JPH0527158A - 自動合焦装置 - Google Patents

自動合焦装置

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JPH0527158A
JPH0527158A JP20372991A JP20372991A JPH0527158A JP H0527158 A JPH0527158 A JP H0527158A JP 20372991 A JP20372991 A JP 20372991A JP 20372991 A JP20372991 A JP 20372991A JP H0527158 A JPH0527158 A JP H0527158A
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JP
Japan
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aperture value
optical system
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Application number
JP20372991A
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English (en)
Inventor
Ikuya Tsurukawa
育也 鶴川
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 合焦検出の所要時間が短縮でき、実質的な測
距精度を損わずに自動合焦のトータル時間が短縮できる
自動合焦装置を提供する。 【構成】 被写体光束の光軸を境にして対称な領域と光
軸を含む領域との3領域に対応して第1〜第3の光電変
換手段17〜19を設ける。これらの光電変換手段1
7,18,19の各出力信号の相関に基づきレンズ駆動
量を求め合焦駆動する。この際に、露光演算手段20で
得られた適正絞り値と設定回路21からのしきい絞り値
とを比較手段22で比較する。しきい絞り値に対し適正
絞り値が大のときには被写界深度が深いために第2の演
算手段23dで上記第1および第3の光電変換手段1
7,19の出力に基づきラフな測距演算を行う。しきい
絞り値に対し適正絞り値が小のときには深度が浅いため
に第1の演算手段23cで上記第1および第2の光電変
換手段17および18の出力に基づき精確な測距演算を
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動合焦装置に関し、
より詳細には、撮影レンズ光学系を透過する被写体光束
または撮影画面に対応する観察画面を撮影レンズ光学系
とは別個に独立して設けられたファインダ光学系を透過
する被写体光束における焦点状態を検出し、このデータ
に基づいて撮影光学系を合焦状態に駆動する装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】フィルム面に結像される被写体像の焦点
状態を検出して合焦状態に駆動する場合には、その焦点
状態を検出する光学系としては主として2種の方式があ
る。
【0003】即ち、その1つは、一眼レフレックスカメ
ラにみられるように撮影レンズを透過した光束の一部分
をCCD等で構成される検出装置に導くTTL検出方式
であり、他の1つは、レンズシャッタカメラにみられる
ように撮影レンズ光学系とは別個に独立して設けられた
ファインダ光学系の近傍に設けられた測距光学系を透過
した光束を検出装置に導く方式である。
【0004】これらの方式に用いられる焦点状態検出装
置としては、位相差検出方式と称されるものが現在の主
流である。
【0005】即ち、測距光学系における被写体光束を測
距光軸に対して互いに対称な関係になるように2つの領
域に分割し、それぞれの領域における光束をそれぞれ再
結像させて2つの像を作り、この2つの像の相互位置関
係を求めて被写体光束の結像位置における合焦状態、即
ち、合焦であるか否かの判定、前ピンであるのか後ピン
であるのかの判定、前ピンまたは後ピンである場合のデ
フォーカス量の情報を得るようにしている。
【0006】このような焦点状態検出装置において上述
のような2つの像の相互位置関係を検出することは、C
CD等の光電変換素子を用いて行われ、当該光電変換素
子の出力を純電気的に処理することで各種演算を行って
いるために合焦の有無のみならずピントずれ量をも高速
に求めることができるようになっている。
【0007】これをより詳しく説明すれば、図20に示
すように、撮影レンズ光学系とは別個に独立して設けら
れたファインダ光学系の近傍に設けられた測距用光学系
1の前方に位置する被写体2がフィルム等価面に結像さ
れた像3とされ、この像3がその後方に位置するコンデ
ンサレンズ4でその後方側に再結像される。
【0008】この再結像光学系の具体的な構成例として
は、測距用光学系1の測距光軸P3を境として互いに対
称となる領域の光束のみを透過させる孔5a,5bを有
するマスク5と、このマスク5の後方に配置され、上記
孔5a,5bを透過するそれぞれの光束を再結像させる
ための第1レンズ6aと第2レンズ6bでなる再結像レ
ンズ6とで構成されている。
【0009】従って、マスク5の孔5a,5bを透過す
る2つの光束は、それぞれ第1レンズ6aと第2レンズ
6bで集束されて第1の像7aと第2の像7bとされ
る。
【0010】ここで、被写体2が図20の紙面において
左方に距離xだけ移動したとすると、フィルム等価面
における像3は、距離xだけ左方に動くことになる。
【0011】尚、合焦状態というのは、被写体2の像3
がフィルム等価面上に結像し、更にコンデンサレンズ
4、マスク5、再結像レンズ6で形成される再結像光学
系によってCCD等で形成される受光面に第1の像7a
と第2の像7bが、ある設定された距離Lだけ位相を
有して生じるということである。
【0012】一方、フィルム等価面上の像3が左方に動
くとコンデンサレンズ4と再結像レンズ6とによって再
結像される第1の像7aと第2の像7bは、互いに距離
だけ等量づつ互いに近づくことになる。
【0013】このような状態から合焦状態にもって行く
ためには、図示しない撮影レンズ内のフォーカス駆動レ
ンズを遠距離側に距離x(図示せず)だけ移動させる
必要がある。
【0014】そして、自動合焦をするには、第1の像7
aと第2の像7bの距離Lを検出し、具体的には距離
を求め、この距離xに基づいて撮影レンズ1のフ
ォーカス駆動の方向並びに駆動量xを求め、この駆動
量xだけフォーカス駆動すれば良い。
【0015】そして、撮影レンズを合焦状態にすべく駆
動するための駆動量xを求めるには、例えば、特開昭
62−192732号公報中に示されている電気回路を
用いて行えば良い。
【0016】即ち、この公報に記載された電気回路は、
被写体光束の光軸を境にして互いに対称な2つの領域の
光束を微小な光電変換素子を列状に配置した光電変換部
に結像させ、この光電変換部の各画素のアナログ出力デ
ータを電荷転送部の制御の基にアナログ形のシフトレジ
スタに並列的に転送し、しかる後、シフトレジスタをシ
フト部の制御の基に駆動することによって各画素のアナ
ログ出力データを直列的に得るようにしている。
【0017】次に、この出力をA/D変換し次段の演算
回路によって2つの像(図20に示す第1の像7aと第
2の像7b)の位相差を求め、この位相差データに基づ
いて合焦駆動するための駆動量xを求めるようになっ
ている。
【0018】ここで上述の光電変換部、電荷転送部、シ
フト制御部における制御動作のタイミングは、次に示す
ような手順で行われる。
【0019】先ず、光電変換部をリセット信号の制御の
基にクリアし、微小な光電変換素子のそれぞれに電荷蓄
積が開始する。次に、光電変換部の近傍に設けられたモ
ニタ受光部の出力が所定値に達したときに上述の電荷蓄
積を終了させる。次に、電荷転送部に転送信号を送出
し、各光電変換部の電荷蓄積データ(アナログ電圧値)
をシフトレジスタに並列的に転送し当該データがシフト
レジスタの各メモリ領域に格納される。
【0020】次に、上述のリセット信号の生成から所定
の一定時間の後に、シフト制御部から送出されるシフト
信号によってシフトレジスタの各メモリ領域に格納され
た画素データがA/Dコンバータを含んで構成される周
知の演算回路に直列的に入力され、最終的な駆動量x
が求められるのである。
【0021】そして、上述の位相差検出方式は、合焦精
度が高いことや合焦状態の検出が高速で行える利点があ
るものの、被写体が移動している場合に対応しきれない
ものである。
【0022】即ち、撮影を行う場合には、シャッタ釦の
半押し等で合焦状態の検出が行われ、この検出結果に基
づいてフォーカス駆動量を求め撮影レンズ光学系のフォ
ーカス駆動部材を上述のフォーカス駆動量だけ動かした
直後にシャッタの開閉動作を行って露光を与えるように
なっている。
【0023】従って、合焦状態検出の時点と露光開始の
時点との間に僅かではあるが、タイムラグを有している
ために被写体が静止、もしくはゆるやかに移動している
場合には別段の不都合が生じないものの、被写体が高速
で移動している場合には最終的に得られる画像にピント
ずれが生じてしまう。
【0024】これを防止するために、例えば特開昭62
−125311号公報に開示されている、いわゆる動体
予測機能を備えた合焦装置が存在する。
【0025】即ち、シャッタ釦の半押し等によって合焦
検出を極く短かい期間に複数回行い、且つその複数回デ
ータの比較を行い、同一データであった場合には、被写
体が静止状態であると判断し、所望のフォーカス駆動を
行った後に露光動作を開始させている。
【0026】一方、上述の複数回データが異なる場合、
例えば、被写体が近づき、もしくは遠ざかっていると判
定した場合には、その速度曲線を演算によって求め、実
際の露光開始の時点における被写体距離を推定し、この
推定の量に対応するフォーカス駆動を行った直後に露光
を与えることによって移動物体に対しても合焦状態で露
光することができるようになっている。
【0027】そして、以上のような自動合焦装置におい
て、複数回にわたる合焦状態検出は、第1および第2の
像7aおよび7bの強度分布の取出しを合焦検出回数だ
け、即ち、合焦検出回数が3回である場合には、第1お
よび第2の像7aおよび7bの強度分布の取出しを3回
にわたって行っている。
【0028】従って、複数回(n回)にわたる合焦検出
に要する時間は、第1および第2の像7aおよび7bの
強度分布の取出しに要する時間のn倍となる。よって、
合焦状態検出のトータル時間は、上述の時間に演算時
間、電荷転送時間等々の固定的な時間を加え合せたもの
になる。
【0029】一方、上述のような種々の自動合焦装置に
用いられる合焦検出部における測距精度は、一般的には
最も悪い条件を満たすよう設定されている。即ち、撮影
レンズ光学系の絞りが開放のときに被写体が被写界深度
内に入り充分な画質を満足させる様に総合的なシステム
が構成されているのである。
【0030】しかし、現実に行われる撮影は、絞り込ま
れて行われることが多く、絞り込む程に被写界深度が深
くなるという関係上、絞り込んで行われる撮影の場合に
