JPH0524047Y2 - - Google Patents

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JPH0524047Y2
JPH0524047Y2 JP40616590U JP40616590U JPH0524047Y2 JP H0524047 Y2 JPH0524047 Y2 JP H0524047Y2 JP 40616590 U JP40616590 U JP 40616590U JP 40616590 U JP40616590 U JP 40616590U JP H0524047 Y2 JPH0524047 Y2 JP H0524047Y2
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microwave
fuel
alcohol content
sensor
microwaves
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本考案はガソリンあるい
は軽油にアルコールを混入した混合燃料中のアル
コール含有率を検知するアルコール含有率センサ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 近年、省資源の見地からガソリ
ンあるいは軽油にアルコールを混入したいわゆる
混合燃料の使用が試みられており、混合燃料中の
アルコール含有率を知つて空燃比等を最適に制御
する目的にこの種のセンサが用いられている。そ
して、上記センサはアルコールの誘電率が、これ
を混入せしめたガソリンあるいは軽油に比して極
めて大きいことに着目して混合燃料の誘電率を測
定することにより燃料中に含まれるアルコール量
を検知しており、従来は燃料配管中に電極板を対
設し、燃料の誘電率変化を電極板間の静電容量の
変化として取り出すようにしたセンサが提案され
ている(特開昭56−98540)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】 しかしなが
ら、このような構成のセンサでは燃料配管のセン
サ信号取出部を厳重な油密構造とする必要があつ
た。
【0004】 本考案は上記問題点に鑑み、燃料配管
内を流通する燃料に含まれるアルコール量を配管
外より測定できるアルコール含有率センサを提供
することを目的とするもので、マイクロ波の如き
高周波の電磁波は伝送路中に存する誘電体に大し
て極めて敏感な挙動を示すことに注目し、マイク
ロ波を利用して上記目的を達成したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】 本考案のアルコ
ール含有率センサは燃料配管を高周波透過性材料
により構成するとともに、対向側壁より外側方へ
それぞれ所定径で突出せしめた筒部を通して上記
燃料配管をマイクロ波導波管内に横断せしめ、導
波管内を伝送されて燃料配管を透過し減衰せしめ
られるマイクロ波の減衰度より燃料中のアルコー
ル含有率を測定するようにしたものである。
【0006】 このような構造とすることにより、配
管外より燃料中のアルコール含有量を測定するこ
とが可能となり、センサの設置や保守が容易にな
るとともに精度の向上も併せて実現した。
【0007】 また、本考案の構造においては、所定
径で突出する筒部により導波管内にマイクロ波が
閉じ込められるから、空中における如きマイクロ
波の発散による減衰がなく高感度の検出が可能で
あるとともに、マイクロ波の漏洩による通信障害
を生じることはない。
【0008】
【実施例】 以下、図示の実施例により本考案を
説明する。 図1、図2において燃料配管1はゴム、テフロ
ンあるいはナイロン等の高周波透過性材料よりな
り、内部を混合燃料が流通している。配管1はそ
の一部が金属製円筒部材2で覆つている。円筒部
材2に相対向する側面に開口21a,21bが設
けてあり、上記各開口21a,21bには角筒の
側面をテーパ状に形成したマイクロ波導波管3
a,3bの拡開した一方の開口が接続してある。
導波管3a,3bの他方の開口には同軸対導波管
変換器4a,4bが設けてある。そして、変換器
4aにはマイクロ波発信器5に至る同軸ケーブル
6aが接続され、変換器4bにはマイクロ波検波
器7に至る同軸ケーブル6bが接続してある。
【0009】 なお、円筒部材2と燃料配管1との間
には上記の如き種類の高周波透過性材料よりなる
筒状スペーサ8が配設してある。また円筒部材2
はその径を、両端筒部22a,22bにおけるカ
ツトオフ周波数が測定に使用するマイクロ波の周
