JPH05224608A - 三次元ディスプレイ装置 - Google Patents

三次元ディスプレイ装置

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JPH05224608A
JPH05224608A JP4023573A JP2357392A JPH05224608A JP H05224608 A JPH05224608 A JP H05224608A JP 4023573 A JP4023573 A JP 4023573A JP 2357392 A JP2357392 A JP 2357392A JP H05224608 A JPH05224608 A JP H05224608A
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dimensional display
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Yoshiya Higuchi
佳也 樋口
Akira Mishima
彰 三島
Yoichi Ose
洋一 小瀬
Shinji Shirakawa
真司 白川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速に三次元画像を表示する三次元ディスプ
レイ装置を実現する。 【構成】 多数個のレ−ザを二次元的に配列した二次元
レ−ザアレイ7,8を2枚用意し、2枚の二次元レーザ
アレイ7,8を互いに直角に配置し、レ−ザアレイ7,
8から照射されるレ−ザ光同士の交点の輝点集合を含む
空間を映像空間ととする。映像空間には蛍光体となる透
明な気体等を封入し、レ−ザアレイ7,8からは気体中
の原子等を複数段階に励起する複数種の赤外光を夫々照
射し、原子等はその緩和過程で蛍光を発生する。レ−ザ
アレイ7には描き出す三次元像の断面のパタ−ンを照射
させ、レ−ザアレイ8にこの断面を含むシ−ト状のパタ
−ンを照射させる。これにより、映像空間にシ−ト状の
断面像が浮かび上がり、断面のパタ−ンを変化させなが
ら三次元像の奥行き方向に一次元スキャンすることで完
全な三次元像が空間に描き出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は三次元ディスプレイ装置
に係り、特に、蛍光体となる原子をレ−ザにより多段階
に励起しこれが緩和する過程で発する可視域の蛍光を用
いて映像空間上に輝点を生成させ3次元動画像の再生を
行う三次元ディスプレイ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュ−タが支援する産業機器の進歩
に伴い、医療用CT装置,CAD装置,科学技術計算等
の分野では、大量の三次元解析情報が出力できるように
なった。しかしながら、これらの装置に付属するCRT
等のディスプレイ装置は、二次元映像しか表示できない
ため、上記の三次元情報を充分に表示することができて
いない。そこで、このような大量の三次元情報を高速に
表示し、前後,左右,上下から自由に観察できる三次元
ディスプレイの出現が待たれている。
【0003】従来の三次元ディスプレイ装置もしくは立
体テレビと称せられる技術の多くは、CRT等の二次元
ディスプレイ装置を用い、偏光メガネ等により両眼に異
なる映像を送ることにより立体視差を生じせしめ、立体
感を得るようにしたものである。
【0004】しかしながら、このような装置は両眼の視
差角程度の範囲の三次元情報しか有しておらず、前後,
左右,上下から自由に観察できるという真の意味での完
全三次元映像を供することができない。また、立体像を
供する技術として、ホログラフィがある。これは、平面
状のホログラムを用いる場合には立体像を映し出だせる
角度が限定されるが、円筒状のホログラムを用いる場合
には360度の立体像を映し出せる。しかしながら、像
を記録するホログラムの作成に時間がかかるばかりでな
く、静止画しか供することができない。最近、ホログラ
ム自体を微細なデバイスで構成し、これを電気信号によ
