JPH0519061Y2 - - Google Patents

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JPH0519061Y2
JPH0519061Y2 JP1988166683U JP16668388U JPH0519061Y2 JP H0519061 Y2 JPH0519061 Y2 JP H0519061Y2 JP 1988166683 U JP1988166683 U JP 1988166683U JP 16668388 U JP16668388 U JP 16668388U JP H0519061 Y2 JPH0519061 Y2 JP H0519061Y2
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piston
cylinder
pump
operating
patient
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、心停止を生じた患者に対して胸骨を
圧迫し、心マツサージを行う心臓マツサージ装置
に関する。
〈従来の技術〉 従来の心マツサージ法としては、一般に術者が
患者の胸骨部を手のひらで、術者の体重をかけな
がら押圧する用手胸骨圧迫心マツサージ(以下、
用手心マツサージという)が採用されている。
〈考案が解決しようとする課題〉 たとえば、担架で搬送中の患者に対し、患者の
側方について歩きながら用手心マツサージを行う
ことは極めて困難であると共に、この用手胸骨圧
迫時、に搬送者の手に加わる重みも無視できな
い。また、近時においては、住宅や近代生活の場
は高層化傾向をたどつているが、これらの建物内
に、担架のまま乗れる大きさのエレベータは必ず
しも普及していない。そのため、これらの場で発
生した心筋梗塞などの患者は担架で階段から搬送
するものであるが、このように階段や狭い通路や
扉の部分を搬送中における用手心マツサージは不
可能に近い。
ところで、心筋梗塞などで心停止を生じた患者
に対しては、一刻を争つて心マツサージを開始
し、心拍動再開まで心マツサージを続けなければ
ならない。そこで、担架で搬送中(救急車で搬送
中も同様)においても患者に心マツサージを継続
する必要があるが、用手心マツサージは上述のよ
うに困難(特に担架で搬送中の場合)であると共
に、この用手心マツサージ法は、労力を要するた
め長時間継続することができない問題を有してい
る。
また、厚い、敷布団や、弾力性マツトレス使用
のベツド上の患者では、胸骨を圧迫すると、躯幹
が陥没して、心マツサージの効果が減少する。し
かしながら、このような場合において、心マツサ
ージを受けている患者を硬い床面に下ろしたり、
体の下に広い板を敷くことは容易ではない。
さらにまた、体重が軽く、力が弱い救助者の場
合は、有効な用手心マツサージを長時間にわたつ
て続けることは困難である問題も有している。
本考案は上記に着目して考案されたもので、本
考案の主たる目的の1つは、担架で搬送中の患者
に対しても円滑良好に心マツサージを行える心臓
マツサージ装置を提供するにある。
本考案の主たる目的の他の1つは、乗物や劇場
等の座席間の通路、或いは狭い通路や扉の部分を
通過するような場合、患者を離れたところから心
マツサージすることができる心臓マツサージ装置
を提供するにある。
本考案の主たる目的の他の1つは、担架の搬送
者に重量的な負担を増すことなく心マツサージを
行える心臓マツサージ装置を提供するにある。
本考案の主たる目的の他の1つは、担架上の患
者に対しても簡単かつ迅速にセツトして使用でき
る心臓マツサージ装置を提供するにある。
本考案の主たる目的の他の1つは、軟性マツト
レス上の患者に対しても、胸骨圧迫効果の減じな
い心臓マツサージ装置を提供するにある。
本考案の主たる目的の他の1つは、比較的小さ
い労力で有効な心マツサージを長時間継続できる
心臓マツサージ装置を提供するにある。
本考案の主たる目的の他の1つは、患者に対す
る胸骨圧迫度合を自由に調整することができる心
臓マツサージ装置を提供するにある。
〈課題を解決するための手段〉 上記目的を達成するための本考案の構成を実施
例と対応する第1図〜第9図を用いて説明する
と、本考案に係る心臓マツサージ装置は、(イ)適当
