JPH05196603A - 支持体充填キャピラリーの支持体充填装置 - Google Patents
支持体充填キャピラリーの支持体充填装置Info
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- JPH05196603A JPH05196603A JP3070794A JP7079491A JPH05196603A JP H05196603 A JPH05196603 A JP H05196603A JP 3070794 A JP3070794 A JP 3070794A JP 7079491 A JP7079491 A JP 7079491A JP H05196603 A JPH05196603 A JP H05196603A
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- capillary
- gel
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明はキャピラリー電気泳動装置用支持体充
填キャピラリーの性能向上を図り、それを簡易に製作す
る装置を提供することにある。 【構成】キャピラリー（１０）に支持体（８）を供給し
て加圧する機構、該キャピラリー内の支持体が液体と直
接接しない機構（７）を設けることにより達成される。 【効果】支持体重合時に該支持体を液体と接触させずに
加圧しつつ補充できるので、該支持体の重合低下がなく
中空層が発生しない高性能支持体充填キャピラリーがで
き、さらに該支持体の充填と加圧を同じ装置でできるの
で製作が容易になる。
填キャピラリーの性能向上を図り、それを簡易に製作す
る装置を提供することにある。 【構成】キャピラリー（１０）に支持体（８）を供給し
て加圧する機構、該キャピラリー内の支持体が液体と直
接接しない機構（７）を設けることにより達成される。 【効果】支持体重合時に該支持体を液体と接触させずに
加圧しつつ補充できるので、該支持体の重合低下がなく
中空層が発生しない高性能支持体充填キャピラリーがで
き、さらに該支持体の充填と加圧を同じ装置でできるの
で製作が容易になる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はゲル充填キャピラリー電
気泳動装置のキャピラリー製作に関し、特にキャピラリ
ーに充填したゲルが重合する際に発生する収縮に起因す
る中空層を低減し、さらに液体との接触による前記支持
体の重合低下がない高性能キャピラリーを提供するとと
もに、ゲル充填から前記重合までを簡易な製作工程で提
供する方法と装置とに関する。
気泳動装置のキャピラリー製作に関し、特にキャピラリ
ーに充填したゲルが重合する際に発生する収縮に起因す
る中空層を低減し、さらに液体との接触による前記支持
体の重合低下がない高性能キャピラリーを提供するとと
もに、ゲル充填から前記重合までを簡易な製作工程で提
供する方法と装置とに関する。
【０００２】
【従来の技術】ゲル充填キャピラリー電気泳動は、オリ
ゴヌクレオチドの分離やＤＮＡシーケンシングに有望
で、１塩基毎に核酸を分離できる手段としてジャーナル
・オブ・ハイ・リゾリューション・クロマトグラフィ
ー，１３（１９９０年）第６２４頁から６２７頁(Journ
al of High Resolution Chromatography １３（１９９
０）ｐｐ６２４〜６２７）やニュークリーク・アシッヅ
・リサーチ，１８（１９９０年）第１４１５頁から１４
１９頁(Nucleic Acids Research １８（１９９０）ｐｐ
１４１５〜１４１９）に述べられている。一方、ゲル充
填キャピラリーの製作方法については米国特許4,865,70
7号(１９８９年）や米国特許4,810,456号（１９８９
年）で述べられている。また、電気泳動用平板ゲルの製
作法については青木幸一郎，永井裕編集「最新電気泳動
法」（１９７８年）第２６１頁から４１５頁に述べられ
ている。
ゴヌクレオチドの分離やＤＮＡシーケンシングに有望
