JPH05194881A - 遮断層形成性防火剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 遮断層形成性防火剤。 【構成】 一定量の、燃焼の場合にフォーム層を形成す
る物質、例えばリン酸又はポリリン酸のアンモニウム
塩、炭素形成物質、メラミン及び／又はメラミンエステ
ル又はメラミン−ホルムアルデヒド樹脂並びに有機−化
学結合剤を基礎とする、遮断層形成性防火剤に関し、そ
の際、メラミン又はメラミンエステル又はメラミン−ホ
ルムアルデヒド樹脂対リン酸及び／又はポリリン酸のア
ンモニウム塩の比は、１：２〜１：２．８又は１：２．
８１〜１：６．０である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、燃焼の場合にフォーム
層を形成する物質及び炭素を形成する物質、塗膜形成結
合剤、充填剤及び有機−化学溶剤及び／又は水を基礎と
する遮断層形成性防火剤に関する。

【０００２】

【従来の技術】西独特許（ＤＥ−ＡＳ）第１７９４３４
３号明細書から、塗膜形成ポリマーの水性分散液及びそ
れ自体膨張する固体からなる防火塗料が公知である。こ
れは、炭素形成固体及び水溶性硫酸アンモニウムから組
成される。この防火塗料は、記載の明細書によれば、燃
焼の際に、比較的僅かなフォーム高さを生じるのみであ
る。

【０００３】西独特許（ＤＥ−ＯＳ）第２８０７６９７
号明細書中には、熱活性フェノール樹脂、アンモニウム
塩、含水炭素、熱分解有機窒素化合物、場合により結合
剤並びに水及び／又は有機溶剤を含有し、加熱時に、発
泡する防火物質が記載されている。これは、燃焼の際
に、火の通過に対する戸のすき間(Tuerfalzen)の保護の
ために使用される。高いフォーム高さを得るためには、
ここでは、防火物質の厚いペースト状塗布が望ましい。
しかしながら、このように高い塗布量は、大きな面積を
防火装備させる場合には、不経済である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、燃焼の際に、僅かな塗布量で、既に、高いフォーム
高さを生じる遮断層形成性防火剤を供給することであっ
た。比較的僅かな燃焼温度で発泡し、かつ十分に裂け目
のないフォーム表面を、保護すべき下層上に形成する。
更に、本発明の防火剤は、温度作用に対する下層の良好
な遮断を保証する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明により、この課題
は、燃焼の際に、フォーム層を形成する物質及び炭素を
形成する物質、結合剤、充填剤及び溶剤及び／又は水を
基礎とする、フォーム形成物質として、リン酸及び／又
はポリリン酸のアンモニウム塩を２０〜４８重量％、特
に２１〜４２重量％、メラミン及び／又はメラミンエス
テル及び／又はメラミン−ホルムアルデヒド樹脂を１０
〜１７重量％、特に１１〜１５重量％、炭素形成物質を
３〜２０重量％、特に４〜１２重量％、１種以上の有機
−化学結合剤を７〜２０重量％、特に１０〜１５重量％
並びに残り 溶剤もしくは溶剤混合物及び／又は水、助
剤、例えば粘稠化剤、疎水化剤、液化剤、湿潤剤、乳化
剤及び保存剤を含有し、その際、メラミン及び／又はメ
ラミンエステル及び／又はメラミン−ホルムアルデヒド
樹脂対リン酸及び／又はポリリン酸のアンモニウム塩の
比は、１：２〜１：２．８又は１：２．８１〜１：６．
０、特に１：２．０５〜１：２．６又は１：３．５〜
１：４．３である、遮断層形成性防火剤により解決され
ることが判明した。

【０００６】リン酸のアンモニウム塩としては、モノ−
又はジアンモニウムオルトホスフェート、モノ−又はジ
アンモニウムピロホスフェート、ポリリン酸のアンモニ
ウム塩としては、水溶性又は不溶性もしくは難溶性アン
モニウムポリホスフェート、同様に置換されたアンモニ
ウムポリホスフェートを使用することができる。

