JPH05245091A - モップ把持具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 軽量性、作業性、モップ着脱性能等に優れ
た、シート状モップを把持して清掃に用いられるモップ
把持具の提供。 【構成】 アルミニウム等の一体に成形された中空構造
の把持具本体１及び一対のフラップ２と、把持具本体の
底部に固着された弾性体製のモップ支持用パッド３と、
把持具本体に一対のフラップを開閉可能に且つ閉じた状
態でフラップの大部分が把持具本体と重なるように係
止、支持する回動支点と、把持具本体或いはフラップの
何れか一方或いは両方に設けられ、且つフラップが閉じ
た状態でシート状のモップ９を把持する係止用ストッパ
ー１０とから成り、フラップはその突出部が把持具本体
の凹部に挿入され、その回動用支点が係止部に係合する
ことにより把持具本体の両側に開閉可能に設けられ、シ
ート状モップの両側端部がフラップとモップ押え用底面
とストッパーのリブとの間で挟持される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、シート状のモップを把
持して清掃に用いるモップ把持具に関するもので、より
詳細には、軽量性、清掃作業性、モップ着脱性等に優れ
たモップ把持具に関する。

【０００２】

【従来の技術】床面等の清掃に使用するモップとして、
基布にモップコードを房状に取り付けたモップが長年使
用されてきたが、最近微細繊維の不織布或いは織布から
成るシート状モップが使用されるようになってきた。こ
のシート状モップは、ダスト類の吸着性及び保持性に優
れており、ドライメンテナンスが可能で、長期間に亘っ
て使用できるという利点を有するものである。

【０００３】このようなシート状のモップを把持して清
掃に用いるモップ把持具としては、底面がフラットな把
持具本体に、ユニバーサルジョイントを介して、ハンド
ル（棒）を取り付けたものが使用されており、把持具本
体の両側には、シート状のモップを固定するための機構
が設けられている。

【０００４】実公昭４７−３０１９８号公報には、長方
形基板の中央部両側に内部を空洞とせる半円形等長の軸
受けを膨出し、その軸受けの各空洞内の側面にスプリン
グの一端を固定し、多端を摺動爪の牽引杆に連結し、各
軸受けの下面に一連の底板を貼着すると共に基板全体に
弾性体を貼着して器体を形成し、その器体の周囲に紙雑
巾を一定枚数重ね合わせ、両端を楕円状挟み金にて結束
した上挟み金に沿って切れ目を設けた紙雑巾を巻き付
け、各挟み金の両側面と紙雑巾束との間隙に摺動爪の爪
先を取り外し自在に嵌入止着して成るペーパーモップが
記載されている。

【０００５】また、実公昭４８−３４６１５号公報に
は、長方形合成樹脂基板の下面にスポンジまたはフェル
ト、その他の弾性体を一体的に貼着し、上面中央部に長
柄取付用軸受け突設すると共に前後両側縁にに平行して
内側上端に滑り止めを膨出せしめた紐掛けを設けて台板
を形成し、その台板の紐掛けに、帯電剤を吸収せしめた
長方形の和紙または洋紙を多数枚重ね合わせた用紙の両
端部を結束金具にて止着しその結束金具の溝孔内に挿通
し両端を連結せる強靱なゴム紐を引っかけて用紙を台板
の上面より下面の弾性体の巻き付けて成るペーパーモッ
プが記載されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする問題点】上記のモップ把持具
は、シート状モップを固定する機構が複雑で、部品数が
多く、製造コストが高く、しかもスプリングやゴム紐等
の弾性部材を必要とするため、故障が発生し易いという
メンテナンス上の問題がある。

【０００７】更に、上記のシート状モップの固定機構で
は、シート状モップをモップ把持具に取り付けるのをワ
ンタッチで行うことが到底困難であり、このため、多数
枚のペーパーモップを同時に把持具本体に巻き付け、使
用済みのモップを切り取るようにしているが、液性の汚
れ等は下地のモップに迄染み込む場合もあり、好ましく
ない。

