JPH05241310A - フィルム原版における被写体の背景消去方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【構成】 下記の構成を有するフィルム原版３における
背景消去方法。 ハーフレーション６を有するモノクロフィルムを未使
用状態で現像する。 現像したモノクロフィルムのハーフレーション６付近
を長尺方向に所望の長さ及び幅にて切断する。 切断されたモノクロフィルム片２を撮影されたフィル
ム原版３の表面で被写体の輪郭の直線部分に、ハーフレ
ーション側縁辺７を当接させた上で透明な接着テープ５
にて貼着する。 フィルム原版３の余白部分に黒色の紙８を貼着する。 【効果】 背景消去用赤色塗料を用いるのに比べ、被
写体の背景消去が簡易容易にしかも費用の掛からない方
法で行えるようになった。 被写体の輪郭に接する背景部分を正確な直線を用いて
消去することが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、主として機械及び装置
等直線的要素の多い被写体のみの写真を得るため、フィ
ルム原版自体の被写体の背景を消去する正確で簡単な方
法に関するものである。従来、被写体の背景を消去する
にはプリント後に修正する方法と、フィルム原版自体を
修正する方法があった。本発明に於ける被写体の背景消
去方法は後者に属するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、フィルム原版自体の背景消去方法
は、フィルム原版に赤色塗料を塗布して背景を消去する
ものであるが、フィルム原版自体が透水性のないもので
あるため、塗料がフィルム原版上を流れて被写体本体を
汚す危険が多く、危険を避けるため、細い筆状のもので
点を打つようなやり方で塗布していた。

【０００３】しかし、手作業によって点を打つように赤
色塗料を塗布するには熟練された技術が要求され、また
背景全体を消去するには多大な手間と時間が必要であっ
た。又、赤色塗料を塗布するに機械化した方法もある
が、機械化しても依然として背景を消去するには多大な
手間と時間が必要であり、時には赤色塗料がフィルム原
版上を流れて被写体本体を汚すこともあった。特に、被
写体の輪郭に接する背景部分を消去するのが困難であっ
た。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】そこで、被写体の輪郭
に黒色の用紙を貼着する方法を試みた。しかし、黒色用
紙の切断辺は如何に鋭利なるカッターにて切断しても歪
みや刻みが生じて、拡大される写真自体には黒色用紙の
歪み等が現れてしまい実用に供せられるものではなかっ
た。

【０００５】本発明は、歪みや刻みのないモノクロフィ
ルム縁辺を利用するため、未使用状態で現像したモノク
ロフィルムを用い、該モノクロフィルム端辺を、フィル
ム原版における被写体の輪郭に、当接させて貼着した
後、黒色紙を貼着することにより被写体の背景を正確に
消去する、簡易容易なフィルム原版における被写体の背
景消去方法を提供しようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、ハーフレーションを有するモノクロフィルムを未
使用状態で現像し、現像したモノクロフィルムのハーフ
レーション付近を長尺方向に所望の長さ及び幅にて切断
し、切断されたモノクロフィルム片を撮影されたフィル
ム原版の表面で被写体の輪郭の直線部分に、ハーフレー
ション側縁辺を当接させた上で透明な接着テープにて貼
着し、フィルム原版の余白部分に黒色の紙を貼着してな
るフィルム原版における被写体の背景消去方法を提供す
る。

【０００７】

【実施例】以下本発明の実施例につき説明する。本発明
に於いてはハーフレーション６を有するモノクロフィル
ム１を用いる。先ず該モノクロフィルム１を未使用状態
で現像し黒色状態にする。個々に使用されるモノクロフ
ィルム１は、通常販売使用されている３５ミリモノクロ
フィルムを使用する。

【０００８】市販の３５ミリモノクロフイルムは、未使
用状態での現像にて黒色に成り、且つ、ハーフレーショ
ン６を有し、該ハーフレーション６側端辺７が歪みや刻
みの無いものに加工されているからである。

【０００９】現像されたモノクロフィルム１のハーフレ
ーション側端辺７を長尺方向に所望の長さ（被写体の直
線部分の長さにほぼ対応したもの）及び幅にて利器を用
いて切断し、長尺状のモノクロフィルム片２を作成す
る。この場合、必要に応じて、３５ミリモノクロフィル
ム１の両端部分を切断して、２片のモノクロフィルム片
２を作成することができる。

【０００１０】フィルム原版３の表面（すなわち現像液
が塗布されていない方の面）上で、被写体４の輪郭の直
線部分に、歪みや刻みのないモノクロフィルム１のハー
フレーション側端辺７が当接するようにモノクロフィル
ム片２を置き、モノクロフィルム片２のハーフレーショ
ン６部分に透明な接着テープ５を貼着することによりモ
ノクロフィルム片２をフィルム原版３に貼着せしめる。

【０００１１】モノクロフィルム片２をフィルム原版３
に貼着するに当たり、モノクロフィルム片２全体を接着
テープ５で覆うようにして貼着してもよいが、ハーフレ
ーション部分のみに貼着したほうが貼着面積が狭くてす
み、モノクロフィルム片２の剥離が容易であり、かつ、
接着テープ５の接着剤によるフィルム原版３の変質も抑
えられる。フィルム原版３の余白部分には黒色用紙８を
貼着する。

【００１２】

【発明の効果】本発明により、従来の機械化されても手
間と時間がかかり、手作業においては熟練さが要求さ
れ、また、機械を使用した場合にも赤色塗料がフィルム
原版上を流れて被写体本体を汚すことがあったフィルム
原版における被写体の背景消去が簡易容易にしかも費用
の掛からない方法で行えるようになった。その上、本発
明においては被写体の輪郭に接する背景部分を正確な直
線を用いて消去することが可能となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】背景消去処理を施したフィルム原版の平面図

【図２】モノクロフィルム片を示す説明図。

【図３】撮影後のフイルム原版の平面図

【図４】被写体輪郭にモノクロフィルム片を貼着したフ
ィルム原版の平面図

【符号の説明】 １．．．モノクロフィルム ２．．．モノクロフィルム片 ３．．．フィルム原版 ４．．．被写体 ５．．．接着テープ ６．．．ハーフレーション ７．．．ハーフレーション側端辺 ８．．．黒色用紙

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハーフレーションを有するモノクロフィ
   ルムを未使用状態で現像し、現像したモノクロフィルム
   のハーフレーション付近を長尺方向に所望の長さ及び幅
   にて切断し、切断されたモノクロフィルム片を撮影され
   たフィルム原版の表面で被写体の輪郭の直線部分に、ハ
   ーフレーション側縁辺を当接させた上で透明な接着テー
   プにて貼着し、フィルム原版の余白部分に黒色の紙を貼
   着してなるフィルム原版における被写体の背景消去方
   法。