JPH05205244A - 磁気記録媒体とその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体とその製造方法

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JPH05205244A
JPH05205244A JP31947392A JP31947392A JPH05205244A JP H05205244 A JPH05205244 A JP H05205244A JP 31947392 A JP31947392 A JP 31947392A JP 31947392 A JP31947392 A JP 31947392A JP H05205244 A JPH05205244 A JP H05205244A
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thickness
substrate
recording medium
magnetic recording
sputtered
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Application number
JP31947392A
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English (en)
Inventor
Chiyuu Saai Shiyao
シャオ・チュー・サアイ
Etsuchi Atefu Erutoukii
エルトウキイ・エッチ・アテフ
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ニッケル−リン副層を有した信号出力の大き
な記録媒体の提供及びその製造方法。 【構成】 磁気記録媒体は、テクスチャー処理が施され
た非金属基板22と、基板22上にスパッタされた8〜
100nmのニッケル−リン副層24と、副層24上に
スパッタされた100〜300nmのクロム下地層26
と、クロム下地層26上にスパッタされたコバルト−ニ
ッケル−クロム磁性層28からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本出願は、1990年2月6日出
願の米国特許明細書第475,715号の「被制御低摩
擦表面を有するガラス基板」における一部継続出願され
たものの日本出願である。本発明は、薄膜記録媒体及び
その製造方法に関するものである。これの関連技術は、
例えば以下の文献に開示されている。 ハワード、J.K. J.Vac.Sci.Tecnol、 A4(1):1 (1986) ヒューゲス、G.F.、 J.Appl.Phys 、 54:5306 (1983) イシカワ、M.他、 Intermag, BP-04 (1990) キタカ、M.他 J.Appl.Phys 、 54(12):7089(1983) ミウラ、S.他 IEEE Trans.on Magn、 24(6):2718(1988) サンダース、I.L.他 IEEE Trans.on Magn、 25(5):3869(1989) シロイシ、Y.他 IEEE Trans.on Magn、 24:2730(1988)
【0002】
【従来の技術】薄膜ハードディスク磁気媒体は、コンピ
ューターの読み取り/書き込み記憶装置で広く利用され
ている。薄膜媒体産業では記録密度を一層高くする努力
がなされている(ハワードによる)。高記録密度にとっ
て重要な磁気特性には以下のものがある。 (1)保磁力 保磁力は、残留磁束を0まで減少するために必要な磁
界、即ち、記録した情報ビットを消去するのに必要な磁
界として定義される。媒体の保磁力が高いと、隣接する
記録ビットを相互に消去せずに、ビット同志を共に密接
して配することができる。従って、高保磁力はより高い
情報の記憶密度に適っている。 (2)ビットシフトあるいはピークシフト これは、読み取り電圧波形で起きるピーク出力の減少と
同様に、電圧ピーク間の広がりに関する現象で、ピーク
からピークまでの広がり時間が約25nsecより小さ
いものである。ビットシフトは、隣接ピークが読み取れ
る分解能を制限して記録密度の上限を決めるので、低い
ビットシフトが達成されることが望ましい。 (3)ノイズ対信号比 これは薄膜記録媒体の読み取り中に得られるデータ信号
に対する、バックグランドのノイズの相対的な強さであ
る。ノイズに対する信号の比が高い程、読みこまれた情
報は誤りがなく、誤った読み取りの可能性が少なくな
る。
【0003】(4)ビット密度 これは、媒体における記録されたビットの密度である。
ビットは媒体での磁束遷移として確認され、単位長当た
りの磁束遷移の数として測定される。典型的にはビット
密度が高い程、ノイズ対信号比は低くなる。 (5)パルス幅。 これは、一般に保磁力とは逆の関係にあるパラメーター
である。つまり、保磁力が高い程、読み取られるビット
は狭くなくてはならない。 (6)信号出力 信号出力は信号パルスのピークからピークまでの出力
で、記録周波数の関数である。媒体の記録密度は記録周
波数の増加における信号出力の低下に関係している。 (7)信号の分解能 信号の分解能は、低周波数トラックの出力で高周波数ト
ラックの平均出力を割った比として定義される。70%
の分解能が得られるところでの記録周波数は、ディスク
の情報記録密度の一つの尺度を示している。薄膜媒体ま
たはディスクは、通常、基板上に薄い磁性膜をスパッタ
して製造されている。これに用いる基板は、例えば、メ
ッキ処理後にテクスチャー処理が施されたアルミニウム
