JPH0527599U - 高温炉内観察装置 - Google Patents
高温炉内観察装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本考案は、製鉄所等におけるコ−クス炉、混
銑車、転炉等の溶射補修等の高温の炉内状況を安定して
観察することにある。 【構成】 空冷や水冷の冷却構造とした高温用の炉内観
察装置1に耐熱ガラス11、熱線吸収ガラス12の観察
窓5を設けるとともに、この上記観察窓5に対向して反
射鏡、レンズ等の光学系装置6を配置し、電子カメラ8
を介して炉内を観察可能に形成している。そして上記観
察窓5、光学系装置6、電子カメラ8等を冷却するため
にこれらのまわりに、ペルティエ効果やトムソン効果を
生じる電子冷却素子体14を配設し、冷却構造の炉内観
察装置1と電子冷却素子体14で電子カメラ8等を高熱
から有効に保護できるようにしている。
銑車、転炉等の溶射補修等の高温の炉内状況を安定して
観察することにある。 【構成】 空冷や水冷の冷却構造とした高温用の炉内観
察装置1に耐熱ガラス11、熱線吸収ガラス12の観察
窓5を設けるとともに、この上記観察窓5に対向して反
射鏡、レンズ等の光学系装置6を配置し、電子カメラ8
を介して炉内を観察可能に形成している。そして上記観
察窓5、光学系装置6、電子カメラ8等を冷却するため
にこれらのまわりに、ペルティエ効果やトムソン効果を
生じる電子冷却素子体14を配設し、冷却構造の炉内観
察装置1と電子冷却素子体14で電子カメラ8等を高熱
から有効に保護できるようにしている。
Description
【0001】
本考案は、製鉄所等におけるコ−スク炉、混銑車、転炉等の高温の炉内の状況 を観察する高温炉内観察装置に関する。
【0002】
近年、製鉄所等では、コ−クス炉、混銑車、転炉、真空脱ガス装置等の熱間補 修に溶射補修法が用いられている。溶射補修中の炉内の温度は、1000〜18 00℃にもなり、かつ粉塵の発生も多い。
【0003】 従来、溶射補修前の熱間炉内耐火物の損傷状況および補修後の状況を観察する ために、水冷および空冷されたテレビジョンカメラを溶射補修の前後に炉内に挿 入する方法が利用されている。
【0004】
従来の熱間炉内観察装置としては、特開昭61−114085号公報、特開昭 60−232488号公報、特開昭63−127933号公報等が知られている 。これらは、通常の熱間炉内観察に対して良好に観察できるが、溶射補修中では 炉内がきわめて高い温度(補修前後では800〜1100℃であるが、補修中は 1000〜1800℃になる)になるため、上記した従来装置ではガラス窓の溶 損や内蔵したテレビジョンカメラが熱で破損したり、故障したりするといったこ とが起こり、安定して使用できなかった。
【0005】
本考案は、上記のような点に鑑みたもので、上記の課題を解決するために、空 冷や水冷の冷却構造とした高温用の炉内観察装置に観察窓を設け、この観察窓に 対向して反射鏡、レンズ等の光学系装置を内設して電子カメラ等を介して炉内を 観察できるように形成した高温炉内観察装置において、上記観察窓、光学系装置 、電子カメラ等を冷却するためにこれらのまわりに、ペルティエ効果やトムソン 効果を生じる電子冷却素子体を制御自在に上記冷却構造とした炉内観察装置内に 配設したことを特徴とする高温炉内観察装置を提供するにある。
【0006】
本考案によれば、コ−クス炉等の熱間炉内の溶射補修にあたって、炉内観察装 置の観察窓から補修部を電子カメラ等を介して観察することができるとともに、 冷却構造とした炉内観察装置および、観察窓、光学系装置、電子カメラ等に近づ けて配設した電子冷却素子体によって、これらを高温の輻射熱から保護できて、 高熱の炉内観察にも十分に耐えられて、安定して使用することができるとともに 、観察装置を小型化することができる。
【0007】
以下、本考案を実施例にもとづいて説明する。図1、図2は、本考案の一実施 例である。コ−クス炉等の高温の炉内観察装置1は、図1、図2のように外側冷 却筒2と内側冷却筒3を設けた二重筒状の冷却筒4の上部の一側面に観察窓5を 設けている。そして、この観察窓5に対向して光学系装置6を配設し、冷却筒4 内にズ−ムレンズ7を介してCCDの2次元センサアレイの電子カメラ8を配設 し、炉内の状況を遠隔的に操作して観察できるようにしている。
【0008】 上記冷却筒4の外側冷却筒2と内側冷却筒3との間には、冷却水または冷却空 気を流通して冷却するようにしており、この冷却媒体は冷却筒4の上面に接続し た排出管9を通って排出するようにしている。排出管9は、図1のように冷却筒 4にそって配設して、二重筒状の冷却筒4の外径をできるだけ細くして軽量化し ているとともに、細長くなった冷却筒4を補強できるようにしている。
