JPH05184246A - 霜及び火炎から草木を保護し、且つ硬化コンクリートに使用するための繊維被覆物 - Google Patents

霜及び火炎から草木を保護し、且つ硬化コンクリートに使用するための繊維被覆物

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JPH05184246A
JPH05184246A JP34300991A JP34300991A JPH05184246A JP H05184246 A JPH05184246 A JP H05184246A JP 34300991 A JP34300991 A JP 34300991A JP 34300991 A JP34300991 A JP 34300991A JP H05184246 A JPH05184246 A JP H05184246A
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cellulose
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fiber
cement
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JP34300991A
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Leslie L Balassa
レスリー・エル・バラッサ
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 セルロース繊維、接着剤及び発泡性表面活性
剤含有組成物で植物を被覆することを含む火災若しくは
霜害を受けやすい物又は植物を保護する或いは火災バリ
アーを形成する方法、該方法に有用なセルロース繊維組
成物、セメント組成物、コンクリート組成物及びこれら
の硬化方法。 【効果】 経済的に且つ有効に大量の水を正確に位置付
けること及び急速な消失又は蒸発がなく、表面に水を保
持することができるセルロース繊維を含む乾燥物を用い
て有効に火災又は霜害等から植物、建築物等を保護する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水で膨張されたセルロ
ース繊維スラリーからなる水性繊維マットの調製及びそ
の使用に関する。更に詳細には、本発明は、消火、農業
の適用並びに急速な消失又は蒸発することなしに、大き
な表面領域に、大量の水を有効に、且つ経済的に塗布す
るに望ましい他の適用におけるかようなマットの使用に
関する。
【0002】また本発明は、セメント又はコンクリート
が硬化するのを促進する方法に関する。更に詳細には、
これらの方法は、硬化しつつあるセメント又はコンクリ
ートを、保護湿潤繊維物の1つの層(又は複数層)で被
覆することに関する。
【0003】更に本発明は、火災、霜又は氷結から、高
木、低木及び他の草木を保護するための、任意に接着剤
及び発泡性表面活性剤をを含む部分的水性繊維のカバー
を提供することに関する。また該カバーは、火災の広が
りを防止するバリアーを提供する。
【0004】
【従来の技術】消火において、水は火災を消火する際
に、その有効性を減少するある欠点を有する。火災にお
ける水の主な効果は、冷却することであり、これによ
り、燃焼のための燃料の能力を減少し、燃料の燃焼に必
要な酸素を置き換える。あいにく、水は比較的に高い表
面張力を有し、これに伴なり多くの表面に対してとぼし
い湿潤性を呈する。また水は低粘度を有し、氷点から沸
点の間のいかなる温度においても、良好に流動性する。
水が非常に暑い表面と接触される際、小玉状となり表面
を離れるようころがる傾向がある。この現象は、暑い表
面と、水を暑い表面との直接接触から隔離するよう作用
する水との間における蒸気層の形成に起因し、水の能力
を減少させて、表面から熱を吸収するか、或いは酸素を
置き換える。
【0005】1987年5月19日発行の米国特許第4
665993号明細書は、セルロース/水組成物を用い
て消火する方法を記載する。しかしながら、この特許に
示される組成物は、高木及び低木の枝並びに葉のような
特別困難な表面への密着に充分に適さない。そのような
葉及び急傾斜屋根への密着が有効である組成物は、火災
を含めて有効であると期待され、もしそうでなければ、
郊外周囲は荒廃するであろう、特に乾燥気候における火
災に有効であるとして期待されうる。また、該方法は、
セルロース/水組成物が被覆層(例えば、火災が葉の層
の下部に広がる場合)のために直接塗布することができ
ない火災を消火するという問題に充分に言及していな
い。
【0006】水保有性は、水硬性セメント、即ち硬化の
ための水和反応に依存するセメント及び水硬性セメント
と結合するコンクリートの硬化において重要である。建
築目的のための最も一般的な水硬性セメントは、ポート
ランドセメントである。該ポートランドセメントは、主
として、カルシウムカーボネートに富む材料、例えば石
灰、泥灰土又は白堊及びAl2・SiO2に富む材料、例
えばクレイ又は泥板岩の混合物を熱処理したものであ
る。ポートランドセメントは、例えば硬化中に強度が得
られる速度、生ずる水和熱の量及び耐硫酸塩抵抗などの
特性によって区別される多くの種類がある。水硬性セメ
ントの他の種類は、アルミナセメント、玉髄セメント
(非結晶石英から製造)及びローマンセメント(焼結ク
レイ又は石灰と砂とを有する火山灰を混合することによ
って製造)を含む。
【0007】「コンクリート」なる用語は、セメントに
より結合される石、砂利又は破砕された岩及び砂(「骨
材」(aggregate)と呼ばれる混合物)の混合物を記述す
る。ここに使用される際、「コンクリート」なる用語
は、補強されたコンクリート(補強物質として、有機又
はシリカ系繊維、若しくは金属ワイヤー、ケーブル又は
ロッドを含むコンクリート)及びポートランドセメント
と重合性モノマー又は樹脂系とが結合するポリマーセメ
ントコンクリートを含有することもある。水硬性コンク
リート及びセメントは、以後「セメント」と呼ぶ。その
組成物における追加の情報及びセメントの特性は、参照
によってここに組み入れられる、「Basic Construction
materials」(C.A. Herubin,T.W.Narotta,3版,Reston B
ook,Eng-lewood,New Jersey)において見出される。
【0008】セメントの硬化方法は、水に依存している
けれども、水が多すぎると、該方法を妨げる。しかし、
もっと重要なことは、余りに僅かしか水が無いと、結果
として強度が減少する。セメントが、新しく流される
際、水含有量は、目的とする硬化のための最適な量より
多くするのが好ましい。故に、硬化方法におけるある程
度の水の損失は、有用である。しかし、しばしば硬化工
程における水の損失は、顕著すぎ、硬化セメントは、強
度が減少する。例えば、前記「Basic Constructi-on mat
erials」186頁のグラフは、28日間湿潤硬化させた
コンクリートの180日後の圧縮強度と、14、7、3
及び0日間湿潤硬化させたコンクリートの180日後の
圧縮強度とを比較する。その結果、各々約8、21、3
2及び55%の圧縮強度の減少(グラフに挿入される減
少)を示す。また硬化中の過度の乾燥は、表面クラック
の形成につながりうる。
【0009】従って、硬化セメントからの蒸発による水
損失の速度を遅延する必要は、当分野において、ずっと
認識されている。硬化セメントの過度の乾燥を制御する
従来の方法は、スプレー、ミスト又は蒸気として水を塗
布し、引き続いてセメントを、湿潤バリアー、例えばバ
ーラップ、綿マット、湿った敷物、湿気の多い土壌又は
砂、おが屑又は湿潤バリアーとして作用するような他の
物で被覆する。硬化セメントの過度の乾燥を制御する別
の方法は、通常天然又は合成のワックス或いは樹脂及び
揮発性キャリアー溶剤をベースとし、該キャリアー溶剤
の揮発後、セメントからの湿気損失速度を遅延する湿潤
バリアーを形成する液膜形成組成物を適用している。耐
水紙及びプラスチックフィルムも使用されている。
【0010】セメントの硬化及び得られるセメントの質
は、温度、好ましくは12.7〜32.2℃(55〜9
0°F)の範囲及び他の環境要因、例えば風及び雨にも
依存する。環境温度に加えて、セメント温度に影響を及
ぼす要因は、水和熱及び吸収された太陽光からの熱を包
含する。風は、セメントの乾燥速度を増加し、熱損失の
速度を増加できる。一方雨は、セメントを再水和し、セ
メントの温度を潜在的に低下できる。上述される先行技
術の方法中で、これらの環境要因の少なくとも1つに最
も配慮する方法は、液膜形成組成物、耐水紙及びプラス
チックフィルムである。これらの湿潤バリアーは、太陽
エネルギー又は寒気気候からの保護を提供しない。
