JPH05223582A - 光ファイバジャイロ - Google Patents

光ファイバジャイロ

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JPH05223582A
JPH05223582A JP6112492A JP6112492A JPH05223582A JP H05223582 A JPH05223582 A JP H05223582A JP 6112492 A JP6112492 A JP 6112492A JP 6112492 A JP6112492 A JP 6112492A JP H05223582 A JPH05223582 A JP H05223582A
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JP
Japan
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light
component
constant
phase modulation
fiber
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JP6112492A
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English (en)
Inventor
Kenji Okamoto
賢司 岡本
Koichi Washimi
公一 鷲見
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ファイバコイルの一方に位相変調器を設
け、Ωの角周波数で位相変調する位相変調方式の光ファ
イバジャイロは、温度変化などにより光量や位相変調度
が変動する。光量、位相変調度の変動を抑えるようにし
た光ファイバジャイロを提供すること。 【構成】 光ファイバジャイロの受光素子出力の内、直
流成分と2倍高調波成分を求め、これらの最大値を求め
る。直流成分の最大値が一定になるように発光素子の光
量を制御する。2倍高調波成分の最大値が一定になるよ
うに位相変調度を制御する。こうして光量、位相変調度
の変動を抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動車、飛行機、船舶
など運動体の回転角速度を測定するための光ファイバジ
ャイロに関する。特に位相変調方式の光ファイバジャイ
ロにおいて発光素子の光量と位相変調器の位相変調度を
一定に制御するようにできる光ファイバジャイロに関す
る。
【0002】
【従来の技術】光ファイバジャイロはファイバコイルの
中を左廻り右廻りに伝搬する光の位相差がコイルの角速
度に比例することを利用して角速度を求めるものであ
る。位相変調方式というのは、ファイバコイルの一方の
端近くの光ファイバの一部を伸縮させてこの中を伝搬す
る光の位相を変調するものである。図1に位相変調方式
の光ファイバジャイロの概略の構成を示す。光源として
の発光素子1から単色光が出る。これが光ファイバ2、
第1ファイバカップラ3、光ファイバ4、第2ファイバ
カップラ5を通り、シングルモ−ドファイバを多数回巻
き回したファイバコイル6の両端に入射する。これはフ
ァイバコイル6の内部を左廻り光、右廻り光として伝搬
する。ファイバコイル6の一端には位相変調器7があり
bsin Ωtというように光の位相を変調している。右廻
り光、左廻り光がファイバカップラ5で合流し、光ファ
イバ4、ファイバカップラ3を通り受光素子8に入射す
る。受光素子8は両者の干渉光強度を検出し電気信号に
変換する。プリアンプ9でこれを増幅しこれに含まれる
適当な高調波または基本波を同期検波回路10によって
同期検波する。発振器11が位相変調器に変調信号を与
え、同期検波信号(キャリヤ)を与える。勿論この間に
適当な分周器があり、元の発振器の周波数を逓減してい
る。
【0003】このように干渉光の強度を受光素子で検出
するが、この中には変調周波数及びその高調波信号がベ
ッセル函数を係数とする展開式の形で含まれる。そこで