基板のようなものである。ディスクは、典型的には基板
表面上に、クロム下地層のような下地層をスパッタし、
さらに、下地層上にコバルトを主体とした磁性薄膜をス
パッタしてつくられている。保護、潤滑用の炭素被覆が
スパッタにより薄膜層上に施されてもよい。
【0004】前述した形式の薄膜媒体では、種々の磁性
膜合金が報告されている(例えば、キタカ、ミウラ、サ
ンダース、シロイシによる)。米国特許明細書第4,888,
514号は、クロム下地層上にスパッタされたコバルト−
ニッケル層を有する薄膜ディスクを開示している。65
0 Oe (エルステッド)の保磁力、10,000ガウス
以上の飽和磁化及び0.9以上のループ角形比が報告さ
れている。コバルト−ニッケルあるいはコバルト−ニッ
ケル−クロム合金の磁性層を有するクロム下地層を持つ
磁性薄膜媒体もまた、米国特許第4,833,044 号、第4,81
6,127 号、第4,735,840 号に開示されている。また、チ
ェン等に付与されている米国特許第 4,786,564号でも、
アルミニウム基板上にNiP副層を使用することを開示
している。この方法が発展して、磁気媒体の結晶構造の
核の生成及び成長を制御したり、基板表面の不均一性が
媒体の磁気特性に影響することを防いだりすることがで
きるようになった。ハードディスクドライブの縦方向の
磁気媒体は、典型的にはテクスチャー処理されたAl/
NiP基板を用いている。低い浮上高及び高い記録密度
の到来により、基板にとっては厳しい要請が課せられる
こととなった。厚さが35ミル以下のAl/NiP基板
では、4ミクロインチ以下の良好な浮上特性を保持する
ためには、重要な問題があることを示している。Al/
NiP基板の厚さが減少すると、これらの基板は取り扱
いダメージを一層受け易くなったのである。
【0005】非金属基板、例えばカナサイトTM(ガラス
−セラミック)あるいはガラス基板のようなものは、滑
らかな表面と大きな曲げ強度を有している。その結果非
金属基板は優れた浮上特性を与えることができ、潜在的
にAl/NiP基板に取って代わる可能性を有してい
る。カナサイトTM基板は通常高度の真空蒸着システムに
置かれ、200〜300℃に予熱される。その後、DC
マグネトロンスパッタがCr下地層、磁性合金及び薄い
保護炭素被覆を連続的に蒸着するのに使用される。カナ
サイトTM基板上に蒸着された縦方向の磁気媒体は、普通
のアルミニウム基板上に蒸着された同様の媒体よりも、
低い保磁力及び角形比を示す。カナサイトTM基板上の媒
体は、Al/NiP基板上に蒸着された類似の媒体よ
り、低い出力と高いノイズ及び増大したビットシフトを
示す。そのことは、保磁力や角形比が低く、酸素レベル
が高いことを示している。具体的には、保磁力が通常1
75〜460 Oe 以下で、高周波数信号出力は典型的に
は25%低く、ビットシフトは4.5nsだけ大きい。
ガラス基板上に形成された媒体の保磁力は、増大するこ
とが報告されている(イシカワによる)。この参照文献
に報告されている研究方法では、ガラス基板は約200
nmの厚さまでスパッタされたNiP被覆により被覆さ
れているものである。被覆された基板をテクスチャー処
理した後、その基板は連続的にクロムで厚さ約50nm
の層にスパッタされ、さらに厚さ約60nmにCo主体
の磁性合金でスパッタされたものである。その媒体は高
い保磁力を示したが、しかし、その保磁力は通常のアル
ミニウム/NiP基板上に形成された類似の媒体で得ら
れるものよりもずっと低いものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の基本的課題
は、改善された磁気及び記録特性を有する非金属磁気デ
ィスクを提供するものである。また、もう一つの課題
は、その製造方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ある面では、
テクスチャー処理された非金属表面を有する基板からな
る磁気記録媒体であるということができる。基板上に
は、約8〜100nmの厚さを有するスパッタされたニ
ッケル−リン(NiP)副層と、100〜300nmの
厚さを有するスパッタされたクロム下地層と、約20〜
80nmの厚さを有するスパッタされた磁性層とが形成
されている。媒体は、スパッタされたニッケル−リン副
層のない状態で形成された同じ媒体よりも、十分に高い
保磁力、高周波数信号出力及びノイズ対信号比を有して
いることで特徴づけられている。好ましい例としては、
非金属基板がガラス、セラミックあるいはガラス−セラ
ミックであり、NiP副層は約10〜50nmの厚さを
有し、クロム下地層は少なくとも約200nmの厚さに
スパッタされ、磁性層は約20〜45nmの厚さにスパ
ッタされたコバルト−ニッケル合金であり、そしてディ
スクが1,200エルステッド以上の保磁力で特徴づけ
られているものである。より一般的な面では、媒体は金
属若しくは非金属基板上に形成され、媒体で得られる信
号出力は、スパッタされたNiP副層のない場合に得ら
れるものより十分に高いものである。
【0008】別の面からは、本発明は非金属基板を有し
た磁気記録媒体の製造方法でもある。この方法を実施す
るには、先ず被覆されていない、表面テクスチャー処理
がされた基板を連続イン−ラインスパッタ装置に据え
る。その後基板は装置内を前方に運ばれて、(a)副層
の厚さ8〜100nmのニッケル−リン副層と、(b)
下地層の厚さ100〜300nmのクロム下地層と、
(c)磁性層とが連続的に基板上にスパッタされるよう
になっている。一つの好ましい方法では、基板はガラ
ス、セラミックあるいはガラス−セラミック基板であ
