JPH0520730U - あんま器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 背中等の位置決めしにくい場所であって
も、その位置決めが正確であり、患部への押圧力を十分
に高くでき、大きさも携帯に便利なように小さくできる
あんま器を提供する。 【構成】 あんま器１は、棒２とこの棒の一端３に取付
けられた紐４から成り、棒の中間には指圧部５が設けら
れている。また、棒の他端と紐の端とには、それぞれ、
手持ち部６と７が形成されている。この手持ち部６、７
を持って棒２の指圧部５を患部に強く位置決めするのが
簡単にできる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、手持ち式のあんま器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

手持ち式のあんま器としては種々のものが開発されている。例えば、実開昭６ ３−１２７６３０号公報には、棒の中間に指圧用ローラを設け、ローラの両端部 を両手でもって背中の患部を指圧するものがある。しかし、このあんま器は、棒 の両端部を手で持って背中の患部を指圧するのは身体の柔らかい者でなければで きず、実際に指圧を必要とする身体の固い者や高齢者には不向きであった。

【０００３】 他のあんま器としては、実開昭５７−１９２９７９号公報に記載のあんま器が 挙げられる。このあんま器は、棒の中央を曲げることができるように可撓性にし 、その可撓性部分に離接する部分に指圧部を設けている。そのため、棒の両端部 を手で持って背中の患部を指圧するとその中央部分が撓むので、身体の柔らかい 者でなくとも指圧ができた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、後者のあんま器でも患部への指圧が十分でない場合があった。 これは、棒の中央部分は撓むが、それ以外の部分で固い棒状体であるのでその指 圧部が患部からずれたりすることがあったからである。

【０００５】 従って、本考案の目的は、背中等の位置決めしにくい場所であっても、正確に 位置決めでき、その部分を必要な強い力で指圧できる、携帯に便利な手持ち式あ んま器を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

かかる目的を達成するため、本考案によれば、棒とこの棒の一端に取付けられ た紐とから成り、棒の中間には指圧部が設けられ、棒の他端と紐の端とに手持ち 部が形成されて、前記指圧部を患部に強く位置決めできることを特徴とするあん ま器が提供される。

【０００７】 また、棒の指圧部には振動器が設けられ、棒の内部には振動器用の電池も収容 されていることを特徴とするあんま器も提供され、その指圧の効果を更に高める こともできる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例について図面を参照しながら説明する。図１及び図２に は、本考案に係る手持ち式あんま器の第１の実施例が示されている。このあんま 器１は、棒２とこの棒の一端３に取付けられた紐４とから成る。棒の中間には指 圧部５が設けられている。また、棒の他端側と紐の端部側とには、それぞれ、手 持ち部６、７が形成されている。特に、紐４の手持ち部７は輪に形成されて持ち 易くなっている。従って、これらの手持ち部６及び７を握って指圧部５を患部に 位置決めするのが簡単にできる。

【０００９】 この実施例では、棒２及び紐の長さはほぼ５０cm位であり、更に、図２に示す ように、棒２はその手持ち部６の部分が入れ子式に短縮できるように構成されて いる。このため、棒２の長さは更に短くでき、携帯に極めて便利になる。また、 手持ち部６もその直径を任意の大きさにでき、女性等の手が小さい場合にも適す る。更に、使用者は、自分に適するように、紐４の長さも止め輪８等によってそ の長さを任意に選択することができる。なお、図３及び図４に示すように、棒２ の端部３及び手持ち部６の両端部が入れ子式に短縮できるように構成すれば更に 携帯に便利になる。

【００１０】 図５の実施例では、あんま器１０は、棒１１と、この棒１１の一端１２に取付 けられた紐１３とから成り、棒１１の中間には指圧部１４が設けられている。そ して、このあんま器１０は、指圧部１４には振動器が設けられ、棒１１の内部に は振動器用の電池も収容されている。振動器及び電池を内蔵したあんま器は、図 ６及び図７にも示されており、図５の指圧部はボール体で構成されているが、図 ６の指圧部１５は、平面体で構成され、図７の指圧部１６は、棒１１の外周を被 う弾性のある円筒体で構成されている。指圧部１４（図５）は患部に点状に作用 し、指圧部１５（図６）は患部を含んでその周囲にまで作用する。そして、指圧 部１６は、棒１１の外周のどこでも患部に位置決めできるので、棒１１をしなく とも、指圧部を患部に位置決めできるだけでなく、その弾性により、患部への柔 らかい指圧効果を得ることができる。