変調周波数またはその整数倍の周波数で、位相が信号と
合致したキャリヤ信号を作り、受光素子出力をこれによ
って同期検波すれば基本波成分または任意の高調波成分
を得ることができる。同期検波した後の奇数次の(2m
+1)倍高調波(基本波を含む)は 2P02m+1( ξ)sinΔθ (1) と書くことができる。同期検波した後の偶数次の2n倍
高調波は、 2P02n( ξ)cos Δθ (2) ただしP0 は左廻り光、右廻り光の振幅が等しいとして
これの2乗を与えている。つまり光量である。J2m+1(
ξ) は(2m+1)次ベッセル函数、J2n( ξ) は2n
次ベッセル函数である。Δθは右廻り光と左廻り光の位
相差でありこれが求めるべき対象である。回転体の角速
度をΩ0 とし右廻り光左廻り光の位相差をΔθとする
と、 Δθ=4πLaΩ0 /cλ (3) という関係がある。Lはファイバコイルのファイバの全
長である。aはファイバコイルの半径、cは真空中の光
速、λは真空中の波長である。
【0004】ξは変調の大きさを表し、 ξ=2bsin (LnΩ/2c) (4) である。bは位相変調器に於ける位相変調の振幅、Ωは
位相変調角周波数、nはファイバの屈折率である。ξは
左廻り光右廻り光において位相変調を受けるタイミング
がLn/2cだけ異なることによって発生する項であ
る。
【0005】奇数倍高調波はsin Δθの形でΔθを含む
から、その同期検波出力が分かれば位相差Δθを求める
ことができる。例えば基本波だけから位相差Δθを求め
ることができる。即ち基本波成分をS1 として、これを
(1)に等置し、 Δθ=sin-1 (S1 /2P02m+1( ξ) ) (5) によって基本波成分から位相差Δθを求めることができ
る。あるいは基本波成分を偶数倍高調波で割ってtan Δ
θの形でΔθを求めることもできる。位相変調方式の光
ファイバジャイロについては、特願平1−57634〜
37、特願平1−291628〜31、1−29550
0、特願平2−3809、2−10055、2−225
611〜19などの発明がなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】位相変調方式の光ファ
イバジャイロで位相差を正確に求めることができるため
には、発光素子の光の強さが一定でありしかも位相変調
器の変調度ξが一定でなければならない。発光素子の光
量を一定に保つためには、発光素子の光をモニタするた
めの受光素子を別に設けておきこの補助用の受光素子の
出力をモニタしこれを一定にするというものがある。こ
れはしかし受光素子を二つ必要とするし発光素子の光を
分割しなければならないという面倒な点がある。発光素
子の光量を一定にするためのより単純な構成が望まれ
る。
【0007】変調度ξは位相変調の振幅bに比例する。
位相変調器は例えば円筒形の圧電素子の端面または内外
周面に電極を付け周囲に光ファイバを巻き付けたもので
ある。電極に角周波数がΩの振動電圧を印加すると圧電
素子が内外に膨縮し光ファイバが伸び縮みするのでそこ
を通過する光の位相が変化する。位相変調器として電気
光学素子を用いることもできる。いずれにしても温度に
よって変調の振幅bが変動する。bが変動するとξが変
わりベッセル函数の値が変動する。基本波成分や高調波
成分はベッセル函数の形でξを含んでいるから、これら
成分の値とΔθの間の比例定数が変化する。これをスケ
−ルファクタといっているがこれが変動すると、正確な
回転角速度Ω0 を求めることができない。そこでξを一
定にするように制御する必要がある。
【0008】例えば偶数次高調波を一定にするように制
御するというようなことが行われた。つまり受光素子出
力を2n倍の角周波数を持つキャリヤで同期検波し、こ
の出力を0にするように位相変調度を制御するのであ
る。これは2n次ベッセル函数の零点にξを固定すると
いうことである。奇数次の高調波は物体の角速度が0の
時は0でありこれを位相変調度の制御のために用いるこ
とはできない。そこで偶数次の高調波を用いてこれを0
にするようにする。最低次は2倍高調波である。これを
用いて位相変調度ξを一定にしようとすると、ξ=5.