り動かす試みもなされているが、その実現は困難であ
る。
【0005】これらが、従来の三次元ディスプレイ装置
もしくは立体テレビと称せられる技術のほとんどである
が、次のような高速回転体を用いる方法もある。そのひ
とつは、二次元平面にLEDを多数個配列した二次元L
EDアレイを設け、その中心を通りこの平面内に含まれ
る回転軸の周りに高速に回転させながら発光パタ−ンを
変え、任意の三次元映像を得るものである。この方法の
問題点としては、回転軸の近傍と外縁部とでは回転方向
の映像分解能が異なること、LEDアレイ自体の映り込
みがあり画像が不鮮明になること、回転軸方向へは映像
を映し出せないこと、回転を伴うためにLEDアレイに
送る信号線の処理が困難なことが挙げられる。
【0006】更に別の従来技術として次のものがある。
この従来技術は、螢石にエルビウムを0.1%ド−プし
て生成した透明な結晶に、二種の赤外線を照射すると、
発光エネルギ−の閾値を越える交点のみ緑色に発光する
という現象を利用したものである。その実験報告では、
2cm立方の結晶を使用し、赤外線照射は火花放電を集
光ミラ−で集め、フィルタで他のスペクトルをカットし
た後、レンズで結晶内の一点に集束させている。輝点の
位置変更は、レンズ及び反射ミラ−等の光学機器の移動
で行う。
【0007】この従来技術の問題点は、映像空間である
結晶内に同時には一点の輝点しか作れないこと、輝点の
位置変更を機械的動作に頼るため、高速の描画ができな
いことである。例えば、今仮りに、結晶内を100×1
00×100の画素に分割し、総ての画素をスキャンし
ていくことを考えると、毎秒1000回の火花放電と光
学系の移動とを繰り返しても1000秒かかることな
る。これでは、人間の目の残像効果によって全体像を得
ることは絶望的となる。
【0008】以上の従来技術は、増田千尋著「三次元デ
ィスプレイ」(産業図書)と、アイ・イー・イー・トラ
ンサクション・オン・エレクトロン・デバイス,ED−
18巻,第9号,1971年9月号の724頁「真の三
次元ディスプレイ装置」ジョーダン・ディー・レウィス
他(IEEE TRANSACTIONS ON DE
VICES,VOL.ED−18,NO.9,SEPT
EMBER 1971“A TRUE THREE−D
IMENSIONAL DISPLAY”Jordan
D.Lewis el.)に詳しく説明されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した各従来技術
は、大量の三次元情報を高速に表示し、前後,左右,上
下から自由に観察できる三次元ディスプレイ装置を実現
することはできず、また、動画を表現できないという問
題がある。また、最後に述べた従来技術も、輝点が映像
空間に同時には一点しか作れないこと及び輝点の位置移
動を機械的動作に頼るため高速の描画ができず、ディス
プレイ装置としては実用に適さないという問題がある。
【0010】本発明の目的は、上述した従来技術の欠点
を解決し、情報を完全な三次元画像として表現し、且
つ、動画も高速に表示することができ、映像分解能も画
面全体で均一となり、視認性・鮮明度の優れた三次元デ
ィスプレイ装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、多数個のレ−ザを二次元的に配列した
二次元レ−ザアレイを2枚用意し、この2枚の二次元レ
ーザアレイを互いに直角あるいは直角に近い角度をもた
せて配置し、2枚の二次元レ−ザアレイから照射される
レ−ザ光同士の交点の集合を含む空間を映像空間とし、
レ−ザ光同士の交点を輝点とする。そして、映像空間に
は蛍光体となる透明な気体もしくは液体もしくは固体状
の原子または分子もしくはこれらのイオンを配置し、2
枚のレ−ザアレイからはこの原子または分子もしくはこ
れらのイオンを複数段階に励起する複数種の赤外光をそ
れぞれ照射し、その緩和過程で蛍光を発生させる。二次
元レ−ザアレイ上のレ−ザは同時に多数個動作できるよ
うにし、信号の切り替えにより任意の発光パタ−ンを作
り出せるようにする。2枚のレ−ザアレイのうち第1の