【００１１】 また、棒１１の他端側と紐１３の端部側とに設けられた手持ち部１８、１９は 図１〜図４の実施例とほぼ同じであるので説明を省略する。なお、図６のように 紐１３の手持ち部１９には、グリップ指圧部材２０を設けてもよく、これによれ ば手への指圧効果も期待できる。また、棒１１の手持ち部１８には、図５及び図 ７に示すように、振動器を駆動するためのスイッチ２１が設けられている。従っ て、このスイッチ２１を押すと振動による指圧効果を得ることができ、押さなけ れば、押圧による指圧効果を得るので、使用者は任意に選択できる。なお、図６ のあんま器では、指圧部１５自体にスイッチが設けられていて、指圧部１５を患 部に押圧すると自動的に振動器が駆動されるようになっている。スイッチの操作 を省略したい場合には、かかる構成が有効である。

【００１２】 図８及び図９は、図５等のあんま器１０の内部の振動器２３及び電池２４等を 示す。図８に示すように、手持ち部１８の中には、例えば単３等の乾電池２４が 所定数（図示の例では２個）収容されている。この電池は乾電池の外に、再充電 可能な電池等にしもよい。電池からの電力は、一方の極がスイッチ２１を介して コネクタ端子２５を、また他方の極が他方のコネクタ端子２６を介して図９の振 動器２３に供給される。なお、十分な電力が供給される限り、小さな大きさの電 池でもよく、手持ち部の直径を小さくできる。

【００１３】 図９において、図８の左側端部が右側端部を被うように挿入されると、コネク タ端子２５と２６が雌端子２７と２８に接続され、指圧部１４の振動器２３を駆 動する。なお、この中継ぎ式接続は以下に説明する短縮の機能のためのものでは ないが、製造上や修理の点からは便利なものである。ここで、振動器２３は、例 えばモータ２９とこのモータに連結された偏心部材３０と偏心部材３０によって 振動させられる振動部材３１とで構成される。なお、振動部材３１を押さえてい るばね３２は指圧の強さを調整するので好ましい。

【００１４】 図１０及び図１１は、図５及び図６のあんま器の棒１１を、端部１２の側と指 圧部１４の側とに分割できるように、中継ぎ式に構成して、その長さを短縮でき るようにした状態を示す。これにより、あんま器１０もその携帯が便利になる。 なお、この継ぎ部分はいわゆる「いんろう」継ぎにすると接続部分の直径が変わ らないので接続部分への違和感がなくなる。また、図１２及び図１３は、棒１１ の端部１２に対する紐１３の取付け位置を可変にできる構成を示している。端部 １２に隣接して、紐１３を取付ける止め輪３４及び３５が設けられ、この位置を 棒１１上でスライドさせればその位置を固定できる。この固定のため、止め輪の 内径を棒１１の直径よりやや小さくするのが好ましい。

【００１５】 かかる構成でなるあんま器を用いて使用した状態を図１４〜図１６に示す。こ の使用状態は、図１〜図１３までに説明した本考案に係るあんま器の全てに共通 である。先ず、図１４に示すように、肩等の患部を指圧するには、紐の端部と棒 の端部とをもって指圧部を患部に位置決めし、両手に力を加えればよい。また、 図１５に示すように、背中の患部を指圧する場合もその棒の指圧部を患部に位置 決めして両手に力を加えればよい。更に、図１６に示すように、腰等の患部の場 合には、紐ではなく棒の両端部を持って指圧することもできる。