【０００８】また、把持具本体の上面に上記の固定機構
を設けると把持具全体の厚みが増大し、これにより狭い
空間内に挿入することが困難となって、清掃作業性が低
下するという欠点も認められる。更に、把持具の上面で
シート状モップを固定すると両サイドに汚れたシート状
モップが露出するので、見栄えが悪く、商品価値の点で
も未だ十分満足し得るものではない。

【０００９】シート状モップは本来軽量であって、しか
もダスト類の吸着保持性に優れているという利点を有す
るものであるが、これを支持するモップ把持具が重量の
大きいものである場合には、清掃作業における軽快性が
失われるのであって、この目的に使用するモップ把持具
は機械的に十分な諸強度を有する範囲内で可及的に軽量
であることが好ましい。

【００１０】従って、本発明の目的は、機械的に十分な
諸強度を有しながら軽量であり、全体が少ない部品数で
簡単な構造として形成されており、シート状のモップの
把持具への取付がワンタッチで容易に行われると共に、
軽快な清掃作業性と優れた外観とを有するモップ把持具
を提供するにある。

【００１１】本発明の他の目的は、シート状のモップの
把持具への取付がワンタッチで容易に行われる一方で、
過酷で乱暴な清掃操作が行われた場合にも、シート状の
モップの端の把持具への固定が緩み無しに確実に行われ
るようなモップ把持具を提供するにある。

【００１２】本発明の更に他の目的は、シート状モップ
の払拭面への接触面積とモップ把持具の面積がほぼ同等
であると共に把持具の高さも、突出部分がないことによ
り、低く抑制されており、机の下のような狭い部分の清
掃作業性にも優れているモップ把持具を提供するにあ
る。

【００１３】本発明のも一つの目的は、エレクトレット
のシート状モップを使用するのに適したモップ把持具を
提供するにある。

【００１４】

【問題点を解決するための手段】本発明によれば、シー
ト状のモップを把持して清掃に用いるモップ把持具にお
いて、アルミニウム等の軽金属の連続押し出しにより一
体に成形された中空構造の把持具本体と、アルミニウム
等の軽金属の連続押し出しにより一体に成形された中空
構造の一対のフラップと、把持具本体の底部に固着され
た弾性体製のモップ支持用パッドと、把持具本体に一対
のフラップを開閉可能に且つ閉じた状態でフラップの大
部分が把持具本体と重なるように係止、支持する回動支
点と、把持具本体或いはフラップの何れか一方或いは両
方に設けられ且つフラップが閉じた状態でシート状のモ
ップを把持する係止用ストッパーとから成ることを特徴
とするモップ把持具が提供される。

【００１５】本発明によればまた、シート状のモップを
把持して清掃に用いるモップ把持具において、この把持
具は、アルミニウム等の軽金属の連続押し出しにより一
体に成形された中空の中央部と、該中央部の長手方向両
側にしかもその底面とほぼ面一になるように形成された
延長部と、該中央部の両側に且つその上部に設けられた
ヒンジ形成用の凹部及び係止部とから成る把持具本体；
前記延長部に収容され上側に係止用リブを有するストッ
パー；前記把持具本体の底部に固着された弾性体製のモ
ップ支持用パッド；及びアルミニウム等の軽金属の連続
押し出しにより中空に成形され、モップ押え用底面と、
上面と、側面と、側面を越えて上面から延長している突
出部と、突出部の端からよりも側面側に且つその下側に
位置するように設けられている回動用支点とを備えたフ
ラップ；から成り、前記フラップは、その突出部が把持
具本体の凹部に挿入され、且つその回動用支点が係止部
に係合することにより把持具本体の両側に回動による開
閉可能に設けられ、シート状モップの両側端部がフラッ
プとモップ押え用底面とストッパーのリブとの間で挟持
されることを特徴とするモップ把持具が提供される。

【００１６】

【作用】本発明のモップ把持具における主たる構造部品
は、シート状のモップを把持する把持具本体とシート状
のモップの両端縁部を固定するフラップとからなるが、
この把持具本体及びフラップを、中空構造のものとし
て、アルミニウム等の軽金属の連続押し出しにより一体
に成形したことが第一の特徴である。