【０００７】本発明によれば、有機−化学結合剤とし
て、窒素不含結合剤又は窒素不含結合剤少なくとも１種
及び窒素含有結合剤少なくとも１種からの混合物を使用
する。本発明によれば、窒素不含結合剤として、スチロ
ール−、メチルスチロール−又はビニルトルオール−ア
クリレート樹脂、ポリビニルアセテート又はアルキド樹
脂を単独で又は混合して、特にスチロール−アクリレー
ト樹脂を使用する。窒素含有結合剤としては、尿素−ホ
ルムアルデヒド樹脂及び／又はジシアンジアミド−ホル
ムアルデヒド樹脂を使用する。これらの結合剤は、有機
−化学溶剤又は溶剤結合中の溶液の形で、又は水中の水
性分散液もしくは溶剤含有エマルジョンの形で、遮断層
形成性防火剤の使用範囲に応じて使用される。

【０００８】本発明の１実施態様によれば、フォーム形
成物質として、付加的に、ジシアンジアミド０〜８重量
％、特に０．０５〜５重量％を使用することができる。
有機−化学溶剤としては、極性及び／又は無極性溶剤、
例えば脂肪族溶剤、芳香族溶剤、エステル、エステルア
ルコール又はアルコールを使用することができる。

【０００９】もう１つの実施態様によれば、本発明によ
る遮断層形成性防火剤は、付加的に、有機リン酸エステ
ル又はリン酸部分エステル０．５〜１０重量％、特に１
〜４重量％を含有する。

【００１０】本発明の範囲において、遮断層形成性防火
剤が付加的に、ガラス−又は鉱物繊維、鉱物粉末、アル
カリ−又はアルカリ土類ケイ酸塩、カオリン、雲母、ト
ラス粉末、タルク、粉状板岩(Schiefermehl)、鉱物綿
（石綿）、鉱滓綿、精錬綿(Huettenwolle)、硫酸バリウ
ム、酸化鉄、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸
化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
ホウ酸又はアンモニア又はアミノ化合物により中和され
たホウ酸を０．５〜１５重量％、特に３〜１０重量％含
有する場合、殊に有利であると判明した。

【００１１】この充填剤の添加により、燃焼の際にフォ
ーム層が長時間、例えば３０分間にわたり、基材上に固
着され、かつ温度＞８００℃での改良されたフォームの
温度安定性が得られることが達成される。

【００１２】本発明によれば、炭素形成物質として、含
水炭素、例えばペンタエリトリット及び／又はジペンタ
エリトリット及び／又はトリペンタエリトリット及び／
又はペンタエリトリットの重縮合体を使用する。

【００１３】有機−化学結合剤対炭素形成物質の比が
５：１〜１．１：１、特に３：１〜１．３：１である場
合、有利であることが判明した。

【００１４】本発明の防火剤は、はけ塗り−、スプレー
−又はローラー可能な塗料の形で、特に鋼及び木からな
る種々異なる下層の保護のために使用される。

【００１５】

【実施例】

例１：（本発明） 例２：（本発明） この防火剤を、遮断層形成性防火剤としてのその特性に
関して試験した。その際、塗料厚０．８ｍｍで、火の作
用において、１５〜３０ｍｍの高さを有するフォームが
生じた。発泡後、裂け目のない表面が保持されている。

【００１６】例３（本発明ではない）： この例で、メラミン対リン酸のアンモニウム塩の比は、
請求項１記載の比以外のものであり、従って、例１との
比較において、燃焼の場合に、はるかに僅かなフォーム
高さ１〜２ｍｍがその結果として生じる。

