JPH05223865A - 試料解析用電気抵抗測定方法及びその測定装置 - Google Patents

試料解析用電気抵抗測定方法及びその測定装置

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JPH05223865A
JPH05223865A JP27794291A JP27794291A JPH05223865A JP H05223865 A JPH05223865 A JP H05223865A JP 27794291 A JP27794291 A JP 27794291A JP 27794291 A JP27794291 A JP 27794291A JP H05223865 A JPH05223865 A JP H05223865A
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JP
Japan
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sample
measurement
measuring
electric resistance
height position
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JP27794291A
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English (en)
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Kiyohide Imaeda
清秀 今枝
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Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気抵抗の測定を高い精度で良好に行えると
ともに、電気抵抗の測定に当たり、共通の基盤に基づき
種々のデータを同時性をもって得、そして得られるデー
タの有効利用を図り、資料の解析の一体化を実現する。 【構成】 試料12の測定範囲のX−Y方向位置に基づ
き資料12をX−Y方向に移動させながら試料12の測
定範囲のX−Y方向位置に対する試料12の測定範囲の
表面のZ方向の高さ位置を非接触で測定して形状データ
を得る。次に、得られた形状データに基づき資料12を
X−Y方向に移動させながら電気抵抗測定用測定端子4
0を試料12の表面に向けて往復動させて資料12の表
面を圧接して圧接点での電気抵抗を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料の表面解析等に用
いられる試料解析用電気抵抗測定方法及びその測定装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】試料が、例えばスイッチの接点等である
場合、その摩耗解析等にあっては、実体観察、形状測
定、電気抵抗の測定、面分析等が行われている。
【0003】ここで、電気抵抗の測定は、従来、まず、
試料の表面において電気抵抗を測定しようとする測定点
を目視で見出し、その後、測定点に電気抵抗計用測定端
子を圧接し一定の接触圧を掛けて行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
電気抵抗の測定では、測定点が測定端子により圧接され
て接触圧を受けるので、試料の表面は、測定点において
傷付けられて破壊状態とされる。
【0005】従って、同一試料で複数の測定点が求めら
れる場合、特に試料が小さいと、測定点間が近すぎて、
すでに測定されて破壊されている測定点を再度測定する
恐れがある。また、測定端子が各測定点に及ぼす接触圧
を一定にするのは容易でない。
【0006】そこで、測定端子を基台に対してZ方向に
昇降可能とするとともに、試料を載せたテーブルを基台
に対してX−Y方向に移動可能とし、試料の各測定点を
測定端子の降下位置に順次移動させて測定点を重複させ
ないようにするとともに、測定端子を予め設定された所
定のストロークでもって下降させ、その所定のストロー
クに相当する所定の接触圧を測定点に掛けるようにする
ことが考えられる。
【0007】しかしながら、図13に示すように、測定
点が、試料140の表面の外形縁にあって試料の表面に
段差があるような部位(同図にCで示す)に位置し、あ
