JPH05187423A - ２部品のクレードルナット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】高い締付荷重を効果的に支えること及び配分す
ることの両方が可能な締付組立体を提供することが本発
明の目的である。 【構成】六角─六角締結ナットと、六角─六角締付ナッ
トの下向きに縮小した対向面の部分を受け入れる六角穴
を備えたさら穴中心部分を有するダイヤモンド形状の鋼
プレートとからなる。ナットの底は、鋼プレートの締め
付けられる薄い金属当接面より上にある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、高いボルト締付荷重
を、大きな隙間穴を横切り、かつ非常に大きな表面積に
わたって配分することのできる締結組立体に関し、特
に、自動車の車台要素をボディに取り付ける締付体に関
する。

【０００２】

【従来の技術】現行の自動車設計では、エンジンクレー
ドルや従車軸のような大きな剛性の構成要素を薄いボデ
ィシート金属に取り付けなければならない。ボディにお
いて大きな隙間穴が、ボルトパターンの位置と角度の変
化に適応できなければならないということも一般的であ
る。そのような取り付けでは、ボルトが剛性要素に挿入
され、ボディに鋼保持器とともに浮動しているナットと
噛み合うことは一般的に実施されている。この設計で
は、ナットが、薄いボディシート金属の大きな面積にわ
たって高いボルト締付荷重を生じて配分することができ
ることを必要とする。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】現在の好ましいナット
は、低級カーボン鋼プレートから形成された突出したナ
ットである。このナットは、平らなプレートから突出し
た高いねじ山円筒部を特徴とする。この形式のナットで
取り付けるとき、次のような困難に出くわす。 １．ボディが下塗槽を通過するとき、ナットの平らの面
が、下塗槽に粘着する傾向があり、かくして、ボディの
隙間穴を越えて自由に浮動するのが容易でない。

【０００４】２．今日の自動車での高い締付荷重の必要
性は、突出したナットが長いねじ山の螺合の長さとロー
ル成形されたねじ山とを有することによって、低級カー
ボン材料歯車をすり減らすことを防止することである。
ロール成形されたねじ山は、ボルトの尖った部分がある
ときに平易に斜めのねじ山となり、また、ねじ山の螺合
の長い長さによって、ボルトに加えられるトルクと接合
部に発生させられる張力との間の関係に、望ましくない
変化を引き起こす。

【０００５】３．低級カーボンプレートから突出したナ
ットは、大きな荷重が大きな隙間穴に加えられるとき、
突出方向と反対方向に引き戻す傾向がある。これは、ト
ルク／張力の関係に望ましくない変化をつくり出すボル
トねじ山の締付けを引き起こす。

【０００６】

【課題を解決するための手段】従って、高い締付荷重を
効果的に支えること及び配分することの両方が可能な締
付組立体を提供することが本発明の目的である。また、
締付組立体とボディ面との間の接触領域を減らし、下塗
作業中、ボディに結合される締付組立体の表面積を減ら
すことも本発明の目的である。このことは、下塗槽から
自由になって保持器内で浮動することを容易にする。

【０００７】さらに、本発明の目的は、熱処理後に螺刻
されたねじ山を使用することである。硬くなって螺刻さ
れたねじ山は組立中、斜めのねじ山が付くことに抵抗
し、又、ねじ山の係合の長さを短くすることを可能にす
る。短いねじ山の係合長さは、接合部のボルトに特定の
トルクを加えることによって、つくり出される張力の量
の変化を最小にする。

【０００８】本発明の他の目的は、車両当たりの締結部
材の重量とコストを減らすことである。本発明の他の目
的は、締付荷重を穴からより遠くに配分することができ
る締結組立体を提供することである。本発明の他の目的
及び利点は、本発明の原理を取り入れた現在では好まし
い実施例を特許法施行規則により示す次の明細書の部分
と次の図面とから明らかになるであろう。