【００１７】即ち、把持具本体及びフラップの両方が、
軽金属でしかも中空構造のものとして形成されているた
め、これらを軽量で強靱な構造とする事ができる。ま
た、これらの部材は、アルミニウム等の軽金属の連続押
し出しで形成されるため、生産性が高く、モップ把持具
の製造コストを低減させることができる。更に、把持具
本体及びフラップは、押出方向（長手方向）に直角な断
面が常に同一の形状及び寸法となるため、一定の押出物
を用意しておいて、その裁断寸法を適宜変えるだけで、
種々のサイズのモップ把持具が得られるという利点もあ
る。

【００１８】しかも、把持具本体及びフラップが何れも
軽量構造であるため、シート状のモップの使用と相俟っ
て、把持具全体が軽量となり、軽快な清掃作業性が得ら
れる。また、主たる構成部品が把持具本体と、フラップ
と、モップ支持用パッドと、係止用ストッパーとからな
り、部品数が少なく、構造も簡単であり、組立が容易
で、故障も少ないという利点がある。

【００１９】本発明のモップ把持具では、把持具本体
に、一対のフラップを開閉可能に且つ閉じた状態でフラ
ップの大部分が把持具本体と重なるように係止、支持す
る回動支点を設けたことが第二の特徴である。即ち、把
持具本体に対して、フラップを回動支点を介して係止さ
せたことにより、この回動支点を中心として、フラップ
が回動して開閉可能となり、ワンタッチでシート状モッ
プの着脱を行うことが可能となる。また、フラップを把
持具本体に対して、閉じた状態でフラップの大部分が把
持具本体と重なるように係止、支持させたため、把持具
本体とフラップととの間でシート状モップに対して最も
有効で大きい押圧面積を確保することでき、把持具本体
或いはフラップの何れか一方或いは両方に、フラップが
閉じた状態でシート状のモップを係止させるストッパー
を設けたことと相俟って、過酷で乱暴な清掃操作が行わ
れた場合にも、シート状のモップの端の把持具への固定
が緩み無しに確実に行われるようにする事ができる。

【００２０】更に、フラップを把持具本体に対して、閉
じた状態でフラップの大部分が把持具本体と重なるよう
に係止、支持させたため、フラップが閉じ、シート状の
モップが把持されている状態では、シート状モップの払
拭面への接触面積とモップ把持具の面積がほぼ同等にす
る事ができ、把持具の高さも突出部分がないことによ
り、低く抑制されており、机の下のような狭い部分の清
掃作業性にも優れている。また、シート状のモップがフ
ラップで覆われ、両サイドにおけるシート状のモップの
露出面積も小さくすることができ、優れた外観と商品価
値とが得られる。

【００２１】本発明では、弾性体製のモップ支持用パッ
ドが導電性の発泡ゴムないしエラストマーからなること
が好ましい。オレフイン系樹脂性のシート状モップ、特
にエレクトレット化されたものは、ダスト類の吸着性保
持性に優れているが、払拭時に帯電して、これに触れる
と電撃を生じるのが難点である。導電性の発泡ゴムない
しエラストマーを使用すると、帯電電荷のリークを発生
させることができるので、電撃を防止することができ
る。

【００２２】本発明のモップ把持具において、把持具本
体は、アルミニウム等の軽金属の連続押し出しにより一
体に成形された中空の中央部と、該中央部の両側にしか
もその底面とほぼ面一になるように形成された延長部
と、該中央部の両側に且つその上部に設けられたヒンジ
形成用の凹部及び係止部とから成ることが好ましい。

【００２３】把持具本体の中空の中央部は、把持具本体
の強度を担う構造部となり、一方延長部は以下に述べる
係止用ストッパーの収容部となる。これらの底面をほぼ
面一に形成したことにより、これに弾性体製のモップ支
持用パッドを固着して、その上に支持されるシート状の
モップと払拭面との一様な接触が可能となる。また、ヒ
ンジ形成用の凹部及び係止部は後述するフラップの構造
と関連して、格別の部品を用いること無しに、耐久性に
優れた回動支点を与える。