レ−ザアレイには、描き出す三次元像の断面のパタ−ン
を照射させ、同時に第2のレ−ザアレイにこの断面を含
むシ−ト状のパタ−ンを照射させる。これにより、映像
空間にシ−ト状の断面像が浮かび上がる。次に、断面の
パタ−ンを変化させながら三次元像の奥行き方向に一次
元スキャンしていくことで完全な三次元像が空間に描き
出される。
【0012】
【作用】第1のレ−ザアレイから照射される赤外光レ−
ザ1は周波数f1をもち、第2のレ−ザアレイから照射
される赤外光レ−ザ2は周波数f2をもつとする。これ
らの周波数f1及びf2は、励起する原子の基底準位から
第一励起準位への励起エネルギ−E1と第一励起準位か
ら第二励起準位への励起エネルギ−E2とについて
【0013】
【数1】E1=hf1 E2=hf2 を満足しているものとする。ここにhはプランク定数で
ある。この時、原子はレ−ザ1及びレ−ザ2を最も効率
的に吸収し、基底準位から第一励起準位を経て、第二励
起準位へと励起する。
【0014】第二励起準位へと励起した原子は、量子力
学により計算されるある平均寿命の後、量子力学により
計算されるある確率で、
【0015】
【数2】E3=E1+E2 のエネルギ−差をもつ基底状態まで緩和し、この時
【0016】
【数3】E3=hf3 を満たす周波数f3を持つ蛍光3を放出する。
【0017】このとき、レ−ザ光1及びレ−ザ光2は共
に可視光より周波数の小さい(即ち波長の長い)赤外光
であるが、蛍光3はこれより周波数の大きい(即ち波長
の短い)可視光となるように選んであるとする。従っ
て、レ−ザ光1及びレ−ザ光2の光路中では、赤外光の
発光が得られているが、これは可視域ではないために人
間の眼には感知されず、光路は見えない。しかしレ−ザ
光1及びレ−ザ光2の交点においては、可視域の蛍光3
が発せられているため、この交点のみが輝点として空間
上に浮かび上がるという効果が得られる。
【0018】画像構成は、次のような一次元スキャンに
より人間の眼の残像効果を利用して実現する。まず第1
レ−ザアレイから描き出す像の端部の第一断面の形状パ
タ−ンに沿うレ−ザのみを照射する。次に第2のレ−ザ
アレイからこの断面に含まれるようなシ−ト状の形状パ
タ−ンを照射する。この結果、二種のレ−ザの交点の集
合は空間にスライスされた第一断面の形状を浮かび上が
らせる。この照射パタ−ンを微小時間間隔の間続けた
後、レ−ザの照射を止めることでこの映像を消し、次に
描き出す像の端部よりわずかに中心寄りの第二断面の形
状を同様にして投影する。以下これを繰り返せば、全体
像が描きだされる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を一実施例を図面を参照して詳
細に説明する。図1は本発明の一実施例に係る三次元デ
ィスプレイ装置の動作状態を示す鳥瞰図である。本実施
例では、二枚のレ−ザアレイ7,レ−ザアレイ8から照
射されるレ−ザ光が交差する直方体の映像空間10内に
「魚」の立体像を描いたところを示す。この映像空間を
含むガラス4で囲まれた領域には、カリウム等の発光性
のガスが封入されている。以下、図2から図12によ
り、図1の三次元ディスプレイ装置の動作原理及び動作
方法について詳細に説明する。
【0020】図2に、原子内電子の励起状態の模式図を
示す。通常、基底準位にある電子は、周波数f1の赤外
光1を吸収することによりhf1のエネルギ−差を持つ
第一励起準位に遷移する。次に、周波数f2の赤外光2
を吸収することにより、hf2のエネルギ−差を持つ第
一励起準位に遷移する。第二励起準位まで励起した電子
は周波数f3の可視光3を放出して、hf3のエネルギ−
差を持つ基底準位に緩和する。
【0021】この過程を実験する装置の模式図を図3に
示す。ガラス製の透明な容器4内に発光性のガスを封入
し、この内部に向けて周波数f1及びf2の二種の赤外光
レ−ザ1,2を容器4内部で光線が交差するようにレ−
ザ発振装置5から照射する。すると、赤外光レ−ザ1と
赤外光レーザ2の交点において、周波数f3の発光3が
得られる。
【0022】このような特性をもつ発光性のガスの実例