【0011】突然の霜又は氷結は、温和帯及び亜熱帯に
おいて、ほとんど年中発生する。霜又は氷結は、たとえ
短期間でも、高木及び低木における花並びに果実の大量
損失の原因となりうる。花が咲いた高木及び低木は、特
に氷結の害又は霜害に影響されやすい。氷結が、もし
2、3時間より長いと、損害を受け、果実を付けた木さ
えも枯らすであろう。これは特に、柑橘類の木の場合に
顕著である。霜又は氷結から果樹を保護するために、し
ばしば頼られる「いぶし器」は、短期間の霜にほんの僅
か有効であるが、氷結の原因には決して効果的ではな
い。「いぶし器」は、環境的に好ましくない。花を保護
するにいくぶん効果的なのは、連続的な水スプレー噴霧
又は霧である。しかしながら、そのような水スプレー
は、木自体を保護しない。木の幹に保護テープを巻き付
けることは、いくらかの木を生存させることが可能であ
るが、それらの花又は木の葉さえも生存させることがで
きない。また、木にテープをすることは、激しい労働で
費用がかかる作業である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、急速
な消失又は蒸発がなく、大きな表面領域に、経済的に且
つ有効に大量の水を正確に位置付けること及び急速な消
失又は蒸発がなく、大きな表面領域に、水を保持するこ
とが望まれる該表面領域に塗布するための、大量の水を
保持できる繊維の水性マットを提供することにある。
【0013】更に本発明の目的は、急速な消失又は蒸発
がなく、表面領域に、経済的に且つ有効に大量の水を正
確に位置付けること及び急速な消失又は蒸発がなく、表
面領域に、水を保持することが望まれる該表面領域への
塗布後、大量の水を保持するために水に加えらる実質的
に独立した乾燥繊維を含む乾燥混合物を提供することに
ある。
【0014】更にまた本発明の目的は、硬化セメントの
蒸発乾燥速度を制御するための安価で、有効且つ環境的
に安全な方法を提供することにある。
【0015】本発明の別の目的は、硬化セメントのため
の断熱性を提供し、硬化セメントを暖めるために太陽光
を吸収し、過度の熱から硬化セメントを保護するために
太陽光を反射し、若しくは雨に対するバリアーを提供す
るセメントを硬化する方法を提供することにある。
【0016】更に本発明の別の目的は、草木、特に花が
咲いた木又は実を付けた木のための、そして霜、氷結又
は火災から草木を保護する繊維被覆物を提供することに
ある。
【0017】これら及び別の本発明の目的は、詳細な説
明及び添えられる請求の範囲において、当業者が明確に
理解できる。
【0018】
【課題を解決するための手段】硬化セメントの蒸発乾燥
速度が、硬化セメントに、セルロース繊維、粘度上昇ポ
リマー、湿潤性膨潤剤及び任意に、粘着減少剤から構成
される、かような水性物の層の少なくとも1層を載せる
ことによって、制御されうることは、予期せずに発見さ
れた。
【0019】他の実施態様では、本発明は更に、前記水
性物及び、任意に、例えば塩基性組成物の2層間に、絶
縁セルロース組成物層を挟んだ、かような水性物の積み
重ねた層に適切な添加物を選択することによって、風、
雨、寒気又は暖気気候に対する硬化セメントの保護を提
供する。
【0020】補助剤をともに有する多くのステープル短
繊維のが、高木及び低木のためのテント様保護カバー及
び花のための絶縁被膜を形成することを可能にすること
もまた、予期せずに発見された。霜及び氷結からこれら
の植物を保護するに加えるかような組成物は、火災から
可燃性物を保護及び火災の広がりを阻止することに利用
可能である。
【0021】更に他の実施態様では、本発明は、セルロ
ース/水組成物を直接塗布するに、近づくことができな
い、葉の層の下に広がっているような火災を消火するた
めの方法及び組成物を提供する。これは、塗布の後、更
に自由に流れる防火流体を放出する組成物の塗布によっ
て達成される。
【0022】以下本発明を更に詳細に説明する。
【0023】本発明の1つの目的は、セルロース繊維の
キャリアーに保持される水を含む繊維の水性物を提供す
ることにより達成される。セルロース繊維が、水中にお
いて該繊維重量の20倍以上を吸収すること及び多量の
そのような繊維が、吸着により固定される追加の水を保
持可能とすることは公知である。多量のセルロース繊維
及び水から形成される繊維状マットは、安価な、流動性
のない濡れたブラケットを形成する。
【0024】所望される塗布によっては、繊維状物の特
性は、選択されるセルロース繊維の種類、使用される繊
維長、繊維状物に保持される水のpH及び水性繊維物の
種々の特性を向上させうる水に添加する化学剤添加物に
より決定されうる。
【0025】どんなセルロース繊維でも、もしその材料
が、切断され、うち延ばされ又は水中に膨潤し、繊維状
マットを形成することが可能な繊維へパルプ化させるこ
とが可能であれば、繊維状物マットを形成する担体とし
て利用することができる。好ましい繊維長は、0.2〜
10mmである。切断された新聞用紙は、セルロース繊
維の好ましい原料である。新聞用紙は、低コストで、実
質的に限定されない量において、容易に入手でき、また
生物分解性であり、従って、硬質ブラシまたはガラス繊
維に使用するために、若しくは例えば農業又は建築用途
に使用するために生態学的に受諾できる。セルロース繊
維が得られる材料の他の種類の材料は、木材パルプ、破
砕された穀物の茎又は穂軸、カラス麦殻又は他のわら、
バガス葉及び他のセルロースバイオ物質系を含む。公知
の化学剤添加物は、セルロース繊維を膨潤させることを
援助するために、その繊維状マットを形成するに使用さ
れる水に導入することができる。尿素、水酸化ナトリウ
ム及び水酸化カリウムは、そのような添加物の例であ
る。膨潤は、水を吸収する繊維の能力の関数であるが、
全ての吸収繊維が膨潤し、水を保持するとは限らない。
吸収しない繊維は、吸着のための保持を除いては、水を
保持しない。図1は、水性繊維物質を調製するための工
程及び塗布表面への該物質の塗布を含む本発明の1つの
方法のフロー図を示す。
【0026】硬化セメントの乾燥速度を制御する目的
は、そのような繊維の水性物の形成において、湿潤バリ
アーを提供することにより満たされる。この水性物の乾
燥速度は、かなり遅い。該速度は、湿潤性膨潤剤及び粘
度上昇ポリマーの添加によって、さらに遅延させること
ができる。また該粘度上昇ポリマーは、セルロース物質
の調製又は希釈中に、セルロースを分散することを補助
するよう機能する。該粘度上昇ポリマーは、さらにセル
ロース物質の粘度を増加するよう作用し、それより、材
料の凝集性を増加する。水性物質に対して添加物として
有用な粘度上昇ポリマーの例は、カラゲーニン、ポリビ
ニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロー
ス、メチルプロピルセルロース、カルボキシメチルセル
ロース及びアセテートのようなポリビニルアルコール誘
導体のようなセルロース誘導体、海産物由来ゴムを含
む。本発明において添加物として有用な湿潤性膨潤剤の
例は、尿素、グアニジニウムヒドロクロリド、グリセロ
ール、モノ又はジステアリン酸グリセロール、炭素数9
〜28のモノ又はジグリセリド、リン酸及びエチレング
リコールである。
【0027】水性物質は、硬化工程の完了において、セ
メントに強固に接着するという傾向にある。この接着
は、セルロース組成物の除去に、激しい労働をさせ得
る。しかしながら、この問題は、接着減少化合物の添加
により克服することができる。そのような接着減少化合
物のある種類は、酸脂質及びそれらの塩を含む。そのよ
うな酸脂質の例は、脂肪酸及び低級アルキル硫酸塩又は
スルホン酸塩である。好ましい脂肪酸及びアルキル鎖長
は、炭素数9〜28である。接着減少化合物として特に
好ましいのは、ステアリン酸アンモニウムである。接着
減少化合物として有用な塩の例は、上述された脂肪酸、
アルキル硫酸塩及びスルホン酸のナトリウム、カリウ
ム、炭素数1〜6のアルキルアンモニウム及びアンモニ
ウム塩である。
【0028】正のイオンが、疎水性遊離酸を残して変化
しない形で揮発できる塩基性化合物である酸脂質塩の本
発明における使用は、更なる有益を提供する。そのよう
なセルロース被覆物の塗布後直ちに、表面の最も外側に
位置付けられるカチオンは、雨に対するバリアーを提供
する水相溶性のない化合物の均質の分散体を残して、揮
発する傾向にある。この水相溶性のないバリアーは、ま
たセルロース物質の乾燥を促進できるセルロース繊維の
吸引作用を封鎖する。そのような揮発性カチオンの例
は、炭素数1〜6のアルキルアンモニウムイオン及びア
ンモニウムイオンである。アンモニウムイオンが好まし
い。なかでも脂肪酸塩、ステアリン酸アンモニウムに相
当するものが、特に好まれる。
【0029】別の接着低下物質は、単独若しくは脂肪酸