波数より充分高くなるように設計してあり、円筒
部材2の両開口より外部へマイクロ波が漏れるこ
とはない。
【0010】 なお、上記カツトオフ周波数は筒部2
2a,22bの径が小さい程高くなることが知ら
れており(一例として上記筒部径が1cmの時、カ
ツトオフ周波数は8.79GHzである)、カツトオフ
周波数よりも十分周波数の低い(例えば2GHz)
マイクロ波を測定に使用すれば、上記筒部22
a,22bを経て外部へマイクロ波が漏れること
はない。筒部22a,22bの長さは長い程効果
があるが、用途に応じて適当に決定する。
【0011】 上記の如き構造を有するアルコール含
有率センサの作動を以下に説明する。
【0012】 発信器5より送出されたマイクロ波は
同軸ケーブル6aを経て変換器4aに至り、変換
器4aの空洞内へ突出せしめられたケーブル6a
の同軸内導体61より導波管3a内に発信され
る。マイクロ波は第2図中Eで示す如き波動電界
を形成しつつ導波管3a内を伝送され、途中に配
した燃料配管1を横断透過して導波管3bより変
換器4bに至る。変換器4bを介して再び同軸ケ
ーブル6bに伝達せしめられたマイクロ波は検波
器7に至り、検波器7にて、到達したマイクロ波
の振幅に比例した直流電圧に変換され、センサ信
号としてリード線7aにより図示しない空燃比制
御装置に送られる。
【0013】 ところで、マイクロ波の如く高周波の
波動電界Eをともなう電磁波は誘電体を通過する
に際に、その誘電体の誘電率εと誘電正接tanδの
積たる誘電損率εtaδに比例した損失を生じて減衰
する。ここで一例として表1にメチルアルコー
ル、ガソリン、テフロンおよびナイロンの各誘電
率εおよび誘電正接tanδを示す。
【0014】 ■■■ 亀の甲 [0001] ■■■
【0015】 表1より知られる如く、メチルアルコ
ールは誘電率ε、誘電正接tanδともに他と比較し
て極めて大きい。したがつて例えばガソリンにメ
チルアルコールを混入した混合燃料ではメチルア
ルコールの混入量に比例して燃料全体の誘電損率
εtanδは大きくなる。そして、誘電損率εtanδの小
さなテフロンあるいはナイロン製の燃料配管1を
ほとんど減衰することなく透過したマイクロ波
は、混合燃料中を透過する間に燃料に混入された
アルコール量に応じて減衰せしめられる。
【0016】 すなわち、誘電率がそれぞれε1ε2であ
る液体の混合体の誘電率εは、下式となる
(「固体誘電体論」岡、中田共著 岩波書店刊
1960年1月30日289頁)。 ε=(ε1V1+ε2V2)/(V1+V2) … ここで、V1,V2は各液体の体積である。誘電
率は一般に下式の複素数で表され、*ε=ε−
jεtanδ … ここで、εtanδは誘電損率である。結局、式、
式を勘案すると混合誘電損率は以下の如くな
り、 εtanδ=(ε1tanδ1・V1+ε2tanδ2・(V−V1
)/
V=(ε1tanδ1−ε2tanδ2)・(V1/V)+ε2tanδ
2… ε1tanδ1をアルコールのもの、ε2tanδ2をガソリ
ンのものとすると、 ε2tanδ2<<ε1tanδ1であるから、結局式は εtanδ=ε1tanδ1・(V1+V)+ε2tanδ2
…となる。 かしくて、混合誘電損率εtanδはアルコール含
有率V1/Vにリニヤに比例する。
【0017】 次に、周波数ωのマイクロ波電界Eの
中に誘電損率εtanδの物質が単位時間存在した時
の損失エネルギーLは下式で示される(「誘電
体論」 岡著 現代工学社刊 1954年5月17日
79頁)。 L=ω・εtanδ・E2/8π2 … マイクロ波が透過する混合液体(燃料)の体積
はVであり、マイクロ波の発信時のエネルギーを
Poとすると、混合液体透過後の受信時のマイク
ロ波のエネルギーPrは、Pr=Po−ω・εtanδ・
(E2/8π2)・Vとなり、これに上記式を代入す
ると、Pr=Po−ω(ε1tanδ1・(V1/V)+ε2
tanδ2)(E2/8π2)・V … 検波器における検出信号の大きさはPrに比例
するから、結局検出信号はアルコール含有率
V1/Vに比例して小さくなる。
【0018】 また、導波管3a内の誘電率εの小さ
い空気中(ちなみに空気はε≒1である)を伝播
するマイクロ波は、誘電率εが急変する燃料層で
反射せしめられる。この反射は燃料の誘電率εが
大きくなるほど、すなわち燃料中のアルコール量
が多くなるほど甚だしくなり、これによつて透過
後のマイクロ波は減衰せしめられる。
【0019】 このようにして、本考案のセンサーは
混合燃料中のアルコール含有量に応じて減衰せし
められて検波器7に到達したマイクロ波の減衰度
