JPH052041U - 圧力変換器 - Google Patents

圧力変換器

Info

Publication number
JPH052041U
JPH052041U JP4861492U JP4861492U JPH052041U JP H052041 U JPH052041 U JP H052041U JP 4861492 U JP4861492 U JP 4861492U JP 4861492 U JP4861492 U JP 4861492U JP H052041 U JPH052041 U JP H052041U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
receiving diaphragm
pressure receiving
introduction
diaphragm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4861492U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0528501Y2 (ja
Inventor
英一 斉藤
佐藤  誠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyowa Electronic Instruments Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Electronic Instruments Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyowa Electronic Instruments Co Ltd filed Critical Kyowa Electronic Instruments Co Ltd
Priority to JP4861492U priority Critical patent/JPH052041U/ja
Publication of JPH052041U publication Critical patent/JPH052041U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0528501Y2 publication Critical patent/JPH0528501Y2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Fluid Pressure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のものに比べ特性、感度の劣化を招かず
に、低価格化、軽量化、加工の容易化、加工の高精度化
を図りつつ、量産化を実現する。 【構成】 導入部12と受圧ダイヤフラム13とは、予
め別体に形成する。即ち、導入部12には、貫通孔12
a、ねじ部12b、大径開口部12dの他に上記大径開
口部12dを包囲する如く肉薄で同一の高さのリング状
を呈する突状部12eを形成する。一方、受圧ダイヤフ
ラム13は、圧延加工を施すだけで耐力・引張強さが増
す、例えばステンレス鋼を用いて薄板状に圧延した後円
形状に打抜き加工する。導入部12の端面の突状部12
eに受圧ダイヤフラム13を当接し、その周縁部を電子
ビーム溶接により一体的に固着する。上記受圧ダイヤフ
ラム13の非受圧面側に添着されたひずみゲージによっ
てホイートストンブリッジ回路を形成し、その出力端か
ら印加圧力に対応した電気的出力を取り出す。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、流体を圧力媒体として受圧ダイヤフラムを変形せしめこの受圧ダイ ヤフラムの変形を該ダイヤフラムに添着されたひずみゲージにより検出して印加 圧力に対応する電気信号を得る圧力変換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の圧力変換器は、例えば図5に示すように構成されていた。 図5において、1は、この圧力変換器を圧力検出対象物としての機器、容器、管 路等に結合固定するとともに該対象物から圧力媒体としての気体、液体等の流体 を導入するための導入部である。
【0003】 この導入部1は、中心部に流体の導入路である貫通孔1aを有するとともに、 一端側は外周面に取付部としてのねじ部1bを形成し、他端側は該ねじ部1bに 対して段差を形成してほぼフランジ状をなしその外周面に同様にしてねじ加工を 施した大径部1cとしている。