と組み合わせて使用してもよい。これらは、タルク、マ
イカ、葉臘石、モンモリロナイト、バーミキュライト、
パーライト、アルミニウムフレーク及びグラファイトを
含む。これらのなかで、アルミニウムフレーク、タルク
及びマイカが好ましい。アルミニウムフレークは、高コ
ストで、反応性なので、それだけの理由で好ましくな
い。
【0030】このセメントの硬化実施態様のために、好
ましく処理されるセルロース繊維の長さは、0.2〜5
mmである。
【0031】本発明の他のセメントの硬化実施態様は、
セルロース組成物に適切な添加物を添加することによっ
て、また多層を使用することにより作成することができ
る。例えば、上述されるように、セメントを被覆するセ
ルロース物質の外側表面は、アンモニアのような揮発塩
基性化合物が組み合わされた酸脂質の添加により、耐水
性とすることができる。その表面は、二酸化チタン、シ
リカ、リトポン、酸化亜鉛、アルミニウムフレーク及び
漂白紙パルプのような反射添加物の添加により、太陽光
を反射することもできる。逆に、カーボンブラック、ラ
ンプブラック、ブラック酸化鉄のような顔料の添加によ
り、表面を更に光吸収性とすることができる。セルロー
ス物質は、バーミキュライト、ガラス繊維、アスベス
ト、粉砕樹脂被覆セルロース、粉砕ポリエチレン被覆ボ
ール紙、粉砕尿素−ホルムアルデヒド含浸ボール紙、火
山灰、マイカ及び粉砕穀物の茎又はピーナッツ殻のよう
な熱絶縁材料の添加により、更に熱絶縁することができ
る。
【0032】好ましいセメントの硬化実施態様におい
て、絶縁層は、2層の別のセルロース層の間に挟持され
る。好ましくは上述する実施態様を組み合わせる。例え
ば、最も外側が反射及び水耐性であり、中間層が絶縁性
であり、そしてセメント接触層が塩基性セルロース組成
物である3層でセメントを被覆しても良い。硬化セメン
ト組成物の好ましい成分範囲は、水を除いた全量の%と
して、下記表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】水は、混合補助として最初の組成物に、例
えば最初の組成物の30〜90%加えてもよい。次いで
追加の水は、使用される塗布方法に従う量添加させる。
これはいくつかの要素に応じて変更することができる。
組成物がスプレーによって塗装されるべきであるなら、
希釈はスプレーノズルの型、ポンプから得られる圧力、
該組成物が射出される距離等により異なる。ブラシによ
り塗装されるなら、希釈はブラシの型、組成物の粘度、
組成物の表面張力等により異なる。通常、希釈は、10
〜20倍で行なうことができる。最終水重量対繊維重量
比は、1〜99、特に15〜70が好ましい。
【0035】本発明の別の実施態様では、セルロース層
の1層又はそれ以上をセルロースでない最上部層に使用
する。この最上部層は、アルミニウムフレーク;エチル
セルロース、セルロースアセテート、変性澱粉、ポリビ
ニルアルコールのようなフィルム形成ポリマーから構成
され、水中分散体若しくはエチルアセテート、低沸点炭
化水素、ベンゼン又はハロゲン化炭化水素のような揮発
性キャリアー溶剤の分散体として塗布される。
【0036】また本発明では、相当な絶縁性能を有する
部分に水性セルロース繊維の被覆物を提供し、そしてそ
の層は、特に、霜及び氷結により傷付きやすい植物の保
護に有用である。適当に塗装する際、この被覆物は、霜
及び氷結に対して、花及び葉と共に高木並びに低木を保
護することができる。被覆物は、火災から、これらの植
物及び他の可燃性の物を保護することもできる。故に、
被覆物は、火災の広がりを防止するバリアーを与えるこ
とに使用されうる。繊維組成物は、保護されるべき果実
及び野菜への接着を増す表面活性剤及び接着剤を含んで
いてもよい。この目的にために、特に発泡性表面活性剤
が好ましい。該繊維組成物は、農薬及び氷結を阻止する
抗氷結化学薬品のためのキャリアーとして使用すること
もできる。繊維組成物泡末と組み合わせて使用しても良
く、引き続く、繊維組成物の除去洗浄の間、機械的損害
に対して、特に跪弱な花を保護する。
【0037】半永性繊維組成物は、ハンマーミル又は紙
又はボール紙を粉砕するための他のいかなる型式のミル
にて粉砕した紙又はボール紙から調製する。粉砕工程を
容易とするため水を繊維源(たとえば紙又はボール紙)
に加えてもよい。この目的のため、好ましくは水約15
%〜20%(容量/繊維源重量)を加える。適当な繊維
が得られる他の材料には木材パルプ、細断とうもろこし
穂軸、わら、葉及び上述の他の種類のセルロースバイオ
マスがある。
【0038】好ましくは、約4cm〜12cm、更に好
ましくは約8〜12cmの厚さの被覆を木の幹へ塗布す
る。花及び葉への被覆厚さは好ましくは約0.5〜5c
mである。
【0039】本発明の他の実施態様におけるように、ポ
リマー被覆紙又はボール紙をセルロース繊維源として用
いてもよい(たとえばポリエチレン被覆又はポリエチレ
ンテレフタレート被覆)。ポリエチレン被覆紙は通常約
5〜20重量%、大部分約10重量%のポリエチレンを
含む。この紙でつくられた断熱組成物はよりわずかの水
を保持する(すなわちよりわずかの水しか必要としな
い)。
【0040】一般に、若し特に寒冷気候が予想されるな
らば、絶縁組成物中にはよりわずかの水しか含ませない
ことが好ましい。これは組成物中に存在する水が蒸発冷
却へつながる可能性があるからである。
【0041】粉砕繊維はセルロール繊維絶縁工業界にお
いて用いられる圧送管(たとえばオハイオ州デルホス,
ハーガン・マニファクチャリング製ハーガン・インシュ
レイティブ装置 Hagan Insulative
Equipment)を通して噴霧することにより果樹
園の植物に塗布する。管から噴射された繊維は噴射繊維
の通路に集中する1つ又は2つ以上のジェット水からの
水ミストにより部分的に水性化される。水性化スプレー
は好ましくは繊維を木、花、果実及び野菜へ接着するに
充分な水溶性接着剤を含む。
【0042】霜保護には、水性溶液対繊維重量比は好ま
しくは約5:60〜約20:60、更に好ましくは約
8:60〜約14:60である。水溶性接着剤の量は約
1%〜20%重量/水性溶液容量、より好ましくは約2
%〜5%重量/水性溶液容量である。
【0043】火炎保護(並びに水炎バリアー)に用いる
には、水性溶液対繊維の比は好ましくはより高く、約5
0:1〜30:1、より好ましくは約40:1〜35:
1である。
【0044】凍結の危険が過ぎた後に敏感な花を繊維の
除去時に機械的損傷から保護するには、繊維組成物の塗
布に先立って若しくは塗布と組合せて水溶性泡末被覆を
塗布してもよい。泡末は上述のジェット水及び圧送管な
どの種々の噴霧装置にて塗布できる。
【0045】水性溶液中に発泡性表面活性剤を含有させ
てもよい。その場合には、量は好ましくは約2%〜5%
重量/水性溶液容量である。発泡性表面活性剤を繊維組
成物の塗布前に草木へ塗布するのであれば、好ましくは
約2%〜10%重量/容量を含む水性溶液を塗布する。
更に好ましくは約2%〜5%重量/容量の溶液を塗布す
る。
【0046】特に好ましい表面活性剤はアメリカン・シ
アナミド・カンパニー(American C-yanadmid Co. ニュ
ージャージー州ウエイン)により供給されるエーロソル
18(商標Aerosol)(ジナトリウム−N−オク
タデシノルスルホサクシンアミド)である。この族の表
面活性剤の他の構成メンバーはたとえば下記式化5及び
化6(式中Mはナトリウム又はカリウム、R1はH、カ
ルボキシ(C2〜C4)アルキル、そのナトリウム塩又は
そのカリウム塩若しくはジカルボキシ(C2〜C4)アル
キル、そのナトリウム塩又はそのカリウム塩であり、R
2は炭素数14〜22のアルキル、R3及びR4は、炭素
数8〜12のアルキルである)を用いてもよい。
【0047】
【化5】
【0048】
【化6】
【0049】エーロゾル18(Aerosol 18)
は上記式化5においてR1がH、R2がオクタデシルであ
る。またエーロゾル22(商標 Aerosol 2
2)(アメリカン・シアナミド)が好ましく、これはR
1が1,2−ジカルボキシエチル、R2がオクタデシルで
ある上記式化5であり、またエーロゾルOT(商標Ae
rosol OT)(アメリカン・シアナミド)、上記
式化6中R3及びR4が2−エチルヘキシルである、が好
ましい。活性数14〜22のアルキル硫酸塩(たとえば
ドデシル硫酸ナトリウム)、種々のアリールアルキルス
ルホン酸塩(並びにヒドロキシル化同族体)等の他の表
面活性剤を用いてもよい。
【0050】繊維組成物又は発泡被覆物の塗布に際して
は、圧送管をレインコ社 Reinco社ニュージャージー州
プレインフィールド製変形レインコ「パワー・マルチャ
ー」(Power Mulcher)に代えてもよい。
本装置は高木の頂部に達するようこれらの材料を充分射
