JPH0526995A - 核磁気共鳴吸収測定用プローブコイル - Google Patents
核磁気共鳴吸収測定用プローブコイルInfo
- Publication number
- JPH0526995A JPH0526995A JP3210004A JP21000491A JPH0526995A JP H0526995 A JPH0526995 A JP H0526995A JP 3210004 A JP3210004 A JP 3210004A JP 21000491 A JP21000491 A JP 21000491A JP H0526995 A JPH0526995 A JP H0526995A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- probe coil
- piece
- conductor
- rings
- conductor piece
- Prior art date
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- Pending
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- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Magnetic Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 NMR分析装置のプローブコイルの感度領域
を明確にする。 【構成】 プローブコイルを試料容器を囲み、上下に間
をあけて配置された上下の筒状部と、これら上下の筒状
部1,2を連結する導体片3と、上方の筒状部から、上
記導体片と平行対向して延出されたリード片4とで、リ
ード片4から上方の筒状部1、導体片3、下方の筒状部
2によって、上下筒状部の間に導体ループを構成し、こ
の導体ループをプローブコイルとした。 【効果】 上下の筒状部が電磁波に対するシールドとな
り、試料容器で上下筒状部の間のあいている部分だけが
感度領域となる。
を明確にする。 【構成】 プローブコイルを試料容器を囲み、上下に間
をあけて配置された上下の筒状部と、これら上下の筒状
部1,2を連結する導体片3と、上方の筒状部から、上
記導体片と平行対向して延出されたリード片4とで、リ
ード片4から上方の筒状部1、導体片3、下方の筒状部
2によって、上下筒状部の間に導体ループを構成し、こ
の導体ループをプローブコイルとした。 【効果】 上下の筒状部が電磁波に対するシールドとな
り、試料容器で上下筒状部の間のあいている部分だけが
感度領域となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は核磁気共鳴吸収(NM
R)分析装置、特に超伝導マグネットを用いた高分解能
NMR分析装置に用いられるプローブコイルに関する。
R)分析装置、特に超伝導マグネットを用いた高分解能
NMR分析装置に用いられるプローブコイルに関する。
【0002】
【従来の技術】図2に核磁気共鳴吸収測定装置の従来の
プローブコイルを示す。プローブコイルは上下の環1,
2を一側の導体片3で接続し、上側の環1の上記導体片
3と反対側に導体片3と平行にリード片4を引出し、こ
のリード片が下側の環2の上記導体片3と反対側の側面
を近接して下方に通過するようにし、環2からはこのリ
ード片4と近接させて他のリード片5を引出して、リー
ド片4,上側環1,導体片3,下側環2,リード片5と
云う経路によって感度領域Kを囲む導体ループを形成
し、このループをプローブコイルとしている。このプロ
ーブコイルに対して、上下の環1,2の中心線に沿って
試料セルSが挿入され、その軸方向に超伝導マグネット
による静磁場Hoを印加し、試料が共鳴吸収に伴って放
射する電磁波によるHoと直交してプローブコイルを貫
通する磁場Hrをプローブコイルで検出する。上述した
プローブコイルでは上下の環1,2ではさまれた領域が
感度領域となり、上下の環に近接した上下領域は感度の
小さい領域となっているが、それより上下に幾分離れた
所に予期せぬ感度領域が形成されている。
プローブコイルを示す。プローブコイルは上下の環1,
2を一側の導体片3で接続し、上側の環1の上記導体片
3と反対側に導体片3と平行にリード片4を引出し、こ
のリード片が下側の環2の上記導体片3と反対側の側面
を近接して下方に通過するようにし、環2からはこのリ
ード片4と近接させて他のリード片5を引出して、リー
ド片4,上側環1,導体片3,下側環2,リード片5と
云う経路によって感度領域Kを囲む導体ループを形成
し、このループをプローブコイルとしている。このプロ
ーブコイルに対して、上下の環1,2の中心線に沿って
試料セルSが挿入され、その軸方向に超伝導マグネット
による静磁場Hoを印加し、試料が共鳴吸収に伴って放
射する電磁波によるHoと直交してプローブコイルを貫
通する磁場Hrをプローブコイルで検出する。上述した
プローブコイルでは上下の環1,2ではさまれた領域が
感度領域となり、上下の環に近接した上下領域は感度の
小さい領域となっているが、それより上下に幾分離れた
所に予期せぬ感度領域が形成されている。
【0004】このような予期せぬ感度領域の存在は磁場
を調整する作業や吸収スペクトルの中に現れてほしくな