を図4を用いて説明する。図4はカリウム原子の励起ダ
イヤグラムを示す。点線で囲んだ部分が第一及び第二励
起準位である。準位間の吸収波長はオングストロ−ム単
位で二種類ずつ表示されるが、これは電子のスピン状態
の違いによるものである。これによると、遷移の一例と
して7664.9オングストロ−ムと11690.2オ
ングストロ−ムの赤外光を吸収して4641.8オング
ストロ−ムの可視光を放出する。励起用レ−ザとして
は、レ−ザアレイを構成できるように小型の半導体レ−
ザを用いる。
【0023】図5に、組成比を制御することで所望の波
長をレーザ光を発振できる半導体レ−ザ素子の例を示
す。図5によれば、例えば上記のカリウム原子の励起波
長をカバ−できることがわかる。図5に示すような半導
体レ−ザ素子を二次元のアレイ状に配列して二次元レ−
ザアレイを構成し、さらに2枚の二次元レ−ザアレイを
直角に配置したとき、図6に示す様に、このレ−ザアレ
イが覆う任意の空間位置に輝点を作ることができる。
【0024】図6に示す様に、第1のレ−ザアレイ7
を、xy面内に配置し、第2のレ−ザアレイ8をyz面
内に配置する。第1のレ−ザアレイ7からは(x1,y
1,0)の位置にあるレ−ザ素子からレ−ザ光を照射
し、第2のレ−ザアレイ8からは(0,y1,z1)の位
置にあるレ−ザ素子からレ−ザ光を照射する。すると
(x1,y1,z1)の位置に輝点9が作られる。
【0025】次に、映像空間に図形を描く方法を述べ
る。図7に示すように、二枚のレ−ザアレイを水平面か
ら45度の角度を持たせて対向させる。第1のレ−ザア
レイ7からは全体として円筒状のレ−ザビ−ム束を照射
し、第2のレ−ザアレイ8からは全体としてシ−ト状の
レ−ザビ−ム束を照射する。この場合、直方体の映像空
間10には、図示するように円環状の図形が描かれる。
【0026】次に、スキャニングにより空間に任意の立
体図形を描く方法について図8を用いて述べる。図7と
同様の装置において、第1のレ−ザアレイ7から半径の
小さな円筒状のレ−ザ束を照射し、これを時系列的に次
々に半径の大きな円筒にしていく。第2のレ−ザアレイ
8からはこれと同期して図のz’方向に時系列的に位置
をずらしながらシ−ト状のレ−ザ束を照射する。これに
より、映像空間10には図示するような球殻が描かれ
る。この過程における2枚のレ−ザアレイ7,8の照射
パタ−ンの変化を時系列的に示したのが図9である。上
段11が第1のレ−ザアレイ7の照射パタ−ンであり、
下段12が第2のレ−ザアレイ8照射パタ−ンである。
【0027】この照射パタ−ンを、レ−ザアレイ上のイ
メ−ジで示したのが図10,図11である。図の例で
は、49×49のレ−ザ素子を配列している。黒丸が発
振状態のレ−ザ素子、白丸が休止状態のレ−ザ素子を示
す。これらの図は見やすくするために、ひとつの球殻を
七つの円環で表示しているが、より多くの円環で表示す
れば、高密度な画像が得られることは言うまでもない。
図12には、図8で説明した手法にて「魚」の像を描い
た場合を示す。上述した映像は静止画像であるが、1回
のスキャニング毎に信号を変化させることで動画像を描
くことができることはいうまでもない。。
【0028】以上の実施例では、独立な半導体レ−ザ素
子を多数並べて二次元レ−ザアレイを構成することを想
定したが、最近、面発光レ−ザと呼ばれる本発明への適
用に最適なレ−ザアレイが開発されている。このレ−ザ
素子は、極めて高密度のレ−ザアレイを構成できる可能
性を持ち、本発明における画素数を飛躍的に高めること
ができる。面発光レ−ザ素子の特徴として、以下の利点
が挙げられている。
【0029】(1)集積回路(IC)を作るのと同じよ
うな一貫製法(モノリシック製法)ができる。
【0030】(2)レ−ザ素子として切り離す前にウェ
−ハ単位のテストができる。
【0031】(3)マウントへの取り付けがやさしい。
【0032】(4)一つの波長で発振し、位相のきれい
にそろった波面が得られる。
【0033】(5)丸くて鋭い光ビ−ムが得られる。通
常のレ−ザでは楕円形で広がりも大きい。
【0034】(6)縦横にたくさんのレ−ザを並べるこ