【0009】 観察窓5は、図1、図2のように所定の窓枠10に耐熱ガラス11を嵌め込ん でいて、その内側に熱線吸収ガラス12を取り付けている。そして、この観察窓 5の後方に図のように反射鏡の光学系装置6を斜め状に取り付け、観察窓5から の入射光路を90度方向転換して冷却筒4内に装着したズ−ムレンズ7を介して 電子カメラ8に入射できるようにしている。
【0010】 なお、上記した反射鏡の光学系装置6は、その前方の熱線吸収ガラス12によ って外部の高温の輻射熱等から保護できるようにしており、この反射鏡の代わり に公知のプリズムや凸面鏡、凹面鏡としたり、さらに必要によりオプチカルファ イバ−等の光学系装置を設置することもできる。
【0011】 電子カメラ8は、図1のように観察窓5から十分な距離をはなして冷却筒4に 内装し、同軸ケ−ブル13を接続して、ズ−ムレンズ7を遠隔操作することによ って観察物をズ−ムアップして正確に観察できるようにしている。なお、ズ−ム レンズ7に接写リング(図示せず)を取り付けて、近距離の観察物を正確に観察 するようにもできる。
【0012】 上記した観察窓5、光学系装置6、電子カメラ8のまわりには、図1、図2の ように所定の導体を接合して電気接続した電子冷却素子体14をそれらの装置に 適宜に近づけて内側冷却筒3に配設している。そして、図2のように冷却筒4内 の、特に光学系装置6部に熱電対等の温度センサ−5を設置して、上記した電子 冷却素子体14を介して電子カメラ8等のまわりを所定の温度範囲に温度制御で きるように形成している。
【0013】 電子冷却素子体14は、放熱側を冷却筒4の内側冷却筒3に密着させ、吸熱側 を冷却筒4の内方、すなわち電子カメラ8等のある側に向けて配置し、冷却筒4 による冷却と併用して観察窓5、光学系装置6、電子カメラ8を高熱から保護で きるようにしている。特に、電子冷却素子体14のまわりを局所的に所定の温度 に制御して、観察窓5、光学系装置6、電子カメラ8部を高熱から安全に保護す ることが容易にできる。
【0014】 このように構成した冷却筒4には、図1、図2のように冷却筒4の内部に圧力 がかからないように高圧気体導管16を内装していて、その先端部を図のように 観察窓5の窓枠10部に連結している。そして、窓枠10に開孔した高圧気体吐 出孔17の高圧気体吹付部18から観察窓5の耐熱ガラス11の表面にドレンフ ィルタ−を通した3〜6Kgf/cm2 の高圧気体を吹き付け、1000〜1800℃ の溶射補修中の炉内においても、耐熱ガラス面の温度を300℃以下に保つとと もに、粉塵等が耐熱ガラス7に付着するのを防止している。
【0015】 しかして、コ−クス炉等の熱間炉内の溶射補修に上記した高温炉内観察装置を 使用した。その結果、観察窓には溶射粉塵等が付着せずに、観察窓を通して電子 カメラを介して炉内の状態を良好に観察することができ、ズ−ムレンズをズ−ム アップして要部を拡大して観察できた。また、炉内が1000〜1800℃も高 温状態であるにもかかわらず、装置に異常が生じずに、安定して観察することが できた。
【0016】 特に、冷却筒の排出管を外部に並設しているため、冷却筒をできるだけ細く、 軽量にでき、また高圧気体導管を独自に冷却筒に内装しているので、冷却筒の内 部圧力を高めることなく、したがって観察窓の耐熱ガラスや熱線吸収ガラスに高 圧がかかって破損したり、電子カメラが破損したりするといった問題も解消する ことができる。
【0017】 なお、実施例では、ペルティエ効果を生じる電子冷却素子体について説明した が、トムソン効果を生じるものについても同様に適用でき、また内蔵するカメラ としては小型の電子カメラが好ましいが、他のテレビジョンカメラ等についても 適用可能である。
【0018】 上記では、コ−クス炉について説明したが、熱間において溶射補修する混銑車 、転炉、真空脱ガス装置、その他の装置についても同様に適用することができる 。
【0019】
以上のように本考案にあっては、コ−クス炉等の熱間炉内の補修にあって、炉 内観察装置と内設した電子冷却素子体で観察窓、光学系装置、電子カメラ等を高 熱から保護できて、電子カメラ等を正常に作動させて炉内を安定して観察するこ とができる。また、電子冷却素子体なので、特に大径となりやすい観察窓部等を できるだけ小型に保持できて、全体を小型化できて好ましいものである。
【図1】本考案の一実施例の一部省略した側断面図、
【図2】同上のA−A矢視断面図。
1…炉内観察装置 4…冷却筒 5…
観察窓 6…光学系装置 8…電子カメラ 14…
電子冷却素子体
観察窓 6…光学系装置 8…電子カメラ 14…
電子冷却素子体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年9月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
