JPH0524814A - カーボンクラスターの分離方法 - Google Patents
カーボンクラスターの分離方法Info
- Publication number
- JPH0524814A JPH0524814A JP3199876A JP19987691A JPH0524814A JP H0524814 A JPH0524814 A JP H0524814A JP 3199876 A JP3199876 A JP 3199876A JP 19987691 A JP19987691 A JP 19987691A JP H0524814 A JPH0524814 A JP H0524814A
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- carbon
- carbon clusters
- clusters
- separating
- carbon cluster
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Abstract
(57)【要約】
【目的】Ｃ60、Ｃ70などの含まれたカーボンクラスター
試料から、各炭素数のカーボンクラスターを簡単に、か
つ精度良く分離する方法を提供する。 【構成】カーボンクラスターを含む試料を特異的に
Ｃ60、Ｃ70、その他に分離できるアルキル基、フェニル
基等の疎水性基を有する充填剤を充填した充填カラムを
用い、溶離液としてジクロロメタン、クロロホルム等の
有機塩素系溶剤、ヘキサン、トルエン、ベンゼン等の炭
化水素系溶剤をそれぞれ単独あるいは混合した溶液を用
いてカーボンクラスターの充分な量を迅速に分離する。
試料から、各炭素数のカーボンクラスターを簡単に、か
つ精度良く分離する方法を提供する。 【構成】カーボンクラスターを含む試料を特異的に
Ｃ60、Ｃ70、その他に分離できるアルキル基、フェニル
基等の疎水性基を有する充填剤を充填した充填カラムを
用い、溶離液としてジクロロメタン、クロロホルム等の
有機塩素系溶剤、ヘキサン、トルエン、ベンゼン等の炭
化水素系溶剤をそれぞれ単独あるいは混合した溶液を用
いてカーボンクラスターの充分な量を迅速に分離する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はカーボンクラスターの分
離方法およびその装置に関する。
離方法およびその装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】カーボンクラスターは、１９８５年Ｋｒ
ｏｔｏらによって炭素六十個より成るサッカーボール様
の形状をした分子構造が提唱され、その後１９９０年に
なってＫｒａｅｔｓｃｈｍｅｒらがグラファイトをヘリ
ウム下（１００Ｔｏｒｒ）電圧によって気化させて作っ
たすすの中にＣ60が含まれていることを示した。さらに
Ｋｒｏｔｏらは、すすにはベンゼンに溶け、赤い溶液を
与える物質が含まれており、そのマススペクトルから炭
素原子数が６０の他、６２、６４、６６、６８、７０な
どを観測している。
ｏｔｏらによって炭素六十個より成るサッカーボール様
の形状をした分子構造が提唱され、その後１９９０年に
なってＫｒａｅｔｓｃｈｍｅｒらがグラファイトをヘリ
ウム下（１００Ｔｏｒｒ）電圧によって気化させて作っ
たすすの中にＣ60が含まれていることを示した。さらに
Ｋｒｏｔｏらは、すすにはベンゼンに溶け、赤い溶液を
与える物質が含まれており、そのマススペクトルから炭
素原子数が６０の他、６２、６４、６６、６８、７０な
どを観測している。
【０００３】カーボンクラスターの分離方法としては、
すすのベンゼン抽出物をクロマトグラフィーでカーボン
クラスターを分離する方法が知られ、シリカゲルを充填
剤とし溶離液にヘキサンを用いてＣ60とＣ70の分離が行
われた。しかし、この方法では、使用されているアルカ
ン類に対するこれらＣ60およびＣ70の溶解度が極めて少
ないため、適用できる量が限定される欠点があった。
すすのベンゼン抽出物をクロマトグラフィーでカーボン
クラスターを分離する方法が知られ、シリカゲルを充填
剤とし溶離液にヘキサンを用いてＣ60とＣ70の分離が行
われた。しかし、この方法では、使用されているアルカ
ン類に対するこれらＣ60およびＣ70の溶解度が極めて少
ないため、適用できる量が限定される欠点があった。
【０００４】また、アルミナを充填剤としヘキサンを溶
離液とする方法も行われているが、この方法も分取量が
非常に少なく時間も極端に遅いという欠点があった。
離液とする方法も行われているが、この方法も分取量が
非常に少なく時間も極端に遅いという欠点があった。
【０００５】しかもこれらの従来法は、用手法によるた
め再現性に乏しいという欠点があった。
め再現性に乏しいという欠点があった。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来
法の欠点を克服し、カーボンクラスターＣ60とＣ70の充
分な量を適用することができ、短時間に分離を完了さ
せ、かつ再現性の良好な方法を開発することを目的とし
て研究を行い、本発明を完成させた。
法の欠点を克服し、カーボンクラスターＣ60とＣ70の充
分な量を適用することができ、短時間に分離を完了さ
せ、かつ再現性の良好な方法を開発することを目的とし
て研究を行い、本発明を完成させた。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
の解決につき鋭意検討の結果、カーボンクラスターの分