で、１塩基毎に核酸を分離できる手段としてジャーナル
・オブ・ハイ・リゾリューション・クロマトグラフィ
ー，１３（１９９０年）第６２４頁から６２７頁(Journ
al of High Resolution Chromatography １３（１９９
０）ｐｐ６２４〜６２７）やニュークリーク・アシッヅ
・リサーチ，１８（１９９０年）第１４１５頁から１４
１９頁(Nucleic Acids Research １８（１９９０）ｐｐ
１４１５〜１４１９）に述べられている。一方、ゲル充
填キャピラリーの製作方法については米国特許4,865,70
7号(１９８９年）や米国特許4,810,456号（１９８９
年）で述べられている。また、電気泳動用平板ゲルの製
作法については青木幸一郎，永井裕編集「最新電気泳動
法」（１９７８年）第２６１頁から４１５頁に述べられ
ている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】米国特許4,865,707 号
では、ゲル充填キャピラリーの構成断面が開示されてお
り、キャピラリー内の処理が記述されているが、キャピ
ラリーに充填したゲルが重合する際に発生する収縮に起
因する中空層の低減については、考慮されていない。ま
た、米国特許4,810,456 号ではゲル重合時の中空層の低
減についての方法を開示しているが、ゲル充填を完了し
たキャピラリーを重合時にのみ水圧で加圧するため、充
填過程が複雑となり、さらに水との接触によりゲルの重
合低下が生じてゲル充填キャピラリーの分離性能が劣化
するという問題点があった。
では、ゲル充填キャピラリーの構成断面が開示されてお
り、キャピラリー内の処理が記述されているが、キャピ
ラリーに充填したゲルが重合する際に発生する収縮に起
因する中空層の低減については、考慮されていない。ま
た、米国特許4,810,456 号ではゲル重合時の中空層の低
減についての方法を開示しているが、ゲル充填を完了し
たキャピラリーを重合時にのみ水圧で加圧するため、充
填過程が複雑となり、さらに水との接触によりゲルの重
合低下が生じてゲル充填キャピラリーの分離性能が劣化
するという問題点があった。
【０００４】本発明の目的は、キャピラリーに充填した
ゲルを液体との接触を避けて高圧力下で補充しつつ重合
させ、重合の際発生する収縮に起因する中空層の低減を
図るとともに、ゲルの重合低下のない高性能ゲル充填キ
ャピラリーを製作する方法及び装置を提供することにあ
る。さらに、キャピラリーへのゲル充填と重合時の圧力
印加を同一装置を用いて一連の動作でできるために、ゲ
ル充填キャピラリーの製作工程を簡易化する方法及び装
置をも提供することができる。
ゲルを液体との接触を避けて高圧力下で補充しつつ重合
させ、重合の際発生する収縮に起因する中空層の低減を
図るとともに、ゲルの重合低下のない高性能ゲル充填キ
ャピラリーを製作する方法及び装置を提供することにあ
る。さらに、キャピラリーへのゲル充填と重合時の圧力
印加を同一装置を用いて一連の動作でできるために、ゲ
ル充填キャピラリーの製作工程を簡易化する方法及び装
置をも提供することができる。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的は、高圧ガス発
生源または高圧液体発生源などの高圧力発生源，該高圧
力発生源の圧力調整器，該高圧力発生源とキャピラリー
の接続部，該接続部に設けられる耐高圧性ゲル保持容器
及び前記接続部に近いキャピラリー端面に水蒸気を透過
しにくい部材又はガスを接したキャピラリー内ゲル加圧
部，該耐高圧性ゲル保持容器から前記キャピラリーに供
給されたゲルがキャピラリー外に開放されるキャピラリ
ー端に設けられる耐高圧性バルブを設けた機構を採用す
ることにより達成される。
生源または高圧液体発生源などの高圧力発生源，該高圧
力発生源の圧力調整器，該高圧力発生源とキャピラリー
の接続部，該接続部に設けられる耐高圧性ゲル保持容器
及び前記接続部に近いキャピラリー端面に水蒸気を透過
しにくい部材又はガスを接したキャピラリー内ゲル加圧
部，該耐高圧性ゲル保持容器から前記キャピラリーに供