出する能力を有する。更に好ましくは、ボウイー・エー
ロ・マルチャー(商標Bowie Aero Mulc
her,テキサス州ボウイー)を用いる。
【0051】繊維組成物に加えることができる耐凍結化
学剤中には魚類及びうなぎから得られる種々の耐凍結た
んぱく質及びペプタイドがある(カルチャー等 J.Plant
Ph-ysiol.135:351〜354,1989,アナンサナラヤンLife C
hem.Rep.7:1〜32,1989,チエン等Biochem.Biophys.Acta
997:55〜64,1989及びチャクラバテイ等J.Biol.Chem.26
4:11313〜11316,1989参照)。永核化欠損バクテリアも
また霜保護剤として加えてもよい(ワレン等ACS Sympos
ium Series,334巻 215〜227頁参照)。(本出願にて開
示される全特許及び公報を参照にて本明細書に組込む) 発泡性表面活性剤を含む水性物は都市火災において、た
とえば隣接構造物の屋根を破ったり、隣接植物を被覆す
ることにより建造物を保護するのに特に重要であり、延
焼中の建物から放出される火花及び燃え殻が繊維保護建
造物及び木を発火するのを防止する。
【0052】ある場合には水性物に火災遅延剤としての
作用をする添加剤を供することが望ましい。たとえば、
1500°Fを越える高温が1時間以上にもわたる大規
模火災の場合には、保持水が蒸発して乾燥セルロール繊
維が残るほどの期間水性物が加熱され得る。これらの繊
維が消火されるべき火災の燃料となるのを防止するた
め、助剤として火災遅延剤を用いることができる。これ
らの助剤は細断新聞紙又は他のセルロース繊維源の添加
前に混合物に導入される水に溶解される。用いることの
できる火災遅延剤は下記表2に示す。
【0053】
【表2】
【0054】これらの薬剤は繊維上に吸収又は吸着し繊
維を、火災とせずに且つ増炎する燃えさしを形成せずに
炭化することにより繊維が燃料源となることを防止する
よう作用する。上述の組成物は比較条件下において火災
を抑制するのに水の15〜20倍有効であることが判明
した。
【0055】火災防止組成物としては、高水準の流体及
び表面活性剤を利用する。表面活性剤はセルロース繊維
を凝集沈降させずに組成物の透過性若しくは組成物から
流体を放出するよう促進する(これにより流体の多くが
セルロースマットから放出することが可能となる)。組
成物は繊維15〜30重量%、表面活性剤2.5〜7.
5重量%及び水50〜82重量%を含むのが好ましい。
【0056】該組成物は更に好ましくは上述の量の火災
遅延剤を含む。更に好ましい実施態様では、該組成物の
火災遅延剤としてリン酸ジアンモニウム17.5〜35
重量%を含む。
【0057】本実施態様において有用な表面活性剤は、
モノオレイン酸グリセロール、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、若しくは同様の硫酸アルキル又はスルホン酸塩、リ
グニン硫酸塩、リン酸塩系表面活性剤等特に制限なしに
含むものである。粘度上昇ポリマーは上述した通りであ
る。
【0058】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0059】
【実施例1】ビタミックスモデル3600ミキサー(Vi
ta Mix Model)(商品名、ビタミックス社製(Vita-Mix
Corp.)、クリーブランド、オハイオ州)中に、pH6の
水1000mlを導入することにより水性繊維物を調製し
た。前記ミキサーが低速(150rpm)で運転している
際に、水分5%を含有する切断された新聞用紙55gを
前記ミキサーに導入した。前記新聞用紙を5分間かけて
徐々に導入した。前記ミキサーに新聞用紙の全部を添加
した後に、ミキサーの速度を約3000rpmまで増加し
た。3000rpmで5分間混合した後、均質な非流動物
を得た。該非流動物の粘度は約500cpsと測定され
た。水平面上で水性繊維マットは4〜6cm厚にまで立ち
上げることができる。垂直面上で該マットは0.5〜
1.0cm厚で塗布することができる。
【0060】水にアルカリ性pHを付与することにより
新聞用紙の個々のセルロース繊維への分解を促進する。
リン酸(H3PO4)等の膨張剤が要求される以外は低p
Hは好ましくない。
【0061】
【実施例2】pH5.5の水道水1000リットルを3
0cmブレード、20馬力モーター及び1000リットル
容量を有するカウル型ディスペンサー(メイヤーズエン
ジニアリング製(Myers Engineering)、ベル、カルフォ
ルニア州)に導入することにより、低流動性及び高流動
抵抗の水性繊維物を調製した。水をディスペンサーに導
入し、ミキサーを200rpmで運転させた。水分5%を
含有する切断された新聞用紙50kgを実施例1と同様
に、約200rpmで混合するディスペンサー付のミキサ
ーに添加した。新聞用紙の導入後、ディスペンサーの速
度を約750〜1000rpmにまで増加し、均質な分散
体が得られるまで(約15分後)混合を続けた。得られ
た材料は非流動性であり、約1000cpsの粘度を有
し、水平面上で約10cm厚まで立ち上げることができ
た。
【0062】多くの塗布において、各繊維の全吸水表面
積が最大となるように、セルロース源をできるだけ単繊
維構造に近づくまで分解することが重要である。実質的
に個々の繊維を用いることにより、隣接した個々の繊維
に起因する凝集による水粘着が効果的な水保持マットの
提供に有効に働くことができる。上記第一の実施態様に
おいて、水はセルロース源をその基本繊維構造に分解す
るために用いられるけれども、下記に詳述するように、
個々の繊維は水の使用なしに創作することもできる。
【0063】前記セルロース繊維は、セルロース源より
乾燥ミルあるいは粉砕工程、例えばハンマーミル、ロー
ラーミル、ボールミルまたは他の衝突あるいは摩擦工程
により直接調製されてもよく、結果として、水添加なし
にセルロース源が実質的にその基本繊維構造へ分解され
る。
【0064】好ましい工程は、セルロース源を粉砕する
こと、例えば、新聞用紙あるいはボール紙箱材料を、平
刃ハンマーブレード及び粉砕製品の粒径を調節する適当
なスクリーンを装備するハンマーミル内において粉砕す
る工程である。粉砕中あるいはそれに続く粉砕過程にお
いて、粉塵爆発を防止するために、ミル内の空気を、例
えば窒素あるいは二酸化炭素等の不活性ガスにより置換
してもよい。わら又はとうもろこしの皮あるいは他の珪
質セルロース源を粉砕すべき場合には、粉砕は好ましく
は乾燥流雰囲気下にて行なわれるべきである。
【0065】上記で調製された実質的に個々の乾燥セル
ロース繊維を、粉砕中あるいはそれに続く粉砕のいずれ
かで、表面活性剤、色素、植物栄養素、除草剤あるいは
火炎抑止剤等の種々の添加物と混合してもよい。適当な
慣用のスプレー装置による塗布のために、有添加剤繊維
又は無添加剤繊維を水中に分散してもよい。特に適当な
有添加剤乾燥繊維あるいは無添加剤乾燥繊維の塗布方法
は、圧縮空気によりあるいはポンプにより供給された空
圧で管を通して吹き付け、同一方向に高速度で動く高圧
水の渦巻円錐形の中央に材料を押しつける方法である。
この態様において、湿潤繊維の渦巻流れが作られ、材料
が水中に予備分散された場合よりさらに容易に調節され
た厚みで、土壌あるいは草木上にスプレーしてもよい。
【0066】次いで繊維分散体は、急勾配の丘あるいは
垂直壁にさえも、強雨に流される又は強風でさえも拭き
払われる危険なしに塗布することができる。
【0067】
【実施例3】新聞用紙はモデルD−6フィッツミル(Mo
del D-6 Fitz Mill)、すなわちイリノイ州エルムハルス
トのフィッツパトリック社(The Fitzpatrick Co.、Elmh
urst、Ilinois)により供給されたハンマーミル内で粉砕
された。このミルは、約7200rpmで、6インチ(1
5.24cm)幅チャンバー内で16衝撃タイプハンマー
運転及び0.25インチ(0.635cm)直径円形開口
の穿孔を有する109平方インチ(276.86cm2)の
スクリーン域を有する。
【0068】スクリーンを通る単一経路は、結果として
約0.01〜0.25インチ(0.0254〜0.06
35cm)の範囲の粒径を有する細分された繊維質粒を生
じた。前記スクリーンを2〜3回通すことにより、紙
は、主として0.01〜0.03インチ(0.0254
〜0.0762cm)のより小さな粒径範囲で、より均一
なパルプに粉砕された(交互に、引き続いてより小さな
メッシュスのクリーンを使用しても良い)。
【0069】
【実施例4】モデルD−6フィッツミルで、7200rp
m、0.30インチ(0.0762cm)直径円形開口の
スクリーン穿孔を通して、波形ボール紙を粉砕した。1
回の通過で、結果として0.05〜0.1インチ(0.