とができる。
【0035】(7)さらに、いろいろな光デバイスを積
み重ねることが容易。
【0036】この面発光レーザ素子の動作原理の詳細
は、電子情報通信学会誌Vol.73 No.8pp882-885 1990年8
月号の「面発光半導体レーザ」伊賀健一及び、単行本
「伊賀健一、小山二三夫著『面発光レ−ザ』(オ−ム
社)」に紹介されている。尚、大出力化のために、現在
の大型レ−ザ装置を使う場合には、画面の高密度化のた
めにレ−ザ装置から光ファイバによってレ−ザ光を二次
元アレイ面まで輸送するという手段もとれる。これによ
り、レ−ザ装置の筐体同士が干渉し、隣接するレ−ザ光
同士の距離を小さくできないという問題は解消できる。
【0037】次に、本発明の三次元ディスプレイ装置を
カラ−化する方法について述べる。カラ−化は、カラ−
ブラウン管と同様、赤緑青の発光を独立に制御すること
により達成される。今、赤の可視光3R,緑の可視光3
G,青の可視光3Bを得るための二種類ずつの赤外光を
それぞれ赤外光1R,2R,赤外光1G,2G,赤外光
1B,2Bとする。これらの周波数をそれぞれf3r,
f3g,f3b,f1r,f2r,f1g,f2g,f1b,
f2bとすれば、以下の関係がある。
【0038】
【数4】hf1r+hf2r=hf3r hf1g+hf2g=hf3g hf1b+hf2b=hf3b 第1のレ−ザアレイ7には,赤外光1R,1G,1Bを
照射する三種類のレ−ザ素子を一組にしてこれをアレイ
状に配列し、第2レ−ザアレイ8には,赤外光2R,2
G,2Bを照射する三種類のレ−ザ素子を一組にしてこ
れをアレイ状に配列する。このようなレ−ザ素子の配列
の一例を図13及び図14に示す。これらの図におい
て、三角形で囲んだ一組のレ−ザ素子群が、一画素に対
応している。これらのレ−ザ素子を動作させたとき、映
像空間には、近接しているが座標の異なる赤,緑,青の
三点の輝点ができる。離れた位置からこれを見ると、カ
ラ−ブラウン管と同様の原理によってこれらの色が混ざ
りあった中間色の輝点に見える。
【0039】さらに、図15に示す様に、ハ−フミラ−
を用いて、赤緑青用の三本のレ−ザビ−ムを一本の光路
上に乗せることも可能になる。このレ−ザ配置を用いた
場合、カラ−化しても一画素は空間の一点であるため、
分解能は単色の装置と同等にすることができる。
【0040】次に、本実施例においてレ−ザ光励起によ
り得られる輝点の発光強度について述べる。レ−ザビ−
ムから原子に吸収されるパワ−は次式により計算でき
る。
【0041】
【数5】P(m,n)=2・π・π・r0・c・f
(m,n)・I(ω)・Ω/4π ここで、P(m,n):準位nから準位mに遷移する際
の吸収パワ− r0:電子の古典半径 c:光速度 f(m,n):準位nから準位mに遷移する際の吸収振
動子強度 I(ω):角周波数ωのレ−ザビ−ムのパワ−密度 Ω:原子が照射される立体角 を表す。
【0042】本実施例に挙げたカリウム原子の場合、f
(2,1)、f(3,2)は以下の値を持つ。
【0043】
【数6】f(2,1)=0.655
【0044】
【数7】f(3,2)=0.836 また、立体角Ωは片面照射を考慮して2πであり、各物
理定数は以下の値である。
【0045】
【数8】r0=2.818×10(−15乗)m
【0046】
【数9】c=2.998×10(8乗) m/sec 以上を代入して、例えば
【0047】
【数10】I(ω)=10(−2乗)W/mm(2乗) の場合にP(2,1)の値を求めると
【0048】
【数11】P(2,1)=1.0×10(−7乗)W/
mm(2乗) 程度の値になる。
【0049】P(3,2)も同オ−ダの吸収パワ−とな
り、二段階励起した際の吸収パワ−がすべて光となって
放出されると考えると、光出力は10(−8乗)Wのオ
−ダと見積もることができる。10(−8乗)Wの光出
力は、薄暗い室内ではっきり目に見える輝点になる。即
ち、10(−2乗)W程度の出力で直径1mm程度のビ
−ム径のレ−ザ光を照射できるレ−ザを用いれば、十分