は、上述の測距精度がいわゆる過剰品質となり構成並び
に動作に冗長性が生じることになる。
【0031】このために、特開昭55−48737号公
報や特開昭55−111926号公報に示されているよ
うに、合焦と非合焦の判定を行うに際してその合焦範囲
を絞り値の大小に応じて変更し、例えば絞り値が大きい
ときには、被写界深度が深いために合焦範囲を拡大し、
逆に小さいときには、合焦範囲を小さくしている。従っ
て、合焦の判定と実際の合焦状態のくい違いを防止でき
る。
【0032】また、特開昭60−4913号公報に示さ
れているように、合焦状態の検出を行う時間を短縮化す
るために検出素子の画素数を、高精度が必要とされる合
焦点の付近において多くし、高精度が必要とされないと
きに少なくしている。
【0033】さらに、特開昭55−111924号公報
に示されているように、撮影レンズ光学系の絞りの変化
に応じて、複数画素でなる検出素子の実質的なピッチを
変化させることによって絞り値に拘らず常に正確な検出
が行われるようになっている。
【0034】また、特開昭55−11300号公報に示
されているように、合焦検出回路の出力に基づいて合焦
表示を行うに際し、絞り値の大小に対応して変化する被
写界深度が浅いとき(絞り値が小さいとき)には合焦表
示精度を高め、被写界深度が深いとき(絞り値が大のと
き)には合焦表示精度を低くすることによってカメラの
操作性を向上させている。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】従来の自動合焦装置に
おいては、測距精度を向上させるためや動作予測機能を
持たせるために、複数回に亘ってピントずれ量のデータ
を検出している。この際、複数回にわたる測距のすべて
の回に被写体光束の光軸を境にして対称な2つの領域の
光束をそれぞれCCD等の光電変換素子で互いの像の位
相差を求め、この位相差データから撮影レンズのフォー
カス駆動量を演算によって求めているために、多くの時
間がかかってしまうという問題がある。
【0036】即ち、1回目に行われる検出時間に検出回
数(測距の回数)をかけ合せたトータル時間がかかるの
である。
【0037】また、上述の従来装置においては、ファイ
ンダ光学系と測距光学系が別個に独立して設けられてい
るものがあり、撮影光学系による撮影画面とファインダ
光学系による観察画面と測距光学系による測距領域との
三者の位置関係が互いに一致するように予め設定されて
いて、撮影画面と観察画面が被写体距離によってずれ
る、いわゆるパララックスが生じないようにファインダ
光学系中に距離フレームを介挿させたり被写体距離に連
動して観察画面のフレームを移動させるようにしてファ
インダパララックスに対する対策が行われている。
【0038】しかし、ファインダ光学系と測距光学系の
間には、このような方策が施されていないために、観察
画面中のどの部分が測距されているかについては大まか
な判断しか行えず、撮影意図を完全に生かすに至ってい
ない。
【0039】例えば、一般的には、観察画面の中央部に
測距領域が位置するのであるが、観察画面の中央部とい
うのは、パララックスが生じるために被写体距離に応じ
て変化してしまうためにファインダ光学系と測距光学系
との間にパララックスが生じてしまう。
【0040】従って、観察画面の中央部に測距すベき被
写体を位置させ、シャッタ釦の半押し等によって測距を
行っても現実に測距されている部分にずれが生じピント
ずれが生じるおそれがある。
【0041】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その第1の目的は、絞り値の大小に応じ総合的な測
距精度を必要最小限のものに変化させ合焦検出スピード
を向上させて応答性の良好な自動合焦装置を提供するこ
とにある。
【0042】また、本発明の第2の目的は、上述の第1
の目的を満たすと共に移動する被写体を合焦させるため
の予測機能をも兼ね備えたものにおいて上記第1の目的
を達成し得る自動合焦装置を提供することにある。
【0043】さらに本発明の第3の目的は、動体予測機
能を有する予測測距モードと動体予測機能を有さない通
常測距モードとを切換えることができるものにおいて上
記第1の目的を達成し得る自動合焦装置を提供すること
にある。
【0044】また、本発明の第4の目的は、観察画面中
にある測距領域が被写体距離によって変化しない自動合
焦装置を提供することにある。
【0045】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、上記第1の目的を達成させるために、被写体の光軸
方向の変位を光軸に直交した面上での変位にそれぞれ変
換する第1および第2の変換光学系と、被写体の光軸方
向の変位に対して光軸に直交した面上で変位しないよう
に構成された第3の変換光学系と、上記第1および第2
の変換光学系によって形成される2つの光束の光強度分
布に対応した並列信号でなる第1および第2の電気信号
を得る第1および第2の光電変換手段と、これら第1お
よび第2の光電変換手段の中間位置に配置され上記第3
の変換光学系によって形成される光束の光強度分布に対
応した並列信号でなる第3の電気信号を得る第3の光電
変換手段と、並列信号でなる上記第1、第2および第3
の電気信号を第1、第3、第2の順に出力される直列信
号でなる第1、第3および第2の出力データに変換する
第1の並列/直列変換手段と、並列信号でなる上記第1
および第3の電気信号を第1、第3の順に出力される直
列信号でなる第1および第3の出力データに変換する第
2の並列/直列変換手段と、上記第1の並列/直列変換
手段によって得られる第1、第3および第2の出力デー
タの相関に基づいて被写体像の焦点状態に対応した合焦
データを得る第1の演算手段と、上記第2の並列/直列
変換手段によって得られる第1および第3の出力データ
の相関に基づいて被写体像の焦点状態に対応した合焦デ
ータを得る第2の演算手段と、被写体輝度を測光し適正
絞り値を求める露光演算手段と、この露光演算手段で得
られた適正絞り値と予め設定されたしきい絞り値とを比
較する比較手段と、上記比較手段で適正絞り値がしきい
絞り値より小さいと判定されたときには上記第1の並列
/直列変換手段と上記第1の演算手段を作動させ、一
方、上記比較手段で適正絞り値がしきい絞り値より大き
いと判定されたときには上記第2の並列/直列変換手段
と上記第2の演算手段を作動させるように制御する切換
制御手段と、上記切換制御手段によって選択的に作動さ
れる第1または第2の演算手段によって得られた合焦デ
ータに基づいて合焦駆動データを得る合焦演算手段と、
上記合焦演算手段で得られた合焦駆動データに基づいて
撮影光学系を合焦駆動する駆動手段と、を具備すること
を特徴としたものである。
【0046】請求項2に記載の発明は、上記第2の目的
を達成させるために、被写体の光軸方向の変位を、光軸
に直交した面上での変位にそれぞれ変換する第1および
第2の変換光学系と、被写体の光軸方向の変位に対して
光軸に直交した面上で変位しないように構成された第3
の変換光学系と、上記第1および第2の変換光学系によ
って形成される2つの光束の光強度分布に対応した並列
信号でなる第1および第2の電気信号を複数時点にわた
って得る第1および第2の光電変換手段と、これら第1
および第2の光電変換手段の中間位置に配置され上記第
3の変換光学系によって形成される光束の光強度分布に
対応した並列信号でなる第3の電気信号を複数時点にわ
たって得る第3の光電変換手段と、並列信号でなる上記
第1、第2および第3の電気信号を第1、第3、第2の
順に出力される直列信号でなる第1、第3および第2の
出力データに変換する第1の並列/直列変換手段と、並
列信号でなる上記第1および第3の電気信号を第1、第
3の順に出力される直列信号でなる第1および第3の出
力データに変換する第2の並列/直列変換手段と、上記
第1の並列/直列変換手段によって複数時点にわたって
得られる第1および第2の出力データの相関に基づいて
所定時間の後の被写体像の焦点状態に対応した予測デー
タを得る第1の予測演算手段と、上記第2の並列/直列
変換手段によって複数時点にわたって得られる第1およ
び第3の出力データの相関に基づいて所定時間の後の被
写体像の焦点状態に対応した予測データを得る第2の予
測演算手段と、被写体輝度を測光し適正絞り値を求める
露光演算手段と、この露光演算手段で得られた適正絞り
値と予め設定されたしきい絞り値とを比較する比較手段
と、この比較手段で適正絞り値がしきい絞り値より小さ
いと判定されたときには上記第1の並列/直列変換手段
と上記第1の予測演算手段を作動させ、上記比較手段で
適正絞り値がしきい絞り値より大きいと判定されたとき
には上記第2の並列/直列変換手段と上記第2の予測演
算手段を作動させるように制御する切換制御手段と、こ
の切換制御手段によって選択的に作動される第1または
第2の予測演算手段によって得られた予測データに基づ
いて合焦駆動データを得る合焦演算手段と、上記合焦演
算手段で得られた合焦駆動データに基づいて撮影光学系
を合焦駆動する駆動手段と、を具備することを特徴とし
たものである。
【0047】請求項3に記載の発明は、上記第3の目的
を達成させるために、被写体の光軸方向の変位を、光軸
に直交した面上での変位にそれぞれ変換する第1および
第2の変換光学系と、被写体の光軸方向の変位に対して
光軸に直交した面上で変位しないように構成された第3
の変換光学系と、上記第1および第2の変換光学系によ
って形成される2つの光束の光強度分布に対応した並列
信号でなる第1および第2の電気信号を複数時点にわた
って得る第1および第2の光電変換手段と、これら第1
および第2の光電変換手段の中間位置に配置され上記第
3の変換光学系によって形成される光束の光強度分布に
対応した並列信号でなる第3の電気信号を複数時点にわ
たって得る第3の光電変換手段と、並列信号でなる上記
第1、第2および第3の電気信号を第1、第3、第2の
順に出力される直列信号でなる第1、第3および第2の
出力データに変換する第1の並列/直列変換手段と、並
列信号でなる上記第1および第3の電気信号を第1、第
3の順に出力される直列信号でなる第1および第3の出
力データに変換する第2の並列/直列変換手段と、上記
第1の並列/直列変換手段によって得られる第1、第3
および第2の出力データの相関に基づいて被写体像の焦
点状態に対応した合焦データを得る第1の演算手段と、
上記第2の並列/直列変換手段によって得られる第1お
よび第3の出力データの相関に基づいて被写体像の焦点
状態に対応した合焦データを得る第2の演算手段と、上
記第1の並列/直列変換手段によって複数時点にわたっ
て得られる第1および第2の出力データの相関に基づい
て所定時間の後の被写体像の焦点状態に対応した予測デ
ータを得る第1の予測演算手段と、上記第2の並列/直
列変換手段によって複数時点にわたって得られる第1お
よび第3の出力データの相関に基づいて所定時間の後の
被写体像の焦点状態に対応した予測データを得る第2の
予測演算手段と、被写体輝度を測光し適正絞り値を求め
る露光演算手段と、この露光演算手段で得られた適正絞
り値と予め設定されたしきい絞り値とを比較する比較手
