC付で実行される。最終アド
レスに達するまで(44)、アドレスをインクリメント
しながら(45)、上記リード/ライトアクセスを繰り
返す。最終アドレスに達したら、モードをモードCに変
更し(46)、処理を終了する。
【0030】本実施例によれば、モードBの時に当該処
理よりもプライオリティの高い処理や割込み処理が動作
しても、リード時にはECCなし、ライト時にはECC
付で動作するので正常なメモリの初期化処理ができ、当
該処理よりもプライオリティの高い処理や、割込み処理
の動作を禁止する必要がなくなる。
【0031】次に図10に、本発明の第4の実施例の構
成を示す。前述の各実施例と異なる点は、ECC回路1
20とパリティ回路121とを同時に備え、平常時には
パリティ回路121を用い、非平常時にはECC回路1
20を用いるようにしたことである。符号部のメモリと
して、両回路に別個にメモリ112a,112bを設け
ている。なお、両回路が同時に動作することはないの
で、一方のメモリを両回路で共用するようにしてもよ
い。
【0032】また、図10の実施例に対して、図3の実
施例のモードを適用することもできる。その場合の各モ
ードの動作内容を図12に示す。モードAでは、リード
時ライト時ともパリティ付、ECCなしで動作する。モ
ードBでは、リード時にパリティ付、ECCなしで、ラ
イト時にパリティなし、ECC付で動作する。さらに、
モードCでは、リード時ライト時ともにパリティなしE
CC付で動作する。これらモードA,B,Cを、平常時
から非平常時への移行時にどのように選択するかは図5
のフローチャートに示した通りである。なお、図12の
例では、非平常時から平常時へ復帰する際に利用するモ
ードとしてモードDを示している。このモードDでは、
モードBと逆にリード時にパリティなし、ECC付で、
ライト時にパリティ付、ECCなしで動作する。非平常
時から平常時への復帰時の処理は、図5のフローにおい
て、ステップ40の「モードB」を「モードD」に変更
し、ステップ46の「モードC」を「モードA」に変更
したものを用いることができる。
【0033】次に、図1の環境観測部2の種々の構成例
を図6〜図9により説明する。
【0034】図6は、図1に示した環境観測部2内の環
境観測部200として誤動作の原因となる中性子、陽
子、重金属イオン等の放射線を検出する放射線検出器2
01を採用したものである。この放射線検出器201で
の観測値210が予め定められた設定値220と比較回
路230で比較されて、比較結果に応じて警報信号20
が出力される。すなわち、コンピュータ周囲の放射線強
度が増大し、放射線検出器201での観測値210が予
め定められた設定値220よりも高くなると警報信号2
0が出力され、また放射線検出器201での観測値21
0が予め定められた設定値220よりも低くなると警報
信号20の出力が停止される。
【0035】コンピュータ部1では警報信号2に基づき
前述した各実施例のように誤り発生対策を講じる。特に
本実施例を宇宙ステーションや宇宙プラットホームなど
の大型構造体に適用する場合には、コンピュータ部1を
大型構造体の中心部に、放射線検出器201を端部に配
置すれば、放射線を検出してから放射線がコンピュータ
部1に到達するまでの時間を大きくとることができるた
めに、放射線到達までに誤り訂正符号、パリティ切り替
え、初期化等の必要な対策を施すことができる。誤り発
生対策を講じた後、放射線の検出率が予め設定されたし
きい値よりも低くなれば、誤り発生対策を解除する。
【0036】図7は、図1に示した環境観測部2内の環
境観測部200として放射線の中でも特にX線を検出す
るX線検出器202を採用したものである。このX線検
出器202により太陽フレアの発生を検知し、太陽フレ
ア対策を施すことができる。X線は、粒子性の放射線よ
り伝播速度が速いので、X線検出器202の観測値21
0と予め定められた設定値220とを比較回路230で
比較して太陽フレアの発生を検知した後、タイマ回路
(図示せず)により一定時間後に、コンピュータ部1に
警報信号20を送る。太陽フレア対策を講じた後、X線
検出器202の観測値210が予め定められた設定値2
20よりも低くなれば、タイマ回路により一定時間後に
コンピュータ部1への警報信号20の出力を停止する。
【0037】図8は、図1に示した環境観測部2内の環
境観測部200として、メモリでの誤り発生状況を監視
することにより間接的に環境を観測するものを示す。す
なわち、誤り発生率の増加によってコンピュータ内での
誤り発生頻度の高くなる環境条件を検知し、誤り発生対
策を施す。そのために、メモリ113に付加したECC
回路120またはパリティ回路121での誤り検出結果
を計数器203で計数し、計数器203での観測値21
0が予め定められた設定値220とを比較して、比較結
果に応じて警報信号20を出力する。具体的には、図1
3のグラフに示すように、計数器203での観測値21
0が予め定められた設定値(Th)220よりも高くな
ると警報信号20を出力し、また計数器203での観測
値210が予め定められた設定値220よりも低くなる
と警報信号20の出力を停止する。
【0038】本実施例によれば、図6、図7に示したよ