り、副層は10〜50nmの厚さにスパッタされ、クロ
ム下地層は少なくとも約200nmの厚さにスパッタさ
れ、磁性層は約20〜45nmの厚さにスパッタされた
コバルト−ニッケル−クロム合金である。さらに一般的
な面では、この方法は、テクスチャー処理された基板の
表面に、クロム下地層及び磁性薄膜を連続イン−ライン
スパッタすることにより、形成された媒体の高周波数信
号出力を増大するように設計されている。媒体の大きな
高周波数信号出力が得られる本発明に係る改良は、クロ
ム下地層をスパッタする前に、約8〜100nmの厚さ
を有するNiP副層をテクスチャー処理された基板の表
面に直接スパッタする工程を備えていることであり、そ
こではクロム下地層が約100〜300nmの厚さにス
パッタされるようになっている。本発明に関して上に述
べたことやその他の課題及び特徴は、以下、発明の詳細
な説明で添付図面と併せて読んでもらえれば、さらに一
層明らかになる。
【0009】
【実施例】
I.薄膜媒体 図1は、本発明の一つの例に則して製造されたディスク
20の薄膜媒体の断片の横断面図である。ディスクは、
一般的には、硬い非金属基板22とその基板上に連続的
に形成された薄膜層、すなわちスパッタされたニッケル
−リン副層24、クロム下地層26、磁性薄膜層28及
び保護炭素被覆30とを有している。図1にはディスク
の一方の面のみが示されているが、そのディスクの反対
側の記録表面も同じ多層構造と組成を有している。非金
属基板はガラス、ガラス−セラミックまたはセラミック
基板のどれでもよい。ガラス−セラミック基板の例とし
ては、カナサイトTM基板がある。その基板は、最初無定
形ガラスとして形成され、その後結晶を形成する条件下
でセラミック面を加熱するようになっている。セラミッ
ク基板は、通常アルミナ粒子を燒結し、ガラス表面被覆
でセラミックを被覆して造られる。そのような基板は、
通常市販されているものを利用できるが、その基板は9
5mmのディスクに対して約1.27mmの厚さを有
し、特に約0.8インチ及び1.78インチのID/O
D値で通常試験が行われている。
【0010】ガラス基板をテクスチャー処理する一つの
方法が、1990年2月6日に出願された米国の親特許
出願明細書第475,715 号の「被制御低摩擦表面を有する
ガラス基板」で述べられているが、本出願に参考として
収録した。この方法では、ミクロ単位の粗度を有したガ
ラス基板を得るためにプラズマエッチングが必要であ
る。このガラス基板は、例えばソーダ石灰ガラスで、少
なくとも約40/mmのゼロ交差線密度と、約12nm
以上のピークから谷までの距離を有したものである。ゼ
ロ交差の密度とは、一連のピークと谷を有する表面の断
面輪郭において、輪郭に沿った一定長における表面輪郭
線が中心線と交差する数として定義される。ここで、中
心線は輪郭に沿った一定長での集積ピーク領域と集積谷
領域とが等しいところでの表面の深さを指している。ピ
ークから谷までの深さは、薄膜磁気媒体の表面のでこぼ
この一番深いところとして定義される。他に、ガラスま
たはセラミック基板には、既知の機械的なテクスチャー
処理方法によってミクロ単位の粗度が形成されてもよ
い。さらに別の例では、所望の表面テクスチャー処理を
有するディスク基板は、市販先から購入してもよい。そ
のような市販基板としてはカナサイトTMセラミック基板
があり、コーニンググラス社(ニューヨーク州、コーニ
ング)のものが利用できる。その基板は、標準的な厚さ
のものではないが、通常十分に利用でき、さらに、約7
0/mmのゼロ交差の密度と、約10〜30nmのピー
クから谷までの深さのミクロ単位の粗度を有する表面を
持っている。
【0011】本発明の重要な特徴によれば、基板は少な
くとも7.5nm、好ましくは約8〜100nm、さら
に好ましくは10〜50nmの厚さを有するスパッタさ
れた無定形のニッケル−リン( Ni3P が好ましいが)副
層で被覆されている。以下明らかなように、セラミック
基板上のスパッタされたニッケル−リン副層は、ディス
ク保磁力及び高周波数信号出力を増大させる。種々の他
のニッケル−リン化合物、例えば Ni2P 、Ni5P2 及び N
i3P2 等は、副層を形成する Ni3P 化合物を含んでいて
も、あるいは Ni3P 化合物で置換されていてもよい。結
晶状下地層は、約100〜300nmの厚さを有するス
パッタされたクロム下地層である。高い保磁力と残留磁
気及びループ角形比の値が、約200nm又はそれ以上
の下地層の厚さで特に得られる。クロム含有合金、例え
ば、CrV、CrGd及びCrSiのようなものもタン
グステン下地層と同様利用できる。磁性薄層膜は、薄膜
媒体に適した磁性膜合金を下地層上にスパッタすること
により形成されている。この磁性膜合金としては、Co
/CrまたはCo/Niの2元素合金、 Co/Cr/
Ta 、Co/Cr/Pt 、Co/Ni/Taまたは
Co/Ni/Crの3元素合金、Co/Cr/Ta/P
tまたはCo/Ni/Ta/Ptの4元素合金がある。
一つの好ましい磁性薄膜合金は、原子量比62.5%の
Co、原子量比30%のNi、原子量比7.5%のCr
からなっている。スパッタされた磁性膜層は、好ましく
は約20〜100nmの厚さを、さらに好ましくは約2
0〜45nmの厚さを有したものである。
【0012】薄膜媒体の炭素被覆は、ダイヤモンド構造
が主体の炭素の条件下、磁性層上に炭素をスパッタして
形成された炭素層であることが好ましい。被覆の厚さ
は、好ましくは約25〜40nmである。以下明らかな
ように、その媒体は、スパッタされたNiP副層を含ま
ない状態で形成された同様の形式の媒体で得られるもの