な幅および長さを有し、中央部に適当長さの硬質
材で造つた平板3を備えていると共に、両端部の
片面または両面に面状フアスナー4の一方のフア
スナー片4aを備え、患者の胸壁Aに巻回して装
着するように形成した緊締ベルト1、(ロ)適当な幅
および長さの硬質材で造られ、上面には上記ベル
ベツト式フアスナー4の他方のフアスナー片4b
を備え、上記緊締ベルト1の両端部を係脱自在に
係着固定する固定保持板6、(ハ)シリンダ9を上記
保持板6の上面中央部に立設固定すると共にピス
トンロツド10aの下端部を上記保持板6を貫通
させて配設したピストン単動形の圧力シリンダ
8、(ニ)該圧力シリンダ8の上記ピストンロツド1
0aの下端に固設した胸骨圧迫用の押圧体15、
(ホ)シリンダ17の先端部に形成した圧力出入口2
0を上記圧力シリンダ8の上端部に形成した圧力
出入口12と輸液管22により連結して設けたピ
ストンポンプ16、(ヘ)該ピストンポンプ16に連
係させて設けられ、ピストンポンプのピストン作
動杆19を押し引き操作するポンプ操作器30、
(ト)柔軟性素材で造られ、所望量の液体Bを収容す
るように形成した液体収容袋36を備え、上記収
容袋36を上記ピストンポンプ16のシリンダ1
7の先端側と開閉弁25を介して輸液パイプ41
で連結させると共に上記収容袋36を上記操作器
30の適当部に装着して配設した作動液体調節器
35、とを備え、 上記操作器30でピストンポンプ16のピスト
ン作動杆19を操作することにより、上記圧力シ
リンダ8のピストン10を介して上記押圧体15
を上下方向へ移動させるように構成したことを特
徴とするものである。
〈考案の作用〉 上記のように構成した本考案に係る心臓マツサ
ージ装置は次ぎのように作用する。
(1) 開閉弁25を開き、押圧体15を上死点まで
押し上げた状態で両操作杆30a,30bを最
大に開く。これにより、収容袋36内の液体B
はピストンポンプ16のシリンダ17内に吸引
される。そこで、開閉弁25を閉じる。次い
で、上記状態で両操作杆30a,30bを閉じ
ると、ピストン作動杆19と一体のピストンヘ
ツド18は前進するのでシリンダ17内の液体
(圧力)Bは輸液管22を通つて出入口12か
らシリンダ9内へ導入され、ピストン10に作
用するので、ピストン10は下方へ押動され、
したがつて、押圧体15は下方へ移動する。そ
して、両操作杆30a,30bを開いてピスト
ン作動杆19を引き戻すと、圧力シリンダ8内
の液体Bは吸引され、輸液管22を通つてポン
プ16のシリンダ17へ導入されるので、圧力
シリンダ8側のシリンダ9内は負圧になる。し
たがつて、ピストン10は上方へ吸引されて移
動するので、押圧体15も一体に上方へ移動す
る。このように、操作器30でピストン16を
操作することにより押圧体15は上下方向に移
送するので、該押圧体15で患者に対し心マツ
サージを行える。
そして、上記方法によると、押圧体15の往
復移動距離(ストローク)は最大、即ち、押圧
体15は上死点から下死点までの間、即ち、第
8図示のイの間を往復移動させることができ
る。
(2) 次に開閉弁25を開き、両操作杆30a,3
0bを閉じると共に押圧体15を上死点まで押
し上げる。これにより両シリンダ17,9内の
液体Bは全て収容袋36内に導入される。この
状態で押圧体15を所望の位置まで引き下げる
と、収容袋36内の液体Bはピストンポンプ1
6のシリンダ17を通つて圧力シリンダ8のシ
リンダ9内へ吸引される(第9図参照)。そこ
で、開閉弁25を閉じ、この状態で両操作杆3
0a,30bを開閉操作すると、圧力シリンダ
のピストン10、したがつて、これと一体の押
圧体15は上記と同様に上下に往復移動する
が、この場合には押圧体15は引き下げる前の
位置を上死点、引き下げた後の位置を下死点と
し、この上死点から下死点まで範囲、即ち、第
9図示のロの範囲内で往復移動可能となる。
なお、その他の作用については、実施例の項に
おいて合わせて説明する。
〈実施例〉 以下、図面を参照して本考案の実施例につき説
明する。第1図〜第10図は本考案の1実施例を
示す心臓マツサージ装置である。これらの図にお
いて、1は適当な幅を有し、患者の胸壁A(第7
図参照)に巻回できる長さに形成したベルト体2
の中央部に適当な長さの硬質材で造つた平板3を
備えていると共にベルト体2の両端部の両面には