実用化できる見通しとなる。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、完全な三次元動画像を
高速に表示することが可能になる。これにより、テレビ
放送の三次元化はもとより、三次元アニメ−ション、三
次元数値シミュレ−ション結果の直接表示、医療用、検
査用CT装置における三次元画像観察、航空管制等にお
ける三次元座標モニタ、部品実装、建築等における三次
元レイアウト検討、カ−デザイン等のインダストリアル
デザインにおける三次元イメ−ジ支援など、広範な応用
が可能になる。これらは、60年余りにかけてCRTが
果たした役割の総てを三次元に拡張ならしめるものであ
り、本発明がもたらす工業化社会、情報化社会にもたら
すインパクトの大きさは計り知れない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による三次元ディスプレイ装
置の構成図である。
【図2】原子の励起・緩和のモデル図である。
【図3】レ−ザによる原子の励起・緩和の実験装置構成
図である。
【図4】カリウム原子の励起準位ダイヤグラムである。
【図5】半導体レ−ザの発振波長の説明図である。
【図6】デカルト座標上の任意点に輝点を生成する方法
を示す図である。
【図7】三次元空間に図形を描く方法を示す図である。
【図8】スキャニングにより球殻を描く方法を示す図で
ある。
【図9】スキャニングの発光パタ−ンを示す図である。
【図10】レ−ザアレイイメ−ジによる発光パタ−ンを
示す図である。
【図11】レ−ザアレイイメ−ジによる発光パタ−ンを
示す図である。
【図12】スキャニングにより魚の像を描く方法を示す
図である。
【図13】三種類のレ−ザ配置の例(x’y’面)を示
す図である。
【図14】三種類のレ−ザ配置の例(x’z’面)を示
す図である。
【図15】ハ−フミラ−を用いたレ−ザ合成法を示す図
である。
【符号の説明】
1…赤外光、2…赤外光、3…可視光、4…容器、5…
レ−ザ発振装置、6…第一及び第二励起準位、7…第一
及び第二励起準位、8…第一及び第二励起準位、9…輝
点、10…映像空間、11…第1のレ−ザアレイの照射
パタ−ン、12…第2のレ−ザアレイの照射パタ−ン、
13…ハ−フミラ−。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01S 3/25 (72)発明者 白川 真司 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社日 立製作所エネルギー研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子または分子もしくはこれらのイオン
    の内部の電子を各励起準位に励起する手段と、原子また
    は分子もしくはこれらのイオンが発光する蛍光の空間位
    置を制御する手段と、蛍光体となる原子または分子もし
    くはこれらのイオンを装置内部に封入または固定する手
    段とを備えたことを特徴とする三次元ディスプレイ装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、波長の異なる複数の
    レ−ザ光を用いて空間に分布する原子または分子もしく
    はこれらのイオンの内部の電子を励起し、その後に励起
    状態の電子が緩和する過程で発する蛍光を用い、波長の
    異なる複数のレ−ザ光が集められた空間の任意の点を発
    光させる手段を用いることを特徴とする三次元ディスプ
    レイ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、励起する原子内電子
    の励起エネルギ−と同じ大きさの光エネルギ−を有する
    波長のレ−ザ光を用いて、所望の励起準位へと効率的か
    つ選択的に励起させて蛍光を得ることを特徴とする三次
    元ディスプレイ装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、各段階の励起エネル
    ギが赤外光の光エネルギになるように選び、所望の可視