段と、この比較手段で適正絞り値がしきい絞り値より小
さいと判定されたときには上記第1の並列/直列変換手
段と上記第1の演算手段または上記第1の予測演算手段
を作動させ、上記比較手段で適正絞り値がしきい絞り値
より大きいと判定されたときには上記第2の並列/直列
変換手段と上記第2の演算手段または上記第2の予測演
算手段を作動させるように制御する切換制御手段と、動
体予測モードであるか否かを指定するモードスイッチ
と、上記モードスイッチで動体予測モードであると指定
されたときに第1または第2の予測演算手段と第1また
は第2の並列/直列変換手段を作動させ、動体予測モー
ドでないと指定されたときに第1または第2の演算手段
と第1または第2の並列/直列変換手段を作動させるよ
うに制御するモード制御手段と、切換制御手段によって
選択的に作動される第1または第2の予測演算手段によ
って得られた予測データに基づいて合焦駆動データを得
る合焦演算手段と、上記合焦演算手段で得られた合焦駆
動データに基づいて撮影光学系を合焦駆動する駆動手段
とを具備すること、を特徴としたものである。
【0048】請求項4に記載の発明は、上記第4の目的
を達成させるために、撮影画面に対応する観察画面を形
成すると共に、上記第3の変換光学系に観察画面光軸を
含んだ領域の光束を導入するファインダ光学系を具備す
ることを特徴としたものである。
【0049】
【作用】上記のように構成された自動合焦装置は、高精
度な測距演算手段と低精度な測距演算手段とを備え、撮
影光学系の絞り値が大きいときには低精度の測距演算手
段を用い、絞り値が小さいときには、高精度の測距演算
手段を用いて総合的にみた処理スピードを向上させてい
る。
【0050】即ち、絞り値が小さいときには、高精度の
測距演算手段を用い、位相差検出方式の基本構成によっ
て得られる2つの信号に、被写体光束の光軸を含む領域
の光束の像の光強度分布を光電変換して得られる信号を
も加えた3種の信号のそれぞれを複数回にわたる測距の
すべての回に同時に検出するのでは無く、上記3種の信
号のうちの2種のみを選択的に取出すことによって複数
回にわたる測距を行っているために合焦精度を高く維持
しながら高速に焦点状態の検出を行うことができるよう
になっている。
【0051】また、絞り値が大きいときには、低精度の
測距演算手段を用い、被写体光束の光軸を含む領域と含
まない領域との2種の光束の像の光強度分布を光電変換
して得られる2種の信号のみで測距を行って総合的な処
理スピードを高めている。
【0052】また、動体予測機能を有しない通常の自動
合焦装置に限らず、動体予測機能を有する自動合焦装置
に適用した場合も同様に作用する。
【0053】さらに、ファインダ光学系における光束の
一部を測距用の光学系に導びいて観察画面中の測距領域
にずれ(パララックス)が生じないようにしている。
【0054】
【実施例】図1に示す光路図は、本発明の一実施例の基
本構成を示すもので、カメラのフィルム(図示せず)面
と等価な部位に位置する光電変換部16の前方に第1〜
第3の変換光学系が配置されている。
【0055】即ち、図2〜図4にも示されるように撮影
画面に対応して設定されたファインダ光学系における被
写体光束の光軸P3を境にして対称な2つの領域の光束
P1,P2をそれぞれ形成する第1および第2の変換光
学系を有している。
【0056】この第1の変換光学系は、受光レンズ15
aと、その後方に光束P1に対して45°の傾きを有し
て配置されたミラー8aとこのミラー8aで折曲げられ
た光を再び45°の傾きで折曲げるミラー9aとを有し
て形成され、ミラー9aで折曲げられた光束は、光電変
換部16上に形成された第1の光電変換部17上に集束
されるようになっている。
【0057】また、第2の変換光学系は、上述の第1の
変換光学系と同様の受光レンズ15b、ミラー8b,9
bを有して形成され、ミラー9bで折曲げられた光束
は、光電変換部16上に形成された第2の光電変換部1
8上に集束されるようになっている。
【0058】さらに第3の変換光学系は、被写体光束の
光軸P3を含んだ領域の光束を形成するもので、ファイ
ンダレンズ15cの後方に45°の傾きをもって配置さ
れたハーフミラー8cを透過する光束を光路長一致用の
補正レンズ10を介して光電変換部16上に形成された
第3の光電変換部19上に集束されるようになってい
る。
【0059】従って、光電変換部16上には第1、第
3、第2の順に一列に第1、第3、第2の光電変換部1
7,19,18が配置されていることになる。
【0060】また、ハーフミラー8cの上方には、ファ
インダ像観察用の光学系を形成するミラー11,ファイ
ンダレンズ12,13が順次に介挿され、ファインダレ
ンズ15c,ハーフミラー8c,ミラー11,ファイン
ダレンズ12,13を順次に透過または反射して観察画
面を見ることができるようになっている。
【0061】一方、被写体輝度を測光し、フィルム感
度、設定シャッタ秒時等に応じて適正絞り値を求める露
光演算手段20と、撮影レンズ光学系の焦点距離データ
に基づく被写界深度に応じて固定的に設定されたしきい
絞り値を設定する設定回路21が設けられている。この
露光演算手段20の出力端、即ち適正絞り値データの送
出端は比較手段22の比較入力端に接続されている。こ
の比較手段22は、適正絞り値>しきい絞り値のときに
“1”のフラグを出力し、適正絞り値<しきい絞り値の
ときに“0”のフラグを出力するようになっている。
【0062】このような比較手段22の出力は、信号処
理回路23に供給されるようになっていて、この信号処
理回路23には、動体予測を加味した測距を行う動体予
測モードと、この動体予測モードでないこと、即ち動体
予測を行わないで測距を行うモード(以下「通常モー
ド」と称する)を指定するモードスイッチ24の出力が
供給されるようになっている。
【0063】そして、信号処理回路23は、モード制御
手段23aを有している。このモード制御手段23a
は、並列/直列変換手段23b、第1および第2の演算
手段23c,23dを制御するように構成されている。
【0064】即ち、モード制御手段23aは、詳細な動
作は後述するが、その基本動作がモードスイッチ24で
動作予測モードであると指定されたときに並列/直列変
換手段23bと第1の演算手段23cと第2の演算手段
23dとを制御して動作予測モードに対応するように設
定し、モードスイッチ24が通常モードであると指定さ
れたときに並列/直列変換手段23bと第1の演算手段
23cと第2演算手段23dとを制御して通常モードに
対応するように設定するものである。
【0065】また、信号処理回路23は、比較手段22
で“1”フラグが出力されたときに第1の演算手段23
cを作動させ、“0”フラグが出力されたときに第2の
演算手段23dを作動させるように切換える切換制御手
段(図示せず)が含まれて構成されている。
【0066】そして、信号処理回路23の出力端、即
ち、第1または第2の演算手段23cまたは23dによ
って得られる合焦データの送出端が合焦演算手段25の
入力端に接続され、この合焦演算手段25の出力端が駆
動手段26の入力端に接続されている。
【0067】上述の合焦演算手段25は、第1または第
2の演算手段によって得られた合焦データに基づいて合
焦駆動データを得るもので、駆動手段26は、合焦演算
手段で得られた合焦駆動データに基づいて撮影光学系を
合焦駆動させるものである。
【0068】さて、上述の光電変換部16で構成される
回路は、図5に示されるように、第1〜第3の光電変換
部17〜19を有し、この第1〜第3の光電変換部17
〜19は、電荷蓄積型の微小な光電変換素子を列状に配
列した、いわゆるCCD光電変換部として形成され、第
1の光電変換部17には、各光電変換素子列における蓄
積電荷をクリアするためのリセット部30と電荷シフト
をするためのシフト部31が接続され、第2および第3
の光電変換部18および19にも、同様にしてリセット
部32,34とシフト部33,35が接続されている。
【0069】また、第1〜第3の光電変換部17〜19
には、上述の並列/直列変換手段23bの一例であるア
ナログ形式のシフトレジスタ36が接続され、また、同
シフトレジスタ36におけるシフト制御を2相で行うた
めのシフト部37,38が接続されている。
【0070】また、上述の第1、第2および第3の光電
変換部17,18および19のそれぞれによって得られ
る(詳細は後述する)3つまたは2つの画像情報信号を
複数時点で得るために、上記各リセット部30,32お
よび34における3つのクリア信号(第1、第2および
第3のリセットパルスφr,φrおよびφr
と、上記シフト部31,33および35における転送信
号(第1、第2および第3のシフトパルスφt1,φt
およびφt)と上記シフトレジスタ36におけるシ
フト信号としてのシフトパルスφ1,φとを同時また
は選択的に発生する制御部39が設けられている。
【0071】そして、上述の各リセット部30,32お
よび34には、制御部39から送出される第1、第2お
よび第3のリセットパルスφr,φrおよびφr
が供給されると共に、上述の第1、第2および第3のシ
フト部31,33および35と第1および第2のシフト
部37および38には、第1、第2および第3のシフト
パルスφt,φtおよびφtとシフトパルスφ
およびφのそれぞれが供給されるようになっている。
【0072】以上のように各部が構成された焦点状態検
出装置において、撮影画面を確認するために接眼レンズ
(ファインダレンズ13)に目を近付けるとファインダ
レンズ15cの前方に位置する被写体像がファインダレ
ンズ15cを透過し、ミラー8cで上方に90°折曲げ
られ再びミラー11で後方に90°折曲げた後にファイ
ンダ12,13を介して観察画面を見ることができる。
【0073】この場合、観察画面は、実際の撮影画面に
対応したものとなり、仮に構図決定を行った後、当該観
察画面の中央に適宜の手段で表示された測距領域に測距
すべき被写体を位置させ、シャッタ釦の半押し等によっ
て測距を実行させ合焦状態にロックした後、観察画面で
構図決定を行いシャッタ釦をもう1段押し込むことによ
ってフィルム露光が行われる。
【0074】このときの測距は、受光レンズ15a、ミ
ラー8a,9a等でなる第1の変換光学系による光束P
1と、受光レンズ15b、ミラー8b,9b等でなる第
2の変換光学系による光束P2と、ファインダレンズ1
5c、補助レンズ10等でなる第3の変換光学系による
光軸P3を含む領域の光束との3種の光束のすべてまた
はそのうちの2種の光束で行われるのである。
【0075】詳しくは、シャッタ釦の半押し等によって
図6に示すステップS0のように自動合焦動作のシーケ
ンスが開始されると、次のステップS1において「動体
予測モード?」の判定が行われ、図1に示すモードスイ
ッチ24の作動状態が検知され、動体予測モードである
と判定されたときに次のステップS2に移行する。
【0076】このステップS2は、図1に示す露光演算
手段20で適正絞り値を求めるもので、次のステップS
3において「適正絞り値<しきい絞り値?」の判定が行
われる。この判定は、図1に示す比較手段22に入力さ
れる2つのデータ、即ち、露光演算手段20の出力デー