うな特別な検出器を必要としないので、簡単な構成でコ
ンピュータ内での誤り発生頻度の高くなる環境条件を検
出することができる。
【0039】図6、図7、図8の環境観測部2によれ
ば、コンピュータ内での誤り発生頻度の高くなる環境条
件を自動的に検知し、必要な期間のみ対策を施すことが
できるので、処理性能の低下を最小限に留めながらSE
Uの影響を軽減できる。
【0040】図9は、環境観測部2として、乗員または
地上の管制官の判断に基づき、操作スイッチ204を操
作することにより、警報信号20を発生する例を示す。
コンピュータ部1では警報信号2に基づき前述のような
各種誤り発生対策を講じる。近年では、太陽表面の観測
データをもとに太陽フレアの発生および太陽フレアの影
響を予測する「宇宙天気予報」の実現化が進められてい
る。従って、図6、図7、図8の実施例のように環境条
件の検出手段、太陽フレア発生の検出手段を持たなくと
も「宇宙天気予報」により乗員または地上の管制官の判
断に基づき、手動操作により太陽フレア対策を施すこと
が可能である。
【0041】図6、図7、図8、図9の各例によれば、
誤り発生対策を施す期間は必要最小限の期間に限られ、
誤り発生対策による処理性能の低下、消費電力の増加も
この期間に限られる。
【0042】以上、宇宙用コンピュータの実施例につい
て述べたが、宇宙用コンピュータに限らず、地上用のフ
ォールトトレラントコンピュータでもコンピュータの誤
動作の増加があらかじめ予測できるときには、本発明に
よる誤り対策は有効である。例えば、雷雲がコンピュー
タの設置場所に接近してきた場合には、瞬停やサージ電
圧により誤動作が発生することが予想されるので、本明
細書で述べた誤り対策が有効である。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、コンピュータ内での誤
り発生頻度の高くなる環境条件を検出して、SEU対策
を施すのでコンピュータの耐環境性を高めることができ
る。またSEU対策は、コンピュータ内での誤り発生頻
度の高くなる環境条件の期間に限られるのでSEU対策
に伴う処理性能の低下、消費電力の増加を最小限にする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示すブロック
図。
【図2】本発明の第2の実施例の構成を示すブロック
図。
【図3】第1および第2の実施例における非平常時への
移行の際に実行する初期化処理のフローチャート。
【図4】本発明の第3の実施例の構成を示すブロック
図。
【図5】第3の実施例における非平常時への移行の際に
実行する初期化処理のフローチャート。
【図6】図1に示した環境観測部の第1の例を示すブロ
ック図。
【図7】図1に示した環境観測部の第2の例を示すブロ
ック図。
【図8】図1に示した環境観測部の第3の例を示すブロ
ック図。
【図9】図1に示した環境観測部の第4の例を示すブロ
ック図。
【図10】本発明の第4の実施例の構成を示すブロック
図。
【図11】第3の実施例の動作モードの説明図。
【図12】第4の実施例の変形例の説明図。
【図13】図8の環境観測部の動作を説明するためのグ
ラフ。
【符号の説明】
1…コンピュータ部、2…環境観測部、20…警報信
号、100…MPU、120…ECC回路、121…パ
リティ回路、200…環境観測器、201…放射線検出
器、202…X線検出器、203…計数器、204…操
作スイッチ。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンピュータ内での誤りの発生頻度の高く
    なる環境条件を検知する環境条件検知手段と、 コンピュータ内の記憶回路または演算回路の誤りを少な
    くとも検出するための符号を生成し誤りの発生を検査す
    る符号生成検査手段と、 該検出回路の使用の有無を切り替える切り替え手段と、 平常時はコンピュータ内の記憶回路または演算回路を前
    記符号なしで動作させ、前記環境条件検知手段の検知出
    力に応じてコンピュータ内の記憶回路または演算回路を
    前記符号付で動作させるよう前記切り替え手段を制御す
    る制御手段と、 を備えたことを特徴とするフォールトトレラントコンピ
    ュータ。
  2. 【請求項2】前記環境条件検知手段は、放射線検出器を
    有し、該放射線検出器による放射線の検出頻度と予め設
    定されたしきい値とを比較することによってコンピュー
    タ内での誤りの発生頻度の高くなる環境条件を検知する
    ことを特徴とする請求項1記載のフォールトトレラント
    コンピュータ。
  3. 【請求項3】前記環境条件検知手段は、X線検出器を有
    し、該X線検出器により太陽フレアの発生を検知し、該
    太陽フレアの検出後予め定められた第1の期間が経過し
    た後に検知出力を発生し、前記太陽フレアが検出されな
    くなった後予め定められた第2の期間が経過した後に前
    記検知出力の発生を停止することを特徴とする請求項1
    記載のフォールトトレラントコンピュータ。
  4. 【請求項4】前記環境条件検知手段は、コンピュータ内
    での誤り発生頻度と予め設定されたしきい値とを比較す
