JPH0521152A - 電子レンジ - Google Patents

電子レンジ

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JPH0521152A
JPH0521152A JP17388091A JP17388091A JPH0521152A JP H0521152 A JPH0521152 A JP H0521152A JP 17388091 A JP17388091 A JP 17388091A JP 17388091 A JP17388091 A JP 17388091A JP H0521152 A JPH0521152 A JP H0521152A
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JP
Japan
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load
electric field
opening
oven
microwave
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Application number
JP17388091A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Minagawa
弘 皆川
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Sharp Corp
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 負荷に応じてマグネトロンとオーブン庫内の
負荷とのインピーダンス整合を行う。 【構成】 電界センサ11からの出力に応じて、導波管
13の開口部14に位置する誘電体15をサーボモータ
16でスライドさせる。誘電体15の開口部14への突
出量を調整することにより導波管13からオーブン庫1
0内に入射するマイクロ波の位相を調整する。 【効果】 誘電体の摺動部分からの放電を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マグネトロンと食品負
荷との間でインピーダンス整合を行って加熱する電子レ
ンジに関する。
【0002】
【従来の技術】電子レンジで加熱される食品負荷は、そ
の質量に大きなバリエーションがある。すべての負荷に
対してマイクロ波電力が効率良く吸収され加熱されるた
めには、マイクロ波発振管であるマグネトロンと負荷と
の間で最適なインピーダンス整合が行われていなければ
ならない。負荷変動に応じ最適なインピーダンス整合を
行うために、負荷の状態を検出するためのマイクロ波電
界センサからの信号レベルに応じてオーブンインピーダ
ンスを変化させる。
【0003】オーブン庫内のマイクロ波電界モードを検
知する手段としては、オーブン壁面に装着した電界セン
サ、またはオーブン壁面に設けた小さい開口からのマイ
クロ波漏洩電界を検知する電界センサが公知にされてい
る。
【0004】また、オーブンインピーダンス整合を食品
負荷量により調整する手段としては、マグネトロンとオ
ーブン間の導波管内の電界モードを変化させるために、
導波管内のスタブを移動させたり、導波管長を変化させ
たり、導波管開口形状を変化させる手法が公知にされて
いる。
【0005】ここで、導波管長を変化させる手法の従来
例として、図13の如く、導波管1の端面に摺動短絡板
2を設け、これをサーボモータ3で駆動することによ
り、導波管長を可変できるようにしている。なお、図
中、4は摺動ロッド、5は開口部、6は開口部カバー、
7はオーブン庫壁である。
【0006】また、導波管開口形状を変化させる方法と
して、導波管の開口部近傍に金属板を導波管とギャップ
を設けて配し、金属板を移動させることにより開口部の
形状を変えて、オーブン庫内に照射されるマイクロ波を
調整している。
【0007】このような能動的インピーダンス整合シテ
スムは、電界センサによりオーブン庫内のマイクロ波電
界モードを監視すべく、オーブンインピーダンスを電界
センサからの信号にともない能動的に変化させ、庫内負
荷量の大小にかかわらずマグネトロンの最適動作条件を
維持し、効率良く食品負荷が加熱できるように配慮され
たシステムである。
【0008】ところが、能動的インピーダンス整合調整
機能の負荷されていない一般的な電子レンジでは、水負
荷が2l〜1lのごとく比較的大きい負荷のとき、マグ
ネトロンのマイクロ波発振効率が最適となるようにオー
ブン、導波管の構造設計を行い、さらに、食品実負荷が
水負荷100cc〜500cc相当の軽負荷になった場合で
も、マグネトロンとオーブンとのインピーダンス整合
が、マグネトロンに動作上の悪影響を及ぼさない程度の
条件となるように、導波管開口形状、スタブ設置位置等