2に固定するということになる。これは大きい振幅で圧
電素子等を駆動するということである。そうすると次の
ような難点が生ずる。圧電素子に印加する電圧が大きく
なるから電気回路内に誘起される誘導ノイズが大きい。
ノイズが大きいと電気回路が誤動作する惧れがある。ま
た圧電素子の高い電圧のために偏波面が変調を受けた
り、振幅が変調を受けたりする。ξが大きいとこのよう
に位相変調だけでなく、ノイズ、偏波面、振幅等に影響
が出てくる。位相変調度を小さくしξの小さい領域で使
用したい。ベッセル函数の最小の零点は次数nとともに
大きくなるからより小さいξを用いようとすると2n倍
高調波を0にするという制御法を用いることができな
い。
【0009】基本波成分はsin Δθの形で位相差を含む
のでこれを一定に制御してξを一定にするという訳にゆ
かない。直流成分を一定値にするように制御するとξを
一定に出来るように思えるがそうでない。直流成分S0
は、 S0 =P0 (1+J0(ξ)cosΔθ) (6) と書くことができる。P0 は光量である(但し左廻り光
右廻り光の振幅が等しいものとしている)。これを一定
にするように制御するとしても、P00(ξ)cosΔθが
一定になるだけであり、ξを一定にすることはできな
い。物体が回転しているとΔθは0でないからである。
しかしもしも光量を一定にできれば2倍高調波成分を用
いて位相変調度も一定にすることができそうである。2
倍高調波成分S2 は、 S2 =2P02(ξ)cosΔθ (7) である。光量P0 が一定に制御できていれば、Δθ=0
の時にS2 を一定にしてξを一定に保持できる。しかし
実際のところ回転角速度が常に0ではないからS0 とS
2 を一定にしたところで光量と位相変調度を一定にする
ことはできない。本発明は直流成分S0 、2倍高調波成
分S2 を利用して発光素子の光量を一定としかつ、位相
変調器の変調度ξを一定に保持することを目的とする。
さらに比較的小さい変調度ξを用いて位相変調すること
ができるようにするのが本発明の第2の目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の光ファイバジャ
イロは直流成分S0 と2倍高調波成分S2 とを同期検波
によって求め位相差Δθが0となるような処理をして、
直流成分S0 と2倍高調波成分S2 から光量と位相変調
度を一定に制御するようにしたものである。直流成分と
2倍高調波成分とは何れもcos Δθの形でΔθを含んで
いる。このままでは角速度に比例するΔθのために光量
や位相変調度の制御に用いることができない。しかしΔ
θ=0にできれば、これらは光量と、位相変調度とをパ
ラメ−タとして含んでいるから、2つの観測量を一定に
することによって光量も位相変調度も一定にできる。こ
の制御の意味をより分かり易く説明する。直流成分S0
と、2倍高調波成分S2 は S0 =P0 (1+J0(ξ)cosΔθ) (7) S2 =2P02(ξ)cosΔθ (8) である。もしも角速度に依存するΔθを0とすることが
できれば、それぞれの最大値 S0 ′=P0 (1+J0(ξ) ) (9) S2 ′=2P02(ξ) (10) を得る。Δθ=0にするというのはS0 、S2 の最大値
を求めるということであるからΔθ=0とするのを最大
化処理ということにする。最大化直流成分、最大化2倍
高調波成分は、光量P0 と位相変調度ξを含むからこれ
らを一定にできればP0 とξとを一定値に保持できる。
【0011】本発明の要旨はここにあるが、最大化のた
めの処理は幾つもある。 (1)ピ−ク検出法 ピ−ク検出器を用いて直流成分S
0 と、2倍高調波成分S2 のピ−ク値を求めるものであ
る。図2に例として直流成分S0 の時間的変動の例を示
す。これはcos Δθの項があるので回転していないとき
は最大であるが、回転しているときはこれより低い値に
なる。ピ−ク値を検出すればS0 ′が分かる筈である。
しかし光ファイバジャイロが回転している時はS0 の値
がS0 ′よりも低くなる。回転時はニ、ホ、ヘ、ト点の
ようにS0 が瞬間的に低下する。しかし自動車や自動運
搬台車のように地上を走行するものは一方向への旋回が
長時間持続するということはない。前記のようにS0
低下は瞬間的なもので、時間幅は最大でも5sec であ