るいは、試料140の表面に付着物142があってその
付着物142との境で段差があるような部位(同図にD
で示す)に位置し、更には、付着物142自体に段差が
あってそのような段差部位(同図にEで示す)に位置す
る場合には、すなわち試料の表面に急激な形状変化があ
るような部位に位置する場合には、測定を的確に行うこ
とは難しく、精度の高い測定結果が得られない。
【0008】また、付着物が存在しているような場合、
あるいは試料の表面が測定端子の降下方向に対して傾斜
しているような場合には、それらを原因として測定端子
のストローク長さが所定のストローク長さと異なり、従
って、試料が受ける接触圧も異なることになる。これに
より、測定環境が変わり、精度の高い測定結果が得られ
ないこととなる。
【0009】一方、電気抵抗の測定は、実体観察、形状
測定等とは全く別個に行われているが、試料の解析は、
一体的に行え、種々のデータを共通の基盤から同時性を
もって得て、データの有効利用を図れるのが好ましい。
【0010】本発明は、上記事情に鑑み、電気抵抗の測
定を高い精度で良好に行えるとともに、電気抵抗の測定
に当たり、共通の基盤に基づき種々のデータを同時性を
もって得、そして得られるデータの有効利用を図ること
ができ、ひいては試料の解析の一体化を実現する試料解
析用電気抵抗測定方法及びその測定装置を提供すること
を目的とする。
【0011】また、本発明は、上記目的に加えて、電気
抵抗測定用測定端子の接触圧を測定範囲全体に渡って一
定に保持して電気抵抗の測定精度を高める試料解析用電
気抵抗測定方法及びその測定装置を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、試料の表面に沿って直交するX−Y方向
に試料を移動させながら試料のX−Y方向位置に対する
試料の表面のX−Y方向と直交するZ方向の高さ位置を
非接触で測定する形状測定を行い、該形状測定により測
定された資料のX−Y方向位置に対する試料の表面のZ
方向の高さ位置に基づき試料をX−Y方向に移動させな
がら電気抵抗測定用測定端子を試料の表面に向けて往復
動させて試料の表面を圧接して圧接点での電気抵抗を測
定する試料解析用電気抵抗測定方法を提案するものであ
る。
【0013】上記方法においては、前記試料の表面を圧
接して圧接点での電気抵抗を測定する際、形状測定によ
り測定された資料のX−Y方向位置に対する試料の表面
のZ方向の高さ位置に基づき試料をZ方向にも移動させ
Z方向の移動によって得られるストローク長さでもって
電気抵抗計用測定端子を往復動させてなる方法が提案さ
れる。
【0014】また、本発明は、試料の表面に沿って直交
するX−Y方向に試料を移動可能とする試料移動手段
と、試料のX−Y方向の移動に伴い試料のX−Y方向位
置に対する試料の表面のX−Y方向と直交するZ方向の
高さ位置を非接触で測定して形状測定を行う高さ位置検
出手段と、該高さ位置検出手段により測定される資料の
X−Y方向位置に対する試料の表面のZ方向の高さ位置
に基づき試料のX−Y方向の移動に伴い測定端子が試料
の表面に向けて往復動して試料の表面を圧接して圧接点
における電気抵抗の測定を行う電気抵抗測定手段と、を
備えたことを特徴とする試料解析用電気抵抗測定装置を
提案するものである。
【0015】上記構成においては、前記試料移動手段
は、Z方向にも試料を移動可能とされ、前記電気抵抗測
定手段は、高さ位置検出手段により測定される試料のX
−Y方向位置に対する資料の表面のZ方向の高さ位置に
基づき試料がZ方向にも移動するのに伴いZ方向の移動
によって得られるストローク長さでもって測定端子が往
復動されてなる構成のものが提案される。
【0016】
【作用】試料解析用電気抵抗測定方法によれば、まず、
試料のX−Y方向の移動により、試料のX−Y方向位置
に対する資料の表面のX−Y方向と直交するZ方向の高
さ位置が非接触で測定される。これにより、資料の測定
範囲全体に渡って試料のX−Y方向位置に対する資料の
表面のZ方向の高さ位置が3次元的な形状データとして
得られる。
【0017】次に、形状測定によって測定された上記形
状データに基づき試料がX−Y方向に移動しながら、電
気抵抗測定用接触端子が資料の表面に向けて往復動して
圧接する。これにより、圧接点で電気抵抗の測定が行な
われ、試料の測定範囲全体に渡って測定範囲のX−Y方
向位置に対する電気抵抗の電気抵抗データが得られる。
【0018】ここで、試料の表面で急激な形状変化があ