    域の蛍光が得られる励起準位まで複数の赤外光レ−ザに
    より段階的に励起し、しかる後これが緩和する過程で得
    られる可視域の蛍光を利用することを特徴とする三次元
    ディスプレイ装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、複数の赤外光レ−ザ
    を互いに異なる位置から異なる角度で空間の一点に集光
    し、このレ−ザ光の交点において得られるスポット状の
    可視光源を用いることを特徴とする三次元ディスプレイ
    装置。
  6. 【請求項6】 多数個のレ−ザ素子を二次元的に配置し
    た二枚の二次元レ−ザアレイを互いに直角あるいはこれ
    に近い角度をもたせて配置し、二枚の二次元レ−ザアレ
    イが発するレ−ザ光同士の交点に得られるスポット状の
    可視光源を用い、三次元空間に像を構成することを特徴
    とする三次元ディスプレイ装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載において、微小時間の間、
    第一の二次元レ−ザアレイにて投影すべき像の二次元断
    面像に対応した形状の発光パタ−ンでレ−ザを照射し、
    第二の二次元レ−ザアレイにて該二次元断面に平行でか
    つレ−ザ光路が該二次元断面内に含まれるようにレ−ザ
    を照射することにより、空間に所望の断面像を投影し、
    さらに次なる時間間隔の間、投影すべき像の異なる位置
    における二次元断面像を投影し、この過程を高速に進め
    て像全体の掃引を完了し、この掃引を繰り返すことによ
    り任意の形状の三次元像を構成することを特徴とする三
    次元ディスプレイ装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、掃引毎に画像を変化
    させることにより、任意の三次元動画像を構成すること
    を特徴とする三次元ディスプレイ装置。
  9. 【請求項9】 請求項6乃至請求項8のいずれかにおい
    て、二次元レ−ザアレイに面発光レ−ザを用いることを
    特徴とする三次元ディスプレイ装置。
  10. 【請求項10】 請求項4において、複数の赤外光レ−
    ザにより赤緑青の可視光を独立に制御し、カラ−映像を
    得ることを特徴とする三次元ディスプレイ装置。
  11. 【請求項11】 請求項6において、二次元レ−ザアレ
    イ上にある一画素に対応するレ−ザ素子単位をそれぞれ
    赤緑青の基本可視光を発生させる三種の赤外光レ−ザ素
    子の組で構成し、三種の赤外光レ−ザの発振強度を独立
    に制御することにより、任意のカラ−映像を得ることを
    特徴とする三次元ディスプレイ装置。
  12. 【請求項12】 請求項11において、赤緑青の基本可
    視光を発生させる三種の赤外光レ−ザの光軸をハ−フミ
    ラ−によって一本の光軸上に集め、任意のカラ−輝点を
    空間の一点において発生させることを特徴とする三次元
    ディスプレイ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1994029837A1 (de) * 1993-06-14 1994-12-22 Klaus Gustav Wende Verfahren und vorrichtung zum erzeugen von zwei- oder dreidimensionalen bildern in gasförmigen medien
WO2013058440A1 (ko) * 2011-10-18 2013-04-25 주식회사 림사이언스 입체 영상을 디스플레이하는 방법 및 시스템
JP2014002291A (ja) * 2012-06-20 2014-01-09 Hitachi Consumer Electronics Co Ltd 3次元映像投影装置

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