【0004】 2は、円筒状に形成された外筒部であり、その一端は、内周面にねじ加工を施 されたねじ部2aとなっており、導入部1の大径部1cの外周に形成されたねじ 部と螺合され且つ溶接等によって導入部1に溶着されている。
【0005】 また、外筒部2の中間には、その中空部を閉塞する如く薄板状の受圧ダイヤフ ラム2bが一体に形成されている。そして、この受圧ダイヤフラム2bの背面( 受圧面と反対の面)には、受圧ダイヤフラム2bとともに変形しその受圧ダイヤ フラム2bに印加された圧力を電気信号に変換するひずみゲージ3が接着剤等に より添着されている。 4は、外筒部2の他端部に固定されひずみゲージ3に電 気的に接続された中継基板である。5は、外筒部2の突出端外周に溶接等により 一端が固着されたケースである。
【0006】 6は、一端がケース5の他端に嵌入され前記中継基板4に電気的に接続されて 外部に変換出力(電気信号)を引き出す防水コネクタ、7は、その防水コネクタ 6をケース5に固定するための固定金具、8は、ケース5と防水コネクタ6の結 合部をシールするためのOリングである。
【0007】 このような構成で、圧力容器等の前記対象物から前記導入部1を介して導かれ た液体、気体等の流体は、その圧力により受圧ダイヤフラム2bを変形させ、該 受圧ダイヤフラム2bに添着されたひずみゲージ3がひずみを検知して印加圧力 に対応した電気信号出力を得る。
【0008】 ところで、この圧力変換器を構成する各部材のうち、受圧ダイヤフラム2bを 含む外筒部2は、ステンレス鋼等の棒状鋼材を旋盤等で切削加工することにより 一体に形成されていた。
【0009】 このように受圧ダイヤフラム2bを一体に形成することにより、対象物からの 流体圧に対するひずみゲージ3の出力の関係を線形とし且つヒステリシスを減少 させ、高精度で安定した圧力変換器が得られるのである。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにして外筒部2を加工する場合、幾つかの問題があっ た。
【0011】 先ず第1に、外筒部2の加工は、ねじ部2aのねじ切り加工、受圧ダイヤフラ ム2bの切削加工、外周面や端面の切削加工等いわゆる機械加工工数が多いこと 、 第2に、受圧ダイヤフラム2bは、薄板状に形成しなければならないとともに極 めて高精度なものを必要とするため切削加工も慎重さを要し且つ長時間を要する こと、 第3に、圧力変換器の組立時、特に導入部1と外筒部2との螺着に際し受圧ダイ ヤフラム2bを変形させて変換出力の零点の変動をひきおこす虞れがあり、その 組立作業に非常に慎重を期す必要があること、 さらに第4に、受圧ダイヤフラム2bの素材に関する問題がある。
【0012】 即ち、受圧ダイヤフラム2bは、圧力媒体としての液体、流体に対して耐食性 を有することが長期安定性上必要不可欠であり、また、この受圧ダイヤフラム2 bにはひずみゲージ3が添着されている関係上その素材としては、高い引張強さ のものが要求される。
【0013】 従来、受圧ダイヤフラム2bとして、18−8ステンレス鋼等のオーステナイ ト系のステンレス鋼を用いたものがあったが、この場合耐食性の点では問題ない ものの、引張強さの点で多少の問題があった。
【0014】 また、18−8ステンレス鋼は、熱処理を施しても硬化せず、弾性材としての ダイヤフラムとしては使用できないが、薄板状に圧延加工することにより著しい 加工硬化性を示すので、この性質を利用して外筒部2を圧延加工してダイヤフラ ムを形成できれば充分使用できるが、その形状からして圧延加工を施すことは事 実上不可能である。
【0015】 一方、17−4PH鋼等の析出硬化型のステンレス鋼を素材として用いた場合 、耐食性および引張強さの双方が充分に満足され極めて高精度の圧力変換器を得 ることが可能であるが、素材自体の価格が高く且つ機械加工も比較的困難である ため、圧力変換器としてのコストが非常にアップするという問題があった。
【0016】 この問題を回避すべく導入部1の素材を外筒部2の素材と異ったものとすると 、これらの膨脹率が異なる場合には、圧力変換器に温度変化が生じたとき、導入 部1における大径部1cのねじ部と外筒部2のねじ部2aとの螺合部分において 熱ひずみ(熱応力)が発生して受圧ダイヤフラム2bが変形して誤差が生じると いう新たな問題が発生する。