いピーク例えば溶媒のピークを予め飽和させておくと云
うような測定上の技巧を使うのを困難にする。このため
従来は図2に示すように環1,2の上下側にシールド筒
7を配置することが行われていた。しかしこのようなシ
ールドを用いると、試料からの電磁波でプローブコイル
に誘起される電気振動のエネルギーが環1,2とシール
ド7との隙間から電磁波として漏れて損失となりプロー
ブコイルのQが低下し、そのため分析感度が低下する。
を調整する作業や吸収スペクトルの中に現れてほしくな
いピーク例えば溶媒のピークを予め飽和させておくと云
うような測定上の技巧を使うのを困難にする。このため
従来は図2に示すように環1,2の上下側にシールド筒
7を配置することが行われていた。しかしこのようなシ
ールドを用いると、試料からの電磁波でプローブコイル
に誘起される電気振動のエネルギーが環1,2とシール
ド7との隙間から電磁波として漏れて損失となりプロー
ブコイルのQが低下し、そのため分析感度が低下する。
【0005】本発明はプローブコイルのQの低下なし
に、予期せぬ感度領域を解消し、感度領域が明確に限定
されたNMR用プローブコイルを提供しようとするもの
である。
に、予期せぬ感度領域を解消し、感度領域が明確に限定
されたNMR用プローブコイルを提供しようとするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】図1に示すように、上下
の環1,2を長くして筒状にし、両環の一側を導体片3
で接続し、上側の環1の導体片3と反対側の側面より下
方に向けて上記導体片3と平行にリード片4を延出し、
リード片4,上側の環1,導体片3,下側の環2によっ
てプローブコイルを構成した。
の環1,2を長くして筒状にし、両環の一側を導体片3
で接続し、上側の環1の導体片3と反対側の側面より下
方に向けて上記導体片3と平行にリード片4を延出し、
リード片4,上側の環1,導体片3,下側の環2によっ
てプローブコイルを構成した。
【0007】
【作用】上下の環1,2が夫々上下に延びて筒状となっ
ているので、環1,2自体が内側に挿入される試料セル
に対するシールドとなり、上下環の隙間Kだけが感度領
域となる。上下の環1,2は夫々がプローブコイルの一
部をなしていると共に夫々が筒状であるから、筒体の軸
方向に延びた導波管とみなすことができる。励振用磁場
は図1で矢印Hのような磁場を誘起しているから、導波
管とみなせる環1,2内にはTM11モードの電磁波が
伝わるのと同じ効果がある。所が通常NMR測定で用い
られる周波数範囲では環1,2の径に対して励振用波数
は遮断周波数以下であり、環1,2内には電磁波は殆ど
進入し得ない。このため環1,2は充分なシールド効果
を現し、NMRの感度領域は環1,2の隙間Kに限定さ
れる。またプローブコイルとしても、環1,2が夫々隙
間のない筒になっているので、誘起された電気振動が外
部に漏れて損失となり、Qが低下すると云うようなこと
も起こらない。
ているので、環1,2自体が内側に挿入される試料セル
に対するシールドとなり、上下環の隙間Kだけが感度領
域となる。上下の環1,2は夫々がプローブコイルの一
部をなしていると共に夫々が筒状であるから、筒体の軸
方向に延びた導波管とみなすことができる。励振用磁場
は図1で矢印Hのような磁場を誘起しているから、導波
管とみなせる環1,2内にはTM11モードの電磁波が
伝わるのと同じ効果がある。所が通常NMR測定で用い
られる周波数範囲では環1,2の径に対して励振用波数
は遮断周波数以下であり、環1,2内には電磁波は殆ど
進入し得ない。このため環1,2は充分なシールド効果
を現し、NMRの感度領域は環1,2の隙間Kに限定さ
れる。またプローブコイルとしても、環1,2が夫々隙
間のない筒になっているので、誘起された電気振動が外
部に漏れて損失となり、Qが低下すると云うようなこと
も起こらない。
【0008】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示す。1,2はプ
ローブコイルの一部をなす上下の環で夫々は筒状になっ
ており、環1,2の一側を連結する導体片3と、上側の
環1の導体片3とは反対側の側面から下方に導体片3と
平行に延出されたリード片4とによってプローブコイル
が構成される。環1,2の中心軸線に沿って試料セルS
が挿入される。5は下の環体2から延出されたリード片
でリード片4と重ねるようにして引き出され、リード片
4,5が検出回路の入力端子に接続される。超伝導マグ
ネットによる静磁界Hoが環1,2の軸線方向に印加さ
れ、試料は励振磁場から核磁気共鳴吸収によってエネル
ギーを吸収し、吸収したエネルギーを同じ周波数の電磁
波として放射するが、この電磁波の磁場のうちプローブ
コイルの上下環1,2および導体片3,リード片4で囲
まれた方形内を貫通する磁場によって同コイル内に誘導
される電気振動が同コイルに接続された検出回路によっ
て検出される。
ローブコイルの一部をなす上下の環で夫々は筒状になっ
ており、環1,2の一側を連結する導体片3と、上側の
環1の導体片3とは反対側の側面から下方に導体片3と
平行に延出されたリード片4とによってプローブコイル
が構成される。環1,2の中心軸線に沿って試料セルS
が挿入される。5は下の環体2から延出されたリード片