フツク状のフアスナー片とこのフアスナー片と係
脱自在に係着するループ状のフアスナー片とで構
成した面状フアスナー4(商品名マジツクフアス
ナー、登録商標)の一方のフアスナー片4aが縫
着等により装着されている。実施例のように、フ
アスナー片4aをベルト体2の両面に装着する
と、このベルト体2を表裏なく使用可能になる
が、フアスナー片4aはベルト体2の片面(表面
又は裏面)だけに装着しても良いものである。ま
た、実施例では、ベルト体2の中央に収納袋5を
係着し、この袋5内に上記平板3を収納するよう
に構成されている。この平板3の素材としては、
たとえば、アルミ合金その他の所望の硬質材を適
宜採用できる。
上記平板3は、ベルト1を患者の胸壁に巻回し
た際、ベルト体2の患者の背中面に当接する部分
を偏平に保持させるためのもので、この平板3の
長さは、たとえば、平均的ヒトの背幅程度に形成
すれば良い。
6は適当な幅および長さの硬質材で造つた固定
保持板で保持板6の上面には上記面状フアスナー
4の他方のフアスナー片4bが添装されており、
このフアスナー片4bと上記フアスナー片4aと
でベルト1の両端部を固定保持板6に係脱自在に
係着して固定するように構成されている。実施例
の固定保持板6はアルミ合金等で造られ、ベルト
体2とほぼ同幅、かつ、上記平板3とほぼ同長の
断面凸形に形成して成つている。そして、この保
持板6の上面にフアスナー片4bを接着等により
固着してある。保持板6を実施例のように形成す
ると、保持板6の下面中央部に後述する押圧体の
収容凹部7が構成される。この場合、上記保持板
6は収容凹部7を形成することなく、単に平板状
に形成しても良いものである。
上記保持板6と平板3とにより、緊締ベルト1
を患者の胸壁に締め付けて巻回した際、ベルト体
2の背面と先端側を偏平(平坦)に保持でき、こ
れにより、後述するように胸骨圧迫用の押圧体の
下降時におけるベルト体2の緊張で患者の胸壁全
体が締め付けられて胸腔の断面が円形状になるの
を防止することができる。この場合両板3,6が
無いと、押圧体の下降によるベルト体2の緊張で
胸部全体が締め付けられて胸腔の断面が円形に近
づき、胸腔の内容積が拡大することになり、した
がつて、圧平により内容積を減少させながら、い
わゆる胸腔内圧を高める心マツサージの趣旨と逆
行することになる。
8はシリンダ9内にピストン10を摺動自在に
収容し、シリンダ9の圧力室11aに形成した圧
力を出入口12から圧力室11a内に導入される
水や不凍液その他の液体Bの圧力でピストン10
を押圧前進させるように構成したピストン単動形
の圧力シリンダで、圧力シリンダ8は、シリンダ
9を固定保持板6の上面中央に立設固定すると共
にピストン10のピストンロツド10aの下端に
保持板6を設けた孔13に貫通させて配設されて
いる。14はピストン10を境としてシリンダ9
内に形成された空気室11bに連通させて保持板
6に形成した空気流通孔で、該孔14は空気室1
1bと外部とを連通させるために設けたものであ
る。
而して、実施例の圧力シリンダ8は、上述した
ように、圧力室11aに導入させる液体Bの圧力
でピストン10を押動(前進)させるようにして
あり、また、ピストン10の復動は、圧力室11
a内の圧力を外部に排出させることによつて生じ
る圧力室11a内の負圧でピストン10を吸引さ
せ、後退させるように構成してある。
15は適当な大きさに形成した胸骨圧迫用の押
圧体で、押圧体15はピストンロツド10aの下
端に固定して設けてある。上記押圧体15の下面
側はゴム等の弾性材で造られている。上記押圧体
15の押圧面の形状は円形、楕円形、長方形でも
良く、平面状、或いは中央部が膨出しているよう
に形成しても良い。
16はピストンポンプを示し、ポンプ16は適
当の容積のシリンダ17と、シリンダ17内を摺
動させるピストンヘツド18と、このピストンヘ
ツド18に一端を固定すると共に他端をシリンダ
17外へ出入自在に突出させたピストン作動杆1
9を備え、また、シリンダ17の先端部には圧力
出入口20を形成すると共に後端部には空気流通
孔21を形成して成つている。そして、ポンプ1
6の圧力出入口20と圧力シリンダ8の圧力出入
口12は可撓性を有する適当な長さの耐圧性の輸
液管22により連結されている。これにより、ピ