タである適正絞り値と設定回路21の出力データである
しきい絞り値との2つのデータに基づいて行われる。
【0077】そして、「適正絞り値<しきい絞り値」の
場合には、次のステップS4で高精度な測距を行う第1
の予測演算手段による測距演算が実行される。この詳細
については後述する。
【0078】一方、「適正絞り値>しきい絞り値」の場
合には、次のステップS7で低精度な測距を行う第2の
予測演算手段による測距演算が実行される。この詳細に
ついては後述する。
【0079】一方、ステップS1で動体予測モードでな
いと判定された場合、即ち通常モードの場合にはステッ
プS9で動体予測を加味しない測距が実行される。
【0080】そして、上述のステップS4またはS7で
得られたそれぞれ測距データに基づいて駆動量の算出が
ステップS5またはS8で行われ、ステップS6でもっ
て撮影レンズ光学系が合焦駆動されるのである。
【0081】ここで、ステップS4で行われる第1の予
測演算の詳細について説明する。
【0082】図7に示すステップS10でスタートされ
ると、ステップS11においてCCDのイニシャライズ
が行われ、即ちシフトレジスタ36に残留しているデー
タがすべてはき出され、クリア状態にされる。
【0083】これにひき続いてステップS12において
タイマーが起動し、ステップS13において第1、第
2、第3のリセットパルスφr1,φr,φrが図
11に示すようにHレベルに立上り、第1、第2、第3
のリセット部30,32,34を介して第1、第2、第
3の光電変換部17,18,19における各光電変換素
子の残留電荷がクリアされる。
【0084】するとステップS14において第1、第
2、第3のリセットパルスφr,φr2,φrのL
レベルへの立下りによって各光電変換部17,18,1
9における積分が開始され、上述の3つの光束の光強度
分布のそれぞれによって第1、第2、第3の光電変換部
17,18,19の各光電変換素子の電荷蓄積が行われ
る。
【0085】しかる後、ステップS15において、モニ
タ部40の出力電圧Vagcと基準電圧Vrefとの比
較がなされ、出力電圧Vagcの電圧が基準電圧Vre
fを下回った時点でステップS16に移行し、第1、第
2、第3のシフトパルスφt ,φt,φtがHレ
ベルに立上げられステップS17に移行し、シフトカウ
ンタがN=1にセットされ、次のステップS18に移行
する。
【0086】さて、ステップS18においては、シフト
パルスφがHレベルに立上げられ、シフトパルスφ
がLレベルに立下げられる。すると、第1〜第3の光電
変換部17〜19の各素子に蓄積されている画素データ
が、1クロック分(1画素分)だけシフトレジスタ36
から出力Voutとして出力され、この出力が図示しな
いA/D変換回路でA/D変換され、図示しないRAM
に1画素のデータとして格納される。
【0087】このような格納動作は、第1の光電変換部
17における画素数Nと第2の光電変換部18におけ
る画素数Nと第3の光電変換部19における画素数N
との3種の数を加えた数(N+N+N)になる
まで繰返し行われる。なお、この例においては、(N
=N)>Nに設定されている。
【0088】この実施例においては、シフトレジスタ3
6は、図12中の符号aに示すように上述の数N+N
+Nに等しい容量を有して構成されている。従っ
て、ステップS16で行われる転送動作は、図12中の
符号bで示されるようになる。
【0089】ステップS18によって行われる1画素分
のデータ格納が行われる毎にステップS19においてN
≧N+N+Nの判定がなされ、NOである場合に
は、ステップS20に移行し、N=N+1のようにイン
クリメントされる。
【0090】そして、ステップS19においてYES、
即ち総画素数のデータが図12中の符号cで示すように
1回目の第1列データA、1回目の第3列データ
、1回目の第2列データBの順にシフトレジスタ
36から出力され、1回目のデータ格納が完了し2回目
のデータを求める図8に示すようなステップに移行す
る。
【0091】図8において、ステップS21でモニタ部
40を初期設定するためのパルスSTがHレベルに立上
げられ、モニタ部40が所定レベルまで充電されてスタ
ンバイ状態にされると共に第1〜第3の光電変換部17
〜19がイニシャライズされる。
【0092】次に、ステップS22において、上述のス
テップS12において起動されているタイマー回路の経
過時間が所定の時間Tを越えたか否かについて判断さ
れ、YESである場合には、次のステップS23に移行
し、上述のタイマー回路がリセットされると同時に再び
起動開始される。ステップS22においてNOである場
合には、T≧TとなるまでステップS23への移行が
阻止されている。
【0093】ここで、ステップS22において「T≧T
?」の判断を行っているのは、ステップS15におい
て行われているモニタ部40の出力電圧Vagcと基準
電圧Vrefの比較でYES(Vagc=Vref)と
なるに要する時間Tiは一定な値ではなく、被写体輝度
に対応して変化する。例えば被写体輝度が高い場合には
時間が短かくなり、逆に低い場合には時間が長くなる。
【0094】このため、被写体輝度が極端に低い場合に
は、第1〜第3の光電変換部17〜19における各画素
のデータを得るまでに長大な時間を要し、この結果、自
動合焦のトータル時間が長くかかり現実的でないため
に、一般的な被写体の輝度範囲の下限に対応して任意に
設定されるある特定の時間Tで、第1〜第3の光電変
換部17〜19のデータ取出しを断念し、次のステップ
に強制的に移行させるためのものである。
【0095】さて、ステップS23でタイマー回路の起
動がなされると、ステップS24において第1および第
3のリセットパルスφrおよびφrがHレベルに立
上げられ、リセット部30,34を介して第1および第
3の光電変換部17および19のリセットがされると同
時に各受光光束の光強度分布に応じて各画素の積分動作
が開始する。これと同時にモニタ部40のリセット並び
に積分開始がなされる。
【0096】次のステップS26では、上述のステップ
S15と同様にして、「Vagc≦Vref?」の比較
が行われ、モニタ部40の出力電圧Vagcが基準電圧
Vrefを下回った時点でステップS27に移行し、第
1と第3のシフトパルスφtとφtがHレベルに立
上げられ、シフト部31と35を介して第1と第3の光
電変換部17と19のデータが図12中の符号dに示す
ようにシフトレジスタ36にシフトされる。
【0097】次のステップS28において、シフトカウ
ンタのクロックがN=1にセットされ、次のステップS
29においてシフトパルスφがHレベルに立上げら
れ、反対にシフトパルスφがLレベルに立下げられ
る。
【0098】すると、第1の光電変換部17の各素子に
蓄積されている画素データが1クロック分(1画素分)
だけシフトレジスタ36から出力Voutとして出力さ
れ、この出力VoutがA/D変換されRAMに1画素
のデータとして格納される。
【0099】このような格納動作は、第3の光電変換部
19の有する画素数Nになるまで繰返し行われる。
【0100】即ち、ステップS29によって行われる1
画素分のデータ格納が行われる毎にステップS30にお
いて「N≧N?」の判定がなされ、NOである場合に
はステップS31に移行しN=N+1のようにインクリ
メントされる。
【0101】そして、ステップS30においてYES、
即ち第1の光電変換部17のうちのN3個の画素データ
即ち、図12中に符号eで示すように2回目の第1列デ
ータAのうちのN個の画素データがシフトレジスタ
36から出力され、2回目のデータを求める図8に示す
ステップが完了し3回目のデータを求める図9に示すス
テップに移行する。
【0102】図9において、ステップS32で、モニタ
部40を初期設定するためのSTパルスがHレベルに立
上げられ、モニタ部40が所定レベルまで充電されてス
タンバイ状態にされると共に第1〜第3の光電変換部1
7〜19がリセットされる。
【0103】次に、ステップS33において、上述のス
テップS23で起動されているタイマー回路の経過時間
が所定の時間Tを越えたか否かについて判断され、Y
ESである場合には、次のステップS34に移行する。
【0104】ステップS33においてNOである場合に
は、T≧TとなるまでステップS34への移行が阻止
されている。
【0105】ここで、ステップS33においてT≧T
の判断を行っているのは、上述のステップS22におい
て行われている、T≧Tの比較と同様の理由である。
【0106】そして、ステップS33でYESとなった
場合には、次のステップS34において、第2および第
3のリセットパルスφrおよびφrがHレベルに立
上げられ、リセット部32および34を介して第2およ
び第3の光電変換部18および19のリセットがされる
と同時に各受光光束に応じて各画素の積分動作が開始す
る。これと同時にモニタ部40のリセット並びに積分開
始がなされる。
【0107】そして、次のステップS36では、上述の
ステップS15と同様にしてVagc≦Vrefの比較
が行われ、モニタ部40の出力電圧Vagcが基準電圧
Vrefを下回った時点でステップS37に移行し、第
2と第3のシフトパルスφtとφtがHレベルに立
上げられ、シフト部33と35を介して第2と第3の光
電変換部18と19のデータがシフトレジスタ36にシ
フトされる。
【0108】このようなシフト動作は、図12中の符号
fに示すように、シフトレジスタ36において、2回目
のシフトでシフトレジスタ36外にはき出されないで残
っている領域(2回目の第1列データAのうちのN
−N個と2回目の第3列データC以外の空領域)、
即ち、2回目のデータAのうちのN個のデータがシ
フトされたときに生じる空領域e′に行われる。
【0109】従って、ステップS37の完了時点におい
ては、シフトレジスタ36中のデータは図12中に符号
fで示すように、前回のシフトですでに格納されている
2回目の第1列データAのうちのN−N個と2回
目の第3列データCと、3回目の第3列データC
3回目の第2列データBが順に並べられたものとな
る。
【0110】次のステップS38において、シフトカウ
ンタのクロックがN=1にセットされ、次のステップS
39においてシフトパルスφがHレベルに立上げら
れ、反対にシフトパルスφがLレベルに立下げられ
る。
【0111】すると、第1の光電変換部17の各素子に
蓄積されている画素データの1クロック分(1画素分)
だけシフトレジスタ36から出力Voutとして出力さ
れ、この出力VoutがA/D変換され、RAMに1画
素のデータとして格納される。
【0112】このような格納動作は、前回行われた、第
1の光電変換部17の各画素データAのうちのN
を除いた残りの個数の画素データが格納され、ひき続い
て2回目のデータを取出すステップで得られた第3の光
電変換部19のデータCが格納される。
【0113】次に、3回目のデータを取出すステップで
得られた第3列のデータCと、3回目のデータを取出
すステップで得られた第2列のデータBがRAMに格
納される。
【0114】次のステップS40,S41において、上
述のステップS19,S20において行われたと同様に
してN≧N+N+Nの判定が行われ、YESであ