    ることによりコンピュータ内での誤りの発生頻度の高く
    なる環境条件を検知し、前記誤り発生頻度が予め設定さ
    れたしきい値よりも高い場合には検知出力を発生し、前
    記しきい値よりも低い場合には前記検知出力の発生を停
    止することを特徴とする請求項1記載のフォールトトレ
    ラントコンピュータ。
  5. 【請求項5】前記符号生成検査手段は、パリティ生成検
    査回路およびECC生成生成/誤り検出訂正回路の少な
    くとも一方であることを特徴とする請求項1記載のフォ
    ールトトレラントコンピュータ。
  6. 【請求項6】前記符号生成検査手段としてパリティ生成
    検査回路およびECC生成生成/誤り検出訂正回路の両
    方を有し、前記切り替え手段は生成検査回路およびEC
    C生成生成/誤り検出訂正回路を排他的に使用するよう
    切り替えを行い、前記制御手段は、前記環境条件検知手
    段の出力が予め設定されたしきい値よりも高い場合に
    は、コンピュータ内の記憶回路または演算回路をECC
    付で動作させ、前記しきい値よりも低い場合には、コン
    ピュータ内の記憶回路または演算回路をパリティ付で動
    作させるよう前記切り替え手段を制御することを特徴と
    する請求項5記載のフォールトトレラントコンピュー
    タ。
  7. 【請求項7】前記制御手段は、リードアクセス時および
    ライトアクセス時に符号なしで動作する第1の動作モー
    ドと、リードアクセス時には符号なし、ライトアクセス
    時には誤り訂正符号付で動作する第2の動作モードと、
    リードアクセス時およびライトアクセス時に符号付で動
    作する第3の動作モードとを選択可能であることを特徴
    とする請求項1記載のフォールトトレラントコンピュー
    タ。
  8. 【請求項8】前記制御手段は、リードアクセス時および
    ライトアクセス時にパリティ付で動作する第1の動作モ
    ードと、リードアクセス時にはパリティ付、ライトアク
    セス時にはECC付で動作する第2の動作モードと、リ
    ードアクセス時およびライトアクセス時にECC付で動
    作する第3の動作モードとを選択可能であることを特徴
    とする請求項6記載のフォールトトレラントコンピュー
    タ。
  9. 【請求項9】前記制御手段は、平常時には第1の動作モ
    ードを選択し、前記環境条件検知手段の検知出力に応じ
    て第2の動作モードを選択し、記憶回路のすべてのアド
    レスに亘ってリードしたデータをライトした後、第3の
    動作モードを選択することを特徴とする請求項7または
    8記載のフォールトトレラントコンピュータ。
  10. 【請求項10】前記切り替え手段の切り替えに伴って前
    記記憶回路または演算回路のアクセスに要するサイクル
    時間を変更する手段を備えたことを特徴とする請求項1
    記載のフォールトトレラントコンピュータ。
JP4074506A 1992-03-30 1992-03-30 フォールトトレラントコンピュータ Pending JPH05282168A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4074506A JPH05282168A (ja) 1992-03-30 1992-03-30 フォールトトレラントコンピュータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4074506A JPH05282168A (ja) 1992-03-30 1992-03-30 フォールトトレラントコンピュータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05282168A true JPH05282168A (ja) 1993-10-29

Family

ID=13549281

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4074506A Pending JPH05282168A (ja) 1992-03-30 1992-03-30 フォールトトレラントコンピュータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05282168A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6275747B1 (en) 1997-11-14 2001-08-14 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Microcomputer and its access speed control method
US6334194B1 (en) 1997-11-07 2001-12-25 Nec Corporation Fault tolerant computer employing double-redundant structure