ストンヘツド18を前進するとシリンダ17内の
液体Bは出入口20から排出され、輸液管22を
通つて圧力シリンダ8の出入口12から圧力室1
1a内に導入され、この圧力をピストン10に作
用させてピストン10を前進させ、また、ピスト
ンヘツド18を後退すると圧力室11a内の液体
Bをポンプ16のシリンダ17内へ吸引するの
で、圧力室11a内は負圧になり、したがつて、
ピストン10を後退させるようになつている。
23はポンプ16のシリンダ17の先端部に形
成した液体出入口、24は出入口23と連結して
突設した取付口管、25は取付口管24に介装し
た開閉弁で、実施例の開閉弁25は、弁路26を
有する弁本体27と弁孔28を有する弁板29と
で形成され、弁板29を弁路26と直交させて弁
本体27に摺動自在に気密に嵌挿し、弁板29を
摺動して弁板29の弁孔28と弁本体27の弁路
26と一致させることにより弁路26を開き、ま
た、弁路26と弁孔28の位置をずらすことによ
り弁路26を閉じるように構成してある。この場
合、開閉弁25は回動式の汎用の開閉コツクその
他任意の形成のものを選択して採用できるもので
ある。
30はポンプ16のピストン作動杆19を操作
するポンプ操作器で、実施例の操作器30は相対
した一対の操作杆30a,30bの先端側を枢軸
31で回動自在に枢着して両操作杆30a,30
bの基端側を開閉するように構成してなつてい
る。そして、一方の操作杆30aの先端側にポン
プ16のシリンダ17の後端側を回動自在に固定
33すると共に他方の操作杆30bの先端側にポ
ンプ16のピストン作動杆19の後端を回動自在
に固定34し、両操作杆30a,30bを開閉操
作することにより、テコの原理を利用してポンプ
16のピストン作動杆19を押し引きするように
構成されている。これにより、操作杆30a,3
0bの基端側を閉じるようにすると、作動杆19
をシリンダ17内へ押動されるのでピストンヘツ
ド18は前進し、また、逆に操作杆30a,30
bを開くようにすると、作動杆19は引き出され
るのでピストンヘツド18を後退することにな
る。
なお、上記操作器30は、2本の操作杆を、や
つとこ状に枢着したものやその他の機構のものに
適宜設計変更できるもので、要は両操作杆を開閉
することにより、ポンプ16のピストン作動杆1
9を押す引きさせるように構成すれば良いもので
ある。
35は作動液体調節器で、この調節器35は圧
力シリンダ8のピストン10に作用させる液体B
の量を調節することにより、押圧体15の往復可
動範囲を制御するために設けたものである。そし
て、この調節器35は柔軟性素材で造られ、所望
量の液体Bを収容するように形成した液体収容袋
36を備えている。収容袋36は柔軟性を有する
強靱なプラスチツクスやゴム材等で造られ、下端
部には液体出入口37が形成されていると共に上
端部には液体注入口38が形成されており、39
は注入口38に介装した開閉コツクである。そし
て、調節器35は収容袋36の上端部と下端部を
適当な取付具40により一方の操作杆30aに固
定してポンプ16の上方側に位置させて装着され
ている。また、収容袋36の液体出入口37は可
撓性を有する適当な長さの輸液パイプ41によつ
て上述した開閉弁25を介してポンプ16のシリ
ンダ17の取付口管24の先端24aと連結され
ている。これにより、ポンプ16のシリンダ17
の液体出入口23と収容袋36の液体出入口37
は開閉弁25を介してパイプ41により連結され
る。
実施例の心臓マツサージ装置は上記のように構
成したもので、次にその使用方法および動作等に
つき説明する。本考案の装置は患者に応じて押圧
体15の往復移動距離を制御し、これにより胸骨
の圧迫度合を調整して胸骨の過剰圧迫を防止し、
心マツサージを行うもので、まづ、平均的な大人
の患者に使用する場合には次のように行う。即
ち、圧力調節器35の開閉コツク39を開いて注
入口38から水や不凍液その他の液体Bを収容袋
36内に所望量収容し、コツク39を閉じる。そ
して、ポンプ16に通じる開閉弁25を開き、押
圧体15を最上部まで押し上げた状態で両操作杆
30a,30bを最大に開いて袋36内の液体B
をポンプ16のシリンダ17内へ吸入し、開閉弁
25を閉じる(第8図参照)。そこで、この状態
で、ベルト体2の中央部、すなわち、平板3の部
分を患者の背中面に当接させるようにして、緊締