【００２４】また、本発明におけるフラップは、アルミ
ニウム等の軽金属の連続押し出しにより中空に成形さ
れ、モップ押え用底面と、上面と、側面と、側面を越え
て上面から延長している突出部と、突出部の端からより
も側面側に且つその下側に位置するように設けられてい
る回動用支点とを備えていることが好ましい。

【００２５】上記モップ押え用底面は、勿論フラップが
閉じた状態でシート状のモップを押さえるものであり、
この底面と、上面と、側面とが一体となって、フラップ
の強度を担う中空構造となっている。側面を越えて上面
から延長している突出部は、把持具本体の凹部に挿入さ
れ、且つその回動用支点が係止部に係合することにより
把持具本体の両側に回動による開閉可能となる。また、
フラップを閉じたとき、シート状モップの両側端部がフ
ラップのモップ押え用底面とストッパーとの間で挟持さ
れる様になる。

【００２６】本発明に用いる係止用ストッパーは、係止
用リブからなることが好ましく、特に係止用リブが把持
具本体の長手方向に伸びており且つこれと直角方向に並
んだ可撓性プラスチックの多数のリブの列からなるのが
最もよい。ストッパーの係止用リブの多数の列の内、外
側の列が厚みの相対的に厚く、高さの短いリブであり、
内側の列が厚みの相対的に薄く、高さの高いリブである
ことが最もよい。更に、ストッパーの係止用リブの内、
少なくとも内側の列がモップを引き抜く方向と反対方向
に寝る様な可撓性を有するリブであるのがよい。これに
より、厳密な寸法精度を必要とする事無しに、係止用ス
トッパーとシート状モップとを確実且つ一様に係号させ
てシート状のモップの引き抜きを防止することが可能と
なる。

【００２７】

【実施例】本発明のモップ把持具の全体の構造を示す斜
視図「図１」において、この把持具は、把持具本体１
と、把持具本体の長手方向両サイドに設けられた一対の
フラップ２、２とから形成される。把持具本体１の下面
には弾性体製のモップ支持用パッド３が取り付けられて
いるのが見える。把持具本体１の中央部には、ユニバー
サルジョイント４を介して、ハンドル（パイプ）５が設
けられ、このハンドル５の先端には、グリップ６が設け
られている。

【００２８】この把持具本体１は、アルミニウム等の軽
金属の連続押し出しにより一体に成形された中空構造の
ものであり、両フラップ２、２も、アルミニウム等の軽
金属の連続押し出しにより一体に成形された中空構造の
ものである。これらが連続押出で形成されていることに
関連して、把持具本体１の一端部にはプラスチック或い
は金属製のエンドピース７ａが固定され、その他端部に
はエンドピース７ｂが着脱自在にはめ込まれている。同
様に、フラップ２、２の一端部にはエンドピース８ａが
固定され、その他端部にはエンドピース８ｂが着脱自在
にはめ込まれている。「図１」では、フラップ２，２は
閉じた状態で示されているが、フラップ２，２は把持具
本体１に対して、後述する回動支点（「図５」３６）に
より回動可能に係止されている。

【００２９】把持具本体１の一例の断面構造を示す「図
２」において、Ａは全体図、Ｂは要部拡大断面図、Ｃは
延長部拡大断面図である。大まかに言って、この把持具
本体１は、中空の中央部１１と、該中央部１１の長手方
向両側にしかもその底面１２とほぼ面一になるように形
成された延長部１３、１３と、該中央部１１の両側に且
つその上部に設けられたヒンジ形成用の凹部１４及び係
止部１５とから成る。

【００３０】中空の中央部１１は、平面状の上面１６
と、外向き且つ上向きに湾曲して高さの増大している立
ち上がり部１７、１７と、外向き且つ下向きに湾曲して
高さの減少している立ち下がり部１８、１８と、側壁部
１９、１９と、底面１３とで中空の一体構造が形成され
ている。側壁部１９、１９は強度を担うために厚肉に形
成されており、その内側には補強用のリブ２０、チャン
ネル２１構造も形成されている。また、上面１６及び底
面１３の中心には補強用の連結部２２が設けられてい
る。

