JPH052702B2 - - Google Patents

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JPH052702B2
JPH052702B2 JP23031284A JP23031284A JPH052702B2 JP H052702 B2 JPH052702 B2 JP H052702B2 JP 23031284 A JP23031284 A JP 23031284A JP 23031284 A JP23031284 A JP 23031284A JP H052702 B2 JPH052702 B2 JP H052702B2
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JP
Japan
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coloring
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ptfe
vitreous
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Shohei Yoshida
Shigeyuki Narisawa
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明はポリテトラフルオロエチレン組成物に
関し、さらに詳しくは硝子質充填材を含有し、焼
結時の成形品内部の着色もしくは変色が防止され
たポリテトラフルオロエチレン組成物に関するも
のである。 [従来の技術] ポリテトラフルオロエチレン(以下PTFEと略
記する)は、その優れた低摩擦性、非粘着性、耐
熱性、耐薬品性等に基き、種々の用途に広く用い
られているが、軸受等の摺動部材あるいはシール
材等の分野では、その摩耗性およびクリープ性を
改善する目的で、無機質充填材を配合して使用さ
れることが多い。かかる充填材としては、金属
粉、グラフアイト、炭素繊維粉末等種々使用され
るが、PTFE本来の白さもしくは顔料によつて付
与された彩色を保持するために硝子質充填材が多
用される。 硝子質充填材含有PTFE組成物については、こ
れを焼結したときに、とくに成形品の内部に暗灰
色の着色もしくは変色が生じ、切断もしくは切削
加工時に着色もしくは変色部が露出し、成形品の
外観を著しく損なう傾向が大きい。 従来、かかる焼成時の着色もしくは変色を防止
する目的で、組成物中にシリコーンを混合する方
法が提案されている(特開昭52−82947号公報を
参照)。 [発明の解決しようとする問題点] 本発明者らの研究によれば、前記のごとき従来
のシリコーンを混合する方法においては、かなり
の着色(もしくは変色)防止効果は認められるも
ののなお、不十分であるばかりでなく、焼結品に
微細な空孔が発生し、シール材として使用すると
きにシール性が低下するという問題が生じ、さら
には組成物に存在するシリコーンが造粒等の後工
程において揮散し、機器を汚染するなどの問題が
あることが認められた。 本発明は上記のごとき問題点を解消するもので
あり、焼結品に着色もしくは変色や多孔化をもた
らさないとともに後工程において機器の汚染など
の問題を生じない組成物の提供を目的とするもの
である。 [問題点を解決するための手段] 本発明は、ポリテトラフルオロエチレンおよび
硝子質充填材を含有する組成物において、前記硝
子質充填材が一般式R4-oSi(OR′)o[式中のRお
よびR′はそれぞれ炭素数1〜6のアルキル基を、
またnは1〜4の整数を示す]で表わされる有機
ケイ素化合物と反応せしめられたものであること
を特徴とするポリテトラフルオロエチレン組成物
である。 本発明においてPTFEとしては、テトラフルオ
ロエチレンの単独重合体にとどまらず、溶融流動
性を付与するには到らない少量、例えば0.5モル
%程度以下の他の共単量体を共重合せしめて変性
したものも含まれる。かかる共単量体としては、
ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロ
エチレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテ
ル)、パーフルオロ(アルコキシアルキルビニル
エーテル)、トリフルオロエチレンあるいはパー
フルオロアルキルエチレン等が例示される。 本発明において硝子質充填材としては、硝子繊
維およびその粉砕物、硝子粉末、硝子ビーズ、あ
るいは硝子フレーク等が例示され、通常