るような部位では、測定端子を往復動させず、そこでの
電気抵抗の測定を避け、あるいは、急激な形状変化があ
るような部位でも測定はするものの、測定範囲全体に渡
る電気抵抗データから、その部位での電気抵抗データを
後で排除することができる。
【0019】また、試料の表面に付着物が存在していた
り試料の表面が測定端子の降下方向に対して傾斜してい
たりしてZ方向の高さ位置が所定の高さ位置と異なる場
合に、そのようなZ方向の高さ位置が所定の高さ位置と
異なる部位でも、同様に、電気抵抗の測定を避け、ある
いは、測定点での電気抵抗データを排除することができ
る。
【0020】このように、電気抵抗データが上記形状デ
ータに従って評価され、これゆえに高精度で良好な電気
抵抗の測定が可能となる。
【0021】また、試料のX−Y方向位置を共通の基盤
として形状データ、電気抵抗データの種々のデータが同
時性をもって得られ、そして形状データが電気抵抗測定
に利用されてデータの有効利用が図られる。ひいては、
資料の解析の一体化が実現される。
【0022】なお、形状測定及び電気抵抗測定にあって
は、常に試料側を移動させるので、形状測定における試
料のX−Y方向位置が電気抵抗の測定における試料のX
−Y方向位置と正確に対応位置され、資料のX−Y方向
の位置の共通化が一層確保され、良好なデータが得られ
る。
【0023】更に、前記試料の表面を圧接して圧接点で
の電気抵抗を測定する際、形状測定により測定された資
料のX−Y方向位置に対する試料の表面のZ方向の高さ
位置に基づき試料をZ方向にも移動させZ方向の移動に
よって得られるストローク長さでもって電気抵抗計用測
定端子を往復動させてなる方法では、所定の荷重が得ら
れる所定のストローク長さに相当するZ方向の所定の高
さ位置を予め設定しておき、そして、形状データに基づ
き、試料の表面に付着物が存在していたり試料の表面が
測定端子の往復動方向に対して傾斜していたりしてZ方
向の高さ位置が所定の高さ位置と異なる場合に、測定端
子の圧接点においてZ方向の高さ位置を所定の高さ位置
になるように試料をZ方向に移動させて測定端子を往復
動させれば、測定範囲全体に渡り、測定端子のストロー
ク長さが一定となって測定端子の接触圧が一定に保持さ
れ、精度の高い測定結果が得られる。
【0024】また、試料解析用電気抵抗測定装置によれ
ば、上記の試料分析用電気抵抗測定方法が良好に実施さ
れ、かつ、試料の解析にあたり、装置が一体化され、操
作が容易となり、製造コストも低減される。
【0025】
【実施例】本発明に係る試料解析用電気抵抗装置の一実
施例を図1乃至図12に基づき詳細に説明する。
【0026】図1に示すように、基台10上には、試料
12を載置するテーブル14が水平に配設されている。
テーブル14は、水平面に沿って直交するX−Y方向に
移動可能とされるとともに、X−Y方向と直交するZ方
向にも移動可能とされ、試料12をX−Y−Z方向のい
ずれの方向にも移動できる試料移動手段を構成する。な
お、図1中、11は、テーブル14をX方向に移動させ
る駆動部であり、13は、テーブル14と共にX方向に
移動しそしてテーブル14をY方向に移動させる駆動部
であり、また15は、駆動部13を載置固定する台板1
7の下面を支持してテーブル14をZ方向に移動させる
駆動部である。
【0027】また、テーブル14は、150mm×15
0mm程度の移動領域16内でX−Y方向に移動でき、
移動領域16は、図2に一点鎖線で十字状に臨界して示
すように田の字状に4分割され、セット区域18、実体
観察区域20、形状測定区域22、電気抵抗測定区域2
4で構成されている。そしてテーブル14は、それらセ
ット区域18、実体観察区域20、形状測定区域22、
電気抵抗測定区域24の各区域に、例えば、図2に矢印
Aで示す半時計方向に巡って移動できるとともに、各区
域においては、数10mm程度X−Y方向に移動可能と
なっている。
【0028】なお、図1には、試料12として、銅ある
いは銅合金で形成されたスイッチ用の接点が示されてい
る。この接点は、幅が数mm程度の大きさで、両端が脚
状に曲げられた平板で形成されている。
【0029】一方、基台10上には、図1に示すよう
に、視覚手段を構成するビデオカメラ26、高さ位置検
出手段を構成するレーザー変位計28、電気抵抗測定用
測定端子30が取り付けられ、ビデオカメラ26は実体
観察区域20に、レーザー変位計28は形状測定区画2