より、十分に大きな保磁力、高周波数信号出力、ノイズ
対信号比で特徴づけられる。一方媒体のこれらの特性
は、通常のアルミニウム/NiP副層上に形成された、
同様の形式の媒体で得られる特性と似ている(または、
高周波数信号出力の場合は大きい)。図2は、本発明の
別つの例に則して製造されたディスク21の薄膜媒体の
断片の横断面図である。ディスクは、通常のアルミニウ
ム基板基材23aと、基材上に無電解メッキにより形成
されたテクスチャー処理されたNiP被覆23bとから
なる通常のアルミニウム/NiP基板である。被覆は、
典型的には約40〜70nmの厚さである。そのような
基板は市販のものが利用でき、テクスチャー処理は通
常、例えば粒子スラリー中で回転するパッドに接触させ
ることにより行えるようになっている。基板上には、前
述の副層24と同様のNiPのスパッタされた副層被覆
25、前述の下地層26と同様のクロム下地層27、前
述の膜28と同様の磁性薄膜層29、前述の被覆30と
同様の保護炭素被覆31とが形成されている。以下明ら
かなように、媒体はスパッタされたNiP副層を含まな
い状態で形成された同様の形式の媒体で得られたものよ
り、十分に大きい高周波数信号出力により特徴づけられ
ている。
【0013】II媒体の製造方法 図3は、I節で述べた薄膜媒体を本発明の方法で製造す
るために使用されるスパッタ装置32の部分概略図であ
る。この装置は、スパッタもしくは加熱工程が行われる
少なくとも4つのステーションを有する真空室34を備
えている。真空室の上流端部の加熱ステーション(図示
せず)は、ディスクパレット38によってステーション
から真空室内に搬送された基板、例えば基板36のよう
な基板の両側を加熱できるように配列された複数の赤外
線光源を有している。加熱ステーションの丁度下流には
第1スパッタステーション40があり、ここでは、後述
するように、NiP副層が基板上に形成される。このス
テーションは、基板の両面に効果的にNiPをスパッタ
できるよう、例えばターゲット42のような一対のター
ゲットを備えている。ステーション40のターゲット
は、Ni3Pからなるのが好ましい。ターゲットは市販品の
供給先から得られ、例えばセラック・インコーポレーテ
ィッド(ウィスコンシン州、ミルウォーキー)がある。
第1スパッタステーションの丁度下流には、第2のスパ
ッタステーション(図示せず)があり、ここでは後述す
るように、結晶状下地層が基板上に形成される。このス
テーションは、ステーション40に図示したように、基
板の両面に蒸着できるように一対のターゲットを有して
いる。第2スパッタステーションのターゲットは、純粋
なクロムターゲットまたはクロムを主体に含むクロム合
金が好ましい。
【0014】第1及び第2スパッタ室の第3スパッタス
テーション下流は、下地層上に磁性膜をスパッタするよ
うに設計されている。このステーションは、基板上に下
地層を形成した後、基板の両面に磁性膜合金をスパッタ
するために、ステーション40に図示したように、個々
の基板に対する一対のスパッタ用ターゲットを有してい
る。このステーションのターゲットは、磁性膜合金を含
む合金から形成されている。この磁性膜合金としては、
良好な保磁力及び記録性能特性を示す種々の2元素、3
元素、4元素あるいは高次の元素のいずれかを含む合金
から構成されている。標準的な合金はCo/Cr/Ta
(85:12:3 原子量比%)、Co/Cr/Pt
(77:17:6 原子量比%)、Co/Ni/Pt
(81:9:10 原子量比%)、Co/Ni/Cr
(62.5:30:7.5 原子量比%)、Co/Ni
/Ta/Pt(80:10:3:7 原子量比%)であ
る。上で述べたように、一つの好ましい磁性薄膜合金
は、原子量比62.5%のCoと、原子量比30%のN
iと、原子量比7.5%のCrとからできている。装置
には、ここでは示されていないが最終の下流ステーショ
ンがあり、そこでは、炭素被覆が磁気ディスクの両面に
スパッタされるようになっている。基本的なスパッタ装
置は、好ましくは以下に述べるところから購入できる市
販システムである。ヴァリアン社(カリフォルニア州、
サンタクララ)、サーキット・プロセッシング・アパラ
タス社(カリフォルニア州、フェアモント)、ULVA
C社(日本)、レイバルト・ヘラウス社(ドイツ)、V
ACTEC(ボルダー社)またはマテリアル・リサーチ
・コーポレーション(ニューヨーク州、アリバニー)。
これらのシステムは、ロード及びアンロード用に2つの
連動システムを備えた両面、イン−ライン、高処理能力
装置である。
【0015】装置の典型的な運転時には、スパッタ室は
約10-7Torrまで減圧し、最終スパッタ圧が4〜2
0mTorrになるまでアルゴンガスが室内に導入され
る。図4(A)及び(B)から分かるように、12mT
orrでスパッタにより形成されたニッケル−リン層
が、4mTorrでスパッタすることにより形成された
Ni3P 層のディスクより、若干大きな保磁力と信号出力
を示している。NiP副層は、最終の厚さが少なくとも
8〜100nm、好ましくは10〜50nmになるよう
にスパッタされるようになっている。図4(A)及び
(B)は、ディスクで測定された保磁力に与える Ni3P
被覆の厚さの効果を示している。図4(A)では、丸印
は上で述べたように標準アルミニウム/NiP基板上に
形成されたディスクを示している。そのディスクは
(a)約260℃に基板を加熱し、(b)指示された厚
さの(第2の) Ni3P 被覆を基板上にスパッタし、
(c)スパッタされた Ni3P 被覆に200nmのクロム
下地層をスパッタし、(d)Co/Ni/Cr(62.