【００１６】

【考案の効果】

本考案によれば、棒とこの棒の一端に取付けられた紐とから成り、棒の中間に は指圧部が設けられ、棒の他端と紐の端とに手持ち部が形成されて、指圧部を患 部に強く位置決めできるので、背中等の位置決めしにくい場所であっても、その 位置決めも正確で、患部への押圧力を十分に高くでき、高い指圧効果を得ること ができる。しかも、あんま器の大きさも携帯に便利なように小さくできる。また 、棒の指圧部には振動器を設けた場合には、その指圧の効果を更に高めることも できる。

【提出日】平成３年１１月７日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００３

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００３】 他のあんま器としては、実開昭５７−１９７９２９号公報に記載のあんま器が 挙げられる。このあんま器は、棒の中央を曲げることができるように可撓性にし 、その可撓性部分に離接する部分に指圧部を設けている。そのため、棒の両端部 を手で持って背中の患部を指圧するとその中央部分が撓むので、身体の柔らかい 者でなくとも指圧ができた。

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１２

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１２】 図８及び図９は、図５等のあんま器１０の内部の振動器２３及び電池２４等を 示す。図８に示すように、手持ち部１８の中には、例えば単２等の乾電池２４が 所定数（図示の例では２個）収容されている。この電池は乾電池の外に、再充電 可能な電池等にしてもよい。電池からの電力は、一方の極がスイッチ２１を介し てコネクタ端子２５を、また他方の極が他方のコネクタ端子２６を介して図９の 振動器２３に供給される。なお、十分な電力が供給される限り、小さな大きさの 電池でもよく、手持ち部の直径を小さくできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例のあんま器の正面図であ
る。

【図２】図１のあんま器の短縮状態を示す図である。

【図３】本考案の第２実施例のあんま器の正面図であ
る。

【図４】図３のあんま器の短縮状態を示す図である。

【図５】本考案の第３実施例のあんま器の正面図であ
る。

【図６】本考案の第４実施例のあんま器の斜視図であ
る。

【図７】本考案の第５実施例のあんま器の斜視図であ
る。

【図８】あんま器の電池収容状態を示す図である。

【図９】あんま器の指圧部の振動器を示す図である。

【図１０】図５のあんま器の収納状態を示す図である。

【図１１】図６のあんま器の収納状態を示す図である。

【図１２】紐と棒の連結部分を示す図である。

【図１３】紐を棒端部からずらして取付けた様子を示す
図である。

【図１４】本考案に係るあんま器の使用状態を示す図で
ある。

【図１５】本考案に係るあんま器の使用状態を示す図で
ある。

【図１６】本考案に係るあんま器の使用状態を示す図で
ある。

【符号の説明】

１ あんま器 ２ 棒 ３ 棒の一端 ４ 紐 ５ 指圧部 ６、７ 手持ち部 ８ 止め輪 １０ あんま器 １１ 棒 １２ 棒の一端 １３ 紐 １４、１５、１６ 指圧部 １８、１９ 手持ち部 ２０ 指圧部材 ２１ スイッチ ２３ 振動器 ２４ 電池 ２５〜２８ コネクタ端子 ２９ モータ ３１ 指圧部材 ３４、３５ 止め輪

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 棒とこの棒の一端に取付けられた紐とか
   ら成り、棒の中間には指圧部が設けられ、棒の他端と紐
   の端とに手持ち部が形成されて、前記指圧部を患部に強
   く位置決めできることを特徴とするあんま器。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のあんま器において、棒
   の指圧部には振動器が設けられ、棒の内部には振動器用
   の電池も収容されていることを特徴とするあんま器。
3. 【請求項３】 請求項２に記載のあんま器において、振
   動器を駆動するスイッチが棒の手持ち部に設けられてい
   ることを特徴とするあんま器。
4. 【請求項４】 請求項２に記載のあんま器において、振
   動器を駆動するスイッチが指圧部に設けられ、患部に押
   圧したとき振動器が駆動されることを特徴とするあんま
   器。
5. 【請求項５】 請求項１に記載のあんま器において、棒
   が入れ子または継ぎによって伸縮できるよう構成されて
   いることを特徴とするあんま器。