2に、測定端子30は電気抵抗測定区域24にそれぞれ
対応して上方に位置されている。また、基台10上に
は、CRT32を備えたコンピュータ34が設けられ、
コンピュータ34には、ビデオカメラ26、レーザー変
位計28、測定端子30が接続されており、更に、テー
ブル14の移動がコンピュータ34を介して制御され、
それらは、キーボード36によって操作されるようにな
っている。
【0030】なお、ビデオカメラ26、レーザー変位計
28、測定端子30の各取り付け位置は、テーブル14
のX−Y−Z方向の原点に対して固定されている。従っ
て、例えば、テーブル14が実体観察区域20に位置す
る場合にテーブル14のX−Y−Z方向位置がわかれ
ば、そのテーブル14のX−Y−Z方向位置に基づきテ
ーブル14を移動させて、テーブル14のX−Y−Z方
向位置をレーザー変位計28、測定端子30に対応位置
させることが可能である。これは、テーブル14に載置
された試料12についても同様である。
【0031】実体観察区域20に対応するビデオカメラ
26によれば、試料12が拡大されてCRT32に映し
出される。CRT32で試料12を見ながら、テーブル
14を実体観察区域20においてX−Y方向に適当に移
動することにより、試料12の表面に対して測定範囲を
決めることができる。
【0032】形状測定区域22に対応するレーザー変位
計28によれば、実体観察によって決められた試料12
の測定範囲のX−Y方向位置に基づいてテーブル16を
実体観察区域20においてX−Y方向に移動することに
より(すなわち、試料12の測定範囲のX−Y方向位置
をレーザー変位計28に対応位置させて)、試料12の
測定範囲のX−Y方向位置に対する試料12の測定範囲
の表面のZ方向の高さ位置が、試料12の測定範囲の表
面と非接触の状態で測定される。これにより、試料12
の測定範囲全体に渡って試料12の測定範囲のX−Y方
向位置に対する試料12の測定範囲の表面のZ方向の高
さ位置が3次元的な形状データとして得られて記憶さ
れ、CRT32に画面表示される。なお、レーザー変位
計28には、図3に示すように、Z方向に沿って、例え
ば、十mm程度の測定限界領域Bが有り、測定限界領域
外では、測定ができない。従って、資料12の表面の測
定範囲が、その測定限界領域内に入るようにセットされ
る。また、レーザー変位計28で測定される形状測定精
度は、μmのレベルである。
【0033】電気抵抗測定区域24に対応位置する測定
端子30は、図4に示すように、他の3本の端子と協働
して電気抵抗測定手段を構成する。すなわち、合計4本
の針状の端子で多点測定を行うようになっている。測定
端子30を除く3端子のうち、2端子38、38は、試
料12に電圧を印加し、1端子42は試料12の電気抵
抗を測定するようにしてある。測定端子30は、テーブ
ル14に対して昇降して、Z方向に往復動し、試料12
の表面を圧接して所定の接触圧を試料12の表面に及ぼ
し、その圧接点(測定点)において電気抵抗が測定され
るようになっている。また、測定端子30を除く他の3
端子38、42は、電気抵抗の測定の際に邪魔とならな
い資料12の隅部に接続される。
【0034】この測定端子30によれば、上記形状デー
タに基づき、ないし形状測定によって測定された試料1
2の測定範囲のX−Y位置に対する試料12の測定範囲
の表面のZ方向の高さ位置に基づいてテーブル14が電
気抵抗測定区域24においてX−Y方向に移動する(す
なわち、試料12の測定範囲のX−Y方向位置を測定端
子30に対応位置させる)のに伴い、試料12の測定範
囲全体に渡り各測定点で接触端子30が試料12の測定
範囲の表面に向けて昇降する。なお、測定端子30の昇
降は、サーボモータ等を用いて駆動される。
【0035】ここで、測定端子30は、その接触圧が所
定値を得るように、それに相当する所定のストローク長
さが予め設定されている。測定点において、試料12の
表面のZ方向の高さ位置が所定のストローク長さを得る
ことができないような場合には、すなわちZ方向の高さ
位置が所定のストローク長さに相当する所定の高さ位置
と異なるような場合には、上記形状データに基づいて、
試料12がX−Y方向に移動するとともに、各測定点で
は、テーブル14がZ方向に移動し(すなわち、試料1
2の測定範囲のX−Y方向位置が測定端子30に対応位
置し、かつ測定点におけるZ方向の高さ位置と所定の高
さ位置とが一致し)て、所定のストローク長さが得られ