【００３１】立ち下がり部１８は側壁部よりもやや外方
に突き出ているほぼ水平の突起部２３に滑らかに接続さ
れ、この突起部２３で上方に延びている垂直壁２４及び
アングル２５に順次接続されている。アングル２３の先
端２６は内向きとなっている。これらの立ち下がり部１
８、突起部２３、垂直壁２４及びアングル２５の内側に
フラップ２の突起部を収容し、ヒンジとなる凹部１４が
形成される。アングル先端２６と、立ち上がり部及び立
ち下がり部の接続部２７との間には、間隙ｄが形成され
ている。アングル２５の内側コーナ部がフラップの回動
用支点に対する係止部１５となっている。外向き且つ下
向きに湾曲した立ち下がり部１８ほぼ円周の１／４に相
当しており、フラップの約９０度の回転を可能としてい
る。尚、垂直壁２４の外面に設けられているビード２８
は、フラップの閉じる位置を規制するためのものであ
る。

【００３２】延長部１３は、後述する係止用ストッパー
（「図５」１０）を収容するためのもので、内側にはこ
の係止用ストッパーと係合する溝２９が設けられてい
る。また、延長部１３の外側には内向きの折り返し部３
０が形成されていて、やはり係止用ストッパーの端縁部
と係合する溝２９を形成している。

【００３３】フラップ２の一例の断面構造を示す「図
３」において、フラップ２は、フラットなモップ押え用
底面３１と、ほぼ１／４の円周状の上面３２と、垂直の
側面３３とから成っており、これらは、アルミニウム等
の軽金属の連続押し出しにより成形されて、中空の一体
化構造となっている。

【００３４】垂直側面３３を越えて上面３２から円周状
に且つ内側に延長している突出部３４があり、この突出
部３４の先端３５よりも側面側に且つその下側に位置す
るように小円柱状の回動用支点３６が設けられる。

【００３５】モップ押え用底面３１と上面３２との接続
部には、断面がＵ字型となって外方に膨出している被覆
用突出部３７が設けられている。底面３１は側面３３を
越えて内側に小間隔だけ延長しており、下向きの閉鎖用
係止部３８に接続されている。

【００３６】係止用ストッパー１０の一例を示す「図
４」において、Ａは係止用ストッパーの上面図、Ｂは係
止用ストッパーの側面図、Ｃは係止用リブの拡大側面
図、Ｄは図Ａの線Ｄ−Ｄにおける拡大断面図である。係
止用ストッパー１０は、プラスチックで一体に成形され
た基部４０と基部４０に対して列となって植え付けられ
た係止用リブ４１とから成る。基部４０は把持具本体１
の延長部溝２９内に保持され、係止用リブ４１が上方に
露出するようになっている。

【００３７】この具体例においては、係止用リブ４１は
把持具本体の長手方向に伸びており且つこれと直角方向
に並んだ可撓性プラスチックの多数のリブの列から成っ
ている。ストッパーの係止用リブの多数の列の内、内側
の列４３が厚みの相対的に薄く、高さの高いリブであ
り、外側の列４３が厚みの相対的に厚く、高さの短いリ
ブであることが「図４」Ｄから了解されよう。内側の係
止用リブ４３は、フラップ２のモップ押え用底面３１で
押さえられた時、モップを引き抜く方向と反対方向に寝
るに十分な可撓性を有している。外側の係止用リブの列
４３は、シート状モップとかみ合うように係合し、一方
内側の係止用リブの列４２は、モップを引き抜く方向と
反対方向に寝て、モップの引き抜きを防止すると共に、
フラップの閉鎖用係止部３８とも係合して、フラップ２
を一定の圧力で係止する。

【００３８】モップ把持具の組み立てた状態を示す「図
５」において、フラップ２、２は、その突出部３４が把
持具本体１の凹部１４、１４の各々に挿入され、且つそ
の回動用支点３６が把持具本体１の係止部（コーナー
部）１５に係合することにより、把持具本体１の両側に
回動による開閉可能に設けられる。この組立は、把持具
本体１の一端のエンドピース７ｂ及びフラップ２、２の
エンドピース８ｂ，８ｂを取り外し、把持具本体１の凹
部１４、１４の各々に、フラップ２、２の突出部３４を
差し込むことにより、極めて簡単且つ容易に行われる。