JP2013546101A (ja) * 2010-12-16 2013-12-26 マイクロソフト コーポレーション 物理的環境のカーネル認識

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6334194B1 (en) 1997-11-07 2001-12-25 Nec Corporation Fault tolerant computer employing double-redundant structure
US6275747B1 (en) 1997-11-14 2001-08-14 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Microcomputer and its access speed control method
JP2013546101A (ja) * 2010-12-16 2013-12-26 マイクロソフト コーポレーション 物理的環境のカーネル認識
US10346276B2 (en) 2010-12-16 2019-07-09 Microsoft Technology Licensing, Llc Kernel awareness of physical environment

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109872150B (zh) 具有时钟同步操作的数据处理系统
US10761925B2 (en) Multi-channel network-on-a-chip
US7984357B2 (en) Implementing minimized latency and maximized reliability when data traverses multiple buses
US9065481B2 (en) Bad wordline/array detection in memory
US9535784B2 (en) Self monitoring and self repairing ECC
US20100169886A1 (en) Distributed memory synchronized processing architecture
Namjoo et al. Watchdog processors and capability checking
US9459951B2 (en) Dynamic cache row fail accumulation due to catastrophic failure
JP7418397B2 (ja) コモンモード障害信号に応じたメモリスキャン動作
US20100306620A1 (en) Data processing device and a method for error detection and error correction
JPH05225067A (ja) 重要メモリ情報保護装置
US10303566B2 (en) Apparatus and method for checking output data during redundant execution of instructions
US8739012B2 (en) Co-hosted cyclical redundancy check calculation
US9575862B1 (en) Integrated circuits with error handling capabilities
US9274895B1 (en) Processing device with self-scrubbing logic
US20090249174A1 (en) Fault Tolerant Self-Correcting Non-Glitching Low Power Circuit for Static and Dynamic Data Storage
US6799288B2 (en) Detecting and mitigating memory device latchup in a data processor
US10185635B2 (en) Targeted recovery process
US6587963B1 (en) Method for performing hierarchical hang detection in a computer system
JPH05282168A (ja) フォールトトレラントコンピュータ
US5719887A (en) Data fault processing apparatus and method therefor
US7584388B2 (en) Error notification method and information processing apparatus
EP3882774B1 (en) Data processing device
US20230415924A1 (en) Control device and rover equipped therewith, control method, and recording medium recorded with program
CN113204446B (zh) 寄存器资料检查装置与方法