る場合には3回目のデータを取出す図9に示すステップ
が完了し、図10に示す一連のステップで測距演算を開
始すべく次のステップS42に移行する。
【0115】ステップS32では、上述のステップS1
8,S29,S39において求められ、RAMに格納さ
れた画素データのうちのデータA1,、即ち1回目
に求められた第1列のデータAと第2列のデータB
とから第1の位相差データσが求められる。
【0116】次にデータA,C、即ち2回目に求め
られた第1列のデータAのうちのN個のデータと3
回目に求められたN−N個のデータでなるデータA
と、2回目のデータ格納で求められた第3列のデータ
とから第2の位相差データσが求められる。
【0117】次に、3回目のデータを取出すステップに
よって得られた第2列のデータBと第3列のデータC
とから第3の位相差データσが求められる。
【0118】このようにして求められた第1、第2、第
3の位相差データσ,σ,σと、1回目の測距時
点と2回目の測距時点との時間Tと2回目の測距時点
と3回目の測距時点との時間Tとの合計5種のデータ
に基づきレンズ駆動量Δが演算によって求められる。
【0119】次に、ステップS44において、撮影レン
ズのフォーカス駆動リングの駆動を開始する。
【0120】そして、次のステップS45で上述のステ
ップS43で求められたレンズ駆動量Δだけ駆動されて
いるか否かの判定がなされ、NOである場合にはステッ
プS44に戻され、引続きレンズ駆動が行われ、YES
となった場合には一連の測距、演算、レンズ駆動のシー
ケンスが完了しステップS46においてシャッタレリー
ズの開始が許容されシャッタ釦を半押し状態から1段深
く押し込むことによって適宜な露光が与えられるのであ
る。
【0121】一方、図6に示すステップS7における第
2の予測演算は次のようにして行われる。
【0122】図7に示すステップS10からステップS
15までが上述説明した第1の予測演算の場合と同様に
して実行され、ステップS15でYES、即ちVagc
≦Vrefのときには、ステップS16〜S20が実行
されず、ステップS16A,S17A,S18A,S1
9A,S20Aが実行されるのである。
【0123】即ち、ステップS16Aにおいて、第1、
第3のシフトパルスφt,φtがHレベルに立上げ
られステップS17Aに移行し、シフトカウンタがN=
1にセットされ、次のステップS18Aに移行する。
【0124】この、ステップS18Aにおいては、シフ
トパルスφがHレベルに立上げられ、シフトパルスφ
がLレベルに立下げられる。すると、第1〜第3の光
電変換部17〜19の各素子に蓄積されている画素デー
タが、1クロック分(1画素分)だけシフトレジスタ2
6から出力Voutとして出力され、この出力が図示し
ないA/D変換回路でA/D変換され、図示しないRA
Mに1画素のデータとして格納される。
【0125】このような格納動作は、第1の光電変換部
17における画素数Nと第3の光電変換部19におけ
る画素数Nとの2種の数を加えた数(N+N)に
なるまで繰返し行われる。従って、ステップS16Aで
行われる転送動作は、図12中の符号bで示されるよう
になる。
【0126】ステップS18Aによって行われる1画素
分のデータ格納が行われる毎にステップS19Aにおい
て「N≧N+N?」の判定がなされ、NOである場
合には、ステップS20Aに移行し、N=N+1のよう
にインクリメントされる。
【0127】そして、ステップS19AにおいてYE
S、即ち総画素数のデータが図12中の符号cで示すよ
うに1回目の第1列データA、1回目の第3列データ
、の順にシフトレジスタ26から出力され、1回目
のデータ格納が完了する。
【0128】そして、このような測距、即ちステップS
10ないしステップS15およびステップS16Aない
しステップS20Aは、所定の時間T10,T20毎に
繰返して行われ、1回目のデータA,Cと2回目の
データA,Cと3回目のデータA,Cが得られ
る。
【0129】これらのデータは図10に示すステップS
42Aのように1回目に求められた第1列のデータA
と第3列のデータCとから第1の位相差データσ
求められる。次に2回目に求められた第1列のデータA
と、2回目のデータ格納で求められた第3列のデータ
とから第2の位相差データσが求められる。
【0130】次に、3回目のデータを取出すステップに
よって得られた第1列のデータAと第3列のデータC
とから第3の位相差データσが求められる。
【0131】このようにして求められた第1、第2、第
3の位相差データσ,σ,σと、1回目の測距時
点と2回目の測距時点との時間T10と2回目の測距時
点と3回目の測距時点との時間T20との合計5種のデ
ータに基づき動体予測を加味したレンズ駆動量Δが演算
によって求められる。
【0132】次に、ステップS44において、撮影レン
ズのフォーカス駆動リングの駆動を開始し、次のステッ
プS45で上述のステップS43Aで求められたレンズ
駆動量Δだけ駆動されているか否かの判定がなされ、N
Oである場合にはステップS44に戻され引続きレンズ
駆動が行われ、YESである場合には一連の測距、演
算、レンズ駆動のシーケンスが完了しステップS46に
おいてシャッタレリーズの開始が許容されシャッタ釦を
半押し状態から1段深く押し込むことによって合焦状態
にされた状態で適宜な露光が与えられるのである。
【0133】さて、上述のステップS1(図6)でNO
と判定、即ち、通常モードであると判定されたときに
は、ステップS9に示すように動体予測を加味しない測
距を実行することになる。
【0134】このステップS9は、ステップS2〜S
5,S7,S8に準じた動作をするもので、その差異は
ステップS4,S7で行われる第1および第2の予測演
算から予測機能を除いたものである。
【0135】即ち、ステップS9で行われる第1の演算
は、図7に示すステップS10からステップS20まで
を上述同様に実行させ、次に図10に示すステップS4
2からステップS46までに準じて位相差データを算出
しレンズ駆動量の演算を行い、レンズ駆動を行い、合焦
状態にされた状態でシャッタレリーズが許容されるよう
になる。
【0136】従って、本実施例においては、各回におけ
るデータを算出するに先立って行われる画素データの取
出しを、1回目に第1ないし第3の画素データを取出
し、2回目に第2の画素データの一部を取出し、3回目
に第1ないし第3の画素データを取出し、且つ、位相差
データを算出するに際し、1回目に得られた、光軸を境
にした2つの領域のデータから第1の位相差データを求
め、2回目に得られた、光軸を含む領域と光軸を含まな
い領域のデータから第2の位相差データを求め、3回目
に得られた光軸を含む領域と光軸を含まない領域のデー
タから第3の位相差データを求めているために、画素デ
ータの取出し時間を短縮できると共に撮影レンズ駆動量
を演算するに要する時間を短縮することができる。
【0137】また、本実施例は、CCDにおける積分終
了の時点をモニター部への受光量に応じて制御している
ので、被写体輝度による検出精度の低下がなくなる。
【0138】さらに、ファインダレンズ15cでなるフ
ァインダ光学系で形成される観察画面中に有する測距領
域は、観察画面に対して不変なものであるので、実際に
測距されている部分が正確に認識でき撮影意図に反した
部分にピントが合ってしまうことが無くなる。換言すれ
ば、ファインダによる観察画面と測距領域との間のパラ
ラックスが無いということである。
【0139】また、本実施例においては、受光レンズ1
5a,15bによる第1および第2の変換光学系がファ
インダレンズ15cによるファインダ光学系とは別個に
設けられているために、換言すれば、基線長が大きくな
っているために測距精度が向上できる利点があり、当然
のことながら受光レンズ15a,15bによる第1およ
び第2の変換光学系の代りにファインダレンズ15cを
透過する光束の一部を適宜の手段で分岐することによっ
て第1および第2の変換光学系を形成してもよい。
【0140】さらに、本実施例においては、適正絞り値
がしきい絞り値より小である場合には、被写界深度が浅
いために高精度の測距が必要とされるため、第1の演算
手段を用いて合焦駆動させ、適正絞り値がしきい絞り値
より大である場合には、被写界深度が深いために低精度
の測距で充分であるために第2の演算手段を用いて合焦
駆動させている。従って、総合的な信号処理時間を短縮
させることができる。
【0141】具体的には、第2の演算手段を用いる場合
には、並列データが格納されているシフトレジスタにお
けるシフト動作が、第1、第2、第3の画素数(N
+N)のうちの第1、第3の画素数(N
)のみで良いので、画素数Nに対応するシフト動
作時間が短縮されるのである。
【0142】今まで説明した実施例は、第1ないし第3
列のデータを得るための電荷蓄積(積分)を行う期間を
2回に亘って設定し、それぞれの回のデータに基づいて
レンズ駆動量Δを求め、この駆動量だけレンズ駆動して
合焦状態にしているが、先ず1回目に第1ないし第3列
のデータを得たときにピントずれ量を求め、このずれ量
に対応してレンズ駆動を行い合焦点に近づけた後に、2
回目ないし3回目の電荷蓄積を行い第1列ないし第3列
のデータに基づいて再びレンズ駆動を行い最終的な合焦
点に駆動するようにしても良い。
【0143】この具体例を、図13ないし図18を用い
て説明する。
【0144】ステップS3(図6参照)で「適正絞り値
<しきい絞り値?」と判定された場合には、前述実施例
と同様にして測距領域に測距すべき被写体を位置させた
後に、シャッタ釦の半押し等によって自動合焦動作のシ
ーケンスが開始されると、図13に示す一連のステップ
中におけるステップS51においてCCDのイニシャラ
イズ、即ち、シフトレジスタ36に残留しているデータ
が全てはき出されてクリア状態にされる。
【0145】これに引き続いてステップS52におい
て、タイマーが起動すると共にステップS53において
第1、第2、第3のリセットパルスφr1,φr,φ
が図18に示すようにHレベルに立上り、第1、第
2、第3のリセット部30,32,34を介して第1、
第2および第3の光電変換部17、18および19にお
ける各光電変換素子の残留電荷がクリアされる。
【0146】すると、ステップS54において、第1、
第2、第3のリセットパルスφr,φr,φr
Lレベルへの立下りによって第1〜第3の光電変換部1
7〜19における積分が開始され、上述の3つの光束の
それぞれの光強度分布によって第1〜第3の光電変換部
17〜19の各光電変換素子の電荷蓄積が行われる。
【0147】しかる後、ステップS55においてモニタ
部40の出力電圧Vagcと基準電圧Vrefとの比較
がなされ、出力電圧Vagcが基準電圧Vrefを下回
った時点でステップS56に移行し、第1、第2、第3
のシフトパルスφt,φt,φtがHレベルに立
上げられる。
【0148】すると、ステップS57に移行し、シフト
カウンタがN=1にセットされ、次のステップS58に
移行する。
【0149】ステップS58においては、シフトパルス
φがHレベルに立上げられ、反対にシフトパルスφ
がLレベルに立下げられる。すると、第1〜第3の光電
変換部17〜19の各素子に蓄積されている画素データ