127〜0.254cm)直径の粒径範囲を生じた。
【0070】
【実施例5】一方の側にナイフエッジを有し、他方の側
に衝撃エッジを有する16コード225固定ブレード並
びに窒素または二酸化炭素等の不活性ガスあるいは蒸気
の導入手段を装備したモデルDK−6フィッツミルで、
小麦わらを粉砕した。用いたスクリーンは0.6インチ
(1.524cm)直径の穿孔を有していた。この工程
は、前記わらの自己発火を防止するために乾燥蒸気雰囲
気下にて行なった。9000rpmでのミルの運転及び前
記ブレードのナイフエッジの使用により、一度の通過に
て0.2〜0.5インチ(0.508〜1.27cm)の
粒径範囲の製品を得た。6000rpmでのミルの運転に
より、製品の粒径は0.5インチ(1.27cm)範囲近
くにシフトした。
【0071】
【実施例6】新聞用紙を緊密化するのに十分な圧力下に
おいて、加熱スチールローラー間に多重シートを通過さ
せることにより、湿潤化させ緊密化した。緊密化された
材料を横断シュレッダーで切断し、次いで粉砕媒介とし
て1〜3インチ(2.54〜7.62cm)直径スチール
ボールで、スチールミル内においてボールミルにかけ
た。粉砕中に粉塵爆発を防止するために、ミルを二酸化
炭素で満たした。ミル容積の30%をボールで装填し、
切断された材料で60%としたミルで粉砕を行なった。
材料が所望の粒径にまで減少した時点で粉砕を終了し
た。粉砕工程は約6〜24時間を要した。
【0072】
【実施例7】ニュージャージー州、マウアのアルデバリ
ンコ社(The Arde Barinco Corp.、Mahwah,New Jersey)
製の5馬力密閉式タービンミキサーを装備した全容量1
00ガロン(378.52リットル)の円筒混合タンク
を適当な混合装置として見出した。常温の水道水150
kgをタンクに導入した。ミキサーを作動させ、3600
rpmの速度に設定した。下記表3に示す火炎抑制剤成分
をタンクに導入した。
【0073】
【表3】
【0074】この組成物をセメント道路表面(予め6時
間ねかせておいた)に約1インチの湿潤厚で吹き付け
た。セメントは良好に硬化し、3日に1度だけ再湿潤し
なければならなかった。未処理セメント表面は短時間で
乾燥するが、所望しない機械的性質を伴う。この結果を
防止するための公知の方法は、セメント表面上に湿潤バ
ーラップまたは木綿敷布を敷くことである。前記バーラ
ップまたは木綿敷布では、頻繁な湿潤が要求され、しば
しば結果として、セメント表面上又はバーラップまたは
木綿敷布下に成形型を作る必要がある。加えて、バーラ
ップまたは木綿敷布は急勾配の傾斜表面又は垂直表面に
塗布することが困難である。
【0075】
【実施例8】傾斜又は垂直構造物上にセメントを硬化す
るための組成物を実施例7の混合装置を用いて調製し
た。下記表4の成分を混合することにより該組成物を調
製した。
【0076】
【表4】
【0077】ミキサーをフルスピード(360〜900
0rpm)で運転しながら、カルボキシメチルセルロース
及びモノステアリン酸グリセリンを水に加えた。前記モ
ノステアリン酸グリセリンはセメント表面への紙繊維の
接着の傾向を減少させる作用をする。
【0078】本発明の第2の実施態様の記載に記述した
ように、管及び高圧空気を用いて、高圧下、繊維パルプ
対水の比1〜5にて実施例3の乾燥繊維パルプを高速度
で渦巻状態で動く上記溶液により形成された円錐形内に
吹き付けた。材料は傾斜または垂直表面上で1インチ
(2.54cm)よりも高く立ち上げることができた。セ
メントは2度だけの表面の再湿潤後、よく硬化した。
【0079】
【実施例9】凍結温度以下で開放貨車において外部に貯
蔵され又は搬送される鉱石及び石炭等に見られる水分の
凍結防止のために組成物を調製した。
【0080】装置は、500ガロン(1892.6リッ
トル)の運転容量の混合タンク、オハイオのフィン社
(the Finn Corp.,Ohio)のモデルT50ハイドロシー
ダーを用いた。再循環と組み合わせたかい形撹拌の二重
作動を通じて、組成物の混合を行なった。該組成物の組
成を下記表5に示す。
【0081】
【表5】
【0082】本材料は、厳寒気候下で屋外の石炭層を凍
結から保護した。石炭層が形成された際に、本材料を石
炭塊上に噴霧した。加えて、本材料を噴霧し、該石炭層
上に上掛を作った。本処置は、石炭を層内における固形
物への凍結から防止した。
【0083】
【実施例10】鉱山及び採石場での粉塵の堆積及び飛沫
粉塵の抑制は下記表6の組成物によって成された。装置
は実施例9と同様なものを用いた。下記表6の成分を混
合した。
【0084】
【表6】
【0085】粉塵表面上及び粉塵を発生する装置に晒さ
れた表面上に前記組成物を噴霧した。本処置により、粉
塵は下方に抑えられ、飛沫粉塵は約95%減少した。
【0086】
【実施例11】実施例8に記述した塗布装置を用いて、
芝生のための噴霧芝を調製した。芝生を以下のように調
製した。
【0087】土壌は上質であり、肥沃であり蒔種され
た。実施例3の紙パルプを約1/4インチ(0.635
cm)の厚みで等分に塗布した。芝は3日以内で繊維マッ
トから姿を現した。繊維マットで被覆されていない対照
区画上の種は4日後発芽した。続く4か月間、水性マッ
ト区画では対照区画よりもはるかに密生していた。繊維
マット下の芝根も対照区画での2倍以上発育した。
【0088】
【実施例12】寒冷気候の始め、晩秋においての種蒔間
に、または水分不足が種の発芽を遅延させあるいは阻止
させる乾燥状態の間に、芝生のための噴霧芝では1/4
インチ(0.635cm)厚を超える繊維被覆が要求され
る。前記状態下での最も望ましい繊維マット厚は1〜3
インチ(2.54〜7.62cm)の範囲である。しかし
ながら、実際に種の発芽を遅延させる隙間のない「混凝
紙」膜を実施例3のタイプの紙パルプは形成し、芝の通
りぬけを遅延させあるいは完全に阻止する傾向にある。
前記不浸透性の混凝紙マットはまた地上近くの側での土
壌被覆成長を助成する。土壌は種及び発芽に危害を加え
る。マルチを通して空気を循環させるわらマルチでは、
このような障害は見られない。しかしながら、わらは水
分保持容量が非常に低く、わらだけを用いた際には適当
なマットを形成しない。従って、下記表7に示す紙パル
プと組み合わせた粉砕土わらを用いた。
【0089】
【表7】
【0090】結果:マットの凝集:a)優良、生パルプ
よりわずかに劣る;b)a)よりかなり劣る;c)b)
より更にかなり劣るが効能はある凝集 オート麦外殻、小麦殻、イネわら又は他の穀類のわらを
前記表7の組成物の小麦わらに代えてもよい。
【0091】噴霧した際の湿潤パルプの乾燥マツ板への
接着能を試験するために、約1インチ(2.54cm)厚
の層を形成した。前記板を70度の角度にセットした。
対照紙パルプより優れるa)対照に同等;b)対照より
弱い接着、板から流れる傾向;c)劣等な接着、板から
流れる強い傾向。
【0092】結論:重量比50:50までの実施例5の
小麦わらと組み合わせた実施例3の紙パルプは、1/2
インチ(1.27cm)より厚い厚みで、平地に又は急斜
面、例えば土手にさえも塗布するに適当なマルチを形成
する。わらは平地からでさえも、傾斜面からはさらに風
に吹き飛ばされるので、わらを吹き飛ばされないように
するためにプラスチックのネット又は接着剤の使用を必
要とするので、わらは一般にマルチとして使用されるけ
れども十分ではないことに留意しなければならない。
【0093】実施例7、8、9、10及び11における
実施例3の紙パルプの代わりに、実施例4のボール紙を
使用してもよい。わらと組み合わせて使用することもで
きるが、傾斜面とのマルチの接着は実施例3の場合より
低くなる。ボール紙マルチは、実施例3又は実施例6で
形成された紙マルチのように容易に粘着力の強い混凝紙
膜を形成しない。同様の粒子寸度分布では、実施例3の
ハンマーミル粉砕材料と実施例6のボールミル粉砕材料
との間に有意差は見られない。
【0094】
【実施例13】下記表8に示す材料を混合し、セメント
硬化において使用するセルロース物を形成した。
【0095】
【表8】
【0096】均質化ミキサー付の容器内に水を導入し、
前記ミキサーを約1500rpmで作動させた。粉砕され
た新聞用紙、尿素及びカラゲーニンをこの順序に増量的
に導入した。全成分を添加した後、ミキサーの速度を約
3000rpmまで増加し、均一な混合物が得られる迄