の配慮を行っていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、オーブン
インピーダンスを変化させる手法として、マグネトロン
とオーブン負荷との間に位置する導波管に対して、イン
ピーダンス変化が得られるように可動部分を設けること
が効果的であるが、マイクロ波パワーの通過場所である
がために、金属摺動部分における放電、またギャップか
らのマイクロ波電波漏洩等の問題が発生しやすい。
【0010】例えば、図13に示したように、摺動短絡
板採用の場合、導波管の上下面を金属接触させておく必
要があるが、電子レンジのようにマイクロ波電力が大き
く使用頻度も高い商品においては、接触面の劣化に伴う
金属間ギャップでの放電がおおいに懸念され、実用にな
らない。
【0011】また、金属板で開口部の形状を変化させる
場合、組み立ての精度等により金属板と導波管とが接触
して放電したり、ギャップが必要なためマイクロ波の漏
洩が発生する。
【0012】本発明は、上記に鑑み、食品負荷の変動に
応じて最適なインピーダンス整合を行うことができる電
子レンジの提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による課題解決手
段は、図1〜図3の如く、オーブン庫10内の負荷によ
るマイクロ波電界モードを検出する電界センサ11と、
マグネトロン12の導波管13の開口部14を開閉する
誘電体15と、前記開口部14の開閉量を調整するよう
前記誘電体15を移動させる移動装置16と、前記電界
センサ11の出力レベルに応じた前記移動装置16の駆
動によりマイクロ波の位相を調整してマグネトロン12
と負荷との間でインピーダンス整合を行う負荷整合装置
17とが設けられたものである。
【0014】そして、負荷整合装置17は、電界センサ
11の出力から単位時間当たりの平均値を演算する平均
値算出手段18と、この平均値を負荷に応じた所定の負
荷検知レベルと比較する比較手段19a,19bと、該
比較手段19a,19bによる比較結果で平均値が負荷
検知レベルを下回るように開口部14を閉じる方向に移
動装置16を駆動させる整合手段20と、平均値が無負
荷時の負荷検知レベルを常に越える場合にはマグネトロ
ン12を停止させる停止手段21とを有せしめられてい
る。
【0015】また、誘電体15は、導波管13の開口部
14近傍に配設された収納部53に摺動自在に支持され
ている。
【0016】
【作用】上記課題解決手段において、オーブン庫10内
のマイクロ波電界モードを電界センサ11で検出して、
負荷整合装置17に入力する。電界センサ出力はレベル
変動が激しく、そのままの値を演算処理すると誤差が大
きくなるため、平均値算出手段18により複数の読み取
りデータを一単位とした平均レベルを演算処理し、これ
を電界センサ出力の単位平均値とする。
【0017】そして、第一比較手段19aにより単位平
均値と無負荷検知レベルとを比較する。電界センサ単位
平均値が常に無負荷検知レベルを越える場合、無負荷運
転動作であると判断し、停止手段21によりマグネトロ
ン12への電源供給を断ち、電子レンジの動作を停止す
る。
【0018】電子センサレベルが無負荷検知レベルを交
互に交差する場合、オーブン負荷が軽負荷であると判断
し、整合手段20により移動装置16を駆動し、誘電体
15を開口部14の方向に移動させる。すると、誘電体
15が開口部14に突出して、開口部14を通過するマ
イクロ波の波長が変化して、位相が変わる。これに伴っ
て、オーブン庫10内に入射するマイクロ波モードが変
化して、軽負荷に対するインピーダンス整合が適切にな
ると、負荷によるマイクロ波吸収量が増加し、逆に電界
センサ単位平均値が下がる。
【0019】この後、再び電界センサ11の出力に基づ
いて第二比較手段19bにより同じように比較を行つ
て、誘電体15により開口部14の開閉量を調整して、
負荷に応じたインピーダンス整合を行う。
【0020】
【実施例】図1は本発明の実施例を示す電子レンジの導
波管開口部の断面図、図2は同じくその平面図、図3は
負荷整合装置の機能ブロック図、図4は電子レンジの斜
視図、図5は電子レンジの回路図、図6は電子レンジの
外箱を外した状態の斜視図、図7は電子レンジの断面
図、図8は電界センサの出力とその読み込みタイミング
を示す図、図9は負荷に応じた電界センサ出力から得ら
れる出力平均値を示す図、図10は軽負荷時におけるイ
ンピーダンス整合を行ったときの電界センサの出力平均
値を示す図、図11はマグネトロンから見たオーブン負
荷のインピーダンスを表すリーケ線図、図12は負荷量
とオーブン負荷効率の関係を示す図である。
【0021】本実施例の電子レンジは、オーブン庫10
内の食品負荷によるマイクロ波電界モードを検出する電
界センサ11と、マグネトロン12の導波管13の開口
部14を開閉する誘電体15と、前記開口部14の開閉