るようになっている。なお、測定端子30は、例えば、
1mΩ〜数100mΩの範囲で電気抵抗の測定が可能で
ある。
【0036】このように構成された試料解析用電気抵抗
測定装置では、次のようにして電気抵抗の測定が行われ
る。
【0037】以下、図5のフローシートに従って説明す
る。ステップ100では、セット区域18においてテー
ブル16に試料12が載置される。
【0038】ステップ102では、テーブル16が、セ
ット区域18から実体観察区域20に送られる。
【0039】ステップ104では、試料12をCRT3
2で見ながら、ビデオカメラ26の拡大率、焦点を調整
し、例えば、数10倍程度に拡大することが行われる。
【0040】ステップ106では、実体観察区域20に
おいて、テーブル14をX−Y方向に移動して、試料1
2の位置合わせが行なわれる。
【0041】ステップ108では、試料12の位置合わ
せが適正であるか否かが判断され、適正である場合に
は、次のステップ110が実行され、試料12の位置合
わせが適正でない場合には、ステップ106に戻って試
料12の位置合わせが再度行われる。例えば、CRT3
2で、図6に示す位置から図7に示す位置に試料12を
移動して試料12の表面に測定範囲が決められる。な
お、ここでは、試料12の表面の全体が測定範囲となっ
ている。
【0042】ステップ110では、実体観察像が取り込
まれ、測定範囲のX−Y方向位置が記憶される。
【0043】このステップ110で実体観察が終了す
る。次に、形状測定が行われる。
【0044】まず、ステップ112では、形状測定条件
が決められる。すなわち、レーザー変位計28で測定し
ようとする測定ライン50のピッチが決められ、また、
測定ライン50の長さ、及び数も決められる。
【0045】ステップ114では、図8に示すように、
測定ライン50が試料12と共にCRT32に画面表示
される。
【0046】ステップ116では、画面表示された測定
ライン50が適正であるか否かが判断され、適正であれ
ば、次のステップ118が実行され、不適正であれば、
ステップ112に戻って形状測定条件が再度決められ
る。
【0047】ステップ118では、形状測定が実施され
る。すなわち、テーブル16を実体観察区域20から形
状測定区域22に送り、測定ライン50をレーザー変位
計28に対応位置させるようにテーブル14をX−Y方
向に移動することにより、測定ライン50に沿って、試
料12の測定範囲の表面のZ方向の高さ位置が測定され
る。
【0048】ステップ120では、測定ライン50に沿
って測定されたZ方向の高さ位置より、測定ライン50
の長さが適正であるか否かが判断され、適正である場合
には、ステップ122が実行され、測定ラインが、例え
ば、試料12の外方に延び、測定範囲から逸脱している
ような不適正な場合には、ステップ124が実行された
後、ステップ122が実行される。
【0049】ステップ124では、測定ライン50が測
定範囲から逸脱している場合、図9に示すように逸脱部
分の除かれた測定ライン52がCRT32に画面表示さ
れ、その測定ライン52に沿って測定範囲が3次元的な
形状データとして記憶される。
【0050】以上で形状測定が終了し、以下、電気抵抗
測定が行われる。ステップ122では、データ処理が行
われる。すなわち、上記形状測定で得られた形状データ
から、測定点が、試料12の表面の外形縁を避け、ある
いは、付着物との境界を避け、更には、付着物自体に存
在する段差部位を避け、すなわち試料の表面に急激な形
状変化があるような場合にその急激な形状変化がある部
位を避けるように、測定ライン52に沿って電気抵抗を
測定する各測定点54の位置が決められる。例えば、急
激な形状変化のある部位C(図13で説明すれば)から
所定の距離だけ避けて測定点が決められる。決められた
測定点54は、図10に示すように、CRT32に画面
表示される。
【0051】ステップ126では、まず、電気抵抗測定
が実施される。すなわち、テーブル14を電気抵抗測定
区域24に送り、各測定点54を測定端子30に対応位
置させるようにテーブル14をX−Y方向に移動する。
そして、各測定点54では、試料12の測定範囲の表面
の高さ位置に基づいて試料12がZ方向に移動して得ら
れる所定のストローク長さでもって、測定端子30が試
料12の表面に向けて昇降し、試料12の表面を圧接す
る。
【0052】このようにして各測定点で電気抵抗が測定
され、試料12の測定範囲の全体に渡って電気抵抗デー