(約5分)混合を続けた。
【0097】前記セメント硬化組成物を試験し、AST
M C309仕様による標準値に合格することを見出し
た。15ft2/gal(1.208m2/l)の本組成物の塗
布で、下塗セメントは72時間かけて僅かに0.54kg
/m2の水分損失を示した。前記組成物を1インチ(2.
54cm)軟質ブラシで塗布した。前記試験の完了で、前
記組成物の残余は、セメント表面から剥がすために温水
及び硬質ブラシで擦り磨くことが必要であり、セメント
基体に頑強に接着することがわかった。
【0098】
【実施例14】下記表9に示す材料を混合し、表面耐水
性でセメントへの接着性が減少したセルロース物を形成
した。
【0099】
【表9】
【0100】ステアリン酸及び水をタービンミキサー付
のジャケット装着混合容器に入れた。次いで、前記容器
を約80℃の温度とし、前記ミキサーを約1500rpm
の速度で作動させた。十分なアンモニア(約3g)を加
え、pHを7.0〜7.5とし、前記容器温度を20℃
まで下げた。該ミキサー速度を4000rpmまで増加し
た。尿素及びカルボキシメチルセルロースを増量的に加
え、カルボキシメチルセルロースの凝集を防止した。次
いで、粉砕した新聞用紙を加えた。最後に追加の水を加
え、塗布様式に適切な粘稠性(約10〜20倍希釈)を
与えた。前記混合を均一な分散体が得られる迄続けた。
【0101】ASTM C309試験にかけた際、本セ
メント硬化組成物は下塗セメントから0.53kg/m2
水分減少を示した。硬化後、回転スクラブブラシを用い
て基体より本組成物を完全に除去した。前記硬化セメン
ト表面にはしみは残らなかった。
【0102】本ステアリン酸アンモニウム含有組成物
は、塗布後すぐに表面耐水性をもたらす。前記耐水性表
面ではセルロース物の乾燥を速める吸引作用を減少させ
る。
【0103】パルミチン酸、ミリスチン酸、イソステア
リン酸及びオレイン酸等の他の長鎖脂肪酸をステアリン
酸の代わりに用いてもよく、結果的にセルロース組成物
のセメントへの接着を減少させることができる。
【0104】
【実施例15A】下記表10に示す処方により、セメン
ト接着が減少した他のセルロース物を作った。
【0105】
【表10】
【0106】マイカ、ラウリル硫酸ナトリウム、尿素、
カルボキシメチルセルロース及新聞用紙をホバートキッ
チンエイドミキサー(Hobart Kitchen-Aid Mixer)(モ
デルK4−B、ホバートマニュファクチャリング社、ト
ーリ、オハイオ州(HobartManufacturing, Inc.,Tory, O
hio)内で乾燥混合させ、混合を続けている際に、水60
0gを微細なスプレーとして加えた。添加水約2000
gを加え、ブラッシングによる塗布に適切な粘稠性を得
た。組成物を硬化セメントに塗布し、硬化後前記組成物
は容易に除去できた。
【0107】
【実施例15B】約1〜5mmサイズのタルクフレークを
マイカの代わりに用いた以外は、本セルロース物を実施
例15Aにおいて説明するようにして調製した。本組成
物は実施例15Aと同様に、基体からほぼ容易に除去で
きた。
【0108】
【実施例16A】太陽エネルギー吸収組成物(湿潤セメ
ント硬化終了後、放置することができる)を2層のセル
ロース材料の被覆を用いて調製した。第1の被覆は実施
例13の材料により、第2の外側の被覆はカーボンブラ
ック2重量%を添加した実施例15Aの材料によってで
あった。
【0109】
【実施例16B】カーボンブラックの代わりに二酸化チ
タニウム4%を外側の被覆のセルロース物に添加した以
外は実施例16Aのようにして太陽エネルギー反射組成
物を調製することができる。
【0110】
【実施例17】4種類の別個のものであるが、同じ3層
の被覆絶縁組成物が、2週間にわたり、日照及び風の厳
しい条件下において下塗セメントの十分な硬化状態を維
持することが見出された。代表的な3層の被覆絶縁組成
物は、内被覆として実施例13の材料を、絶縁材料とし
てさらに第2の被覆としての剥離されたバーミキュライ
ト20重量%を、及び表面被覆として実施例13の材料
を含有した。
【0111】第3の被覆は、「葉状」アルミニウムフレ
ーク顔料の分散体及び揮発性キャリア溶剤中に塗布され
たアルキド樹脂又はウレタン樹脂等の合成樹脂で置き換
えることができる。これらのアルミニウム表面被覆組成
物は、例示された組成物の中で断然良好な水分維持を与
えた。他の樹脂、例えば酢酸セルロース(イーストマン
ケミカル社、キングスポート、テネシー州(Eastman Che
m., Kingsport, TN))及びポリビニルアセテート(レィ
ックホールド、ホワイトプレイン、ニューヨーク州(Rei
chhold, White Plains, NY))等を例示された樹脂に置
き換えてもよい。
【0112】
【実施例18】実施例17の第2の被覆の絶縁材料をセ
ルロース物に置き換えた。この際、粉砕された耐水性の
樹脂処理紙又はボール紙をセルロース繊維源として用い
た。これらの被覆されたセルロース材料は主に絶縁組成
物の第2及び第3の被覆として有用である。この変形セ
ルロースは水吸収が少ないので、セルロース繊維グラム
当りの水量は相応して4〜20gの範囲まで減少する。
下記表11に1つのかような系の成分を示す。
【0113】
【表11】
【0114】前記表11の成分を混合して、均一な混合
物を得た。追加の水約250gを加え、ブラッシング塗
布に適する混合物を得た。このセルロース物を2あるい
は3層の被覆組成物において第2の被覆として用いた。
ボール紙または紙上に被覆するポリマーをポリプロポレ
ン又はポリビニルアセテートとした際には、同等に十分
な結果を得た。本実施態様において用いた前記ポリマー
被覆剤を酢酸セルロース、エチルセルロース、ユリアホ
ルムアルデヒド樹脂等としてもよい。
【0115】
【実施例19】 <植物被覆用セルロース繊維の調製>古新聞用紙(ON
P)をハンマーミル(モデルD−Gフィッツミル、フィ
ッツパトリック社製、エルハルスト、イリノイ州(Model
D-G Fitz Mill,FitzpatrickCo., Elhurst, IL)におい
て、平均2mm繊維長まで粉砕して、繊維を調製した。前
記ONPをONPの重量基準で約15%の水で予備湿潤
した。該水のいくらかは、蒸発するために粉砕中に失わ
れた。粉砕された繊維は水10%を含んでいた。
【0116】
【実施例20】前記繊維をポリエチレン被覆ボール紙
(使用済み牛乳パック及びジュースパックから得られ
る。ジョージア州アトランタのクラフトペーパーより大
量に入手した。)より、ハンマーミル内にて平均3mm繊
維長まで粉砕して調製した。使用したボール紙は、ボー
ル紙の重量基準で10%のポリエチレンで被覆されてい
た。粉砕された材料は、ふわふわしており、ウールのよ
うな手ざわりで、水分をゆっくり吸収した。該水湿潤粉
砕繊維は、ポリエチレン無のボール紙からの湿潤繊維の
ように「混凝紙」に編むことはできない。
【0117】
【実施例21】
【0118】
【表12】
【0119】前記表12に示す成分を乾燥混合し、均一
な組成物を得た。該組成物は、出口に設けられた1〜4
の水噴出口を有する吹き付け管により植物及び樹木に塗
布することができる。該水噴出口を調節し、水の微小ミ
ストを吹き付け管より出し、繊維混合物上に噴霧させ
る。該繊維組成物においてのCMCの存在は、湿潤した
際に該組成物を非常に粘稠にする。該湿潤繊維組成物を
用いて、多くの樹木の幹、葉及び果実を保護する。樹木
が開花する際には、管の出口で噴射により出される水に
発泡性表面活性剤を添加することにより、更に保護され
る。
【0120】前記表面活性剤により生じた泡は、花の表
面に繊維を保持する。前記泡及び繊維は、霜害の危険が
過ぎた後、緩やかな水噴霧で除去されるか、又は雨によ
り洗われるべき花の上に残っていてもよい。
【0121】
【実施例22】
【0122】
【表13】
【0123】繊維をPVAと乾燥混合する。PVA1%
水溶液を使用し、気送管に残った繊維を湿潤させる。P
VAは繊維を木幹、枝及び果実に粘着させることができ
る。樹木が開花する際には、PVAを実施例21(同様
に表面活性剤10g/繊維1000gを用いる)に記載し
た発泡性表面活性剤による水噴霧に置き換える。前記発
泡剤は花を機械的損傷から保護する。
【0124】
【実施例23】最盛開花期のオレンジの木を実施例20