PTFE100重量部当り3〜100重量部、特に5〜40
重量部程度の割合で使用される。 本発明においては、上記のごとき硝子質充填材
が式R4-oSi(OR′)o[式中のR,R′およびnは前
記に同じ]で表わされる有機ケイ素化合物と反応
せしめられたものであることが重要である。かか
る特定の化合物に代えて、シリコーン(ポリオル
ガノシロキサン)を使用する場合には、前記のご
とき焼結品の多孔化もしくは後処理機器の汚染の
問題を生じ、また、一般にシランカツプリング剤
等の名称で呼ばれるアミノ基、エポキシ基、ビニ
ル基等の官能基を有する有機ケイ素化合物類を使
用する場合には、成形品内部の暗灰色の着色は防
止されるものの、PTFE層全体に淡褐色ないしは
淡黄色の着色が生じ焼結品の外観が損われるの
で、いずれも不都合である。また、上記一般式に
おけるRおよびR′の炭素数が前記範囲より過大
の有機ケイ素化合物の場合には、その蒸気圧が低
いために、未反応状態で組成物中に残存する量が
増大し、これが成形時の多孔化の原因となるので
好ましくない。 本発明において、硝子質充填材と有機ケイ素化
合物との反応のさせ方は限定されず、種々の態様
が可能である。まず、硝子質充填材の状態として
は、これが単独で存在する場合に限られず、予め
PTFEと混合せしめられた状態であつてもよい。
反応温度としては、有機ケイ素化合物の環化等の
副反応の抑制の観点から60℃以下、特に10〜40℃
程度が好ましく採用される。圧力としては、操作
性の面から大気圧下に行なうことが好ましいが、
減圧下もしくは加圧下での反応も可能である。反
応時間としては5時間以上、特に15〜100時間程
度が好ましく採用可能である。有機ケイ素化合物
の使用量としては、その蒸気が硝子質充填材表面
を覆いこれと反応するに足る量が採用され、組成
物中の硝子質充填材の含量、焼結品の大きさ、焼
成条件等に応じて適宜選定されるが、通常組成物
の重量基準で0.01%以上、特に0.03〜0.5%程度が
好ましく採用される。 本発明の組成物は、PTFEおよび前記のごとき
硝子質充填材に加えて、酸化チタンのごとき種々
の無機顔料、さらには、アルミナ、ボロンナイト
ライド、窒化珪素、炭化珪素などの他の添加剤等
を適宜配合することができる。 かかる組成物は常法により混合可能であるが、
操作性の面から、ヘンシエル混合機等を使用する
乾式混合が好ましく採用される。混合に際して
は、前記と同様の理由で、温度を60℃以下、特に
10〜40℃程度に保持することが好ましい。 また、かかる組成物は、有機溶媒などの液体の
存在下に、転動型、撹拌型もしくは流動層型等の
種々の造粒機を用いるなどの方法で、直径100〜
1000μm程度の粒子に造粒することもできる。 [作用] 本発明において、特定の有機ケイ素化合物の使
用により、成形品内部の着色が防止される理由は
必ずしも明らかではないが、以下のように考える
ことができる。硝子質充填材表面に存在するナト
リウム、カルシウム、鉄等の活性成分が成形品を
焼結するための加温時に、炭素質を残留する形の
PTFEの分解反応を促進することが焼結品の変色
の原因と考えられているが、有機ケイ素化合物を
硝子質充填材と反応させることによりその表面に
存在するシラノール基との間に新たなシロキサン
結合が形成され、これが層状に硝子質充填材表面
を被覆することによつて前記のごとき成分の働き
が抑制され、炭素質の形成およびそれに基づく変
色が防止されるものと考えられる。 [実施例] つぎに、実施例および比較例により、本発明を
さらに詳しく説明する。 なお、成形品断面の着色状態および多孔化状態
の判定ならびに成形品の引張強度および伸度の測
定はそれぞれ下記の方法によつた。 被試験組成物を内径10cmの円筒形金型に所定量
充填し、圧縮速度20mm/min、保持圧力650Kg/
cm2、保持時間5分なる圧力サイクルで加圧して高
さ約10cmの予備成形体とし、これを昇降温速度70
℃/hr、最高温度370℃、最高温度保持時間4時
間なる条件下に焼結したものを半円二分割し、そ
の断面を調べる。ここで着色状態は目視により判
定し、多孔化状態は該断面に赤色浸透液(特殊塗
料製スーパーレツドチエツク浸透液)を塗布し、
30分後n−ブタノールをしみ込ませたガーゼで払
拭し、赤色部が断面積の60%以上を占める場合を
陽性、40%以下の陰性、40〜60%を中性として判
定した。 一方、引張強度および伸度は上記焼結体から厚
さ2mmのシートを切り出し、JIS K6301の3号ダ
ンベル(幅5mm有効長さ20mm)を打抜いて、これ
を試験片としてJIS K6891に準拠して測定した。 実施例 1 平均繊維長50μm、直径9μmの硝子繊維粉末