【0017】 従って、導入部1の素材としては、外筒部2と同一、あるいは少なくとも膨脹 率が同じであると見なし得るものを用いる必要があり、例えば外筒部2に17− 4PH鋼のような高価なものを用いた場合、導入部も同様にして17−4PH鋼 を用いることとなり結局圧力変換器全体のコストを低減させることはできない。
【0018】 このような状況下において、昨今種々の油圧制御機器等の増加に伴い圧力変換 器の需要も増大し、市場においては、より低価格の圧力変換器が大量に供給され ることが望まれている。
【0019】 そこで、その対策の1つとしては、導入部1を用いず、外筒部2のねじ部2a が対象物に直接取り付けられるように構成して部材を減らし、それによってコス トダウンを図る方法が考えられる。
【0020】 しかしながら、この方法の場合、導入部1を対象物に螺着する際に、ねじ部2 aに応力が発生し、その応力が受圧ダイヤフラム2bを変形させ、初期変動(イ ニシャル移動)が生じる虞れがある。従って、実用に供するにはいろいろと制約 がある。 また、導入部1と外筒部2とを一体化した部材が製作可能であればよいが、その 形状からして不可能である。
【0021】 また、他の対策として、この外筒部とダイヤフラムとを図6に示すように別部 材より構成する案も考えられる。
【0022】 即ち、導入部9は、図5の導入部1と同様のものとし、外筒部10は、一端側 の内周面にねじ部10aを形成し、他端側に内周面側に折り込まれた如き形状の エッジ部10bを形成する。
【0023】 そして薄肉円板状に形成された受圧ダイヤフラム11を、導入部9の他端面と それに螺合された外筒部10のエッジ部10bとの間に挟持する。 このように構成した場合、受圧ダイヤフラム11は、別部材であるから、受圧ダ イヤフラム11だけを、例えば17−4PH鋼とすることができ、また、安価な 18−8ステンレス鋼に圧延加工を施し加工硬化により引張強さを高めることも 可能であるから、従来より安価な圧力変換器を製作することができる。
【0024】 しかしながら、このように導入部9に受圧ダイヤフラム11を、単に挟持せし めただけでは、受圧ダイヤフラム11の周縁部に応力を生じさせることなく強固 に固定することができないため、ひずみゲージ3の出力におけるヒステリシスが 大きくなってしまい圧力変換器の精度が劣化する。
【0025】 結局、従来の圧力変換器では、高精度で長期安定性を有する圧力変換器を製作 しようとすると価格も高くなり、逆にコストダウンを図るとその精度が低下して しまうという問題があった。
【0026】 本考案は、上述した問題点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、 従来のものに比べ特性、感度の劣化を招かずに、低価格化、軽量化、加工の容易 化、加工の高精度化と併せて量産化を実現し得る圧力変換器を提供することにあ る。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記の目的を達成するために、流体を圧力媒体として受圧ダイヤフ ラムを変形せしめ該受圧ダイヤフラムの変形を該受圧ダイヤフラムに添着された ひずみゲージにより検出して印加圧力に対応する電気信号を得る圧力変換器にお いて、圧力検出対象物に結合固定し得るように一端に取付部が形成され且つ前記 圧力検出対象物から前記流体を導くべく一端側から他端側に貫通する導入路が穿 設されさらに前記他端側の端面に前記導入路の出口を包囲する如く肉薄で同一高 さのリング状を呈する突状部が形成された導入部と、少なくとも膨脹率が前記導 入部と略同程度であって熱処理しても硬化せずまたは熱処理しても強度を高めら れないが圧延加工を施すことによって耐力および引張強さを高められる18−8 ステンレス鋼等の素材をもって前記流体による圧力に感応して変形し得る程度に 薄い板状に形成された受圧ダイヤフラムとからなり、前記導入部の前記突状部と 、予め圧延加工されて耐力および引張強さを増大された前記ダイヤフラムの周縁 部とがプロジェクション溶接、ビーム溶接等の電気溶接手段により溶着されて一 体的に構成されてなることを特徴としたものである。
【0028】
【作用】
上記のように構成された圧力変換器は、導入部と受圧ダイヤフラムとを別体に 形成して、受圧ダイヤフラムの加工を容易化し、耐力および引張強さの増大を図 るようにしている。
【0029】 すなわち、受圧ダイヤフラムを別体にし且つ板状のものとすることで、圧延加 工および打抜き加工を可能にして加工を容易化し、大量生産を実現可能にしてい る。