離において、ある条件の元にこれを行うと本発明の目的
を満たすことを見出した。
の解決につき鋭意検討の結果、カーボンクラスターの分
離において、ある条件の元にこれを行うと本発明の目的
を満たすことを見出した。
【０００８】即ち本発明は、疎水性基を有する充填剤を
充填した分離カラムを用い、有機塩素系溶剤及び／又は
炭化水素系溶剤の溶液を溶離液として、試料中のカーボ
ンクラスターを分離し、分離されたカーボンクラスター
を光学的に検出することによる液体クロマトグラフィー
によるカーボンクラスターの分離方法を提供するもので
ある。
充填した分離カラムを用い、有機塩素系溶剤及び／又は
炭化水素系溶剤の溶液を溶離液として、試料中のカーボ
ンクラスターを分離し、分離されたカーボンクラスター
を光学的に検出することによる液体クロマトグラフィー
によるカーボンクラスターの分離方法を提供するもので
ある。
【０００９】
【作用】以下本発明を更に詳細に説明する。
【００１０】本発明で分離の対象とするカーボンクラス
ターは、フラーレンともいい炭素原子のみで構成されて
おり、ダイアモンドおよびグラファイトとは異なる第三
の形すなわち代表的なものは、炭素原子６０個が６０個
の頂点と１２個の五角形と２０個の六角形からなる３２
個の面を持つサッカーボールの形をしたＣ60とＣ60の中
央の六角形の周囲に１０個の炭素原子が組み込まれた卵
型をした炭素原子７０個からなるＣ70とがある。他にＣ
62、Ｃ64、Ｃ66、Ｃ68等がある。
ターは、フラーレンともいい炭素原子のみで構成されて
おり、ダイアモンドおよびグラファイトとは異なる第三
の形すなわち代表的なものは、炭素原子６０個が６０個
の頂点と１２個の五角形と２０個の六角形からなる３２
個の面を持つサッカーボールの形をしたＣ60とＣ60の中
央の六角形の周囲に１０個の炭素原子が組み込まれた卵
型をした炭素原子７０個からなるＣ70とがある。他にＣ
62、Ｃ64、Ｃ66、Ｃ68等がある。
【００１１】本発明は、これらのカーボンクラスターを
含む試料を特異的にＣ60、Ｃ70、その他に分離できる疎
水性基を有する充填剤を充填した充填カラムを用い、溶
離液として有機塩素系溶剤、炭化水素系溶剤をそれぞれ
単独あるいはそれらの混合した溶液を用いて特異的にカ
ーボンクラスターを充分な量を迅速に分離することが特
徴であり、また、分離されたそれぞれのカーボンクラス
ターを光学的に検出することが特徴である。
含む試料を特異的にＣ60、Ｃ70、その他に分離できる疎
水性基を有する充填剤を充填した充填カラムを用い、溶
離液として有機塩素系溶剤、炭化水素系溶剤をそれぞれ
単独あるいはそれらの混合した溶液を用いて特異的にカ
ーボンクラスターを充分な量を迅速に分離することが特
徴であり、また、分離されたそれぞれのカーボンクラス
ターを光学的に検出することが特徴である。
【００１２】本発明方法で用いられる充填剤は、疎水性
基を有する充填剤であればとくに制限されることはな
く、例えば、シリカゲル表面およびポリマーゲル自身あ
るいは表面にアルキル基、フェニル基等の疎水性基を有
する充填剤等であれば良い。充填剤および充填カラムの
寸法としては、特に制限されないが、充填剤の径は２〜
１００μｍ、カラムは、内径２〜１０００ｍｍ、長さ５
０〜１０００ｍｍが好ましい。
基を有する充填剤であればとくに制限されることはな
く、例えば、シリカゲル表面およびポリマーゲル自身あ
るいは表面にアルキル基、フェニル基等の疎水性基を有
する充填剤等であれば良い。充填剤および充填カラムの
寸法としては、特に制限されないが、充填剤の径は２〜
１００μｍ、カラムは、内径２〜１０００ｍｍ、長さ５
０〜１０００ｍｍが好ましい。
【００１３】また、用いられる溶離液としては、有機塩
素系溶剤、炭化水素系溶剤である。有機塩素系溶剤とし
ては、例えばジクロロメタン、クロロホルム等であり、
炭化水素系溶剤としては、ヘキサン、トルエン、ベンゼ
ン等を挙げることができる。そして、これらを単独又は
混合して使用することができる。
素系溶剤、炭化水素系溶剤である。有機塩素系溶剤とし
ては、例えばジクロロメタン、クロロホルム等であり、
炭化水素系溶剤としては、ヘキサン、トルエン、ベンゼ
ン等を挙げることができる。そして、これらを単独又は
混合して使用することができる。
【００１４】分離されたカーボンクラスター成分は、３
００ｎｍ〜６００ｎｍの範囲にある可視光により光学的
に特異的に検出することができる。。
００ｎｍ〜６００ｎｍの範囲にある可視光により光学的
に特異的に検出することができる。。
【００１５】本発明方法は、上記の方法によりカーボン
クラスターを分離するための溶離液供給装置、カーボン
クラスター試料供給装置、分離カラム、検出装置ならび
に分離カーボンクラスター成分を分取する分取装置を備
えたカーボンクラスター分離装置により都合良く適用さ
れる。
クラスターを分離するための溶離液供給装置、カーボン
クラスター試料供給装置、分離カラム、検出装置ならび
に分離カーボンクラスター成分を分取する分取装置を備
えたカーボンクラスター分離装置により都合良く適用さ
れる。
【００１６】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれらにのみ限定されるものではない。
明はこれらにのみ限定されるものではない。
【００１７】実施例１ カーボンクラスター分離装置としては、溶離液供給装置
として高圧定流量ポンプ、カーボンクラスター試料供給
装置としてサンプルインジェクター、分離カラムとして