(日東紡社製PFA 001)20Kgをヘンシエル混合機
に入れ、その上からメチルトリメトキシシラン
[CH3Si(OCH33:信越化学社製KBM−13]100
gを均一に撒布した後、温度15〜25℃、撹拌翼周
速度30m/secなる条件下に2分間撹拌混合した。
両者の反応を進行させるため、さらに室温下に25
時間放置した。 上で得られたメチルトリメトキシシラン処理硝
子繊維粉末4KgとPTFE微粉末(旭フロロポリマ
ー社製フルオンG163)16Kgとをヘンシエル混合
機を用いて、温度15〜25℃、撹拌翼周速度30m/
secなる条件下に2分間、さらに同温度、周速度
60m/secなる条件下に0.5分間撹拌混合し、組成
物を得た。 かくして得られた組成物を用いて製造した成形
品は、中央部を含め全体が白色で着色が認められ
ず、また多孔化状態も陰性であつた。また成形品
の引張強度および伸度はそれぞれ2.50Kg/mm2
315%であつた。 比較例 1 硝子繊維粉末として、メチルトリメトキシシラ
ン処理を施さない、未処理のものをそのまま使用
する以外は実施例1と同様にして組成物を得た。 かくして得られた組成物を用いて製造した成形
品は、中央部が黒色に着色していた。なお、多孔
化状態は陰性であり、また引張強度、伸度はそれ
ぞれ2.58Kg/PH、310%であつた。 実施例 2〜5 有機ケイ素化合物の種類を変える以外は実施例
1と同様にして4種の組成物を得た。いずれの場
合も成形品に着色が認められず、また多孔化状態
も陰性であつた。各成形品の引張強度、伸度を下
表にまとめて示す。
【表】 実施例 6 メチルトリメトキシシランの使用量を50gとす
る以外は実施例1と同様の操作を行なつた。この
場合も成形品に着色が認められず、また多孔化状
態も陰性であつた。または成形品の引張強度、伸
度はそれぞれ2.55Kg/mm2、312%であつた。 実施例 7 PTFE微粉末(実施例1に同じ)16Kg、硝子繊
維粉末(実施例1に同じ)4Kgをヘンシエル混合
機に入れ、その上からメチルトリメトキシシラン
20gを撒布し、温度15〜25℃、撹拌翼周速度30
m/secなる条件下に2分間、さらに周速度30
m/secなる条件下に0.5分間撹拌混合後、室温下
に25時間放置して組成物を得た。 かくして得られた組成物を用いた成形品には着
色が認められず、また多孔化状態も陰性であつ
た。また成形品の引張強度および伸度はそれぞれ
2.55Kg/mm2、312%であつた。 比較例 2 メチルトリメトキシシランに替えて、シリコー
ン樹脂[分子量約1600、プロピル変性モノフエニ
ルシロキサン系:ダウコーニング社製Z−6018]
20gをテトラクロロエチレンに溶かした溶液を使
用する以外は実施例7と同様の配合で、同様の撹
拌混合を行なつた。 配合物を30〜35℃で1時間放置しテトラクロロ
エチレンを揮散せしめてから、成形、焼成を行な
い、成形品を得た。 かくして得られた成形品においては、中央部の
着色は認められなかつたものの、周辺部が枠状に
淡褐色に着色せしめており、また多孔化状態も陽
性であつた。なお、成形品の引張強度、伸度はそ
れぞれ2.45Kg/mm2、307%であつた。 [発明の効果] 本発明の組成物は、着色もしくは変色や多孔化
のないPTFE成形品を与えるものであり、さらに
造粒等の後工程において機器汚染などの問題を生
じない等の効果も有する。その結果、切削シー
ト、大型複雑形状品のごとく、大型ブロツクの内
部が切削により表面に露出する成形品の製造もし
くは、パツキン・シール材のごとくバリヤ性が要
求される成形品の製造に有利に適用可能である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリテトラフルオロエチレンおよび硝子質充
    填材を含有する組成物において、前記硝子質充填
    材が一般式R4-oSi(OR′)o[式中のRおよびR′は
    それぞれ炭素数1〜6のアルキル基を、またnは
    1〜4の整数を示す]で表わされる有機ケイ素化
    合物と反応せしめられたものであることを特徴と
    するポリテトラフルオロエチレン組成物。 2 硝子質充填材と有機ケイ素化合物との反応を
    60℃以下で行う特許請求の範囲第1項記載の組成
    物。
JP23031284A 1984-11-02 1984-11-02 ポリテトラフルオロエチレン組成物 Granted JPS61108652A (ja)

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