給されたゲルがキャピラリー外に開放されるキャピラリ
ー端に設けられる耐高圧性バルブを設けた機構を採用す
ることにより達成される。
【０００６】
【作用】高圧力発生源，耐高圧性ゲル保持容器とキャピ
ラリー内ゲル加圧部を内蔵する接続部，ゲル充填用キャ
ピラリー、及び耐高圧性バルブを直列に接続する。この
構成において、前記耐高圧性バルブを開放状態にして、
高圧力発生源を働かせると耐高圧性ゲル保持容器内のゲ
ルをキャピラリーに注入できる。ゲルがキャピラリーの
開放端から充分流出したことを確認して、前記耐高圧性
バルブを閉鎖する。その後キャピラリー内でゲルの重合
が開始され完了するまでの間、前記高圧力発生源でキャ
ピラリーに充填されたゲルを液体と隔てて加圧すること
により、ゲルが重合する際に発生する収縮量に相当する
ゲルをキャピラリーに補充でき、重合に起因する中空層
を低減できる。さらに液体との接触がないためにゲルの
重合低下がない高性能キャピラリーを提供できる。な
お、別装置でゲルをキャピラリーに充填した後のキャピ
ラリーを上記装置に組み込み、ゲルの重合開始から完了
までを本発明の方法で行なうことも可能である。
ラリー内ゲル加圧部を内蔵する接続部，ゲル充填用キャ
ピラリー、及び耐高圧性バルブを直列に接続する。この
構成において、前記耐高圧性バルブを開放状態にして、
高圧力発生源を働かせると耐高圧性ゲル保持容器内のゲ
ルをキャピラリーに注入できる。ゲルがキャピラリーの
開放端から充分流出したことを確認して、前記耐高圧性
バルブを閉鎖する。その後キャピラリー内でゲルの重合
が開始され完了するまでの間、前記高圧力発生源でキャ
ピラリーに充填されたゲルを液体と隔てて加圧すること
により、ゲルが重合する際に発生する収縮量に相当する
ゲルをキャピラリーに補充でき、重合に起因する中空層
を低減できる。さらに液体との接触がないためにゲルの
重合低下がない高性能キャピラリーを提供できる。な
お、別装置でゲルをキャピラリーに充填した後のキャピ
ラリーを上記装置に組み込み、ゲルの重合開始から完了
までを本発明の方法で行なうことも可能である。
【０００７】
【実施例】図１に本発明のうち高圧液体発生源を高圧力
発生源として用いた一実施例を示す。本発明のゲル充填
・高圧力印加機構は液体用タンク１，圧力設定機構を有
する高圧ポンプ２，圧力計３，配管４，ゲル充填容器
５，キャップ６，Ｏ−リングを有するピストン７，ゲル
８，コネクタ９及び１９，キャピラリー１０，バルブ１
１から構成される。ここで、ゲル充填容器５に設けられ
るピストン７はステンレスのような金属またはプラスチ
ックなどの水蒸気を透過しにくい材料を用い、気密性と
摺動性の良いＯ−リングを有する構造とした。さらに、
高圧ポンプ２からコネクタ９の間、及びコネクタ１９か
らバルブ１１の間は高耐圧力性で耐腐食性のステンレス
のような材料及び円筒形のような構造とした。該ゲル充
填・高圧力印加機構は下記のように動作する。なお、こ
こではゲル充填キャピラリー用にポリアクリルアミドゲ
ルを用いた場合について述べるが、本発明はアガロース
ゲルなど他のゲルにも適用できる。ポリアクリルアミド
ゲルは、アクリルアミドと架橋剤（Ｎ，Ｎ′−メチレン
ビスアクリルアミド：以下ビスと略記）を緩衝液（７Ｍ
尿素−０.１Ｍトリス−０.２５Ｍホウ酸）に溶解し、濃
度を６％Ｔ（アクリルアミド＋ビス：ｗ／ｖ），５％Ｃ
（ビス／（アクリルアミド＋ビス））とした。その後、
該混合溶液を冷却脱気し、重合開始剤（Ｎ，Ｎ，Ｎ′，
Ｎ′−テトラメチルエチレンジアミン：ＴＥＭＥＤ）と
脱水剤（過硫酸アンモニウム：）を添加混合する。この
過程は前述の成書「最新電気泳動法」などにも一般的記
述があり、特殊な方法ではない。該混合ゲルをゲル充填
容器５に気泡の混入を防いで入れ、コネクタ９により例
えばフューズドシリカなどのキャピラリー１０を接続す
る。さらに、該キャピラリー１０の他端をコネクタ１９
に接続し、液体用タンク１からバルブ１１までを繋ぐ。
この構成において、バルブ１１を開放状態にして、高圧
ポンプ２を働かせるとゲル充填容器５のゲル８をキャピ