量を調整するよう前記誘電体15を移動させる移動装置
16と、前記電界センサ11の出力レベルに応じた前記
移動装置16の駆動によりマイクロ波の位相を調整して
マグネトロン12と負荷との間でインピーダンス整合を
行う負荷整合装置17とが設けられている。
【0022】そして、該負荷整合装置17は、電界セン
サ11の出力から単位時間当たりの平均値を演算する平
均値算出手段18と、この平均値を無負荷時の無負荷検
知レベルと比較する第一比較手段19aと、軽負荷時
(100cc水負荷)の軽負荷検知レベルと比較する第二
比較手段19bと、これらの比較結果により平均値が負
荷検知レベルを下回るように開口部14を閉じる方向に
移動装置16を駆動させる整合手段20と、平均値が無
負荷時の負荷検知レベルを常に越える場合にはマグネト
ロン12を停止させる停止手段21とを有せしめられて
いる。
【0023】電子レンジは、図4の如く、オーブン庫1
0が形成されたレンジ本体22と、レンジ本体22を覆
う金属製外箱23とからなり、レンジ本体22にマグネ
トロン12およびトランス24等が内装されている。図
中、25はドア、26はターンテーブルトレイ、27は
操作パネルである。
【0024】そして、電子レンジを作動させるための電
気回路を図5に示す。30は電源、31はコントロール
ユニット、32はオーブンランプ、33はファンモー
タ、34はドア開閉検知スイッチ、35は温度プロー
ブ、36はスリッピングコネクタ、37は安全スイッチ
としてのモニタースイッチ、38はドアの開閉によりオ
ンオフするドアスイッチ、39は高圧コンデンサ、40
は高圧ダイオードである。
【0025】また、前記コントロールユニット31内に
は、低電圧変換用のトランス42、スタートスイツチに
連動されたリレー43,44、前記負荷整合装置17を
備えたLSI等が内装されており、前記電界センサ11
および移動装置16としてのサーボモータが接続されて
いる。
【0026】前記電界センサ11は、図6の如く、食品
負荷のマイクロ波電界反射成分の大小が最も効果的に検
知できるようにオーブン庫10の上壁面に配置され、導
波管13も同一面に配置されている。
【0027】そして、図7の如く、導波管13の開口部
14がオーブン庫10の上壁10aに形成され、耐熱樹
脂製のカバー50で覆われている。なお、図中、51は
アンテナ、52はターンテーブルモータである。
【0028】前記誘電体15は、図1,2の如く、シリ
コン結合マイカ板、あるいはセラミック板等の耐熱性絶
縁材料で形成された平板からなり、導波管13の開口部
14近傍に配設された収納部53に出入自在に支持され
ている。
【0029】前記収納部53は、導波管13の開口部1
4側の一端が延設されたもので、収納部53の上壁およ
びオーブン庫10の上壁10aに互いに対向した突起5
4a,54bが形成され、この間を前記誘電体15が摺
動可能とされる。また、収納部53の上壁には、誘電体
15の摺動方向にスリット55が形成されている。
【0030】そして、誘電体15の開口部14とは反対
側端部に、摺動ガイド56がねじ止めされており、該摺
動ガイド56の上部が前記スリット55から収納部53
の外部に突出されている。
【0031】この摺動ガイド56の上部には、サーボモ
ータ16のサーボモータ軸16aに連結された摺動ロッ
ド57が互いのネジ山を介して貫通されており、摺動ロ
ッド57の一端が支持片58により回転自在に支持され
ている。そして、サーボモータ軸16aが回転すること
により摺動ロッド57が回転して、摺動ガイド56およ
び誘電体15がオーブン庫10の上壁10aに沿って移
動される。
【0032】上記構成において、ドア25を閉めてスイ
ッチを押すと、マグネトロン12に高圧電源が供給さ
れ、マイクロ波を発生する。そして、アンテナ51から
マイクロ波が発射され、導波管13を通って、開口部1
4からオーブン庫10に照射される。
【0033】このときのオーブン庫10内のマイクロ波
電界モードを電界センサ11で検出して、負荷整合装置
17に入力する。ここで、マグネトロン12の高圧電源
が半波倍電圧整流であることより、電界センサ11の検
波出力は商用電源周波数の半波タイミングに同期してい
る。この電界センサ出力は図8の上段に示すようにな
り、この出力のピーク値を得るべく、コントロールユニ
ット31の負荷整合装置17のレベル読み込みタイミン
グは図8の下段のようになる。
【0034】なお、電源同期したそれぞれの電界センサ
出力はレベル変動が激しく、そのままの値を演算処理す
ると誤差が大きくなるため、平均値算出手段18により
10〜16の読み取りデータを一単位とした平均レベル
を演算処理し、これを電界センサ出力の単位平均値とす
る。
【0035】そして、オーブン庫内負荷が2000cc水
負荷、100cc水負荷(軽負荷)、および無負荷のとき
