JPH05274661A - 磁気ディスク - Google Patents
磁気ディスクInfo
- Publication number
- JPH05274661A JPH05274661A JP9857292A JP9857292A JPH05274661A JP H05274661 A JPH05274661 A JP H05274661A JP 9857292 A JP9857292 A JP 9857292A JP 9857292 A JP9857292 A JP 9857292A JP H05274661 A JPH05274661 A JP H05274661A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic
- peripheral edge
- rigid substrate
- magnetic disk
- notch
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 外周縁と内周縁に沿ってそれぞれ円環状の凸
部5,6を有する円盤状の剛性基板2に、上記外周縁と
内周縁の凸部5,6を接着面5a,6aとして磁気シー
トが張設されてなる磁気ディスクにおいて、上記外周縁
または内周縁の凸部5,6のいずれか一方に切り欠き8
を設ける。 【効果】 外部の温湿度変化を問わず、磁気シートと基
板間に設けられる空気層と外気との圧力差を無くすこと
ができるとともに、磁気シートが剛性基板の両面に張設
された両面タイプの磁気ディスクに対しても圧力差を無
くせる。
部5,6を有する円盤状の剛性基板2に、上記外周縁と
内周縁の凸部5,6を接着面5a,6aとして磁気シー
トが張設されてなる磁気ディスクにおいて、上記外周縁
または内周縁の凸部5,6のいずれか一方に切り欠き8
を設ける。 【効果】 外部の温湿度変化を問わず、磁気シートと基
板間に設けられる空気層と外気との圧力差を無くすこと
ができるとともに、磁気シートが剛性基板の両面に張設
された両面タイプの磁気ディスクに対しても圧力差を無
くせる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、円盤状の剛性基板の表
面に可撓性を有する磁気シートをいわゆる太鼓張り状態
に張設してなる磁気ディスクに関する。
面に可撓性を有する磁気シートをいわゆる太鼓張り状態
に張設してなる磁気ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、フレキシブルな磁気記録媒体を
用いた磁気ディスクシステムは、フロッピー、マビカ等
として広く一般に普及しており、今後さらに小型化,大
容量化するためにトラック密度,線密度共に高くなって
いく方向にある。その際、磁気記録媒体として高分子材
料のベースフィルムを用いるため、温湿度変化による磁
気記録媒体の伸び縮みの影響が顕著になる。そこで、ハ
ードディスクとフロッピーディスクの特徴を兼ね備えた
磁気ディスク,すなわち剛性の高い円盤状をなす基板の
外周縁と内周縁を一段高くした凸部にフレキシブルなフ
ィルム状磁気記録媒体を張設した状態で接着固定してな
る磁気ディスクが開発されている。
用いた磁気ディスクシステムは、フロッピー、マビカ等
として広く一般に普及しており、今後さらに小型化,大
容量化するためにトラック密度,線密度共に高くなって
いく方向にある。その際、磁気記録媒体として高分子材
料のベースフィルムを用いるため、温湿度変化による磁
気記録媒体の伸び縮みの影響が顕著になる。そこで、ハ
ードディスクとフロッピーディスクの特徴を兼ね備えた
磁気ディスク,すなわち剛性の高い円盤状をなす基板の
外周縁と内周縁を一段高くした凸部にフレキシブルなフ
ィルム状磁気記録媒体を張設した状態で接着固定してな
る磁気ディスクが開発されている。
【0003】かかる磁気ディスクにおいては、フィルム
状磁気記録媒体が張設された状態で剛性基板によって支
持されているため、磁気ヘッドが接触する記録領域が均
一な面となる他、磁気ヘッドが接触する記録領域部分が