5:30:7.5 原子量比%)の30nmの磁性薄膜
を下地層上にスパッタし、(e)磁性層上に30nmの
炭素被覆をスパッタすることによりつくられている。三
角印は、カナサイト基板上に同じ方法により形成された
ディスクを示している。上記丸印及び三角印で黒塗りの
ものは12mTorrで、白抜きのものは4mTorr
で Ni3P 被覆をスパッタすることを示している。
【0016】12mTorrの圧力では、ガラス−セラ
ミック基板のディスクの保磁力は、Ni3P 被覆が0から
約25nmに増加するにつれて、1132から1385
Oeまで増加し、最大の増加量は0〜8nmの間で生ず
る。 Ni3P 被覆が4mTorrのスパッタ圧で形成され
たディスクでは、若干低めの保磁力値が得られた。図4
(B)は、指示された厚さにスパッタされた Ni3P の被
覆の付加的な厚さを有するアルミニウム/NiP基板上
と、指示された厚さにスパッタされた Ni3P 被覆を有す
るカナサイトTM基板上とに、上述のように形成された薄
膜媒体で測定された保磁力値を示している。図中の二つ
の#印は、 Ni3P のスパッタ工程の後、クロム下地層の
スパッタ工程の前に基板が加熱されるようになっている
カナサイトTM基板を示している。他の全てのディスクで
は、基板は Ni3P 被覆をスパッタする前に加熱されるよ
うになっている。図4(A)及び(B)から得られる一
般的な結論は、先ずアルミニウム/NiP基板では、保
磁力はスパッタされた Ni3P 膜が0〜30nmの厚さで
は降下し、40nmの膜の厚さで著しい増加を示し、さ
らにそれより大きな膜厚では若干降下するということで
ある。第2に、カナサイトTMディスクでは、 Ni3P 被覆
のないアルミニウム基板で得られる値よりかなり低い値
から、40nm及びそれ以上の膜厚でのアルミニウム基
板で得られる値と大体同程度の値にまで、保磁力が増加
することを示している。第3に、これらのことは、 Ni3
P のスパッタ工程の前にカナサイトTM基板を加熱して
も、保磁力の増大には殆ど役に立たないことである。
【0017】上記研究の結果は、下記の表1にまとめら
れている。そこでは、基板上に形成された指示された膜
の厚さを有する薄膜媒体で得られた保磁力の値が示され
ている。結果は、良好な保磁力値を得るためには、スパ
ッタされた Ni3P 層とクロム下地層の両方が本質的に必
要であることを示している。
【表1】
【0018】本発明により製造されたディスクの高周波
数信号出力における Ni3P 副層の効果が、図5及び6に
示してある。二つの図中での印は、図4の場合と全く同
じであり、丸印及び三角印は上記概要で説明した方法に
したがって、特にアルミニウム/NiPまたはカナサイ
ト基板上につくられた薄膜媒体を示している。図5は、
カナサイトTM基板上に8nmまたはそれ以上の厚さに N
i3P 被覆をスパッタして形成された薄膜媒体で得られた
高周波数信号出力の急激な増加を示している。面白いこ
とに、高周波数出力の顕著な増加もまた、アルミニウム
/NiP基板上につくられた媒体で得られている。従っ
て、本発明の一つの実施例から、標準のアルミニウム/
NiP基板上につくられた薄膜媒体では、例えばスパッ
タによらないでNi/P被覆で被覆されたアルミニウム
基材からなる基板上の薄膜媒体では、基板上のメッキ処
理された Ni3P 層上に、厚さが好ましくは約10〜30
nmまたはそれ以上であるもう一つの Ni3P をスパッタ
することにより、保磁力を失うことなく信号出力を増加
することができることが分かった。図6は、アルミニウ
ム基板、カナサイト基板及び予熱を行わないカナサイト
TM基板(#)上につくられたCoNiCrの20〜45
nmの厚さを有する薄膜媒体で測定された高周波数出力
値を示している。尚、図中の印は図4と同様である。図
6から得られる一般的な結論は、先ずアルミニウム/N
iP基板を有する場合、0〜25nmの範囲でスパッタ
された Ni3P 膜の厚さが増加するにつれて高周波数出力
は増加し、さらに約40nm以上では若干降下すること
である。信号出力のさらに大きな増加が、カナサイトTM
ディスクで見られ、約25nmの膜の厚さで最大の値が
得られる。
【0019】上記研究の二つの例は、以下の表2にまと
められており、基板上につくられた指示された厚さを有
する薄膜媒体の1044fc/mm密度での信号、トー
タルノイズ及びノイズ対信号比(SNR)が示されてい
る。結果は、カナサイトTM基板媒体で良好な信号及びS
NR値を得るためには、 Ni3P のスパッタされた副層
が、必須であることを示している。
【表2】 基板は第1スパッタ室に進む前に、選定温度に加熱ステ
ーションで加熱されるようになっている。装置の加熱条
件は約200℃、さらには約270℃の基板温度が得ら
れるように調整されるのが好ましい。種々の図で、 Ni3
P 副層のスパッタの前または後で加熱して形成されるデ
ィスクでは、その結果が得られることを示している。ク
ロム層がスパッタされる前には、全ての場合加熱が必要
である。
【0020】加熱されたパレットは再び下流の位置に移
動させられ、加熱された基板が第2室に設置され、そこ
で下地層が形成される。第1スパッタステーションのク
ロムターゲットは、下地層の最終の厚さが約100〜3
00nmになるように、典型的には約2〜6.5Kwの
好ましいターゲット電圧で、ターゲット区域の通過速度
は約20〜40cm/分に設定されるようになってい
る。カナサイトまたはアルミニウム/NiP媒体での9
1.3〜204.2nmの下地層の厚さでの、保磁力に
おけるクロム下地層の厚さの効果を図7に示した。20
0nmで最も高い保磁力が得られることが分かる。スパ
ッタ条件は基板温度を加熱ステーションで得られる温度
に近づけておくようにすることである。下地層を形成し
た後、基板はパレットに載せ下流の第2スパッタ室に移
動させられ、そこでは磁性層が下地層上にスパッタされ
るようになっている。一つの代表的なコバルト主体の合
金は、70〜88%のコバルト、10〜28%のニッケ
ル、2〜10%のクロム、さらには60〜78%のコバ
ルト、15〜20%のニッケル、5〜10%のクロムが