【００３９】把持具本体１の底面１２には、所定の厚み
の弾性体製の、特に導電性の発泡ゴムないしエラストマ
ーからなるモップ支持用パッド３が接着等の手段で固着
されている。把持具本体１の延長部１３には、係止用リ
ブ４１を有するストッパー１０が挿入され、それらの溝
２９により保持される。

【００４０】シート状モップ９の取付に際して、フラッ
プ２は「図５」の右側の二点鎖線で示す上方の開いた位
置にある。シート状モップ９を、モップ支持用パッド３
に重ね合わせ、その両側端部５０、５０をストッパー１
０の係止用リブ４１上に折り返す。次いで、フラップ２
を、「図５」の右側の実線で示す下方の閉じた位置迄回
動させる。これにより、シート状モップ９は、フラップ
２のモップ押え用底面３１とストッパー１０のリブ４１
とで挟持されることになる。また、フラップ２は係止用
ストッパー１０による圧接力を受けて係止されることに
なる。

【００４１】フラップ２は、上方の開いた状態では、突
出部３４の根元が把持具本体１の立ち上がり部上端２７
と当接して位置規制が行われ、一方下方の閉じた状態で
は、垂直側壁３３が把持具本体１のビード２８と当接し
て位置規制が行われる。フラップ１が閉じた状態で、把
持具本体１の湾曲立ち上がり部１７は、フラップ２の突
出部３４及び上面３２と共通の滑らかな面となっている
ことが了解されよう。また、フラップ２の被覆用突出部
３７はシート状モップ１の両側端部５０よりもやや外方
に突出していて、これらを覆っていることも明かであろ
う。

【００４２】本発明に用いるシート状のモップは、不織
布でも織布でもよく、これらはは、天然繊維、再生繊
維、合成繊維或いはこれらの二種以上の混合繊維から形
成されていることができる。適当な繊維の例は、ポリプ
ロピレン等のオレフィン系樹脂繊維：ポリエチレンテレ
フタレート、エチレンテレフタレート／イソフタレート
共重合体等のポリエステル繊維：ナイロン６、ナイロン
６，６等のポリアミド繊維：アクリル繊維：ポリ塩化ビ
ニル繊維：ポリ塩化ビニリデン繊維：ビニロン繊維：レ
ーヨン繊維：木綿繊維等である。

【００４３】本発明に用いる不織布及び織布は、フィラ
メントから構成されていても、或いはステープルから構
成されていてもよい。また、これらの繊維は、未巻縮の
状態でも巻縮された状態でもよいが、不織布が好適であ
る。。この不織布は、単繊維相互が絡み合いや融着等に
より固定されているという範囲内で、任意の不織布構造
及び製法によるものであってよい。例えば、乾式法或い
は湿式法による不織布が使用され、一層具体的には、ス
パンボンド不織布、メルトブローン不織布、サーマルボ
ンド不織布等が使用される。

【００４４】本発明の目的には、ポリオレフィン等のメ
ルトブローン不織布が特に適している。このメルトブロ
ーン不織布の代表的なものとして、溶融樹脂を押し出し
して微細な樹脂流とし、この樹脂流を高速度の加熱気体
と接触させて、微細な繊維径の不連続ファイバーとし、
このファイバーを多孔性支持体上に集積させることによ
り得られる。この不織布は、それ自体公知の手段でエレ
クトレット化されていてもよい。また油剤系或いは水性
系の公知のダスト吸着剤で処理されていてもよい。この
不織布は、１００乃至４０ｇ／ｍ² 、特に６０乃至４０
ｇ／ｍ² の目付け量を有するのが好ましい。