空気の層となるために良好なヘッド当たりが得られる。
したがって、この磁気ディスクは、磁気ヘッドの剛性基
板への衝突並びにプレッシャパッドの不必要等の点で、
ハードディスクやフロッピーディスク等に比べて優れて
いる。
状磁気記録媒体が張設された状態で剛性基板によって支
持されているため、磁気ヘッドが接触する記録領域が均
一な面となる他、磁気ヘッドが接触する記録領域部分が
空気の層となるために良好なヘッド当たりが得られる。
したがって、この磁気ディスクは、磁気ヘッドの剛性基
板への衝突並びにプレッシャパッドの不必要等の点で、
ハードディスクやフロッピーディスク等に比べて優れて
いる。
【0004】ところで、上記磁気ディスクにおいては、
フィルム状磁気記録媒体が均一な張力で剛性基板に対し
て保持されているため、媒体と基板間に設けられる空気
層と外気との間に圧力差が生じないようにする必要があ
る。その手段として、例えば外周縁と内周縁に設けられ
る凸部間に、この剛性基板の板厚を貫通する小さいな円
形の通気孔を設けることによって、媒体と基板間の空気
層と外気との圧力差を無くす方法が挙げられる。
フィルム状磁気記録媒体が均一な張力で剛性基板に対し
て保持されているため、媒体と基板間に設けられる空気
層と外気との間に圧力差が生じないようにする必要があ
る。その手段として、例えば外周縁と内周縁に設けられ
る凸部間に、この剛性基板の板厚を貫通する小さいな円
形の通気孔を設けることによって、媒体と基板間の空気
層と外気との圧力差を無くす方法が挙げられる。
【0005】ところが、剛性基板に板厚を貫通する通気
孔を形成した場合には、磁気ディスクは片面しか使用す
ることができず、今後益々要求される高記録密度に適し
ない。この他、磁気記録媒体自体に小さな通気孔を設け
ることも考えられるが、張力を持って媒体を剛性基板に
張り付けていることから、媒体の破れ等が生じ易く、信
頼性が低い。
孔を形成した場合には、磁気ディスクは片面しか使用す
ることができず、今後益々要求される高記録密度に適し
ない。この他、磁気記録媒体自体に小さな通気孔を設け
ることも考えられるが、張力を持って媒体を剛性基板に
張り付けていることから、媒体の破れ等が生じ易く、信
頼性が低い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、かか
る従来の技術的な実情に鑑みて提案されたものであっ
て、磁気ディスクを両面使用することができ、フィルム
状磁気記録媒体の破れの無い信頼性の高い磁気ディスク
を提供することを目的とする。
る従来の技術的な実情に鑑みて提案されたものであっ
て、磁気ディスクを両面使用することができ、フィルム
状磁気記録媒体の破れの無い信頼性の高い磁気ディスク
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明は、外周縁と内周縁に沿ってそれぞれ円環
状の凸部を有する円盤状の剛性基板に、上記外周縁と内
周縁の凸部を接着面としてフィルム状磁気記録媒体が張
設されてなる磁気ディスクにおいて、上記外周縁または
内周縁の凸部の少なくともいずれか一方に切り欠きが設
けられていることを特徴とするものである。
めに、本発明は、外周縁と内周縁に沿ってそれぞれ円環
状の凸部を有する円盤状の剛性基板に、上記外周縁と内
周縁の凸部を接着面としてフィルム状磁気記録媒体が張
設されてなる磁気ディスクにおいて、上記外周縁または
内周縁の凸部の少なくともいずれか一方に切り欠きが設
けられていることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明に係る磁気ディスクにおいては、剛性基
板の外周縁または内周縁の凸部のいずれか一方に切り欠
きが設けられているので、これら凸部間に張設されるフ
ィルム状磁気記録媒体と剛性基板間に設けられる空気層
と外気との圧力差が上記切り欠きによって無くなる。
板の外周縁または内周縁の凸部のいずれか一方に切り欠
きが設けられているので、これら凸部間に張設されるフ
ィルム状磁気記録媒体と剛性基板間に設けられる空気層
と外気との圧力差が上記切り欠きによって無くなる。