好ましく、詳細は共同出願に係る米国特許第 4,816,127
号の明細書に記載されている。磁性膜の形成に使用され
るもう一つの典型的なコバルト主体の合金は、1〜10
%のタンタル、10〜16%のクロム、及び60〜85
%のコバルトを含んでいる。他の典型的な磁性膜合金に
ついては、上で述べられている。上述の特許に述べられ
ているように、磁性薄膜は下地層上に最終の厚さが約2
0〜80nm、好ましくは20〜45nmになるように
既知の条件下でスパッタされるようになっている。基板
及び下地層の温度は、好ましくは磁性薄膜をスパッタす
る工程の間、加熱ステーションで得られる温度に近づけ
ておくのがよい。磁性薄膜の形成後、基板はパレットで
第4スパッタステーション(図示せず)に運ばれ、そこ
では炭素被覆が既知のスパッタ方法によって造られるよ
うになっている。
【0021】III 媒体の特性 残りの図は、本発明によって製造された好ましい非金属
ディスクの特徴及び特性を示したものである。保磁力H
c は、残留磁束を0に減少させるのに必要な磁界の単位
である。図8は、確認された保磁力を有する場合の薄膜
媒体のM−Hヒステリシスループを示している。図9
は、1.78インチでのOD半径での、95mmのカナ
サイトTMと、市販の1268 Oe のAl/NiP及び1
460 Oe のガラスディスクとについて、磁束密度(f
lux/mm)の関数としての、ノイズ対AC信号比
(dB)を、プロットしたものである。カナサイトTM
ィスクでは、 Ni3P 、Cr、または磁性層はそれぞれ異
なった厚さを有している。二つのAl/NiP及びガラ
スディスクは、市販のものが利用できる。磁束密度が1
000flux/mm以下では、ノイズ対信号比が類似
しており、ガラスディスクではそれが若干高くなってい
ることが分かる。1000flux/mm以上では、し
かし、カナサイトTMディスクは他のものより高いノイズ
対信号比を示している。図10は図9と同様、0.8イ
ンチのID半径での、95mmのカナサイトTMと126
8 Oe のAl/NiPについて、磁束密度(flux/
mm)の関数としてのノイズ対AC信号比(dB)をプ
ロットしたものである。このプロットは、1000fl
ux/mm以上ではカナサイトTMディスクの方が、ノイ
ズ対信号を表す線がアルミニウムディスクより高いこと
を示している。図11及び12は図9及び10と同様
に、内側及び外側のディスク直径での1450 Oe のア
ルミニウム基板に対するカナサイトTMのノイズ対信号比
を示している。カナサイトTMディスクは、低いfc/m
mではノイズ対信号を表す線がアルミニウムディスクの
場合と類似しており、また高いflux/mmではS/
Nを表す線が高いことを示している。
【0022】図13は、0〜79.5nmの Ni3P 副層
を有するカナサイトTM及びアルミニウムディスクでの、
保磁力(エルステッド)の関数としてのパルス幅PW5
0(nsec.)のプロットである。 Ni3P 層のないカ
ナサイトTMディスクもまた、Ni3P 層の蒸着の後に加熱
されたカナサイトTMディスク同様に示されている。全て
のディスクで、保磁力の増加につれて一般的にパルス幅
の降下が認められる。この点に関しては、アルミニウム
及びカナサイトTMディスクも一般的に同じ特徴を示して
いる。 Ni3P 層のないカナサイトTMもまた、一般的な結
果と一値しているように思われる。図14は、0〜7
9.5nmの Ni3P 副層を有するカナサイトTM及びアル
ミニウムディスク、 Ni3P 層のないカナサイトTM及び N
i3P 層の蒸着後に加熱されたカナサイトTMについて、保
磁力の関数としての分解能のプロットを示している。一
般的な傾向として、保磁力の増加とともに分解能も増加
している。カナサイトTMディスクもまた、一般的に通常
のアルミニウムディスクと同様の軌跡をたどっている。
Ni3P 層のないカナサイトTMディスクもまた、保磁力の
関数としての分解能について一般的な傾向にしたがって
いるように思われる。 Ni3P 層の蒸着後の加熱は分解能
を降下させるように思われる。最後に図15は、0〜7
9.5nmの Ni3P 副層を有するカナサイトTM及びアル
ミニウムディスクの、保磁力の関数としてのビットシフ
トのプロットを示している。 Ni3P 層の蒸着後に加熱さ
れたカナサイトTMディスクは一般に低いビットシフトを
有するように見える。1500 Oe 以上では、カナサイ
TMディスクはAl/NiPディスクと一致しているよ
うである。蒸着後の加熱も、幾分かビットシフトの低下
を引き起こすものと思われる。
【0023】非金属基板上に形成された約8〜100n
mの厚さの範囲の Ni3P 副層を利用すると、これは10
0〜300nmの厚さの範囲のCr下地層と共に機能し
て、通常のアルミニウム/NiP基板上に形成された媒
体で得られる特性に比べて、類似またはある場合には高
い値を示す磁気及び記録特性をもたらすことができる。
特に非金属基板上に本発明に基づいて形成された媒体
は、標準のアルミニウム/NiP基板上の同じ媒体構成
と、ほぼ同じ保磁力、ノイズ対信号比、PW50、分解
能、及びビットシフト特性を有している。高周波数信号
出力においては、非金属媒体上に形成された媒体ではさ
らに大きい。本発明の別の面によると、テクスチャー処
理されたアルミニウム/NiP基板上にスパッタして形
成された約8〜100nmの厚さの副層もまた、100
〜300nmの下地層及び磁性薄膜を含む媒体で、保磁
力を失うことなく信号出力を増大させることが分かっ
た。この発明は特定の実施例に関して述べられたが、本
発明の主旨から外れることがなければ、種々の変化及び
変更を行っても構わないことが、当該技術に熟練したも
のには明らかである。
【0024】
【発明の効果】本発明に係る磁気記録媒体は、テクスチ
ャー処理された非金属基板と、基板上にスパッタされた
8〜100nmの Ni3P 副層と、副層上にスパッタされ
た100〜300nmのクロム下地層と、クロム下地層
上にスパッタされたコバルト−ニッケル−クロム磁性層
とから構成されているため、通常のアルミニウム/ニッ
ケル−リン基板上に形成された媒体に比較して、高い信