の繊維組成物で噴霧被覆した。花を含水スプレー用エア
ロゾル18溶液を用いて繊維組成物を噴霧した(実施例
22のように)。この組成物は4時間の間、23〜25
゜F(−5〜−3.9℃)に温度が下がった際に(風約
4〜6m.p.h.)、霜害から花を保護した。木幹に最初に
5%PVA含有湿潤水溶液を噴霧し、繊維のための粘着
層を提供した。繊維組成物を含水スプレー内の15%P
VA水溶液を用いて木幹に塗布した。該木幹に約85%
が空気層である3cm厚の繊維被覆剤を与えた。該被覆剤
は苔膜のような感触と外観を有していた。同じ果樹森で
被覆されていない木が死滅した寒気候の中で、このよう
な被覆はオレンジの木を2日間保護した。
【0125】
【実施例24】開花している桃の木を1%PVA及び1
%エアロゾル18を含む水性湿潤噴霧における吹き付け
管技術で被覆した。前記噴霧溶液対繊維の割合を、適度
な泡立ち及び花への粘着を与える約15:85に維持し
た。前記繊維被覆剤を緩やかな水噴霧で除去した。
【0126】
【実施例25】気送管技術は、低木又は潅木を被覆する
際には良好に機能する。背の高い広葉樹に該技術を用い
ることは困難で、扱いにくい。上記困難性は克服され、
該技術は繊維組成物を塗布するために修正されたボウイ
アエロマルチャー(Bowie Aero-Mulcher)を用いることに
より、全ての果樹森を被覆するに適するものとされた。
前記アエロマルチャーは、噴出「ブーム」を約10ft
(3.048m)(必要ならばもっと)延長することに
より修正された。この修正はパワーマルチャー(Power
Mulcher)が樹木の頂部に泡沫の繊維組成物を噴出するこ
とを可能とした。レインコ(Reinco)、パワーマルチャー
に加えて、本発明に使用するに適当な同様な装置が、オ
ハイオ州フェアフィールドのフィン社(Finn Corporati
on, Fair−field, Ohio)他により製作された。
【0127】通常は霜警報と霜出現との間にはほんの短
期間しかないから、パワーマルチャータイプ装置で繊維
組成物を樹冠に塗布することにより、最初に花を保護す
ることが重要である。繊維組成物を木幹に塗布してもよ
い。厳しい霜または凍結が予想されるときは、前記組成
物を木幹に塗布することが特に望ましい。
【0128】本発明に有用なCMC及びPVA以外の接
着剤は、海藻エキス(例えば、コンドラス クリスプか
らのカラゲニーン)を含む。
【0129】セメント硬化塗布のために、アニオン又は
非イオン性表面活性剤を水性繊維物に添加することもで
き、前記水性繊維物の湿潤性を増加する。本発明におい
て使用するに適当な表面活性剤は、特にモノオレイン酸
グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム及びスルホン酸リ
グニンを含む。好ましい表面活性剤は、分散体の約0.
1〜0.6重量%の量にて添加されたラウリル硫酸ナト
リウムである。ラウリル硫酸ナトリウム等の表面活性剤
のより高い割合は、霜及び炎症保護組成物としては望ま
しい繊維分散体の空気と泡立ちの結合をひき起こすの
で、望ましくない。かような泡立ちは、水性繊維物の重
量対容量比を減少させ、セメント硬化のための全体的な
効果を減少させる。
【0130】セメント硬化塗布のために、尿素(分散体
の10〜80重量%)又は水酸化ナトリウム(分散体の
5〜15重量%)は要求された膨張度合いを提供するこ
とができる。セルロース繊維源によって、繊維膨張は約
50〜200%の間である。
【0131】上記実施例に記述したように、本発明の繊
維物は、新しいセメント又はコンクリートの表面に所望
の厚さで塗布し、水性マットを形成することにより、前
記セメント又はコンクリートの硬化率を調節するために
用いることができる。前記セメント又はコンクリートが
適当に硬化した後、水性マットの繊維残余は、洗い流す
ことにより又は真空引きすることにより、又はセメント
あるいはコンクリートの表面から繊維残余を除去するに
十分な力で水流を適用することにより、容易に除去する
ことができる。
【0132】望むならば、個々のセルロース繊維を水と
混合する前に粒状化又はカプセル化することもできる。
前記繊維物の粒状化又はカプセル化は、繊維と水との混
合を容易にし、繊維の貯蔵又は運搬を容易にする。例え
ば、ミックスミューラーミキサー(Mix Muller mixer)内
で、カルボキシメチルセルロース等の接着剤とのローリ
ングにより、繊維を粒状化してもよい。接着剤はローリ
ング工程間において噴霧される。結局、繊維は接着剤と
共に保持された粒状を形成する。繊維は、粒状化の前
に、防火剤又は表面活性剤等の所望の補助剤と理想的に
混合される。カプセル化は多くの公知の技術により行な
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、水性繊維物を調製するための工程及び
表面への水性繊維物の塗布を含む本発明の方法のフロー
図を示す。

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース繊維、接着剤及び発泡性表面
    活性剤含有組成物で植物を被覆することを含む火災若し
    くは霜害を受けやすい物又は植物を保護する或いは火災
    バリアーを形成する方法。
  2. 【請求項2】 前記セルロース繊維が、セルロース繊維
    源を粉砕することによって得られ、該セルロース繊維源
    を古新聞用紙、穀物の茎、ボール紙、ポリエチレン被覆
    ボール紙、木材パルプ、わら、葉及びこれらの混合物か
    ら成る群より選択することを特徴とする請求項1記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 前記セルロース繊維が、平均約1〜10
    mmの繊維長を有することを特徴とする請求項2記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 前記接着剤を、カルボキシメチルセルロ
    ース、ポリビニルアルコール、海藻エキス及びカラゲー
    ニンから成る群より選択することを特徴とする請求項1
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記ポリエチレン被覆ボール紙が約5〜
    20重量%のポリエチレンを含有することを特徴とする
    請求項2記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記発泡性表面活性剤を下記式化1及び
    化2(式中Mは、ナトリウム又はカリウム、R1は、
    H、カルボキシ(C2〜C4)アルキル、そのナトリウム
    塩又はそのカリウム塩若しくはジカルボキシ(C2
    4)アルキル、そのナトリウム塩又はそのカリウム塩
    であり、R2は、炭素数14〜22のアルキル、R3及び
    4は、炭素数8〜12のアルキルである)で規定され
    る群より選択することを特徴とする請求項1記載の方
    法。 【化1】 【化2】
  7. 【請求項7】 前記発泡性表面活性剤を、Aerosol 1
    8、Aerosol 22、Aerosol OT及びこれらの混合物か
    ら成る群より選択する請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 長さ約1〜10mmのセルロース繊維、
    接着剤及び下記式化3並びに化4(式中Mは、ナトリウ
    ム又はカリウム、R1はH、カルボキシ(C2〜C4)ア
    ルキル、そのナトリウム塩又はそのカリウム塩若しくは
    ジカルボキシ(C2〜C4)アルキル、そのナトリウム塩
    又はそのカリウム塩であり、R2は、炭素数14〜22
    のアルキル、R3及びR4は、炭素数8〜12のアルキル
    である)で規定される群より選択される発泡性表面活性
    剤を含むセルロース繊維組成物。 【化3】 【化4】
  9. 【請求項9】 前記接着剤を、カルボキシメチルセルロ
    ース、ポリビニルアルコール、海藻エキス及びカラゲー
    ニンから成る群より選択することを特徴とする請求項8
    記載のセルロース繊維組成物。
  10. 【請求項10】 前記発泡性表面活性剤を、Aerosol 1
    8、Aerosol 22、Aerosol OT及びこれらの混合物か