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 燃焼の場合にフォーム層を形成する物質
   及び炭素を形成する物質、結合剤、充填剤及び溶剤及び
   ／又は水を基礎とする遮断層形成性防火剤において、フ
   ォーム形成物質として、リン酸及び／又はポリリン酸の
   アンモニウム塩を２０〜４８重量％、メラミン及び／又
   はメラミンエステル及び／又はメラミン−ホルムアルデ
   ヒド樹脂を１０〜１７重量％、炭素形成物質を３〜２０
   重量％、１種以上の有機−化学結合剤を７〜２０重量％
   並びに残り 溶剤もしくは溶剤混合物及び／又は水、助
   剤、例えば濃化剤、疎水化剤、液化剤、湿潤剤、乳化剤
   及び保存剤を含有し、その際、メラミン及び／又はメラ
   ミンエステル及び／又はメラミン−ホルムアルデヒド樹
   脂対リン酸及び／又はポリリン酸のアンモニウム塩の比
   は、１：２〜１：２．８又は１：２．８１〜１：６．０
   であることを特徴とする、燃焼の場合にフォーム層を形
   成する物質及び炭素を形成する物質、結合剤、充填剤及
   び溶剤及び／又は水を基礎とする遮断層形成性防火剤。
2. 【請求項２】 フォーム形成物質として、リン酸及び／
   又はポリリン酸のアンモニウム塩を２１〜４２重量％、
   メラミン及び／又はメラミンエステル及び／又はメラミ
   ン−ホルムアルデヒド樹脂を１１〜１５重量％、炭素形
   成物質を４〜１２重量％、１種以上の有機−化学結合剤
   を１０〜１５重量％並びに残り 溶剤もしくは溶剤混合
   物及び／又は水、助剤、例えば粘稠化剤、疎水化剤、液
   化剤、湿潤剤、乳化剤及び保存剤を含有し、その際、メ
   ラミン及び／又はメラミンエステル及び／又はメラミン
   −ホルムアルデヒド樹脂対リン酸及び／又はポリリン酸
   のアンモニウム塩の比は、１：２．０５〜１：２．６又
   は１：３．５〜１：４．３である、請求項１記載の遮断
   層形成性防火剤。
3. 【請求項３】 有機−化学結合剤として、窒素不含結合
   剤又は窒素不含結合剤少なくとも１種及び窒素含有結合
   剤少なくとも１種からの混合物を含有する、請求項１又
   は２記載の遮断層形成性防火剤。
4. 【請求項４】 窒素不含結合剤として、スチロール−、
   メチルスチロール−又はビニルトルオール−アクリレー
   ト樹脂、ポリビニルアセテート、ポリビニルアセテート
   −コポリマー又はアルキド樹脂を含有する、請求項３記
   載の遮断層形成性防火剤。
5. 【請求項５】 窒素含有結合剤として、尿素−ホルムア
   ルデヒド樹脂及び／又はジシアンアミド−ホルムアルデ
   ヒド樹脂を含有する、請求項３記載の遮断層形成性防火
   剤。
6. 【請求項６】 フォーム形成物質として、付加的にジシ
   アンジアミド０〜８重量％を含有する、請求項１から５
   までのいずれか１項記載の遮断層形成性防火剤。
7. 【請求項７】 付加的に、有機リン酸エステル又はリン
   酸部分エステル０．５〜１０重量％を含有する、請求項
   １から６までのいずれか１項記載の遮断層形成性防火
   剤。
8. 【請求項８】 付加的に、ガラス−又は鉱物繊維、鉱物
   粉末、アルカリ−又はアルカリ土類ケイ酸塩、カオリ
   ン、雲母、トラス粉末、タルク、粉状板岩、鉱物綿（石
   綿）、鉱滓綿、精錬綿、硫酸バリウム、酸化鉄、二酸化
   チタン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭
   酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ホウ酸又はアンモニ
   ア又はアミノ化合物により中和されたホウ酸を０．５〜
   １５重量％含有する、請求項１から７までのいずれか１
   項記載の遮断層形成性防火剤。
9. 【請求項９】 炭素形成物質として、含水炭素、例えば
   ペンタエリトリット及び／又はジペンタエリトリット及
   び／又はトリペンタエリトリット及び／又はペンタエリ
   トリットの重縮合体を含有する、請求項１から８までの
   いずれか１項記載の遮断層形成性防火剤。
10. 【請求項１０】 有機−化学結合剤対炭素形成物質の比
    が５：１〜１．１：１である、請求項１から９までのい
    ずれか１項記載の遮断層形成性防火剤。