でリード片4と重ねるようにして引き出され、リード片
4,5が検出回路の入力端子に接続される。超伝導マグ
ネットによる静磁界Hoが環1,2の軸線方向に印加さ
れ、試料は励振磁場から核磁気共鳴吸収によってエネル
ギーを吸収し、吸収したエネルギーを同じ周波数の電磁
波として放射するが、この電磁波の磁場のうちプローブ
コイルの上下環1,2および導体片3,リード片4で囲
まれた方形内を貫通する磁場によって同コイル内に誘導
される電気振動が同コイルに接続された検出回路によっ
て検出される。
【0009】
【発明の効果】本発明によればプローブコイルを構成し
ている上下の環体が夫々筒状にしてあるので、別途シー
ルドを設けなくても、試料の感度領域が限定できて、磁
場調整が容易となり、プリサチュレーション実験が行い
易くなる。しかもシールドを別途設ける場合のようなプ
ローブコイルのQの低下がなく、従って測定感度の低下
もない。
ている上下の環体が夫々筒状にしてあるので、別途シー
ルドを設けなくても、試料の感度領域が限定できて、磁
場調整が容易となり、プリサチュレーション実験が行い
易くなる。しかもシールドを別途設ける場合のようなプ
ローブコイルのQの低下がなく、従って測定感度の低下
もない。
【図1】 本発明の一実施例の斜視図
【図2】 従来例の斜視図
【符号の説明】 1,2 環 3 導体片 4 リード片 5 リード片 S 試料セル
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】上下の環とそれを一側で導通させる導体片
と上の環から延出されたリード片とよりなり、上下の環
の中心線に沿い環内に試料が挿入されるプローブコイル
において、上下の環を夫々筒状にしたことを特徴とする
核磁気共鳴吸収測定用プローブコイル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3210004A JPH0526995A (ja) | 1991-07-25 | 1991-07-25 | 核磁気共鳴吸収測定用プローブコイル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3210004A JPH0526995A (ja) | 1991-07-25 | 1991-07-25 | 核磁気共鳴吸収測定用プローブコイル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0526995A true JPH0526995A (ja) | 1993-02-05 |
Family
ID=16582257
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3210004A Pending JPH0526995A (ja) | 1991-07-25 | 1991-07-25 | 核磁気共鳴吸収測定用プローブコイル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0526995A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0753180A (ja) * | 1993-08-19 | 1995-02-28 | Hitachi Ltd | インバータホイスト |
EP1371996A2 (de) * | 2002-06-12 | 2003-12-17 | Bruker BioSpin AG | Vorrichtung zur Positionierung eines länglichen Probenröhrchens relativ zu einem NMR-Empfangsspulensystem |
-
1991
- 1991-07-25 JP JP3210004A patent/JPH0526995A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0753180A (ja) * | 1993-08-19 | 1995-02-28 | Hitachi Ltd | インバータホイスト |
EP1371996A2 (de) * | 2002-06-12 | 2003-12-17 | Bruker BioSpin AG | Vorrichtung zur Positionierung eines länglichen Probenröhrchens relativ zu einem NMR-Empfangsspulensystem |
EP1371996A3 (de) * | 2002-06-12 | 2004-03-24 | Bruker BioSpin AG | Vorrichtung zur Positionierung eines länglichen Probenröhrchens relativ zu einem NMR-Empfangsspulensystem |
US6867594B2 (en) | 2002-06-12 | 2005-03-15 | Bruker Biospin Ag | Device for precise centering of an NMR sample tube |
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