【0009】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて図面を参照しながら詳細に説明する。本実施例の磁
気ディスク1においては、図1に示すように、円盤状を
なす剛性基板2に対して、可撓性を有するフィルム状磁
気記録媒体(以下、磁気シート3と称する。)が一定の
張力を持っていわゆる太鼓張り状態に張設されてなって
いる。
いて図面を参照しながら詳細に説明する。本実施例の磁
気ディスク1においては、図1に示すように、円盤状を
なす剛性基板2に対して、可撓性を有するフィルム状磁
気記録媒体(以下、磁気シート3と称する。)が一定の
張力を持っていわゆる太鼓張り状態に張設されてなって
いる。
【0010】上記剛性基板2には、磁気シート3が一定
の張力を持って張設されるために、温湿度変化に左右さ
れ難い熱膨張係数の低い材料且つ剛性の高い材料が使用
される。例えば、アルミニウムやステンレス或いはプラ
スチック等のモールド成形体等が好適である。かかる剛
性基板2には、図2及び図3に示すように、磁気記録再
生装置に設けられるスピンドルモータの先端部に取付け
られたターンテーブルの位置決め突起が挿入係合するセ
ンター孔4が設けられている。このセンター孔4にター
ンテーブルの位置決め突起が挿入され、そのセンター孔
4の内壁面に該突起が係合することによって、上記磁気
ディスク1がターンテーブル4上に位置決めされる。
の張力を持って張設されるために、温湿度変化に左右さ
れ難い熱膨張係数の低い材料且つ剛性の高い材料が使用
される。例えば、アルミニウムやステンレス或いはプラ
スチック等のモールド成形体等が好適である。かかる剛
性基板2には、図2及び図3に示すように、磁気記録再
生装置に設けられるスピンドルモータの先端部に取付け
られたターンテーブルの位置決め突起が挿入係合するセ
ンター孔4が設けられている。このセンター孔4にター
ンテーブルの位置決め突起が挿入され、そのセンター孔
4の内壁面に該突起が係合することによって、上記磁気
ディスク1がターンテーブル4上に位置決めされる。
【0011】そして、上記剛性基板2の一方の面には、
外周縁と内周縁に沿って上記磁気シート3を接着固定す
るための接着部となる円環状をなす凸部5,6がそれぞ
れ設けられている。上記凸部5,6は、断面矩形状とさ
れた円環状の突起として形成され、その先端部の平坦面
5a,6aが磁気シート3を接着固定するための接着面
となされている。したがって、上記凸部5,6の平坦面
5a,6aの幅は、少なくとも磁気シート3を確実に接
着固定するに足る十分広い幅とされる。
外周縁と内周縁に沿って上記磁気シート3を接着固定す
るための接着部となる円環状をなす凸部5,6がそれぞ
れ設けられている。上記凸部5,6は、断面矩形状とさ
れた円環状の突起として形成され、その先端部の平坦面
5a,6aが磁気シート3を接着固定するための接着面
となされている。したがって、上記凸部5,6の平坦面
5a,6aの幅は、少なくとも磁気シート3を確実に接
着固定するに足る十分広い幅とされる。
【0012】また、この剛性基板2を逆の見方をすれ
ば、上記外周縁と内周縁の凸部5,6間には、幅広で比
較的浅い円環状をなす凹溝7が設けられることになる。
かかる凹溝7は剛性基板2の凸部5,6に張設された磁
気シート3によって閉塞されるため、該磁気シート3と
凹溝7間の隙間には、空気層が形成されることになる。
この空気層は、磁気ヘッドの良好な当たりを確保し、し
かも不用意なヘッドの衝突を緩和する逃げ溝として作用
する。つまり、磁気ヘッドが不用意に強い力で磁気シー
ト3に接触した場合であっても、該磁気ヘッドが剛性基
板2に接触しないようになっている。
ば、上記外周縁と内周縁の凸部5,6間には、幅広で比
較的浅い円環状をなす凹溝7が設けられることになる。
かかる凹溝7は剛性基板2の凸部5,6に張設された磁
気シート3によって閉塞されるため、該磁気シート3と
凹溝7間の隙間には、空気層が形成されることになる。
この空気層は、磁気ヘッドの良好な当たりを確保し、し
かも不用意なヘッドの衝突を緩和する逃げ溝として作用
