JPH05229601A - 生ごみ処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は生ごみ処理の作業を軽減し、かつ衛
生面で安全な生ごみ処理装置を提供することを目的とし
たものである。 【構成】 上端部を開口しかつ底部に生ごみ落下口７と
排水口８を設けた排水筒６を流し台のシンク１の下部に
取り付け、生ごみ落下口７には仕切り弁９を設け、排水
口８にはトラップ部１０を設け、トラップ部の底面に設
けた配水管１１と、仕切り弁９の下部に設けた漏水受け
部１１と、この漏水受け部１２と配水管１１とを連結す
るバイパス管１３と、側面に複数の孔１５を有し前記生
ごみ落下口７の上に水切り筒１４を設け、生ごみ落下口
７の下には袋１７を設ける構成とすることにより、生ご
み処理の作業量を軽減し、かつ衛生的で安全な生ごみ処
理装置が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は家庭または食堂、ホテ
ル、病院等の調理場に設置されている流し台より直接生
ごみを投入し、袋にパックする生ごみ処理装置に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の生ごみ処理装置は図３に示すよう
に、流し台のシンク１の下部に設けられた排水筒２の中
にパンチング板もしくは金網等の多孔材料により出来て
いる水切り籠３があり、その籠の中に生ごみを投入して
いた。排水筒２の下部は茶碗を伏せた様な形状であって
通常「わんトラップ」と呼ばれるトラップ４になってお
り、二重管の構成により水を滞留させ下水からの臭気や
ゴキブリ等の侵入を防止するよう構成されていた。そし
て上記装置では、水切り籠３に生ごみが溜るまで放置
し、その後にポリエチレンの袋などに移し替え、さらに
図示していないが、ごみ収集日まで保管するため、ごみ
箱に入れていた。また、水道のカラン５等からシンク１
に流された水は生ごみの表面を流れ、水切り籠３の孔か
ら流れ出てトラップ４を経て下水に排水されていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、一般家庭では日に３〜４回も水切り籠３の
中の生ごみを袋に移し替えねばならず、主婦にとって非
常に煩わしい作業であった。また、この作業の際に手で
直接生ごみを触る場合もあり、気温の高い夏期では腐敗
した生ごみの有害な雑菌が手に付着して、食中毒の原因
ともなり危険であった。またシンク１に捨てられる水は
すべて生ごみに触れ、あたかも生ごみを洗って行くこと
になるため、生ごみの一部は水に溶け出てしまう。つま
り生ごみが放置される時間に比例してその主な成分であ
る有機物が排水に混入することになり、排水の汚れの目
安となるＢＯＤ（生物化学的酸素要求量）を上げ、河川
を汚染したり、下水処理場の負荷を増大させる原因とな
っていた。

【０００４】本発明は上記課題を解決し、生ごみ処理の
作業量を軽減し、かつ衛生面で安全な生ごみ処理装置を
提供することを目的としたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の生ごみ処理装置は、上端部を開口して流し台の
シンクの下部に取り付けかつ底部に生ごみ落下口と排水
口を設けた排水筒と、生ごみ落下口に開閉自在に設けた
仕切り弁と、排水口に設けたトラップ部と、トラップ部
の下部に接続した排水管と、仕切り弁の下部に設けた漏
水受け部と、この漏水受け部と排水管とを接続するバイ
パス管と、側面に複数の孔を有し排水筒の中であって生
ごみ落下口の上に設けた水切り筒と、仕切り弁を介して
生ごみ落下口の下に設けた袋とからなる構成としてあ
る。

【０００６】

【作用】本発明は上記構成によって、発生した時点で生
ごみを水切り筒に投入すると、生ごみは水切り筒の側面
の孔から生ごみの水分が流れ、固体分と水分とが分離さ
れる。次に、手動あるいは機械式いずれか適当な手段に
よって、仕切り弁を開口すると生ごみは生ごみ落下口か
ら袋に落下し収納される。また何らかの理由で仕切り弁
より漏水した場合にはその水をバイパス管を経て排水管
へ導く。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照して説明す
る。

【０００８】図１から図２において、１はシンクであ
り、この底部に上端部を開口した排水筒６を設けてい
る。排水筒６の底部には生ごみ落下口７と排水口８を設
け、生ごみ落下口７の下部には仕切り弁９を、排水口８
の下部にはわんトラップ１０を設け、その底部には配水
管１１を接続している。また、仕切り弁９の下部にはこ
の弁と一体的に断面がＵ字状の溝を成す漏水受け部１２
を設け、この溝の底と配水管１１とをバイパス管１３に
より連結している。また排水筒６の内部には生ごみ落下
口７の上に載る水切り筒１４を設けている。この筒には
底面は無く側面は複数の孔１５を開口している。また仕
切り弁９はモータ１６によって図では左右に移動し開閉
される。