【0030】 また、受圧ダイヤフラムの素材に、例えば18−8ステンレス鋼のような熱処 理加工施しても引張強さを増大できないものを用いて、予め受圧ダイヤフラムを 圧延加工することで、耐力および引張強さの増大させるようにしている。
【0031】 そして、この受圧ダイヤフラムとこれを支持する導入部との固着手段として、 単に溶接をするというのではなく、溶着に際し受圧ダイヤフラムを変形させて変 換出力の零点の変動をひきおこさず、ひずみゲージの加熱による温度上昇を来た さず受圧ダイヤフラムの周縁部に応力を生じさせないようにするため、導入部の 端面に導入路出口を包囲する如く肉薄で同一高さのリング状を呈する突状部を形 成して、その突状部と受圧ダイヤフラムの周縁部とをプロジェクション溶接、電 子ビーム溶接によって溶着するようにしている。
【0032】
【実施例】
以下、本考案を図示の一実施例に基づき詳細に説明する。 図1は、本考案の一実施例の構成を示す縦断面図である。
【0033】 同図1において、圧力検出対象物としての容器、管路等に結合固定され、圧力 媒体としての流体を導入する導入部12は、中心部に流体の導入路である貫通孔 12aが形成されるとともに、その一端側外周面には、取付部としてのねじ部1 2bが形成され、他端側には、該ねじ部12bに対して段差をもたせてほぼフラ ンジ状を呈する大径部12cが形成されている。
【0034】 この大径部12cの直径より小さく貫通孔12aの直径よりも大きな直径を有 し、上記他端面から所定の深さに達する大径開口部12dが形成されている。
【0035】 そして、上記導入部12の他端側の端面に、貫通孔12aの出口と連通する大 径開口部12dを包囲する如く肉薄で同一の高さのリング状を呈する突状部12 eが形成されている。
【0036】 一方、受圧ダイヤフラム13は、導入部12とは別体に圧延加工され少なくと も膨脹率が前記導入部12と略同程度の素材をもって前記流体による圧力に感応 して変形し得る程度に薄い円板状に形成されている。
【0037】 そして、組立てに際し、上記導入部12の他端面に突出形成した突状部12e に受圧ダイヤフラム13の周縁部を当接し、その状態で導入部12と受圧ダイヤ フラム13を押圧している電極14との間に大電流(数百〜数十KA程度)を通 電させる。
【0038】 すると、この電流は、突状部12eと受圧ダイヤフラム13との接触面、すな わち接触面積の少ないリング状に接している部分を通るため突状部12eの一部 および受圧ダイヤフラム13の当接部が溶融する。
【0039】 その結果、導入部12と受圧ダイヤフラム13とが溶着し一体化され且つ導入 部12の他端側が閉塞される。このような抵抗溶接法によれば、極めて短時間で 溶接でき、また溶接時に発生する熱は局部的であるため熱影響、残留応力による 受圧ダイヤフラム13の変形あるいは特性の変化が殆んどない。
【0040】 図2は、電気溶接の他の方法を説明するための模式的断面図である。この図に 示すものは、電子ビーム溶接(EBW)法と称され、電子銃15によって真空中 で数万Vの高電圧で加速された電子線(電子ビーム)が受圧ダイヤフラム13に 当ると局部的に衝撃熱が生じ、この熱によって受圧ダイヤフラム13から導入部 12の突状部12eにかけ楔状に溶融が進み、その結果、導入部12と受圧ダイ ヤフラム13とが溶着される。
【0041】 この電子ビーム溶接によれば、抵抗溶接の場合のように被溶接体が導体である 必要がなく、短時間で、しかも極めて局部的に溶接が行え、溶着も強固なものと することができ、また、抵抗溶接と同様に熱影響、残留応力も極めて少ない。
【0042】 このようにして導入部12に溶着された受圧ダイヤフラム13のうち、流体圧 を受ける受圧面と反対の面(背面)には、図3および図4に示すように、4枚の ひずみゲージG1,G2,G3,G4が、受圧ダイヤフラム13の中心線に直交 する線上に添着される。
【0043】 これらのひずみゲージG1〜G4のうち、受圧ダイヤフラム13の周縁寄り位 置に添着されたひずみゲージG1,G4は、図4に示すように、受圧ダイヤフラ ム13が流体圧を受けたときの圧縮ひずみを検知し、また受圧ダイヤフラム13 の中心寄り位置に添着されたひずみゲージG2,G3は、引張ひずみを検知する 。
【0044】 そして、これらのひずみゲージG1〜G4は、例えば、圧縮ひずみを検知する ひずみゲージG1,G4を対辺とし、さらに、引張ひずみを検知するひずみゲー ジG2,G3を他の対辺とするようにホイートストンブリッジが組まれ、このブ リッジの入力端にブリッジ電源を印加することによりその出力端から流体圧に対 応した電気信号を得ることができる。