する。つまり、磁気ヘッドが不用意に強い力で磁気シー
ト3に接触した場合であっても、該磁気ヘッドが剛性基
板2に接触しないようになっている。
【0013】そして特に、本実施例では、上記外周縁に
設けられる凸部5の一部に切り欠き8が設けられてい
る。上記切り欠き8は、外部の温湿度変化による磁気シ
ート3と凹溝7間に設けられる空気層と外気との圧力差
を無くための通気孔として設けられるもので、該凹溝7
の底面と略同じ位置でこの凹溝7より外方に向かってス
トレートに形成されている。なお、上記切り欠き8は、
外周縁の凸部5だけでなく内周縁の凸部6に設けられて
いてもよく、或いはそのいずれかに設けられていてもよ
い。かかる切り欠き8の幅Wは、一定の張力を持って張
設される磁気シート3の張力が低下せず、しかも上記凸
部5,6に磁気シート3を接着する際に接着剤がこの切
り欠き8に入り込んで埋まらない程度の幅とする必要が
ある。その切り欠き8の幅Wは、2mm以下とすること
が望ましい。
設けられる凸部5の一部に切り欠き8が設けられてい
る。上記切り欠き8は、外部の温湿度変化による磁気シ
ート3と凹溝7間に設けられる空気層と外気との圧力差
を無くための通気孔として設けられるもので、該凹溝7
の底面と略同じ位置でこの凹溝7より外方に向かってス
トレートに形成されている。なお、上記切り欠き8は、
外周縁の凸部5だけでなく内周縁の凸部6に設けられて
いてもよく、或いはそのいずれかに設けられていてもよ
い。かかる切り欠き8の幅Wは、一定の張力を持って張
設される磁気シート3の張力が低下せず、しかも上記凸
部5,6に磁気シート3を接着する際に接着剤がこの切
り欠き8に入り込んで埋まらない程度の幅とする必要が
ある。その切り欠き8の幅Wは、2mm以下とすること
が望ましい。
【0014】一方、磁気シート3は、可撓性を有するベ
ースフィルム,例えばポリエチレンテレフタレートフィ
ルムやポリイミドフィルム等の表面に磁性層が形成され
てなるものである。ここで用いられる磁性層としては、
特に限定されるものではなく、例えばγ−Fe2 O3 等
の強磁性酸化物粉末やFe等の強磁性金属粉末等の磁性
粉末を分散して塗布したものであってもよいし、さらに
はCo−Ni合金等の強磁性金属磁性材料を蒸着,スパ
ッタリング等の真空薄膜形成技術によって被着したもの
であってもよい。なお、必要に応じて、上記磁性層上に
は保護膜層や潤滑剤層等が形成されていてもよい。かか
る磁気シート3は、例えばドーナツ状をなす一対のリン
グによって所定のテンションが掛けられた状態で接着剤
が塗布された剛性基板2の凸部5,6に押し付けられた
後、乾燥されて上記剛性基板2の最外周面に沿ってナイ
フ等によって切り取られることにより、上記剛性基板2
に対して張設される。
ースフィルム,例えばポリエチレンテレフタレートフィ
ルムやポリイミドフィルム等の表面に磁性層が形成され
てなるものである。ここで用いられる磁性層としては、
特に限定されるものではなく、例えばγ−Fe2 O3 等
の強磁性酸化物粉末やFe等の強磁性金属粉末等の磁性
粉末を分散して塗布したものであってもよいし、さらに
はCo−Ni合金等の強磁性金属磁性材料を蒸着,スパ
ッタリング等の真空薄膜形成技術によって被着したもの
であってもよい。なお、必要に応じて、上記磁性層上に
は保護膜層や潤滑剤層等が形成されていてもよい。かか
る磁気シート3は、例えばドーナツ状をなす一対のリン
グによって所定のテンションが掛けられた状態で接着剤
が塗布された剛性基板2の凸部5,6に押し付けられた
後、乾燥されて上記剛性基板2の最外周面に沿ってナイ
フ等によって切り取られることにより、上記剛性基板2
に対して張設される。
【0015】このように構成されてなる磁気ディスク1
においては、剛性基板2の外周縁に設けられる凸部5の
一部に通気孔として機能する切り欠き8が設けられてい
るので、外部の温湿度変化があっても磁気シート3と凹
溝7間に設けられる空気層と外気の圧力差が生じない。
したがって、温湿度変化に左右されることなく常に磁気
ヘッドに対するヘッド当たりを一定に保つことができ、