【００４５】モップ支持用パッドは、各種エラストマー
重合体、例えばニトリル−ブタジエンゴム（ＮＢＲ），
スチレン−ブタジエンゴム（ＳＢＲ）、クロロプレンゴ
ム（ＣＲ）、ポリブタジエン（ＢＲ）、ポリイソプレン
（ＩＩＢ）、ブチルゴム、天然ゴム、エチレン−プロピ
レンゴム（ＥＰＲ）、エチレン−プロピレン−ジエンゴ
ム（ＥＰＤＭ）、ポリウレタン、塩素化ポリエチレン、
塩素化ポリプロピレン、軟質塩化ビニル樹脂等の発泡体
からなる。発泡倍率は、１０乃至５０倍程度が清掃作業
性の点で好ましい。モップ支持用パッドの導電性を付与
するには、上記の重合体に導電性カーボン、導電性酸化
錫、金属粉等の導電剤を配合すればよく、その配合量は
表面の電気抵抗が１０⁶ Ω以下となるような範囲が適当
である。

【００４６】係止用リブを有するストッパーは、機械的
特性に優れている樹脂、例えば、ポリプロピレン等のオ
レフィン系樹脂、ナイロン６、ナイロン６，６等のポリ
アミド、ポリオキシメチレン等で形成されていてよい。
個々の係止用リブの厚みは、一般に０．１乃至１．０ｍ
ｍの範囲にあるのがよく、その高さは０．５乃至５．０
ｍｍの範囲にあるのがよい。外側と内側で厚み及び高さ
を変える場合の例は、 内側 厚み ０．３ｍｍ 高さ ０．７ｍｍ 外側 厚み ０．６ｍｍ 高さ ０．７ｍｍ の様なものである。

【００４７】

【発明の効果】本発明によれば、シート状のモップを把
持して清掃に用いるモップ把持具を、アルミニウム等の
軽金属の連続押し出しにより一体に成形された中空構造
の把持具本体と、アルミニウム等の軽金属の連続押し出
しにより一体に成形された中空構造の一対のフラップ
と、把持具本体の底部に固着された弾性体製のモップ支
持用パッドと、把持具本体に一対のフラップを開閉可能
に且つ閉じた状態でフラップの大部分が把持具本体と重
なるように係止、支持する回動支点と、把持具本体或い
はフラップの何れか一方或いは両方に設けられ且つフラ
ップが閉じた状態でシート状のモップを把持する係止用
ストッパーとから構成したことにより、機械的に十分な
諸強度を有しながら軽量であり、全体が少ない部品数で
簡単な構造として形成されており、シート状のモップの
把持具への取付がワンタッチで容易に行われると共に、
軽快な清掃作業性と優れた外観とを有するモップ把持具
を提供することができた。

【００４８】また、シート状のモップの把持具への取付
がワンタッチで容易に行われる一方で、過酷で乱暴な清
掃操作が行われた場合にも、シート状のモップの端の把
持具への固定が緩み無しに確実に行われるようになっ
た。

【００４９】更に、シート状モップの払拭面への接触面
積とモップ把持具の面積とをほぼ同等にする事ができる
共に、把持具の高さも、突出部分がないことにより、低
く抑制されており、机の下のような狭い部分の清掃作業
性をも向上させることが可能となった。

【００５０】更にまた、パッドを導電性の発泡ゴム乃至
エラストマーで形成させたことにより、電撃を解消し、
エレクトレットのシート状モップを使用するのに適した
モップ把持具を提供することができた。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明のモップ把持具の全体の構造を示す斜
視図である。

【図２】 把持具本体１の一例の断面構造を示す図であ
って、Ａは全体図、Ｂは要部拡大断面図、Ｃは延長部拡
大断面図である。

【図３】 フラップ２の一例の断面構造を示す図であ
る。

【図４】 係止用ストッパー１０の一例を示す図であっ
て、Ａは係止用ストッパーの上面図、Ｂは係止用ストッ
パーの側面図、Ｃは係止用リブの拡大側面図、Ｄは図Ａ
の線Ｄ−Ｄにおける拡大断面図である。