Claims (1)
- 【請求項1】 空冷や水冷の冷却構造とした高温用の炉
内観察装置に観察窓を設け、この観察窓に対向して反射
鏡、レンズ等の光学系装置を内設して電子カメラ等を介
して炉内を観察できるように形成した高温炉内観察装置
において、 上記観察窓、光学系装置、電子カメラ等を冷却するため
にこれらのまわりに、ペルティエ効果やトムソン効果を
生じる電子冷却素子体を制御自在に上記冷却構造とした
炉内観察装置内に配設したことを特徴とする高温炉内観
察装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8233891U JP2561913Y2 (ja) | 1991-09-13 | 1991-09-13 | 高温炉内観察装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8233891U JP2561913Y2 (ja) | 1991-09-13 | 1991-09-13 | 高温炉内観察装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0527599U true JPH0527599U (ja) | 1993-04-09 |
JP2561913Y2 JP2561913Y2 (ja) | 1998-02-04 |
Family
ID=13771781
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8233891U Expired - Lifetime JP2561913Y2 (ja) | 1991-09-13 | 1991-09-13 | 高温炉内観察装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2561913Y2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4856291U (ja) * | 1971-10-28 | 1973-07-18 | ||
WO2007097133A1 (ja) | 2006-02-27 | 2007-08-30 | Kansai Coke And Chemicals Co., Ltd. | 炉内観察装置およびそれを備えた押出ラム |
KR100928537B1 (ko) * | 2002-12-23 | 2009-11-26 | 주식회사 포스코 | 카메라의 단열 하우징 |
JP2012144659A (ja) * | 2011-01-13 | 2012-08-02 | Jfe Steel Corp | コークス炉炭化室内壁面の観察装置 |
JP2018180257A (ja) * | 2017-04-12 | 2018-11-15 | 東芝エネルギーシステムズ株式会社 | 画像監視装置及び画像監視装置の温度制御方法 |
-
1991
- 1991-09-13 JP JP8233891U patent/JP2561913Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (7)
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JPS5128119Y2 (ja) * | 1971-10-28 | 1976-07-16 | ||
KR100928537B1 (ko) * | 2002-12-23 | 2009-11-26 | 주식회사 포스코 | 카메라의 단열 하우징 |
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US8157968B2 (en) | 2006-02-27 | 2012-04-17 | Kansai Coke And Chemicals Co., Ltd. | Oven observing equipment and push-out ram having the same |
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JP2018180257A (ja) * | 2017-04-12 | 2018-11-15 | 東芝エネルギーシステムズ株式会社 | 画像監視装置及び画像監視装置の温度制御方法 |
Also Published As
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---|---|
JP2561913Y2 (ja) | 1998-02-04 |
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