    ら成る群より選択することを特徴とする請求項8記載の
    セルロース繊維組成物。
  11. 【請求項11】 セルロース繊維、粘度上昇ポリマー及
    び湿潤性膨潤剤を含む硬化組成物の少なくとも1層で、
    セメントを被覆することを含むセメントを硬化する方
    法。
  12. 【請求項12】 前記粘度上昇ポリマーを、海産物由来
    ゴム、カラゲーニン、セルロース誘導体、ポリビニルア
    ルコール、ポリビニルアルコール誘導体及びこれらの混
    合物から成る群より選択する請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記セルロース誘導体を、メチルセル
    ロース、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロー
    ス、メチルプロピルセルロース及びこれらの混合物から
    成る群より選択することを特徴とする請求項12記載の
    方法。
  14. 【請求項14】 前記ポリビニルアルコール誘導体が、
    ポリビニルピロリドンであることを特徴とする請求項1
    2記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記湿潤性膨潤剤を、尿素、グアニジ
    ニウムヒドロクロリド、グリセロール、エチレングリコ
    ール、モノステアリン酸グリセロール、ジステアリン酸
    グリセロール、リン酸及びこれらの混合物から成る群よ
    り選択することを特徴とする請求項11記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記硬化組成物が、更に太陽反射剤を
    含むことを特徴とする請求項11記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記太陽反射剤を、二酸化チタン、ア
    ルミニウムフレーク、リトポン、酸化亜鉛、漂白紙パル
    プ、シリカ及びこれらの混合物から成る群より選択する
    ことを特徴とする請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記硬化組成物が、更に粘着減少化合
    物を含むことを特徴とする請求項11記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記粘着減少化合物を、炭素数9〜2
    2の脂肪酸及びそれらの塩、炭素数9〜22の硫酸アル
    キル及びそれらの塩、炭素数9〜22のスルホン酸アル
    キル及びそれらの塩、タルク、マイカ、葉臘石、モンモ
    リロナイト、バーミキュライト、パーライト、アルミニ
    ウムフレーク、グラファイト及びこれらの混合物から成
    る群より選択することを特徴とする請求項18記載の方
    法。
  20. 【請求項20】 前記脂肪酸、硫酸アルキル及びスルホ
    ン酸アルキルの塩に相当する塩を、カリウム、ナトリウ
    ム、炭素数1〜6のアルキルアンモニウム及びアンモニ
    ウム塩から成る群より選択することを特徴とする請求項
    19記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記硬化組成物が更に絶縁剤を含むこ
    とを特徴とする請求項11記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記絶縁剤を、バーミキュライト、ガ
    ラス繊維、アスベスト、樹脂被覆セルロース、火山灰、
    マイカ及びこれらの混合物から成る群より選択すること
    を特徴とする請求項21記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記硬化組成物が、更に太陽吸収剤を
    含むことを特徴とする請求項11記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記太陽吸収剤を、カーボンブラッ
    ク、ランプブラック、ブラック酸化鉄及びこれらの混合
    物から成る群より選択することを特徴とする請求項23
    記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記硬化組成物が、アルミニウムフレ
    ーク顔料、合成樹脂及び揮発性溶剤を含む硬化組成物か
    ら形成されるフィルムで被覆されることを特徴とする請
    求項11記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記合成樹脂を、ウレタン樹脂、セル
    ロースアセテート、エチルセルロース、ポリビニルアル
    コール及びこれらの混合物から成る群より選択すること
    を特徴とする請求項25記載の方法。
  27. 【請求項27】 (a)セルロース繊維、粘度上昇ポリ
    マー及び湿潤性膨潤剤を含む硬化組成物の第1の層と、
    (b)粘度上昇ポリマー並びに粉砕ポリエチレン被覆ボ
    ール紙、ウレアーホルムアルデヒド含浸ボール紙及びこ
    れらの混合物から成る群より選択されるセルロース繊維
    を含む絶縁性組成物の第2の層と、(c)セルロース繊
    維、疎水性ポリマー及び湿潤性膨潤剤を含む硬化組成物
    の少なくとも1つの追加の層とで、セメントを被覆する
    ことを含むセメント硬化方法。
  28. 【請求項28】 層(a)及び(c)の硬化組成物が、
    更に太陽反射剤、太陽吸収材、絶縁剤、接着減少化合物
    及びこれらの混合物から成る群より選択される添加剤を
    含むことを特徴とする請求項27記載の方法。
  29. 【請求項29】 セメント又はコンクリート層、並びに
    セルロース繊維、粘度上昇ポリマー及び湿潤性膨潤剤を
    含む硬化組成物の少なくとも1つの外層を含むセメント
    又はコンクリート組成物。
  30. 【請求項30】 (A)セメント又はコンクリートの第
    1の層と、(B)セルロース繊維、粘度上昇ポリマー及
    び湿潤性膨潤剤を含む硬化組成物の第2の層と、(C)
    粘度上昇ポリマー並びに粉砕ポリエチレン被覆ボール
    紙、ウレアーホルムアルデヒド含浸ボール紙及びこれら
    混合物から成る群より選択されるセルロース繊維を含む
    絶縁性組成物の第3の層と、(D)セルロース繊維、疎
    水性ポリマー及び湿潤性膨潤剤を含む硬化組成物の少な
    くとも1つの追加の層とを含むセメント又はコンクリー
    ト組成物。
  31. 【請求項31】 層(B)及び(D)の硬化組成物が、
    更に太陽反射剤、太陽吸収剤、絶縁剤、接着減少化合物
    及びこれらの混合物から成る群より選択される添加剤を
    含むことを特徴とする請求項30記載のセメント又はコ
    ンクリート組成物。
  32. 【請求項32】 セルロース繊維、防火剤及び少なくと
    も約2.5%w/w表面活性剤を含むことを特徴とする
    消火用セルロース繊維組成物。
  33. 【請求項33】 セルロース繊維、防火剤、水及び少な
    くとも約2.5%w/w表面活性剤を含有する組成物の
    塗布を含む消火方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08242706A (ja) * 1995-03-09 1996-09-24 Diatex Co Ltd 雑草防止用シート
US7344593B2 (en) * 2001-03-09 2008-03-18 James Hardie International Finance B.V. Fiber reinforced cement composite materials using chemically treated fibers with improved dispersibility
US8993462B2 (en) 2006-04-12 2015-03-31 James Hardie Technology Limited Surface sealed reinforced building element

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