タが得られて記憶され、CRT32には、図11に示す
ように、電気抵抗データが等高線56となって処理され
て表示される。
【0053】以上で、電気抵抗測定が終了する。最後
に、ステップ128では、実体観察により決められた試
料12の測定範囲(試料12の表面の全体)、形状測定
において決められた測定ライン50、電気抵抗測定によ
り得られた等高線56が、総合結果として、図11に示
すように、4分割されたCRT32の各分割画面のう
ち、3つの分割画面にそれぞれ同時に表示される。
【0054】上記の電気抵抗の測定にあっては、各測定
点54で、試料12のZ方向の移動によって測定端子3
0が所定のストローク長さを得ることにより、試料12
の表面に付着物が存在していたり試料12の表面が測定
端子30の降下方向に対して傾斜していたりして形状デ
ータから得られるZ方向の高さ位置が所定の高さ位置と
異なる場合にも、試料12の測定範囲全体に渡り、測定
端子30の接触圧が一定に保持され、精度の高い測定結
果が得られる。
【0055】なお、試料12の表面で急激な形状変化が
あるような場合にその急激な形状変化のある部位では、
測定端子30を往復動させず、そこでの電気抵抗の測定
を避けるようにする他に、一様その部位でも測定を行
い、測定範囲全体に渡って得られた電気抵抗データか
ら、急激な形状変化のある部位に位置する測定点での電
気抵抗データを後で排除することもできる。
【0056】また、測定点において、試料12の表面に
付着物が存在していたり試料12の表面が測定端子30
の降下方向に対して傾斜していたりして形状データから
得られるZ方向の高さ位置が所定の高さ位置と異なる場
合にも、同様に、その測定点での電気抵抗の測定を避
け、あるいは、その測定点での電気抵抗データを後で排
除することができる。この場合には、試料12はZ方向
の移動を行なわなくてもよい。
【0057】このように、電気抵抗データは上記形状デ
ータに従って評価され、これゆえに高精度で良好な電気
抵抗の測定が可能となる。
【0058】また、試料12のX−Y方向位置を共通の
基盤として実体観察が行われ、形状データ、電気抵抗デ
ータの種々のデータが同時性をもって得られ、そして形
状データが電気抵抗測定に利用されてデータの有効利用
が図られる。ひいては、資料の解析の一体化が実現され
る。
【0059】なお、実体観察、形状測定、電気抵抗測定
においては、常にテーブル14を移動させ、ビデオカメ
ラ26、レーザー変位計28及び測定端子30を固定し
ているので、実体観察により決められた測定範囲のX−
Y方向位置をレーザー変位計28及び測定端子30にも
正確に対応位置させることができ、試料12の測定範囲
のX−Y方向の位置の共通化が一層確保され、良好なデ
ータが得られる。また、装置が一体化され、操作が容易
となり、製造コストも低減される。
【0060】更に、実体観察、形状測定、電気抵抗測定
の後、再度、実体観察、形状測定を行えば、測定端子3
0の接触圧とダメージ(痕跡)とにより、試料12の表
面の硬さの情報が得られる。また、実体観察、形状測
定、電気抵抗測定に加えて、赤外面分析を組み合わせる
ことも可能である。この場合には、例えば、セット区域
18を、赤外面分析区域とし、それによって得られる赤
外面分析の結果は、図12で、残部の分割画面に表示す
ることが可能である。
【0061】以上、実施例について本発明を説明した
が、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、
種々の変更が可能である。例えば、上記実施例では、試
料12として、スイッチの接点を挙げているが、半導体
等のものや、その他、電気抵抗を測定するものであれば
適用可能である。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1又は3記
載の本発明に係る試料解析用電気抵抗測定方法及びその
測定装置によれば、電気抵抗の測定が高い精度で良好に
行われるとともに、電気抵抗の測定に当たり、共通の基
盤に基づき種々のデータが同時性をもって得られ、そし
て得られるデータの有効利用を図ることができ、ひいて
は試料の解析の一体化が実現される。
【0063】また、請求項2又は4記載の本発明に係る
試料解析用電気抵抗測定方法及びその測定装置によれ
ば、上記効果に加えて、電気抵抗測定用測定端子の接触
圧が測定範囲全体に渡って一定に保持されて電気抵抗の