号出力と同程度の保磁力及び記録特性を有することがで
きる。また、この媒体は連続インライン工程によって製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施例により製造された薄膜媒
体の横断面図である。
【図2】本発明の別の実施例により製造された薄膜媒体
の横断面図である。
【図3】本発明の媒体を製造するために使用されるスパ
ッタ装置の概略図である。
【図4】4mTorr(白抜きの印)と12mTorr
(黒塗りの印)で製造されたカナサイト(三角印)及び
アルミニウム/ Ni3P (丸印)基板における、 Ni3P 副
層の厚さ(nm)の関数としての保磁力(Oe)のグラ
フ(A)。 Ni3P 副層の蒸着前に加熱された場合のアル
ミニウム(黒塗り丸印)及びカナサイト(白抜き三角
印)ディスクと、 Ni3P 副層が蒸着された後に加熱され
た場合(#)の二つのカナサイトディスクとでの Ni3P
副層の厚さ(nm)の関数としての保磁力(Oe)のグ
ラフ(B)。
【図5】4mTorr(白抜きの印)と12mTorr
(黒塗りの印)で製造されたカナサイト(三角印)及び
アルミニウム/ Ni3P (丸印)基板における副層 Ni3P
の厚さ(nm)の関数としてのHF出力(mV)のグラ
フ。
【図6】Ni3P 副層の蒸着前に加熱された場合のアルミ
ニウム(黒塗り丸印)及びカナサイト(白抜き三角印)
ディスクと、 Ni3P 副層が蒸着された後に加熱された場
合(#)の二つのカナサイトディスクとでの、 Ni3P 副
層の厚さ(nm)の関数としてのHF出力(mV)のグ
ラフ。
【図7】4mTorr(白抜きの印)と12mTorr
(黒塗りの印)で製造されたカナサイト(三角印)及び
アルミニウム/NiP(丸印)基板における、クロム層
の厚さ(nm)の関数としての保磁力(Oe)のグラ
フ。
【図8】典型的な薄膜媒体のM−Hヒステリシスルー
プ。
【図9】1.78インチのOD半径おける95mmカナ
サイトTM(▲、◆、○)と1268 Oe のAl/ Ni3P
ディスク(■)及び1460 Oe のガラス(*)ディス
クでの、磁束密度(flux/mm)の関数としてのノ
イズ対AC信号比のグラフ。
【図10】0.8インチのID半径における95mmカ
ナサイトTM(▲、◆、○)と1268 Oe のAl/ Ni3
P ディスク(■)での、磁束密度(flux/mm)の
関数としてのノイズ対AC信号比(dB)のグラフ。
【図11】1.78インチのOD半径での始め(■)と
終わり(□)で測定された95mmのカナサイトTMディ
スク(▲、△)と1450 Oe のAlディスクにおけ
る、磁束密度(flux/mm)の関数としてのノイズ
対AC信号比(dB)のグラフ。
【図12】0.8インチのID半径での始め(■)と終
わり(□)で測定された95mmのカナサイトTMディス
ク(▲、△)と1450 Oe のAlおける、磁束密度
(flux/mm)の関数としてのノイズ対AC信号比
のグラフ。
【図13】0〜79.5nmの Ni3P 副層を有するカナ
サイトTM(△)及びアルミニウム(●)ディスクと、 N
i3P 層のないカナサイトTMディスク(×)と Ni3P 層の
蒸着後に加熱されたカナサイトTMディスク(#)とにお
ける、保磁力(Oe)の関数としてのパルス幅PW
50(nsec)のグラフである。
【図14】0〜79.5nmの Ni3P 副層を有するカナ
サイトTM(△)及びアルミニウム(●)ディスクと、 N
i3P 層のないカナサイトTMディスク(×)と Ni3P 層の
蒸着後に加熱されたカナサイトTMディスク(#)とにお
ける、保磁力(Oe)の関数としての分解能(%)のグ
ラフである。
【図15】0〜79.5nmの Ni3P 副層を有するカナ
サイトTM(△)及びアルミニウム(●)ディスクと、 N
i3P 層のないカナサイトTMディスク(×)と Ni3P 層の
蒸着後に加熱されたカナサイトTMディスク(#)とにお
ける、保磁力(Oe)の関数としてのビットシフト(n
sec)のグラフである。
【符号の説明】
20 ディスク 21 ディスク 22 硬い非金属基板 23 アルミニウム/NiP基板 24 ニッケル−リン副層 26 クロム下地層 28 磁性薄膜層 30 炭素被覆 32 スパッタ装置の一部 34 真空室 36 基板 40 第1スパッタステーション 42 ターゲット

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気記録媒体において、テクスチャー処
    理された表面を有する基板と、テクスチャー処理された
    表面上に形成された約8〜100nmの厚さを有するス
    パッタされたニッケル−リン副層と、副層上に直接形成
    された100〜300nmの厚さを有するスパッタされ
    たクロム下地層と、下地層上に形成された約20〜80
    nmの厚さを有するスパッタされた磁性層とからなり、
    副層を有さずに他の構成が前記と同じ媒体より十分に高
    い高周波数信号出力を有していることを特徴とする磁気
    記録媒体。
  2. 【請求項2】 基板がアルミニウム基材と、無電解蒸着
    により基材に適用されたニッケル−リンのテクスチャー
    処理が施された被覆とからなり、さらに副層が20〜4
    0nmの厚さを有していることを特徴とする請求項1に
    記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 基板がテクスチャー処理された、被覆の
    ない非金属基板であり、副層を有さずに他の構成が前記
    と同じ媒体よりも十分に高い保磁力、高周波数信号出力
    及びノイズ対信号比を有していることを特徴とする請求
    項1に記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 クロム下地層が少なくとも約200nm
    の厚さにスパッタされていることを特徴とする請求項3
    に記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 磁性層が、約20〜45nmの厚さにス