における電界センサの単位平均出力レベルは図9のよう
になり、ターンテーブルトレイ回転に伴ってレベル変動
が生じているのがわかる。
【0036】ここで得られた電界センサ単位平均値に基
づいて、マグネトロン12とオーブン庫10内の負荷と
のインピーダンス整合を行う。
【0037】すなわち、図10に示すように、負荷整合
装置17では、オーブン庫内負荷が100cc水負荷にお
ける負荷整合装置17の論理演算上の無負荷検知レベル
と軽負荷検知レベルとが設定されている。
【0038】そして、第一比較手段19aにより単位平
均値と無負荷検知レベルとを比較する。電界センサ単位
平均値が常に無負荷検知レベルを越える場合、無負荷運
転動作であると判断し、停止手段21によりマグネトロ
ン12への電源供給を断ち、電子レンジの動作を停止す
る。
【0039】電界センサレベルが無負荷検知レベルを交
互に交差する場合、オーブン負荷が軽負荷であると判断
し、整合手段20によりインピーダンス整合用のサーボ
モータ16を駆動し、誘電体15を開口部14の方向に
移動させる。すると、誘電体15が開口部14に突出し
て、開口部14を通過するマイクロ波の誘電体中の波長
が変化して位相が変わる。これに伴ってマイクロ波同士
が干渉し合って、オーブン庫10内に入射するマイクロ
波モードが変化して、軽負荷に対するインピーダンス整
合が適切になると、負荷によるマイクロ波吸収量が増加
し、逆に電界センサ単位平均値が下がる。
【0040】この後、再び電界センサ11の出力に基づ
いて第二比較手段19bにより比較を行つて、電界セン
サ単位平均出力が軽負荷検知レベルを交互に交差すると
き、整合手段20によりそのデューティ比を求めて、電
界センサ単位平均出力が軽負荷検出レベルを下回るタイ
ミングが大きくなるように、サーボモータ16を駆動し
て、誘電体15が開口部14を狭くするように調整す
る。
【0041】また、オーブン庫内食品負荷が比較的大き
く、電子レンジ運転開始時点から電界センサ単位平均出
力レベルが軽負荷検知レベルを交互に交差する場合、軽
負荷検知レベルを上回るタイミングが小さくなるように
デューティ比を調整すべく、サーボモータ16をコント
ロールする。オーブン庫内食品負荷が十分大きい場合に
は、軽負荷検知レベルを常に下回ることになり、サーボ
モータ16による調整は行われず、誘電体15は収納部
53に入ったままになっている。
【0042】このように、導波管13の開口部14はオ
ーブン庫内へのマイクロ波電力の給電箇所であり、その
形状はマイクロ波開口アンテナとしてオーブン庫内負荷
とのインピーダンス整合に大いに影響する。
【0043】マグネトロンアンテナ51から観測される
オーブンインピーダンスをリーケ線図で示すと、図11
のようになり、庫内の負荷条件によりマグネトロンの動
作モードが変動することが分かる。すなわち、このリー
ケ線図中A領域は、一般的マグネトロンの等出力線のう
ち、最もマグネトロン出力が高く取り出せるインピーダ
ンス領域であり、2000cc水負荷がオーブン庫内負荷
となっているときのオーブン構造設計の目標となる。1
00cc水負荷がオーブン庫内負荷として置き換わると、
経験的にB領域にインピーダンスが変移する。このB領
域では、定在波比(V.S.W.R)も4〜5と大きく
なっており、マグネトロン動作特性上も高出力動作は期
待できない。
【0044】そこで、導波管13の開口部14に負荷整
合装置17により誘電体15を位置させると、マグネト
ロンとオーブンの間にリアクタンス成分が挿入されるこ
とになり、軽負荷時のマグネトロン動作領域が移動し
(C領域)、リーケ線図のリアクタンス曲線に沿って定
在波比(V.S.W.R)がより小さくなるように調整
できる。したがって、マグネトロンの高出力動作領域に
近付くことになり、インピーダンス整合の改善となる。
【0045】また、図12に2000cc水負荷時のマイ
クロ波出力を100%とした場合の本発明における負荷
整合装置による出力低減の状態を示す。これによると、
インピーダンスを固定した場合に比べて、本実施例の如
く能動インピーダンス整合を行うことにより、食品負荷
が少ない場合でもマグネトロン動作効率を高く維持でき
る。そのため、電子レンジとしての軽負荷運転時の出力
アップが達成でき、省エネルギーとなる。
【0046】以上のように、電界センサ11の出力に応
じて誘電体15の移動量を制御することにより、導波管
13の開口部14の開閉量を変化させ、開口部14を通
過するマイクロ波の位相を調整して、負荷変動に応じた
最適なインピーダンス整合を行うことができる。
【0047】しかも、誘電体15は熱に強い強電界絶縁
板であるため、摺動部分における放電は発生しない。ま
た、誘電体15を金属製の収納部53の中に接触させて
収納しているので、マイクロ波トラップとなり電波漏洩
も発生しない。