測定精度が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る試料解析用電気抵抗測定装置の一
実施例を示す斜視図である。
【図2】図1の試料解析用電気抵抗測定装置のテーブル
の移動領域を示す平面図である。
【図3】図1の試料解析用電気抵抗測定装置のレーザー
変位計の測定領域限界を示す正面図である。
【図4】図1の試料解析用電気抵抗測定装置の電気抵抗
測定用測定端子による測定状態を示す斜視図である。
【図5】図1の試料解析用電気抵抗測定装置による電気
抵抗の測定を示すフローチャートである。
【図6】測定範囲がまだ決められていない試料がCRT
に画面表示された状態を示す図である。
【図7】測定範囲が決められた試料がCRTに画面表示
された状態を示す図である。
【図8】測定ラインがCRTに画面表示された状態を示
す図である。
【図9】形状データの得られた測定ラインがCRTに画
面表示された状態を示す図である。
【図10】測定点がCRTに画面表示された状態を示す
図である。
【図11】電気抵抗データが等高線でCRTに画面表示
された状態を示す図である。
【図12】総合結果がCRTに画面表示された状態を示
す図である。
【図13】試料における急激な形状変化を示す正面図で
ある。
【符号の説明】 12 試料 14 テーブル(試料移動手段) 28 レーザー変位計(高さ位置検出手段) 30 電気抵抗計用測定端子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料の表面に沿って直交するX−Y方向
    に試料を移動させながら試料のX−Y方向位置に対する
    試料の表面のX−Y方向と直交するZ方向の高さ位置を
    非接触で測定する形状測定を行い、該形状測定により測
    定された資料のX−Y方向位置に対する試料の表面のZ
    方向の高さ位置に基づき試料をX−Y方向に移動させな
    がら電気抵抗測定用測定端子を試料の表面に向けて往復
    動させて試料の表面を圧接して圧接点での電気抵抗を測
    定する試料解析用電気抵抗測定方法。
  2. 【請求項2】 前記試料の表面を圧接して圧接点での電
    気抵抗を測定する際、形状測定により測定された資料の
    X−Y方向位置に対する試料の表面のZ方向の高さ位置
    に基づき試料をZ方向にも移動させZ方向の移動によっ
    て得られるストローク長さでもって電気抵抗測定用測定
    端子を往復動させてなる請求項1記載の試料解析用電気
    抵抗測定方法。
  3. 【請求項3】 試料の表面に沿って直交するX−Y方向
    に試料を移動可能とする試料移動手段と、試料のX−Y
    方向の移動に伴い試料のX−Y方向位置に対する試料の
    表面のX−Y方向と直交するZ方向の高さ位置を非接触
    で測定して形状測定を行う高さ位置検出手段と、該高さ
    位置検出手段により測定される資料のX−Y方向位置に
    対する試料の表面のZ方向の高さ位置に基づき試料のX
    −Y方向の移動に伴い測定端子が試料の表面に向けて往
    復動して試料の表面を圧接して圧接点における電気抵抗
    の測定を行う電気抵抗測定手段と、を備えたことを特徴
    とする試料解析用電気抵抗測定装置。
  4. 【請求項4】 前記試料移動手段は、Z方向にも試料を
    移動可能とされ、前記電気抵抗測定手段は、高さ位置検
    出手段により測定される試料のX−Y方向位置に対する
    資料の表面のZ方向の高さ位置に基づき試料がZ方向に
    も移動するのに伴いZ方向の移動によって得られるスト
    ローク長さでもって測定端子が往復動されてなる請求項
    3記載の試料解析用電気抵抗測定装置。
JP27794291A 1991-10-24 1991-10-24 試料解析用電気抵抗測定方法及びその測定装置 Pending JPH05223865A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100988850B1 (ko) * 2008-05-20 2010-10-20 (주)티에이치엔 저항측정장치
CN104483551A (zh) * 2014-11-28 2015-04-01 宁波电工合金材料有限公司 一种工作触头接触电阻时数据测量分析仪

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