ラリー１０に注入できる。ゲル８がバルブ１１の開放端
から充分流出したことを確認して、バルブ１１を閉鎖す
る。その後キャピラリー内でゲルの重合が開始され完了
するまでの間、高圧ポンプ２でキャピラリー１０に充填
されたゲルを液体と隔てて加圧することにより、キャピ
ラリー１０内でゲルが重合する際に発生する収縮量に相
当するゲルをゲル充填容器５からキャピラリー１０に補
充でき重合に起因する中空層を低減できる。さらに液体
との接触がないためにゲルの重合低下がない。なお、別
装置でゲルをキャピラリーに充填した後のキャピラリー
１０を本発明の装置に組み込み、ゲルの重合開始から完
了までを本発明の方法で行なうことも可能である。ゲル
の重合が完了したキャピラリー１０は、上記装置からコ
ネクタ９及び１９の部分で外して、ゲル充填キャピラリ
ーとしてキャピラリー電気泳動装置で使用する。
発生源として用いた一実施例を示す。本発明のゲル充填
・高圧力印加機構は液体用タンク１，圧力設定機構を有
する高圧ポンプ２，圧力計３，配管４，ゲル充填容器
５，キャップ６，Ｏ−リングを有するピストン７，ゲル
８，コネクタ９及び１９，キャピラリー１０，バルブ１
１から構成される。ここで、ゲル充填容器５に設けられ
るピストン７はステンレスのような金属またはプラスチ
ックなどの水蒸気を透過しにくい材料を用い、気密性と
摺動性の良いＯ−リングを有する構造とした。さらに、
高圧ポンプ２からコネクタ９の間、及びコネクタ１９か
らバルブ１１の間は高耐圧力性で耐腐食性のステンレス
のような材料及び円筒形のような構造とした。該ゲル充
填・高圧力印加機構は下記のように動作する。なお、こ
こではゲル充填キャピラリー用にポリアクリルアミドゲ
ルを用いた場合について述べるが、本発明はアガロース
ゲルなど他のゲルにも適用できる。ポリアクリルアミド
ゲルは、アクリルアミドと架橋剤（Ｎ，Ｎ′−メチレン
ビスアクリルアミド：以下ビスと略記）を緩衝液（７Ｍ
尿素−０.１Ｍトリス−０.２５Ｍホウ酸）に溶解し、濃
度を６％Ｔ（アクリルアミド＋ビス：ｗ／ｖ），５％Ｃ
（ビス／（アクリルアミド＋ビス））とした。その後、
該混合溶液を冷却脱気し、重合開始剤（Ｎ，Ｎ，Ｎ′，
Ｎ′−テトラメチルエチレンジアミン：ＴＥＭＥＤ）と
脱水剤（過硫酸アンモニウム：）を添加混合する。この
過程は前述の成書「最新電気泳動法」などにも一般的記
述があり、特殊な方法ではない。該混合ゲルをゲル充填
容器５に気泡の混入を防いで入れ、コネクタ９により例
えばフューズドシリカなどのキャピラリー１０を接続す
る。さらに、該キャピラリー１０の他端をコネクタ１９
に接続し、液体用タンク１からバルブ１１までを繋ぐ。
この構成において、バルブ１１を開放状態にして、高圧
ポンプ２を働かせるとゲル充填容器５のゲル８をキャピ
ラリー１０に注入できる。ゲル８がバルブ１１の開放端
から充分流出したことを確認して、バルブ１１を閉鎖す
る。その後キャピラリー内でゲルの重合が開始され完了
するまでの間、高圧ポンプ２でキャピラリー１０に充填
されたゲルを液体と隔てて加圧することにより、キャピ
ラリー１０内でゲルが重合する際に発生する収縮量に相
当するゲルをゲル充填容器５からキャピラリー１０に補
充でき重合に起因する中空層を低減できる。さらに液体
との接触がないためにゲルの重合低下がない。なお、別
装置でゲルをキャピラリーに充填した後のキャピラリー
１０を本発明の装置に組み込み、ゲルの重合開始から完
了までを本発明の方法で行なうことも可能である。ゲル
の重合が完了したキャピラリー１０は、上記装置からコ
ネクタ９及び１９の部分で外して、ゲル充填キャピラリ
ーとしてキャピラリー電気泳動装置で使用する。
【０００８】従って、本実施例によればピストン７を介
することにより加圧用の液体と充填用のゲル８が直接接
触することがなく高圧力下でゲルを重合できるため、重
合の際発生する収縮に起因する中空層の低減を図るとと
もに、ゲルの重合低下のない高性能ゲル充填キャピラリ
ーを製作する方法及び装置を提供できる効果がある。さ
らに、キャピラリーへのゲル８の充填時と重合時の圧力