る。であるから5sec 以上の時定数を持つピ−ク値検出
回路を入れることによって最大値を求めることができ
る。しかしこの時定数が大きすぎると光量変動や位相変
調度ξの変動を修正するという目的を達成できない。幸
いなことに光量P0 や位相変調度ξの変動の時定数は5
sec などよりずっと大きい。結局このピ−ク検出回路の
時定数は一方向への旋回の持続時間よりも長く、光量変
動や位相変調度変動の時定数よりも短ければ良い。ピ−
ク検出回路は良く知られた回路があるし市販のICもあ
る。原理的にはダイオ−ドと積分回路を組み合わせたも
ので構成できる。時定数はこれに接続するコンデンサや
抵抗の値によって自在に設定できる。
【0012】(2)フィルタ法 これはフィルタを用い
てS0 やS2 から、これの最大値S0′やS2 ′を求め
るものである。前述のように直流成分S0 や2倍高調波
成分S2 は5sec 程度の時定数を持つのでこの程度の時
定数を有するフィルタを入れることによって最大値S
0 ′やS2 ′を求めることができる。 (3)切り替えスイッチによる法 これは前述の方法と
全く違う。回転角速度を求めるために光ファイバジャイ
ロは必ず基本波成分を測定する。これによって被測定物
の旋回の有無が簡単に分かる。そこで切り替えスイッチ
を設けておき。旋回しているとき(Δθ≠0)はスイッ
チを切り、旋回していないとき(Δθ=0)はスイッチ
を入れるようにする。こうしてS0 やS2 から、最大値
0 ′やS2 ′を求めるようにすることができる。
【0013】(4)マイクロコンピュ−タを用いる方法
ソフトウエアにより時間的に変動するS0 やS2
ら、或る時間範囲での最大値を求めるようにしたもので
ある。あるサンプリング時間での最大値を求めるのは容
易なことである。あるいは(3)と同じように基本波成
分の有無を監視してこれが0の時にS0 ′=S0 、S
2 ′=S2 として、これらの値をもとめる。基本波成分
が0でないときは、直前のS0 ′、S2 ′の値を保持す
るようにする。
【0014】さて本発明は直流成分の最大値S0 ′と、
2倍高調波成分の最大値S2 ′を一定にするように光量
0 と位相変調度ξを制御するものである。ξについて
どのような値をとっても良いのであるが、前述のように
ξが大きいと、圧電素子にノイズが誘起され偏波面の回
転や振幅の変動が起こることもある。どのような値にも
固定できるが、前述のJ2n( ξ) の零点であるξ=5.
2よりも小さい値に固定するのが望ましい。より特別な
場合について考察する。(9)と(10)からこれらを
一定に制御する時、S0 ′=C0 (定数)と置くことが
できる。これからS2 ′は、 S2 ′=2C02(ξ) /(1+J0(ξ) ) (11) と書くことができる。これををC1 として定数に保つよ
うに制御する。 C1 =2C02(ξ) /(1+J0(ξ) ) (12) この式からξが定数になることがわかる。結局光量P0
も位相変調度ξも一定になる。しかしこのような制御が
正確に行われるためには、このξの点でS0 ′やS2
のξによる微分が十分に大きくなくてはならない。ξに
よるこの変動が大きいほど設定値からの差が大きく現れ
る。従ってネガテイブフィ−ドバック系の制御性が良く
なる。
【0015】それだけではない。基本波成分が安定する
という条件を課すことにする。そうすると望ましいξの
値が確定する。基本波成分S1 は、 S1 =2P01(ξ)sinΔθ (13) である。これは前記の定数C0 を用いて、 S1 =2C01(ξ)sinΔθ/(1+J0(ξ) ) (14) となる。この値が安定であることが望ましい。つまりこ
れを位相変調度ξで偏微分したものが0であるというこ
とが最も望ましい。また感度を高くするには(14)の
内のベッセル函数に関する部分が最大値を取っていると
いうことが望まれる。しかしベッセル函数は連続なので
あるから、微分が0であるということと最大値をとると
いうことは同等の事でありうる。
【0016】図3は一次ベッセル函数J1(ξ) 、J
1(ξ) /(1+J0(ξ) )、J2(ξ) /(1+J0(ξ)
)の値を0〜6の範囲で描いたものである。図4はJ1
(ξ) /(1+J0(ξ) )、J2(ξ) /(1+J0(ξ)