が1画素分だけシフトレジスタ36から出力Voutと
して出力され、この出力VoutがA/D変換され、R
AMに1画素のデータとして格納される。
【0150】このような格納動作は、第1の光電変換部
17における画素数Nと第2の光電変換部18におけ
る画素数Nと第3の光電変換部19における画素数N
との3種の数を加えた数(N+N+N)になる
まで繰返し行われる。
【0151】そして、このステップS58によって行わ
れる1画素分のデータ格納が行われる毎にステップS5
9においてN≧N+N+Nの判定がなされ、NO
である場合には、ステップS60に移行し、N=N+1
のようにインクリメントされる。 そして、ステップS
59においてYES、即ち総画素数のデータがシフトレ
ジスタ36から出力され、図13に示す一連のステップ
で1回目のデータの取出しが完了し1回目のレンズ駆動
を行わせる図14に示す一連のステップが開始する。
【0152】図14において、ステップS61では、上
述のステップS58において求められ、かつRAMに格
納された画素データ、即ち、第1列のデータAと第2
列のデータBとから第1の位相差データσが求めら
れる。
【0153】このようにして求められた第1の位相差デ
ータσに基づき次のステップS62でレンズ駆動量Δ
1が求められ、次のステップS63でレンズが駆動され
る。また、ステップS64でレンズ駆動が完了したか否
かの判定がなされ、NOである場合には、ステップS6
3に戻され引続きレンズ駆動が行われ、YESである場
合には、次のステップS65に移行する。
【0154】このステップS65において、STパルス
がHレベルに立上げられ、CCDのイニシャライズが上
述のステップS51と同様に行われ、次のステップS6
6で測距の開始時点からレンズ駆動の完了時点までの時
間T′を計測し、これを次のステップS67でRAM
に格納すると共に上述のステップS61で求められた位
相差データσをRAMに格納し、1回目のレンズ駆動
を行う、図14に示す一連のステップが終了し、次段の
ステップ、即ち2回目のレンズ駆動を行わせるための図
15に示す一連のステップが開始する。
【0155】図15において、ステップS68でタイマ
ーのリセットがされると共に起動される。次にステップ
S69において、第1および第3のリセットパルスφr
およびφrが図18に示すようにHレベルに立上
り、第1および第3のリセット部30および34を介し
て第1および第3の光電変換部17および19における
各光電変換素子における残留電荷がクリアされる。
【0156】すると、ステップS70において、第1お
よび第3のリセットパルスφrおよびφrのLレベ
ルへの立下りによって第1および第3の光電変換部17
および19における積分が開始され、上述の第1および
第3の光束のそれぞれの光強度分布によって、第1およ
び第3の光電変換部17および19の各光電変換素子の
電荷蓄積が行われる。
【0157】しかる後、ステップS71において、モニ
タ部40の出力電圧Vagcと基準電圧Vrefとの比
較がなされ、出力電圧Vagcが基準電圧Vrefを下
回った時点でステップS72に移行し、第1および第3
のシフトパルスφtおよびφtがHレベルに立上げ
られる。
【0158】すると第1および第3のシフト部31およ
び35を介して第1および第3のシフトパルスφt
よびφtがHレベルに立上げられ、ステップS73に
移行し、シフトカウンタがN=1にセットされ、次のス
テップS74に移行する。
【0159】ステップS74においては、シフトパルス
φがHレベルに立上げられ、シフトパルスφがLレ
ベルに立下げられる。すると第1および第3の光電変換
部17および19の各素子に蓄積されている画素データ
が1画素分だけシフトレジスタ36から出力Voutと
して出力され、この出力がA/D変換された上、RAM
に1画素のデータとして格納される。
【0160】このような格納動作は、第3の光電変換部
19の画素数Nになるまで繰返し行われる。即ち、ス
テップS74によって行われる1画素分のデータ格納が
行われる毎にステップS75において「N≧N?」の
判定がなされ、NOである場合にはステップS76に移
行し、N=N+1のようにインクリメントされる。
【0161】そして、ステップS75においてYES、
即ち第3の画素数Nのデータがシフトレジスタ36か
ら出力されると、2回目のデータの取出しが行われ、図
15に示す一連のステップが終了し、3回目のデータ取
出しが、図16に示す一連のステップが開始しステップ
S77に移行する。
【0162】ステップS77でSTパルスがHレベルに
立上げられ、モニタ部40が所定レベルまで充電されて
スタンバイ状態にされる。
【0163】次のステップS78では、上述の2回目の
データ取出しの開始時点(リセットパルスφr,φr
におけるLレベルへの立下り時点)から3回目のデー
タ取出しの開始時点(リセットパルスφr,φr
おけるHレベルの立上り時点)までの時間T′を、上
述のステップS68によって起動されているタイマーに
よって測定し、この時間T′のデータを次のステップ
S79でRAMに格納し、ステップS80でタイマーを
リセットすると同時にスタートさせる。
【0164】ステップS80によるタイマーのスタート
と同時にステップS81に移行し第2および第3のリセ
ットパルスφrおよびφrがHレベルに立上げられ
る。すると、ステップS82において、第2および第3
の光電変換部18および19とモニタ部40の各光電変
換素子の電荷蓄積が開始する。
【0165】しかる後、ステップS83においてモニタ
部40の出力電圧Vagcと基準電圧Vrefとの比較
がなされ、出力電圧Vagcが基準電圧Vrefを下回
った時点でステップS84に移行し、第2および第3の
シフトパルスφtおよびφtがHレベルに立上げら
れ、図16に示す一連のステップが完了し、図17に示
す一連のステップが開始する。
【0166】図17において、ステップS85で、シフ
トカウンタがN=1にセットされ、次のステップS86
に移行する。
【0167】ステップS86においては、シフトパルス
φがHレベルに立上げられ、シフトパルスφがLレ
ベルに立下げられる。
【0168】すると第2および第3の光電変換部18お
よび19の各素子に蓄積されている画素データが1クロ
ック分(1画素分)だけシフトレジスタ36から出力V
outとして出力され、この出力がA/D変換されてR
AMに1画素のデータとして格納される。
【0169】このような格納動作は、第2の光電変換部
18における画素のうちの(N−N)個のシフト
と、2回目および3回目に得られたデータCおよびC
のシフトと、3回目に得られたデータBのシフトが
完了するまで行われる。
【0170】即ち、ステップS86によって行われる1
画素分のデータ格納が行われる毎にステップS87にお
いてN≧N+N+Nの判定がなされ、NOである
場合にはステップS88に移行しN=N+1にインクリ
メントされる。そして、ステップS87においてYE
S、即ち総てのデータが格納されると次のステップS8
9に移行する。
【0171】ステップS89では、上述のステップS8
6で格納されたデータA,Cから第2の位相差デー
タσを求め、データC,Bから第3の位相差デー
タσを求める。
【0172】そして、次のステップS90では、上述の
ステップS80で、スタートしたタイマーの経過時間に
シャッタレリーズのタイミング時間、即ち、ステップS
89の完了時点から演算、ミラーアップ、絞り込み等に
必要な時間Tを加えた時間T′を求め、次のステッ
プS91に移行する。
【0173】ステップS91では、上述のステップS6
1で求められた第1の位相差データσとステップS8
9で求められた第2および第3の位相差データσおよ
びσとステップS66で求められた時間T′と、ス
テップS78で求められた時間T′とステップS90
で求められた時間T′との計6種のデータに基づいて
レンズ予測駆動量Δを求める。
【0174】この予測駆動量Δは、例えば、フォーカス
駆動リングの回転に連動するフォトインタラプタの駆動
パルス数に対応して設定され、このパルス数に応じてス
テップS92でレンズ駆動が行われ、ステップS93で
設定パルス数に達したか否か、言い換えれば、減算カウ
ンタの減算値が0であるか否かの判定がなされ、YES
である場合には、レンズ駆動が完了したとして次のステ
ップS94に移行し、シャッタレリーズが許容されシヤ
ッタ釦を半押し状態から1段深く押込むことによって適
宜な露光が与えられる。
【0175】一方、図6に示すステップS3で「適正絞
り値>しきい絞り値」と判定されたときには、ステップ
S7に移行し、第2の予測演算が次のようにして行われ
る。
【0176】即ち、図13に示すステップS51からス
テップS55までが上述説明した第1の予測演算の場合
と同様にして実行され、ステップS55でYES、即ち
Vagc≦VrefのときにはステップS56からステ
ップS60が実行されず、ステップS56A,S57
A,S58A,S59A,S60Aが実行されるのであ
る。ステップS56Aにおいて、第1、第3のシフトパ
ルスφt,φtがHレベルに立上げられる。
【0177】すると、ステップS57Aに移行し、シフ
トカウンタがN=1にセットされ、次のステップS58
Aに移行する。
【0178】ステップS58Aにおいては、シフトパル
スφがHレベルに立上げられ、反対にシフトパルスφ
がLレベルに立下げられる。すると、第1、第3の光
電変換部17,19の各素子に蓄積されている画素デー
タが1画素分だけシフトレジスタ36から出力Vout
として出力され、この出力VoutがA/D変換され、
RAMに1画素のデータとして格納される。
【0179】このような格納動作は、第1の光電変換部
17における画素数Nと第3の光電変換部19におけ
る画素数Nとの2種の数を加えた数(N+N)に
なるまで繰返し行われる。
【0180】そして、このステップS58Aによって行
われる1画素分のデータ格納が行われる毎にステップS
59Aにおいて、N≧N+Nの判定がなされ、NO
である場合には、ステップS60Aに移行し、インクリ
メントされる。
【0181】そして、ステップS59AにおいてYE
S、即ち総画素数のデータシフトレジスタ36から出力
され、図13に示す一連のステップで1回目のデータの
取出しが完了し、1回目のレンズ駆動を行わせる図14
に示すと同様のステップが開始し、上述と同様にしてレ
ンズ駆動が行われ、合焦状態にされる。
【0182】他方、図6に示すステップS1でNO、即
ち、通常モードであると判定されたときは、上述実施例
で説明したステップS9と同様のものが実行されること
になる。
【0183】なお、本実施例における一連の自動合焦シ
ーケンスの内のステップS66(図14参照)、ステッ
プS78(図16参照)、ステップS90(図17参
照)のそれぞれに有する時間T′,T′,T
は、それぞれが固定的な値ではなく、タイマー回路から
の読取り値であるが、多数の被写体の実写データに基づ
いて経験的に決定された値としても良い。この場合に
は、図14、図16、図17に示すフローチャートの一
部を破線で示すようなフローに置き換えることで達成さ
れる。
【0184】即ち、実線で示すステップS66、S67
を破線で示すステップS66′,S67′に置き換え、