ベルト1を患者の背面に敷き込む。このベルト1
の敷き込みに当たつては、患者の上半身を少し起
こして行つたり、或いは薄く細長いプラスチツク
ス板(図示せず)を用意しておき、これを導子と
し、このプラスチツクス板の基端をベルト1の一
端に着脱自在に係止させ、該プラスチツクス板を
患者の背面に通して反対側に出し、ベルト体2の
平板3部が背中の位置にくるまでベルト体2を引
き出す。そして、押圧体15が患者の胸骨下半分
に当たるように位置させて固定保持板6を前胸部
に置き、その上からベルト体2の両端部を保持板
6に重ね合わせてベルト1を患者の胸部Aに緊締
巻回する(第7図参照)。これによりセツトは完
了する。次いで、上記の状態で両操作杆30a,
30bを閉じると、ポンプ16のピストンヘツド
18は前進するので、シリンダ17内の液体は圧
力シリンダのシリンダ9内へ導入され、ピストン
10に作用するので、ピストン10は下方へ押動
され、したがつて、ピストン10と一体の押圧体
15は下方へ移動し、胸骨を圧迫する。
次に、両操作杆30a,30bを開いてピスト
ン作動杆19を引き戻すと、圧力シリンダ8内の
液体Bは吸引され、ポンプ16のシリンダ17へ
導入されるので、圧力シリンダ8の圧力室11a
内は負圧になるので、ピストン10は上方へ吸引
されて上昇するので、押圧体15も一体的に上昇
し、この操作の繰り返しにより、患者に対し心マ
ツサージを行うものである。なお、上記の過程に
おいて、押圧体15の戻り(上昇)は患者の自己
復元力も手伝つて行われることになる。
そして、上記の方法によると押圧体15のスト
ロークは最大、即ち、押圧体15は最下死点から
上死点までの間(第8図のイの範囲)を往復移動
させることができる。また、この方法の場合は、
両操作杆30a,30bの開閉の度合によつて押
圧体15の可動範囲を最大ストローク以下、任意
に選ぶことができる。
次に、たとえば子供などに使用する場合には、
安全のため押圧体15の可動範囲を制限するため
に次のように行えば良い。即ち、開閉弁25を開
き、両操作杆30a,30bを最小に閉じると共
に押圧体15を最上部まで押し上げる。これによ
り両シリンダ17,9内の液体Bは全て収容袋3
6内に導入される。この状態で押圧体15を所望
の位置まで引き下げる。この場合、押圧体15の
ピストンロツド10aの周面には目盛10b(第
9図参照)を表記しておき、この目盛10bを目
安として押圧体の引き下げ距離を測定するように
構成しても良い。そして、上記のように押圧体1
5を引き下げると収容袋36内の液体Bは圧力室
10a内へ吸引される。そこで、開閉弁25を閉
じた後、両操作杆30a,30bを開いて押圧体
15を最上部の位置まで引き上げた状態で、上記
と同様に患者にセツトし、操作器を操作して心マ
ツサージを行う。
この方法によると、押圧体15は引き下げる前
の位置、即ち、最上部へ押し上げた位置(第9図
の鎖線図示の位置)を上死点とし、また、上述し
たように引き下げた位置(第9図の実線図示の位
置)を下死点とし、この上死点から下死点までの
範囲以内、即ち、第9図示のロの範囲内で往復移
動させることができる。したがつて、胸骨の最大
圧迫度合を前述の方法と比べ小さく規制できるの
で、たとえば子供などの患者に対しての心マツサ
ージの安全化に適している。
なお、携帯や保管等の際には、開閉弁25を開
き、両操作杆30a,30bを最小に閉じると押
圧体15を最上部まで押し上げて両シリンダ9,
17内の液体Bを収容袋36内へ戻した後、開閉
弁25を閉じて置けば良いものである。
〈考案の効果〉 本考案によれば、次のような効果を期待するこ
とができる。
(a) 担架で搬送中の患者に対しても円滑良好に心
マツサージを行うことができると共に患者から
離れた部からでも心マツサージを行うことがで
きる。
(b) 担架上の患者に対しても簡単、かつ、迅速に
セツトして使用することができる。
(c) ピストンポンプのピストン作動杆を操作する
ことにより、圧力シリンダのピストンを介して
胸骨圧迫用の押圧体を下降、上昇させ、胸骨を
間欠的に圧迫するものであるから、担架の搬送
者に重量的な負担(患者の体重以上の重量)を
増すことなく心マツサージを行うことができ
る。
(d) 用手心マツサージと比較し、軽労力で心マツ
サージを行えるので、力の弱い者でも長時間継