【0048】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の範囲内で上記実施例に多くの修
正および変更を加え得ることは勿論である。
【0049】例えば、移動装置16として、サーボモー
タとギアの組み合わせ、シンクロナスモータとカム機構
の組み合わせ、形状記憶合金を採用する方法等でもよ
い。
【0050】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明に
よると、電界センサの出力に応じて負荷整合装置により
誘電体の移動量を制御して、導波管の開口部を通過する
マイクロ波の位相を調整できるので、負荷変動に応じた
マグネトロンと負荷との間の最適なインピーダンス整合
を行うことができる。
【0051】したがって、インピーダンスを固定した場
合に比べて、負荷が少ない場合でもマグネトロン動作効
率を高く維持できる。そのため、電子レンジとしての軽
負荷運転時の出力アップが達成でき、省エネルギーとな
る。
【0052】また、誘電体は絶縁板であるため、摺動部
分における放電は発生しない。しかも、誘電体を収納部
に摺動可能に収納しているので、マイクロ波トラップと
なり電波漏洩も発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例を示す電子レンジの導波
管開口部の断面図である。
【図2】図2は同じくその平面図である。
【図3】図3は負荷整合装置の機能ブロック図である。
【図4】図4は電子レンジの斜視図である。
【図5】図5は電子レンジの回路図である。
【図6】図6は電子レンジの外箱を外した状態の斜視図
である。
【図7】図7は電子レンジの断面図である。
【図8】図8は電界センサの出力とその読み込みタイミ
ングを示す図である。
【図9】図9は負荷に応じた電界センサ出力から得られ
る出力平均値を示す図である。
【図10】図10は軽負荷時におけるインピーダンス整
合を行ったときの電界センサの出力平均値を示す図であ
る。
【図11】図11はマグネトロンから見たオーブン負荷
のインピーダンスを表すリーケ線図である。
【図12】図12は負荷量とオーブン負荷効率の関係を
示す図である。
【図13】図13は従来の電子レンジにおける導波管長
を変化させる方法の構成図である。
【符号の説明】
10 オーブン庫 11 電界センサ 12 マグネトロン 13 導波管 14 開口部 15 誘電体 16 移動装置 17 負荷整合装置 18 平均値算出手段 19a,19b 比較手段 20 整合手段 21 停止手段 53 収納部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オーブン庫内の負荷によるマイクロ波電
    界モードを検出する電界センサと、マグネトロンの導波
    管の開口部を開閉する誘電体と、前記開口部の開閉量を
    調整するよう前記誘電体を移動させる移動装置と、前記
    電界センサの出力レベルに応じた前記移動装置の駆動に
    よりマイクロ波の位相を調整してマグネトロンと負荷と
    の間でインピーダンス整合を行う負荷整合装置とが設け
    られたことを特徴とする電子レンジ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の負荷整合装置は、電界セ
    ンサの出力から単位時間当たりの平均値を演算する平均
    値算出手段と、この平均値を負荷に応じた所定の負荷検
    知レベルと比較する比較手段と、該比較手段による比較
    結果で平均値が負荷検知レベルを下回るように開口部を
    閉じる方向に移動装置を駆動させる整合手段と、平均値
    が無負荷時の負荷検知レベルを常に越える場合にはマグ
    ネトロンを停止させる停止手段とを有せしめられことを
    特徴とする電子レンジ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の誘電体は、導波管の開口
    部近傍に配設された収納部に摺動自在に支持されたこと
    を特徴とする電子レンジ。
JP17388091A 1991-07-15 1991-07-15 電子レンジ Pending JPH0521152A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6680467B1 (en) 2002-11-20 2004-01-20 Maytag Corporation Microwave delivery system with multiple magnetrons for a cooking appliance
KR20190090234A (ko) * 2018-01-24 2019-08-01 에스케이매직 주식회사 전자레인지의 제어 방법

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