良好な記録再生を行うことができる。また、剛性基板2
の凸部5に切り欠き8を設けているため、当該剛性基板
2の両面に磁気シート3を張設した,いわゆる両面タイ
プの磁気ディスク1にも使用することができる。
においては、剛性基板2の外周縁に設けられる凸部5の
一部に通気孔として機能する切り欠き8が設けられてい
るので、外部の温湿度変化があっても磁気シート3と凹
溝7間に設けられる空気層と外気の圧力差が生じない。
したがって、温湿度変化に左右されることなく常に磁気
ヘッドに対するヘッド当たりを一定に保つことができ、
良好な記録再生を行うことができる。また、剛性基板2
の凸部5に切り欠き8を設けているため、当該剛性基板
2の両面に磁気シート3を張設した,いわゆる両面タイ
プの磁気ディスク1にも使用することができる。
【0016】ここで実際に、以下のような実験を行って
みた。先ず、外径寸法が95mm、厚み4mm、センタ
ー孔の内径寸法25mm、凸部5,6の幅2.5mm、
高さが0.2mmの剛性基板2を3つ作製した。次に、
これら剛性基板2の外周縁に設けられる凸部5に、溝幅
Wが1mm、1.5mm、2mmの切り欠き8を設け
た。
みた。先ず、外径寸法が95mm、厚み4mm、センタ
ー孔の内径寸法25mm、凸部5,6の幅2.5mm、
高さが0.2mmの剛性基板2を3つ作製した。次に、
これら剛性基板2の外周縁に設けられる凸部5に、溝幅
Wが1mm、1.5mm、2mmの切り欠き8を設け
た。
【0017】次いで、これら各剛性基板2の凸部5,6
に接着剤を塗布して磁気シート3を所定の張力を持って
張設し、磁気ディスク1を作製した。そして、上記切り
欠き8が設けられた部分に張設された磁気シート3に、
直径6mmの鋼球を押し込んでその時の反力を求め、当
該磁気シート3の張力を測定した。測定各所は、図4に
示すように、切り欠き8の溝中心から±5゜の範囲とし
た。その結果を図5ないし図7に示す。なお、図5は溝
幅Wが1mm、図6は溝幅Wが1.5mm、図7は溝幅
Wが2mmのものを示す。
に接着剤を塗布して磁気シート3を所定の張力を持って
張設し、磁気ディスク1を作製した。そして、上記切り
欠き8が設けられた部分に張設された磁気シート3に、
直径6mmの鋼球を押し込んでその時の反力を求め、当
該磁気シート3の張力を測定した。測定各所は、図4に
示すように、切り欠き8の溝中心から±5゜の範囲とし
た。その結果を図5ないし図7に示す。なお、図5は溝
幅Wが1mm、図6は溝幅Wが1.5mm、図7は溝幅
Wが2mmのものを示す。
【0018】この結果からわかるように、切り欠き8の
溝幅Wが1mm,1.5mmでは、磁気シート3の張力
に影響しないが、溝幅Wが2mmとなると多少張力の低
下が見られる。したがって、上記切り欠き8の溝幅W
は、2mmとすることが望ましい。
溝幅Wが1mm,1.5mmでは、磁気シート3の張力
に影響しないが、溝幅Wが2mmとなると多少張力の低
下が見られる。したがって、上記切り欠き8の溝幅W
は、2mmとすることが望ましい。
【0019】ところで、上記磁気ディスク1に対して記
録再生を行う磁気ヘッド装置は、以下のような構成とな
っている。この磁気ヘッド装置は、第8図に示すよう
に、磁気ディスク1の記録面と略平行となるように配設
された2枚の板バネ9,10を有してなる磁気ヘッド支
持部と、先端に磁気ヘッド11が取付け固定され前記板
バネ9,10によって記録面に対して略直交方向に弾発
付勢される可動部とを備えた構造となされている。
録再生を行う磁気ヘッド装置は、以下のような構成とな
っている。この磁気ヘッド装置は、第8図に示すよう
に、磁気ディスク1の記録面と略平行となるように配設
された2枚の板バネ9,10を有してなる磁気ヘッド支
持部と、先端に磁気ヘッド11が取付け固定され前記板
バネ9,10によって記録面に対して略直交方向に弾発
付勢される可動部とを備えた構造となされている。
【0020】上記磁気ヘッド支持部は、2枚の板バネ
9,10と、この2枚の板バネ9,10を固定する支持
フレーム12とからなっている。上記板バネ9,10
