JPH0522358U - 合成樹脂フイルム包装体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルム包装体においてフィルムの収縮によ
り包装体の上部端面の周縁に沿って重合付着するフィル
ム余剰端縁の遊離を防止してフィルム包装体の荷崩れを
阻止する。 【構成】 フィルム包装体において包装物１の上下端面
の周縁に沿って重合付着する包装用フィルム２の余剰端
縁２ｂ、２ｂの少なくとも上部の余剰端縁を、包装物１
の上面を覆って被着した埃り除けの被膜材３に溶着４し
て、該余剰端縁２ｂの結着を堅牢にした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

１枚の伸縮性合成樹脂フィルムで物品を包容する包装体に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来１枚の伸縮性合成樹脂フィルムで各種の物品を包装することはすでに周知 である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

１枚の樹脂フィルムで物品を包容する包装は経済的な面で有利であるが、包装 形態を不動に保持し得ない点に問題があり、このため形崩れし易く、特に収縮に よって上下端面に折曲げられた包装用フィルムの余剰端縁部の遊離による支障発 生が多かった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記従来の不都合を改善することを目的としてなされたもので、包装 物の外周に該包装物の高さよりも広幅の伸縮性合成樹脂フィルムを緊張状態で１ 回巻つけ、該フィルムの両端縁を重合溶着するものにおいて、包装物の上面を覆 う合成樹脂フィルムから成る被膜材を設け、収縮によって包装物の上面を覆った 該被膜材の上面周縁部に添って付着する包装用合成樹脂フィルムの余剰端縁を該 被膜材面に溶着して成る。

【０００５】

【作用】

本考案による合成樹脂フィルム包装体は、実施例の図で示すように、包装物１ の高さよりも広幅の伸縮性合成樹脂フィルム２の使用により、該フィルム１が収 縮したとき包装体１の上下面より長い余剰のフィルム端縁２ｂは、夫々包装物１ の上下端面周縁部に沿い内側に折曲げられて付着するが、少なくとも上面におけ る該余剰端縁２ｂを包装物１の上面に当てた被膜材３に溶着したので、その結着 は強固となり、かつ該被膜材の遊動を阻止して包装物の被覆保護を安全とし、従 来のように該余剰端縁２ｂの遊離による破損によって包装が弛み荷崩れの生ずる ことを未然に防止し得る。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を図１乃至図５によって説明する。

【０００７】 １は包装物を示し、２は包装用の伸縮性合成樹脂フィルムで、該包装用フィル ム２は包装物１の高さより広幅とし、これを緊張状態で包装物１の外周に１回巻 つけ、該巻つけたフィルム２の両端縁２ａは一体に重合溶着して物品のフィルム 包装を行うことは従来周知である。

【０００８】 尚、図示例は物品１ａをパレット１ｂ上に載せたものを包装物１としてフィル ム２で包装した場合を示すが、物品１ａの多数を結合して包装する場合、中間の 荷崩れを防止するため中間に板材を介在させる場合もあり、また物品１ａの単体 を包装する場合もある。

【０００９】 本考案は上記各種形態の包装物１の上面を覆い端縁を包装物１の上部周側に沿 わせた合成樹脂フィルムから成る被膜材３を、埃り除けとして包装物１の上面に 重ねて、これを伸縮性合成樹脂フィルム２で包装する。この包装においてフィル ム２の収縮によって包装物１の高さより広幅のフィルム２の上下余剰端縁２ｂ、 ２ｂは夫々包装物１の上下端面における周縁部内側に沿い折曲げられて額縁状に 付着する。

【００１０】 このように収縮により包装物１の上下両端面に額縁状に付着するフィルムの余 剰端縁２ｂ、２ｂは取扱いに際して特に遊離し易く、その破損によってフィルム 包装の全体に破綻を生ずるので、本考案は少なくとも上部余剰端縁２ｂを、包装 物１の上部端面を被覆した前記合成樹脂製被膜材３に溶接４により結着して堅牢 とした。

【００１１】 包装体における下部端面のフィルム余剰端縁２ｂは、必要に応じて、例えば図 ６で示すように角部等においてフィルムを折重ね、又は互いに集結させてフィル ム同士溶着する。

【００１２】 尚溶着態様は図示例で示すように点溶接に限ることなく、線状溶接等任意であ る。

【００１３】

【考案の効果】

本考案によるときは、伸縮性合成樹脂フィルムによる物品の包装体において、 フィルムの収縮作用により包装体の上下端面の周縁内側に付着するフィルム余剰 端縁の少くとも上部のフィルム余剰端縁を、包装物の上面を被覆した埃除け被膜 材に溶着したので、その結着は強固となって該フィルム余剰端縁の遊離すること を防止し、従って該余剰端縁の遊離に基因するフィルム包装の破綻を未然に阻止 して荷崩れする欠陥を排除し、また包装物の上面を覆った被膜材の遊動を防止し 得る等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 フィルム包装体の実施例を示す一部を剥除し
た斜視図

【図２】 図１の截断側面図

【図３】 一部を剥除した同平面図

【図４】 図１の截断平面図

【図５】 要部の拡大断面図

【図６】 包装体の下面図

【符号の説明】

１ 包装物 ２ 包装用フィルム ２ａ フィルムの閉合溶接部 ２ｂ フィルムの余剰
端縁 ３ 被膜材 ４ 溶着

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 包装物の外周に該包装物の高さよりも広
   幅の伸縮性合成樹脂フィルムを緊張状態で１回巻つけ、
   該フィルムの両端縁を重合溶着するものにおいて、包装
   物の上面を覆う合成樹脂フィルムから成る被膜材を設
   け、収縮により包装物の上面を覆った該被膜材の上面周
   縁部に添って付着する包装用合成樹脂フィルムの余剰端
   縁を該被膜材面に溶着して成る合成樹脂フィルム包装
   体。