)の微分を描いている。図から明らかなように、ξ=
2.6において、基本波成分の検出感度を決めるJ
1(ξ) /(1+J0(ξ) )の値は最大になる。この値で
これの微分が0になる。これはξ=2.6に設定すれば
回転角速度の感度が最大になるということを意味してい
る。また微分が0であるから、この付近でスケ−ルファ
クタの変動が最も少ないということである。回転角速度
の測定からは、理想的な値ということができる。それだ
けでなく図4からこのξの値に対して、S0 ′の係数で
あるJ2(ξ) /(1+J0(ξ) )の微分が0.4で最大
になる。したがってS2 ′=C1に制御する時に最も精
度良く制御できる。またこのときJ1(ξ) =J2(ξ) /
(1+J0(ξ) )=0.47になっている。つまりξ=
2.6とすることは、基本波成分のスケ−ルファクタを
最大にしてこれを安定にする上で最も効果的である。ま
た2倍高調波成分を精度良く一定値に保持する点でも最
も有効である。このξに対して、J0(ξ) は−0.0
9、J1(ξ) は0.47、J2(ξ) は0.43である。
【0017】
【実施例】
[実施例1]図5は本発明の実施例に係る光ファイバジ
ャイロの概略図を示す。これは光路が全て光ファイバで
構成されている。図1のものと共通する部分もあるが同
期検波回路以後の構成が異なっている。これはS0 やS
2 から最大値を求めるためにピ−ク検出器またはフィル
タを用いるものである。発光素子1は単色光を出す光源
である。レ−ザダイオ−ド、ス−パ−ルミネッセントダ
イオ−ドが用いられる。光源としての発光素子1から単
色光が出てこれが光ファイバ2、第1ファイバカップラ
3、光ファイバ4、第2ファイバカップラ5を通りシン
グルモ−ドファイバを多数回巻き回したファイバコイル
6の両端に入射する。これはファイバコイル6の内部を
左廻り光、右廻り光として伝搬する。ファイバコイル6
の一端には位相変調器7がありbsin Ωtというように
光の位相を変調している。位相変調器は例えば圧電素子
を用いる。円筒型または円柱型の圧電素子の内外壁また
は端面に電極を付けこれに交流電圧を印加すると、圧電
効果によって素子が半径方向に膨縮するので光ファイバ
が伸縮しここを通過する光の位相が変化する。電圧振幅
を増加すれば位相変化の大きさも比例して増加する。
【0018】右廻り光左廻り光がファイバカップラ5で
合流し、光ファイバ4、ファイバカップラ3を通り受光
素子8に入射する。受光素子は両者の干渉光強度を検出
し電気信号に変換する。プリアンプ9でこれを増幅しこ
れに含まれる適当な高調波または基本波を同期検波回路
によって同期検波する。ここでは直流成分と、基本波成
分と2倍高調波成分を求めてこれらを用いる。発振器1
1が位相変調器7に変調信号を与え、他方では同期検波
回路にキャリヤ信号を与える。勿論発振器11と位相変
調器7の間、および発振器と位相変調器の間には適当な
分周器があり、元の発振器の周波数を逓減している。発
振器の発振角周波数は2k Ω(k:整数)と書くことが
でき、これを適当に分周すればn倍高調波が、さらに分
周すれば基本波の周波数が得られる。またキャリヤと信
号成分の位相を合わせるために位相シフトのための回路
もある。直流成分を求めるにはキャリヤ信号は不要であ
る。受光素子の出力を直流成分検出回路13に導き、ロ
−パスフィルタなどを通すことによって直流成分が求め
られる。基本波成分は基本波検出回路15によって、受
光素子出力を基本波キャリヤで同期検波して求めること
ができる。2倍高調波成分は2倍高調波検出回路14に
よって、2倍キャリヤにより受光素子出力を同期検波す
ることによって求められる。
【0019】直流成分S0 はピ−ク検出器16に入力し
ピ−ク値S0 ′を求めるようになっている。基本波成分
1 は角速度を求めるために利用される。本発明の光量
制御、位相変調度制御には無関係である。2倍高調波成
分S2 はピ−ク検出器17に入り最大値S2 ′を求める
ようになっている。直流成分の最大値S0 ′は或る定数
0 と比較され差演算される。この差(S0 ′−C0
そのもの、その微分、或は積分またはこれらの一次結合
を求める。これを誤差信号として、発光素子の駆動回路
22に入力する。発光素子の光量は誤差信号を減らす方
