JPH05266058A - 数値格納方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 科学技術計算機内における数値データ格納効
率を改善する。 【構成】 本発明の数値格納方式は、外部より取込まれ
る数値データまたは、内部における計算結果として得ら
れる数値データを取得する第１ステップと、前記数値デ
ータを一時的に内部記憶(1) １２に格納する第２ステッ
プと、第２ステップにおいて一時的に格納された数値デ
ータに対する計算処理を実行し、当該計算処理を介して
得られた数値データに対応する非線形方程式の定数項を
決定する第３ステップと、前記第３ステップを介して決
定された前記非線形方程式の定数項を内部記憶(2) １３
に格納する第４ステップと、前記内部記憶(1) １２に一
時的に保管されたデータを消去する第５ステップと、前
記内部記憶(2) １３に格納された前記定数項と前記非線
形方程式を用いて、内部固有処理用の行列を作成する第
６ステップと、前記第６ステップにおける結果を受け
て、固有処理を行う第７ステップとを有している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は数値格納方式に関し、特
に科学技術計算等において用いられる数値データを計算
機内において格納する数値格納方式に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の、この種の数値格納方式において
は、外部から取得された数値データ、または自己計算機
内において得られた数値データが、そのままの形で当該
計算機内に格納されているのが一般である。図３に示さ
れるのは、従来の数値格納方式における処理手順を示す
フローチャートである。図３において、先ず所定の数値
計算が行われ（ステップ３０１）、次いで外部データ・
ファイル３１より外部データが入力されて（ステップ３
０２）、当該データを格納するデータ格納領域が確保さ
れ（ステップ３０３）、前記データ格納領域があるか否
かが判定されて（ステップ３０４）、当該データ格納領
域がある場合にはステップ３０５に進み、当該データ格
納領域がない場合には、ステップ３０７に進む。ステッ
プ３０４において当該データ格納領域がある場合には、
前記データが当該領域に格納され（ステップ３０５）、
次いで、計算すべきデータの有無が判定されて（ステッ
プ３０６）、計算の対象となるデータが未だ存在する場
合には、始めのステップ３０１に戻り、計算すべきデー
タがない場合には、処理は終了となる。また、ステップ
３０４において当該データ格納領域がない場合には、エ
ラー処理が行われて（ステップ３０７）、処理は終了と
なる。

【０００３】即ち、大きく区分して、数値データを外部
より取得するか、または計算してその結果としての数値
を取得する第１の処理ステップ（ステップ３０１、３０
２）と、上記の数値データの領域を確保する第２の処理
ステップ（ステップ３０３、３０４）と、確保された領
域に取得した数値データを格納する第３の処理ステップ
（ステップ３０５、３０６、３０７）とを有している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の数値格
納方式においては、取得された数値データをそのままの
形で格納するために、取得された数値データの量に応じ
て、それに対応するデータ格納領域を確保する必要があ
る。しかも、同形式のデータを複数必要とする場合にお
いては、それに伴ない大量データの格納領域の確保、な
らびにソフトウェア上におけるデータ管理面における工
夫が必要になるという欠点がある。

【０００５】また、数値データをそのままの形で取扱う
ということは、数値データは離散的となり、数値データ
と数値データとの間におけるデータを認識するために
は、補間操作等の作業が必要になるという欠点がある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の数値格納方式
は、外部より取込まれる数値データまたは、内部におけ
る計算結果として得られる数値データを取得する第１の
処理ステップと、前記数値データを一時的に第１のデー
タ格納領域に格納する第２の処理ステップと、前記第２
の処理ステップにおいて一時的に格納された数値データ
に対する計算処理を実行し、当該計算処理を介して得ら
れた数値データに対応する非線形方程式の定数項を決定
する第３の処理ステップと、前記第３の処理ステップを
介して決定された前記非線形方程式の定数項を第２のデ
ータ格納領域に格納する第４の処理ステップと、前記第
１のデータ格納領域に一時的に保管されたデータを消去
する第５の処理ステップと、前記第２のデータ格納領域
に格納された前記定数項と前記非線形方程式を用いて、
内部固有処理用の行列を作成する第６の処理ステップ
と、前記第６の処理ステップにおける結果を受けて、固
有処理を行う第７の処理ステップと、を有することを特
徴としている。

【０００７】

【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。図１に示されるのは、本発明の一実施例における処
理手順を示すフローチャートであり、半導体集積回路に
おけるデバイス・シミュレータに適用される数値格納方
式における一例である。また、図２（ａ）および（ｂ）
に示されるのは、半導体集積回路の概念図および前記デ
バイス・シミュレータに適用される非線形方程式であ
る。