    パッタされたコバルト−ニッケル−クロム合金であるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 1,200エルステッド以上の保磁力を
    有していることを特徴とする請求項3に記載の磁気記録
    媒体。
  7. 【請求項7】 磁気記録媒体において、非金属基板と、
    テクスチャー処理された表面上に形成された約8〜10
    0nmの厚さを有するスパッタされたニッケル−リン副
    層と、副層上に直接形成された100〜300nmの厚
    さを有するクロム下地層と、下地層上に形成された約2
    0〜80nmの厚さを有するスパッタされた磁性層とか
    らなり、副層を有さずに他の構成が前記と同じ媒体より
    も十分に高い保磁力、高周波数信号出力及びノイズ対信
    号比を有していることを特徴とする磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】 ニッケル−リン副層が約10〜50nm
    の厚さを有していることを特徴とする請求項7に記載の
    磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】 クロム下地層が少なくとも約200nm
    の厚さにスパッタされていることを特徴とする請求項7
    に記載の薄膜記録媒体。
  10. 【請求項10】 磁性層が、約20〜45nmの厚さに
    スパッタされたコバルト−ニッケル−クロム合金である
    ことを特徴とする請求項7に記載の磁気記録媒体。
  11. 【請求項11】 基板がテクスチャー処理された表面の
    ガラス−セラミック基板であることを特徴とする請求項
    7に記載の磁気記録媒体。
  12. 【請求項12】 1,200エルステッド以上の保磁力
    を有していることを特徴とする請求項7に記載の薄膜記
    録媒体。
  13. 【請求項13】 ニッケル−リン副層が約10〜50n
    mの厚さを有し、クロム下地層が少なくとも約200n
    mの厚さにスパッタされており、磁性層が約20〜45
    nmの厚さにスパッタされたコバルト−ニッケル−クロ
    ム合金であり、媒体が1,200エルステッド以上の保
    磁力を有していることを特徴とする請求項12に記載の
    磁気記録媒体。
  14. 【請求項14】 媒体の高周波数信号出力を十分に増加
    させるために、テクスチャー処理された基板の表面上
    に、連続イン−ライン方式でクロム下地層及び磁性薄膜
    をスパッタすることにより磁気記録媒体を製造する方法
    において、クロム下地層をスパッタする前にテクスチャ
    ー処理された基板の表面上に、約8〜100nmの厚さ
    のニッケル−リン副層を直接スパッタし、そこでクロム
    下地層が約100〜300nmの厚さにスパッタされる
    こととを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  15. 【請求項15】 基板がアルミニウム基材と無電解蒸着
    により基材に適用されたニッケル−リンのテクスチャー
    処理された被覆とからなり、さらに副層が被覆上に約2
    0〜40nmの厚さにスパッタされることを特徴とする
    請求項14に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  16. 【請求項16】 基板がテクスチャー処理された、被覆
    のない非金属基板であり、基板表面にニッケル−リン副
    層をスパッタする工程が、保磁力、媒体の高周波数信号
    出力及びノイズ対信号比を十分に増加させるのに効果的
    であることを特徴とする請求項14に記載の磁気記録媒
    体の製造方法。
  17. 【請求項17】 被覆のない表面テクスチャー処理され
    た基板を連続イン−ラインスパッタ装置に据え、基板表
    面上に8〜100nmの副層の厚さになるようにニッケ
    ル−リン副層をスパッタし、副層上に下地層の厚さが1
    00〜300nmになるようにクロム下地層をスパッタ
    し、クロム下地層上に磁性層をスパッタすることからな
    る非金属基板を有する磁気記録媒体の製造方法。
  18. 【請求項18】 副層が8〜60nmの厚さにスパッタ
    されることを特徴とする請求項17に記載の磁気記録媒
    体の製造方法。
  19. 【請求項19】 クロム下地層が少なくとも約200n
    mの厚さにスパッタされることを特徴とする請求項17
    に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  20. 【請求項20】 磁性層が約20〜45nmの厚さにス
    パッタされたコバルト−ニッケル−クロム合金であるこ
    とを特徴とする請求項12に記載の磁気記録媒体の製造
    方法。
JP31947392A 1991-11-08 1992-11-04 磁気記録媒体とその製造方法 Pending JPH05205244A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6740383B2 (en) 1998-05-27 2004-05-25 Fujitsu Limited Magnetic recording medium possessing a ratio of Hc(perpendicular) to Hc(horizontal) that is not more than 0.22 and magnetic recording disk device
US6849164B2 (en) 2001-05-11 2005-02-01 Fuji Electric Co., Ltd. Magnetic recording medium and method of manufacturing the same

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