向に変化する。これは発光素子の光量を一定に制御する
ためのものである。2倍高調波成分の最大値S2 ′は予
め定められてある定数C1 と比較され差演算される。差
(S2 ′−C1 )そのもの、その微分または積分または
これらの一次結合を求める。これを誤差信号として位相
変調器の変動に加える。変調度は誤差を減らす方向に変
動する。このようにして位相変調度ξが一定値に制御さ
れる。この回路では16、17はピ−ク検出器である
が、これらは適当な時定数のフィルタによって置き換え
ることができる。
【0020】[実施例2]図6は基本波成分の値によっ
てスイッチを開閉して直流成分S0 と2倍高調波成分S
2 の最大値S0 ′、S2 ′を求めるものである。基本波
検出回路15で基本波成分S1 が求められる。これを微
分23してΔθ=0であるかないかを調べる。ここは微
分回路以外にΔθが或る範囲であることを検出するコン
パレ−タを用いても検出することができる。Δθ=0ま
たΔθ≠0を検出し、これをSW制御器24に入れる。
これは二つのスイッチ25、26を開閉する。Δθ=0
の時にこれらスイッチを閉じる。このときS0 =S
0 ′、S2 =S2 ′であるから、これらがC0 、C1
差演算される。これ以外の構成作用は図5のものと同じ
である。
【0021】[実施例3]図7はマイクロコンピュ−タ
を用いるものである。これにおいては直流成分S0 、基
本波成分S1 、2倍高調波成分S2 はAD変換器27で
アナログ/デジタル変換される。そしてマイクロコンピ
ュ−タのCPU28に入力される。ここではピ−ク検出
や、スイッチ切り替えといった先述の操作がCPU28
によってなされる。ソフトウエアによるのであるから時
間的に速くないが、この制御は前述のように5sec 程度
よりも遅い制御なのでCPUによる処理でも間に合う。
【0022】
【発明の効果】位相変調方式の光ファイバジャイロにお
いて、発光素子の光量や位相変調器の変調度が温度変動
などによって変化するが、本発明は出力信号の内直流成
分と2倍高調波成分とを最大値処理した後にこれを一定
にするように制御しているから、光量も変調度も一定に
保持することができる。従来法のように変調度を2倍高
調波成分の零点ξ=5.2に固定するのではない。本発
明では二つのパラメ−タを一定に保持することにより光
量と変調度を任意の値に設定することができる。このた
め、位相変調器の変調度ξを比較的小さい値に設定する
こともができる。ξを小さい値とすれば圧電素子や電気
光学素子などの位相変調器の振幅も小さくなるので光フ
ァイバを通る光の振幅や偏波面が回転しノイズを発生す
るというようなことがない。またξ=2.6に設定すれ
ば、基本波成分のスケ−ルファクタが最大でしかもξに
対する変化率が最小になるので感度が高く安定したもの
を作ることができる。同じ値に対して2倍高調波成分の
制御もより正確に行うことができる。優れた発明であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例に係る光ファイバジャイロの構成図。
【図2】光ファイバジャイロの出力に含まれる直流成分
の波形例を示す図。
【図3】位相変調度ξに対するJ1(ξ) 、J1(ξ) /
(1+J0(ξ) )、J2(ξ) /(1+J0(ξ) )の変化
を示すグラフ。
【図4】位相変調度ξに対する、J1(ξ) /(1+J
0(ξ) )とJ2(ξ) /(1+J0(ξ) )の微分の変化を
示すグラフ。
【図5】最大値処理回路としてピ−ク検出回路またはフ
ィルタ回路を利用した本発明の実施例に係る光ファイバ
ジャイロの構成図。
【図6】最大値処理回路として基本波成分が0であるか
ないかによって開閉するスイッチ回路を利用した本発明
の他の実施例にかかる光ファイバジャイロの構成図。
【図7】最大値処理回路としてマイクロコンピュ−タを
用いる実施例を示す構成図。
【符号の説明】
1 発 光 素 子 2 光ファイバ 3 ファイバカップラ 4 光ファイバ 5 ファイバカップラ 6 ファイバコイル 7 位相変調器 8 受光素子 9 プリアンプ 10 同期検波器 11 発振器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファイバコイルの中を左廻り右廻りに光