は、板厚の薄いステンレス鋼等がフォトエッチングされ
ることによって一頂点に切り欠き溝13,14を有した
平面略三角形状に形成されたものである。なお、板バネ
9,10の形状は特に限定されるものではなく、矩形状
等であっても差し支えない。ここで重要なのは、板厚方
向のバネ定数である。すなわち、上記板バネ9,10に
おいては、そのバネ定数は5.6×10-5g/μm以
上, 0.09g/μm以下に設定されている。これは、
前記磁気ディスク1が回転することによって記録面が撓
んだ場合であっても、上記磁気ヘッド11がこの面振れ
に追従することができる範囲である。
9,10と、この2枚の板バネ9,10を固定する支持
フレーム12とからなっている。上記板バネ9,10
は、板厚の薄いステンレス鋼等がフォトエッチングされ
ることによって一頂点に切り欠き溝13,14を有した
平面略三角形状に形成されたものである。なお、板バネ
9,10の形状は特に限定されるものではなく、矩形状
等であっても差し支えない。ここで重要なのは、板厚方
向のバネ定数である。すなわち、上記板バネ9,10に
おいては、そのバネ定数は5.6×10-5g/μm以
上, 0.09g/μm以下に設定されている。これは、
前記磁気ディスク1が回転することによって記録面が撓
んだ場合であっても、上記磁気ヘッド11がこの面振れ
に追従することができる範囲である。
【0021】上記支持フレーム12は、剛性の高い材料
よりなり、中央部に切り欠き部15を有した扇状となさ
れている。なお、上記支持フレーム12の形状は特に限
定されるものではなく、上記磁気ヘッド11を磁気ディ
スク1に対して記録再生するのに支障のないように安定
して固定することができれば、この例に限定されるもの
ではない。また、上記支持フレーム12の外周部12a
と内周部12bには、それぞれスリット溝16,17が
形成されている。上記スリット溝16,17は、上記板
バネ9,10を挿入させたときに、当該板バネ9,10
が磁気ディスク1の記録面と略平行となるように形成さ
れている。したがって、このスリット溝16,17に上
記板バネ9,10を挿入し接着剤等で固定すれば、当該
板バネ9,10と記録面とは略平行になる。
よりなり、中央部に切り欠き部15を有した扇状となさ
れている。なお、上記支持フレーム12の形状は特に限
定されるものではなく、上記磁気ヘッド11を磁気ディ
スク1に対して記録再生するのに支障のないように安定
して固定することができれば、この例に限定されるもの
ではない。また、上記支持フレーム12の外周部12a
と内周部12bには、それぞれスリット溝16,17が
形成されている。上記スリット溝16,17は、上記板
バネ9,10を挿入させたときに、当該板バネ9,10
が磁気ディスク1の記録面と略平行となるように形成さ
れている。したがって、このスリット溝16,17に上
記板バネ9,10を挿入し接着剤等で固定すれば、当該
板バネ9,10と記録面とは略平行になる。
【0022】一方、可動部は、磁気ディスク1に対して
記録再生を行う磁気ヘッド11と、該磁気ヘッド11を
先端に取付け固定するヘッド取付け板18とからなって
いる。上記磁気ヘッド11は、閉磁路を構成する一対の
磁気コア半体11a,11bが突合わされ、磁気記録媒
体摺動面11cに磁気ギャップgが構成されたものであ
る。なお、ここで使用される磁気ヘッド11は、何ら限
定されるものではなく、通常のフェライト等の酸化物磁
性材料よりなる基板から形成されるいわゆるバルクタイ
プのものや、突合わせ面に金属磁性薄膜が介在されたい
わゆるメタルインギャップ型の磁気ヘッド等であっても
よい。
記録再生を行う磁気ヘッド11と、該磁気ヘッド11を
先端に取付け固定するヘッド取付け板18とからなって
いる。上記磁気ヘッド11は、閉磁路を構成する一対の
磁気コア半体11a,11bが突合わされ、磁気記録媒
体摺動面11cに磁気ギャップgが構成されたものであ
る。なお、ここで使用される磁気ヘッド11は、何ら限
定されるものではなく、通常のフェライト等の酸化物磁
性材料よりなる基板から形成されるいわゆるバルクタイ
プのものや、突合わせ面に金属磁性薄膜が介在されたい
