JPH0520792Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ブームの先端に装備したバケツトに
対する乗り降りを安全、確実に行い得るバケツト
に関するものである。

〔従来の技術〕

従来の高所作業車に於けるブームの先端に装備
されたバケツトは、単に作業員が搭乗して所定の
高所作業を行うための所謂足場を提供するだけの
構造であつて、作業員がバケツトに搭乗する際に
要するステツプ等は設けられていないのが一般的
である。

従つて、上記の構造のバケツトに搭乗する作業
員はブームをできる限り自分のいる高さに近づ
け、別の足台を用意してバケツトに搭乗したり、
バケツトの側部の適宜な箇所に足を掛ける透孔を
設けて搭乗しているのが実情である。

〔考案が解決しようとする課題〕

然るに、上記の手段の内、前者はブームを作業
員のいるレベルに下降させることが可能な場合は
搭乗することが出来るが、下降することが出来な
い場合は作業員がバケツト位置まで登つていかな
ければならず危険でもあり、かつバケツト内に入
るに際し、バケツト内に足台が無いため作業員は
丁度浴槽に飛び込む要領にて搭乗しなければなら
ず、そのためにバケツト自体に無理が掛かるのは
勿論のこと、ブームにも急激な荷重が加わるため
に安全性につき問題を有している。

又、後者はバケツトの側部に足を掛ける透孔を
設けたものであるから、前者の様な問題点は解決
されるが、透孔を設けただけバケツトに強度低下
が見られ、しかも冬季等にあつては透孔から冷た
い風が作業員の足元に吹き込んでくるため作業能
率が著しく損なわれる等の問題を有していた。

〔考案の目的及び課題を解決するための手段〕

本考案は、前述した問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、ブームの先
端に装備したバケツトに対する乗り降りを安全、
確実に行い得るバケツトを提供することにあり、
そのために、ブームの先端に装備した有筒底筒状
のバケツトのコーナー部に内側に凹む凹部を形成
して搭乗員のバケツトへの乗り降りに供するよう
に構成する。

〔作用〕

上記のような構成を採用したので、作業員はコ
ーナー部に設けた凹部に足を掛けてバケツトに昇
降することが可能となり、しかも前記コーナー部
に設けた凹部は、連続する成形方式にて形成した
からバケツトの強度低下はなく非常に強固な構造
となる。

〔実施例〕

以下、第１図及び第２図ａ，ｂに基づいて本考
案に係るバケツトの一実施例を詳細に説明する。

同図中、１はトラツクマウント構造の作業車
（高所作業車）であり、２は車体、３は車輛キヤ
ビン、４は車体２のフロント左右側部に装備され
たフロントジヤツキ（図では右側のみを示す）、
５は車体２のリヤ左右側部に装備されたリヤジヤ
ツキ（図では右側のみを示す）、６はターンテー
ブル、７はターンテーブル６に基端を枢支したブ
ーム、８は起伏シリンダ、９はブーム７の先端に
装備したバケツト（本実施例ではダブルバケツト
を装備したものを示した）である。

１０は前記バケツト９のコーナー部９ａのやや
下方に設けたステツプ凹部であり、該ステツプ凹
部10は連続する状態にて成形され、バケツト９の
内部では同図ａにて示す如く、ステツプ凸部10a
として構成される。

以下、上記の実施例に基づいて本考案に係るバ
ケツトの作用を説明する。

即ち、本考案に係るバケツトは、前記バケツト
９のコーナー部９ａのやや下方にステツプ凹部10
（バケツト９の内部ではステツプ凸部10a）を形
成したので、外部からバケツト９に搭乗する作業
員はコーナー部９ａに設けた前記ステツプ凹部10
内に足を挿入してバケツト９の内部に入り、逆に
バケツト９の内部から外部に出るときはバケツト
９の内部に突出したステツプ凸部10aに足を掛け
てバケツト９の外に出ることができるから、バケ
ツト９に対する昇降が非常に能率良くできる。

又、上記のステツプ凹部10及びステツプ凸部
10aはバケツト９のコーナー部９ａの内外を利用
し、かつ連続して形成してものであるから、バケ
ツトの強度低下はなく非常に強固な構造となり、
しかも簡単に製作することが可能であるから安価
に提供することができる。

〔考案の効果〕

本考案は、以上詳細に説明した如く、ブームの
先端に装備した有筒底筒状のバケツトのコーナー
部に内側に凹む凹部を形成して搭乗員のバケツト
への乗り降りに供するように構成したので、作業
員はコーナー部に設けた凹部に足を掛けてバケツ
トに昇降することが可能となり、しかも前記コー
ナー部に設けた凹部は、連続する成形方式にて形
成したからバケツトの強度低下はなく非常に強固
な構造となり、かつ非常に簡単な構成にて製作す
ることが可能であるから安価に提供することがで
きる等種々の優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るバケツトを装備した高所
作業車の一例を示した側面図、第２図ａ及びｂは
同上バケツトを示す説明図である。 １……トラツクマウント構造の作業車（高所作
業車）、２……車体、３……車輛キヤビン、４…
…フロントジヤツキ（図では右側のみを示す）、
５……リヤジヤツキ（図では右側のみを示す）、
６……ターンテーブル、７……ブーム、８……起
伏シリンダ、９……バケツト（本実施例ではダブ
ルバケツトを装備したものを示した）、９ａ……
コーナー部、10……ステツプ凹部、10a……ステ
ツプ凸部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ブームの先端に装備した有筒底筒状のバケツト
   のコーナー部に内側に凹む凹部を形成して搭乗員
   のバケツトへの乗り降りに供するようにしたこと
   を特徴とするバケツト。