印加を同一装置を用いて一連の動作でできるために、ゲ
ル充填キャピラリーの製作工程を簡易化する方法及び装
置をも提供できる効果がある。
することにより加圧用の液体と充填用のゲル８が直接接
触することがなく高圧力下でゲルを重合できるため、重
合の際発生する収縮に起因する中空層の低減を図るとと
もに、ゲルの重合低下のない高性能ゲル充填キャピラリ
ーを製作する方法及び装置を提供できる効果がある。さ
らに、キャピラリーへのゲル８の充填時と重合時の圧力
印加を同一装置を用いて一連の動作でできるために、ゲ
ル充填キャピラリーの製作工程を簡易化する方法及び装
置をも提供できる効果がある。
【０００９】図２に本発明のうち高圧ガス発生源を高圧
力発生源として用いた一実施例を示す。本発明のゲル充
填・高圧力印加機構は高圧ボンベ２１，減圧弁２２，圧
力計３，配管４，ゲル充填容器５，キャップ６，ゲル
８，コネクタ９及び１９，キャピラリー１０，バルブ１
１から構成される。ここで、高圧ボンベ２１からコネク
タ９の間、及びコネクタ１９からバルブ１１の間は高耐
圧力性で耐腐食性のステンレスのような材料及び円筒形
のような構造とした。該ゲル充填・高圧力印加機構は下
記のように動作するが、一例としてゲル８に使用したポ
リアクリルアミドゲルの製作法は図１の説明と同一であ
る。調合したポリアクリルアミドゲルをゲル充填容器５
に気泡の混入を防いで入れ、コネクタ９により例えばフ
ューズドシリカなどのキャピラリー１０を接続する。さ
らに、該キャピラリー１０の他端をコネクタ１９に接続
し、高圧ボンベ２１からバルブ１１までを繋ぐ。この構
成において、バルブ１１を開放状態にして、高圧ボンベ
２１を働かせるとゲル充填容器５のゲル８をキャピラリ
ー１０に注入できる。ゲル８がバルブ１１の開放端から
充分流出したことを確認して、バルブ１１を閉鎖する。
その後キャピラリー内でゲルの重合が開始され完了する
までの間、高圧ボンベ２１でキャピラリー１０に充填さ
れたゲルをガスを介して加圧することにより、キャピラ
リー１０内でゲルが重合する際に発生する収縮量に相当
するゲルをゲル充填容器５からキャピラリー１０に補充
でき重合に起因する中空層を低減できる。さらに液体と
の接触がないためにゲルの重合低下がない。なお、別装
置でゲルをキャピラリーに充填した後のキャピラリー１
０を本発明の装置に組み込み、ゲルの重合開始から完了
までを本発明の方法で行なうことも可能である。ゲルの
重合が完了したキャピラリー１０は、上記装置からコネ
クタ９及び１９の部分で外して、ゲル充填キャピラリー
としてキャピラリー電気泳動装置で使用する。
力発生源として用いた一実施例を示す。本発明のゲル充
填・高圧力印加機構は高圧ボンベ２１，減圧弁２２，圧
力計３，配管４，ゲル充填容器５，キャップ６，ゲル
８，コネクタ９及び１９，キャピラリー１０，バルブ１
１から構成される。ここで、高圧ボンベ２１からコネク
タ９の間、及びコネクタ１９からバルブ１１の間は高耐
圧力性で耐腐食性のステンレスのような材料及び円筒形
のような構造とした。該ゲル充填・高圧力印加機構は下
記のように動作するが、一例としてゲル８に使用したポ
リアクリルアミドゲルの製作法は図１の説明と同一であ
る。調合したポリアクリルアミドゲルをゲル充填容器５
に気泡の混入を防いで入れ、コネクタ９により例えばフ
ューズドシリカなどのキャピラリー１０を接続する。さ
らに、該キャピラリー１０の他端をコネクタ１９に接続
し、高圧ボンベ２１からバルブ１１までを繋ぐ。この構
成において、バルブ１１を開放状態にして、高圧ボンベ
２１を働かせるとゲル充填容器５のゲル８をキャピラリ
ー１０に注入できる。ゲル８がバルブ１１の開放端から
充分流出したことを確認して、バルブ１１を閉鎖する。
その後キャピラリー内でゲルの重合が開始され完了する
までの間、高圧ボンベ２１でキャピラリー１０に充填さ
れたゲルをガスを介して加圧することにより、キャピラ
リー１０内でゲルが重合する際に発生する収縮量に相当
するゲルをゲル充填容器５からキャピラリー１０に補充
でき重合に起因する中空層を低減できる。さらに液体と
の接触がないためにゲルの重合低下がない。なお、別装