【０００８】図１において、先ず、前記デバイス・シミ
ュレーション結果が、外部データ・ファイル１１より入
力される（ステップ１０１）。前記シミュレーション結
果のデータが内部記憶(1) １２に一時的に保管され（ス
テップ１０２）、次いで、図２（ｂ）に示されるような
非線形方程式を用いて、ガウス・ニュートン法等を用い
て当該非線形方程式における定数が決定される（ステッ
プ１０３）。そして、前記非線形方程式の定数は内部記
憶(2) １３に格納される（ステップ１０４）。以上の処
理ステップを介して、一つのデータ群に対応する方程式
が内部記憶(2)に格納された状態になる。

【０００９】次いで前記ステップ１０２において、内部
記憶(1) １２に一時的に保管されている領域が消去され
（ステップ１０５）、データが未だ残っているか否かが
判定されて（ステップ１０６）、残っている場合には始
めのステップ１０１に戻り、残っていない場合には次の
ステップ１０７に進む。そして、半導体集積回路におけ
る初期値ならびにメシュ数が設定されて（ステップ１０
７）、前記ステップ１０４において内部記憶(2) １３に
格納された定数および非線形方程式を介して、当該非線
形方程式の計算が行われ（ステップ１０８）、これによ
り、内部固有処理用の行列が作成されて（ステップ１０
９）、ステップ１０８および１０９の処理が実行され
る。次いで、半導体集積回路における濃度分布計算等の
固有処理が行われる（ステップ１１０）。

【００１０】即ち、デバイス・シミュレーションに本発
明を適用するこの一実施例においては、大きく区分し
て、数値データを外部より取得する第１処理ステップ
（ステップ１０１）と、取得されたデータを一時的に内
部記憶に格納する第２処理ステップ（ステップ１０２）
と、取得された数値データに対して、非線形方程式の定
数を決定する第３処理ステップ（ステップ１０３）と、
非線形方程式の定数を内部記憶に格納する第４処理ステ
ップ（ステップ１０４）と、一時的にデータ保管領域を
消去する第５処理ステップ（ステップ１０５、１０
６）、格納されている定数および非線形方程式を用いて
内部固有処理用の行列を作成する第６処理ステップと、
最後に固有処理を行う第７処理ステップとを有してい
る。

【００１１】本実施例において適用例としてし示したデ
バイス・シミュレーションにおける数値格納方式におい
ては、図２（ａ）に示されるように、一電導型半導体１
および他の電導型半導体２を解析するために、疑似的に
メッシュ３を仮定して設け、各メッシュごとに、図２
（ｂ）に示されるような濃度勾配を計算し、それぞれの
計算結果を入力して、疑似的に３次元解析が行われる。
この時、各濃度勾配をｎ次式に展開し、その定数項
（ａ、ｂ、……）のみを格納すれば、この濃度勾配は再
現される。また、データ形式として同一形式のデータが
複数存在しているために、データ保管領域としては、全
データ群に対応する一時保管領域を一つだけ確保するだ
けでよく、多くの補間領域を用意する必要はない。

【００１２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明は、取得し
たデータをそのまま格納するという処理手順を排除し、
設定される非線形方程式に対応して、その定数項を格納
する処理手順をとることにより、データ保管領域として
大量データに対応する保管領域を必要とすることなく、
且つソフトウェア上のデータ管理が容易になるという効
果がある。

【００１３】また、数式自体を格納する処理を行うため
にデータが離散的なデータとなることがなく、データ間
におけるデータ認識が容易となり、保管作業等の余分の
工数が削減されるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における処理手順を示すフロ
ーチャートである。

【図２】本実施例における半導体装置の概念図である。

【図３】従来例における処理手順を示すフローチャート
である。

【符号の説明】

１ 一電導型半導体 ２ 他の電導型半導体 ３ 疑似メッシュ １１、３１ 外部データ・ファイル １２ 内部記憶(1) １３ 内部記憶(2) ３２ 内部記憶 １０１〜１１０、３０１〜３０７ 処理ステップ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外部より取込まれる数値データまたは、
   内部における計算結果として得られる数値データを取得
   する第１の処理ステップと、 前記数値データを一時的に第１のデータ格納領域に格納
   する第２の処理ステップと、 前記第２の処理ステップにおいて一時的に格納された数
   値データに対する計算処理を実行し、当該計算処理を介
   して得られた数値データに対応する非線形方程式の定数
   項を決定する第３の処理ステップと、 前記第３の処理ステップを介して決定された前記非線形
   方程式の定数項を第２のデータ格納領域に格納する第４
   の処理ステップと、 前記第１のデータ格納領域に一時的に保管されたデータ
   を消去する第５の処理ステップと、 前記第２のデータ格納領域に格納された前記定数項と前
   記非線形方程式を用いて、内部固有処理用の行列を作成
   する第６の処理ステップと、 前記第６の処理ステップにおける結果を受けて、固有処
   理を行う第７の処理ステップと、 を有することを特徴とする数値格納方式。