同様にして2つのステップS78,S79をステップS
78′に置き換え、またステップS90をステップS9
0′に置き換えるのであり、他の部分については上述の
説明と同様の動作を行うものである。
【0185】従って、ステップS65で各光電変換部1
7〜19の初期化がなされた後にステップS66′で現
在時間が時間T′に達したか否かが判定されYESの
場合には上述のステップS61で求められた位相差デー
タσがRAMに格納され、以下の動作はステップS7
7までが前述と同様である。
【0186】そして、ステップS77においてSTパル
スがHレベルに立上げられ、次にステップS78′で現
在時間が時間T′に達しているか否かの判定がなさ
れ、YESである場合には、ステップS80に移行し、
タイマーのリセットがなされると同時にスタートする。
【0187】以下の動作は、ステップS89までは上述
同様でありステップS89で位相差データσ,σ
算出されると、次のステップS90′で現在時間Tが時
間T′に達したか否かが判定され、YESである場合
には次のステップS91に移行しレンズ駆動量の演算が
行われ以下の動作は上述と同様である。
【0188】本実施例においては、最終的に合焦駆動さ
せるに際し、1回目の測距によってとりあえず撮影レン
ズを合焦点に駆動し、2,3回目の測距によって再び撮
影レンズを駆動させているためにトータルの合焦駆動時
間を短縮化することができる。
【0189】また、適正絞り値<しきい絞り値のときに
は、各回におけるデータを算出するに先立って行われる
画素データの取出しを、1回目に第1ないし第3の画素
データを取出し、2回目に第2の画素データの一部を取
出し、3回目に第2の画素データの残りと第1および第
3の画素データを取出しているので画素データ取出し時
間を短縮できるという利点がある。
【0190】さらに、「適正絞り値>しきい絞り値」の
ときには第1および第3の画素データのみに基づいて合
焦駆動量を求めているためにデータ取出し時間を短縮で
きる。
【0191】また、ファインダによる観察画面と測距領
域との間のパララックスが無いために撮影意図に反した
部分にピントが合わされてしまうことが無い。
【0192】尚、本発明は、上述した実施例のみに限定
されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種
々の変形実施が可能である。
【0193】例えば、上述の各実施例においては、適正
絞り値がしきい絞り値より小なるときに実行される第1
の演算手段による位相差データの算出が、1回目には第
1および第2列の出力データAおよびBを用いて行
われ、2回目には第1および第3列の出力データA
よびCを用いて行われ、3回目には第2および第3列
の出力データBおよびCを用いて行われているが、
各回の出力データをすべて第1列の出力データAと第2
列の出力データBとするようにしても良い。
【0194】一方、適正絞り値がしきい絞り値より大な
るときに実行される第2の演算手段による位相差データ
の算出が、各回において第1列の出力データAと第3列
のデータCを用いて行われているが、そのうちの少なく
とも1つを第1列の出力データAと第2列の出力データ
Bとしても良い。
【0195】要は、第1の演算手段における総合的な測
距精度が精確であり、第2の演算手段における総合的な
測距精度がラフであり、かつ第1の演算手段と第2の演
算手段のそれぞれにおける処理時間を比べたときに第2
の演算手段の処理時間の方が短くなっていれば良いとい
うことである。
【0196】さらに、上述の各実施例におけるしきい絞
り値のセットは、撮影レンズの焦点距離等によって決定
される一義的なものとしても良いし、被写体距離に応じ
て被写界深度が変化することに対応させて可変させるよ
うにしても良い。
【0197】また、撮影レンズが、ズームレンズの場合
に焦点距離の変化に対応してしきい絞り値のセットを可
変するようにしても良いし、被写体距離を加味する機能
を追加しても良い。
【0198】また、上述のシフトレジスタ36からの出
力取出しは、精確な測距が必要とされる場合(第1の演
算手段を用いる場合)には、第1、第3、第2の光電変
換手段の順に出力を取出し、ラフな測距が必要とされる
場合(第2の演算手段を用いる場合)には、第1、第3
の光電変換手段の順に出力を取出し、かつ第2の光電変
換手段の出力は、シフトレジスタに並列的に転送させ
ず、検出が行われる毎に電荷クリアをするようにしても
良い。
【0199】上述した実施例の測距光学系は、第3の変
換光学系にファインダの観察画面光軸を含んだ領域の光
束を導入するように構成したものであるが、図19に示
すように、撮影レンズ光軸の透過光を、第1、第2およ
び第3の変換光学系に導入するように構成することもで
きる。
【0200】すなわち、図19に示す光路図は、本発明
の他の実施例の基本構成を示すもので、撮影レンズ1の
後方に位置されるフィルム(図示せず)面と等価な部位
に位置する予定結像面3の後方に第1〜第3の変換光学
系が配置されている。
【0201】即ち、予定結像面3に生じる被写体像を集
束させるコンデンサレンズ4が配置され、このコンデン
サレンズ4の後方には、被写体光束の光軸Oを境にして
互いに対称な2つの領域の光束のそれぞれを透過する第
1の孔14a、第2の孔14bと、被写体光束の光軸O
を含む領域の光束を透過する第3の孔14cとを有する
マスク14が配置されている。
【0202】このマスク14の第1、第2、第3の孔、
14a,14b,14cのそれぞれの後方には、第1、
第2、第3の再結像レンズ15a,15b,15cが配
置され、この再結像レンズ15a,15b,15cの後
方には、光電変換部16が配置され、この光電変換部1
6には、信号処理回路23が接続されている。
【0203】ここで、マスク14の第1の孔14aと第
1の再結像レンズ15aを、被写体の光軸方向の変位を
光軸に直交した面上での変位に変換する機能を有するこ
とから、第1の変換光学系と称し、第2の孔14bと第
2の再結像レンズ15bを同様に第2の変換光学系と称
する。
【0204】一方、第3の孔14cと第3の再結像レン
ズ15cは、被写体の光軸方向の変位に対して光軸に直
交した面上で変位せず、これを第3の変換光学系と称す
ることとする。
【0205】上述の光電変換部16は、CCDで形成さ
れ、第1、第2、第3の光電変換手段としての第1、第
2、第3、の光電変換部17,18,19を有してい
る。この第1の光電変換部17は、第1の孔14aを透
過し第1の再結像レンズ15aで集束された光束を受け
るもので、また第2の光電変換部18は、第2の孔14
bを透過し第2の再結像レンズ15bで集束された光束
を受けるもので、さらに第3の光電変換部19は、第3
の孔14cを透過し第3の再結像レンズ15cで集束さ
れた光束を受けるものである。このような光電変換部1
6の出力は、信号処理回路23に供給されるようになっ
ている。
【0206】このように構成した場合には、撮影領域と
ファインダ観察領域のずれが生じないのはもとより、測
距領域がファインダによりパララックスのない状態で確
認できるので、所望の被写体に確実に合焦させることが
できる。
【0207】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、画素デー
タを検出するに際し、被写体光束の光軸を境にして対称
な2つの領域の2つの光束と、光軸を含む領域の光束と
の3つの光束のそれぞれを検出し、これらのデータを基
に位相差データを求めて最終的なレンズ駆動を行ってい
るので、トータルの時間が短縮化される。
【0208】しかも、適正絞り値の大小に応じて測距演
算を高精度なものと低精度なものの2種を備え、適正絞
り値がしきい絞り値より大のときには深度が深くなるた
めに低精度のものを用い、小のときには深度が浅くなる
ために高精度のものを用いるように構成したので、実質
的な測距精度を何ら損うことなうこと無しに処理時間を
短縮し得る自動測距装置を提供することができる。
【0209】また、このような利点は、合焦精度を向上
させるために多数回の測距を行う場合や動体予測機能を
有させるために複数回の測距を行う場合に特に有効とな
る。
【0210】また、本発明によれば、移動する被写体を
合焦させるための動体予測機能を備えたもの、さらに
は、この動体予測測距モードと動体予測機能を有さない
通常測距モードとを備えそのいずれのモードにも選択で
きるように構成されたものにも適用して上記の効果を奏
し得る自動合焦装置を提供することができる。
【0211】さらに、本発明によれば、上述の効果をす
べて有すると共にファインダ光学系によって形成される
観察画面の一部を測距光学系に導入しているために、観
察画面と測距領域との間のパララックが生ぜず、撮影意
図を完全に生かせる測距を行い得る自動合焦装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る自動合焦装置の概略構
成を示す斜視図である。
【図2】図1中に示される光学系の構成を示す平面図で
ある。
【図3】図1中に示される光学系の構成を示す側面図で
ある。
【図4】図1中に示される光学系の構成を示す正面図で
ある。
【図5】図1中に示される光電変換部の電気回路を示す
回路図である。
【図6】図1中に示す構成に基づく実施例および他の実
施例の動作を説明するための基本フローチャートであ
る。
【図7】図6中に示される処理ステップの一部を図1に
示す構成に基づく一実施例に対応して詳細に示すフロー
チャートである。
【図8】図6中に示される処理ステップの一部を図1に
示す構成に基づく一実施例に対応して詳細に示すフロー
チャートである。
【図9】図6中に示される処理ステップの一部を図1に
示す構成に基づく一実施例に対応して詳細に示すフロー
チャートである。
【図10】図6中に示される処理ステップの一部を図1
に示す構成に基づく一実施例に対応して詳細に示すフロ
ーチャートである。
【図11】図1中に示す一実施例の構成に基づく実施例
の動作を説明するための波形図である。
【図12】図5中に示されるシフトレジスタのデータ転
送と出力シフトを説明するための模式図である。
【図13】図6中に示される処理ステップの一部を図1
に示す構成に基づく他の実施例に対応して詳細に示すフ
ローチャートである。
【図14】図6中に示される処理ステップの一部を図1
に示す構成に基づく他の実施例に対応して詳細に示すフ
ローチャートである。
【図15】図6中に示される処理ステップの一部を図1
に示す構成に基づく他の実施例に対応して詳細に示すフ
ローチャートである。
【図16】図6中に示される処理ステップの一部を図1
に示す構成に基づく他の実施例に対応して詳細に示すフ
ローチャートである。
【図17】図6中に示される処理ステップの一部を図1
に示す構成に基づく他の実施例に対応して詳細に示すフ
ローチャートである。
【図18】図1中に示す構成に基づく他の実施例の動作
を説明するための波形図である。
【図19】本発明の更に他の実施例における要部を示す
概略構成図である。
【図20】従来の合焦状態検出装置の一例を示す光路図
である。
【符号の説明】