置でゲルをキャピラリーに充填した後のキャピラリー１
０を本発明の装置に組み込み、ゲルの重合開始から完了
までを本発明の方法で行なうことも可能である。ゲルの
重合が完了したキャピラリー１０は、上記装置からコネ
クタ９及び１９の部分で外して、ゲル充填キャピラリー
としてキャピラリー電気泳動装置で使用する。
【００１０】従って、本実施例によればガスに接した充
填用のゲル８をキャピラリー１０に充填して高圧力下で
ゲルを重合させるため、重合の際発生する収縮に起因す
る中空層の低減を図るとともに、ゲルの重合低下のない
高性能ゲル充填キャピラリーを製作する方法及び装置を
提供できる効果がある。さらに、キャピラリー１０への
ゲル８の充填時と重合時の圧力印加を同一装置を用いて
一連の動作でできるために、ゲル充填キャピラリーの製
作工程を簡易化する方法及び装置をも提供できる効果が
ある。
填用のゲル８をキャピラリー１０に充填して高圧力下で
ゲルを重合させるため、重合の際発生する収縮に起因す
る中空層の低減を図るとともに、ゲルの重合低下のない
高性能ゲル充填キャピラリーを製作する方法及び装置を
提供できる効果がある。さらに、キャピラリー１０への
ゲル８の充填時と重合時の圧力印加を同一装置を用いて
一連の動作でできるために、ゲル充填キャピラリーの製
作工程を簡易化する方法及び装置をも提供できる効果が
ある。
【００１１】図３に本発明により製作したゲル充填キャ
ピラリーでのエレクトロフェログラムの一例を示す。ゲ
ル充填キャピラリーは図１の実施例で述べた６％Ｔ，５
％Ｃのポリアクリルアミドゲルを用いて自作した。キャ
ピラリー電気泳動装置はベックマン社製キャピラリー電
気泳動システムＰ／ＡＣＥシステム２０００を、ゲル内
緩衝液は７Ｍ尿素−０.１Ｍトリス−０.２５Ｍホウ酸を
用いた。測定条件としては、試料はオリゴデオキシシチ
ジル酸（１９−２４塩基の６成分混合物，ファルマシア
社製）、キャピラリーは内径１００μｍ×実行長（試料
注入部から検出器までの長さ）２５cm，電界強度３００
Ｖ／cm、検出器は波長２６０ｎｍの紫外吸収検出であ
る。図３から判るように、本発明により製作したゲル充
填キャピラリーでは試料６成分を高理論段数(３０〜６
０万段)で高性能分離ができている。
ピラリーでのエレクトロフェログラムの一例を示す。ゲ
ル充填キャピラリーは図１の実施例で述べた６％Ｔ，５
％Ｃのポリアクリルアミドゲルを用いて自作した。キャ
ピラリー電気泳動装置はベックマン社製キャピラリー電
気泳動システムＰ／ＡＣＥシステム２０００を、ゲル内
緩衝液は７Ｍ尿素−０.１Ｍトリス−０.２５Ｍホウ酸を
用いた。測定条件としては、試料はオリゴデオキシシチ
ジル酸（１９−２４塩基の６成分混合物，ファルマシア
社製）、キャピラリーは内径１００μｍ×実行長（試料
注入部から検出器までの長さ）２５cm，電界強度３００
Ｖ／cm、検出器は波長２６０ｎｍの紫外吸収検出であ
る。図３から判るように、本発明により製作したゲル充
填キャピラリーでは試料６成分を高理論段数(３０〜６
０万段)で高性能分離ができている。
【００１２】図４に水で高圧充填して製作したゲル充填
キャピラリーでのエレクトロフェログラムの一例を示
す。測定条件は図３と同様であるが、ポリアクリルアミ
ド重合時に水がキャピラリー中に侵入してポリアクリル
アミドの重合が悪いために、図３に比べて分離性能が極
めて悪く、各成分を分離できていない。
キャピラリーでのエレクトロフェログラムの一例を示
す。測定条件は図３と同様であるが、ポリアクリルアミ
ド重合時に水がキャピラリー中に侵入してポリアクリル
アミドの重合が悪いために、図３に比べて分離性能が極
めて悪く、各成分を分離できていない。
【００１３】
【発明の効果】本発明によれば、キャピラリーに充填し
たゲルを液体との接触を避けて高圧力下で補充しながら
重合できるので、重合の際発生する収縮に起因する中空
層を低減できるとともに、ゲルの重合低下のない高性能
ゲル充填キャピラリーを製作できる効果がある。さら
に、ゲル充填と重合時の圧力印加を同一装置を用いてで