    を伝搬させ、両廻り光の位相差からファイバコイルの回
    転角速度を求めることを原理とする光ファイバジャイロ
    であって、光源としての単色光を生ずる発光素子と、シ
    ングルモ−ド光ファイバを多数回巻回したファイバコイ
    ルと、ファイバコイルの両端を結合し発光素子と受光素
    子に結合するファイバカップラと、ファイバコイルの中
    を左廻り右廻りに伝搬した光を干渉させ干渉光の強度を
    検出する受光素子と、ファイバコイルの一端に設けられ
    伝搬光に対して正弦波状の位相変調を与える位相変調器
    とを含み、発光素子の光をファイバコイルの両端に入射
    しファイバコイルを右廻り光左廻り光として伝搬させこ
    れを合一し干渉光の強度を受光素子で検出し、受光素子
    の出力を位相変調と同じ周波数の基本波成分またはその
    n倍高調波成分によって同期検波して、基本波成分また
    はn倍高調波成分が1次またはn次のベッセル函数を定
    数として含むことを利用して回転角速度を求める位相変
    調方式の光ファイバジャイロにおいて、受光素子出力を
    同期検波して直流成分と2倍高調波成分を求め、直流成
    分と2倍高調波成分が角速度に依存しないようにする処
    理をして、この処理をした直流成分を一定にするように
    光量制御し、同様の処理をした2倍高調波成分を一定に
    するように位相変調度を制御するようにしたことを特徴
    とする光ファイバジャイロ。
  2. 【請求項2】 ファイバコイルの中を左廻り右廻りに光
    を伝搬させ、両廻り光の位相差からファイバコイルの回
    転角速度を求めることを原理とする光ファイバジャイロ
    であって、光源としての単色光を生ずる発光素子と、シ
    ングルモ−ド光ファイバを多数回巻回したファイバコイ
    ルと、ファイバコイルの両端を結合し発光素子と受光素
    子に結合するファイバカップラと、ファイバコイルの中
    を左廻り右廻りに伝搬した光を干渉させ干渉光の強度を
    検出する受光素子と、ファイバコイルの一端に設けられ
    伝搬光に対して正弦波状sin Ωtの位相変調を与える位
    相変調器とを含み、発光素子の光をファイバコイルの両
    端に入射しファイバコイルを右廻り光左廻り光として伝
    搬させこれを合一し干渉光の強度を受光素子で検出し、
    受光素子の出力を位相変調と同じ周波数の基本波成分ま
    たはそのn倍高調波成分によって同期検波して、基本波
    成分またはn倍高調波成分が1次またはn次のベッセル
    函数を定数として含むことを利用して回転角速度を求め
    る位相変調方式の光ファイバジャイロにおいて、位相変
    調の振幅をb、ファイバコイルのファイバの長さをL、
    コア中の光の屈折率をn、真空中の光の速度をcとし
    て、位相変調度ξを2bsin (nLΩ/2c)で定義
    し、受光素子出力を同期検波して直流成分と2倍高調波
    成分を求め、直流成分と2倍高調波成分が角速度に依存
    しないようにする処理をして、この処理をした直流成分
    を一定にするように光量制御し、同様の処理をした2倍
    高調波成分を一定にすることによりξ=2.6になるよ
    うに位相変調度を制御するようにしたことを特徴とする
    光ファイバジャイロ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19980077130A (ko) * 1996-04-19 1998-11-16 마틴 키츠 반 하이닝겐 단순화된 신호 처리 장치를 구비한 축소된 최소 구성의 간섭계측용 광섬유 자이로스코프

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KR19980077130A (ko) * 1996-04-19 1998-11-16 마틴 키츠 반 하이닝겐 단순화된 신호 처리 장치를 구비한 축소된 최소 구성의 간섭계측용 광섬유 자이로스코프

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