続して心マツサージを行うことができる。
(e) 押圧体の上下往復移動範囲を自由に調整でき
るので、患者に対する胸骨圧迫度合を任意に制
御することができる。したがつて、胸骨の過剰
圧迫を防止して最適な心マツサージを行うこと
ができる。
(f) 緊締ベルトを患者の胸壁に締め付けて巻回し
た際、固定保持板と平板とにより、ベルト体の
中央部(患者の背中の部分)と先端側を扁平
(平坦)に保持でき、したがつて、これにより、
胸骨圧迫用の押圧体の下降時におけるベルトの
緊張で患者の胸骨全体が締め付けられて胸腔の
断面が円形状になるのを防止することができ
る。
(g) 装置全体を比較的小さくまとめられるので、
救急車で携帯するのに便利である。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案に係る心臓マツサージ装置の1実
施例を示すもので、第1図は一部を切断して示す
装置全体の配置正面図、第2図はピストンポンプ
の縦断面図、第3図は緊締ベルトの展開平面図、
第4図は固定保持板の平面図、第5図は開閉弁の
平面図、第6図は弁板の斜視図、第7図は使用状
態を示す説明図、第8図、第9図は作動状態を示
す説明図である。 1……緊締ベルト、2……ベルト体、3……平
板、4……ベルベツト式フアスナー、4a,4b
……フアスナー片、6……固定保持板、8……圧
力シリンダ、9……シリンダ、10……ピスト
ン、10a……ピストンロツド、12……圧力出
入口、15……押圧体、16……ピストンポン
プ、17……シリンダ、18……ピストンヘツ
ド、19……ピストン作動杆、20……圧力出入
口、22……輸液管、23……液体出入口、25
……開閉弁、30……ピストン操作器、30a,
30b……操作杆、35……作動液体調整器、3
6……液体収容袋、37……液体出入口、41…
…輸液パイプ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (イ)適当な幅および長さを有し、中央部に適当長
    さの硬質材で造つた平板3を備えていると共に、
    両端部の片面又は両面に面状フアスナー4の一方
    のフアスナー片4aを備え、患者の胸壁Aに巻回
    して装着する緊締ベルト1、(ロ)適当な幅および長
    さの硬質材で造られ、上面には上記面状フアスナ
    ー4の他方のフアスナー片4bを備え、上記緊締
    ベルト1の両端部を係脱自在に係着固定する固定
    保持板6、(ハ)シリンダ9を上記保持板6の上面中
    央部に立設固定すると共にピストンロツド10a
    の下端部を上記保持板6を貫通させて配設したピ
    ストン単動形の圧力シリンダ8、(ニ)該圧力シリン
    ダ8の上記ピストンロツド10aの下端に固設し
    た胸骨圧迫用の押圧体15、(ホ)圧力出入口20を
    上記圧力シリンダ8の圧力出入口12と輸送管2
    2により連結して設けけたピストンポンプ16、
    (ヘ)該ピストンポンプ16に連係させて設けられ、
    ピストンポンプのピストン作動杆19を押し引き
    操作するポンプ操作器30、(ト)柔軟性素材で造ら
    れ、所望量の液体Bを収容するように形成した液
    体収容袋36を備え、上記収容袋36を上記ピス
    トンポンプ16のシリンダ17の先端側と開閉弁
    25を介して輸液パイプ41で連結させると共に
    上記収容袋36を上記操作器30の適当部に装着
    して配設した作動液体調節器35、とを備え、 上記操作器30でピストンポンプ16のピスト
    ン作動杆19を操作することにより、上記圧力シ
    リンダ8のピストン10を介して上記押圧体15
    を上下方向へ移動させるように構成したことを特
    徴とする心臓マツサージ装置。
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Citations (2)

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JPS4211652Y1 (ja) * 1966-08-24 1967-06-29
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