【０００９】

【実施例】締付組立体は、中炭素鋼（例えば、1035鋼,2
8 ─32 Rc)から作られて、かつねじ山１２をナットに螺
刻する前に熱処理される六角─六角締付ナット１０（ナ
ットは六角形状の頭部１１とそれより小さい六角形状の
ボディ１８とを有する）と、中炭素であって熱処理され
たダイヤモンド形状鋼のナットプレート１４とで作られ
る。６つの側部を有する六角形体には、３対の平行な側
面がある。ボディ１８は頭部１１よりも小さく、ボディ
１８は、頭部１１の対向した平行面（対向面）の間の寸
法よりも小さい対向面の間の寸法を有する。このプレー
トは、わずかに円錐形であり、どんな箇所でも２°の角
度でプレートの中心の方へ傾斜した底面を有する。プレ
ートの中心は、六角─六角締付ナットの小さくて下側の
差込六角部分１８を受け入れる六角穴１６を有し（六角
穴１６の内側対向面の寸法は、六角─六角ナット１０の
ボディ六角穴１８の外側対向面の寸法に一致する）、プ
レートの中心部分２０は、選択された量上方に打ち抜か
れ、六角─六角ナットの底部２１を、所望の締付荷重を
受けたときに薄いシート金属当接面（ボディレール断
面）２２に係合しない部分まで持上げる図２からわかる
ように、ナットの角はプレートの長い軸線と整列してい
る。２個の部品を永久に接合するため、ナットは、わず
かに凸状になったポンチと大きな力で、小さい六角部分
の突出した底部分を拡張することによって、固く締めつ
けられる。

【００１０】使用中、クレードル取付組立体３３によっ
てエンジンクレードル３２を支持する取付ボルト３０
は、薄い金属ボディレール部２２の大きな穴３４を通っ
て、六角─六角ナット１０に挿入され、取付ボルトの最
も上の部分が六角─六角ナット１０の最も下側部分に係
合する（締付組立体は、鋼保持具３６によって設置され
る）。次いで、所定量のトルクをボルトに加え、ナット
プレートをボディレール部の薄い金属当接面に引いて、
接合部に必要な締付荷重を作る（ボルトは引っ張られ、
接合部は圧縮している。）。

【００１１】図４及び図 5は、低級カーボン鋼プレート
から形成された突出したナットである一体部品の締付体
４０を示す。そのような突出したナットでは、ねじ山が
低級カーボン鋼の中に巻かれ、その結果、ねじ山の長さ
は、滑りを防止するために実質的に長くしなければなら
ない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の教えにより作られた締結組立体の平面
図である。

【図２】図１の線２─２における締結組立体の部分断面
図である。

【図３】図１及び図２に示す締結組立体によって固着さ
れたエンジンクレードルの正面図である。

【図４】先行技術の締結体を示す、図２のものと同様な
図である。

【図５】図４に示す先行技術の締結体の平面図である。

【符号の説明】

１０…六角─六角締付ナット １１…頭部 １４…鋼プレート １８…ボディ ２２…薄いシート金属当接面 ３０…取付ボルト ３２…エンジンクレードル ３４…大きな穴 ３６…鋼保持具

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロブ エム フルツ アメリカ合衆国 インディアナ州 46750 ハンティングトン 580 ウェスト 4219エヌ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上側六角部分と、下向きに縮小した対向面
   の六角部分とを有する六角─六角締結ナットと、 前記六角─六角締付ナットの前記下向きに縮小した対向
   面の六角部分を受け入れる六角穴を備えたさら穴中心部
   分を有するわずかに凹状のダイヤモンド形状の鋼プレー
   トとからなり、 さら穴部分と前記六角─六角ナットの下側部分とによっ
   て支持された六角─六角締結ナットは、支持されている
   とき、前記下側部分の底が、前記鋼プレートの係合すべ
   き面より上に選択された距離があるように寸法決めさ
   れ、 前記下向きに縮小した対向面の六角部分の前記底は、前
   記プレートの六角穴の内側対向面を越えて、半径方向外
   方に選択的に拡張される、２部品の締結組立体。
2. 【請求項２】前記六角─六角締結ナットは、中炭素鋼か
   ら作られ、ねじ山を螺刻するに先立って熱処理される請
   求項１記載の２部品の締結組立体。
3. 【請求項３】前記プレートは、熱処理された中カーボン
   鋼から作られる請求項２記載の２部品の締結組立体。