わゆるメタルインギャップ型の磁気ヘッド等であっても
よい。
【0023】上記ヘッド取付け板18は、ヘッド部の質
量を低減するために、やはり板厚の薄い例えば0.1m
m程度の非磁性ステンレス鋼等がフォトエッチング等の
手法によって長方形状に形成されたものである。上記ヘ
ッド取付け板18は、上記磁気ヘッド11を長手方向の
一先端に取付け固定し、さらにその長手方向中途部に前
述の板バネ9,10を挿入固定するためのスリット溝(
図示は省略する。) を形成している。したがって、ここ
に先の板バネ9,10が挿入され接着剤等によって、こ
れらヘッド取付け板18と板バネ9,10は一体化され
ている。この結果、上記磁気ヘッド11は、ヘッド取付
け板18を介して上記板バネ9,10によって記録面に
対して略直交方向に弾発付勢される。すなわち、上記板
バネ9,10の弾性変位に伴って前記磁気ヘッド11が
記録面に対して略直交方向( 図中矢印Y方向)に上下動
可能となる。
量を低減するために、やはり板厚の薄い例えば0.1m
m程度の非磁性ステンレス鋼等がフォトエッチング等の
手法によって長方形状に形成されたものである。上記ヘ
ッド取付け板18は、上記磁気ヘッド11を長手方向の
一先端に取付け固定し、さらにその長手方向中途部に前
述の板バネ9,10を挿入固定するためのスリット溝(
図示は省略する。) を形成している。したがって、ここ
に先の板バネ9,10が挿入され接着剤等によって、こ
れらヘッド取付け板18と板バネ9,10は一体化され
ている。この結果、上記磁気ヘッド11は、ヘッド取付
け板18を介して上記板バネ9,10によって記録面に
対して略直交方向に弾発付勢される。すなわち、上記板
バネ9,10の弾性変位に伴って前記磁気ヘッド11が
記録面に対して略直交方向( 図中矢印Y方向)に上下動
可能となる。
【0024】このように構成された磁気ヘッド装置にお
いては、最適化されたバネ定数を有する板バネ9,10
によって上記磁気ヘッド11が磁気ディスク1の記録面
に対して略直交方向に弾発付勢されるようになされてい
るので、当該記録面上に凹凸等が存在したとしても、当
該磁気ヘッド11はこれに伴って追従することができ、
常にヘッド11と記録面との良好な接触状態を確保する
ことができる。したがって、記録面へのヘッド荷重の変
化が抑制され、エンべロープの欠落及び高荷重による記
録面への傷つきが抑えられる。
いては、最適化されたバネ定数を有する板バネ9,10
によって上記磁気ヘッド11が磁気ディスク1の記録面
に対して略直交方向に弾発付勢されるようになされてい
るので、当該記録面上に凹凸等が存在したとしても、当
該磁気ヘッド11はこれに伴って追従することができ、
常にヘッド11と記録面との良好な接触状態を確保する
ことができる。したがって、記録面へのヘッド荷重の変
化が抑制され、エンべロープの欠落及び高荷重による記
録面への傷つきが抑えられる。
【0025】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の磁気ディスクにおいては、剛性基板の外周縁または
内周縁の凸部のいずれか一方に切り欠きを設けているの
で、これら凸部間に張設される磁気シートと剛性基板間
に設けられる空気層と外気との圧力差が無くなる。した
がって、外部の温湿度変化に左右されることなく、磁気
シートの張力が一定に保持され、磁気ヘッドの良好なヘ
ッド当たりを確保することができる。また、本発明で
は、剛性基板の凸部に通気孔として機能する切り欠きを
設けているので、磁気シートの破れの心配がなく、しか
も剛性基板の両面に磁気シートを張設した両面タイプの
磁気ディスクにも適用できる。
明の磁気ディスクにおいては、剛性基板の外周縁または
内周縁の凸部のいずれか一方に切り欠きを設けているの
で、これら凸部間に張設される磁気シートと剛性基板間
に設けられる空気層と外気との圧力差が無くなる。した
がって、外部の温湿度変化に左右されることなく、磁気
シートの張力が一定に保持され、磁気ヘッドの良好なヘ
ッド当たりを確保することができる。また、本発明で