ポリマーゲル自身にフェニル基を有する充填剤を充填し
た充填カラム、検出装置として紫外可視検出器、分取装
置としてフラクションコレクターからなるシステムを使
用した。
として高圧定流量ポンプ、カーボンクラスター試料供給
装置としてサンプルインジェクター、分離カラムとして
ポリマーゲル自身にフェニル基を有する充填剤を充填し
た充填カラム、検出装置として紫外可視検出器、分取装
置としてフラクションコレクターからなるシステムを使
用した。
【００１８】カーボンクラスターＣ60およびＣ70を含む
カーボンクラスター試料４ｍｇをベンゼン１ｍｌに溶解
した溶液を０．０４５μｍのミクロフィルターでろ過し
た。ろ液を分離試料としそのうち１００μｌを上記カー
ボンクラスター分離装置にかけた。溶離液としては、ｎ
−ヘキサンとクロロホルムを５０：５０に混合した溶液
を用いた。分離カラムの寸法は、４．０ｍｍ内径で長さ
３０ｃｍのステンレス製のものを用いた。流速は０．８
ｍｌ／ｍｉｎ、分離温度４０℃、検出器の波長５００ｎ
ｍで分離と検出を行った。
カーボンクラスター試料４ｍｇをベンゼン１ｍｌに溶解
した溶液を０．０４５μｍのミクロフィルターでろ過し
た。ろ液を分離試料としそのうち１００μｌを上記カー
ボンクラスター分離装置にかけた。溶離液としては、ｎ
−ヘキサンとクロロホルムを５０：５０に混合した溶液
を用いた。分離カラムの寸法は、４．０ｍｍ内径で長さ
３０ｃｍのステンレス製のものを用いた。流速は０．８
ｍｌ／ｍｉｎ、分離温度４０℃、検出器の波長５００ｎ
ｍで分離と検出を行った。
【００１９】得られた結果のクロマトグラムを図１に示
す。
す。
【００２０】
【発明の効果】以上説明してように、本発明は、非常に
簡単な操作で、かつ迅速にカーボンクラスターの分離を
することができる。
簡単な操作で、かつ迅速にカーボンクラスターの分離を
することができる。
【図１】実施例１により得られたカーボンクラスター分
離のクロマトグラムである。
離のクロマトグラムである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項１】疎水性基を有する充填剤を充填した分離カ
ラムを用い、有機塩素系溶剤及び／又は炭化水素系溶剤
の溶液を溶離液として、試料中のカーボンクラスターを
分離し、分離されたカーボンクラスターを光学的に検出
することを特徴とする液体クロマトグラフィーによるカ
ーボンクラスターの分離方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3199876A JPH0524814A (ja) | 1991-07-16 | 1991-07-16 | カーボンクラスターの分離方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3199876A JPH0524814A (ja) | 1991-07-16 | 1991-07-16 | カーボンクラスターの分離方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0524814A true JPH0524814A (ja) | 1993-02-02 |
Family
ID=16415093
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3199876A Pending JPH0524814A (ja) | 1991-07-16 | 1991-07-16 | カーボンクラスターの分離方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0524814A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5662876A (en) * | 1992-06-10 | 1997-09-02 | University Of South Carolina | Purification of fullerenes |
| US9527708B2 (en) | 2012-06-13 | 2016-12-27 | Crrc Qingdao Sifang Rolling Stock Research Institute Co., Ltd. | Segmented inverting cover plate apparatus for underfloor vehicle lifting jack |
-
1991
- 1991-07-16 JP JP3199876A patent/JPH0524814A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5662876A (en) * | 1992-06-10 | 1997-09-02 | University Of South Carolina | Purification of fullerenes |
| US9527708B2 (en) | 2012-06-13 | 2016-12-27 | Crrc Qingdao Sifang Rolling Stock Research Institute Co., Ltd. | Segmented inverting cover plate apparatus for underfloor vehicle lifting jack |
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