きるため、ゲル充填キャピラリーの製作工程を簡易化で
きる効果がある。
たゲルを液体との接触を避けて高圧力下で補充しながら
重合できるので、重合の際発生する収縮に起因する中空
層を低減できるとともに、ゲルの重合低下のない高性能
ゲル充填キャピラリーを製作できる効果がある。さら
に、ゲル充填と重合時の圧力印加を同一装置を用いてで
きるため、ゲル充填キャピラリーの製作工程を簡易化で
きる効果がある。
【図１】本発明の一実施例を示す充填装置の構成図であ
る。
る。
【図２】本発明の他の実施例を示す充填装置の構成図で
ある。
ある。
【図３】本発明によるエレクトロフェログラムを示す図
である。
である。
【図４】従来例によるエレクトロフェログラムを示す図
である。
である。
１…液体用タンク、２…高圧ポンプ、５…ゲル充填容
器、６…キャップ、７…ピストン、８…ゲル、９，１９
…コネクタ、１０…キャピラリー、１１…バルブ、２１
…高圧ボンベ、２２…減圧弁。
器、６…キャップ、７…ピストン、８…ゲル、９，１９
…コネクタ、１０…キャピラリー、１１…バルブ、２１
…高圧ボンベ、２２…減圧弁。
Claims (3)
- 【請求項１】試料を入れた容器，試料が電気泳動するた
めの支持体を満たしたキャピラリー，該キャピラリーの
一端に試料を注入する機構，前記キャピラリー両端に設
置する溶液を保持した２個のリザーバ，該２個のリザー
バ中の溶液に各々浸漬する印加電極，該電極間に電圧を
印加する高電圧電源、及び前記キャピラリーで分離され
た試料を検知する検出器などからなるキャピラリー電気
泳動装置に関して、前記キャピラリーに電気泳動用支持
体を充填し、支持体が重合する際にキャピラリー支持体
を液体に接しないような支持体充填・高圧力印加機構を
設けたことを特徴とする支持体充填キャピラリーの支持
体充填装置。 - 【請求項２】圧力調整器を含む高圧液体発生源，支持体
を満たすキャピラリー，該キャピラリーと前記高圧液体
発生源との接続部，該接続部内の支持体が開放されてい
る端面に水蒸気を透過しにくい部材を設けた支持体圧縮
部からなる支持体充填・高圧力印加機構を特徴とする請
求項１記載の支持体充填キャピラリーの支持体充填装
置。 - 【請求項３】圧力調整器を含む高圧ガス発生源，支持体
を満たすキャピラリー，該キャピラリーと前記高圧ガス
発生源との接続部，該接続部内の支持体が開放されてい
る端面にガスを接した支持体圧縮部からなる支持体充填
・高圧力印加機構を特徴とする請求項１記載の支持体充
填キャピラリーの支持体充填装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3070794A JPH05196603A (ja) | 1991-04-03 | 1991-04-03 | 支持体充填キャピラリーの支持体充填装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3070794A JPH05196603A (ja) | 1991-04-03 | 1991-04-03 | 支持体充填キャピラリーの支持体充填装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05196603A true JPH05196603A (ja) | 1993-08-06 |
Family
ID=13441804
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3070794A Pending JPH05196603A (ja) | 1991-04-03 | 1991-04-03 | 支持体充填キャピラリーの支持体充填装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05196603A (ja) |
-
1991
- 1991-04-03 JP JP3070794A patent/JPH05196603A/ja active Pending
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