を測定し、精度良く混合燃料中のアルコール含有
率を知るものである。
【0020】 また、センサを配管1中に設ける必要
がないから、センサ信号取り出し部における燃料
漏れ等の心配はなく、センサの設置および保守が
容易である。
【0021】 本考案のセンサでは、円筒部材2両端
の所定径の筒部22a,22bにより、燃料配管
1挿通部におけるマイクロ波の漏洩が防止される
から、マイクロ波は空中に放散することなく導波
管3a,3b内に閉鎖された状態で効率的に燃料
配管1を透過せしめられ、高感度の測定が可能で
ある。また、マイクロ波が外部へ漏洩しないこと
により、電波障害を生じることもない。 本考案のセンサの消費電力は2W程度であり、
車載バツテリの負担となることはない。
【0022】 なお、本実施例の等価回路を図3に示
す。燃料配管1中の混合燃料の誘電損率εtanδは
図中分布抵抗Rで示される。
【0023】 本考案で使用するマイクロ波の周波数
は高い程(上記式参照)Prの変化が大きいの
で測定感度は高くなるが、筒部のカツトオフ周波
数よりも高いと漏洩を生じるため、この限度内と
する必要がある。
【0024】 図4、図5には本発明の他の実施例を
示す。本実施例では上記実施例において円筒部材
2の側面に相対向して設けた開口21a,21b
のうち一方の開口21aを閉鎖し、変換器4の同
軸ケーブル6より発信したマイクロ波を閉鎖面で
反射せしめて、反射波を再び同軸ケーブル6で受
信するようにしてある。
【0025】 すなわち、発信器5より送出されたマ
イクロ波は同軸ケーブル6によりサーキユレータ
9を経て変換器4に至り、導波管3内に発信され
る。燃料中を往復透過して減衰した反射波は再び
同軸ケーブル6に至り、サーキユレタ9を経て今
度は検波器7に入力する。
【0026】 このような構造としても上記実施例と
同様の効果がある上にマイクロ波を燃料中に往復
透過せしめるため大きな減衰を生じ、したがつて
検知感度が良い。本実施例の等価回路を図6に示
す。
【0027】 なお、本実施例において、燃料を透過
した反射波の強度を測定するために、サーキユレ
タにて反射波を直接取り出しているが、進行波と
反射波が合成されて導波管内に生じる定在波の大
きさより間接的に反射波の強度を測定する方法で
も良い。
【0028】 また、混合燃料はガソリンを主体とし
たものに限らず、ガソリン同様に誘電率ε、誘電
正接tanδが小さい軽油を主体としたものでも良
い。
【0029】
【考案の効果】 以上の如く、本考案のアルコー
ル含有率センサはアルコールを含む混合燃料にマ
イクロ波を透過せしめ、透過波の減衰度よりアル
コール含有率を知るようにして、精度が良く、し
かも構造が簡単で、設置および保守も容易なアル
コール含有率センサを実現したもので、測定マイ
クロ波による電波障害も全く生じないものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示すセンサの斜視図
である。
【図2】センサの要部断面図である。
【図3】センサの等価回路図である。
【図4】本考案の他の実施例を示すセンサの斜視
図である。
【図5】センサの要部断面図である。
【図6】センサの等価回路図である。
【符号の説明】
1……燃料配管 22a,22b……筒部 3,3a,3b……マイクロ波導波管 5……マイクロ波発信器 7……マイクロ波検波器。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の混合燃料中のアルコー
    ル含有率を検知するアルコール含有率センサにお
    いて、高周波透過材料よりなり、混合燃料が流通
    せしめられる燃料配管と、マイクロ波が共振する
    ことなく伝送せしめられるマイクロ波導波管と、
    該マイクロ波導波管の対向側壁より外側方へそれ
    ぞれ所定径で突出せしめられ、上記燃料配管を挿
    通せしめて上記マイクロ波導波管内を横断せしめ
    るとともに上記マイクロ波の漏出を阻止する一対
    の筒部と、上記マイクロ波導波管内へマイクロ波
    を発信するマイクロ波発信手段と、マイクロ波導
    波管内を伝送され途中で上記燃料配管を横断透過
    したマイクロ波を受信するマイクロ波受信手段と
    を具備し、受信したマイクロ波の減衰度より上記
    燃料配管を流通する混合燃料中のアルコール含有
    率を測定することを特徴とするアルコール含有率
    センサ。
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