は、剛性基板の凸部に通気孔として機能する切り欠きを
設けているので、磁気シートの破れの心配がなく、しか
も剛性基板の両面に磁気シートを張設した両面タイプの
磁気ディスクにも適用できる。
【図1】本発明を適用した磁気ディスクの斜視図であ
る。
る。
【図2】本発明を適用した磁気ディスクの拡大断面図で
ある。
ある。
【図3】本発明を適用した磁気ディスクの剛性基板を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図4】切り欠き部における磁気シートの張力を測定す
る範囲を示す図である。
る範囲を示す図である。
【図5】切り欠きの溝幅が1mmのときの磁気シートの
張力分布を示す図である。
張力分布を示す図である。
【図6】切り欠きの溝幅が1.5mmのときの磁気シー
トの張力分布を示す図である。
トの張力分布を示す図である。
【図7】切り欠きの溝幅が2mmのときの磁気シートの
張力分布を示す図である。
張力分布を示す図である。
【図8】本発明を適用した磁気ディスクに対して記録再
生を行う磁気ヘッド装置の斜視図である。
生を行う磁気ヘッド装置の斜視図である。
1・・・磁気ディスク 2・・・剛性基板 3・・・磁気シート(フィルム状磁気記録媒体) 4・・・センター孔 5,6・・・凸部 7・・・凹溝 8・・・切り欠き 9,10・・・板バネ 11・・・磁気ヘッド
Claims (1)
- 【請求項1】 外周縁と内周縁に沿ってそれぞれ円環状
の凸部を有する円盤状の剛性基板に、上記外周縁と内周
縁の凸部を接着面としてフィルム状磁気記録媒体が張設
されてなる磁気ディスクにおいて、 上記外周縁または内周縁の凸部のいずれか一方に切り欠
きが設けられていることを特徴とする磁気ディスク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9857292A JPH05274661A (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | 磁気ディスク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9857292A JPH05274661A (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | 磁気ディスク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05274661A true JPH05274661A (ja) | 1993-10-22 |
Family
ID=14223392
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9857292A Withdrawn JPH05274661A (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | 磁気ディスク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05274661A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5864534A (en) * | 1995-08-15 | 1999-01-26 | Imation Corp. | Optical data storage disc having low-profile hub |
-
1992
- 1992-03-26 JP JP9857292A patent/JPH05274661A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5864534A (en) * | 1995-08-15 | 1999-01-26 | Imation Corp. | Optical data storage disc having low-profile hub |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990608 |