【0045】 ところで、受圧ダイヤフラム13は、その形状が平板状であるため、導入部1 2と少なくとも膨脹係数が等しいとみなせるものであれば種々の材質のものを素 材に選び圧延によって形成することができる。 例えば、導入部12として18−8ステンレス鋼の棒材を切削加工したものを用 い、受圧ダイヤフラム13としてこの18−8ステンレス鋼を圧延により冷間加 工したものを用いるようにすることができる。
【0046】 因に、この18−8ステンレス鋼の機械的性質について対比してみると、棒材 のままの場合、耐力が21kgf/mm2、引張強さが53kgf/mm2にすぎない が、これを圧延することによって耐力が48kgf/mm2、引張強さが80kg f/mm2となる。従って、棒材の場合、受圧ダイヤフラム13としては引張強さ の点で従来より問題があったが、これを圧延したものは引張強さが増大するので 、何ら問題がない。
【0047】 さらに、素材の価格を重視しないならば、導入部12および受圧ダイヤフラム 13として17−4PH鋼等の析出硬化型のステンレス鋼を用いてもよい。 因に、この17−4PH鋼の機械的性質は、耐力が120kgf/mm2、引張強 さが134kgf/mm2と高いので、出力のより大きな変換器を製作することが できる。
【0048】 上述のように構成された実施例によれば、受圧ダイヤフラム13は、流体の導 入部12と別体にしかも平板状に形成することができるため、圧延、研摩等によ り自在に、しかも極めて高精度な受圧ダイヤフラム13を製作することができる 。
【0049】 また、上述した実施例では、受圧ダイヤフラム13を、これを支持する導入部 12と別体とし、溶接により固着する方法を採用した。
【0050】 そのため、単に溶接をするというのではなく、導入部12の端面にリング状の 突状部12eを形成し、その突状部12eと受圧ダイヤフラム13の周縁部とを 抵抗溶接またはビーム溶接等により溶着する方法を採用したので、受圧ダイヤフ ラム13を熱の影響や残留応力の少ない状態で導入部12に強固に固着すること ができ、また、受圧ダイヤフラム13のひずみと流体圧との間の非直線性は、ほ ぼ従来と同等の特性のものが得られ、またヒステリシス特性は、若干悪化するも ののその程度は誤差の範囲内にとどめることができた。
【0051】 さらに本実施例の有利な点は、導入部12および受圧ダイヤフラム13の製作 工程においても工数の削減および時間の短縮を図ることができる点である。
【0052】 即ち、従来のもの(図5)の如く導入部1にねじ部を形成する必要がなく、ま た、外筒部2を時間のかかる旋盤により切削する必要がなく、特に受圧ダイヤフ ラム13は、加工時間が切削加工に比べ極めて速い圧延材の打抜きによる加工に よって製作できるから、その加工時間を大幅に短縮することができ、安価な素材 を用いることができることと相俟ってコストを大幅に低減することができる。
【0053】 因に、18−8ステンレス鋼を素材として用いた場合、本実施例の圧力変換器 は、従来のものに対し1/5〜1/3のコストで製作可能である。
【0054】 また、導入部12および受圧ダイヤフラム13の素材として前述した17−4 PH鋼等の析出硬化型ステンレス鋼を用いた場合には、定格出力が大きく、しか もヒステリシス特性の小さな圧力変換器とすることができる。
【0055】 この場合、素材としての析出硬化型ステンレス鋼が高価であるためコスト高と なることは否めないが、製作工数の減少および受圧ダイヤフラム13の製作時間 は大幅に短縮されるから圧力変換器全体としては従来品に比して安価なものとす ることができる。
【0056】 さらに、図5に示す従来の圧力変換器における外筒部2を薄肉化しあるいは不 用化し得るからその分軽量化を図ることもできる。
【0057】 尚、本考案は、上述した実施例のみに限定されるものではなく、その要旨を逸 脱しない範囲内において種々の変形、置換等が可能であることはいうまでもない 。
【0058】 例えば、導入部12と受圧ダイヤフラム13との溶接の方法としては、上述し たもの以外にも熱の影響や残留応力を受圧ダイヤフラム13に与えないものであ れば他の溶接方法を用いて溶着を行うようにしてもよい。
【0059】 また、導入部12および受圧ダイヤフラム13の素材としては、ステンレス鋼 以外であっても耐触性があり引張強さが高いものであれば他の素材を使用するの は自由である。
【0060】
【考案の効果】