【図５】 モップ把持具の組み立てた状態を示す断面図
である。

【記号の説明】

１は把持具本体、２はフラップ、３はモップ支持用パッ
ド、４はユニバーサルジョイント、５はハンドル、６は
グリップ、７及び８はエンドピース、９はシート状のモ
ップ、１０は係止用ストッパー、１１は中空の中央部、
１２は底面、１３は延長部、１４はヒンジ形成用の凹
部、１５は係止部、１６は平面状の上面、１７は立ち上
がり部、１８は立ち下がり部、１９は側壁部、２０は補
強用のリブ、２１はチャンネル、２２は補強用の連結
部、２３はほぼ水平の突起部、２４は垂直壁２４、２５
はアングル、２６はアングル先端、２７は接続部、２８
はビード、２９は溝、３０は折り返し部、３１はモップ
押え用底面、３２は上面、３３は垂直の側面、３４は突
出部、３５は先端、３６は回動用支点、３７は被覆用突
出部、３８は閉鎖用係止部、４０はストッパー基部、４
１は係止用リブ、４２は係止用リブの内側の列、４３は
外側の列、５０はシート状モップの側端部。

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シート状のモップを把持して清掃に用い
   るモップ把持具において、アルミニウム等の軽金属の連
   続押し出しにより一体に成形された中空構造の把持具本
   体と、アルミニウム等の軽金属の連続押し出しにより一
   体に成形された中空構造の一対のフラップと、把持具本
   体の底部に固着された弾性体製のモップ支持用パッド
   と、把持具本体に一対のフラップを開閉可能に且つ閉じ
   た状態でフラップの大部分が把持具本体と重なるように
   支持する回動支点と、把持具本体或いはフラップの何れ
   か一方或いは両方に設けられ且つフラップが閉じた状態
   でシート状のモップを把持する係止用ストッパーとから
   成ることを特徴とするモップ把持具。
2. 【請求項２】 シート状のモップを把持して清掃に用い
   るモップ把持具において、この把持具は、 アルミニウム等の軽金属の連続押し出しにより一体に成
   形された中空の中央部と、該中央部の長手方向両側にし
   かもその底面とほぼ面一になるように形成された延長部
   と、該中央部の両側に且つその上部に設けられたヒンジ
   形成用の凹部及び係止部とから成る把持具本体；前記延
   長部に収容され上側に係止用リブを有するストッパー；
   前記把持具本体の底部に固着された弾性体製のモップ支
   持用パッド；及びアルミニウム等の軽金属の連続押し出
   しにより中空に成形され、モップ押え用底面と、上面
   と、側面と、側面を越えて上面から延長している突出部
   と、突出部の端よりも側面側に且つその下側に位置する
   ように設けられている回動用支点とを備えたフラップ；
   から成り、前記フラップは、その突出部が把持具本体の
   凹部に挿入され、且つその回動用支点が係止部に係合す
   ることにより把持具本体の両側に回動による開閉可能に
   設けられ、シート状モップの両側端部がフラップとモッ
   プ押え用底面とストッパーのリブとの間で挟持されるこ
   とを特徴とするモップ把持具。
3. 【請求項３】 把持具本体及びフラップの一端部にはエ
   ンドピースが固定され、その他端部にはエンドピースが
   着脱自在にはめ込まれていることを特徴とする請求項２
   記載のモップ把持具。
4. 【請求項４】 ストッパーの係止用リブが把持具本体の
   長手方向に伸びており且つこれと直角方向に並んだ可撓
   性プラスチックの多数のリブの列からなることを特徴と
   する請求項２記載のモップ把持具。
5. 【請求項５】 ストッパーの係止用リブの多数の列の
   内、内側の列が厚みの相対的に薄く、高さの高いリブで
   あり、外側の列が厚みの相対的に厚く、高さの短いリブ
   であることを特徴とする請求項４記載のモップ把持具。
6. 【請求項６】 ストッパーの係止用リブの内、少なくと
   も内側の列がモップを引き抜く方向と反対方向に寝る様
   な可撓性を有するリブであることを特徴とする請求項５
   記載のモップ把持具。
7. 【請求項７】 弾性体製のモップ支持用パッドが導電性
   の発泡ゴムないしエラストマーからなることを特徴とす
   る請求項１または２記載のモップ把持具。