1 撮影レンズ 3 予定結像面 4 コンデンサレンズ 8a,8b,9a,9b,11 ミラー 8c ハーフミラー 10 補正レンズ 12,13 ファインダレンズ 14 マスク 14a,14b,14c 第1、第2、第3の孔 15a,15b,15c 第1、第2、第3のレンズ 16 光電変換部 17 第1の光電変換部 18 第2の光電変換部 19 第3の光電変換部 20 露光演算手段 21 設定回路 22 比較手段 23 信号処理回路 23a モード制御手段 23b 並列/直列変換手段 23c 第1の演算手段 23d 第2の演算手段 24 モードスイッチ 25 合焦演算手段 26 駆動手段 30,32,34 リセット部 31,33,35,37,38 シフト部 36 シフトレジスタ 39 制御回路 40 モニタ部 P1,P2,P3 光束
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 7811−2K G03B 3/00 A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体の光軸方向の変位を光軸に直交し
    た面上での変位にそれぞれ変換する第1および第2の変
    換光学系と、被写体の光軸方向の変位に対して光軸に直
    交した面上で変位しないように構成された第3の変換光
    学系と、上記第1および第2の変換光学系によって形成
    される2つの光束の光強度分布に対応した並列信号でな
    る第1および第2の電気信号を得る第1および第2の光
    電変換手段と、これら第1および第2の光電変換手段の
    中間位置に配置され上記第3の変換光学系によって形成
    される光束の光強度分布に対応した並列信号でなる第3
    の電気信号を得る第3の光電変換手段と、並列信号でな
    る上記第1、第2および第3の電気信号を第1、第3、
    第2の順に出力される直列信号でなる第1、第3および
    第2の出力データに変換する第1の並列/直列変換手段
    と、並列信号でなる上記第1および第3の電気信号を第
    1、第3の順に出力される直列信号でなる第1および第
    3の出力データに変換する第2の並列/直列変換手段
    と、上記第1の並列/直列変換手段によって得られる第
    1および第2の出力データの相関に基づいて被写体像の
    焦点状態に対応した合焦データを得る第1の演算手段
    と、上記第2の並列/直列変換手段によって得られる第
    1および第3の出力データの相関に基づいて被写体像の
    焦点状態に対応した合焦データを得る第2の演算手段
    と、被写体輝度を測光し適正絞り値を求める露光演算手
    段と、この露光演算手段で得られた適正絞り値と予め設
    定されたしきい絞り値とを比較する比較手段と、上記比
    較手段で適正絞り値がしきい絞り値より小さいと判定さ
    れたときには上記第1の並列/直列変換手段と上記第1
    の演算手段を作動させ、一方、上記比較手段で適正絞り
    値がしきい絞り値より大きいと判定されたときには上記
    第2の並列/直列変換手段と上記第2の演算手段を作動
    させるように制御する切換制御手段と、上記切換制御手
    段によって選択的に作動される第1または第2の演算手
    段によって得られた合焦データに基づいて合焦駆動デー
    タを得る合焦演算手段と、上記合焦演算手段で得られた
    合焦駆動データに基づいて撮影光学系を合焦駆動する駆
    動手段と、を具備することを特徴とする自動合焦装置。
  2. 【請求項2】 被写体の光軸方向の変位を、光軸に直交
    した面上での変位にそれぞれ変換する第1および第2の
    変換光学系と、被写体の光軸方向の変位に対して光軸に
    直交した面上で変位しないように構成された第3の変換
    光学系と、上記第1および第2の変換光学系によって形
    成される2つの光束の光強度分布に対応した並列信号で
    なる第1および第2の電気信号を複数時点にわたって得
    る第1および第2の光電変換手段と、これら第1および
    第2の光電変換手段の中間位置に配置され上記第3の変
    換光学系によって形成される光束の光強度分布に対応し
    た並列信号でなる第3の電気信号を複数時点にわたって
    得る第3の光電変換手段と、並列信号でなる上記第1、
    第2および第3の電気信号を第1、第3、第2の順に出
    力される直列信号でなる第1、第3および第2の出力デ
    ータに変換する第1の並列/直列変換手段と、並列信号
    でなる上記第1および第3の電気信号を第1、第3の順
    に出力される直列信号でなる第1および第3の出力デー
    タに変換する第2の並列/直列変換手段と、上記第1の
    並列/直列変換手段によって複数時点にわたって得られ
    る第1および第2の出力データの相関に基づいて所定時
    間の後の被写体像の焦点状態に対応した予測データを得
    る第1の予測演算手段と、上記第2の並列/直列変換手
    段によって複数時点にわたって得られる第1および第3
    の出力データの相関に基づいて所定時間の後の被写体像
    の焦点状態に対応した予測データを得る第2の予測演算
    手段と、被写体輝度を測光し適正絞り値を求める露光演
    算手段と、この露光演算手段で得られた適正絞り値と予
    め設定されたしきい絞り値とを比較する比較手段と、こ
    の比較手段で適正絞り値がしきい絞り値より小さいと判
    定されたときには上記第1の並列/直列変換手段と上記
    第1の予測演算手段を作動させ、上記比較手段で適正絞
    り値がしきい絞り値より大きいと判定されたときには上
    記第2の並列/直列変換手段と上記第2の予測演算手段
    を作動させるように制御する切換制御手段と、この切換
    制御手段によって選択的に作動される第1または第2の
    予測演算手段によって得られた予測データに基づいて合
    焦駆動データを得る合焦演算手段と、上記合焦演算手段
    で得られた合焦駆動データに基づいて撮影光学系を合焦
    駆動する駆動手段と、を具備することを特徴とする自動
    合焦装置。
  3. 【請求項3】 被写体の光軸方向の変位を光軸に直交し
    た面上での変位にそれぞれ変換する第1および第2の変
    換光学系と、被写体の光軸方向の変位に対して光軸に直
    交した面上で変位しないように構成された第3の変換光
    学系と、上記第1および第2の変換光学系によって形成
    される2つの光束の光強度分布に対応した並列信号でな
    る第1および第2の電気信号を複数時点にわたって得る
    第1および第2の光電変換手段と、これら第1および第
    2の光電変換手段の中間位置に配置され上記第3の変換
    光学系によって形成される光束の光強度分布に対応した
    並列信号でなる第3の電気信号を複数時点にわたって得
    る第3の光電変換手段と、並列信号でなる上記第1、第
    2および第3の電気信号を第1、第3、第2の順に出力
    される直列信号でなる第1、第3および第2の出力デー
    タに変換する第1の並列/直列変換手段と、並列信号で
    なる上記第1および第3の電気信号を第1、第3の順に
    出力される直列信号でなる第1および第3の出力データ
    に変換する第2の並列/直列変換手段と、上記第1の並
    列/直列変換手段によって得られる第1、第3および第
    2の出力データの相関に基づいて被写体像の焦点状態に
    対応した合焦データを得る第1の演算手段と、上記第2
    の並列/直列変換手段によって得られる第1および第3
    の出力データの相関に基づいて被写体像の焦点状態に対
    応した合焦データを得る第2の演算手段と、上記第1の
    並列/直列変換手段によって複数時点にわたって得られ
    る第1および第2の出力データの相関に基づいて所定時
    間の後の被写体像の焦点状態に対応した予測データを得
    る第1の予測演算手段と、上記第2の並列/直列変換手
    段によって複数時点にわたって得られる第1および第3
    の出力データの相関に基づいて所定時間の後の被写体像
    の焦点状態に対応した予測データを得る第2の予測演算
    手段と、被写体輝度を測光し適正絞り値を求める露光演
    算手段と、この露光演算手段で得られた適正絞り値と予
    め設定されたしきい絞り値とを比較する比較手段と、こ
    の比較手段で適正絞り値がしきい絞り値より小さいと判
    定されたときには上記第1の並列/直列変換手段と上記
    第1の演算手段または上記第1の予測演算手段を作動さ
    せ、上記比較手段で適正絞り値がしきい絞り値より大き
    いと判定されたときには上記第2の並列/直列変換手段
    と上記第2の演算手段または上記第2の予測演算手段を
    作動させるように制御する切換制御手段と、動体予測モ
    ードであるか否かを指定するモードスイッチと、上記モ
    ードスイッチで動体予測モードであると指定されたとき
    に第1または第2の予測演算手段と第1または第2の並
    列/直列変換手段を作動させ、動体予測モードでないと
    指定されたときに第1または第2の演算手段と第1また
    は第2の並列/直列変換手段を作動させるように制御す
    るモード制御手段と、上記切換制御手段によって選択的
    に作動される第1または第2の予測演算手段によって得
    られた予測データに基づいて合焦駆動データを得る合焦
    演算手段と、上記合焦演算手段で得られた合焦駆動デー
    タに基づいて撮影光学系を合焦駆動する駆動手段と、を
    具備することを特徴とする自動合焦装置。
  4. 【請求項4】 撮影画面に対応する観察画面を形成する
    と共に、上記第3の変換光学系に観察画面光軸を含んだ
    領域の光束を導入するファインダ光学系を具備すること
    を特徴とする請求項1または請求項2または請求項3に
    記載の自動合焦装置。
JP20372991A 1991-07-19 1991-07-19 自動合焦装置 Pending JPH0527158A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013054261A (ja) * 2011-09-06 2013-03-21 Nikon Corp 焦点検出装置および撮像装置
JP2013057839A (ja) * 2011-09-09 2013-03-28 Nikon Corp 焦点検出装置および撮像装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013054261A (ja) * 2011-09-06 2013-03-21 Nikon Corp 焦点検出装置および撮像装置
JP2013057839A (ja) * 2011-09-09 2013-03-28 Nikon Corp 焦点検出装置および撮像装置

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