以上詳述したように本考案によれば、受圧ダイヤフラムは、流体の導入部と別 体にし、しかも平板状であるため板材を厚延するだけの簡単な加工で高精度に大 量に且つ安価に製作でき、しかも比較的安価な18−8ステンレス鋼のような素 材でも予め圧延加工を施すだけで耐力および引張強さの大きな受圧ダイヤフラム を安価に製作し得る圧力変換器を提供することができる。
【0061】 また、本考案によれば、受圧ダイヤフラムと、これを支持する導入部とを別体 とし、溶接により固着する方法を採用したが、単に溶接をするというのではなく 、圧力変換器特有の問題点を解消しつつ、即ち、溶着に際し受圧ダイヤフラムを 変形させて変換出力の零点の変動をひきおこさず、ひずみゲージの加熱による温 度上昇を来たさず、受圧ダイヤアラムの周縁部に応力を生じさせることがないと いう諸条件を満足させるべく、導入部の端面に導入路出口を包囲する如く肉薄で 同一高さのリング状を呈する突状部を形成し、その突状部と受圧ダイヤフラムの 周縁部とをプロジェクション溶接、電子ビーム溶接等の溶接によって溶着する手 段を採ったので、受圧ダイヤフラムを熱の影響や残留応力の少ない状態で導入部 に強固に固着することができる。
【0062】 また受圧ダイヤフラムのひずみと流体圧との間の非直線性においてほぼ従来と 同等のものが得られ、またヒステリシス特性は若干悪化するもののその程度は誤 差の範囲内にとどめ得る圧力変換器を提供することができる。
【0063】 また、本考案によれば、従来例のように、ダイヤフラムを形成してなる厚肉で 剛性の高い外筒部を省略することができるから、その分軽量で、低価格の圧力変 換器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の構成を示す縦断面図であ
る。
【図2】本考案の加工方法の一例を説明するための部分
断面図である。
【図3】図1に示す実施例の作用を説明するための背面
図である。
【図4】図1に示す実施例の作用を説明するための部分
縦断面図である。
【図5】従来の圧力変換器の一例を示す縦断面図であ
る。
【図6】従来の圧力変換器の欠点を一部改良するために
考えられた参考例の構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
12 導入部 12a 貫通孔 12b ねじ部 12c 大径部 12d 大径開口部 12e 突状部 13 受圧ダイヤフラム 14 電極 15 電子銃 G1〜G4 ひずみゲージ

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 流体を圧力媒体として受圧ダイヤフラム
    を変形せしめ該受圧ダイヤフラムの変形を該受圧ダイヤ
    フラムに添着されたひずみゲージにより検出して印加圧
    力に対応する電気信号を得る圧力変換器において、圧力
    検出対象物に結合固定し得るように一端に取付部が形成
    され且つ前記圧力検出対象物から前記流体を導くべく一
    端側から他端側に貫通する導入路が穿設されさらに前記
    他端側の端面に前記導入路の出口を包囲する如く肉薄で
    同一高さのリング状を呈する突状部が形成された導入部
    と、少なくとも膨脹率が前記導入部と略同程度であって
    熱処理しても硬化せずまたは熱処理しても強度を高めら
    れないが圧延加工を施すことによって耐力および引張強
    さを高められる18−8ステンレス鋼等の素材をもって
    前記流体による圧力に感応して変形し得る程度に薄い板
    状に形成された受圧ダイヤフラムとからなり、前記導入
    部の前記突状部と、予め圧延加工されて耐力および引張
    強さを増大された前記ダイヤフラムの周縁部とがプロジ
    ェクション溶接、ビーム溶接等の電気溶接手段により溶
    着されて一体的に構成されてなることを特徴とする圧力
    変換器。
JP4861492U 1992-05-21 1992-05-21 圧力変換器 Granted JPH052041U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4861492U JPH052041U (ja) 1992-05-21 1992-05-21 圧力変換器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4861492U JPH052041U (ja) 1992-05-21 1992-05-21 圧力変換器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH052041U true JPH052041U (ja) 1993-01-14