【０００９】上記構成において、生ごみを水切り筒１４
に投入すると、生ごみに含まれる水はこの水切り筒１４
の側面の孔１５を経て流れ出し、排水口８、わんトラッ
プ１０を経て排水される。つまり、従来の生ごみ処理装
置と同様に生ごみ中の水と固体分とを分離する。さら
に、生ごみを投入後は、モータ１６を駆動し仕切り弁９
を開けると生ごみは重力によって生ごみ落下口７より落
下し、袋１７に入り収納される。生ごみが落下した後は
仕切り弁９を閉じれば、水切り筒１４は単なる排水の通
路になり、カラン５から出た水は排水口８、わんトラッ
プ１０を経て下水へ導かれる。

【００１０】この実施例の構成によれば、生ごみを水切
り筒６に投入し、仕切り弁９を開閉する作業のみで袋１
７にパックされるので、袋１７に生ごみを移し替える必
要がなく、生ごみの処理作業が軽減される。また、生ご
みには投入時点にのみ触れるだけであり、たとえ生ごみ
に触れてもこの時点では生ごみはいわば新鮮な食料の一
部であって腐敗はしていない状態なので衛生的であり、
雑菌によって手が汚れることが無く安全である。また生
ごみは水切り筒１４投入後直ちに仕切り弁９の開閉とい
う簡単な動作で袋１７にパック出来るので、シンク１か
ら流れてくる水に触れる時間も短く、生ごみの主な成分
である有機物が排水に溶けだす量も少なく、ＢＯＤ（生
物化学的酸素要求量）も増加しないので、河川を汚染し
たり、下水処理場の負荷を増大させることがないという
効果がある。また図２に示すように万一仕切り弁９に髪
の毛等のごみが噛み込んで漏水しても、漏水受け部１２
で受けバイパス管１３を経て配水管１１へ導くので、袋
１７の中の生ごみに水が落ち腐敗を促進する事も無い。
また水が袋から溢れて床を汚すことも防止できる。

【００１１】

【発明の効果】以上説明したように本発明の生ごみ処理
装置によれば以下の効果が得られる。 （１）生ごみは水切り筒に投入され仕切り弁を開閉する
作業のみで袋にパックされるので、袋に生ごみを移し替
える必要がなく、生ごみの処理作業が軽減される。 （２）生ごみには投入時点にのみ触れるだけであり、た
とえ生ごみに触れてもこの時点では生ごみはいわば新鮮
な食料の一部であって、腐敗はしていない状態なので、
衛生的であり雑菌によって手が汚れることが無く衛生的
である。 （３）生ごみは水切り筒に投入後直ちに仕切り弁の開閉
という簡単な動作で袋にパック出来るので、シンクから
流れて来る水に触れる時間も短かく、生ごみの主な成分
である有機物が排水に溶けだす量も少なく、ＢＯＤ（生
物化学的酸素要求量）も増加しないので、河川を汚染し
たり、下水処理場の負荷を増大させることがない。 （４）万一仕切り弁に髪の毛等のごみが噛み込んで漏水
しても、その水を漏水受け部で受け、バイパス管を経て
排水管へ導くので、袋の中の生ごみに水が落ち腐敗を促
進する事も無く衛生的であり、かつ水が袋から溢れて床
を汚すことも防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における生ごみ処理装置の要
部断面図

【図２】同じく仕切り弁より漏水しその水が排水されて
いる状態を示す要部断面図

【図３】従来の生ごみ処理装置の要部断面図

【符号の説明】

１ シンク ６ 排水筒 ７ 生ごみ落下口 ８ 排水口 ９ 仕切り弁 １０ わんトラップ １１ 配水管 １２ 漏水受け部 １３ バイパス管 １７ 袋

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上端部を開口して流し台のシンクの下部に
   取り付けかつ底部に生ごみ落下口と排水口を設けた排水
   筒と、前記生ごみ落下口に開閉自在に設けた仕切り弁
   と、前記排水口に設け二重管の構成により水を滞留させ
   るトラップ部と、前記トラップ部の下部に接続した排水
   管と、前記仕切り弁の下部に設けた漏水受け部と、前記
   漏水受け部と前記排水管とを接続するバイパス管と、側
   面に複数の孔を有し前記排水筒の内部であって前記生ご
   み落下口の上に設けた水切り筒と、前記仕切り弁を介し
   て生ごみ落下口の下に設けた生ごみ収納袋とからなる生
   ごみ処理装置。