JPH0528501Y2 JPH0528501Y2 (ja) 1993-07-22

Family

ID=12808295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4861492U Granted JPH052041U (ja) 1992-05-21 1992-05-21 圧力変換器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH052041U (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1090093A (ja) * 1996-09-13 1998-04-10 Nagano Keiki Seisakusho Ltd ダイアフラムおよび圧力センサ
JP2018087730A (ja) * 2016-11-29 2018-06-07 セイコーインスツル株式会社 ダイヤフラム、ダイヤフラムを用いた圧力センサ、ダイヤフラムの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1090093A (ja) * 1996-09-13 1998-04-10 Nagano Keiki Seisakusho Ltd ダイアフラムおよび圧力センサ
JP2018087730A (ja) * 2016-11-29 2018-06-07 セイコーインスツル株式会社 ダイヤフラム、ダイヤフラムを用いた圧力センサ、ダイヤフラムの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0528501Y2 (ja) 1993-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8429979B2 (en) Capacitance type pressure sensor
US10345180B2 (en) Pressure sensor
KR101959150B1 (ko) 압력 센서 및 차압 센서 및 그것들을 사용한 질량 유량 제어 장치
US6019002A (en) Pressure transducer having a tensioned diaphragm
US6837112B2 (en) Capacitance manometer having a relatively thick flush diaphragm under tension to provide low hysteresis
US20130305834A1 (en) Device for converting a force or a pressure into an electrical signal and method for producing such a device
US9395256B2 (en) Low profile multi-axis load cell
US4061035A (en) Diaphragm arrangement for pressure transducers
EP3088859B1 (en) Pressure measurement device
KR102436790B1 (ko) 압력 센서
US5025667A (en) Hermetic pressure sensor
JP4933838B2 (ja) センタホール型荷重変換器
JPH052041U (ja) 圧力変換器
US5060520A (en) Hermetic pressure sensor
JPS60186726A (ja) 圧力変換器
JP2001324402A (ja) 圧力センサおよびその製造方法
JPH10300607A (ja) 圧力センサ
CN219121603U (zh) 一种圆环形高精度力传感器
CN217520641U (zh) 一种用于小量程测量的溅射薄膜压力敏感元件
CN112654846B (zh) 用于将压力转换成电信号的装置以及包括这种装置的电子压力测量装置
JP3598181B2 (ja) ダイアフラムおよび圧力センサ
CN113884228B (zh) 一种适用于冷轧板形检测的金属化光纤光栅应力传感器
JPH07103841A (ja) 差圧伝送器
JPS604118Y2 (ja) パイプ式圧力センサ
JP3172301B2 (ja) 渦センサ